JPH0331607Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はドアの周縁部に取り付けられ、ドアと
ボデーとの間をシールする自動車用ドアウエザス
トリツプの取付構造に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、自動車のドアの周縁部には、ドアとボ
デーとの間をシールし、かつドア閉鎖時にクツシ
ヨン性を持たせるためにゴム製のドアウエザスト
リツプが取り付けられる。

ところが、ドアを強く閉めるとドアウエザスト
リツプが必要以上に圧縮され、特に周速度の大き
なドアの後部が通常閉鎖位置よりボデー側に入り
込むことになる。特に、ドアアウタパネルとイン
ナパネルとにドアサツシユより後方へ延びる延長
部を設け、この延長部でセンタピラーまたはクオ
ータピラーの一部分を覆うとともに、上記延長部
の上端部近傍にセンタピラーまたはクオータピラ
ーと近接するフランジ部をドアのアウタパネルま
たはインナパネルと一体に設けたドアの場合、上
記フランジ部がセンタピラーと干渉してセンタピ
ラーを損傷させる場合があつた。

そのため、従来ではドア内面の後部上端または
下端に別物のストツパゴムを取り付け、ドアの強
閉時にはこのストツパゴムがセンタピラーと当た
るようにしてセンタピラーの損傷を防止してい
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、この場合には別物のストツパゴ
ムを必要とするため、コスト高になるとともに、
使用中にストツパゴムがドアから脱落するおそれ
があつた そこで、本考案の目的は、ドア強閉時における
車体の損傷を防止するとともに、安価でかつ使用
中の脱落を防止できる自動車用ドアウエザストリ
ツプの取付構造を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、ドアの
少なくともアウタパネルにドアサツシユより後方
へ延びる延長部を設け、この延長部でセンタピラ
ーまたはクオータピラーの一部分を覆うととも
に、上記延長部の上端部近傍でかつセンタピラー
またはクオータピラーと最も近接する部位にフラ
ンジ部をドアのアウタパネルまたはインナパネル
と一体に設けてなる自動車のドア構造において、
上記ドアの周縁部にドアウエザストリツプを取り
付けるとともに、このドアウエザストリツプに上
記フランジ部を包み込むプロテクタを一体に設
け、このプロテクタの一部が上記センタピラーま
たはクオータピラーとフランジ部との間に介在す
るように構成したものである。

〔作用〕

センタピラーと最も近接するドアパネルのフラ
ンジ部をプロテクタが覆つているので、ドア強閉
時におけるセンタピラーの損傷を防止できる。ま
た、上記プロテクタはドアウエザストリツプと一
体に設けられているので、安価であり、かつ使用
中に脱落するおそれがない。

なお、ドア強閉時における車体の損傷はリヤド
アにおいても同様であり、リヤドアに取り付けら
れるドアウエザストリツプにドアパネルのフラン
ジ部を包み込むプロテクタを一体に設けてもよ
い。

〔実施例〕

第１図〜第４図において、１は自動車のボデ
ー、２はフロントドア、３はリヤドアであり、ド
ア２，３にはドアガラス２１，３１を保持するド
アサツシユ２２，３２が一体的に固定されてい
る。上記ドア２，３の周縁部にはゴム製のドアウ
エザストリツプ４（リヤドア３に取り付けられる
ドアウエザストリツプは図示していない）が取り
付けられている。

フロントドア２は第２図に示すように、アウタ
パネル２３とインナパネル２４とを有しており、
アウタパネル２３とインナパネル２４にはドアサ
ツシユ２２より後方へ延びる延長部２３ｂ，２４
ｂが一体に設けられ、この延長部２３ｂ，２４ｂ
でセンタピラー１１またはクオータピラー（図示
せず）の一部分を覆つている。アウタパネル２３
の延長部２３ｂの側縁部は、インナパネル２４の
延長部２４ｂの側縁部上に折り返して接合されて
いる。また、アウタパネル２３の延長部２３ｂの
上端部近傍にはインナパネル２４の延長部２４ｂ
の上縁を覆うごとく下方へ折曲したフランジ部２
３ａが形成されている。このフランジ部２３ａは
第４図に示すように、センタピラー１１に最も接
近した位置にある。

また、フロントドア２に取り付けられるドアウ
エザストリツプ４についてみると、ドアサツシユ
２２の部分ではドアウエザストリツプ４の基部４
１がドアサツシユ２２に形成した凹部２２ａに嵌
め込まれており、ドア２の本体部分ではドアウエ
ザストリツプ４に固定したピン４２（第２図参
照）がインナパネル２４に形成した孔２４ａに嵌
着されており、これによりドアウエザストリツプ
４はドア２の周縁部に確実に取り付けられてい
る。ドアウエザストリツプ４には基部４１と平行
して管状のリツプ４３が一体形成されており、こ
のリツプ４３がドア２とボデー１との間に挟圧さ
れて両者の間をシールする。また、ドアウエザス
トリツプ４の上記フランジ部２３ａに対応する箇
所には、プロテクタ４４が車体後方に向かつて一
体に突設されており、このプロテクタ４４の上面
にはフランジ部２３ａに対して下方から嵌合する
溝４４ａが形成されている。

したがつて、ドア２にドアウエザストリツプ４
を取り付けると同時に、上記プロテクタ４４をフ
ランジ部２３ａを包み込むように取り付けると、
フランジ部２３ａとセンタピラー１１との間にプ
ロテクタ４４の一部が介在することになる。な
お、プロテクタ４４をフランジ部２３ａに取り付
ける方法としては、溝４４ａをフランジ部２３ａ
に圧入するか、あるいは溝４４ａとフランジ部２
３ａとを嵌合後に接着してもよい。

いま、フロントドア２の強閉すると、ドアウエ
ザストリツプ４のリツプ４３がボデー１の圧接し
て変形するが、ドア２の後部側は周速度が大きい
ため、後部側のリツプ４３が過度に圧縮され、フ
ランジ部２３ａがセンタピラー１１と干渉する場
合がある。しかしながら、ゴム製のプロテクタ４
４の一部がフランジ部２３ａとセンタピラー１１
との間に介在してシヨツクを和らげるので、セン
タピラー１１の損傷を未然に防止できる。また、
上記プロテクタ４４はドアウエザストリツプ４と
一体に設けられているので、振動や衝撃を受けて
も脱落する心配がない。

なお、上記においてはフロントドア２について
説明したが、リヤドア３についても同様である。
即ち、リヤドア３の周縁部に取り付けられたドア
ウエザストリツプに、リヤドア３の延長部の上端
に形成されるフランジ部を包み込むプロテクタを
一体に設ければよい。この場合には、プロテクタ
はフランジ部とクオータピラーとの間に介在する
ことになる。

〔考案の効果〕

以上の説明で明らかなように、本考案によれば
ドアウエザストリツプに、ドアの延長部の上端部
近傍に設けたフランジ部を覆うプロテクタを一体
に設けたので、ドア強閉時にプロテクタがセンタ
ピラーまたはクオータピラーとフランジ部との間
に介在して車体の損傷を防止できる。また、上記
プロテクタはドアウエザストリツプと一体に設け
られているので、安価であり、かつ使用中にプロ
テクタが脱落するおそれがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車の側面図、第２図はフロントド
アとドアウエザストリツプとの車内側から見た斜
視図、第３図、第４図は第１図の−線断面図
および−線断面図である。 １……ボデー、１１……センタピラー、２……
フロントドア、２３……アウタパネル、２３ａ…
…フランジ部、２３ｂ……延長部、２４……イン
ナパネル、２４ｂ……延長部、３……リヤドア、
４……ドアウエザストリツプ、４４……プロテク
タ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドアの少なくともアウタパネルにドアサツシユ
   より後方へ延びる延長部を設け、この延長部でセ
   ンタピラーまたはクオータピラーの一部分を覆う
   とともに、上記延長部の上端部近傍でかつセンタ
   ピラーまたはクオータピラーと最も近接する部位
   にフランジ部をドアのアウタパネルまたはインナ
   パネルと一体に設けてなる自動車のドア構造にお
   いて、 上記ドアの周縁部にドアウエザストリツプを取
   り付けるとともに、このドアウエザストリツプに
   上記フランジ部を包み込みプロテクタを一体に設
   け、このプロテクタの一部が上記センタピラーま
   たはクオータピラーとフランジ部との間に介在す
   るように構成したことを特徴とする自動車用ドア
   ウエザストリツプの取付構造。