JPH0652724U - 電気貯湯容器 - Google Patents

電気貯湯容器

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JPH0652724U
JPH0652724U JP124191U JP124191U JPH0652724U JP H0652724 U JPH0652724 U JP H0652724U JP 124191 U JP124191 U JP 124191U JP 124191 U JP124191 U JP 124191U JP H0652724 U JPH0652724 U JP H0652724U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内容液中の塩素化合物等の物質を発散させる
ことが過不足なく行われて、無駄な電力消費や過剰な加
熱を防止することを目的とするものである。 【構成】 内容液を加熱するヒータと、このヒータを湯
沸かし状態と、保温状態とに通電制御する制御手段を備
え、制御手段は湯沸かし動作において沸騰状態を連続あ
るいは断続に所定時間継続させるカルキ除去モードを持
ち、かつ前記所定時間は液量に応じて設定するようにし
たことを特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、家庭用の電気ポットのように湯沸かし可能な電気貯湯容器に関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電気貯湯容器はコーヒーやお茶を抽出すると云った用途に多く利用さ れている。
【0003】 ところで電気貯湯容器は大半の場合水道水を収容し、これを沸騰した後所定温 度に保温しておき、必要に応じてその保温状態のままか、あるいは再沸騰させた 後に注出して使用に供している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
最初の湯沸かしや再沸騰は液温を使用目的に適合させるほか、めんきんや匂い の発散に役立つ。しかし水道水に含まれていた塩素による塩素化合物、特にトリ ハトメタンと云った有害な物質はなお多く残存しており、これを充分に除去する ことが望まれる。
【0005】 そこで本考案者等は、湯沸かし動作を所定時間継続して前記物質を充分に発散 させることを先に提案し、好結果を得ている。
【0006】 しかし沸騰動作の一律な継続は液量によって過不足を生じ、ある場合はカルキ 除去が不充分であったり、ある場合は過剰な加熱となって電力を無駄に消費しま た過剰な蒸気の発生によって内容液の早期減量を招くことがある。
【0007】 本考案はこのような問題をも解消することができる電気貯湯容器を提供するこ とを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を達成するため、内容液を加熱するヒータと、このヒータを 湯沸かし状態と、保温状態とに通電制御する制御手段を備え、制御手段は湯沸か し動作において沸騰状態を連続あるいは断続に所定時間継続させるカルキ除去モ ードを持ち、かつ前記所定時間は液量に応じて設定するようにしたことを特徴と するものである。
【0009】
【作用】
本考案の上記構成では、制御手段が持っているカルキ除去モードにて、内容液 の沸騰が所定時間連続或いは断続に継続されるので、内容液中の塩素による塩素 化合物と云った物質を発散させることができ、しかもこの場合、内容液の液量に 応じて前記所定時間が設定されるので、前記物質の発散が液量に応じて過不足な く行われる。
【0010】
【実施例】
以下本考案の一実施例を図を参照して詳細に説明する。
【0011】 本実施例は湯沸かし可能でかつ非加圧タイプの電動ポンプによって内容液を注 出する電気ポットの場合を示している。図1に示すように、ヒータ61が底部下 面に当てがわれた内容器2を外装ケース3内に収容して器体1を構成している。
【0012】 内容器2は外装ケース3の上端に無理嵌めした合成樹脂製の肩部材4によって上 端フランジを受けられている。
【0013】 そして外装ケース3の下端には合成樹脂製の底環5が当てがわれ、この底環5 と前記内容器2の底部とを図示しない連結金具によって連結し外装ケース3、内 容器2および底環5の相互を一体化している。底環5の開口には底蓋10が複数 の爪の嵌め合わせと一箇所でのビス止めにて取付られ、この底蓋10の下面外周 部には、それに設けられた複数の爪8によって回転座体9が回転可能に嵌め付け られ、器体1を定置したとき回転座体9上で器体3を回転させられるようになっ ている。
【0014】 内容器2の底部には内容液を注出する注出路11が接続されている。この注出 路11は内容器2と外装ケース3との間の空間で、肩部材4の前部に設けられた 嘴状突出部12内にまで立ち上がり、この部分でU字状に屈曲して吐出口19が 下向きに開口している。注出路11の内容器2よりも下になった部分には、注出 路11に流入する内容液を前記吐出口19に送り出す注出ポンプ13が設けられ 、モータ14によって駆動するようにしている。
【0015】 前記吐出口19から吐出される内容液は一旦大気に開放された後、前記嘴状突 出部12の下側に当てがい外装ケース3の前部に取付た下カバー15に設けられ た注液ガイド16に受けられ、注液ガイド16に案内されて注液される。注液ガ イド16は2重パイプ構造をなし、前記吐出内容液が大気に開放され易く、かつ 注液時に外気を吸入して破泡網20とともに注液を細かな泡状にして極く静かに しかも跳ね返りがないようにして注液できるようにしている。
【0016】 注液ガイド16は下カバー15へはそれに設けられている開口への螺合部18 によって着脱自在に取付られている。また注出路11の立ち上がり部は内容器2 と同じ液位となるのを利用して液量を静電容量方式やフォトセンサ方式で検出す る液量検出部21が設けられている。注出路11の屈曲部のすぐ上流側には転倒 時止水弁22が設けられている。
【0017】 液量検出部21は大量液位を検出するフォトセンサ21aと、中量液位を検出す るフォトセンサ21bと、給水の必要な液位を検出するフォトセンサ21cとを 持っている。
【0018】 内容器2の底部下には金具23を利用して遮熱板24がビス止めされ、この遮 熱板24と、ヒータ61の裏側との間に抑えばね28を挟み込み、これによって ヒータ61を内容器2の底部下面に押し当てている。遮熱板24の一部に前記モ ータ14が取付けられている。
【0019】 ヒータ61の中央の透孔には内容液の温度を感知する温度センサ33が設けら れ、遮熱板24にビス止めされた保持板35が前記温度センサ33を遮熱壁を介 し保持している。
【0020】 底環5には回路収容ボックス41が設けられている。回路収容ボックス41は 底環4に一体成形した蓋部42と、この蓋部42に下方より当てがい取付けた容 器部44とからなる。容器部44と蓋部42との相互間の合わせ目にはシールパ ッキング47が挟み込まれて回路収容ボックス42を密封容器としている。これ により回路収容ボックス41に収容される回路基板48の防水が充分になる。
【0021】 器体1の上端には器体蓋62が設けられている。器体蓋62はその後部で肩部 材4にヒンジピン63によって開閉可能に枢着されている。この枢着は肩部材4 に着脱自在に嵌め合わせた軸受部材64に対して行い、軸受部材64の着脱によ って器体蓋62を着脱できるようにしている。これによって器体1内の洗浄や、 内容液の給排が容易となる。
【0022】 軸受部材64は肩部材4の凹部65内に上方より挿入され、凹部65内の係止 部66に樹脂ばね片164が弾性係合することにより不用意な脱落が防止される 。軸受部材64を装着状態に確実に係止し、またこれを解除するためには、凹部 65内に挿入された軸受部材64の一部にフック部が弾性係合するロック部材6 7が設けられ、この係止を解除するにはロック部材67をばね221に抗して係 止解除方向にスライドさせるようになっている。
【0023】 器体蓋62は軸受部材64との間でばね68によって開き方向に付勢され、閉 じ状態は器体蓋62の前端部に設けられたロック部材69がばね71の付勢によ って肩部材4の一部に設けた係止部72に係合することによりロックされる。
【0024】 ロック部材69は器体蓋62の裏板82上面に形成された突起83によって進 退を案内される。
【0025】 ロック部材72の斜面75には、器体蓋62内の軸受201に対し軸76によ って後部を枢着されたロック解除レバー77の先端部の突起78が当接している 。このロック解除レバー77は前記ロック部材69がばね71によって前記係合 位置に進出されているとき、前記斜面75によって突起78を介し上方に押上げ られていて、先端部の操作部79が器体蓋62の上面開口81から器体蓋62の 表面と面一な状態に露出している。
【0026】 この状態で操作部79が押し下げられるとロック解除レバー77は反時計方向 に回動され突起78によってロック部材69の斜面75を押動し、ロック部材6 9をばね68に抗して後退させ前記係止部72との係合を外す。このため器体蓋 62の閉じ状態へのロックが解除される。このロック解除が完了する時点では、 ロック解除レバー77と器体蓋62との間にはロックを解除する方向の遊びがあ り、器体蓋62はロック解除レバー77が押圧操作から解放されているかどうか に係わりなく前記ばね68によって開き方向に少し回動される。
【0027】 これによってロック部材69は前記係止部72の位置から上方に少しずらされ るので、前記ロック解除とともに操作部79から手を離す自然な操作によって、 ロック部材69が再度係止部72に係合するようなことなしに、器体蓋62がば ね68によって自動的に全開状態まで開かれるようにしている。
【0028】 ロック解除レバー77には安全部材111が働かされている。安全部材111 は器体蓋62にロック解除レバー77の長手方向にスライドできるように支持さ れている。そして操作部112によりスライド操作されると、係止部113がロ ック解除レバー77の先端部の下に進退され、先端部の下に進入しているときロ ック解除レバー77の可動を阻止し、不用意なロック解除が行われないようにし ている。
【0029】 器体蓋62の後部には前記軸受部材64の外周部に圧接するばね片84がビス 85によって取付けられている。このばね片84は器体蓋62の開閉動作の際に 軸受部材64の外周に摺接し、器体蓋62がばね68によって開かれるときの開 き動作に制動を及ぼす。したがって器体蓋62は前記ロック解除の際の自動的な 開き動作がゆっくりとした動作で行われる。
【0030】 器体蓋62の裏板82の下面には内容器2の後部を閉じる金属製の内蓋85が 当てがわれ、図示しない位置にてビス止めされている。内蓋85の外周と裏板8 2との間には内容器2の口縁に対向するシールパッキング86が挟持されており 、器体蓋62が閉じられると内蓋85はこのシールパッキング86部で内容器2 の口縁に接し、内容器2を閉じる。
【0031】 内蓋85と裏板82との間には内容器2内で発生する蒸気を外部に逃がす蒸気 通路87が設けられている。蒸気通路87は内蓋85に内容器2側への開口88 を持ち、器体蓋62の後部側の上面に外部への開口89を持っている。開口88 部には裏板82に下方より嵌め付けた弁室91が設けられ、これに器体1が転倒 したときに閉じる転倒時止水弁92が設けられている。
【0032】 この弁室91の直ぐ下流側には器体蓋62の上部にまで達する広い空間を持っ た第1の溜り部93が設けられ、器体1が左右のどちらかに転倒して内容液が前 記転倒時止水弁92によっても止められずに蒸気通路87を通じて流出しようと するとき、この流出しようとする内容液を第1の溜り部93に溜め込み、内容液 が溢れ出るまで下流側への流出を抑え、また防止するようにしている。
【0033】 これにより内容液の外部への流出が抑制され、外部に流出するまでに器体1を 正常な状態に戻す時間的な余裕を充分に与えることができる。このために第1の 溜り部93から下流側への流出口94の通路断面積を小さくし、かつこの流出口 94に対し第1の溜り部93の形状を器体1の左右両方向と、器体蓋62の上面 側とに拡がりを持つようにするなど種々の工夫がなされる。
【0034】 第1の溜り部93の流出口94の下流側には開口89よりも後方に拡がった第 2の溜り部95が設けられている。この第2の溜り部95は前記開口89よりも 後方に拡がっているので、器体1が後方に倒れて内容液が第1の溜り部94に溜 まらずに流出してきても、これを開口89よりも低い第2の溜り部95に溜め込 み、開口89から外部に流出するのを遅らせ、また防止する。
【0035】 第2の溜り部95の下には横向きの開口96によって通じた補助溜り部97も 設けられている。この補助溜り部97は流出しようとする内容液が第1、第2の 各溜り部94、95をオーバーフローするような場合でも、これを受け入れて溜 め込むことができ、前記オーバーフローによる内容液の外部への流出をさらに抑 える。
【0036】 第2の溜り部95の後部にはドレン口98が設けられ、器体蓋62が開かれた とき、第1、第2、補助の各溜り部94、95、97に溜め込まれた内容液が器 体1の内容器2内に流下されるようにしている。しかしこのドレン口98は器体 1の閉じ状態で開放状態にあると、器体1の転倒時に内容液が蒸気通路87に流 出してきたとき、ドレン口98を通じて器体1と器体蓋62との間に流出してし まう。
【0037】 これを解消するのにドレン口98にシールリップ99を設け、これが器体蓋6 2の閉じ状態のとき肩部材4の内面に圧接することによりドレン口98がシール リップ99と肩部材4の内面とによって閉じられるようにしている。
【0038】 前記回路基板48に装備された制御回路100はマイクロコンピュータ101 を利用したものである。嘴状突出部12の上面に設けた操作パネル201に設け られる注出操作キー102は圧力センサ103を押圧操作するように設けられて おり、注出操作時の押圧力の差を圧力センサ103によって電気的信号に変換し てマイクロコンピュータ101に入力することにより、前記注出ポンプ13の駆 動電圧を切換えて注出流量を増減制御するようにしている。
【0039】 操作パネル201は図2に示す通りであり、前記注出操作キー102の他、再 沸騰・カルキ除去設定キー104、タイマ設定キー105、注出ロック・解除キ ー106と、液量の表示部107、沸騰、カルキ除去、保温の各表示部108〜 110、タイマ設定時刻の表示部111〜113が設けられている。
【0040】 液量の表示部107はフォトセンサ21aの検出に対応した満水表示部107 a、フォトセンサ21bに対応した中量表示部107b、フォトセンサ21cに 対応した給水表示部107cを有している。
【0041】 再沸騰・カルキ除去キー104と、注出ロック・解除キー106とは、操作さ れる毎に設定モードがロータリー式に変化するようにされている。
【0042】 図3は前記操作パネル201に対向してその下に設けられた回路基板115を 示し、室温センサ210や注出可表示部116も設けられている。なお各表示部 108〜113、115、116はLEDからなる。
【0043】 回路基板115はいわゆるプリント基板からなり、前記各電子、電気部品を部 品実装機により自動実装され、プリント回路に接続されている。そして必要な外 部接続のための端子群211が、回路基板115の一側に一定のピッチで配設さ れている。したがってこの端子群216を介し前記各電気、電子部品と他との電 気的接続が簡易に行われる。
【0044】 図4に前記操作パネル201と回路基板115との組合せ状態が示されている 。
【0045】 図5は制御回路を示し、マイクロコンピュータ101には図に示すように前記 各種入出力に関する電気、電子部品がA/D変換機301、302やスイッチ回 路303、駆動回路304、表示回路305を介し適宜接続されている。
【0046】 以下動作制御について説明する。図6は主な動作制御を示すメインルーチンの フローチャートであり、電源オンによってまずステップ#1の初期設定が行われ た後、各種の入出力に応じた処理、内容液の液量を判定する処理が順次行われる (ステップ#2、#2a)。次で沸騰処理(ステップ#3)がコールされ、内容 液が保温温度よりも低いとき、つまり給水初期や内容液の注ぎ足しによって温度 が低い場合、また再沸騰・カルキ除去キー104によって再沸騰が設定された場 合に、内容液を沸騰まで加熱するように制御する。
【0047】 続いて保温処理(ステップ#4)がコールされ、初期沸騰ないしは再沸騰の後 内容液を所定温度に保温するように制御する。
【0048】 さらに続いてタイマ処理(ステップ#5)がコールされ、タイマ設定キー10 5によってタイマ設定がなされている場合、沸騰動作開始時刻をタイマ設定時刻 にて内容液を沸騰させるのに必要な時刻まで遅らせてから沸騰動作を開始するよ うに遅延制御する。
【0049】 次でカルキ除去処理(ステップ#6)がコールされ、再沸騰・カルキ除去キー 104がカルキ除去モードに操作されている場合、ステップ#3での沸騰動作を 所定時間継続させるように制御する。しかしカルキ除去のために沸騰動作を間断 的に繰返し行うようにしてもよい。
【0050】 次にポンプ処理サブルーチン(ステップ#7)がコールされ、注出操作部10 2による圧力センサ103の押圧力に応じた注出流量を設定し、この設定注出流 量を得るように注出ポンプ13のモータ14を駆動する。
【0051】 最後にその他の処理(ステップ#8)を終えて後ステップ#2に戻り、以後 上記制御を繰り返す。
【0052】 図7は液量判定処理サブルーチンを示している。まず0.5秒後間フォトセン サ21a〜21cからの液量データが同でないとき、液量が変化したことになる ので、前データを保持したまま現液量データを取り込む(ステップ#101、# 102)。
【0053】 0.5秒間液量データに変化がない場合に内容液の使用がなく液量が安定した ものとして、液量がフォトセンサ21cよりも上かどうかを判定する(ステップ #103)。下であれば給水液位を下回っていることになり、給水が行われずに この状態が10秒間持続すると(ステップ#104)、給水表示部107aを点 滅させるとともに、ブザー音を鳴らせて警告をする(ステップ#105)。
【0054】 10秒の間に液量検出状態が変化すると給水が行われたものとして、ステップ #101に戻る。
【0055】 ステップ#103において液位がフォトッセンサ21cよりも上であると、ス テップ#106に移行してフォトセンサ21bよりも上どうか判定する。上でな ければ液量は中量に達しない少量であるので、給水表示部107cを転倒してこ れを表示する。
【0056】 ステップ#106で液位がフォトセンサ21bよりも上であると、ステップ# 108に移行して液位がフォトセンサ21aよりも上どうか判定する。上でなけ れば液量は中量であるので、ステップ#109にて流量表示部107bを点灯し てこれを表示する。
【0057】 ステップ#108で液位がフォトセンサ21aよりも上であると大量であるの で、満水表示107aを点灯してこれを表示する。
【0058】 以上で液量判定処理は終了しリターンする。
【0059】 図8は保温処理サブルーチン(ステップ#4)のフローチャートを示し、保温 モードであると(ステップ#60)、ステップ#12以下の処理を実行する。ス テップ#61では室温センサ210からの室温データを取り込み、ステップ#6 2で液位検出部21にからの液量データを取り込む。
【0060】 次でステップ#63で前記室温データと液量データとから内容液の現時点での 降温特性を判定し、これを補償するに適正なヒータ1の通電W数を図示しないテ ーブル等から設定し、ステップ#15でヒータ1の通電W数を前記設定にしたが って変更する。これにより内容液はその残量と室温とにより変化する降温特性に 見合った加熱を常時受けることになり、理想的には温度変化のない構成度な保温 制御を実現する。実験によっても所定温度をほぼ正確に保つことができ、保温温 度を例えば98℃程度の高温に設定しても沸騰に至ることはなく、安全に使用で きた。
【0061】 このような制御での内容液の温度変化の一例を示せば図9の通りである。
【0062】 なおこの場合の各種取り込み条件の評価とW数の設定にファジィ理論を適用し てさらに制御精度を向上することもできる。
【0063】 図10はタイマ設定処理サブルーチンのフローチャートを示し、タイマ設定モ ードであると(ステップ#31)、液量情報、および室温情報を取り込む(ステ ップ#32)。
【0064】 次に液量および室温に対応する内容液の昇温特性から、タイマ設定時刻に沸騰 した内容液を得るための、液量および室温に見合った沸騰開始タイマを設定し( ステップ#33)、沸騰開始タイマの減算とタイマ設定時刻の表示とを行う(ス テップ#34)。
【0065】 沸騰開始タイマが終了すると(ステップ#35)、ヒータ61を沸騰モードで オンし、カルキ除去表示を点滅して沸騰動作に入ったことを表示する(ステップ #36)。そして沸騰が終了すると(ステップ#37)、ヒータ61を保温モー ドオンに切換え、保温表示を点滅して沸騰が終了したことを表示する(ステップ #38)。
【0066】 この状態でタイマ設定時刻になるか(ステップ#39)、再沸騰・カルキ除去 キー104が再沸騰モードに操作されると、ブザー音を鳴らせるとともに、保温 表示を連続点灯に切換え、かつタイマ表示をオフしてタイマ設定モードが解除さ れたことを表示し、リターンする。
【0067】 図11はカルキ除去処理サブルーチンのフローチャートを示し、カルキ除去モ ードであると(ステップ#51)、前記液量データを読み込んで後(ステップ# 52)、カルキ除去のための液量に見合った沸騰継続時間を設定し(ステップ# 53)、前記沸騰モードでの初期沸騰動作に設定継続時間を加算する(ステップ #54)。
【0068】 なお前記液量に見合ったカルキ除去のための継続時間の設定例を、通常沸騰の 場合と分けて示せば、下表の通りである。
【0069】
【表】
【0070】 図12はポンプ動作処置サブルーチンを示し、注出モードであると(ステップ #61)、前記初期設定によって注出ロック状態とされているので、この状態で 注出ロック・解除キー106がオンされて注出ロックが解除されるまで注出ロッ ク・解除キー106部の注出可表示116をオフ状態に保ち(ステップ#62、 #63)、注出ロック・解除キー106が操作されると注出可表示116をオン するとともに、注出ロックを解除し(ステップ#64)、圧力センサ103が注 出操作キー104によって押圧されていることによるセンサ出力を読み込む(ス テップ#65)。
【0071】 次にセンサ出力が加圧状態にあるか、減圧状態にあるかを判定し(ステップ# 66)、加圧状態にあれば加圧データとして前記センサ出力を取扱い、これに相 当する加圧ランクを設定する(ステップ#67、68)。また減圧状態であれば 減圧データとして前記センサ出力を取扱い、これに相当する減圧ランクを設定す る(ステップ#69、#70)。
【0072】 続いて現駆動ランクから前記設定した増減ランク分を増減した後のランクにて モータ14を駆動し、注出操作の押圧の程度に応じた流量で内容液の注出が行わ れるようにする(ステップ#71)。
【0073】 このような注出動作は圧力センサ103が注出操作から解放され、圧力センサ 103がオフになるまで繰返し行われる(ステップ#72)。注出が終了してモ ータの駆動が停止した以降に、継続して20秒以上注出動作が行われなかった場 合は、安全のため注出ロック処理を自動的に行ってリターンする(ステップ#7 3、#74)。
【0074】 なお前記液量の検出は、どのように行ってもよく、例えば静電容量方式のもの や、内容液の昇温特性は降温特性から液量を判定するようにしてもよい。
【0075】
【考案の効果】
本考案では、制御手段が持っているカルキ除去モードにて、内容液の沸騰が所 定時間継続され、内容液中の塩素による塩素化合物と云った物質を発散させるこ とができ、この場合、内容液の液量に応じて前記所定時間が設定されて前記物質 の発散が液量に応じて過不足なく行われるので、どのような液量の場合にもカル キ除去を充分に行うことができるし、電力を無駄に消費したり、少量の内容液か ら多量の蒸気が発生して早期に減量するようなことを回避することができる。
【提出日】平成3年9月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
最初の湯沸かしや再沸騰は液温を使用目的に適合させるほか、滅菌いの発 散に役立つ。しかし水道水に含まれていた塩素による塩素化合物、特にトリハ メタンと云った有害な物質はなお多く残存しており、これを充分に除去すること が望まれる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】 【表】
【提出日】平成6年4月20日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】
【表】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す電気ポットの縦断
面図である。
【図2】図1の電気ポットの操作パネルの平面図であ
る。
【図3】図2の操作パネルの裏面の回路基板を示す平面
図である。
【図4】図2、図3の操作パネル、回路基板の組付け部
の拡大断面図である。
【図5】図1の電気ポットの制御回路のブロック図であ
る。
【図6】図1の電気ポットの主な動作制御のメインルー
チンを示すフローチャートである。
【図7】図6の液量判定処理サブルーチンのフローチャ
ートである。
【図8】図6の保温処理サブルーチンのフローチャート
である。
【図9】図1の制御での内容液の温度変化とヒータの通
電状態を示すグラフである。
【図10】図6のタイマ設定サブルーチンのフローチャ
ートである。
【図11】図6のカルキ除去サブルーチンのフローチャ
ートである。
【図12】図6のポンプ動作処理サブルーチンのフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 器体 21 液量検出部 21a〜21c フォトセンサ 100 制御回路 101 マイクロコンピュータ 104 再沸騰・カルキ除去キー

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容液を加熱するヒータと、このヒータ
    を湯沸かし状態と、保温状態とに通電制御する制御手段
    を備え、制御手段は湯沸かし動作において沸騰状態を連
    続あるいは断続に所定時間継続させるカルキ除去モード
    を持ち、かつ前記所定時間は液量に応じて設定するよう
    にしたことを特徴とする電気貯湯容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011224286A (ja) * 2010-04-23 2011-11-10 Panasonic Corp 電気湯沸かし器
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