JPH065269Y2 - 車体構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、たとえば自動車のフードとボデーとの間をシ
ールしてエンジンルームの臭気や騒音が車室内に侵入す
るのを防止するフード用ウエザストリップを設けた車体
構造に関する。

（従来の技術） 一般に、第３図に示すように、自動車のエンジンルーム
１には、フード２を閉じているときにエンジンルーム内
に発生した臭気や騒音がデッキ３に設けられた開口部４
…などを通過して車室５の内部に侵入するのを防止する
フード用のウエザストリップ６が設けられている。この
フード用ウエザストリップ６はたとえばゴムホースから
なるフードウエザストリップ７と、同じくゴムなどから
なるブロック体のフードサイドウエザストリップ８，８
とで構成されている。そして、上記フードウエザストリ
ップ７はエンジンルーム１内のデッキ３の前端部で横方
向に沿って配置されており、また、上記フードサイドウ
エザストリップ８，８はこのフードウエザストリップ７
の両端部７ａ，７ａに配置されている。さらに、上記フ
ードウエザストリップ７と上記フードサイドウエザスト
リップ８，８との境界部は第４図に示すようになってい
る。すなわち、第４図はフードウエザストリップ７とフ
ードサイドウエザストリップ８，８（一方のみ図示）の
取付状態を示すものであり、図中２ａはフードアウタパ
ネル、２ｂは端縁にフランジ部９を形成したフードイン
ナパネルである。また、図中１０はフロントフェンダパ
ネルであり、上記フードサイドウエザストリップ８はこ
のフロントフェンダパネル１０のエンジンルーム１側の
縁部に粘着テープ１１を介して固定されている。つま
り、上記フードサイドウエザストリップ８はフロントフ
ェンダパネル１０の上記縁部の係合する形状であり、さ
らに、その下部には図示しない他方のフードサイドウエ
ザストリップ８に向けて張出し部１２が形成されてい
る。そして、この張出し部１２の端面１３はほぼフラッ
トな面であり、この端面１３には上記フードウエザスト
リップの端部７ａがその開口面と上記端面１３とを合せ
た状態で当接している。また、上記フードウエザストリ
ップ７は樹脂クリップ（図示しない）などによってデッ
キ４に固定されている。そして、フード２が閉じられた
ときには、上記フランジ部９やフードアウタパネル２の
折返し部２ｃが上記フード用ウエザストリップ６に圧接
する。

（考案が解決しようとする課題） ところで、上述のようにフードウエザストリップの端部
とフードサイドウエザストリップとを付合わせたもので
は、使用期間の経過や車両の取扱い状況などにより両ウ
エザストリップの境界部に隙間が生じる恐れがあり、こ
のような場合にはシールが完全に行われないという不具
合があった。

本考案の目的とするところは、フード用ウエザストリッ
プのシール性をより向上させることにある。

〔考案の構成〕

（課題を解決するための手段及び作用） 上記目的を達成するために本考案は、フードサイドウエ
ザストリップのフードウエザストリップと対向する部分
に凹部を設け、この凹部に上記フードウエザストリップ
の端部を差込んだことにある。

こうすることによって本考案は、フードサイドウエザス
トリップの凹部でフードウエザストリップの端部をラッ
プする構造とし、フード用ウエザストリップのシール性
を向上させることができるようにしたことにある。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案の一実施例を示すものであり、図中２１
はアウタパネル２１ａと、端縁にフランジ部２２を形成
したインナパネル２１ｂとからなるフードである。そし
て、図中２３はフロントフェンダパネル、２４はデッキ
であり、このフロントフェンダパネル２３とデッキパネ
ル２４とはボルト２５によって連結されている。さら
に、上記フロントフェンダパネル２３のエンジンルーム
２６側の縁部には弾性体としてのゴムからなるフードサ
イドウエザストリップ２７が接着剤２８により接着され
ている。

ここで、上記フードサイドウエザストリップ２７の形状
は第２図に示すようになっている。すなわち、フードサ
イドウエザストリップ２７は上記フードインナパネル２
１ａや上記フロントフェンダパネル２３の形状に係合す
る切欠部２９…を有しており、また、下端部には張出し
部３０が形成されている。さらに、この張出し部３０内
には凹部３１が設けられている。そして、第１図に示す
ように、下面３２を接着剤２８を介してフロントフェン
ダパネル２３に接着されている。また、このフードサイ
ドウエザストリップ２７の配置はフロントフェンダパネ
ル２３とデッキパネル２４とを連結するボルト２５の配
置と一致しているため、フードサイドウエザストリップ
２７の底部にはボルト２５の頭部を覆うボルト用空間３
３が設けられている。そして、このボルト用空間３３の
天部とボルト２５の頭部とは接着剤２８で固定されてい
る。なお、フードサイドウエザストリップ２７の配置と
ボルト２５の配置が一致しない場合には上記ボルト用空
間３３は必要としない。

さらに、第１図に示すように、上記凹部３１には棒状の
弾性体としてのゴムホースからなりデッキ２４の前端部
で横方向に沿って配置されたフードウエザストリップ３
４の一端部３５が差込まれている。ここで、上記凹部３
１の内部寸法は上記フードウエザストリップ３４の外径
とほぼ一致しており、フードウエザストリップ３４の一
端部３５が径方向に幾分圧縮されながら上記凹部３１へ
差込まれることで上記凹部３１が上記一端部３５を気密
的にラップする。さらに、上記フードウエザストリップ
３４は樹脂クリップ（図示しない）などによってデッキ
２４に固定されている。そして、図中に示すようにフー
ド２１が閉じられたときには、フランジ部２２やフード
アウタパネル２１ａの折返し部２１ｃがフードウエザス
トリップ３５とフードサイドウエザストリップ２７，２
７とで構成されたフード用ウエザストリップに圧接す
る。

ここで、フードウエザストリップ３４の両端に互いの張
出し部を向かい合せて配置されたフードサイドウエザス
トリップ２７，２７は同一形状のものであるため、本実
施例では他端側のフードサイドウエザストリップ２７の
説明を省略する。

このような構成のフード用ウエザストリップでは、フー
ドウエザストリップ３４とフードウエザストリップ２７
とがその境界部においてラップし、より気密的になる。
したがって、フード用ウエザストリップのシール性が大
幅に向上し、エンジンルーム２６内の臭気や騒音が車室
内へ侵入するのを防止する。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、フードサイドウエザスト
リップに凹部を設け、この凹部にフードウエザストリッ
プの端部を差込んでラップする構造としたものである。

したがって、本考案は、フード用ウエザストリップのシ
ール性を向上させるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例を示すもので、
第１図はフード用ウエザストリップとその周辺部を縦断
して車体の前方から見た正面図、第２図は一方のフード
サイドウエザストリップを示す斜視図、第３図は一般の
自動車のエンジンルーム内を示す一部省略した斜視図、
第４図は従来のフード用ウエザストリップとその周辺部
を縦断して車体の前方から見た正面図である。 ２１……フード、２７……フードウエザストリップ、３
１……凹部、３４……フードサイドウエザストリップ、
３５，３５……フードウエザストリップの端部（一方の
み図示）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】棒状の弾性体よりなるフードウエザストリ
   ップと同じく弾性体よりなり上記フードウエザストリッ
   プの両端に接するフードサイドウエザストリップとで構
   成されてフード縁部とボデーとの間をシールするフード
   用ウエザストリップを設けた車体構造において，上記各
   フードサイドウエザストリップの上記フードウエザスト
   リップと対向する部分に凹部を設け，この凹部に上記フ
   ードウエザストリップの端部を差込んだことを特徴とす
   る車体構造。