JPH065364Y2 - 伸縮性および通気性を有するブラカップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は伸縮性および通気性を有するブラカップに関す
る。

（従来の技術） 従来、ブラカップとしては非弾性体よりなるシートを成
型したもの、ウレタン発泡体シートを成型したもの或は
非弾性体よりなる不繊布を成型したもの等が知られてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら上記従来のブラカップは伸縮性がない、或
は通気性がない等のいずれかの欠点があり、ブラカップ
の着用時に硬い、蒸れる等の不都合があり、縫製にも不
便であるという問題点があった。

（問題点を解決するための手段） 本考案は伸縮性があり且、通気性のあるブラカップを目
的とする。

本考案はポリウレタン弾性繊維不繊布と少くとも一枚の
編物とを接合したシートを熱成形によりカップ状に形成
したブラカップである。

本考案のブラカップに於て、ポリウレタン弾性繊維不繊
布は、たとえば、熱可塑性ポリウレタン弾性体をメルト
ブロー紡糸して得られる不繊布が好適である。ポリウレ
タンを乾式紡糸、湿式紡糸或は溶融紡糸して得られた弾
性繊維をシート状に堆積し、繊維を互いに融着により、
或は接着剤により接合させて得られる不織布も好適であ
る。

不織布の目付は目的とする、製品の性能により適宜選択
するものであるが、２５ｇ／m²以上、好適には５０ｇ／
m²以上が用いられる。目付が小さいと成型性が低下す
る。

本考案における編物とは通常の丸編物、緯編物、トリコ
ット等どの様なものでもよいが、本発明の目的を効果的
に得るには、編物は比較的薄く粗い方が好ましい。

例えば丸編物の場合は目付１５０ｇ／m²以下、更に好ま
しくは１２０ｇ／m²以下のものが好適である。特に１５
０デニール以下の合成繊維加工糸や３０番手以上の細さ
の綿紡糸やポリエステルと綿の混紡糸を使用して編成し
た天竺等のシングル丸編物が好適である。

トリコットの場合は５０デニール以下の特に３０デニー
ルから１５デニールの合成繊維フィラメントを使用した
ハーフトリコット等が好適である。編物の目付が大きい
と成型性が低下する。成型性の点で不織布の目付が編物
の目付と同等又はより大であることが望ましい。

本考案ブラカップに使用するシートはポリウレタン不織
布と少くとも一枚の編物を接合したシートであるが、接
合の方法はたとえば、部分熱融着による接合、ドット状
に付与したホットメルト接着剤による接合、アクリル系
接着剤による接合などが好適に用いられる。接合に際し
ては、接着剤層がフィルム化して通気性を損わないよう
に留意することが肝要である。

本考案ブラカップの熱成型はたとえば真空成型法或は熱
プレス法が用いられる。

（実施例） 目付１５０ｇ／m²のポリウレタン不織布と５０デニー
ル、１２フィラメントのナイロンと４０デニールのウレ
タン弾性糸を交編したツーウエイトリコットをドット状
に付与したホットメルト接着剤により接合したシート
を、通気性のないポリプロピレン発泡体シートを重ね合
わせ、真空成型することにより、直径／高さの比が３／
２の半球状のカップを得た。ポリウレタン不織布の代り
に、ポリプロピレン不織布を用いると、成型時に不織布
が破断した。

（考案の効果） 本考案のブラカップは弾力性があるため押さえると凹む
が直ちに回復する。また伸縮性があるためブラジャーに
装着して使用するとき、身体の動きに追随し、着用感が
優れている。更に通気性を有するため、着用時に蒸れる
ことがない。

付属的な効果としては、縫製可能なため、ブラジャーに
縫付けて使用することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案ブラカップに使用される第
１図は編物１枚とポリウレタン弾性繊維不織布の接合シ
ート、第２図は編物２枚との接合シートの断面図であ
る。第３図は本考案ブラカップの１例を表す断面図であ
る。 １，３，５，６……編物、 ２，４，７……ポリウレタン弾性繊維不織布。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ポリウレタン弾性繊維不繊布と少なくとも
   一枚の編物とを接合したシートを熱成型によりカップ状
   に形成した伸縮性および通気性を有するブラカップ。