JPH0653356U - 鉄道車両用可動式台車カバー - Google Patents

鉄道車両用可動式台車カバー

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JPH0653356U
JPH0653356U JP9363992U JP9363992U JPH0653356U JP H0653356 U JPH0653356 U JP H0653356U JP 9363992 U JP9363992 U JP 9363992U JP 9363992 U JP9363992 U JP 9363992U JP H0653356 U JPH0653356 U JP H0653356U
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隆生 雨澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、車両走行時の空力抵抗を減少さ
せ、高速で走行中の車両に制動作用を働かせた場合に発
生するブレーキ熱を、走行中と停止時に十分に放出させ
るとともに、車両への制動時に補助の空力ブレーキとし
て機能させることができるようにした鉄道車両用可動式
台車カバーを提供しようとするものである。 【構成】 台車部の幅方向両側に、一対の台車カバーが
カバー開閉手段によって車体の幅方向に移動可能に設け
られ、カバー開閉手段は、車両の力行時および惰行時に
台車カバーを車両側壁と面一に保持し、車両への制動時
および停止時に台車カバーを車両側壁より外側に移動す
るよう構成されたことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は鉄道車両用可動式台車カバーに関し、主として、通常の車両走行時に は走行抵抗を軽減し、車両への制動時と停止時には発生するブレーキ熱の放熱を 行なわせるのに用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来の鉄道車両においては、走行時の空力抵抗を減らす場合には、台枠下側に 覆いを設けて床下部の平滑性を良くすることに主力が置かれ、一般の車両では、 台車部に何の処置も施されていない。しかし、新幹線のように走行速度が300 km/h前後と速くなり、空力抵抗について一層の改善が求められる場合には、台 枠下側を覆うとともに、台車側面に台車カバーをボルト等で固定することが行な われていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来における一般車両のように、台枠下側にだけ覆いを設けて 床下部の平滑性を良くしたものでは、台車カバーが設けられていない台車側面の 空力抵抗が減少できなくなるとともに、車両の走行速度が速くなるにつれて空力 抵抗が著しく大きくなる。
【0004】 さりとて、この不都合を解消するため、台車側面にボルト等で台車カバーを固 定して取り付けた場合には、走行中の車両への制動時に台車のディスクブレーキ 等から発生したブレーキ熱が、台車カバーの取り付けられていない場合に比べて 十分に放出できなくなるという新たな問題点が発生する。
【0005】 本考案はこれらの事情に鑑みてなされたもので、車両走行時の空力抵抗を減少 させるとともに、高速で走行中の車両に制動作用を働かせた場合に発生するブレ ーキ熱を、走行中と停止時に十分に放出させることができるようにした鉄道車両 用可動式台車カバーの提供を目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前記目的を達成すべくなされたもので、台車部の幅方向両側に、一 対の台車カバーがカバー開閉手段によって車体の幅方向に移動可能に設けられ、 カバー開閉手段は、車両の力行時および惰行時に台車カバーを車両側壁と面一に 保持し、車両への制動時および停止時に台車カバーを車両側壁より外側に移動す るよう構成されたことを特徴とする鉄道車両用可動式台車カバーを考案したもの である。
【0007】
【作用】
台車側面に設けられた台車カバーは、走行時にはカバー開閉手段によって車両 側壁と面一を保つように閉じられているため、車両走行時の空力抵抗は減少され る。しかし、走行中の車両に制動作用を働かせている間、および車両の停止時に は、台車カバーはカバー開閉手段によって車両側壁より外側に移動されるので、 制動時および停止時には、台車部から発生するブレーキ熱は、台車カバーと車両 側壁などの間に形成される空間部から外側に十分に放出される。また、制動時に 外側に移動されている台車カバーは、走行中に受ける空気の抵抗により補助の空 力ブレーキとして働き、車両の走行速度を落とすのに役立つ。
【0008】
【実施例】
以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて説明する。 図1ないし図3は本考案の一実施例を示したもので、鉄道車両用可動式台車カ バーは、台車カバー3とカバー開閉手段4とから主として構成されている。
【0009】 1は車体2の前後両端部の下側に配設された台車で、各台車1の前後には、不 図示のモータによってそれぞれ回転される一対の車輪11,11が設けられてい る。 台車1の左右両側の外方には、台車部が外側から見えないように覆いかくす台 車カバー3,3が、車両側壁9と前後方向の台枠下部覆い10,10とに面一に なるように設けられている。
【0010】 台車カバー3の内面には、台車カバー3を車体2の幅方向に移動するカバー開 閉手段4が連結されている。カバー開閉手段4としては、エアシリンダーやオイ ルシリンダー、またはモータの回転を車体2の幅方向の移動に変える機構等を用 いることができる。
【0011】 カバー開閉手段4にエアシリンダー4Aを用いる場合、台車カバー3の左右両 端部の中央に相当する位置に、2個のエアシリンダー4Aがシリンダー部4aを 車体側のフレーム5に保持されており、プランジャー部4bの各先端は台車カバ ー3の内面に固定されている。
【0012】 また、各エアシリンダー4Aの上下には、リニアガイドレール6,6がそれぞ れ車体側のフレーム5に保持されている。7はリニアガイドレール6に摺動可能 に嵌合されたリニアガイドで、このリニアガイド7は、L形の取り付け金8を介 して台車カバー3の内面に連結されている。
【0013】 台車カバー3の四隅部分を摺動可能に保持する4組のリニアガイドレール6と リニアガイド7は、台車カバー3を車体2の幅方向に移動させるエアシリンダー 4Aにかかる負担を軽くするとともに、台車カバー3の開閉を円滑に行なわせる 働きをする。
【0014】 エアシリンダー4Aは、車両の力行時および惰行時には、プランジャー部4b に連結された台車カバー3を車両側壁9と台枠下部覆い10,10の両方に対し 面一となる実線の位置に保持し、車両への制動時および車両の停止時には、台車 カバー3を車両側壁9と台枠下部覆い10,10より設定された距離、例えば8 0mm程度だけ外側に押し出した位置に保持するように構成されている。
【0015】 次に、装置の動作について説明する。 車両の走行中、台車カバー3は、エアシリンダー4Aに供給される圧空により 、車両側壁9と前後方向の台枠下部覆い10,10の両方に面一となるよう閉じ た状態に保持されているため、台車部側面における気流の乱れは解消され、走行 中の空力抵抗を減少することができる。
【0016】 しかしながら、走行中の車両に制動作用を働かせている間、および車両の停止 時には、台車カバー3は、エアシリンダー4Aに供給される圧空の切り換えによ り、車両側壁9と前後方向の台枠下部覆い10,10の両方より設定された距離 だけ外側に移動した位置に保持される。それ故、制動時に車輪11の制動面から 発生した多量のブレーキ熱は、制動時だけでなく停止時にも形成される台車カバ ー3と車両側壁9などとの間の空間部から外側に放出され、ブレーキ熱によって 高温になっている車輪11を効果的に冷却することができる。
【0017】 しかも、制動時に車両側壁9と台枠下部覆い10,10より外側に移動された 台車カバー3は、走行中に気流の乱れを起こして空気の抵抗を受けるため、ブレ ーキディスクとブレーキライニングとによる主制動に対し補助の空力ブレーキと しての作用を付け加え、車両の走行速度を減速するのにも役立つ。
【0018】 図4および図5は本考案の他の実施例を示したもので、前記実施例における台 車カバー3を車体2の長さ方向に2つに分割して分割カバー3A,3Bとし、分 割カバー3A,3Bの隣接する側の中央部を丁番12によって外側に折り曲げ可 能に結合する。さらに、前記プランジャー部4bと分割カバー3A,3Bとは、 縦方向のピン14,14によってリンク13の両端と回動可能に結合され、また 、各リニアガイド7と分割カバー3A,3Bとは、取り付け金8の代わりに、縦 方向のピン16,16によってリンク15の両端と回動可能に結合された構成と なっている。
【0019】 この実施例の構成の場合、分割カバー3A,3Bが丁番12の軸心のまわりに 回転されると、気流に対する分割カバー3A,3Bの投影面積が大きくなるため 、制動時の補助の空力ブレーキとしての作用効果を大きくすることができる。 また、分割カバー3A,3Bを外側に張り出した状態では、分割カバー3Aま たは3Bの内面に衝突した気流は、積極的にブレーキ熱の発生部分に送り込まれ るため、制動時に発生する多量のブレーキ熱をより効果的に放熱することができ る。
【0020】 前記各実施例では、エアシリンダー4Aを台車カバー3または分割カバー3A ,3Bに直接に取り付ける場合を示したが、伝達力やストロークの調整、または 取り付け位置に制約等があるときには、エアシリンダー4Aのプランジャー部4 bと台車カバー3、または分割カバー3A,3Bとをリンク機構を介して取り付 けるようにしてもよい。
【0021】
【考案の効果】
本考案は、台車部の幅方向両側に設けた一対の台車カバーを、車両の力行時お よび惰行時にカバー開閉手段によって車両側壁と面一に保持し、車両への制動時 および停止時にカバー開閉手段によって車両側壁より外側に移動するようにした ものであるから、車両走行時の空力抵抗を減少させることができるだけでなく、 走行中の車両に制動作用を働かせた場合に発生するブレーキ熱を、走行中と停止 時に台車カバーと車両側壁等との間に形成された空間部から十分に放熱すること ができる。 また、車両への制動時に車両側壁より外側に移動された台車カバーは、衝突す る気流によって車両の走行速度を減速させるため、補助の空力ブレーキとしても 十分に機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面平面図である。
【図2】台車カバーの作動状態を示す斜視図である。
【図3】台車カバーとカバー開閉手段の取り付け状態を
示す斜視図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】図4の台車カバーとカバー開閉手段の取り付け
状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 台車 2 車体 3,3A,3B 台車カバー 4 カバー開閉手段 4A エアシリンダー 4a シリンダー部 4b プランジャー部 9 車両側壁

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車部の幅方向両側に、一対の台車カバ
    ーがカバー開閉手段によって車体の幅方向に移動可能に
    設けられ、 カバー開閉手段は、車両の力行時および惰行時に台車カ
    バーを車両側壁と面一に保持し、車両への制動時および
    停止時に台車カバーを車両側壁より外側に移動するよう
    構成されたことを特徴とする鉄道車両用可動式台車カバ
    ー。
JP1992093639U 1992-12-28 1992-12-28 鉄道車両用可動式台車カバー Expired - Fee Related JP2601230Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005280641A (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Railway Technical Res Inst 移動体の雪舞上り抑制構造
JP2006290031A (ja) * 2005-04-06 2006-10-26 Kawasaki Heavy Ind Ltd 台車カバーを設けた高速鉄道車両
EP3326884A1 (de) * 2016-11-23 2018-05-30 Bombardier Transportation GmbH Schienenfahrzeug mit schürzenklappe

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JP2601230Y2 (ja) 1999-11-15

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