JPH0652211U - 自動車用アンテナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アースを十分取ることができる自動車用アン
テナ装置の提供。 【構成】 アンテナを２つのエレメント４，５で構成
し、第１エレメント４を樹脂ルーフ２に、第２エレメン
ト５を後部窓ガラス３に配設した。そして、第２エレメ
ント５と大地間に生じる静電容量で第２エレメントを高
周波的にアースした。従って、アースを十分取ることが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

樹脂ルーフを備えた自動車に用いるアンテナ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

樹脂ルーフを備えた自動車のアンテナ装置が実開昭58-90714号公報に開示され ている。この公報によればアンテナ本体は樹脂ルーフ内に埋設されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、樹脂ルーフ等ボデイの一部を樹脂（例えば、ＦＲＰ；Ｆｉｂｅｒ Ｒｅｉｎｆｏｒｃｅｄ Ｐｌａｓｔｉｃ）で形成した自動車は、一般にボデイア ースが取り難いという課題があった。これはホイップアンテナの場合も同様だが 、ボデイが樹脂の場合はアースポイント及びアースを波長に比べ十分長くする必 要があったためである。そこで本考案の目的は樹脂ルーフを備えた自動車におい て、アースを十分取ることができるアンテナ装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するために本考案は、アンテナを２本のエレメントで構成し、 第１エレメントを樹脂ルーフに、第２エレメントを窓ガラスに夫々配設したこと を特徴とする。

【０００５】

【作用】

第２エレメントを疑似アース線（カウンターポイズ；Ｃｏｕｎｔｅｒｐｏｉｓ ｅ）として用いたのでアースを十分取ることができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例について添付図面を参照しながら説明する。図１は本考 案に係る自動車用アンテナ装置の要部外観図である。尚、本実施例ではＡＭ放送 受信用のアンテナを一例として説明するがこれに限定されるものではない。

【０００７】 図１において、１はＦＲＰ等の樹脂で形成されたボデイ、２は樹脂ルーフ、３ は後部窓ガラス、４は前記樹脂ルーフ２上に配設された第１エレメントである。 この第１エレメント４を前記ルーフ２の対角線方向に配設した。尚、前記第１エ レメント４として銅等の導電性の良い材料を箔状にしたものを用い、前記樹脂ル ーフ２上に印刷した。

【０００８】 ５は前記後部窓ガラス３上に配設された第２エレメントである。この第２エレ メント５も前記第１エレメント４と同様に銅等の導電性の良い材料を箔状にした ものを用い、前記後部窓ガラス３上に印刷した。又、前記第２エレメント５は前 記窓ガラス３の縁部３ｅに沿って矩形状に配設され両端は接合されている。前記 第１及び第２エレメント４，５でアンテナ本体が構成される。

【０００９】 このように前記第２エレメント５を前記後部窓ガラス３上に配設することによ り前記第２エレメント５と大地（地面）間に静電容量が生じ、前記第２エレメン ト５が高周波的にアースされる。従って、樹脂ボデイ車でも十分アースを取るこ とができる。更に、前記第２エレメント５を前記縁部３ｅに沿って配設したので エレメントを長くすることができ、アース効果の向上が図れる。

【００１０】 ６は給電用の同軸ケーブルで芯線６ａが前記第１エレメント４の一端に、アー ス側網線６ｂが前記第２エレメント５の屈曲部付近に接続されている。一方、前 記同軸ケーブル６の他端は不図示の車載受信機アンテナ端子に接続されている。 尚、図中前記同軸ケーブル６は理解を容易にするため実線で示したが、実際には 車室内に配設されるものである。

【００１１】 前記ルーフ２の対角線方向に前記第１エレメント４を配設すればエレメントを 長くすることができる。尚、エレメント長が短くて済む場合（例えばＦＭ放送受 信の場合）は車輌の前後方向等に配設してもよい。

【００１２】 又、前記第２エレメント５を前記縁部３ｅに沿って配設したため後部視界が開 けるという利点もある。尚、前記第２エレメントを切り離し渦巻状にすればエレ メントを更に延ばすことも可能となる。

【００１３】 又、前記エレメント４，５を樹脂ルーフ２、窓ガラス３に夫々印刷したが、印 刷に限定されるものではなく、例えば樹脂ルーフ２又は窓ガラス３に埋設しても よい。

【００１４】 又、後部窓ガラスに配設した曇止用熱線をアンテナとして使用した場合に必要 だったチョークコイル、アンプ等が不要になるため部品点数の削減が可能となる 。

【００１５】 又、第１エレメントをルーフに配設したので、窓ガラスに配設した場合に比べ 電波の２次反射等の影響を減らすことができ、受信の安定化を図ることができる 。

【００１６】 又、ホイップアンテナのように突起する部分がないので外観の簡潔化も図るこ とができる。

【００１７】

【考案の効果】

第２エレメントを窓ガラスに配設し、このエレメントを疑似アース線として用 いたので樹脂ボデイ車でもアースを十分取ることができる。又、比較的広いスペ ースに第２エレメントを配設したので、エレメントを長くすることも容易になり 、アース効果の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る自動車用アンテナ装置の要部外観
図である。

【符号の説明】

１・・・ボデイ，２・・・樹脂ルーフ，３・・・後部窓ガラス，
４・・・第１エレメント，５・・・第２エレメント。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２本のエレメントから成り、第１エレメ
   ントを樹脂ルーフに、第２エレメントを窓ガラスに夫々
   配設したことを特徴とする自動車用アンテナ装置。