JPH0653368U - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JPH0653368U
JPH0653368U JP8672892U JP8672892U JPH0653368U JP H0653368 U JPH0653368 U JP H0653368U JP 8672892 U JP8672892 U JP 8672892U JP 8672892 U JP8672892 U JP 8672892U JP H0653368 U JPH0653368 U JP H0653368U
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motor
steering
electric power
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JP8672892U
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浩史 松岡
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ダイレクトドライブモータDMは、ステアリン
グシャフトに回転力を与えて操舵力を補助する。モータ
駆動回路43とダイレクトドライブモータDMのコイル
30U,30Vとの間には、リレー61,62が介装さ
れている。このリレー61は、異常発生時には、制御部
51により制御されて開成される。 【効果】異常発生時には、コイル30U,30V,30
Wを経路内に含む閉回路が形成されることがない。その
ため、操舵によりコイル30U,30V,30Wに起電
力が生じても短絡電流が流れることがない。したがっ
て、ダイレクトドライブモータDMが操舵の負荷となる
ことを防止できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、操舵に応答してモータを回転させ、このモータの回転力を操舵機構 に伝達して操舵力を補助する電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ステアリングホイールを回転させて操舵を行ったときに、ステアリ ングシャフトに加わるトルクに応じた回転力をモータから操舵機構に与え、操舵 力を補助するようにした電動パワーステアリング装置が用いられている。 さらに詳細に説明すると、ステアリングシャフトに回転力を与えるために、た とえば3相ブラシレスモータが用いられる。この3相ブラシレスモータのロータ がステアリングシャフトに取り付けられており、ステータはロータのまわりに配 置されている。そして、ロータおよびステータなどを含む構成がモータハウジン グ内に収容されている。
【0003】 ステアリングシャフトの途中部にはトーションバーが介装されており、ステア リングホイールを操作すると、トーションバーがわずかにねじれて、トーション バーにより連結された入力軸と出力軸とに相対変位が生じる。この相対変位がト ルクセンサにより検出され、その検出結果に基づいてモータに与えられる電流が 制御される。これにより、ステアリングシャフトに加わるトルクに対応して、操 舵力を補助することができる。
【0004】 図5は上記の電動パワーステアリング装置の電気的構成を示すブロック図であ る。車両に搭載されたバッテリ1からの電力は、フェイルセーフリレー2を介し てモータ駆動回路3に与えられている。このモータ駆動回路3には3相ブラシレ スモータ4が接続されており、このモータ4が発生するトルクがステアリングシ ャフトに伝達されて操舵力が補助される。
【0005】 モータ駆動回路3は、フェイルセーフリレー2を介してバッテリ1からの電圧 が導出される電源ライン5と、接地電位が与えられた接地ライン6との間に接続 されている。このモータ駆動回路3は、パワーMOSFET(以下「パワートラ ンジスタ」という。)Q1,Q2の直列回路、パワートランジスタQ3,Q4の 直列回路およびパワートランジスタQ5,Q6の直列回路を、電源ライン5と接 地ライン6との間に並列に接続して構成されている。そして、各直列回路の一対 のトランジスタの間の接続点7,8,9は、それぞれ3相ブラシレスモータ4の U相、V相およびW相の各コイル10U,10Vおよび10Wの各一端に接続さ れている。これらのコイル10U,10Vおよび10Wの各他端は共通に接続さ れている。なお、接続点7とU相コイル10Uとの間、および接続点8とV相コ イル10Vとの間には、それぞれ電流検出用抵抗R1,R2が介装されている。
【0006】 一方、パワートランジスタQ1,Q2,Q3,Q4,Q5およびQ6の各ゲー トには、マイクロコンピュータなどを含む制御部11からの制御信号が与えられ ている。この制御部11には上述のトルクセンサ12の出力信号が与えられてい る。制御部11にはまた、電流検出用抵抗R1,R2の各両端の電圧を監視して モータ4に流れる電流を検出する電流検出部13,14の出力信号が与えられて いる。電流検出部13,14ではそれぞれU相およびV相の電流が検出される。 W相の電流は、電流検出部13,14での検出値に基づいて演算により求められ る。制御部11にはさらに、モータ4の回転角度位置を検出する位置センサ17 の出力信号が与えられている。
【0007】 この構成によって、制御部11では、トルクセンサ12の出力信号に基づいて 、モータ4に出力させるべきトルクの大きさおよび方向が決定される。さらに、 その大きさおよび方向のトルクをモータ4から発生させるためにこのモータ4に 与えるべき目標電流が演算される。そして、制御部11は、電流検出部13,1 4の出力に基づいて得られる実際のモータ電流と目標電流値とを比較して、この 比較結果に基づいてモータ4への印加電圧を決定する。さらに、決定された印加 電圧と、位置センサ17で検出されるモータ4の回転位置とに基づき、モータ4 の各相に印加すべき電圧が決定され、この電圧に対応したデューティ比で各相の パワートランジスタQ1〜Q6が駆動される。
【0008】 このようにして、モータ4はトルクセンサ12で検出されたトルクに基づいて 出力トルクの方向および大きさが制御される。その結果、ステアリングホイール に加えられた操舵力に対応した補助力がステアリングシャフトに与えられること になる。 電動パワーステアリング装置は、操舵力を補助する装置であるから、もしも、 配線の断線や短絡などに起因してトルクセンサ12の出力やモータ電流検出部1 3,14の出力などに異常が生じると、必要以上の操舵補助力がステアリングシ ャフトに加わったりするおそれがある。
【0009】 このため、制御部11では、トルクセンサ12の出力信号やモータ電流検出部 13,14の出力信号などが所定範囲を逸脱しているかどうかを監視する異常検 出処理が行われている。そして、トルクセンサ12などの出力信号が所定範囲を 逸脱した状態が所定時間以上継続した場合には、何らかの異常が生じているもの として、制御部11は、フェイルセーフリレー2を開成させる。これにより、モ ータ駆動回路3への給電が停止されるから、モータ4による操舵力の補助が解除 される。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
上述の構成において、たとえばパワートランジスタQ5のショートモードの故 障が生じると、電流検出部13,14で検出されるモータ電流とトルクセンサ1 2の出力信号に対応したモータ電流の目標値との差が大きくなる。このときには 、制御部11はフェイルセーフリレー2を開成させ、モータ駆動回路3への電力 の供給を停止する。
【0011】 ところがこの状態では、モータ4のV相コイル10Vから、パワートランジス タQ3の寄生ダイオード15を介し、さらにショートモードの故障が生じている パワートランジスタQ5からW相コイル10Wに至る閉ループが形成される。こ のため、操作者がステアリングホイールを回転させると、コイル10V,10W に起電力が生じて上記の閉ループを通って短絡電流が流れる。これにより、モー タ4には短絡ブレーキがかかることになる。
【0012】 したがって、ステアリングホイールの操作には、モータ4が無い場合よりも大 きな操作力が必要となる。すなわち、パワートランジスタQ5にショートモード の故障が生じたときには、モータ4が負荷となってしまう。この問題は、他のパ ワートランジスタがショートモードで故障したときにも同様に生じる。 また、モータ駆動回路3とモータ4との間を接続するハーネス16における短 絡が生じた場合にも、モータ4における相間が短絡するから、この場合にも、モ ータ4に短絡ブレーキがかかる。
【0013】 そこで、本考案の目的は、上述の技術的課題を解決し、操舵力を補助するため のモータが操舵の際の負荷となることを確実に防止できる電動パワーステアリン グ装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本考案の電動パワーステアリング装置は、電源と 、 操舵機構に駆動力を与えて操舵力を補助するモータと、 上記電源からの電力で上記モータを付勢するモータ駆動手段と、 上記モータを一部に含む閉回路に直列に介装され、開成状態において上記モー タに短絡電流が流れることを阻止することができる開閉手段と、 所定の異常を検出する異常検出手段と、 この異常検出手段が上記所定の異常を検出したときに、上記開閉手段を開成す る開閉制御手段とを含むことを特徴とする。
【0015】 なお、上記モータ駆動手段が一対のスイッチング素子の直列回路を上記電源に 対して複数個並列接続したものであり、上記モータが上記直列回路をなす各一対 のスイッチング素子の間の接続点から給電されるものである場合には、上記開閉 手段を、たとえば、上記直列回路をなす一対のスイッチング素子の間の接続点と 上記モータとの間に介装すればよい。
【0016】 また、上記モータが各一端が共通接続された複数のモータ巻線を有するもので あるときには、上記開閉手段を、たとえば、上記複数のモータ巻線の各一端が共 通接続された接続点と上記モータ巻線との間に介装すればよい。
【0017】
【作用】
上記の構成によれば、異常検出手段が所定の異常を検出すると、開閉制御手段 は開閉手段を開成する。これにより、モータを含む閉回路が開路されるから、モ ータに短絡電流が流れることが防止される。したがって、操舵によりモータが回 転されても、モータには短絡ブレーキがかかることがない。
【0018】
【実施例】
以下では、本考案の実施例を、添付図面を参照して詳細に説明する。 図2は本考案の一実施例の電動パワーステアリング装置の構成を模式的に示す 断面図である。ステアリングホイール21は、上側コラムシャフト22Aに取り 付けられている。この上側コラムシャフト22Aは、コラムハウジング23に回 転自在に支持されており、さらにその下端部には、トーションバー24の一端部 が固定されている。このトーションバー24の他端部は下側コラムシャフト22 Bに取り付けられている。下側コラムシャフト22Bの先端部にはピニオン25 aが設けられており、このピニオン25aは操舵機構のラック25に結合されて いる。
【0019】 トーションバー24の途中部には、トルクセンサ26が設けられている。この トルクセンサ26は、ステアリングホイール21を操作したときに上側コラムシ ャフト22Aと下側コラムシャフト22Bとの間に生じる相対変位を検出し、こ の相対変位に対応した信号をトルク信号として出力するものである。このトルク センサ26の出力信号は、コラムハウジング23内に設けられたスリップリング 31を介して端子32から外部に取り出される。
【0020】 下側コラムシャフト22Bの上部には、3相ブラシレスモータからなるダイレ クトドライブモータDMが設けられている。このダイレクトドライブモータDM のロータ27は下側コラムシャフト22Bの上部に固定されている。このロータ 27を取り囲むように、モータ巻線であるコイル30を有するステータ28が設 けられている。このステータ28やロータ27などを含む構成は、モータハウジ ング29内に収容されている。
【0021】 図1は、上記の電動パワーステアリング装置の電気的構成を示すブロック図で あり、トルクセンサ26の出力信号に基づいてダイレクトドライブモータDMの 回転を制御するための構成が示されている。車両に搭載された電源としてのバッ テリ41からの電力は、フェイルセーフリレー42を介して電力ライン45から モータ駆動回路43に与えられている。このモータ駆動回路43は、電源ライン 45と接地電位が与えられた接地ライン46との間に、一対のパワーMOSFE T(以下「パワートランジスタ」という。)Tr1,Tr2の直列回路、他の一 対のパワートランジスタTr3,Tr4の直列回路、およびさらに他の一対のパ ワートランジスタTr5,Tr6の直列回路を並列に接続して構成されている。 D1〜D6は、各パワートランジスタTr1〜Tr6の寄生ダイオードである。
【0022】 トランジスタTr1,Tr2の間の接続点47は、リレー61および電流検出 用抵抗R11を介してダイレクトドライブモータDMのU相コイル30Uの一端 に接続されている。また、トランジスタTr3,Tr4の間の接続点48は、リ レー62および電流検出用抵抗R12を介して、ダイレクトドライブモータDM のV相コイル30Vの一端に接続されている。さらに、トランジスタTr5,T r6の間の接続点49は、ダイレクトドライブモータDMのW相コイル30Wの 一端に接続されている。コイル30U,30V,30Wの各他端は共通接続され ている。本実施例では、上記リレー61,62が開閉手段に相当する。
【0023】 モータ駆動回路43のパワートランジスタTr1〜Tr6の各ゲートには、マ イクロコンピュータなどを含む制御部51からの制御信号が与えられている。ま た、制御部51は、ライン73,74を介してリレー61,62を開閉制御する 開閉制御手段として機能する。この制御部51には、上記の電流検出用抵抗R1 1,R12の各両端電圧を検出することによってダイレクトドライブモータDM に流れる電流を検出する電流検出部71,72の出力信号が与えられている。さ らに、ダイレクトドライブモータDMの回転角度位置(正確にはロータ27の回 転角度位置)は位置センサ35により検出される。この位置センサ35の出力信 号も制御部51に入力されている。
【0024】 制御部51にはまた、トルクセンサ26の出力信号が、入力回路55および増 幅回路56から並列に入力されている。入力回路55はトルクセンサ26の出力 の比較的広い範囲の変動に対して追従する信号を出力するものである。また、増 幅回路56は或る限定された範囲の入力信号の変動にのみ追従する増幅された信 号を出力する。このため、入力回路55の出力に基づいてトルクセンサ26の出 力変化を広範囲に渡って監視することができ、増幅回路56の出力を参照するこ とによって或る限定された範囲についてはトルクセンサ26の出力信号を高分解 能で監視できる。
【0025】 制御部51にはさらに、車速センサ57の出力信号がインタフェース回路58 を介して入力されている。これは車速に応じて操舵力の補助を増減制御するため である。すなわち、たとえば高速走行時には操舵力の補助はあまり必要ではない 。そこで、制御部51はたとえば、車速を所定速度幅毎に区分し、各速度領域毎 にトルクセンサ26の出力の状態とダイレクトドライブモータDMの出力トルク との関係を異ならせて制御する。
【0026】 制御部51やその他の回路部分の動作に必要な動作電圧は、システム電源回路 52で作成される。このシステム電源回路52は、イグニッションキースイッチ 53が導通したことに応答して、バッテリ41の出力電圧から制御部51その他 の各回路部分に与えるべき動作電圧を作成する。 ステアリングホイール21を操作すると、トルクセンサ26はステアリングホ イール21に加わったトルクの大きさおよび方向を表す信号を出力する。この信 号と車速センサ57が検出した車速とに基づき、制御部51では、まず、ダイレ クトドライブモータDMに出力させるべき出力トルク目標値が決定され、この出 力トルク目標値を達成するためにダイレクトドライブモータDMに与えるべき電 流であるモータ電流目標値が演算される。一方、ダイレクトドライブモータDM に実際に流されているモータ電流は、電流検出部71,72の出力に基づいて演 算される。この演算されたモータ電流と上記のモータ電流目標値とが比較され、 この比較結果に基づいて、ダイレクトドライブモータDMに印加すべき制御電圧 値が決定される。
【0027】 この制御電圧値と、位置センサ35が検出するダイレクトドライブモータDM の回転位置とに基づいて、ダイレクトドライブモータDMの各相のコイル30U ,30V,30Wに印加すべき電圧が決定される。そして、各相のコイル30U ,30V,30Wに上記決定された電圧が印加されるように、パワートランジス タTr1〜Tr6がデューティ制御される。
【0028】 図3を参照してさらに具体的に説明する。図3には、下側コラムシャフト22 B(図2参照。)に対して一定の大きさの右回転方向のトルクを与える場合に各 相のコイル30U,30V,30Wに印加すべき電圧と、ダイレクトドライブモ ータDMの回転角度位置との関係が示されている。すなわち、モータDMの回転 角度位置に対する各相への印加電圧の変化は相互に位相が120度ずつ異なった 正弦波特性を示す。発生させるべきトルクが大きい場合には、各相の印加電圧の 振幅が大きくなる。
【0029】 たとえば、位置センサ35が検出したダイレクトドライブモータDMの回転角 度位置が回転角度位置θ1 であったとする。この場合には、たとえば、U相のコ イル30Uにはデューティ比70%でバッテリ41からの電圧を印加し、V相の コイル30Vにはデューティ比50%でバッテリ41からの電圧を印加し、W相 のコイル30Wにはデューティ比30%でバッテリ41からの電圧を印加すると 、各相のコイル30U,30V,30Wに印加される電圧はそれぞれ電圧VU , VV ,VW となる。その結果、ダイレクトドライブモータDMは一定の大きさの 右回転方向のトルクを発生する。したがって、パワートランジステTr1,Tr 3,Tr5をそれぞれデューティ比70%、50%、30%で駆動すればよいこ とになる。パワートランジスタTr2,Tr4,Tr6は、それぞれ、パワート ランジスタTr1,Tr3,Tr5に対して相補的に駆動される。
【0030】 このような制御によって、ダイレクトドライブモータDMは、ステアリングホ イール21に加えられたトルクが大きいほど大きなトルクを出力し、また、車速 が低いほど大きなトルクを出力する。このようにして、ステアリングホイール2 1に加えられた操舵力および車速に応じて操舵力が補助される。 次に本考案の要旨である異常検出処理について説明する。
【0031】 たとえば、パワートランジスタTr1〜Tr6のいずれかにショートモードの 故障が生じると、電流検出部71,72の出力信号に基づいて検出されるモータ 電流と、トルクセンサ26などの出力信号に基づいて設定される目標電流との差 が所定値を超える。これに応答して、制御部51は異常処理を行う。すなわち、 制御部51は異常検出手段としての機能をも有している。
【0032】 この異常処理では、まずフェイルセーフリレー42が開成される。そして、リ レー61,62も開成される。この状態では、ダイレクトドライブモータDMの コイル30U,30V,30Wの各一端はいずれも電気的に開放状態となる。換 言すれば、コイル30U,30V,30Wを経路に含む閉回路は存在することが できない。
【0033】 したがって、トランジスタTr1〜Tr6のいずれかにショートモードの故障 が生じたときに、ダイレクトドライブモータDMに短絡電流が流れることを防止 できる。これにより、ステアリングホイール21の操作に伴ってコイル30U, 30V,30Wに起電力が生じても、モータDMに短絡ブレーキがかかることが ない。そのため、モータDMが操舵の負荷となることが確実に防止されるから、 異常発生時であっても良好な操舵が行える。
【0034】 一方、トルクセンサ26や車速センサ57の出力信号が異常値を示したときに は、制御部51はフェイルセーフリレー42を開成させる。この場合には、トラ ンジスタTr1〜Tr6におけるショートモードの故障が生じたのではないから 、トランジスタTr1〜Tr6を遮断状態としておけばダイレクトドライブモー タDMに短絡ブレーキがかかることを防止することができる。すなわち、この場 合にはリレー61,62を開成させる必要はない。もちろん、トランジスタTr 1〜Tr6におけるショートモードの故障が生じた場合以外の異常時においても リレー61,62を開成させることとしてもよく、そのようにすれば、ダイレク トドライブモータDMが操舵の負荷となることを確実に防止できる。
【0035】 図4は本考案の他の実施例の電気的構成を示すブロック図である。この図4に おいて、上記の図1に示された各部に対応する部分には同一の参照符号を付して 示す。上述の実施例では、接続点47,48とダイレクトドライブモータDMの コイル30U,30Vとの間にリレー61,62が介装されているが、これに対 して本実施例では、コイル30U,30V,30Wが共通接続された接続点80 とコイル30U,30Wとの間にそれぞれ開閉手段としてのリレー81,82が 介装されている。そして、これらのリレー81,82は、制御部51により、上 記の第1実施例におけるリレー61,62と同様に開閉制御される。
【0036】 この構成では、リレー81,82が開成されると、コイル30U,30V,3 0Wを含む閉回路は存在し得ない。そのため、異常検出時にフェイルセーフリレ ー42が開成され、そのためにダイレクトドライブモータDMに電流が供給され ない状況下において、このダイレクトドライブモータDMが負荷となることを確 実に防止できる。
【0037】 本実施例ではさらに、モータ駆動回路43とダイレクトドライブモータDMと を接続するハーネス85で短絡が生じた場合であっても、リレー81,82を開 成すれば、コイル30U,30V,30Wを経路内に含む閉回路が形成されるこ とがない。したがって、ハーネス85に短絡が生じた場合においても、ダイレク トドライブモータDMが操舵の負荷となることを防止できる。
【0038】 本考案の実施例の説明は以上のとおりであるが、本考案は上記の実施例に限定 されるものではない。たとえば、図1に示された第1実施例では、ダイレクトド ライブモータDMの2相のコイル30U,30Vに関連してリレー61,62を 設けているが、さらにコイル30Wに関しても同様なリレーを設けてもよい。 図4に示された第2実施例においても同様に、接続点80とコイル30Vとの 間にもリレーを設けてもよい。
【0039】 そのほかにも、リレー61,62;81,82の代わりに、図1において参照 符号91,92,93,94で示す各位置にリレーを介装してもよい。この場合 には、参照符号91〜94の各位置に介装された4個のリレーの全部を開成させ ることによって、ダイレクトドライブモータDMを含む閉回路が形成されること を阻止することができる。
【0040】 また、上記の実施例では、開閉手段としてリレーが用いられているが、リレー の他にもたとえばトランジスタ素子やその他の半導体スイッチング素子を開閉手 段として用いてもよい。 さらに、上記の実施例では、スイッチング素子としてパワーMOSFETが用 いられているが、モータ駆動回路に適用されるスイッチング素子はたとえばバイ ポーラトランジスタやリレーなどであってもよい。
【0041】 また、上記の実施例では、3相ブラシレスモータが用いられる電動パワーステ アリング装置について説明したが、本考案は直流ブラシモータを用いた電動パワ ーステアリング装置にも適用可能である。この場合には、たとえば直流ブラシモ ータへの2本の給電ラインのいずれか一方に開閉手段を直列に介装すればよい。 さらに、上記の実施例では、電流検出部71,72、トルクセンサ26および 車速センサ57の出力信号を監視することによって異常検出処理が行われている が、たとえば、フェイルセーフリレー42からモータ駆動回路43に流れ込む電 流を監視したり、パワートランジスタTr1〜Tr6の温度を監視したりして、 異常検出処理が行われてもよい。すなわち、モータ駆動回路43に流れ込む電流 が異常に多いときや、パワートランジスタTr1〜Tr6が異常に昇温した場合 に、フェイルセーフリレー42を開成するとともに、リレー61,62;81, 82を開成するようにしてもよい。
【0042】 その他、本考案の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことができる 。
【0043】
【考案の効果】
以上のように本考案の電動パワーステアリング装置によれば、異常発生時には モータを含む閉回路が開路されるから、モータに短絡電流が流れることを防止で きる。そのため、操舵によりモータが回転しても、このモータに短絡ブレーキが かかることはない。したがって、異常発生時において、モータが操舵の負荷とな ることを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の電動パワーステアリング装
置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】電動パワーステアリング装置の構成を模式的に
示す断面図である。
【図3】ダイレクトドライブモータDMから一定の大き
さの右回転方向のトルクを発生させるために各相のコイ
ル30U,30V,30Wに印加すべき電圧とモータD
Mの回転角度位置との関係を示す図である。
【図4】本考案の他の実施例の電動パワーステアリング
装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】従来技術の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
21 ステアリングホイール 22A 上側コラムシャフト 22B 下側コラムシャフト 24 トーションバー 26 トルクセンサ 27 ロータ 28 ステータ 30 コイル 30U コイル 30V コイル 30W コイル DM ダイレクトドライブモータ 41 バッテリ 43 モータ駆動回路 47,48,49 接続点 51 制御部 61,62 リレー 71,72 電流検出部 Tr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5,Tr6 パ
ワートランジスタ 80 接続点 81,82 リレー

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源と、 操舵機構に駆動力を与えて操舵力を補助するモータと、 上記電源からの電力で上記モータを付勢するモータ駆動
    手段と、 上記モータを一部に含む閉回路に直列に介装され、開成
    状態において上記モータに短絡電流が流れることを阻止
    することができる開閉手段と、 所定の異常を検出する異常検出手段と、 この異常検出手段が上記所定の異常を検出したときに、
    上記開閉手段を開成する開閉制御手段とを含むことを特
    徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】上記モータ駆動手段は、一対のスイッチン
    グ素子の直列回路を上記電源に対して複数個並列接続し
    たものであり、 上記モータは、上記直列回路をなす各一対のスイッチン
    グ素子の間の接続点から給電されるものであり、 上記開閉手段は、上記直列回路をなす一対のスイッチン
    グ素子の間の接続点と上記モータとの間に介装されたも
    のであることを特徴とする請求項1記載の電動パワース
    テアリング装置。
  3. 【請求項3】上記モータは各一端が共通接続された複数
    のモータ巻線を有するものであり、 上記開閉手段は、上記複数のモータ巻線の各一端が共通
    接続された接続点と上記モータ巻線との間に介装された
    ものであることを特徴とする請求項1記載の電動パワー
    ステアリング装置。
JP8672892U 1992-12-17 1992-12-17 電動パワーステアリング装置 Pending JPH0653368U (ja)

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