JP2003302778A - 光導電性感光体および画像形成装置 - Google Patents
光導電性感光体および画像形成装置Info
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Abstract
層厚を良好に測定できる光導電性感光体を実現する。 【解決手段】導電性基体2の表面上に、微細粒子が分散
され光に対してミー散乱系をなす中間層3を有し、この
中間層の上に感光層7、6を有する光導電性感光体であ
って、中間層3の平均鏡面反射率が、波長範囲:400
〜500nmにおいて1.2%以上、波長範囲:500
〜600nmにおいて1.4%以上、波長範囲:600
〜700nmにおいて1.8%以上、波長範囲:700
〜800nmにおいて2.0%以上であり、垂直入射に
よる分光反射率測定により感光層の厚さを良好に測定可
能である。
Description
よび画像形成装置に関する。
の静電潜像を現像して得られるトナー画像をシート状の
記録媒体に転写し定着して画像形成を行う画像形成装置
は、アナログやデジタルの複写装置、ファクシミリ装
置、各種光プリンタ、光製版装置や光描画装置、光プロ
ッタ等として知られている。
うにトナー画像をそのまま定着されるものもあるが、ト
ナー画像をシート状の記録媒体に転写する方式の画像形
成装置で用いられる光導電性感光体は「繰返し使用可能
なもの」で、一般にドラム状や有端・無端のベルト状に
形成され、その周面を1方向へ移動させつつ画像形成プ
ロセスの各工程が行われる。
に、導電性基体上に下引層としての中間層を形成し、こ
の中間層上に光導電性の感光層を「光透過性の膜」とし
て形成した構成となっている。
得るためには、上記感光層の厚さが適正な範囲にあるこ
とが必要であり、感光層の厚さを知る必要が生じる。感
光層の厚さの測定は、光導電性感光体の生産の過程で
「適正な厚さの感光層の形成が実現されているか否かを
検査する場合」に行う必要があるが、一旦、製品として
完成された場合にも、感光層の厚さの測定は必要とな
る。
用いる画像形成装置では、光導電性感光体の表面には各
種の部材、例えば、帯電ローラや現像ブラシ、転写ロー
ラ、さらにはクリーニングブラシやクリーニングブレー
ド等が物理的に接触し、この物理的接触により、感光層
表面が画像形成プロセスの繰返しに伴ない次第に磨耗し
ていく。特に、クリーニングブラシやクリーニングブレ
ードによる摺擦力は大きく、感光層磨耗の大きな要因と
なる。
ある程度以上減少すると、光感度が著しく減退したり、
帯電特性が劣化して表面を所望の電位に均一帯電させる
ことができなくなったりして、鮮明な画像を形成できな
くなる。このようにして光導電性感光体の寿命が尽き
る。
電性感光体の感光層の厚みを経時的に測定し、光導電性
感光体の「余命」を検知することが意図されている。感
光層の厚みは、後述する「垂直入射による分光反射率測
定」により高精度に測定できるが、光導電性感光体の構
成によっては、迅速な測定が難しかったり、必要な測定
精度を確保するために、測定条件が厳しくなったりして
「良好な測定が難しく」なる。
リンタ、光プロッタ等では、一般にレーザ光束による光
走査で画像露光が行われるが、レーザ光束は「干渉性」
が強い。光導電性感光体に入射したレーザ光は感光層内
部で内部反射し、感光層内部で干渉を引き起こす。この
干渉の結果、感光体内に光強度の強い部分が生じる。こ
のような現象で形成される画像に「ゴースト像(以下、
干渉に起因するゴースト像という。)」が発生する問題
がある。
ける導電性基体の表面を粗面化し、レーザ光が上記表面
で散乱されるようにすることが有効であるが、粗面化の
みでは十分な効果を得ることは難しい。
による分光反射率測定」により感光層の層厚を良好に測
定できる光導電性感光体を実現することを課題とする。
この発明はまた上記課題に加え、レーザ光による画像露
光が行われる場合に、干渉に起因するゴースト像の発生
を有効に防止できる光導電性感光体の実現を別の課題と
する。
られた上記光導電性感光体の感光層の層厚を良好に検出
できるようにし、光導電性感光体の余命を適切に検出し
て、光導電性感光体のスムーズな交換を可能とすること
を他の課題とする。
体は「導電性基体の表面上に、中間層を介して感光層を
有する光導電性感光体」であり、「中間層」は、微細粒
子が分散され光に対してミー散乱系をなす。そして、こ
の光導電性感光体は以下の特徴を有する。
囲:400〜500nmにおいて1.2%以上、波長範
囲:500〜600nmにおいて1.4%以上、波長範
囲:600〜700nmにおいて1.8%以上、波長範
囲:700〜800nmにおいて2.0%以上である。
なお、中間層の鏡面反射率は「導電性基体上に中間層が
単独で形成されているときの鏡面反射率」を言う。
分光反射率測定」により良好に測定可能である。
囲:400〜500nmにおいて、波長:λに対する鏡
面反射率をR(λ)とするとき、厳密には、 ∫R(λ)dλ/(500−400) (積分は波長:λについて、400〜500nmの範囲
で行う)で定義されるが、実際上の目的からすると、上
記波長領域内における鏡面反射率の値を数点とってこれ
らの平均としても良いし、より簡単には上記波長領域内
における最大値と最小値との単純平均を用いても良い。
00〜500nmにおいて1.2%以上、波長範囲:5
00〜600nmにおいて1.4%以上、波長範囲:6
00〜700nmにおいて1.8%以上、波長範囲:7
00〜800nmにおいて2.0%以上であれば、垂直
入射による分光反射率測定により感光層の厚さを測定し
た場合、良好な「可視度」をもった「明るい干渉スペク
トル」を得ることができ、長時間を要することなく良好
な層厚測定が可能である。干渉スペクトルについては後
述する。
の鏡面反射率が、波長:780nm以下の領域で、波長
に依存して振動しない」ことが好ましい(請求項2)。
して中間層の分光鏡面反射率が、波長に依存して振動し
ないようにすれば、分光反射率測定においてより良好な
干渉スペクトルを得ることができる。
おいて、中間層と感光層の屈折率は、中間層の屈折率が
2.2以上で、感光層の屈折率が1.7以下であること
が好ましい(請求項3)。
きいと、これら両層の境界面における反射率を高めるこ
とができ、分光反射率測定において形成される干渉スペ
クトルにおける強度のコントラストをより高め、可視度
を向上させることができる。
いて、中間層の屈折率は2.2が下限であるが、中間層
の屈折率の上限は「中間層として使用可能な材質」の有
する最大屈折率により定まる。同様に、感光層の屈折率
の下限値も「感光層として使用可能な材質」の有する最
小屈折率により定まる。
感光体における中間層の厚さは3μm以上に設定される
ことが好ましい(請求項4)。中間層の形成に用いられ
る材料の屈折率は一般に2以上あるので、このようにす
るとレーザ光束が中間層に入射し、導電性基体の表面で
反射されたのち、中間層表面に戻るまでの光学的距離が
12μm以上になるが、中間層はミー散乱系であるの
で、光学的距離がこの程度になると、導電性基体の表面
で反射されて中間層表面へ戻る間にレーザ光束は十分に
散乱され、感光層内部での干渉が有効に低減され、干渉
に起因するゴースト像の発生を有効に軽減もしくは防止
することが可能になる。
電性感光体における感光層の構成は「表面側にフィラー
粒子を分散されて表面層を形成された導電層」としても
よいし、「電荷発生層と電荷輸送層とを積層した構成」
としてもよく、さらには「電荷発生層と電荷輸送層とを
積層し、この電荷輸送層の表面側をフィラー粒子の分散
された表面層とした構成」とすることもできる(請求項
5)。
光体を均一に帯電したのち、画像露光を行って静電潜像
を形成し、この静電潜像をトナー画像として可視化し、
トナー画像を像支持体に転写し、転写後の感光体表面を
摺擦によりクリーニングする画像形成装置」であって、
光導電性感光体として上記請求項1〜5の任意の1に記
載のものを用い、光導電性感光体の感光層の層厚を、垂
直入射による分光反射率測定により測定する層厚測定手
段を有することを特徴とする。
学像を投影照射することによって行っても良いし、レー
ザ光束による光走査として行っても良く、さらにはLE
Dアレイ等を用いる光書込みとして行っても良い。
う場合は、画像形成装置をアナログ複写装置等として実
施できる。また、画像露光を上記「光走査または光書込
み」として行う場合は、画像形成装置をデジタル複写装
置、光プリンタ、光プロッタ、光製版装置、光描画装
置、ファクシミリ装置等として実施できる。
複数個、所定の配置に配列し、各感光体上に形成される
静電潜像を異なる色のトナーで可視化し、各色トナー画
像を重ね合せてカラー画像あるいは多色画像とする所謂
「タンデム式」のカラー画像形成装置若しくは多色画像
形成装置として実施できる。この場合は、用いられる複
数個の光導電性感光体として上記請求項1〜5記載のも
のを用い、かつ、光導電性感光体ごとに上記層厚測定手
段を設ける。
子は「無色透明な無機顔料で、顔料の平均凝集径が0.
6μm以上」であることが好ましい。
送層とを積層し、この電荷輸送層の表面側をフィラー粒
子の分散された表面層とした構成」とする場合、フィラ
ー粒子としては、有機フィラーおよび/または無機フィ
ラーを用いることができる。また「表面層」は高分子電
荷輸送物質を含有することができる。上記フィラー粒子
の粒子径若しくは凝集径は0 .8μm以下であること
が好ましい。
荷発生層を有する場合、電荷発生層の分光吸収特性ピー
クが900nm以下であることが好ましい。
れる場合、光導電性感光体の導電性基体の表面は、レー
ザ光の指向性ある反射を低減するため、切削加工等で粗
面化されることが好ましい。
「垂直入射による分光反射率測定」と、これを実施する
ための「層厚測定手段」を説明する。図3(a)は「層
厚測定手段」の1例である層厚測定装置を示している。
トル光を放射する光源91と、光源91からの光を光導
電性感光体10側へ導光し、射出部から被測定物側に向
けて射出させ、被測定物からの反射光を検出光伝送用フ
ァイバ92により受光して伝送するファイバプローブ9
3と、ファイバプローブ93の射出部から射出した照射
光を光導電性感光体10の感光層に向って集光させる対
物レンズ94と、光導電性感光体10により反射され、
対物レンズ94を介して検出光伝送用ファイバ92によ
り伝送された光を分光する分光手段96と、分光手段9
6により分光された検出光の分光スペクトル強度を検出
するスペクトル強度検出手段97と、分光スペクトル強
度の極小と極大を与える各波長と感光層の屈折率とに基
づき、被測定物における光透過性の膜の膜厚を演算算出
する演算手段98とを有し、照射光を被測定物の表面に
「垂直入射」させるように構成されている。
以上のものであるが、説明中の例は、レンズ径:25.
4mm、焦点距離30mmの「アクロマティックレン
ズ」で鏡筒95の一端部に固定され、鏡筒95の他端部
はファイバプローブ93の射出側端部を保持している。
対物レンズ94と光導電性感光体10の感光層表面との
距離は70mm、対物レンズ94とファイバプローブ9
3の射出側端部との距離は52.5mmである。
プ」で、可視領域から近赤外領域にわたる広い波長領域
のスペクトル光を放射する。放射された光は、ファイバ
プローブ93の照射光導光用のファイバ930によりフ
ァイバプローブ93の射出部へ導光される。
は、図3(b)に示すように、検出光伝送用ファイバ9
2の端部を中心とし、これを照射光導光用のファイバ9
30の射出側端部が囲繞するように構成され、射出部か
ら射出した光は対物レンズ94により、感光層表面に
径:0.53mmの光スポットとして集光される。即
ち、照射光導光用のファイバ930は、端面の直径が
0.2mmで、図3(b)に示すファイバ930の束を
直径:0.4mmの円形光源とすると、対物レンズ94
の結像倍率(=70/52.5=1.33)を用いて、
光スポットの径は0.53mmとなる。
固定型ツェルニターナ型回折格子で、分光領域:770
〜1050nm、分解能:0.5nm/ポイントであ
る。分光手段96としては、回折格子に代えて「プリズ
ムあるいは分光フィルタ」を用いることもできる。
ンサ」で、可視域から1050nmの範囲で感度を持
ち、受光素子数:512のものを用いている。
10として、図1(b)に示す如き構成(導電性基体2
上に中間層3が形成され、その上に電荷発生層4と電荷
輸送層5と表面層6が形成されている。表面層6は、電
荷輸送層5と同一材質中に粒径:0.5μm、即ち50
0nmのフィラー微粒子を均一に分散させたものであ
る。この例では電荷発生層4と電荷輸送層5と表面層6
とが「感光層」をなし、この感光層の厚さが測定対象で
ある。)の場合を例にとって説明する。
m」を越えることが無く、電荷発生層4の層厚は、膜厚
測定に当たって無視して考えることができる。そこで、
このような感光層構成を、屈折率:n2の中間層3と、
その上に形成された厚さ:dで屈折率:n1の電荷輸送
層5の系として考え(表面層6と電荷輸送層5の屈折率
は厳密には異なるが、この屈折率差は無視できる程度に
小さいので、表面層6を電荷輸送層5の一部と考え、上
記厚さ:dに表面層6の厚さを含めて考える)、これに
対物レンズ94による集束光を感光層表面に「垂直入射
で集光させる」ものと考える。
ち電荷輸送層5の表面で反射され、一部は電荷輸送層5
内に入射し、中間層3の表面で反射される。これら反射
光は対物レンズ94を介してファイバプローブ93の射
出端の「検出光伝送用ファイバ92の端面」に集光さ
れ、導ファイバ92により分光手段96へ「検出光」と
して伝送される。伝送された検出光は分光手段96によ
り分光され、その分光スペクトル強度がスペクトル強度
検出手段97により検出される。
れたデータは、演算手段98において非線形最小2乗法
(例えば、シンプレックス法等のカーブフィットアルゴ
リズム)により「連続した分光スペクトル強度」として
演算される。
に伴い振動的に変動する。このような振動的な変化は
「検出光における干渉」の結果である。上記「連続した
分光スペクトル強度」が前述した「干渉スペクトル」で
ある。
に変動する光強度における「隣接する極大と極小」の適
当なものを選択し、これら極大・極小を与える波長をλ
2m、λ2m+1とする。mは「干渉の次数」であり適
宜に定めることができる。
の厚みと表面層6の厚みの和):dと、感光層の屈折
率:n1と、上記干渉の次数:mとの間には周知の如
く、 2m=4n1d/λ2m 2m+1=4n1d/λ2m+1 の関係が成り立つので、これらから干渉次数:mを消去
すると、 n1d=λ2m・λ2m+1/4(λ2m―
λ2m+1) が得られる。
2m、λ2m+1が分かると、感光層の光学的膜厚:n
1dが知られ、さらに、屈折率:n1が分かれば、求め
る感光層の厚さ:dは、 d=λ2m・λ2m+1/4n1(λ2m―λ2m+1) (1) として算出することができる。
まれば一義的に定まるものであり、その分光特性、即
ち、波長による屈折率の変化(分光屈折率)を予め制御
手段98内にテーブルあるいは「波長の関数」として記
憶しておくことができ、このようにして、分光スペクト
ル強度における極小と極大を与える各波長:
λ2m+1、λ2mと、電荷輸送層5の屈折率:n1と
に基づき光透過性の膜の膜厚:dを、上記(1)式に従
って演算算出することができる。
条件で感光層の厚さを0.1μm以下の分解能で精度良
く測定することが出来ることが確認された。
(c)の如き構成で、電荷輸送層5の内部に粒径:50
0nmのフィラー微粒子を均一に分散させたものの場合
や、図1(a)の如く、光導電層の表面部分を表面層6
とした感光層の場合にも、上記と同様にして、感光層の
厚さを0.1μm以下の分解能で精度良く測定できるこ
とを確認した。
合、中間層と感光層との境界面での反射率を高くする必
要がある。即ち、λを波長、mを整数とすると、干渉ス
ペクトルにおける光強度の強弱が極大値:Imaxになる
ときの膜厚:dの値はd=mλ/2、極小値:Iminに
なるときのdの値はd=(m+1/2)・λ/2であ
り、干渉スペクトルが観察しやすいかどうかを表す「可
視度」をVとすると、Vは「V=(Imax−Imin)/
(Imax+Imin)」で定義される。
反射率:r1と、中間層と感光層との境界面での反射
率:r2が仮に等しい(r1=r2=r)とすると、V=
2r2/(1+r4)となり、干渉スペクトルの可視
度:Vを高くするには、rをなるべく1に近づけること
が望ましい。
微分値が0で且つ、rを有限の値とする条件は1=r4
であり、これから、r=1のとき可視度は最大になるこ
とが分かる。しかし、r=1とするとImax、Iminとも
に小さくなり「干渉スペクトル全体が暗く」なるため、
測定データの抽出に長時間を要する。
クトルが十分に明るくなるために必要な指標として中間
層表面における鏡面反射率が好適であり、平均鏡面反射
率が波長領域:400〜500nmで1.2%以上、波
長領域:500〜600nmで1.4%以上、波長領
域:600〜700nmで1.8%以上、波長領域:7
00〜800nmで2.0%以上のとき「良好な可視度
を持つ明るい干渉スペクトル」を実現できることが発明
者らの実験により判明した。
み)の演算算出には「感光層の分光屈折率(分散)のデ
ータ」が必要であり、上に説明した例では、電荷輸送層
の分光屈折率が制御手段98に利用可能に記憶されてい
る。光導電性感光体は、画像形成装置の機種毎に種々の
ものが用いられており、それら感光体における感光層の
材質も多岐にわたっている。
「厚みを測定すべき感光層の材質」の分光屈折率のデー
タを利用可能に記憶させておけば良いが、膜厚測定装置
の汎用性を高め、複数種の感光体に対して適応できるよ
うに、演算手段に「測定対象となりうる1種以上の膜
(感光層)の分光屈折率データ」を利用可能に記憶させ
ておくことが好ましい。
成装置に組込むときに、複数種の分光屈折率データのう
ちから、利用すべきデータとして、組込まれる画像形成
装置に用いられている感光体のものを指定するのみで良
い。なお、演算手段はマイクロコンピュータ等により構
成されるが、後述するように、図2に示す制御手段20
の機能の一部として演算手段98を構成することができ
る。
る。図1はこの発明の光導電性感光体の構成例を3例示
している。繁雑を避けるため、混同の虞が無いものにつ
いては図1(a)〜(c)を通じて同一の符号を付し
た。
電性基体であるアルミニウムドラム2上に形成された中
間層3の上に「表面側の一部を表面層6として形成され
た光導電層7」による感光層が形成されたものである。
ルミニウムドラム2上に中間層3を形成し、その上に電
荷発生層4と電荷輸送層5を積層し、さらに表面層6を
形成したものであり、電荷発生層4、電荷輸送層5およ
び表面層6が「感光層」をなしている。表面層6は、電
荷輸送層5の表面部分にフィラー粒子を分散させて構成
されている。
ルミニウムドラム2上に中間層3を形成し、その上に電
荷発生層4と電荷輸送層5を積層して「感光層」とした
ものである。
は、導電性基体に感光層を接着固定するバインダとして
の機能をもち、帯電ムラ等の弊害を抑制するために「顔
料の微細粒子」が含有される。
4は特定波長光の照射により「正負の電荷対」を発生さ
せる層で、電荷輸送層5は電荷発生層4で発生した電荷
のうち「所定極性のもの」を感光層表面へ輸送する機能
を持つ。
「光導電層7の表面側に補強用のフィラー微粒子を分
散」させて形成したものであり、同様に、図1(b)の
表面層6は「電荷輸送層5の表面側に補強用のフィラー
微粒子を分散」させて形成したものである。従って、図
1(a)における表面層6は、光導電層7の成分となる
光導電性物質とフィラー微粒子の分散系であり、図1
(b)における表面層6は、電荷輸送層5の材料物質と
フィラー微粒子の分散系である。なお、図1(c)に示
す構成において、電荷輸送層5に補強用のフィラー粒子
を一様に分散させても良いし、電荷輸送層5の表面部分
にフィラー粒子を分散させた表面層を形成しても良い。
5または光導電層7、表面層6の層厚は、好ましくはそ
れぞれ、2〜6μm、1μm以下、15〜35μm、3
〜6μm程度であり、感光層としての好ましい厚さは1
9〜42μmとなる。
6μmであるが、バインダとしての十全な機能や、導電
性基体に対する光遮蔽効果を良好ならしむるためには中
間層3の厚さは前述の如く、3μm以上であることが好
ましい(請求項4)。
像露光がなされる場合、レーザ光が導電性基体の表面や
中間層の表面、あるいは感光層表面で内部反射して感光
層内部で干渉し、画像上に干渉してゴースト像を発生さ
せる問題があり、このような問題を回避するために導電
性基体の表面を「切削」等により粗したり、中間層に顔
料の微細粒子を分散させて乱反射を生じさせることが有
効である。
は、結着樹脂中に粒子・微細粒子を分散した構成のもの
であり必要に応じてバインダが加えられる。結着樹脂と
してはポリビニルアルコール、ニトロセルロース、ポリ
アミド、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、ポリウレタ
ン、アルキドーメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂などを
利用できる。
ン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ジルコ
ニウム、酸化マグネシウム、シリカ及びこれらの表面処
理品を用い得るが、分散性・電気的特性において酸化チ
タンが好適である。酸化チタンはルチル型とアナターゼ
型のいずれのものも用い得るが、無色透明顔料としては
屈折率の大きなルチル型の酸化チタンが好ましい。
率を高くすることを考えると粉末状態で白色を呈し、裏
面隠蔽力(導電性基体に対する光遮蔽力)がある無色透
明顔料が好ましく、無色透明であれば選択的な波長吸収
が無いので、全可視域領域で表面反射・内部多重屈折が
可能となり、この時、良好な干渉スペクトルの取得が可
能となる。
ルキド樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、酢ビ樹脂な
どが好ましい。
きさの場合、粒子形状が球形に近い程、光は入射してき
た方向に強く反射する為、入射方向に戻る光は強くな
り、導電性基体表面方向への透過光も弱く出来る。
の屈折率を1.7以下とすることで、フレネルの法則に
より、感光層と中間層との境界面での反射が増え、中間
層の不透明度が増し、上記境界面での反射率が大きくな
り、良好な干渉スペクトルの取得が可能となる。
ば、上述の結着樹脂を有機溶剤中に溶解し、その溶液中
に上述の粒子をボールミル、サンドミル等の手段で分散
し、導電性基体上に塗布・乾燥すれば良い。中間層にお
ける光の光路長は、中間層がミー散乱系の層であること
から、中間層の厚さが3μm以上あれば(光学的厚さは
その「屈折率倍」に大きくなるため)中間層中で光が充
分に散乱され、中間層界面と導電性基体面間の干渉現象
を抑制できる。即ち、中間層の厚さは3〜6μmの範囲
が好ましい。
凝集径が0.6μm以上であることが好ましい。平均凝
集径が0.6μm以下では、600nm以上の波長領域
の入射光が中間層内で散乱されないため、導電性基体表
面で反射され「中間層と感光層の境界面と感光層表面と
の間の繰り返し反射」に対してノイズ成分となるので、
600nm以上の波長領域での上記繰り返し反射による
干渉スペクトルを有効に測定に利用するのが難しい。
の照射により正負の電荷対を発生させる層」であって、
電荷発生物質を主成分とする層であり、必要に応じてバ
インダ樹脂が加えられる。電荷発生材料としては、無機
系材料あるいは有機系材料の何れも用いることができ
る。
ファスセレン、セレンーテルル、セレン−テルル−ハロ
ゲン、セレンーヒ素等のセレン化合物やアモルファスシ
リコンなどが挙げられる。アモルファスシリコンにおい
ては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子で
ターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等がド
ープされたものを好適に用いることができる。
シアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン
系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン
顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニ
ルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格
を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するア
ゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジ
アゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を
有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有
するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するア
ゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環
キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン
及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフ
トキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、イン
ジゴイド系顔料、ビシベンズイミダゾール系顔料等、公
知の材料を用いることができる。これらの電荷発生物質
は、単独または2種以上の混合物として用いることがで
きる。
ては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ
ケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル
樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリーN−ビニルカ
ルバゾール、ポリアクリルアミドなどを挙げることがで
きる。これらバインダ樹脂は、単独または2種以上の混
合物として用いることができる。
質を添加して良い。電荷発生層を形成する方法は大別す
ると、真空薄膜製法と溶液分散系からのキャスティング
法とがある。真空薄膜作製法としては、真空蒸着法、グ
ロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリ
ング法、反応性スパッタリング法、CVD法などであ
り、上述した無機系材料あるいは有機系材料を用いて電
荷発生層を良好に形成できる。
成するには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物
質を、必要に応じてバインダ樹脂と共にテトラヒドロフ
ラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタ
ン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライタ
ー、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈
・塗布して乾燥させれば良い。
法、ビートコート法などを利用できる。電荷発生層の膜
厚は、0.01〜1μm程度が適当であり、特に0.0
5〜0.5μmが好ましい。
なり、電荷輸送物質及び必要に応じてバインダ樹脂を適
当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
トルエン、モノクロベンゼン、ジクロルエタン、塩化メ
チレン、シクロヘキサノンなどに溶解あるいは分散し、
溶液あるいは分散液を塗布・乾燥させることにより形成
できる。電荷輸送層には、必要により、可塑剤、レベリ
ング剤などを添加することもできる。
物質があり、電子輸送物質としては、例えばクロルアニ
ル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロー9−フルオ
レノン、2,4,5,7―テトラニトロキサントン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−
トリニトロー4H−インデノ[1,2−b] チオフェン
−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェ
ンー5,5−ジオキサイド、3,5−ジメチル−3’,
5’−ジタ−シヤリーブチル−4,4’−ジフェノキノ
ンなど公知の電子受容性物質を挙げることができる。こ
れらの電子輸送物質を単独または2種以上の混合物とし
て用いることができる。
体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ト
リフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノス
チリルアントラセン)、1,1−ビスー(4−ジベンジ
ルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、
スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α―フェ
ニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾー
ル誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベン
ジフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフォ
ン誘導体などを挙げることができ、これらの正孔輸送物
質を単独または2種以上の混合物として用いることがで
きる。
は、ポリカーボネート(ビスフェノールA型、ビスフェ
ノールZ型等)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アク
リル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポ
リスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコン
樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホリマール、ポリアクリレート、ポリア
クリルアミド、フェノキシ樹脂などを用いることができ
る。
の混合物として用いることができるが、バインダ樹脂の
使用量は、電荷輸送物質:100重量部に対して0〜1
50重量部が適当である。
機能及び電荷輸送物質としての機能を有する高分子電荷
輸送物質を用いることもできる。このような高分子電荷
輸送物質は、例えば、主鎖および/または側鎖にカルバ
ゾール環を有する重合体や、主鎖及び/または側鎖にヒ
ドラゾン構造を有する重合体、ポリシチレン重合体、主
鎖及び/または側鎖に第3級アミン構造を有する重合体
等を例示できる。電荷輸送層の膜厚は前述の如く15〜
35μm程度が好適であるが、許容される範囲としては
5〜100μm程度である。
単層の感光層(図1(a)の感光層7)に用いられる電
荷発生物質及び電荷輸送物質としては、前記材料を用い
ることができる。
下や残留電位の上昇を防止する目的で、酸化防止剤を添
加することができる。酸化防止剤は有機物を含む層なら
ば何れの層に添加してもよいが、電荷輸送物質を含む層
に添加することにより特に良好な効果を得ることができ
る。この場合、酸化防止剤が添加されても、干渉スペク
トルの検出は殆ど影響を受けない。
の樹脂を主成分とする表面層を設ける試みがなされてい
る。例えば、特開平8−101524号公報にはフィラ
ーを添加することによって磨耗量を制御した表面層が提
案されている。表面層中には、前述の添加剤、分散粒子
を含有させることができる。
散して塗布することにより得られる表面層は形成が容易
であり、平滑な表面の形成に適している。用いられるフ
ィラーの1次粒子は、表面層内で光を過剰に散乱させな
いため、粒径:0.8μm以下、より好ましくは0.5
μm以下のものが良い。
は、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉
末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等を挙げる
ことができ、無機フィラーとしては、銅、すず、アルミ
ニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化錫、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化インジウム、アルミナ等の金属酸
化物、チタン酸カリウムなどの無機材料を用いることが
でき、これらを1種類単独または2種類以上を混合して
用いる電荷移動層あるいは表面層も好適である。
態で適当な分散機を用いるて行うことができる。
が好ましいが、これを薄くする場合、限界は0.1μm
程度である。0.1μm未満の厚さでは表面硬度や強度
が十分でなく耐久性に乏しく、厚さが6μmを越えて厚
くなるとると、光走査や光書込みで形成された静電潜像
を現像して可視化したときドット再現性が低下する。表
面層の厚さのより好ましい範囲は0.2〜4.0μmで
ある。
層も有効であり、電荷輸送物質の例としてはヒドラゾン
系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、
オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリ
ールメタン系化合物等を挙げることができる。
粒子を添加して、光導電性感光体の耐磨耗性を改善する
ことも検討されている。
無い状態で透過できないので、干渉スペクトルを取得す
る測定波長領域は、フィラー粒子径、或いはフィラー凝
集径以上であることが好ましく、この時、フィラー凝集
径以上の波長領域で散乱の影響を受けずに良好な干渉ス
ペクトルを取得できる。
ては、積層感光体の場合は電荷発生層が光吸収層となっ
て中間層界面での反射を弱める為、十分な分光反射スペ
クトルの可視度を満足し、検出器であるCCDやシリコ
ンフォトダイオード等の波長感度域内であることが好ま
しく、特に電荷発生層の分光吸収特性が900nm以下
である時、良好な干渉スペクトルの取得が可能となり、
積層状態での電荷移動層または表面層の残存膜厚測定が
可能となる。
て、中間層との境界面での鏡面反射光量を表面反射光量
に比して十分大きくすると、干渉スペクトルの可視度が
向上する。中間層上の電荷発生層の分光吸収特性が90
0nm以下であると、900〜1050nmの領域で干
渉スペクトルが良好に観察されるようになる。
導電性基体をなすアルミニウム粗管(周面を切削により
粗面化したチューブ)と同じ表面粗さ:Rz=0.6μ
mを持つ粗面化されたアルミニウム板のサンプル板を用
意した。
均粒子径:0.25μmの粒子として70重量部、アル
キッド樹脂(商品名:ベッコライトM6401−50−
S(固形分50%):大日本インキ化学工業製):15
重量部、メラミン樹脂(商品名:スーパーベッカミンL
−121−60(固形分60%):大日本インキ化学工
業製):10重量部、メチルエチルケトン:100重量
部を加え、混合物をボールミルで72時間分散して塗布
液とし、これを上記サンプル板に「浸漬法」により塗布
し、130℃で20分間乾燥した。
プル層が得られた。なお、中間層における鏡面反射率が
「780nm以下では波長に依存して振動しない(請求
項2)」ように、中間層に分散させる微細粒子の平均凝
集径は0.8μmとした。
(UV−3100:島津製作所製)の鏡面反射測定装置
(入射角:5°用)で計測したところ、波長範囲:40
0〜500nmで平均鏡面反射率:1.2%以上、波長
範囲:500〜600nmで1.4%以上、波長範囲:
600〜700nmで1.8%以上、波長範囲:700
〜800nmで2.0%以上を満足していた。
3.5μm」として示した。図4において、厚さ:3.
5μmのサンプル層の鏡面反射率は、図示の如く、80
0nm以下の波長範囲で波長と共に振動していない。な
お、図4の「厚さ:3.5μmの曲線」は、波長850
nm程度以上の波長では細かく振動しているが、これは
上記鏡面反射測定装置に固有のノイズ成分が影響したも
のである。このノイズ成分の除去は可能であって、ノイ
ズ成分を除去した結果では、850nm以上の波長領域
でも鏡面反射率は単調かつ滑らかに増加し波長と共に振
動しない。
果、サンプル層における顔料の平均凝集径は0.6μm
であった。このサンプル層における光の分散は図5に示
す如くで、層屈折率は2.2以上であった。
アルミニウム粗管(上記サンプル板と同じ表面粗さを持
つ)を導電性基体として、上記サンプル膜と同じ塗布層
を中間層として形成した。従って、この中間層の鏡面反
射率・分散はサンプル層の鏡面反射率と同一である。
学工業社製):4重量部をシクロヘキサノン:150重
量部に溶解した樹脂液に、トリスアゾ系顔料:10重量
部を添加し、ボールミルで72時間分散した後、シクロ
ヘキサノン:210重量部を加えて3時間分散を行い、
900nm以下に吸収ピークを持つ塗布液を得、これを
上記中間層上に塗布し、130℃の温度下で10分間乾
燥して膜厚:0.2μmの「電荷発生層」を形成した。
上記「トリスアゾ系顔料」の化学式を図8(a)に示
す。
部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ200:三菱
ガス化学社製):10重量部、シリコーンオイル(KF
−50:信越化学工業社製):0.002重量部をテト
ラヒドロフラン:100重量部に溶解した塗工液を上記
電荷発生層上に塗布し、130℃の温度下で20分間乾
燥して、平均膜厚26μmの「電荷輸送層」を形成して
光導電性感光体を得た。
(b)に示す。
る感光層の分散を測定したところ、図6に示す如くで、
感光層の屈折率は1.7以下であった。
以下では波長に依存して振動」しないので、波長:78
0nm、655nmのレーザ光束による光走査で画像露
光を行う場合に中間層の表面と導電性基体表面(アルミ
ニウム粗面)での干渉現象が抑制され、干渉に起因する
ゴースト像の発生を抑えることができる。
μm、1.5μm、2μmとし、「感光層の構成」を実
施例1と同一とした3種の光導電性感光体を比較例とし
て作成した。これら比較例における中間層表面における
鏡面反射率の分光特性を、図4に「厚さ:1μm、1.
5μm、2μm」として示した。
長範囲:400〜500nmで平均鏡面反射率:1.2
%以上、波長範囲:500〜600nmで1.4%以
上、波長範囲:600〜700nmで1.8%以上、波
長範囲:700〜800nmで2.0%以上という「鏡
面反射率に対する条件」が満足されず、中間層表面の鏡
面反射率は600nm以上の波長で波長と共に大きく振
動するようになる。
により感光層の厚さを測定可能するとき、良好な干渉ス
ペクトルが得られない。従って、中間層の厚さを薄くす
る場合には、波長範囲:400〜500nmで平均鏡面
反射率:1.2%以上、波長範囲:500〜600nm
で1.4%以上、波長範囲:600〜700nmで1.
8%以上、波長範囲:700〜800nmで2.0%以
上を満足するように、中間層の組成を工夫する必要があ
る。
厚が4μm、5μmと厚くなるほど、鏡面反射率は大き
くなり、波長変化に伴う振動も発生しない。
形態を要部のみ説明図的に示している。
電性感光体は「ドラム状」に形成され、画像形成時には
時計回りに所定の回転速度で回転駆動される。
即ち、時計方向に等速回転する光導電性感光体10の周
面が帯電手段11(帯電ローラによる接触式のものを示
しているが、コロナ放電式のものや帯電ブラシ等を用い
ることもできる)により一様に帯電され、帯電された感
光体表面が露光される。
走査式書込装置による「走査光」を示している。勿論、
画像露光は、アナログ複写機の場合のように「光像照
射」によって行うこともできるし、LEDアレイのよう
な光書込装置による光書込みにより行うこともできる。
される静電潜像は現像装置13により現像され、トナー
画像として可視化される。説明中の例では、静電潜像は
走査光12の走査により「ネガ潜像」として形成され、
現像装置13による反転現像によりポジの「トナー画
像」となる。
であるシート状の記録媒体(転写紙や、オーバヘッドプ
ロジェクタ用のプラスチックシートであるOHPシート
等)Sは、転写ベルト14の外周面に保持されて図の左
方へ搬送されつつ、転写部においてトナー画像に重ね合
せられ、転写手段15(転写ブラシによるものを例示し
ているが、転写ローラを用いることもできるし、コロナ
放電式のものを用いることもできる)を通じて印加され
る転写バイアス電圧によりトナー画像を転写される。
部へ搬送され、図示されない定着装置によりトナー画像
を定着され、装置外へ排出される。なお、トナー画像の
シート状の記録媒体への転写は、上記のように、光導電
性感光体10上から記録媒体S上へ直接的に転写しても
良いが、中間転写ベルトのような中間転写媒体を介して
記録媒体への転写を行うようにしてもよい。
は、クリーニング装置16により、感光層表面に残留し
ている転写残りのトナーや紙粉等を除去される。即ち、
感光層の表面は先ずクリーニングブラシ18によりブラ
ッシングされ、次いでクリーニングブレード17の当接
エッジ部により摺擦される。
レード17により感光層表面から除去されたトナーは廃
トナー搬送スクリュー19により、図示されない廃トナ
ー収容部に搬送される。クリーニングブレード17は、
感光層に対する接触圧が特に大きい。
性感光体10の感光層表面には帯電手段11やクリーニ
ングブラシ18、クリーニングブレード17等が接触
し、これら接触物により感光層は徐々に削られて磨耗す
る。
になると、光感度の減退や帯電特性の劣化が生じ、良好
な画像形成を行えなくなる。そこで、感光層の層厚を
「垂直入射による分光反射率測定により測定する層厚測
定手段」により測定する。層厚測定手段9は、図3に即
して先に説明したものである。図3における演算手段9
8は、制御手段20の機能の一部として設定されてい
る。
た場合に、その旨の表示を行うようにしている。即ち、
層厚測定手段9による厚さ測定(厚さ測定は、常時行う
ようにしてもよいし、画像形成プロセス複数回に対して
1回の割合というように間欠的に行ってもよい)の測定
結果である層厚は、マイクロコンピュータ等で構成され
た制御手段20に入力される。
DA、DB」を記憶している。層厚値:DAは「光導電
性感光体10の機能は正常であるが、例えば、画像形成
プロセス100回くらいで感光体としての正常な機能が
果たせなくなるような膜厚」であり、膜厚値:DBは
「光導電性感光体10の寿命が尽きる厚さ」である。
0は、層厚(感光層の厚み)の測定値:Dを上記膜厚
値:DA、DBと比較する。D>DAであるときは、光
導電性感光体10は正常に機能し、画像形成プロセスに
支障はなく「画像形成可能」である。
は正常に機能し、画造形成プロセスに支障はないが、近
い将来に感光体10の寿命が尽きるので、その旨を、例
えば画像形成装置のコントロールディスプレイに「まも
なく感光体の寿命が尽きますので、感光体の交換を行っ
て下さい。」等のメッセージ(表示:A)として表示す
る。
の寿命が尽きているので、この場合にはその旨の表示と
して、例えばディスプレイに「感光体の寿命が尽きまし
た。感光体を交換して下さい。」とのメッセージ(表
示:B)を表示し、画像形成装置を「作動できない状
態」にする。なお、上記のメッセージの表示は、上記デ
ィスプレイへの表示とともに、あるいはディスプレイへ
の表示に代えて「音声」により行うようにしても良い。
ルト14を共通にして図の左右方向にタンデム式に配列
し、各画像形成機構で互いに「色違いのトナー画像」を
形成し、これらを記録媒体S上に重ね合せて定着し、カ
ラーが像や多色画像を得るようにすることができること
は言うまでも無い。
感光体を、光導電性感光体10として図2の画像形成装
置組込み、層厚測定を行った。層厚測定手段9に用いら
れる光源(図3における光源91)として75ルーメン
の「ハロゲン−タングステンランプ」を用いた。
る(連続プロセスのときは最初のプロセス)度に光導電
性感光体を停止させ、データ取り込みを0.1秒で行
い、演算工程まで含めて0.5秒で測定が終了するよう
にした。なお、層厚の算出に用いる前記(1)式におけ
る波長:λ2m、λ2m+1には、波長領域:770〜
850nmの範囲の値を利用した。
記の測定条件で、良好な可視度を持った明るい干渉スペ
クトルが得られ、感光層の層厚を0.1μm精度で良好
に測定できた。また、実施例の光導電性感光体では、光
走査による画像露光を行うためのレーザ光12の波長を
780nmとしても655nmとしても、干渉に起因す
るゴースト像の発生が全くなかった。
場合には、上記の測定条件では十分なデータ取得ができ
ず、満足な層厚測定を実現できなかった。
れば新規な光導電性感光体および画像形成装置を実現で
きる。この発明の光導電性感光体は上記の如く、垂直入
射による分光反射率測定により感光層の層厚を良好に測
定できる。
形成装置では、感光層の層厚を適性に測定できるため、
感光体交換をスムーズに行うことができる。
いる画像形成装置では、波長780nmあるいは655
nmのレーザ光束による光走査で画像露光を行っても、
干渉に起因するゴースト像の発生を防止することができ
る。
である。
図である。
の分光特性を示す図である。
る。
る。
スを説明するフロー図である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】導電性基体の表面上に、微細粒子が分散さ
れ光に対してミー散乱系をなす中間層を有し、この中間
層の上に感光層を有する光導電性感光体であって、 中間層の平均鏡面反射率が、波長範囲:400〜500
nmにおいて1.2%以上、波長範囲:500〜600
nmにおいて1.4%以上、波長範囲:600〜700
nmにおいて1.8%以上、波長範囲:700〜800
nmにおいて2.0%以上であり、 垂直入射による分光反射率測定により感光層の厚さを良
好に測定可能であることを特徴とする光導電性感光体。 - 【請求項2】請求項1記載の光導電性感光体において、 中間層の鏡面反射率が、波長:780nm以下の領域
で、波長に依存して振動しないことを特徴とする光導電
性感光体。 - 【請求項3】請求項1または2記載の光導電性感光体に
おいて、 中間層の屈折率が2.2以上で、感光層の屈折率が1.
7以下であることを特徴とする光導電性感光体。 - 【請求項4】請求項1または2または3記載の光導電性
感光体において、 中間層の厚さが3μm以上に設定されたことを特徴とす
る光導電性感光体。 - 【請求項5】請求項1〜4の任意の1に記載の光導電性
感光体において、 感光層が、表面側にフィラー粒子を分散されて表面層を
形成された光導電層であるか、もしくは、感光層が電荷
発生層と電荷輸送層とを積層した構成であるか、また
は、感光層が電荷発生層と電荷輸送層とを積層し、この
電荷輸送層の表面側をフィラー粒子の分散された表面層
とした構成であることを特徴とする光導電性感光体。 - 【請求項6】光導電性感光体を均一に帯電したのち、画
像露光を行って静電潜像を形成し、この静電潜像をトナ
ー画像として可視化し、上記トナー画像を像支持体に転
写し、転写後の感光層表面を摺擦によりクリーニングす
る画像形成装置において、 光導電性感光体として、請求項1〜5の任意の1に記載
のものを用い、 感光層の層厚を、垂直入射による分光反射率測定により
測定する層厚測定手段を有することを特徴とする画像形
成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002098687A JP2003302778A (ja) | 2002-02-08 | 2002-04-01 | 光導電性感光体および画像形成装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007057657A (ja) * | 2005-08-23 | 2007-03-08 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真画像形成装置、タンデム型画像形成装置、電子写真感光体、画像形成ユニット |
JP2014211432A (ja) * | 2013-04-01 | 2014-11-13 | キヤノン株式会社 | 電荷発生層の検査方法および電子写真感光体の量産方法 |
JP2016070938A (ja) * | 2014-09-30 | 2016-05-09 | 敏治 吉川 | 非接触式3dスキャナー用の表面反射材 |
-
2002
- 2002-04-01 JP JP2002098687A patent/JP2003302778A/ja active Pending
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