JPH0650892Y2 - 回転体の照光装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は回転体の照光装置に関する。

〔従来の技術〕

第５図〜第８図は従来例の説明図で、第５図は照光装置
の正面図、第６図は同側面図、第７図は導光体の斜視
図、第８図は導光体を介して表示部が照光される原理図
である。

第５図において１は樹脂より成る枠体、２は該枠体１内
に回転可能に軸支された回転体、３は該回転体２の周縁
に設けた孔４に記号を付した透明フイルム５が貼着され
た表示部、６は枠体１の上面に穿設された扇形の光投入
孔、７は後で詳述する回転体２に嵌合された導光体、８
は前記光投入孔６の上部に配置されたランプで、該ラン
プ８の光は光投入孔６から導光体７に投入し、該導光体
７で反射した光が回転体２の表示部３を照射するように
なつている。なお、９はランプ８の反射板である。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、前記した導光体７は、板状の透明プラスチツ
ク等でつくられ、扇形をなし、円弧状部10は傾斜面11を
有し、傾斜角θ₁は45°に設定されており、末端12は、
垂直に切り落とされて光の出口となり、回転体２の表示
部３に対向している。そして、末端12を除く外側面及び
底部裏面には白色ペイント13が塗られており、第８図に
おいて、導光体７の上部に配置されたランプ８からの光
は導光体７の傾斜面11に投入し、この傾斜面11にて反射
した光は幅狭の末端12に集光されて回転体２の表示部３
を照射するようなつているが、この構造だと下記の如き
課題が生じた。

（１）導光体７に白色ペイント13の塗布を行うためコス
トが高くなる。

（２）ペイント13のむら等によつて表示部３に光むらや
かげが発生する。

（３）透明プラスチツクより成る導光体７には気泡や傷
が発生し、表示部３に光むらやかげが発生する。

本考案は上記したような従来の課題を解消しようとする
ものであり、本考案の目的は、コストが安く、且つ表示
部に光むらやかげが発生することのない回転体の照光装
置を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するために、本考案は、枠体内に回転可
能に軸支され、外周に表示部を有する回転体に導光体を
嵌合して、前記枠体の一面に設けた光投入孔から前記導
光体を露出させ、前記枠体の上面の光投入孔の上にラン
プを配置し、該ランプの光を前記光投入孔から前記導光
体に投入し、反射光にて前記回転体の表示部を照光させ
るようにした回転体の照光装置において、前記導光体は
光反射効率の高い樹脂で成形され、その底面より相対向
して放射状に拡がる第1,第２の立壁をそれぞれ設け、各
第1,第２の立壁間を、周面が円弧状でかつ上方に向けて
傾斜面を形成した第３の立壁で閉塞し、前記第３の立壁
と対向する狭少の面は開放され、この開放面を前記回転
体の表示部に対向させるとともに、前記第３の立壁の傾
斜角度より角度の大きい傾斜角度を有する補助壁を前記
第３の立壁に連設して設け、前記第３の立壁で前記表示
部の主に上側を照射し、前記補助壁で前記表示部の主に
下側を照射するようにした構成にしてある。

〔作用〕

本考案の実施例は上述の如き構成を有し、導光体は、色
色プラスチツクの如き光反射効率の高い樹脂で成形さ
れ、白色ペイントの塗布を行う必要がないので、ペイン
トのむらによる表示部の光むらやかげの生じる心配はな
い。

また、ランプからの光は空気層を通つて第３の立壁の傾
斜面に投入するので、従来の導光体を構成する透明プラ
スチツクの気泡や傷による表示部の光むらやかげの発生
は回避出来る。

更にまた、従来の如く、導光体に白色ペイントの塗布を
行う必要がないので、コストも従来に比し安くつく。

〔実施例〕

以下に、本考案の実施例を添付の図面に基づき説明す
る。

第１図〜第４図は本考案の実施例の説明図で、第１図は
導光体の斜視図、第２図は導光体を介して表示部が照光
される原理図、第３図及び第４図は本考案の他の実施例
を示し、第３図は導光体の斜視図、第４図は導電体を介
して表示部が照光される原理図である。

なお、従来例と同一部分には同一符号を付して重複する
説明は省略する。

本考案と従来例の相異点は、導光体７の構造にあるの
で、以下に導光体７の構造につき詳述する。

第１図において７は光反射率の高い樹脂、例えば白色の
プラスチツクより成る導光体で、底面14より相対向して
放射状に拡がる第1,第２の立壁15,16を有し、該立壁15,
16間は、周面が円弧状をなし上方に向けて傾斜角θ₂を
有する傾斜面17を形成せる第３の立壁18で閉塞され、前
記第３の立壁18と対向する面は開放されて開放面19とな
り、回転体２の表示部３に対向せいめている。

なお、前記傾斜面17の傾斜角θ₂は導光体７の厚み寸法t
₂を従来の導光体17の厚み寸法t₁に比し薄くするため
に、約30度に設定されている。

次に、導光体７を利用して、回転体２の表示部３を照居
する原理を第２図に付き説明する。

先づ、導光体７の上部に配置れたランプ８からの光は、
傾斜面11に投入し、この傾斜面17にて反射した光は開放
面19を経て回転体２の表示部３を照射するようになつて
いる。

なお、傾斜面11の傾斜角θ₂を約30度にしたため、ラン
プ８からの光は若干表示部３の上方を照すようになる
が、明るさに差支える程度のものではない。

なお、第３図及び第４図に示す如く、導光体７の第３の
立壁18と開放面19との中間に傾斜角θ₄が約40度を有す
る円弧状の補正用の壁20を設けることによつて、該壁20
に当つた光は反射して表示部３の下方を照らすようにな
り、第３の壁18の傾斜面17に当つた光と共に表示部３全
体を照らすようになるので好ましい。なお、傾斜角θ₃
は前記傾斜角θ₂と同様の角度である。本考案の上記の
如き実施例によれば、導光体７は、光反射効率の高い樹
脂、例えば白色のプラスチツクで成形され、従来の如く
導光体７に白色のペイントに塗る必要がないので、ペイ
ント13のむらによる表示部３の光むらやかげの生じる心
配はない。

また、ランプ８からの光は、空気層を通つて第３の立壁
18の傾斜面17に投入するので、従来の導光体７を構成す
る透明プラスチックの気泡や傷による表示部３の光むら
やかげの発生は回避出来る。更にまた、従来の如く導光
体７に白色ペイント13の塗布を行う手間が省けるので、
コストも従来に比して安くなり、その上、導光体７の板
厚いも薄く出来るので、回転体２の厚みも薄く出来る。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、受光面が広く、
開口面が狭く、また、立壁が形成されているので、光を
効率良く集光でき、表示部に照射できる。

また、第３の立壁に連設して傾斜角度θ₄補助壁を形成
し、第３の立壁の傾斜角度θ₃を緩くし、補助壁の傾斜
角度θ₄を急にし、第３の立壁で表示部の主に上側を照
射し、補助壁で表示部の主に下側を照射するようにした
ので、表示部を均一に照射することが可能であり、かつ
第３の立壁の傾斜角度θ₃を緩くして第３の立壁の厚さ
を薄くした分だけ導光体を薄く制作できる。

このように、表示部に光むらや影が生じることがない安
価で且つ薄型の回転体の照光装置を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の実施例の説明図で、第１図は
導光体の斜視図、第２図は導光体を介して表示部が照光
される原理図、第３図及び第４図は他の実施例を示し、
第３図は導光体の斜視図、第４図は導光体を介して表示
部が照光される原理図、第５図〜第８図は従来例の説明
図で、第５図は照光装置の正面図、第６図は同側面図、
第７図は導光体の斜視図、第８図は導光体を介して表示
部が照光される原理図である。 １……枠体,2……回転体,3……表示部,6……光投入孔,7
……導光体,8……ランプ,14……底面,15,16,18……立
壁,17……傾斜面,19……開放面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】枠体内に回転可能に軸支され、外周に表示
   部を有する回転体に導光体を嵌合して、前記枠体の一面
   に設けた光投入孔から前記導光体を露出させ、前記枠体
   の上面の光投入孔の上にランプを配置し、該ランプの光
   を前記光投入孔から前記導光体に投入し、反射光にて前
   記回転体の表示部を照光させるようにした回転体の照光
   装置において、 前記導光体は光反射率の高い樹脂で成形され、その底面
   より相対向して放射状に拡がる第1,第２の立壁をそれぞ
   れ設け、各第1,第２の立壁間を、周面が円弧状でかつ上
   方に向けて傾斜面を形成した第３の立壁で閉塞し、前記
   第３の立壁と対向する狭少の面は開放され、この開放面
   を前記回転体の表示部に対向させるとともに、 前記第３の立壁の傾斜角度より角度の大きい傾斜角度を
   有する補助壁を前記第３の立壁に連設して設け、前記第
   ３の立壁で前記表示部の主に上側を照射し、前記補助壁
   で前記表示部の主に下側を照射するようにしたことを特
   徴とする回転体の照光装置。