JPH0652293U - リモート・コントローラおよびその探知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テレビジョン，ビデオ・テープ・レコーダ，
エア・コンディショナ，ＣＤプレイヤ，レーザ・ディス
ク，その他のオーディオ機器等の電気製品を遠隔操作す
るためのリモート・コントローラの所在が不明になった
とき，これを容易に探せるようにする。 【構成】 電気製品10には送信機30が設けられる。送信
機30の探知スイッチ31を押すと，探知信号が発生し，こ
の探知信号が電波，超音波または光を媒体として送信さ
れる。一方，リモート・コントローラ20には受信機40が
内蔵される。受信機40は送信機30からの探知信号を受信
しかつ検知すると，報告音もしくは音声をスピーカ46か
ら発生し，または光を発光ダイオード48から発生する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】

この考案は，電気製品に付属したリモート・コントローラ（以下，単にリモコ ンという）が行方不明になったときにそれを見付け出すためのリモコン探知装置 ，およびリモコンに関する。

【０００２】

【背景技術】

リモコンの便利さが広く認識され，テレビジョン，ビデオ・テープ・レコーダ ，エア・コンディショナ，ＣＤプレーヤ，レーザ・ディスク・プレーヤ，その他 のオーディオ機器などの電気製品には，これらの電気製品を遠隔操作するための リモコンが付属している。

【０００３】 リモコンは小型で，遠隔操作するためというその特性上，一定した場所に置か れることは少なく，使用の都度，置き場所が変わることが多い。したがって，リ モコンを使用しようという場合，リモコンの所在が分からなくなり，そのたび探 しまわらなければならず，きわめて煩わしいという問題点があった。

【０００４】 特に最近の電気製品にはリモコンを用いなければ操作不可能のものもあり，リ モコンは電気製品およびその利用者にとって不可欠のものとなっている。

【０００５】 それにもかかわらず，行方不明になったリモコンの所在を探し出すための技術 は存在しなかった。

【０００６】

【考案の開示】

この考案は，所在が分からなくなったリモコンを容易に探し出せるようにする ことを目的としている。

【０００７】 この発明によるリモコン探知装置は，リモコンにより操作可能な電気製品側に 設けられる送信機と，リモコンに装備された受信機とから構成されている。

【０００８】 送信機は，リモコン探知指令を入力するための探知スイッチ，および探知スイ ッチにより入力される探知指令に応答して探知信号を送信する手段を備えている 。

【０００９】 受信機は，送信機から送信される探知信号を受信してその探知信号を発生する 手段，および検出信号に応答して報知信号を外部に向けて放射する手段を備えて いる。

【００１０】 電気製品には，上述した各種家庭電気製品のみならず，リモート・コントロー ラにより遠隔操作される産業用の電気，電子機器も含まれる。

【００１１】 送信機から送信される探知信号は電波，音波（特に超音波）または光波によっ て搬送される。

【００１２】 受信機から放射される報知信号の例には，音（ブザー音，その他の報知音，合 成音声等）や光がある。

【００１３】 この考案によれば，探知スイッチが押されると送信機から探知信号が送信され ，リモコンに設けられた受信機が送信機からの探知信号を検出すると，リモコン の受信機音または光が発生する。したがって利用者はリモコンの受信機から発生 する音または光をたよりにリモコンを容易に見付け出すことができる。

【００１４】 送信機は電気製品に内蔵させておいてもよいが，電気製品に着脱自在に設け るようにすることもできる。この場合には利用者は送信機を持ち歩きながら広い 範囲にわたって，および探知信号が届きにくい箇所についてもリモコンの探索を 行うことができる。リモコンを見付けたのちは送信機を電気製品に取付けておけ ば送信機を失うということがなくなる。

【００１５】 この考案はまた，上述したリモコン探知装置で用いられるリモコンを提供して いる。すなわち，この考案によるリモコンは，電気製品を制御するための指令入 力用操作スイッチ，および操作スイッチを通して入力される指令を表わす制御信 号を送信する送信手段を備えたものにおいて，リモート・コントローラの所在を 探知するための探知信号を受信してその検出信号を発生する手段，および上記検 出信号に応答して，音または光による報知信号を外部に向けて放射する手段を設 けたことを特徴とする。

【００１６】 このリモコンはたとえ紛失しても，上述した送信機から探知信号を送信するこ とにより，リモコンから音または光による報知信号が放射されるので容易に見付 け出すことができるようになる。

【００１７】

【実施例の説明】

この考案によるリモコン探知装置をテレビジョン（以下，単にテレビという） およびそのリモコンに適用した実施例について説明する。

【００１８】 図１はリモコン探知装置の送信機を内蔵したテレビの外観を示す斜視図である 。テレビの前面には，ブラウン管表示画面に加えて，テレビ10のパワー・スイッ チ11，チャネル切換，色調整，輝度調整，同期調整等のためのコントロール・ス イッチ群12，スピーカ13等が設けられている。これは周知のテレビの構成である 。さらにテレビ10の前面上部にはリモコン探知装置の送信機の探知スイッチ31が 設けられている。

【００１９】 図２は，リモコン探知装置の受信機を内蔵したテレビのリモコンの外観を示す 斜視図である。テレビ10のリモコン20には，パワー・キー21，チャネル選択キー 22，ボリューム・キー23等が設けられている。これは周知のリモコンの構成であ る。リモコン20にはさらに，リモコン探知装置の受信機のスピーカ46および発光 ダイオード（以下，ＬＥＤという）48が設けられている。

【００２０】 このリモコン20を用いて，超音波，赤外線または電波を媒介とするリモコン20 からテレビ10の制御信号の伝達を通してテレビ10の電源のオン，オフ，チャネル 切換，音声の増減，その他のテレビの遠隔操作が行なえるのは従来のリモコンと 同じである。したがって，テレビのリモコン操作のための電気的構成については その説明を省略する。

【００２１】 図３はテレビ10に内蔵されたリモコン探知装置の送信機の電気的構成を示すブ ロック図である。送信機30は，探知スイッチ31，タイマ回路32，発振回路33，増 幅回路34および送信アンテナ35からなる。各回路32，33および34は，テレビ10の 電源回路16から動作電力の供給を受けている。

【００２２】 タイマ回路32は探知スイッチのオン信号に応答して所定時間，出力信号を発生 するものである。この所定時間は，リモコンの探索に通常要するであろう適当な 時間に設定される。

【００２３】 発振回路33は，タイマ回路32から入力される出力信号に基づいて，電波として 空中を伝播する周波数範囲内の特定の周波数の探知信号を発生するものである。

【００２４】 利用者により探知スイッチ31が押されると，タイマ回路33から上記所定時間の 間，出力信号が出力される。この出力信号が出力されている間，発振回路33から 上記特定の周波数の探知信号が発生し，この探知信号は増幅回路34により増幅さ れて送信アンテナ35から送信される。送信アンテナ35はテレビ10の適所に取付け られている。

【００２５】 したがって，利用者により探知スイッチ31が押下されると，探知信号が所定時 間送信機30から送信されることになる。

【００２６】 図４は，リモコン20に内蔵された，テレビのリモート・コントロールのための 構成およびリモコン探知装置の受信機の電気的構成を示すブロック図である。

【００２７】 テレビ・コントロール回路25は，テレビ10をリモート・コントロールするため のものであり，パワー・キー21，チャネル選択キー22，ボリューム・キー23等か らの指令に応じて，テレビ10を制御するための制御信号を作成してテレビ10に超 音波，電波，赤外線等を媒介として与えるものであり，これは公知の構成を採用 することができる。

【００２８】 リモコン探知装置の受信機40は，受信アンテナ41，同調回路42，検出回路43， 音声発生回路44，増幅回路45，スピーカ46，ＬＥＤ駆動回路47およびＬＥＤ48か らなる。

【００２９】 受信機40の電源にはテレビ・コントロール回路25の電源である電池24が共用さ れる。

【００３０】 受信アンテナ41で受信された電波のうち，リモコン探知装置の送信機30から送 信される探知信号と同一の周波数をもつ信号成分が同調回路42により選択的に抽 出される。抽出された信号成分は，検出回路43により閾値処理される。

【００３１】 検出回路43は，同調回路42により抽出された信号成分のレベルが所定閾値以上 のときに検出信号を発生する。

【００３２】 検出回路43から出力された検出信号に応答して，音声発生回路44により「ピー ・ピー」，「ココダヨ」，「ワタシココヨ」等の合成音または合成音声を表わす 信号が生成され，その信号は増幅回路44により増幅されてスピーカ46から上述の 合成音または合成音声が発生する。

【００３３】 また検出回路43からの検出信号に応答して，ＬＥＤ駆動回路47はＬＥＤ48を発 光または点滅させる。

【００３４】 したがって，受信機40は送信機30から探知信号が送信されている間，この探知 信号を検知できる場所にあれば，合成音または合成音声をスピーカ46から発生し ，ＬＥＤ48を発光または点滅させる。これにより，リモコンの利用者はリモコン の行方が分らなくなったときに，テレビ10の探知スイッチ31を押すだけでリモコ ンを容易に見つけることが可能になり，リモコンを探し廻る煩わしさから解放さ れる。

【００３５】 上記実施例では，スピーカ46とＬＥＤ48の両方が設けられているが，少なくと もいずれか一方を設ければよい。

【００３６】 スピーカ46から合成音または合成音声を出力させる代わりにブザーを鳴動させ るようにしてもよい。

【００３７】 また上記実施例では送信機30から特定周波数の電波を送出し，受信機30におい てこの特定周波数の信号の受信を検知しているが，他に種々の変形例が考えられ る。

【００３８】 たとえば，送信機30に特定のコードまたは信号パターンを発生する回路と，搬 送波をこの特定のコードまたは信号パターンによって変調する回路とを設け，こ の変調された搬送波をアンテナ35から送出する。受信機40にはアンテナ41で受信 した搬送波を復調する回路と，復調された信号によって表わされるコードまたは 信号パターンが上記の特定のコードまたは信号パターンと合致するかどうかを検 査する回路とを設け，両コードまたは両信号パターンが合致したときにスピーカ およびＬＥＤを駆動するようにする。

【００３９】 このような変形例においては，次のような実施態様も考えられる。すなわち， 送信機30において探知スイッチ31の第１回目の押下のときに発生する第１のコー ドまたは信号パターンと第２回目の押下のときに発生する第２のコードまたは信 号パターンとを異なるものにしておき，受信機40においてこれらのコードまたは 信号パターンを判別することにより第１回目の押下か第２回目の押下かを判定す る。そして，第１回目の押下検出に応答してスピーカおよびＬＥＤを駆動し，第 ２回目の押下検出に応答してそれらの駆動を停止する。この場合には，送信機30 においては，探知スイッチ31の第１回目の押下後，第１のコードまたは信号パタ ーンによって変調された第１の搬送波の送信を第２回目の押下にまで継続し，第 ２回目の押下によって第２のコードまたは信号パターンによって変調された第２ の搬送波の送信に切換え，第２の搬送波をその後一定時間の間送信する。

【００４０】 上記実施例および変形例のいずれにおいても，リモコン探知装置の受信機40に 停止スイッチをさらに設けておき，利用者がリモコン20を探出し，受信機40に設 けたこの停止スイッチを押することによりスピーカとＬＥＤの駆動を停止させて るようにしてもよい。

【００４１】 さらに，受信機40にタイマを設けておき，スピーカおよびＬＥＤの駆動をこの タイマの設定時間に制限するようにすることもできる。

【００４２】 送信機30におけるタイマ32を省略してもよい。この場合には探知スイッチ31を 自己保持型のものにする。すなわち，探知スイッチ31の第１回目の押下で探知ス イッチ31（またはそのオン信号によって動作するスイッチ）をオンに保持し，第 ２回目の押下でオンの保持を解除する。もっとも，探知スイッチのオンを解除す るための他のスイッチを設けることもできる。

【００４３】 リモコン探知装置における探知信号の送信は電波に限らず，光，超音波等の他 の媒体を用いてもよいのはいうまでもない。

【００４４】 図５は電源として太陽電池を設けたリモコンの電気的構成を示すブロック図で ある。

【００４５】 太陽電池26が電池24に並列に設けられており，電池24および太陽電池26には逆 流防止用ダイオードＤ１，Ｄ２がそれぞれ接続され，これらのうちのいずれか一 方または両方からテレビ・コントロール回路25および受信機40に動作電力が供給 されるようになっている。

【００４６】 リモコンに受信機を設けたことにより，その分動作電力の消耗が激しくなるが ，上記の構成とすることにより電池24の消耗を軽減することができる。

【００４７】 図６はリモコン探知装置の送信機がテレビ10に着脱自在に設けられた他の実施 例を示す斜視図である。図７は図６のVII −VII 線に沿う断面図である。

【００４８】 送信機30はケース50内におささめられている。送信機30に電力を供給する電池 もケース50内におさめられている。テレビ10には収納凹所10ａが形成され，この 収納凹所10ａ内にケース50が納められ，かつケース50の凹部50ａにテレビ10側の 係合爪10ａが係合することにより，ケース50には着脱自在に固定される。

【００４９】 リモコン探知装置の送信機のケースをテレビ10に着脱自在に設けることによっ て，利用者は，この送信機を持って広い範囲にわたってまたは電波の届きにくい 場所についてもテレビ10のリモコン20を探し廻ることができる。

【００５０】 このように利用者が携帯可能なタイプの送信機においては，探知スイッチ31が 押されている間のみ探知信号を含む電波を送出するようにすれば足り，タイマ回 路32は必ずしも設けなくてもよい。

【００５１】 また送信機を着脱自在とした場合には，送信機30の電池として充電式蓄電池を 用い，送信機30がテレビ10に装着されている間，上述の充電式蓄電池をテレビ10 の電源回路によって充電するようにすることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】リモコン探知装置の送信機を内蔵したテレビの
外観を示す斜視図である。

【図２】リモコン探知装置の受信機を内蔵したテレビの
リモコンの外観を示す斜視図である。

【図３】リモコン探知装置の送信機の電気的構成を示す
ブロック図である。

【図４】リモコン探知装置の受信機の電気的構成を示す
ブロック図である。

【図５】リモコンの電源として太陽電池を設けた受信機
の電気的構成を示すブロック図である。

【図６】リモコン探知装置の送信機がテレビに着脱自在
に設けられた他の実施例を示す斜視図である。

【図７】図６のVII −VII 線にそう拡大断面図である。

【符号の説明】

10 テレビ 10ａ 収納凹所 11 パワー・スイッチ 12 コントロール・スイッチ群 13，46 スピーカ 14 電源回路 20 リモコン 21 パワー・キー 22 チャネル選択キー 23 ボリューム・キー 24 電池 25 テレビ・コントロール回路 26 太陽電池 Ｄ１，Ｄ２ 逆流防止用ダイオード 30 送信機 31 検知スイッチ 32 タイマ回路 33 発振回路 34，45 増幅回路 35 送信アンテナ 40 受信機 41 受信アンテナ 42 同調回路 43 検出回路 44 音声発生回路 47 ＬＥＤ駆動回路 48 発光ダイオード 50 ケース 50ａ 凹部

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リモート・コントローラにより操作可能
   な電気製品側に設けられる送信機と，上記リモート・コ
   ントローラに装備された受信機とから構成され， 上記送信機が，上記リモート・コントローラの探知指令
   を入力するための探知スイッチ，および探知スイッチに
   より入力される探知指令に応答して探知信号を送信する
   手段を備え， 上記受信機が，上記送信機から送信される探知信号を受
   信してその検出信号を発生する手段，および上記検出信
   号に応答して報知信号を外部に向けて放射する手段を備
   えている， リモート・コントローラの探知装置。
2. 【請求項２】 上記送信機が電気製品に内蔵されてい
   る，または電気製品に着脱自在である，請求項１に記載
   のリモート・コントローラの探知装置。
3. 【請求項３】 上記送信機から放射される報知信号が音
   または光である，請求項１に記載のリモート・コントロ
   ーラの探知装置。
4. 【請求項４】 上記送信機が，上記探知スイッチから入
   力される探知指令に応答して，あらかじめ定められた一
   定時間の間，探知信号を送出するように，上記送信手段
   を制御する手段，をさらに備えている請求項１に記載の
   リモート・コントローラの探知装置。
5. 【請求項５】 上記受信機が，上記検出信号に応答して
   一定時間の間，報知信号を放射するように，上記放射手
   段を制御する手段を備えている，請求項１に記載のリモ
   ート・コントローラの探知装置。
6. 【請求項６】 上記受信機が，最初の検出信号に応答し
   て報知信号を放射させ，２回目の検出信号に応答して報
   知信号の放射を停止させるように，上記放射手段を制御
   する手段を備えている，請求項１に記載のリモート・コ
   ントローラの探知装置。
7. 【請求項７】 上記受信機が，上記放射手段による報知
   信号の放射を停止させる指令を入力するための停止スイ
   ッチを備えている，請求項１に記載のリモート・コント
   ローラの探知装置。
8. 【請求項８】 電気製品を制御するための指令入力用操
   作スイッチ，および操作スイッチを通して入力される指
   令を表わす制御信号を送信する送信手段を備えたリモー
   ト・コントローラにおいて， リモート・コントローラの所在を探知するための探知信
   号を受信してその検出信号を発生する手段，および上記
   検出信号に応答して，音または光による報知信号を外部
   に向けて放射する手段， を備えたことを特徴とするリモート・コントローラ。