JPH0650888A - 3セル方式による紫外吸光式オゾン測定法 - Google Patents
3セル方式による紫外吸光式オゾン測定法Info
- Publication number
- JPH0650888A JPH0650888A JP21568292A JP21568292A JPH0650888A JP H0650888 A JPH0650888 A JP H0650888A JP 21568292 A JP21568292 A JP 21568292A JP 21568292 A JP21568292 A JP 21568292A JP H0650888 A JPH0650888 A JP H0650888A
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- JP
- Japan
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- phase
- cell
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- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】連続的かつ瞬間値のオゾン濃度を測定すること
を目的とする。 【構成】本発明は従来のオゾン計に比べて、セルの数を
3個にし、セルの位相を従来のリファレンスとサンプル
からレファレンス、サンプル、トランスファー(遷移)
の3フェイズに増やし、3本のセルのバルブの切り換え
位相を1フェイズづつずらす。そして、フェイズを例え
ばレファレンス、トランスファー、サンプル、トランス
ファーの順で繰り返す。以上によって、従来の方式の欠
点である空気を入れ換える間の測定上のデッドタイムを
なくす。しかも3セルにして位相をずらしたため、トラ
ンスファーフェイズの最終ステップとサンプルフェイズ
またはレファレンスフェイズのセル間で同時に同じ空気
を測定可能になり、計算方式を工夫することによって、
平均ではなく直接その瞬間の濃度を決定できるようにな
る。
を目的とする。 【構成】本発明は従来のオゾン計に比べて、セルの数を
3個にし、セルの位相を従来のリファレンスとサンプル
からレファレンス、サンプル、トランスファー(遷移)
の3フェイズに増やし、3本のセルのバルブの切り換え
位相を1フェイズづつずらす。そして、フェイズを例え
ばレファレンス、トランスファー、サンプル、トランス
ファーの順で繰り返す。以上によって、従来の方式の欠
点である空気を入れ換える間の測定上のデッドタイムを
なくす。しかも3セルにして位相をずらしたため、トラ
ンスファーフェイズの最終ステップとサンプルフェイズ
またはレファレンスフェイズのセル間で同時に同じ空気
を測定可能になり、計算方式を工夫することによって、
平均ではなく直接その瞬間の濃度を決定できるようにな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オゾンに対する環境観
測装置に関するもので、実際の大気、或いは各種実験
室、工場の環境オゾン濃度の監視、測定を行うための手
段に関するものである。
測装置に関するもので、実際の大気、或いは各種実験
室、工場の環境オゾン濃度の監視、測定を行うための手
段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オゾンの直接測定法には、中性ヨウ化カ
リウム溶液法、紫外吸光法等があり、それぞれの方法に
ついては、「大気の物理化学(小川利紘著、東京堂出
版)」に簡単な説明があるが、ここで本発明に関連する
紫外吸光法について、詳しく説明する。原理は、図1に
示すように、セルに空気を導入してその中に低圧水銀ラ
ンプから発する波長253.7nmの光を通し、セル終端にお
いて光量を計ることによって、そのセル内でのオゾンに
よる光の吸収の強さを測定する。オゾンだけによる光の
吸収量を測定するために、オゾン計に取り込んだそのま
まの空気(サンフ゜ルカ゛ス)と、その中でオゾンのみを除去し
た空気(レファレンスカ゛ス)に分け、それぞれの光量の比をと
ることによりオゾン濃度を算出する。従来の方式として
は、レファレンスガスとサンプルガスを同じセルで交互
に測定する1セルタイプと、2本のセルにそれぞれレフ
ァレンスガスとサンプルガスを入れて同時に測定する2
セルタイプがあるが、ここでは2セルタイプの方式を説
明する。
リウム溶液法、紫外吸光法等があり、それぞれの方法に
ついては、「大気の物理化学(小川利紘著、東京堂出
版)」に簡単な説明があるが、ここで本発明に関連する
紫外吸光法について、詳しく説明する。原理は、図1に
示すように、セルに空気を導入してその中に低圧水銀ラ
ンプから発する波長253.7nmの光を通し、セル終端にお
いて光量を計ることによって、そのセル内でのオゾンに
よる光の吸収の強さを測定する。オゾンだけによる光の
吸収量を測定するために、オゾン計に取り込んだそのま
まの空気(サンフ゜ルカ゛ス)と、その中でオゾンのみを除去し
た空気(レファレンスカ゛ス)に分け、それぞれの光量の比をと
ることによりオゾン濃度を算出する。従来の方式として
は、レファレンスガスとサンプルガスを同じセルで交互
に測定する1セルタイプと、2本のセルにそれぞれレフ
ァレンスガスとサンプルガスを入れて同時に測定する2
セルタイプがあるが、ここでは2セルタイプの方式を説
明する。
【0003】2セルタイプの測定概念は、2つのセルの
一方にオゾンのみを除去したレファレンスガスを流し
(レファレンスフェイズ)、もう一方に濃度を測定すべ
きサンプルガスを流して(サンプルフェイズ)、同じ光
源でそれぞれのセル終端での光量を測定する。そしてセ
ル固有の光学的誤差を打ち消すため、それぞれのセルに
流すガスを周期的に入れ換える。それぞれのセルを通過
した光量の模式変化を図2に示すが、図中のドットで示
すように、入れ換わったガスの光量が安定したところ
で、互いのセルの光量を比較してオゾン濃度を算出す
る。つまり、同じセル中でリファレンスガスが流れるレ
ファレンスフェイズと、サンプルガスが流れるサンプル
フェイズを交互に繰り返す。以下にその実際の動作と計
算方法を示す。
一方にオゾンのみを除去したレファレンスガスを流し
(レファレンスフェイズ)、もう一方に濃度を測定すべ
きサンプルガスを流して(サンプルフェイズ)、同じ光
源でそれぞれのセル終端での光量を測定する。そしてセ
ル固有の光学的誤差を打ち消すため、それぞれのセルに
流すガスを周期的に入れ換える。それぞれのセルを通過
した光量の模式変化を図2に示すが、図中のドットで示
すように、入れ換わったガスの光量が安定したところ
で、互いのセルの光量を比較してオゾン濃度を算出す
る。つまり、同じセル中でリファレンスガスが流れるレ
ファレンスフェイズと、サンプルガスが流れるサンプル
フェイズを交互に繰り返す。以下にその実際の動作と計
算方法を示す。
【0004】いわゆるLambert-Beerの法則で光量Iは次
の式で表される。
の式で表される。
【数1】 今、時刻tのサンプルガスの濃度を、添え字Sを用いて
Cs(t)=C(O3(t))+C(X(t))と定義する。X
(t)は、時刻tに吸引された空気に含まれるオゾン以外
の光吸収物質の量である。但し、オゾン以外の物質は、
その光吸収量がオゾンの吸収係数を用いた場合の吸収量
と等価になるように、濃度を換算したものとする。レフ
ァレンスガスの濃度はCr(t)=C(X(t))となる。ま
た以後、R(t)を時刻tのランプ強度,Da,Dbをそれぞ
れのセルの光量ディテクタの感度とする。
Cs(t)=C(O3(t))+C(X(t))と定義する。X
(t)は、時刻tに吸引された空気に含まれるオゾン以外
の光吸収物質の量である。但し、オゾン以外の物質は、
その光吸収量がオゾンの吸収係数を用いた場合の吸収量
と等価になるように、濃度を換算したものとする。レフ
ァレンスガスの濃度はCr(t)=C(X(t))となる。ま
た以後、R(t)を時刻tのランプ強度,Da,Dbをそれぞ
れのセルの光量ディテクタの感度とする。
【0005】ここで、Lambert-Beerの法則より、レファ
レンスフェイズに相当するオゾンがない場合の、ディテ
クタaが感知する光量を
レンスフェイズに相当するオゾンがない場合の、ディテ
クタaが感知する光量を
【数2】 とすると、aセルでは、t1のサンプルフェイズ時に光
量は、
量は、
【数3】 となる。次の時刻t2にはbセルがサンプルフェイズに
なるので、
なるので、
【数4】 となる。数3、数4両式をそれぞれ変形すると、
【数5】
【数6】 となる。I0 a(t1)とI0 b(t2)の値は実際には観測してい
ないので、ランプの時間変動を
ないので、ランプの時間変動を
【数7】 と表し、数5、数6に数2を代入すると、数7よりそれ
ぞれ、
ぞれ、
【数8】
【数9】 となる。数8と数9の両式で、両辺同士の積をとると、
【数10】 となる。さらに、数10の両辺の対数をとって2で割る
と、
と、
【数11】 従来の測定法は、この式に従ってオゾンのt1とt2の平
均濃度C((O3(t1)+O3(t2))/2)を求めている。
つまり各フェイズでの光量が安定した後に、前のフェイ
ズとの平均値を算出することが出来る。
均濃度C((O3(t1)+O3(t2))/2)を求めている。
つまり各フェイズでの光量が安定した後に、前のフェイ
ズとの平均値を算出することが出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の方式でオゾン濃
度を計算しようとすれば次の問題にぶつかる。値は前の
時間と現在値との平均値であるから、ある瞬間の濃度を
測定しようとすると、できるだけ2つの時間差は少ない
方が良い。ところが、セルをサンプルフェイズとリファ
レンスフェイズの間で切り換えた際に、空気の入れ換え
にある程度の時間がかかるため、その間は観測できない
デッドタイムが生じてしまい、それ以上時間差を少なく
できない。つまり、セルの切り換えを延ばして間断なく
測定しようとすれば、平均の時間差が大きくなり精度が
落ちる。セルを切り換えるタイミングを短くすれば精度
は上がるが、そのためには観測時間に占めるデッドタイ
ムの時間が増えて、間欠的にしか測定できなくなる。ま
とめると、 1.算出した濃度は、時間差を持つ平均濃度である。 2.セル内空気の換気のために、測定上のデッドタイム
がある。 以上の2点のため、従来方式ではセルの空気が入れ換わ
る時間より短い間隔では、濃度を連続的にかつ瞬間値と
しては測定できないという欠点がある。そのため、例え
ば単位時間あたりの移動速度が早い航空機観測において
オゾンを測定しようとした場合、空間分解能の高い観測
を行うことに限界がある。本発明はデッドタイムをなく
し、かつ時間間隔をおいた濃度の平均を用いないため、
原理的に短周期での瞬間値の連続測定を可能にする。
度を計算しようとすれば次の問題にぶつかる。値は前の
時間と現在値との平均値であるから、ある瞬間の濃度を
測定しようとすると、できるだけ2つの時間差は少ない
方が良い。ところが、セルをサンプルフェイズとリファ
レンスフェイズの間で切り換えた際に、空気の入れ換え
にある程度の時間がかかるため、その間は観測できない
デッドタイムが生じてしまい、それ以上時間差を少なく
できない。つまり、セルの切り換えを延ばして間断なく
測定しようとすれば、平均の時間差が大きくなり精度が
落ちる。セルを切り換えるタイミングを短くすれば精度
は上がるが、そのためには観測時間に占めるデッドタイ
ムの時間が増えて、間欠的にしか測定できなくなる。ま
とめると、 1.算出した濃度は、時間差を持つ平均濃度である。 2.セル内空気の換気のために、測定上のデッドタイム
がある。 以上の2点のため、従来方式ではセルの空気が入れ換わ
る時間より短い間隔では、濃度を連続的にかつ瞬間値と
しては測定できないという欠点がある。そのため、例え
ば単位時間あたりの移動速度が早い航空機観測において
オゾンを測定しようとした場合、空間分解能の高い観測
を行うことに限界がある。本発明はデッドタイムをなく
し、かつ時間間隔をおいた濃度の平均を用いないため、
原理的に短周期での瞬間値の連続測定を可能にする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の方式を次
に変更する。 1.セルの数を3個にする。(図3に構造図を示す。) 2.セルの位相を従来のリファレンスとサンプルからレ
ファレンス、サンプル、トランスファー(遷移)の3フ
ェイズにする(図4参照)。 3.3本のセルのバルブの切り換え位相を1フェイズづ
つずらす(図4参照)。 4.レファレンス、サンプル、トランスファーのフェイ
ズの長さを、例えばそれぞれ2:2:1にして、レファ
レンス、トランスファー、サンプル、トランスファーの
順で繰り返す(図4参照)。 以上の4項目によって、従来の方式の欠点である空気を
入れ換える間の測定上のデッドタイムをなくす。しかも
3セルにして位相をずらしたため、トランスファーフェ
イズの最終ステップとサンプルフェイズまたはレファレ
ンスフェイズのセル間で同時に同じ空気を測定可能にな
り、計算方式を工夫することによって、平均ではなく直
接その瞬間の濃度を決定できるようになる。
に変更する。 1.セルの数を3個にする。(図3に構造図を示す。) 2.セルの位相を従来のリファレンスとサンプルからレ
ファレンス、サンプル、トランスファー(遷移)の3フ
ェイズにする(図4参照)。 3.3本のセルのバルブの切り換え位相を1フェイズづ
つずらす(図4参照)。 4.レファレンス、サンプル、トランスファーのフェイ
ズの長さを、例えばそれぞれ2:2:1にして、レファ
レンス、トランスファー、サンプル、トランスファーの
順で繰り返す(図4参照)。 以上の4項目によって、従来の方式の欠点である空気を
入れ換える間の測定上のデッドタイムをなくす。しかも
3セルにして位相をずらしたため、トランスファーフェ
イズの最終ステップとサンプルフェイズまたはレファレ
ンスフェイズのセル間で同時に同じ空気を測定可能にな
り、計算方式を工夫することによって、平均ではなく直
接その瞬間の濃度を決定できるようになる。
【0008】
【実施例】図4において、縦軸は光量を示し、3つのセ
ルのどれかのバルブが切り換わってから次にどれかのセ
ルのバルブが切り換わる直前までを1フェイズと定義
し、その間の代表的時刻tn(nは整数)で表す。また1
フェイズ内で行われる個々の測定をステップとしiで表
す。ここで、tn+2時を考えてみると、bセルの光量はI
b(tn+2,i)と表される。iはそのフェイズ内の観測ステッ
プ番号である。Csをサンプル時の濃度、Crをレファレ
ンス時の濃度とする。
ルのどれかのバルブが切り換わってから次にどれかのセ
ルのバルブが切り換わる直前までを1フェイズと定義
し、その間の代表的時刻tn(nは整数)で表す。また1
フェイズ内で行われる個々の測定をステップとしiで表
す。ここで、tn+2時を考えてみると、bセルの光量はI
b(tn+2,i)と表される。iはそのフェイズ内の観測ステッ
プ番号である。Csをサンプル時の濃度、Crをレファレ
ンス時の濃度とする。
【0009】図4において、tn+2,tn+1の各セルの光
量は次の式で表される。bセル時刻tn+2の光量、
量は次の式で表される。bセル時刻tn+2の光量、
【数12】 cセル時刻tn+2の光量、
【数13】 aセル時刻tn+1の光量、
【数14】 bセル時刻tn+1の光量、
【数15】 Lをそのフェイズ内での最後を代表する観測ステップと
すると、aセル、cセルの時刻tn+1、Lステップ時の光
量はそれぞれ、
すると、aセル、cセルの時刻tn+1、Lステップ時の光
量はそれぞれ、
【数16】
【数17】 各フェイズでのオゾン濃度を出すために、連続した2フ
ェイズで、サンプルフェイズとレファレンスフェイズの
光量の比をとる。さらに、セル同士の感度の差を補正す
るために、時刻tn+1で同時に同じ空気を取り入れてい
るaセルとcセルとでLステップ時の光量の比をとる
と、
ェイズで、サンプルフェイズとレファレンスフェイズの
光量の比をとる。さらに、セル同士の感度の差を補正す
るために、時刻tn+1で同時に同じ空気を取り入れてい
るaセルとcセルとでLステップ時の光量の比をとる
と、
【数18】 となる。数12〜数17を数18に代入すると数18
は、
は、
【数19】 となる。さらに、
【数20】 より、数18は、
【数21】 と表され、ゆえに、両辺の対数をとると、
【数22】 となり時刻tn+2の濃度が求まる。tn+3の時はtn+2の時と
同様にして、a、b,cを入れ換えて計算することが出
来る。
同様にして、a、b,cを入れ換えて計算することが出
来る。
【0010】このように同様な動作を繰り返すことによ
って、1フェイズ前の任意のi番目のデータが判れば、
その瞬時の濃度を連続かつ高い繰り返し周波数で求める
ことが出来る。起動時には、最初すべてのセルにリファ
レンスガスを流して初期値を決定したのち、サンプルガ
スを導入することによって測定を行うことが可能とな
る。
って、1フェイズ前の任意のi番目のデータが判れば、
その瞬時の濃度を連続かつ高い繰り返し周波数で求める
ことが出来る。起動時には、最初すべてのセルにリファ
レンスガスを流して初期値を決定したのち、サンプルガ
スを導入することによって測定を行うことが可能とな
る。
【0011】この方式は、理論的には高精度の測定を連
続的に行えるが、前観測値を元に値を決定しているた
め、観測の途中でノイズ等の誤差が入り込みやすい場合
は使えない。
続的に行えるが、前観測値を元に値を決定しているた
め、観測の途中でノイズ等の誤差が入り込みやすい場合
は使えない。
【0012】そこで別な計算方法として、図4において
aセルとbセルで2フェイズ前の光量と比較する方式を
考えてみる。すなわち、時刻tn+3のaセルの光量は、
aセルとbセルで2フェイズ前の光量と比較する方式を
考えてみる。すなわち、時刻tn+3のaセルの光量は、
【数23】 で表される。時刻tn+3のcセルの光量は、
【数24】 で表される。時刻tn+1のaセルのLステップ時の光量
は、
は、
【数25】 で表される。時刻tn+1のcセルのLステップ時の光量
は、
は、
【数26】 で表される。数23〜数26において、サンプルフェイ
ズセルとレファレンスフェイズセルで光量の比をとり、
さらに、セル同士の感度の差を補正するために、時刻t
n+1に同時に同じ空気を取り入れているaセルとcセル
とで時刻tn+1、Lステップ時の光量の比をとると、
ズセルとレファレンスフェイズセルで光量の比をとり、
さらに、セル同士の感度の差を補正するために、時刻t
n+1に同時に同じ空気を取り入れているaセルとcセル
とで時刻tn+1、Lステップ時の光量の比をとると、
【数27】 となる。ゆえに、数27の対数をとると、
【数28】 となり、時刻tn+3の濃度が求まる。同様に時刻tn+4は、
【数29】 より、
【数30】 が得られる。このように、フェイズによってサイクリッ
クに計算に使用するセルを変えて行けば、前のデータに
影響されることなく、2つのフェイズの値によりオゾン
値を決定できる。感度の補正の際に、サンプル同士を比
較する場合は、リファレンス同士を比較する場合よりオ
ゾンガスの不均一により誤差が出やすくなる可能性があ
る。しかし、セルの感度Dがそれほど時間に大きく依存
しない場合は、2フェイズ前ではなく5フェイズ前のリ
ファレンスと比較を行うことも可能である。
クに計算に使用するセルを変えて行けば、前のデータに
影響されることなく、2つのフェイズの値によりオゾン
値を決定できる。感度の補正の際に、サンプル同士を比
較する場合は、リファレンス同士を比較する場合よりオ
ゾンガスの不均一により誤差が出やすくなる可能性があ
る。しかし、セルの感度Dがそれほど時間に大きく依存
しない場合は、2フェイズ前ではなく5フェイズ前のリ
ファレンスと比較を行うことも可能である。
【0013】
【発明の効果】本発明による利点は次の2点である。 1.セルを3本にして位相も3つに増やしため、常時2
本のセルが測定可能なフェイズ状態にあり、従来の方法
のように測定上のデッドタイムがなくなる。 2.セル同士の位相とその位相の長さをずらしたため
に、同じ状態の空気を同時に測定できる2本のセルが存
在するようになり、従来の方法のように、平均値をとる
必要なくその瞬間状態の濃度を測定することが出来る。 以上の2つの利点により、本発明の効果として、セル内
の空気の換気に要する時間に関わらず、短時間間隔で連
続的な瞬間濃度の測定が可能となる。
本のセルが測定可能なフェイズ状態にあり、従来の方法
のように測定上のデッドタイムがなくなる。 2.セル同士の位相とその位相の長さをずらしたため
に、同じ状態の空気を同時に測定できる2本のセルが存
在するようになり、従来の方法のように、平均値をとる
必要なくその瞬間状態の濃度を測定することが出来る。 以上の2つの利点により、本発明の効果として、セル内
の空気の換気に要する時間に関わらず、短時間間隔で連
続的な瞬間濃度の測定が可能となる。
【図1】紫外吸光法によるオゾン測定原理を示した図面
である。図において、セル内にガスを流し、セルを通し
た光源からの光量を、検出器で感知することにより、そ
の間の物質による吸収量を測定する。
である。図において、セル内にガスを流し、セルを通し
た光源からの光量を、検出器で感知することにより、そ
の間の物質による吸収量を測定する。
【図2】2セル方式での光量の模式変化を示した図面で
ある。図中において実線は光量を示す。フェイズが切り
換わった瞬間は、セル内の空気が急速に入れ換わるた
め、光量が大きく変化する。光量が安定したあと光量の
測定を行う(測定する光量をドットで示す)。
ある。図中において実線は光量を示す。フェイズが切り
換わった瞬間は、セル内の空気が急速に入れ換わるた
め、光量が大きく変化する。光量が安定したあと光量の
測定を行う(測定する光量をドットで示す)。
【図3】本発明の3セル方式オゾン計の構造例を示した
図である。試料入り口から取り入れた空気は、オゾン分
解器を通した経路とそのままの経路に分けられ、電磁弁
により切り換えられて各セルへ送られる。光量を測定し
た空気は各セルから引き出されたあと、流量計を経てポ
ンプにより試料出口から排出される。
図である。試料入り口から取り入れた空気は、オゾン分
解器を通した経路とそのままの経路に分けられ、電磁弁
により切り換えられて各セルへ送られる。光量を測定し
た空気は各セルから引き出されたあと、流量計を経てポ
ンプにより試料出口から排出される。
【図4】本発明の3セル方式の光量の模式変化を示した
図。図中においてSamp(サンフ゜ル),Ref(レファレンス),Trans(トランス
ファー)は、それぞれのセルのフェイズを示し、実線は光量
を示す。電磁弁が切り換わった瞬間は、セル内の空気が
急速に入れ換わるため、光量が大きく変化する。光量が
安定したあと、光量の測定を行う(測定する光量をドッ
トで示す)。サンフ゜ル、レファレンスの各フェイズでは電磁弁が
切り換わらないので、そのフェイズ中、光量を測定する
ことが出来る。また、各フェイズ内で同じ空気をどれか
2本のセルで、測定することが出来る。
図。図中においてSamp(サンフ゜ル),Ref(レファレンス),Trans(トランス
ファー)は、それぞれのセルのフェイズを示し、実線は光量
を示す。電磁弁が切り換わった瞬間は、セル内の空気が
急速に入れ換わるため、光量が大きく変化する。光量が
安定したあと、光量の測定を行う(測定する光量をドッ
トで示す)。サンフ゜ル、レファレンスの各フェイズでは電磁弁が
切り換わらないので、そのフェイズ中、光量を測定する
ことが出来る。また、各フェイズ内で同じ空気をどれか
2本のセルで、測定することが出来る。
l セルの長さ t1,t2,t3 各フェイズの代表的時刻 Samp サンプルフェイズ Ref レファレンスフェイズ I 光量。右上の添え字はセル名、右下の0はレファレ
ンスであることを示す。括弧の中のtはその光量を観測
したフェイズの時刻を示し、図4のiはそのフェイズ中
に個々に観測したステップナンバーを示す。 Trans トランスファーフェイズ
ンスであることを示す。括弧の中のtはその光量を観測
したフェイズの時刻を示し、図4のiはそのフェイズ中
に個々に観測したステップナンバーを示す。 Trans トランスファーフェイズ
Claims (2)
- 【請求項1】 セルを3本使い、それぞれの中を通す空
気を切り換えるバルブのタイミングを、ずらす方式。 - 【請求項2】 同じ時刻に同じ空気を別な吸光セルで比
較することによる、濃度の瞬間測定に関する方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4215682A JPH0823526B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 3セル方式による紫外吸光式オゾン測定法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4215682A JPH0823526B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 3セル方式による紫外吸光式オゾン測定法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0650888A true JPH0650888A (ja) | 1994-02-25 |
JPH0823526B2 JPH0823526B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=16676418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4215682A Expired - Lifetime JPH0823526B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 3セル方式による紫外吸光式オゾン測定法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0823526B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103097876A (zh) * | 2010-08-27 | 2013-05-08 | 韩国标准科学研究院 | 多通道臭氧测量装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS567038A (en) * | 1979-06-25 | 1981-01-24 | Thermo Electron Corp | Absorptive cell type gas monitor |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP4215682A patent/JPH0823526B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS567038A (en) * | 1979-06-25 | 1981-01-24 | Thermo Electron Corp | Absorptive cell type gas monitor |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103097876A (zh) * | 2010-08-27 | 2013-05-08 | 韩国标准科学研究院 | 多通道臭氧测量装置 |
CN103097876B (zh) * | 2010-08-27 | 2016-04-13 | 韩国标准科学研究院 | 多通道臭氧测量装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0823526B2 (ja) | 1996-03-06 |
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