JP3085581B2 - 車両用ガラスアンテナ - Google Patents

車両用ガラスアンテナ

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JP3085581B2 JP01342318A JP34231889A JP3085581B2 JP 3085581 B2 JP3085581 B2 JP 3085581B2 JP 01342318 A JP01342318 A JP 01342318A JP 34231889 A JP34231889 A JP 34231889A JP 3085581 B2 JP3085581 B2 JP 3085581B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ウィンドガラスの施された導電性膜を有効
に利用してアンテナを構成するようにした車両用ガラス
アンテナに関するものである。
(従来技術) 車両にはAM放送用およびFM放送用の受信器を備えてい
るのが一般的であり、このため車両にはアンテナが装備
される。そして、車体が一般に金属製の容量体であるこ
とから、接地型とされるポールアンテナがもっとも好ま
しいものとして汎用されている。この一方、ポールアン
テナは突起物となるので、ウィンドガラスにアンテナ線
をプリントすることも行なわれている。
ところで、最近では、紫外線よけ等の観点から、ウィ
ンドガラスの略全面に導電性膜を施すことが多くなって
いる。この導電性膜が施されたウィンドガラスに対し
て、アンテナ利得を損なうことなくアンテナ線を設ける
べく、導電性膜をウィンドガラスの窓枠から離間させて
形成、すなわち導電性膜と金属製の車体とを絶縁させる
ようにしたものが提案されている(実公昭63−49932号
公報参照)。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、AM放送用とFM放送用とではその受信周波数
帯域が大きく異なる一方、1つのアンテナで広い周波数
帯域全てに渡って良好に受信することは困難となる。こ
のような観点から、周波数帯域に応じた最適なアンテナ
を個別に設置することが望まれる。このようなことは、
電波の受信に限らず、電波を送信する場合にも同様のこ
とがいえる。
本発明は上述のような事情を勘案してなされたもの
で、ウィンドガラスに施された導電性膜を有効に利用し
て、周波数帯域に応じた最適なアンテナを個別に形成し
得るようにした車両用ガラスアンテナを提供することを
目的とする。
(発明の構成) 上記目的を達成するため、本発明にあっては次のよう
な構成としてある。すなわち、 ウィンドガラスの略全面に透明の導電性膜が施され、 前記導電性膜が、環状の第1スリットによって、互い
に絶縁された中央部に位置する第1導電性膜部と外周縁
部に位置する第2導電性膜部とに分離され、 前記第1導電性膜部に、第2スリットが形成され、 FM受信器用の一対のアンテナ信号線が、前記第2スリ
ットを挟んで前記第1導電性膜部に接続され、 AM受信器用の一対のアンテナ信号線のうち一方が前記
第2導電性膜部に接続されると共に、他方が金属製車体
にアースされている、 ような構成としてある。このように、第1導電性膜部を
利用してFM受信器用のスロットアンテナが構成され、第
2導電性膜部を利用してAM受信器用の接地アンテナが構
成される。
(発明の効果) 本発明によれば、ウィンドガラスの略全面に施された
透明な導電性膜を有効に利用して、視界を十分に確保し
たまま、FM受信器用のスロットアンテナと、AM受信器用
の接地アンテナとを構成することができる。大きな面積
を確保し易い外周縁部に位置する方の第2導電性膜を利
用して、AM波用の接地アンテナを構成するようにしてあ
るので、スロットアンテナと接地アンテナとの両方のア
ンテナ性能を高い次元で共に満足させるものが得られ
る。
(実施例) 第1図において、車両のボディ1に設けられたウィン
ドガラスのうち、リアウインドガラス2に対して本発明
によるアンテナが構成され、その詳細を第2図に示して
ある。
リアウィンドガラス2は、金属製の枠体10を介して、
ボディ1に対して絶縁状態で固定される。ウィンドガラ
ス2は、第3図に示すように、外ガラス11aと内ガラス1
1bとの間に導電性膜12を挟み込んだ3層のサンドイッチ
構造とされている。この導電性膜12は、太陽光線等の熱
線を反射するもので、導電性を有しかつ透明とされてい
る。そして、導電性膜12は、実施例では、後述するスリ
ット部分を除いてウィンドガラス2の全面に渡って形成
されている。
前記導電性膜12には、枠体10に沿って形成されて、全
体として環状とされた第1スリット13が形成されてい
る。これにより、導電性膜12は、第1スリット13によっ
て互いに絶縁された中央部分に位置する第1導電性膜部
12aと、外周縁部に位置する第2導電性膜部12bとに分離
されている。
第1導電性膜部12aには、車幅方向に細長く伸びる第
2スリット14が形成されている。この第2スリット14を
間に挟んでその周縁部の第1導電性膜部12aには、第1
同軸ケーブル15の各信号線15aあるいは15bが接続されて
いる。このようにして、第1導電性膜部12aと第2スリ
ット14とを利用して、スロットアンテナA1が形成されて
いる。そして、第1同軸ケーブル15からの信号は、FM用
受信器(ラジオ)16に入力される。なお、この受信器16
のアンテナ信号入力部(フィーダ部)には、平衡−不平
衡変換回路が介在されている。
前記第2導電性膜部12bは、接地アンテナA2を形成す
るものである。すなわち、第2同軸ケーブル17の一方の
信号線が17aが第2導電性膜部12bに接続され、他方の信
号線17bが金属製車体にアースされている。すなわち、
ボディ1は、その大きな面積を有するルーフパネル21、
フェンダ22、トランクリッド23等が金属製とされた大き
な容量体とされて、この容量体に対して信号線17bが接
続されている(各導電性膜部12aおよび12bは前述のよう
にボディ1に対して絶縁されている)。そして、この第
2同軸ケーブル17からの信号が、AM用受信器18に入力さ
れる。
ここで、接地アンテナA2のゲインは確保しずらいの
で、大きな面積を確保し易いウィンドガラス2の周縁部
に位置する第2導電性膜部12bを接地アンテナA2形成用
として利用してある。勿論、スロットアンテナA1を形成
する第1導電性膜部12aも、アンテナ性能を上げるため
に極力大きな面積を確保するのが好ましいが、接地アン
テナA2の性能確保を優先させる方向で、第1導電性膜部
12aと第2導電性膜12bとの面積比を決定すればよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す車両の斜視図。 第2図はリアウインドガラス部分の詳細を示す平面図。 第3図は第2図のX3−X3線断面図。 A1:スロットアンテナ A2:接地アンテナ 1:ボディ 2:リアウインドガラス 11a:外ガラス 11b:内ガラス 12:導電性膜 12a:第1導電性膜部 12b:第2導電性膜部 13:第1スリット 14:第2スリット 15:第1同軸ケーブル 16:FM用受信器 17:第2同軸ケーブル 18:AM用受信器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 1/00 - 1/10 H01Q 1/27 - 1/52

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウィンドガラスの略全面に透明の導電性膜
    が施され、 前記導電性膜が、環状の第1スリットによって、互いに
    絶縁された中央部に位置する第1導電性膜部と外周縁部
    に位置する第2導電性膜部とに分離され、 前記第1導電性膜部に、第2スリットが形成され、 FM受信器用の一対のアンテナ信号線が、前記第2スリッ
    トを挟んで前記第1導電性膜部に接続され、 AM受信器用の一対のアンテナ信号線のうち一方が前記第
    2導電性膜部に接続されると共に、他方が金属製車体に
    アースされている、 ことを特徴とする車両用アンテナ。
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