JPH0651551A - マークを備えた電子写真用感光体装置および同感光体装置を用いた電子写真プロセス制御方法 - Google Patents

マークを備えた電子写真用感光体装置および同感光体装置を用いた電子写真プロセス制御方法

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JPH0651551A
JPH0651551A JP4259790A JP25979092A JPH0651551A JP H0651551 A JPH0651551 A JP H0651551A JP 4259790 A JP4259790 A JP 4259790A JP 25979092 A JP25979092 A JP 25979092A JP H0651551 A JPH0651551 A JP H0651551A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】トナーパッチ(または静電潜像)の高精度な濃
度検出(表面電位検出)可能な電子写真感光体を提供す
ることであり、また、同感光体を使用して正確なプロセ
ス制御を行なう電子写真方法を提供する。 【構成】アルミニウム素管1a上に光学的に検出可能な
マ−ク20を形成し、この上に光導電層1bを積層して
電子写真用感光体を構成する。該マークは、画像域に形
成され、または、非画像域に形成される。この電子写真
用感光体を使用し、感光体の回転中に、前記マーク20
を光学センサー10で検出することで感光体回転の同期
信号を得、さらにこの同期信号を基準にして感光体上の
所定の領域にトナーパッチ21(または静電潜像)を作
成し、次いで、該トナーパッチ21と非画像部の濃度
(静電潜像と非潜像部の表面電位)を検出し、両者の比
に基づいて現像バイアス値等の電子写真プロセスパラメ
ータを補正する。マークを検出出来なかった場合には、
警告表示,プロセス制御の無効,複写作業の禁止等の処
理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性支持部材と光導
電層よりなる電子写真用感光体、および同感光体を使用
した電子写真方法に関する。
【0002】
【従来の技術】環境条件の変化によって感光体表面電位
は大きく変化する。たとえばOPC感光体であれば、低
温環境下においては光キャリアの移動度の温度依存性に
よって常温時の電位にくらべ100〜150vの電位低
下が有った。またSe感光体の場合は、感光層内の熱励
起キャリア発生量の温度依存によって低温時に電位が上
昇し(50v)、高温時には電位が低下(50〜100
v)するという問題が有った。また、OPC感光体の場
合、複写枚数が進むにつれメカ的ストレス(クリーナー
ブレードや転写紙による研磨効果)によって感光層が膜
減りをおこし、膜厚が減少するためにその表面電位が一
定値とならずに徐々に低下する傾向があった。これらの
表面電位の変化のために濃度低下など複写される画質に
大きな変化が発生したり、現像され消費されるトナーの
量が変化し不経済な現象を引き起こしていた。一方現像
剤においても、環境変化によって、トナーの摩擦帯電量
が変化し、低温低湿環境下では高帯電量化により画像濃
度の低下を引き起こしたり(中間調濃度で0.8±0.
4程度)、高温高湿化においては低帯電量化により画像
濃度の上昇、階調再現性の悪化、トナー消費の増大など
を引き起こしていた。
【0003】また複写モードが変わっても、これらの不
安定要因のために、各モード間の画質差が無くなってし
まったり、トナー消費量の削減などの目的を達成できな
いことが有った。これらの不具合を解決する為に、各種
のプロセスコントロールが採用されていた。これを詳述
すると例えば、複写機内に表面電位計を設けて適時、感
光体の表面電位を検出し、その結果に応じて帯電器の出
力やコピーランプ電圧を最適制御する方法や、あるいは
感光体上に標準白色板などの像を焼き付け、これをトナ
ーによって顕像化し、光学センサーでこのトナー像の濃
度を検出し、この結果に応じて帯電器の出力や、現像剤
のトナー濃度、現像バイアス電圧、コピーランプ電圧を
最適制御する方法である。上記のシステムにおいては検
出用の光センサーの温度特性や、汚染に伴う発光光量の
低下のために検出精度に問題が有った。温度特性につい
ては温度補償回路によって緩和することが提案され、ま
た汚染に伴う発光光量の低下については定期的に発光素
子の光量アップを図るべく負荷電力の増加や、センサー
の感度補正を行うような回路を備えることによって緩和
することが提案されている。しかしながらこれらはコス
トの高い物となっており経済的には極めて不利なもので
ある。これに対して温度特性や、汚染に伴う発光光量の
低下のための検出精度劣化を補償する方法として、感光
体上のトナー非付着部の検出結果を参照し、これをレフ
ァレンスとして用いる方法も提案されている。この方法
はトナーパッチ部の検出結果をトナー非付着部の検出結
果で除した値を信号として取り扱うようにしたものであ
り、トナー非付着部は一定であり変化しないという事実
を利用している。多くの感光体材料に於いては近赤外光
に対して吸収係数を持たず透明である。従ってこのよう
な波長の光でトナー非付着部の検出をおこなうことは感
光体素管表面を観察していることとなる。感光体素管表
面は感光体材料によって保護されており、感光体寿命の
間変化することは無い。この方法に於いては比較的低い
コストで効果を上げることが出来る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
いずれの方法においても、更に検出精度を劣化させる要
素が2つ存在している。即ちひとつは観察すべき感光体
表面と検出用センサーの距離の不安定性であり、もうひ
とつは感光体と帯電チャージャー間の距離の不安定性で
ある。
【0005】(1)検出用センサーを固定保持したと
き、感光体が回転しているときのフレは±75μm程度
存在する。このため前記の距離は150μmの幅で変化
することになる。図3は一定の条件で作成した濃度1.
0のトナーパッチを光センサーで検出した結果である。
感光体は故意に大きな回転振れを持つように素管とフラ
ンジのはめあいを調整し、かつトナーパッチが種々の距
離で検知されるようにセッティングした。横軸に感光体
と検出センサーの距離変化量を採り、縦軸に検出結果の
光学的濃度換算値を採ったものであり、この程度の距離
変化によって検出結果の誤差は光学的濃度で言うと1.
0±0.2程度にもなってしまうことがわかる。このよ
うな誤差は、前記のプロセス制御の目的からすると全く
許容できない精度である。
【0006】(2)図4は、感光体回転の振れの測定結
果と感光体一周分の表面電位測定結果から、感光体表面
と帯電チャージャー間の間隔変化量を横軸にとり、表面
電位変化量を縦軸に採った図である。この図から、距離
変化量150μmで表面電位の振れは約15〜20vで
あることが分かる。この電位の振れは画像濃度に換算す
ると0.1〜0.2の濃度差に相当する。このような効
果はプロセス検知のためのトナーパッチ作成時に誤差要
因となり(1)同様に前記のプロセス制御の目的からす
ると全く許容できない精度である。
【0007】原因である振れは、感光体素管自身の加工
精度によって生じる±50μm程度のフレと感光体取り
付けフランジ自身の加工精度によって生じる±50μm
程度のフレと、更にこれらを組み立てる時のはめあいの
精度で生じる±100μm程度のフレによるものであ
る。これらの加工精度をアップすることによって振れを
小さくすることは、コスト上昇が著しく極めて不経済で
ある。このような精度でプロセス制御を行うとその結果
は、システム全体の様子を代表しているとは言いがた
く、誤った結果にもとずいてプロセス制御されてしまう
ことになり、最適制御から大きくはずれてしまうために
得られる画像品質は、不安定なものとなったりあるいは
異常なプロセス制御のために感光体にダメージを与えて
しまったり、トナー濃度が上昇することにより、トナー
にたいして正常な摩擦帯電電荷を付与することができず
に、弱帯電トナーの発生によってカブリを発生させた
り、さらにはトナー飛散を発生せしめ複写機内を汚染さ
せ重大な結果を引き起こすことがあった。また、検出回
数を増やし平均値を求めることによってプロセス制御を
行うなどの方法を採ることも可能であるが、時間がかか
ることによって複写機本来のコピー生産性を損なってし
まったり、大量のトナーを使用してしまうため極めて不
経済となってしまう問題があった。
【0008】本発明の目的は、トナーパッチの高精度な
濃度検出可能な電子写真感光体を提供することであり、
また、同感光体を使用して正確なプロセス制御を行なう
電子写真方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、導電
性支持部材表面に光学的に検出可能なマ−クを形成し、
この上に光導電層を形成したことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、前記マークが、画像域
に形成されていることを特徴とする請求項3の発明は、
前記マークが、非画像域に形成されていることを特徴と
する。
【0011】請求項4の発明は、感光体の回転に対応し
てする同期信号を発生する同期信号発生手段を備え、こ
の同期信号を基準にして感光体上の所定の領域にトナー
パッチを作成し、次いで、該トナーパッチと非画像部の
濃度を検出し、両者の比に基づいて現像バイアス値等の
電子写真プロセスパラメータを補正することを特徴とす
る。
【0012】請求項5の発明は、感光体の回転に対応し
てする同期信号を発生する同期信号発生手段を備え、こ
の同期信号を基準にして感光体上の所定の領域に静電潜
像を作成し、次いで、該静電潜像と非潜像部の表面電位
を検出し、両者の比に基づいて現像バイアス値等の電子
写真プロセスパラメータを補正することを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項4または請求項
5に記載の同期信号発生手段が、請求項1記載の電子写
真用感光体装置を使用し、感光体の回転中に前記マーク
を検出することで感光体回転の同期信号を得る手段であ
ることを特徴とする。
【0014】請求項7の発明は、請求項4または請求項
5に記載の同期信号発生手段が、感光体に同期して回転
する回転体にマークが形成された電子写真感光体装置を
使用し、感光体の回転中に、前記マークを検出すること
で感光体回転の同期信号を得る手段であることを特徴と
する。
【0015】請求項8の発明は、請求項4または請求項
5に記載の同期信号を検出出来なかった場合に、警告表
示,複写画像濃度を低濃度とする電子写真プロセスパラ
メータの設定,プロセス制御の無効,複写作業の禁止の
中の少なくとも1つの処理を行うことを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明の電子写真感光体では、導電性支持部材
表面に光学的に検出可能なマ−クを形成し、この上に光
導電層を形成しているので、このマークを検出すること
で感光体の回転に同期する信号を形成することが出来
る。したがって、このマーク検出時にトナーパッチ(ま
たは静電潜像)を形成すれば、該トナーパッチ(または
静電潜像)が常に同じ位置に形成されることになるか
ら、上記(1)および(2)の問題、すなわち、観察す
べき感光体表面と検出用センサの距離の不安定性の問題
と感光体と帯電チャージャ間の不安定性の問題が解消さ
れる。また、前記マークを導電性支持部材と光導電層と
の間に形成することで、該マークは光導電層で保護され
る。
【0017】そして、トナーパッチの濃度を検出する場
合には、該マークを画像部に形成すれば、その検出をト
ナーパッチ濃度検出用の光学センサーで兼用でき、コス
トダウン効果が生じる。該マークを画像部に形成するか
非画像部に形成するかを決定する要素は感光体の材料で
ある。支持部材上のマークが画像に現れることのないセ
レン系感光体では、該マークを画像部に形成する。しか
し、マークが画像に現れるOPC感光体では、該マーク
を非画像部に形成する。
【0018】このような感光体を使用して、電子写真プ
ロセスを行なう前に、或いは同プロセスを行った後に、
マークを検出することにより感光体の回転同期信号を得
て、この信号に基づいてトナーパッチ(または静電潜
像)を作成し、この濃度と非画像部の濃度(静電潜像の
表面電位と非潜像部の表面電位)とを比較してプロセス
パラメータを補正する。また、マークを感光体に同期回
転する回転板に形成した感光体装置を使用する場合に
も、同マークを検出することにより感光体の回転同期信
号を得て、この信号に基づいてトナーパッチ(静電潜
像)を作成し、この濃度と非画像部の濃度(静電潜像の
表面電位と非潜像部の表面電位)とを比較してプロセス
パラメータを補正する。
【0019】前記マークを検出出来なかった場合には操
作パネル等に警告表示を行って、ユーザに異常を知らし
める。または、プロセス制御の動作禁止、すなわち、ト
ナーパッチ(静電潜像)作成によりプロセス情報の検出
や、この結果に基づく電子写真プロセスパラメータの補
正等を行わない。或いは、複写動作を禁止させる。これ
らの処理によって、感光体の誤装着防止や、マーク不良
感光体,異なった感光体の排除を行い、所定の性能を確
保する。
【0020】
【実施例】図1は本発明を説明するための、複写機の断
面略図である。
【0021】1は感光体であり、肉厚2mm直径100
mm長さ340mmの導電性支持部材であるアルミニウ
ム素管1a上に光導電層1bを積層して構成される。光
導電層1bは、電荷発生層を膜厚0.5μmに均一に塗
布した後、電荷輸送層を膜厚34μmとなるように均一
に塗布した有機半導体材料からなる。2は帯電器であり
直径70μmの酸化タングステンワイヤーからなる放電
電極とこれを取り囲むようにして成るステンレス製シー
ルド電極、および板厚0.1mmのステンレス材をエッ
チング処理によって作成したスクリーングリッド電極を
備えたスコロトロンチャージャーである。このグリッド
電極に加えられる高電圧はcpu13からの信号にもと
ずいて出力可変である。3は原稿台上の原稿を照明し反
射光を感光体上に結像させるための光学系である。4は
感光体上に形成された静電潜像をトナーによって顕像化
するための現像器である。5は転写チャージャーであ
り、感光体上のトナー像を転写紙6に転写するためのも
のである。転写紙6に転写されたトナー像は定着器7に
よって加熱固定され機外へと排出される。17は複写機
内の温度を検知するための手段でありサーミスタを用い
ている。9は標準白色板であり、トナーパッチ作成時
に、この像を感光体上に焼き付け、現像器4で顕像化し
てトナー像を形成し、光学センサー10によってその濃
度を検出するようになっている。光学センサー10は、
図2(A)に示すように、ドラム軸に略平行に設置した
2つのセンサー10a、10bからなっている。センサ
ー10aはアルミニウム素管1a上に形成されたマーク
20を検出するためのものであり、センサー10bは感
光体上に形成される後述のトナーパッチ21(21a、
21b)のトナー像を検出するためのものである。この
光学センサー10は、発光部に波長890nmの赤外線
発光ダイオードを用いた物で、これを感光体に照射し反
射光をフォトトランジスタで受光するようになってい
る。この波長に対しては感光体は実質的に透明である
が、トナーは不透明である。従って、センサー10aで
は感光体の下にある(感光体で覆われた)アルミニウム
素管上のマーク20を検出出来、センサー10bでは感
光体上に形成されるトナーパッチ21(21a、21
b)を検出出来る。
【0022】使用可能なマーク20は導電性支持部材表
面の光学的反射性状を変えることによって作成される。
マーク20の実体としては、例えば表面粗さを変えるこ
とによって乱反射と鏡面反射の比率を変えた部分であっ
ても良いし、光学的分光反射率の異なる部分であっても
良い。マークを表面粗さで行う場合は、導電性支持部材
表面の鏡面性の違いを検知することになるため、使用す
る光学センサーとしては鏡面反射(正反射)を効率よく
検知できるような光学系を備えることが好ましい。また
マークを光学的反射率の差で行う場合、マークに要求さ
れる分光特性は、光導電層の分光透過率が比較的高い範
囲(透明性の高い範囲)において導電性支持部材表面の
分光反射率との差が大きいことが望ましい。この場合セ
ンサーとしては乱反射光を検知するようになっていても
良いが、光学センサーの発光素子、受光素子、光路形成
部材を含めた分光感度が、導電性支持部材表面とマーク
部分の分光反射率の異なる波長において高いことが望ま
しい。尚、素管上に設けるマークであるところの光学的
表面性状の異なる部分の、大きさ、位置、光学的反射性
状の異なり具合などは、使用する検出センサーとのマッ
チングによって適宜決定されるものである。即ち検出セ
ンサーの観察範囲が十分小さく高い感度を持っている場
合は、小さい幅でごく目立たないマーキングとすること
で目的は達成される。
【0023】図2(B)は、マーク20をアルミニウム
素管上の画像域に形成した場合を示す。マーク20を画
像域に形成して良い場合は、マークが画像に現れること
のないセレン系感光体を使用する場合である。感光体に
OPC感光体を使用する場合には、図2(A)に示すよ
うにマーク20を非画像部に形成する。OPC感光体で
は、マークが画像に現れるからである。図2(B)に示
すように、マーク20を画像部に形成した場合には、光
学センサー10bでトナーパッチ検出とマーク検出を行
うことになるから、図2(A)の構成よりも低コストと
なる。
【0024】サーミスタや光学センサーの出力は、増幅
器11(11a、11b)によって増幅されA/D変換
器12(12a、12b)を介したのちcpu13に入
力されるようになっている。cpu13は、これらの入
力情報に従って、最適なプロセス制御がおこなえるよう
に、帯電器の電源14や現像バイアス電源15、あるい
はコピーランプ駆動回路8を介してコピーランプ電圧な
どのプロセスパラメータをコントロール(補正)する。
【0025】すなわち、電源が投入されると、感光体1
が回転し始め、まず、センサー10aがマーク20を検
出する。これにより、感光体の回転に同期した信号を得
ることが出来るから、この信号に基づいて感光体表面上
に数cm×数cmのトナーパッチを作成する。トナーパ
ッチの作成には標準白色板9とブランクランプ19を使
用する。すなわち、標準白色板9の反射光でトナー像を
作成し、ブランクランプ19の制御で該トナー像をパッ
チにする。トナーパッチの濃度は例えば、基準濃度とし
て1.0の濃度が形成されるようにプロセスパラメータ
を設定する。また、この場合、トナーパッチを図2に示
すように複数個作成し(21a、21b)、それぞれの
トナーパッチの濃度を変えるように制御しても良い。後
述のように、このようにすると、プロセスパラメータの
コントロールをより正確に行なうことが出来るようにな
る。
【0026】上記のようにして、トナーパッチ21を作
成し、その濃度と該パッチの周辺の非画像部の濃度とを
光学センサ10bで検出する。そして、それらの濃度の
比を求め、その結果に基づいてプロセスパラメータの補
正を行なう。帯電器のスクリーングリッド電圧等を変え
ることにより、それぞれ濃度の異なるトナーパッチ21
を複数個作成する場合には、各トナーパッチの検出濃度
に対する各トナーパッチ隣接非画像部の検出濃度の比を
求め、これらの値に基づいてプロセスパラメータの補正
を行なう。複数のトナーパッチがある場合には、各トナ
ーパッチに対して設定した濃度に対する変化を見ること
が出来るためにプロセスパラメータの補正の方向(例え
ば、濃度が濃くなる方向に制御すべきか薄くなる方向に
制御すべきか等の補正方向)を知ることが出来る。それ
ゆえ、より正確な補正を行なうためにはトナーパッチ2
1の数が多いほど良い。
【0027】次に、感光体1の構成について説明する。
【0028】本実施例で用いる感光体1は、前述のよう
に、導電性支持部材としてアルミニウム素管を使用して
いる。導電性支持部材としては支持部材そのものが導電
性を持つものであればよく、アルミニウムの他に、アル
ミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、バナジウム、ク
ロム、チタン、ニッケル、バナジウム、モリブデン、イ
ンジウム、金、白金などを用いることが出来る。その他
にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム、
酸化錫、酸化インジウム−酸化錫合金を真空蒸着法によ
って被膜形成された層を有するプラスチック(例えばポ
リエチレン、ポルプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリフッ化エチ
レンなど)を用いることが出来る。
【0029】導電性支持部材上に設けられる感光層(光
導電層)の材料としては、セレン、セレン系合金、アモ
ルファスシリコンや有機半導体光導電材料などを用いる
ことが可能である。特に有機光導電材料を用いる場合に
ついて詳述する。前記導電性支持部材への感光体層の接
着性改良、塗布性改良、支持体上の欠陥の被服及び支持
体から電荷発生層への電荷注入性改良などの為に下引き
層が設けられることがある。下引き層の材料としてはポ
リアミド共重合ナイロン、カゼイン、ポリビニルアルコ
ール、セルロース、ゼラチンなどの樹脂が知られてい
る。これらを各種有機溶媒に溶解し、膜厚が0.1〜5
μm程度になるように導電性支持体上に塗布される。
【0030】電荷発生層は光照射により電荷を発生する
電荷発生材料を主成分とし必要に応じて公知の結合剤、
可塑剤、増感材を含有し、膜厚が1.0μm以下(乾燥
膜厚)となるように導電性支持部材または下引き層の上
に塗布される。電荷発生材料としては、ペリレン系顔
料、多環キノン系顔料、フタロシアニン顔料、金属フタ
ロシアニン系顔料、スクエアリウム色素、アズレニウム
色素、チアピリリウム色素、及びカルバゾール骨格、ス
チリルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジベ
ンゾオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオレノ
ン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジアゾ
ール骨格またはジスチリルカルバゾール骨格を有するア
ゾ顔料などが挙げられる。
【0031】電荷輸送層は、電荷発生材料が発生した電
荷を受け入れこれを輸送する能力を有する電荷輸送材
料、シリコン系レベリング材及び結着材を必須成分と
し、必要に応じて公知の可塑材、増感材などを含有し、
乾燥膜厚5〜70μmとなるように電荷発生層の上に塗
布される。電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエ
チルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアル
デヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリ
ビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサジ
アゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(p−ジエ
チルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス(4
−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアン
トラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン
類、ヒドラゾン誘導体などの電子供与性物質、あるいは
フルオレノン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、イン
デノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、
インデノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベン
ゾ[c]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導
体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、プロマニル、クロラニル、ベンゾキノンなどの電子
受容性物質などが挙げられる。電荷輸送層を構成する結
着材としては、電荷輸送材料と相溶性を有するものであ
れば良く、例えばポリカーボネート、ポリビニルブチラ
ール、ポリアミド、ポリエステル、ポリケトン、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミド、フェノール樹脂、フェノキシ
樹脂などが挙げられる。
【0032】感光体1の作成例 (1)鏡面研削された直径100mmのアルミニウム素
管表面の幅2mm長さ30mmの部分を#2000のサ
ンドペーパーで粗らし、表面粗さ計で表面粗度を測定し
たところ鏡面研削部分でRmax=0.1μ、粗した部
分でRmax=0.3の結果を得た。この素管を有機溶
剤として60℃の1,1,1−トリクロルエタンを用い
超音波、温浴洗浄処理を30秒行った。20℃の1,
1,1−トリクロルエタンに30秒間冷浴した後、1,
1,1−トリクロルエタンを用いて蒸気洗浄を30秒間
行い、クリーンルームで20分間放冷した。得られた素
管を公知の浸漬塗布方法により、下記A液を素管表面に
乾燥後の膜厚0.5μmになるように浸漬塗布し、75
℃の温度で1時間乾燥し、さらに下記B液をA液が塗布
された素管表面に乾燥後の膜厚20μmになるように浸
漬塗布し75℃の温度で1時間乾燥した。
【0033】《A液》ジブロムアンスアンスロン2重量
部、ブチラール樹脂[エスレックBM−2セキスイ化学
(株)製]2重量部、シクロヘキサノン230重量部を
ボールミルにて8時間分散処理して得られた液。
【0034】《B液》ヒドラゾン系電荷輸送材料[AB
PH,日本化薬(株)製]1重量部、ポリカーボネート
樹脂[パンライトL−1250,帝人化成(株)製]1
重量部をジクロルエタン8重量部に溶解して得られた
液。
【0035】このようにして得られた電子写真用感光体
の分光反射率を株式会社フェイタル製の分光光度計にて
分光反射率を測定した結果が図5である。この図から分
かるように650nm以上では分光反射率は80%程度
となっているがマーク部分では25%程度となってい
る。次にこの感光体を図1の複写機に搭載しマークの検
知を行ったところ十分なSN比をもってパルス信号を作
成することが出来、感光体の各回転に1つのパルスを発
生させることによって、前記マークによる信号を作成す
ることが出来た。また、このマークを使用し、上記の複
写プロセスで実際に複写を行ったところマークによる画
像むらなどもなく十分に実用に耐える複写画像が得られ
た。尚、素管上に設けるマークであるところの表面性状
の異なる部分の、大きさ、位置、光学的反射性状の異な
り具合などは、本実施例に限定されるものではなく、使
用する検出センサーとのマッチングによって適宜決定さ
れるものである。即ち検出センサーの観察範囲が十分小
さく高い感度を持っている場合は、小さい幅でごく目立
たない粗面とすることで目的は達成される。
【0036】(2)鏡面研削された直径100mmのア
ルミニウム素管を有機溶剤として60℃の1,1,1−
トリクロルエタンを用い超音波、温浴洗浄処理を30秒
行った。さらに20℃の1,1,1−トリクロルエタン
に30秒間冷浴した後、1,1,1−トリクロルエタン
を用いて蒸気洗浄を30秒間行い、クリーンルームで2
0分間放冷した。この素管全面にテフロンテープでマス
キングを行いこのマスキングの一部分を幅5mm長さ3
0mmの範囲で取り除き、これを6wt%リン酸水溶液
(液温23℃)中で20Vの交流実効電圧を10分間印
加し陽極酸化皮膜を形成し、次に30g/l NiSO
4 ・6H2 Oと30g/l H2 BO3との混合水溶液
(液温23℃)中で15V交流実効電圧を2分間印加し
電解着色を行った。この後マスキングのテープを取り除
き、再度前記と同様の方法で洗浄後実施例(1)と同様
の方法で光導電層を形成した。この方法によるマーク部
分の600nm〜900nmの分光反射率は略20%以
下であった。この方法では、鏡面反射率の変化と電解着
色による分光反射率の変化の両方の効果によって、光学
的表面反射性状を変えることが出来た。次にこの感光体
を図1の複写機に搭載しマークの検知を行ったところ十
分なSN比をもってパルス信号を作成することが出来、
感光体の各回転に1つのパルスを発生させることによっ
て、前記マークによる信号を作成することが出来た。ま
た実際に複写を行ったところマークによる画像むらなど
もなく十分に実用に耐える複写画像が得られた。
【0037】(3)鏡面研削された直径100mmのア
ルミニウム素管を有機溶剤として60℃の1,1,1−
トリクロルエタンを用い超音波、温浴洗浄処理を30秒
行った。さらに20℃の1,1,1−トリクロルエタン
に30秒間冷浴した後、1,1,1−トリクロルエタン
を用いて蒸気洗浄を30秒間行い、クリーンルームで2
0分間放冷した。この素管全面にテフロンテープでマス
キングを行いこのマスキングの一部分を幅5mm長さ3
0mmの範囲で取り除き、公知の真空蒸着法によって酸
化インジウムを蒸着した後、真空チャンバーより取り出
し、テープを取り除いた後、再度前記と同様の方法で素
管の洗浄を行った。このようにして得られた素管を容量
結合型高周波グロー放電法によってアモルファスシリコ
ンを堆積させた。成膜条件としては高周波電力700
w,周波数13.56MHz、素管温度250℃、ガス
圧6.5Paのもとで、最初にアンダーコート層として
シランガス流量100sccm,水素ガス流量100s
ccm,水素希釈のジボランガス(50ppm)流量2
00sccm,NOガス流量50sccmの混合ガス条
件で30分間の成膜を行い、続けてジボランガスを50
sccmとし、NOガスを取り除いた混合ガス条件で4
時間成膜をおこない光導電層とした。最後にシランガス
流量20sccm、水素ガス流量100sccm,メタ
ンガス流量50sccmの混合ガス条件で15分間成膜
を行いオーバーコート層とした。このようにして形成し
た電子写真感光体を冷却後真空チャンバーより取り出
し、分光反射率を測定したところ、図6の結果を得た。
次にこの感光体を図1の複写機に搭載しマークの検知を
行ったところ十分なSN比をもってパルス信号を作成す
ることが出来、感光体の各回転に1つのパルスを発生さ
せることによって、前記マークによる信号を作成するこ
とが出来た。また実際に複写を行ったところマークによ
る画像むらなどもなく十分に実用に耐える複写画像が得
られた。
【0038】このように、上記いずれの感光体によって
も、十分なSN比をもってパルス信号を作成することが
出来、感光体の各回転に1つのパルスを発生させること
によって、前記マークによる信号を作成することが出来
た。
【0039】図7は、上記の感光体を用いて、トナーパ
ッチの作成と濃度検出を20回繰り返し検出精度の検討
を行った結果である。参考のためにトナーパッチ作成及
び検出を、前記マーク信号を基準に行った場合と、これ
を使用しない場合、即ち感光体回転に非同期でトナーパ
ッチ作成及び検出を行った場合の両方の結果を示した。
【0040】尚、トナーパッチ作成方法としては、30
mm×36mmの大きさのパッチとなるようにブランク
ランプ19(図1)をタイミングをとって選択点灯さ
せ、かつ帯電チャージャーのスクリーングリッドに印加
されるバイアス電圧を300v,400v,500vの
3種類に変化させて3つのトナーパッチを作成した。こ
の際、コピーランプは消灯し、現像バイアス電圧は20
0vの一定値とした。この図から分かるように、トナー
パッチを非同期で作成する場合の検出結果のバラツキ
が、各トナーパッチ濃度において±0.1〜0.15程
度存在するのに対して、実施例によれば、検出結果のバ
ラツキは±0.05程度に収まっており、本発明の目的
とするプロセス制御のための検出精度として満足できる
ものとなっている。
【0041】図8は、本発明の他の実施例である。この
実施例の感光体装置は、感光体1の回転軸30にスリッ
ト付き円盤31を取付け、このスリット31aを光学セ
ンサー32で検出するようにしたものである。スリット
31aが本発明のマークに対応する。
【0042】図9は、本発明のさらに他の実施例を示
す。この実施例では、感光体1表面の端部に印刷によっ
て幅3mm長さ15mmの黒色のマーク33が形成され
ている。このマークが本発明のマークに対応する。この
ように、マーク33を感光体表面上に作成する場合は、
マークが顕像化されないように感光体の端部等の非画像
領域に設ける必要がある。光学センサーはこのマークに
対向する位置に配置される。なお、感光体表面上にマー
クを形成する場合は、マークそのものの性状が感光体の
使用に伴って変化してしまうことが考えられる。本実施
例では、マーク形成位置を感光体表面の非画像部であっ
て、且つクリーニングブレードの存在しない範囲に選択
した。こうすることにより、マークはクリーナブレード
による機械的なストレスを受けることがなく、長期間
(約300k枚コピー)にわたって問題なく使用するこ
とが出来た。
【0043】図10は、本発明のさらに他の実施例を示
す。この実施例では、素管上に形成されるマークがその
両端部にある。このため、感光体装着時に方向性を間違
えて装着してしまった場合においても、マーク検出には
何等問題がない。
【0044】以上のように、本発明は、複写プロセスを
行うに際して精度の高いプロセス情報検出手段を与え、
これによって正しい検出結果に基づいた制御を行い、安
定した複写画質を供給するものである。したがって、マ
ークを検出出来ず、感光体回転の同期信号を得られなけ
れば、そのような安定複写画質を提供出来なくってしま
う。そこで、感光体回転が開始してから、マーク検出を
行なうときにマーク検出を行なえないと操作パネル等に
警告を出し、ユーザに異常を知らしめるようにしてもよ
い。図11は、警告機能を設けた時の制御フローを示
す。マーク検出を正常に行なえたときには、前述のよう
にトナーパッチの作成後その部分の濃度と非画像部の濃
度の検出を行なってその比を求め、さらにその比に基づ
いてプロセスパラメータの補正を行ない、複写プロセス
に移るが、マーク検出を正常に行なえなかったときには
警告を行ない、所定時間経過してもなおその状態が続く
と複写動作を禁止させる。また、電話回線を介してホス
トコンピュータに接続された遠隔情報収集システムに異
常情報をロードしても良く、また、プロセス制御の動作
禁止、すなわちトナーパッチ作成によるプロセス情報の
検出や、この結果に基づいた電子写真プロセスパラメー
タの補正等を行わないようにしても良い。これにより、
感光体の誤装着防止や、マーク不良感光体や異なる感光
体の装着を排除でき、所定の性能を保証出来る。また、
複写画像濃度を低濃度とする電子写真プロセスパラメー
タの設定を行っても良い。こうすれば、機内へのトナー
飛散事故・トナー消費の増大を未然に防止しつつユーザ
に警告を与え、早期のサービスを促すことが可能であ
る。画像濃度を低濃度とするには、例えば帯電条件(グ
リッド電圧値,放電電流値)を下げたり、現像バイアス
電圧を上げたりする方法をとることができる。
【0045】なお、上記の実施例では、トナーパッチ作
成によるプロセス情報の検出を電源オン時に行っていた
が、複写プロセスを行う前の感光体前回転時に行っても
よいし、或いは、後回転時に行っても良い。
【0046】また上記の実施例はトナーパッチを形成し
てその濃度を検出し、それに基づいて電子写真プロセス
パラメータの補正等を行う例であるが、トナーパッチの
濃度を検出する以外に静電潜像を形成し、該静電潜像の
表面電位を検出してそれに基づいて電子写真プロセスパ
ラメータの補正等を行うようにしてもよい。
【0047】静電潜像の表面電位を検出する場合、感光
体表面の表面電位を検出する表面電位センサー50(図
1参照)はブランクランプ19から除電ランプまでの間
に配置される。例えば、光学センサー10の近傍に配置
される。静電潜像および静電潜像以外の領域の表面電位
を検出して、その比に基づいて電子写真プロセスパラメ
ータを補正する場合には、光学センサー10はマーク2
0(または33あるいは40)の検出用に用いられ、光
学センサー10がマーク20(33,40)を検出する
ことによって得られる同期信号に基づいて静電潜像が作
成され、その静電潜像の表面電位が表面電位センサー5
0によって検出される。
【0048】表面電位センサー50は感光体表面の電位
を検出し、その出力は増幅器,A/D変換器を介してc
pu13に入力される。ここで図12に、表面電位セン
サー50と感光体との距離が変化したとき(感光体が振
れたとき)に、表面電位センサー50によって検出され
る表面電位がどのように変化するか測定した結果を示
す。光学センサー10によるトナー濃度の検出時と同様
に、表面電位センサー50と感光体との距離が変わると
センサー出力が変化することが分かる。このため、上記
の実施例においてマーク検出(同期信号)に基づいてト
ナーパッチの濃度を検出したときと同様に、マーク検出
(同期信号)に基づいて静電潜像を形成し、その表面電
位を検出する。図13は、静電潜像の作成と濃度検出を
20回繰り返した結果を示している。参考のために静電
潜像の作成および検出を、同期信号に基づいて行った場
合と、同期信号を用いず非同期で行った場合の両方の結
果を示した。なお静電潜像は、トナーパッチの検出実験
時のトナー付着前までの条件と同様の条件作成した。す
なわち、スクリーングリッドに印加されるバイアス電圧
を300v,400v,500vの3種類に変化させる
とともに、ブランクランプにより30mm×36mmの大き
さの静電潜像を形成した。そして、コピーランプは消灯
し、現像槽4による現像処理は行わなかった。感光体回
転同期信号に基づいて静電潜像を形成する場合において
は、同期信号検出後、0.5秒後にスクリーングリッド
電圧300vの静電潜像を作成し、その後0.1秒間隔
で400v,500vの静電潜像を作成した。図14は
そのタイムチャートである。図13から分かるように、
非同期で静電潜像を形成した場合には検出結果のバラツ
キが各静電潜像において±35〜40v程度存在するの
に対して、この実施例の方法によれば検出結果のバラツ
キは±5v程度に収まっている。したがって目的とす
る、プロセス制御のための検出精度して満足できるもの
になった。
【0049】なお静電潜像の表面電位を検出してプロセ
ス制御を行う場合も、上記のトナーパッチ検出時と同様
に、同期信号が検出されなかった場合には警告表示,プ
ロセス制御の無効,複写作業の禁止等の処理が行われ
る。
【0050】上述のように、同期信号なしでプロセスコ
ントロールを行うと、前記コントロールの精度低下を引
き起こしコピー画像に不具合が生じてしまう。しかし、
コピー画像に不具合が生じてしまうからと言ってコピー
動作をストップさせてしまうと、ユーザよりクレームと
なり複写機の信頼度低下が予想される。前記不具合を解
決するため、感光体より上述したマークによる同期信号
が得られなかった場合は、各プロセスの条件を決められ
た設定値(例えば、複写機が組み立てられ各部の調整が
完了した時点の値)にすることによって被害を最小とす
る。また複写機本体より販売店あるいはサービス店に同
期信号検出不可能という情報を提供することにより迅速
なメンテナンスが行える。
【0051】そのための手段として図15に複写機と販
売店との通信機能の構成例を示す。
【0052】複写機本体で判別可能な信号をモデムを介
してHOSTコンピュータに通信する。HOSTコンピ
ュータは複写機本体の情報を取りまとめて処理すること
が可能である。またHOSTコンピュータは販売店ある
いはサービス店とも通信可能である。よって販売店ある
いはサービス店は複写機本体の情報を容易に知ることが
可能となる。特に、同期信号等のマーク検出不能状態を
販売店等に知らせることでサービスコール等の処置を迅
速に行うことができる。
【0053】また上記の実施例では感光体のアルミニウ
ム素管上に設けたマークや、感光体の回転軸に設けた円
盤のスリットを光学センサーで検出して同期信号を出力
する例を示したが、このような光学的性状のマークの他
に、電気性性状のマーク,磁気的性状のマークを設け、
それらのマークを検出できるセンサーによって検出を行
い、同期信号を出力できるようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明では、導電性支持部材表面に光学
的に検出可能なマークを形成し、このマークを検出する
ことで感光体に同期する信号を形成することが出来、そ
してこの信号に基づいて感光体表面にトナーパッチ(静
電潜像)を作成出来る。したがって、トナーパッチ(静
電潜像)は常に同じ位置に形成されることになるから、
プロセス制御が正確となる。マークは感光体の導電性支
持部材表面に作成し、この上に光導電層を形成したの
で、マークは光導電層で保護されることになり、感光体
寿命の期間中何等変化する事がない。そして、感光体に
OPC感光体等を使用する場合に、このマークを非画像
域に形成することでマークが画像として現れることがな
くなる。また、トナーパッチを作成してその濃度を検出
する装置では、感光体にセレン系感光体を使用する場合
に、このマークを画像域に形成することでマーク検出用
光学センサーをトナーパッチ作成用光学センサーと兼用
することが出来る。装着された感光体の種類が異なって
いる場合等にはマークが検出されなくなるから、この場
合に警告をしたり、複写画像濃度を低濃度とする電子写
真プロセスパラメータの設定をしたり、プロセス制御を
禁止したり、または複写動作を禁止したりすることで、
異なった種類の感光体が装着されるのを未然に防ぎ、常
に確実な性能確保が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感光体を使用する電子写真装置の
概略構成図
【図2】(A),(B)本発明の実施例の感光体構成図
【図3】感光体の振れによる濃度検出値の変化を示す図
【図4】感光体の振れによる電位偏位量の変化を示す図
【図5】実施例感光体の分光反射特性
【図6】実施例感光体の分光反射特性
【図7】本発明の実施例の電子写真法によるトナーパッ
チ濃度検出結果を示す図
【図8】〜
【図10】マーク形成の他の例を示す図
【図11】感光体回転開始時の制御内容を示すフローチ
ャート
【図12】感光体振れによる表面電位検出値の変化を示
す図
【図13】本発明の実施例の電子写真法による静電潜像
の表面電位検出結果を示す図
【図14】静電潜像形成時のタイムチャートを示す図
【図15】複写機と販売店との通信機能の構成例を示す
【符号の説明】
1 感光体 1a アルミニウム素管 1b 光導電層 10 光学センサー 20 マーク 21 トナーパッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/00 118 (72)発明者 糸山 元幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 新居 和幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持部材表面に光学的に検出可能な
    マ−クを形成し、この上に光導電層を形成したことを特
    徴とする、電子写真用感光体装置。
  2. 【請求項2】前記マークは、画像域に形成されているこ
    とを特徴とする、請求項1記載の電子写真用感光体装
    置。
  3. 【請求項3】前記マークは、非画像域に形成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の電子写真用感光体装
    置。
  4. 【請求項4】感光体の回転に対応して同期信号を発生す
    る同期信号発生手段を備え、この同期信号を基準にして
    感光体上の所定の領域にトナーパッチを作成し、次い
    で、該トナーパッチと非画像部の濃度を検出し、両者の
    比に基づいて現像バイアス値等の電子写真プロセスパラ
    メータを補正することを特徴とする、電子写真プロセス
    制御方法。
  5. 【請求項5】感光体の回転に対応して同期信号を発生す
    る同期信号発生手段を備え、この同期信号を基準にして
    感光体上の所定の領域に静電潜像を作成し、次いで、該
    静電潜像と非潜像部の表面電位を検出し、両者の比に基
    づいて現像バイアス値等の電子写真プロセスパラメータ
    を補正することを特徴とする、電子写真プロセス制御方
    法。
  6. 【請求項6】請求項4または請求項5に記載の同期信号
    発生手段が、請求項1記載の電子写真用感光体装置を使
    用し、感光体の回転中に前記マークを検出することで感
    光体回転の同期信号を得る手段である、電子写真プロセ
    ス制御方法。
  7. 【請求項7】請求項4または請求項5に記載の同期信号
    発生手段が、感光体に同期して回転する回転体にマーク
    が形成された電子写真感光体装置を使用し、感光体の回
    転中に、前記マークを検出することで感光体回転の同期
    信号を得る手段である、電子写真プロセス制御方法。
  8. 【請求項8】請求項4または請求項5に記載の同期信号
    を検出出来なかった場合に、警告表示,複写画像濃度を
    低濃度とする電子写真プロセスパラメータの設定,プロ
    セス制御の無効,複写作業の禁止の中の少なくとも1つ
    の処理を行うことを特徴とする、電子写真プロセス制御
    方法。
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