JPH0650586B2 - 回転磁気記録体映像再生装置 - Google Patents

回転磁気記録体映像再生装置

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JPH0650586B2
JPH0650586B2 JP19063783A JP19063783A JPH0650586B2 JP H0650586 B2 JPH0650586 B2 JP H0650586B2 JP 19063783 A JP19063783 A JP 19063783A JP 19063783 A JP19063783 A JP 19063783A JP H0650586 B2 JPH0650586 B2 JP H0650586B2
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    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/02Analogue recording or reproducing
    • G11B20/025Error detection or correction

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Signal Processing Not Specific To The Method Of Recording And Reproducing (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は回転磁気記録体映像再生装置、とくに、磁気デ
ィスクや磁気ドラムなどの回転磁気記録体に記録された
映像をトラッキング制御を行なって再生する回転磁気記
録体映像再生装置に関する。とりわけ、磁気ディスク上
に同心円状に形成されたトラックに記録された情報をト
ラッキングサーボをかけながら再生する回転磁気記録体
映像再生装置に関するものである。
背景技術 最近、固体撮像素子や撮像管等の撮像装置と、記録媒体
として安価で比較的記憶容量の大きな磁気ディスクを用
いた記録装置とを組み合せて被写体を純電子的にスチル
撮影して回転するディスクに記録し、画像の再生は別段
のテレビジョンシステムやプリンタなどで行なう電子式
スチルカメラシステムが開発されている。
しかし、このような磁気記録に使用される記録媒体、と
くに磁気ディスクは、異方性、偏心、熱膨張等に起因し
てトラッキング不良を発生しやすく、そのため、再生時
に所期のトラックに隣接するトラックを走査してクロス
トークを生ずるという問題がある。
この問題を回避するために、情報の記録時にトラッキン
グサーボをかけてトラッキング信号を記録し、再生時に
はこのトラッキング信号を利用してトラッキングサーボ
をかける方式がある。しかしカメラなどの小型、軽量の
記録装置に、精密な制御を必要とするトラッキングサー
ボ機構を設けることは現実的でない。
そこで1つには、記録方式としてガードバンド方式また
はFMアジマス方式を採用し、再生時における多少のトラ
ッキング不良は、隣接トラックを再生ヘッドが走査しな
いように、または走査しても隣接トラックの信号を拾わ
ないようにすることで補償する方法がある。
またこれとともに、いわゆる山登り方式が用いられる。
これは、記録時はトラッキングサーボをかけないで記録
ヘッドをステッピングモータによって所定のトラックピ
ッチで移送し、再生時には各トラックの出力信号のエン
ベロープを検出してそのピーク位置から最適トラックを
識別することによってトラッキングサーボをかけるもの
である。
山登りトラッキング方式では、このように記録信号のエ
ンベロープレベルに応じてトラッキング制御を行なって
いる。エンベロープレベルの正のピーク付近に磁気ヘッ
ドがある状態が最適にトラッキングされた状態である。
ヘッドがピーク付近にあるか否かは、相互に接近した少
なくとも2つのヘッド位置においてエンベロープレベル
を比較し、両者に実質的に差がないことで識別される。
回転磁気記録体には通常、複数のトラックが所定の間隔
で記録される。電子式スチルカメラシステムなどに使用
される回転磁気記録体では、たとえば、直径50mm程度の
小径のディスクにトラックピッチが100μm程度で、す
なわちトラック幅が50〜60μm程度、ガードバンド幅が
50〜40μm程度で50本のトラックが記録される。再生装
置では、この磁気ディスクがたとえば毎分3,600回転で
定速回転し、フィールドまたはフレーム速度で映像信号
の再生が行なわれる。
各トラックの間の部分には、映像信号が記録されていな
いガードバンドがある。しかし、所定の幅を有する磁気
再生ヘッドは、1つのトラックから次のトラックへ移動
する際、このガードバンドを中にして2つのトラックの
有効領域をまたがって走行することがある。このような
場合、再生装置から出力される映像信号は、同期の乱れ
などを含み、映像モニタ装置で再生される映像は同期や
色が乱れることがある。そのため一般には、トラッキン
グ制御中は映像信号をミュートし、正規のトラックに正
しくオントラックしてからミュートを解除することによ
って、視者に不快感を与えないようにするのがよい。
しかし、ミューティングによる映像の空白期間が長いと
視者に不安を与え、好ましくないので、できるかぎり速
やかにトラッキングを終了することが望ましい。そこで
トラッキング動作では、ヘッドをあるトラックから次の
トラックの付近に移動させてのちトラッキングサーボを
かけ、その所要時間を短縮するのが有利である。しかし
そのようにしても、正規のトラック位置で正しくオント
ラックさせるためには、ヘッド移動途中のいくつかのヘ
ッド位置でエンベロープレベルをモニタしてエンベロー
プのピーク位置を正しく識別する必要があるので、その
識別だけで最小7フィールド(7V)期間程度の時間を要
することになる。このような期間は、再生映像をモニタ
装置などで視認する際、実際にはかなり長く感ぜられる
ことがある。
目 的 本発明はこのような問題点に鑑み、トラッキングの際、
映像の再生されない空白期間によって視者には不快感を
与えることのない回転磁気記録体映像再生装置を提供す
ることを目的とする。
発明の開示 本発明によれば、磁気ヘッドを有し回転磁気記録体上に
記録の始端と終端の相対位置が互いに一致するような軌
跡で複数形成されたトラックから映像信号を該磁気ヘッ
ドによって読み取って出力する映像信号回路と、トラッ
クのうち所望のものの位置に磁気ヘッドを移動させるヘ
ッド移動手段と、回転磁気記録体から磁気ヘッドで読み
取られた映像信号のエンベロープを検出し、この検出さ
れたエンベロープによってトラッキング制御を行なう制
御手段とを含み、回転磁気記録体から映像信号を再生す
る回転磁気記録体映像再生装置において、制御手段は、
映像信号回路から出力される出力映像信号にミュートを
かけるミュート手段を含み、制御手段は、ヘッド移動手
段を制御して、回転磁気記録体に記録されるトラックの
ピッチ以下の所定の距離だけ磁気ヘッドを移動させてト
ラッキング制御を行ない、その際、所定の距離の一部に
磁気ヘッドがあるときは、ミュート手段によって出力映
像信号にミュートをかける。
なお、本明細書において「記録の始端と終端の相対位置
が互いに一致するような軌跡で複数形成されたトラッ
ク」とは、たとえば磁気ディスクにおいては回転軸を中
心に同心円状に多数形成されたトラック、また磁気ドラ
ムにおいては円周方向に多数平行して形成されたトラッ
クの如く、回転磁気記録媒体に対して記録ヘッドの相対
位置を変えることなく1つのトラックを形成するように
記録したものを意味する。
実施例の説明 次に添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図に示す本実施例の装置では、たとえば磁気ディス
クなどの回転記録媒体10が直流モータ12の回転軸14に着
脱可能に装着される。磁気ディスク10は、直径約50mmの
磁性記録材料シートを有し、その記録面16には複数、た
とえば50本の記録トラックが同心円上に間隔d0(たとえ
ば約100μm,第3B図参照)で記録される。記録トラック
に記録される信号は本実施例では映像信号であり、これ
はたとえば輝度信号およびクロマ信号がFM変調されたカ
ラー映像信号でよい。この映像信号はたとえば、ラスタ
走査によって画像の1つのフィールドを形成するフィー
ルド映像信号が1つのトラック宛てに記録される。
直流モータ12は、交流周波数信号を発生する周波数発生
器18を有し、サーボ回路20によって電源供給を受け、デ
ィスク10が所定の回転速度、たとえば3,600回転/分で
定速回転するようにサーボ制御される。サーボ回路20
は、本装置全体を制御する制御装置100に接続され、信
号DISKに応動してディスク10の回転駆動、停止を制御す
る。
ディスク10の記録面16付近の所定の位置にはパルス発生
器22が配設され、これは増幅器24を介してサーボ回路20
および制御装置100に接続されている。これによって、
記録面16の所定の位置に対応して形成されているタイミ
ングマークが検出され、タイミングパルスPGが形成され
る。
記録面16の上には磁気トランスジューサすなわち磁気ヘ
ッド26が配設され、これは支持機構28に担持されてい
る。この支持機構は、点線28で概念的に示すようにステ
ップモータ(PM)30によって駆動され、矢印Rで示すよう
にヘッド26を記録面16に沿ってその半径方向の両方向に
移動させ、記録面16上の任意のトラックを選択できるよ
うに構成されている。
磁気ヘッド26は、磁気記録機能を有していてもよいが、
本実施例では、記録面16にすでに記録されているトラッ
クから映像信号を検出して対応の電気信号に変換する再
生機能を有するものが例示されている。前述のように本
実施例ではディスク10が3,600回転/分で定速回転する
ので、1回転1/60秒ごとに1トラック分の映像信号、す
なわち1フィールドのFM変調映像信号200(第2A図)が
磁気ヘッド26から再生されることになる。これは、第2A
図の下端に示すごとく復調されることによって、MTSC方
式などの標準カラーテレビジョン方式と両立し得るよう
になるものである。
磁気ヘッド26の再生出力32は前置増幅器34を通して映像
信号処理回路36およびエンベロープ検波回路38に接続さ
れている。映像信号処理回路36は、ヘッド26で検出され
た映像信号を信号処理し、たとえばNTSCフォーマットの
複合カラー映像信号として装置出力40に出力する回路で
ある。これは復調されたNTSCフォーマットの複合カラー
映像信号から垂直同期信号VSYNC(第2A図)を抽出し、
制御装置100へこれを供給する機能を有する。また制御
装置100からは信号EEを受けて磁気ヘッド26の回路系を
処理回路36から分離し、処理回路36をEE状態(電気系接
続状態)にし、他の信号、たとえば放送信号を装置出力
へ出力したり、また信号MUTEを受けて映像信号の有効水
平走査期間を空白信号とし、ミューティング操作を行な
う。なお、このような標準フォーマットに変換する機能
は本装置に必須ではなく、処理回路36は、ヘッド26でセ
ンスした映像信号からの同期抽出機能と、これを単に制
御装置100の制御により端子40に出力する機能を有する
ものであってもよい。
エンベロープ検波回路38は、記録面16のトラックに記録
されたFM変調映像信号のエンベロープ(包絡線)200
(第2A図)を検出してこれに応じた電圧を出力42に出力
する検波回路である。これはエンベロープ増幅器44を介
してアナログ・ディジタル変換器(ADC)46に接続され
ている。ADC46は、本実施例では256の量子化レベルを有
し、制御装置100の要求に応じてこれを8ビットのデー
タとして制御装置100に出力する。
制御装置100は、のちに詳述するように操作者の操作に
応じて本装置全体の制御を統括する制御装置であり、た
とえばマイクロプロセッサシステムによって有利に構成
される。
本実施例では、本装置の起動、停止を指示する再生キー
PL、ヘッド26をトラック番号の順方向(たとえば外側の
トラックから内側のトラックに)に移送させる順方向キ
ーFW、およびヘッド26をこれと逆の方向に移送させる逆
方向キーRVを備え、これらが制御装置100に接続されて
いる。キーFW、RVなどで指示されたトラックの番号は、
制御装置100に接続された、たとえば発光ダイオードやC
RTディスプレイなどの表示装置48に可視表示される。勿
論、警報などを可聴表示する機能を備えていてもよい。
ステップモータ30は、本実施例では4相駆動のパルス動
作モータであり、1つの駆動パルスに応動して約18゜回
転するものである。したがって20パルスで1回転する。
ヘッド支持機構28は、ステップモータ30へ供給される1
パルスでヘッド26を矢印Rの方向に約5μm移送するよ
うに構成されている。したがって、10パルスでヘッド26
は約50μm移送される。
この駆動パルスは、電流増幅器からなる駆動回路50から
供給され、後者は制御装置100によって指示された励磁
パターンに従ってステップモータ30の励磁コイル駆動パ
ルスを発生する。このような励磁パターンの発生制御
は、第4図に示すヘッド送り制御部102によって行なわ
れる。
第4図は、第1図に示す制御装置100の内部構成例を示
し、とくに、制御装置100がマイクロプロセッサシステ
ムで構成された例における概念的な機能ブロックを100
番台の参照符号にて示すものである。この第4図の機能
ブロック図とともに他のフローチャートなどを参照して
本実施例の動作を詳細に説明する。
たとえば、制御装置100は信号DISKをオン状態としてデ
ィスク10を定速回転させ、そのあるトラック(位置H1、
第3B図)の上にヘッド26が丁度オントラックしていると
する。そこで、順方向キーFWまたは逆方向キーRVを操作
して対応する隣接トラックへヘッド26を移動させ、トラ
ッキングを行なう場合を説明する。再生キーPLが操作さ
れたあと、たとえばFWキーを操作すると、主制御部104
はこれに応動して第5A図の「トラッキング」動作(30
0)を開始する。
まず、信号MUTEをオン状態にする(302)と、映像信号
処理回路36はこれに応動して映像信号をミューティング
する。これは、ヘッド26が記録トラック間の記録信号レ
ベルの低い区間を移送されているときに、装置端子40の
先に接続されている映像モニタ装置に乱れた映像を表示
して視者に不快感を与えないようにするためである。
つぎに主制御部104は、ヘッド送り制御部102を制御して
ヘッド26を順方向に距離d1だけ移送するヘッド送りステ
ップ304を実行する。
このステップ304の説明の前に、エンベロープについて
一般的な説明を行なうと、第3B図に示すように、ヘッド
26が移送されるにつれて磁気ヘッド26で検出された映像
信号は、エンベロープ検波回路38および増幅器44を通し
てADC46にエンベロープ波形250として入力される。これ
は、後述のように制御装置100から要求があるとそれに
対応するディジタルデータの形で制御装置100に入力さ
れる。2つのトラックが所定の間隔d0(本例では100μ
m)で正しく記録されていると、第3B図に示すようにエ
ンベロープ250のピーク間距離が実質的にd0に一致する
はずである。そこで、本実施例ではまず、ヘッド26が正
しく正のピークすなわち山でオントラックさせるため
に、正規のトラック間間隔すなわちトラックピッチd0の
中間のある距離d1の位置H2にヘッド26を移送し、まずそ
の状態でエンベロープレベルを検出する。この距離d1の
位置H2は、好ましくはトラック間隔のほぼ中央付近であ
り、本実施例ではd1は約d0/2に等しい。これは、正規
のトラック間隔d0で記録されていれば、負のピークすな
わち谷に相当する。
そこで、ステップ304では、ヘッド26を順方向にd1だけ
移送する。このヘッド送りは、第6図に示すようなルー
チン360によって行なわれる。このルーチン360について
はのちに詳述する。ここでヘッド送りを一旦停止させ、
エンベロープ検出部106を制御してエンベロープ検出ス
テップ306を行なう。これは第7図に示す「エンベロー
プ検出」ルーチンにて行なわれ、ADC46でディジタルデ
ータに変換されたエンベロープデータを離散的なサンプ
リング時点で読み込み、重み付け加算を行なうものであ
る。
第2A図を参照してより詳細に説明すると、ヘッド26がオ
ントラックしているとき、そのトラックから読み出され
るFM変調映像信号は、符号200で示すような波形とな
る。つまり本実施例では、復調後にディスクの1回転ご
とに1フィールドの映像信号(第2A図下端)が再生され
る。なお第2A図下端では水平同期信号は図の複雑化を避
けるため図示を省略している。
第7図に示す「エンベロープ検出」ルーチン380では、
垂直同期信号VSYNCの立下りから所定の時間t1経過後(3
82,384),所定の時間間隔t2で生起するn個のサンプ
リング時点において逐次、ADC46のエンベロープデータ
を読み取る(386)。本実施例ではNTSC方式に両立し得
るフィールド映像信号をディスク10から読み出すので、
1フィールド(1V)期間は約16.7ミリ秒である。このサ
ンプリングは1V期間にわたって均等間隔でしかも奇数個
の点で行なわれるのが有利であるので、本実施例ではt1
が2.7ミリ秒、t2が1.5ミリ秒であり、nは9としてい
る。したがって画面中心は点E、すなわち信号VSYNCか
ら8.7ミリ秒の位置である。このような時間はタイマ116
にて管理される。
このように本実施例では、9個のサンプリング点A〜I
にてADC46にデータ読取りをかけ、エンベロープデータ
を制御装置100に取り込む(386)。制御装置100は、エ
ンベロープ検出部106にてエンベロープデータを読み取
り、メモリすなわちエンベロープ記憶部(領域)108に
これを一時蓄積し、各サンプリング値に所定の重みを乗
じてこれを蓄積する(386)。
この重みは本実施例では、第2A図に示すように、サンプ
リング点A〜Iについてそれぞれ1,2,4,6,7,6,4,2およ
び1をとる。この値は、各サンプリング点について相対
的なもので、これに限定されない。たとえば単純加算で
もよいが、とくに有利な点は、フィールド画面の周縁部
より中央部ほどサンプル値に大きな重みが付されている
ことである。これは主として次の理由による。
ディスク10は駆動軸14に着脱可能に装着されるが、その
チャッキング状態は着脱の都度、異なる。つまり同心円
である記録トラックに対して必ずしもその円心に正確に
一致して装着されるとは限らず、中心点がずれる偏心を
生ずる。しかもこの偏心は装着の都度ばらつく。さら
に、記録トラック自体も、記録時に中心位置が正確に一
致して記録されるとは限らず、偏心を生じ、しかも装着
の都度ばらつきを生ずる。このような偏心が生ずると、
トラックから再生される映像信号は、第2A図に200a,20
0bおよび200cで例示するようにレベルがチャッキング状
態に応じて変化することになる。したがって、このばら
つきによる再生画像への影響を少なくするためには、第
2B図に示すように画面の中央付近のサンプリング点に大
きな重みを付し、周縁のサンプリング点には相対的に小
さい重みを付すことが有利である。このような重み付け
加算で得られたエンベロープレベルを使用して、いわゆ
る「山登りトラッキング制御」を行なうことによって、
画像の観賞上最も重要な画面中央部が最良の状態で再生
されることになる。
n(9)点のサンプリングおよび重み付け加算を終了す
ると(388),その加算結果をそのヘッド位置H2におけ
るエンベロープレベルとしてメモリ(エンベロープ記憶
部108)に蓄積し(390),「エンベロープ検出」ルーチ
ンを終了する。
第5A図に戻って、主制御部104は再びヘッド送り制御部1
02を制御してヘッド26を同じ移送方向に距離d2だけ移送
させる(308)。この移送距離d2は、前述の移送距離d1
との和が正規のトラック間距離d0より若干短くなるよう
に選定するのが有利である。これについては後に詳述す
る。
第3B図を参照すると、正規のトラック間隔d0にてトラッ
クが記録されている場合、本装置ではトラッキングの
際、ヘッド26を距離d0まで移送する直前の位置H3で一
旦、ヘッド送りを停止させ、その位置H3で前述の「エン
ベロープ検出」(第7図)を行なう。したがって、前述
のように正規のトラック間距離d0の1/2に実質的に等し
い距離d1だけヘッド26を移送してエンベロープ検出を行
なったのち、さらに距離d1より若干短い距離d2だけヘッ
ド26を移送し、サンプリングおよび重み付け加算を行な
う。本実施例では、この距離d2は約45μmであり、した
がってd0に対するd1+d2の差d3は約5μmである。
より詳細には、ヘッド26を距離d2だけ移送させると、信
号MUTEをオフとする(310)。正規の位置H4にトラック
が記録されていれば、位置H1からH4に近い位置H3までヘ
ッド26を移送する間は両トラックの映像信号がクロスト
ークする領域があり、これによって再生モニタ装置に映
像の乱れが生して視者に不快感を与える可能性がある。
しかし位置H3の付近までヘッド26が移送されると、ほぼ
オントラックしているので、ミュートを解除しても映像
の乱れが生ずる可能性が少ないため、ミュート期間を制
限したものである。後述のようにトラッキングを完了す
るまでに最小13V程度の時間を要するので、ミュート期
間が長すぎると長い無映像期間の画面を視者が見ること
になり視者に不快感を与える。したがってこれは、ミュ
ート期間が短い点でも有利である。
主制御部104は信号MUTEをオフにした(310)のち、再度
「エンベロープ検出」(ルーチン380,第7図)を行な
う(312)。
次に、位置H3で検出したエンベロープレベルが所定のレ
ベルL1以上であるか否かの比較をレベル比較判定部110
で行なう(314)。このレベルL1は、記録面16における
映像信号トラックが記録されていない部分をヘッド26が
走行し、そのとき「エンベロープ検出」で重み付け加算
を行なった値より若干大きな値に設定される(118、第
4図)。たとえば本実施例では、通常の記録トラックか
ら検出されたエンベロープレベルの10%程度に設定され
る。
この比較314において、エンベロープレベルが所定のレ
ベルL1以下であれば、そこにはトラックが記録されてい
ない可能性がある。そこでさらにヘッド26を同じ方向に
距離d3だけ移送し(316),位置H4にて「エンベロープ
検出」を行なう(322,第5B図)。この移送距離d3は、
たとえばステップモータ30の1パルス分の駆動によるヘ
ッド26の移動距離に等しく設定される。本実施例では、
これは5μm程度である。ここで再び所定のレベルL1と
の比較を行ない(324),位置H4においてもエンベロー
プレベルがレベルL1以下であったときは、レベルL1以下
の状態が2回連続したことになり(326),そこには映
像信号トラックが記録されていないものと判定し、所定
の処置をとる。このような状態計数はカウンタ120によ
って行なわれる。
そこで本実施例では、後述するオーバーオールタイマが
このときすでにタイムアウトになっているか否かを判定
して(327),タイムアウトになっていなければ、映像
信号処理回路36をヘッド26から切り離してEE状態とす
る。これは、制御装置100において信号PGの立下りを検
出し(328),これに同期して信号EEをオンとすること
によって処理回路36に指示される(330)。その際、表
示装置48に未記録部分にヘッド26が移行して系をEE状態
に切り換えたことを表示してもよい。また、信号EEをオ
ンとする代りに、信号MUTEをオンとして映像のミュート
を行なうようにしてもよい。または、これらの代りに、
ヘッド26を最外側のトラック位置などのホームポジショ
ンに戻すか、もしくはこれまでと逆の方向に移送する、
すなわちその直前の記録トラックに戻すように構成して
もよい。
ところで第5A図に戻って、位置H3におけるレベル比較31
4においてエンベロープレベルが所定のレベルL1以上で
あったときは、前回のエンベロープレベルすなわち位置
H2におけるエンベロープレベルと今回のエンベロープレ
ベルとの比較を行なう(318)。この比較は、両者のレ
ベル差が所定の値ΔL以上あるか否か、および前回と今
回とではいずれが大きいかについて行なわれる。換言す
れば、両レベルのいずれが有意に大きいかの判定を行な
う。レベル比較においてこのような有意差の概念を導入
した理由については後に説明する。なお、本実施例では
ステップ310で信号MUTEをオフにしているが、これの代
りに、比較314で「あるレベル以上」と判定されたとき
に信号MUTEをオフとするようにしてもよい。後者のよう
にした場合は、エンベロープレベルが所定のレベル以下
のときは必ず映像がミュートされるので有利である。
比較318において、通常は位置H3におけるエンベロープ
レベルが有意差ΔL以上に大きいので、ヘッド26がエン
ベロープの山の付近にあると判定され、同じ方向にさら
に距離d3だけヘッド26を移送して(316),前述したエ
ンベロープ検出ステップ322(第5B図)に移行する。こ
れは第3B図に示すような場合に相当する。
しかし比較318において、位置H3におけるエンベロープ
レベルが位置H2におけるそれより有意差ΔL以上には大
きくないときは、第3A図あるいは第3C図に示すように記
録トラック間隔が狭すぎるか、あるいは広すぎる場合で
ある。したがって、仮りにこの判定をしないでさらに距
離d3だけ進んだ位置でエンベロープレベル検出、比較を
行なうとすれば、たとえば第3C図に示すようにトラック
間隔が広すぎてヘッド26が谷にあるときは有意差が検出
されず、ここでトラッキングを終了してしまう危険性が
ある。このようなときはヘッド26を逆方向に戻して谷に
あることの確認をとる動作に移り(320),山登り制御
を早める。この戻しの距離d4は、谷にあることを確認で
きる程度の大きさであればよく、たとえばd1のほぼ1/
2,すなわち本実施例ではトラックピッチd0の約1/4に等
しい距離でよい。本例ではこれは約25μmである。この
位置H5においてエンベロープ検出ステップ322を行な
う。
これまでの説明からわかるように、あるトラックから次
のトラックにトラッキングする場合、本装置では、ヘッ
ド26を直接トラック間距離d0だけ移送するのではなく、
一旦、トラック間距離d0のほぼ中央付近まで距離d1だけ
移送してエンベロープレベルを検出している。これはた
とえば、いわゆる電子カメラなどで映像トラックを記憶
した磁気ディスク10を使用した場合や、手動移送機構に
よってヘッド26を移動させた場合などのように、各トラ
ックが必ずしも正規のトラック間隔d0で記録されている
とは限らないので、中間のエンベロープレベルを検出す
ることによって、そのような場合でもエンベロープの谷
でヘッド26が停止するのを防止するためである。
レベル比較においてこのような所定の値すなわち有意差
ΔL以上の差がないとレベル差がないものとみなすの
は、次の理由による。
トラックから検出されたエンベロープには様々な雑音が
混入する。たとえば、制御装置100を処理装置で実現
し、「エンベロープ検出」380(第7図)におけるサン
プリング時間が割込みによって変動するような場合は、
サンプリング時間のばらつきによっても雑音が発生す
る。とくにエンベロープをディジタルデータの形に変換
するADC46は、量子化誤差の累積による雑音を生ずる。
エンベロープの山の付近では比較的短い移送距離d3でヘ
ッド26を移送するが、それらの位置で検出されるエンベ
ロープレベルは値が相互に接近する。したがってレベル
比較はこれらの雑音による影響を受けやすく、このため
系の収束が遅れたり、ヘッド26が振動したりすることが
ある。
エンベロープの山または谷の付近において、本装置にお
ける最小のヘッド移送距離d3だけヘッド26を移動させ、
そのエンベロープレベルの変化が有意差ΔL以上ないと
きは、山または谷と判定している。そのためには有意差
ΔLは、理想的な状態でヘッド26が山または谷にあっ
て、この最小の移送距離d3だけヘッド26を移送したとき
に生ずるエンベロープレベル変化より適当に大きな値に
設定される。本実施例では、この最小移送距離d3はステ
ップモータ30の1パルスに応動した移送距離に設定され
ている。したがって有意差ΔLの値は、ステップモータ
30の離散的な1パルス分のヘッド移送距離において生ず
る最小のエンベロープレベル変化に前述の雑音の影響す
なわちノイズマージンを考慮した大きさに設定されてい
る。これは、たとえば通常の重み付け加算したエンベロ
ープレベルの数%程度でよい。このようにすることによ
って、山または谷の判定を雑音の影響が少なく行なうこ
とができ、しかも後述のヘッドの「振動」をある程度防
ぐことができる。
ところで、ステップ322で検出したエンベロープレベル
が所定のレベルL1以上であれば(324),これを前回の
エンベロープレベルと比較する(332)。この場合、第5
A図のフローにおいてステップ316,318または320のいず
れのループを経てきたにせよ、前回のエンベロープレベ
ルは位置H3におけるものである。今回のエンベロープレ
ベルが前回のそれより有意差ΔL以上に大きいときは、
エンベロープの山にさしかかっている可能性があるの
で、さらに同じ方向にヘッド26を移送し(344),「有
意差なし」と判定される(332)までエンベロープ検出
ステップ322を含むループを繰り返す。
第3B図の場合のように正規のトラック位置に記録されて
いれば、比較332において有意差ありと判定されること
は少なく、通常そのフローは第5B図の下方に進む。
理解を容易にするために、判定ボックス334などにおけ
る「振動」の説明は後にするとして、判定ボックス336
において「有意差なし」がたとえば4回連続したか否か
の判定を行なう。この計数は、カウンタ120(第4図)
において行なわれる。
比較336において有意差が4回連続していないと、ヘッ
ド26をこれまでとは逆の方向に距離d3だけ戻し(34
8),さらにエンベロープ検出322およびレベル判定332
などのステップを反覆することになる。このように「有
意差なし」の場合、ヘッド26をそれまでとは逆の方向に
移送してエンベロープ検出、判定を反覆することは、後
述する映像信号のドロップアウトによる影響を除去する
ためである。こうして通常の状態では、2つのエンベロ
ープ検出位置H3およびH4について各2回ずつエンベロー
プレベル検出およびレベル比較を行なう。
一度「有意差なし」と判定されても、ヘッド26がトラッ
クから映像信号を読み取る際にその接触不良などで一時
的に生じ得る映像信号のドロップアウトによってたまた
まそのように判定されてしまう場合もある。そこで、こ
のようなドロップアウトがトラッキング制御に影響を与
えるのを除去するために、前述のようにエンベロープの
山の付近においてレベル検出および比較を計4回行な
い、再確認をとっている。
ステップ348を実行する場合はこの他に、第5B図からわ
かるように、ステップ326においてレベルL1以下が2回
連続しなかった場合と、振動発生が4回連続しなかった
場合とがある。いずれの場合にも、有意差なしか、また
はレベル差が有意に低いと判定され、ヘッド26を距離d3
だけこれまでと反対の方向に戻すことになる(348)。
前述のようにトラック間距離d0までヘッド26を移送させ
る直前の位置H3で移送を一旦停止し、そこでエンベロー
プレベルを検出しているのは、このような再確認を行な
いながらなおトラッキング所要時間を最小にするためで
ある。
たとえば第10図に示すように、仮りに距離d0にある位置
H4までヘッド26を移送しエンベロープレベルの比較を行
ない、次にいずれかの方向に距離d3だけ、たとえば位置
H3まで移送し同操作を繰り返して確認を行なうように構
成したとすると、最適トラック位置にヘッド26を配置す
るには少なくとも1V期間余分な時間を必要とするであろ
う。すなわち、位置H4,H3,H4,H3の順に確認動作を実行
し、最適位置H4に戻ることになる。しかし本装置では、
まず位置H3からH4,H3,H4の順に確認動作を行ない、最後
の位置H4にて収束することができる。1つのヘッド位置
についてエンベロープレベルの検出、比較を行なうには
少なくともヘッド26がトラック上を一周する時間を要す
るので、本装置は前者の場合より1V期間早く最適トラッ
クに達することができる。
この確認動作は、位置H3の次にH4、そこで少し時間をお
いて再度H4について行ない、次にH3に戻ってもよく、ま
た、位置H4をまず行ない、その次にH6、そこで少し時間
をおいて再度H6について行ない、次にH4に戻ってもよ
い。または、位置H4をまず行ない、その次にH3、そこで
少し時間をおいて再度H3について行ない、次にH4に戻っ
てもよい。勿論、これと同様に、位置H6をまず行ない、
その次にH4、そこで少し時間をおいて再度H4について行
ない、次にH6に戻ってもよい。
ところでステップモータ30からヘッド26までのヘッド支
持機構28は、ヘッド26の5μm程度の微小な移動に対し
て高い位置精度を達成し、また、小さいモータ30にて高
いトルクを得るために、高い減速比、たとえば100:1程
度の減速比を有するのが有利である。しかしこのため使
用する歯車に何らかのバックラッシュが含まれるので、
ヘッド26の移送にはあそびが生ずる。そこで通常、上述
の距離d3だけ戻すステップでは、ステップモータ30を逆
方向に2パルス駆動し、次に順方向に1パルス駆動する
操作を行なう。このようにすると、理論的には両方向の
バックラッシュが相殺されて結果として距離d3だけ戻る
はずであるが、実際にはこれより長い距離戻ってしまう
ことがある。そこで、その戻った位置で再び「エンベロ
ープ検出」を行なっても以前に検出した値と異なること
があり、したがってその直前のエンベロープレベルと比
較しても、必ず「有意差なし」と判定されることは保証
されない。
そこで、ヘッド26の順方向移送と逆方向移送とを反覆
し、これを長時間継続するヘッドの「振動」が発生する
ことがある。つまり、順方向移送では「有意差なし」と
判定されて逆方向に移送され、逆方向移送では「有意差
あり」と判定されて順方向に移送され、これを繰り返す
ことがある。この「振動」が無限に継続するのを防ぐた
めに、ステップ334にてその発生を検出し、これが所定
の回数、たとえば4回連続すると(346),オントラッ
クされたとみなして所定の動作、すなわちEE状態をオフ
にする動作にはいる。具体的には、信号PGの立下りに応
動して(340),信号EEをオフにする(342)。なお通
常、それまで系はEE状態にないので、この動作は何らか
の原因でEE状態にあった場合に有効である。その際、オ
ーバーオールタイマを起動してそのトラックにおけるス
チル再生時間の監視を開始する(341)。この時間監視
については後述する。また、オントラックしたトラック
の番号は主制御部104より表示装置48に可視表示され
る。
ステップ336において「有意差なし」が4回連続したこ
とが検出されると、これは、微小な距離d3だけ両方向に
離間した合計4点についてのエンベロープレベルが相互
に有意差なく分布していることを意味する。つまり、こ
のときはヘッド26が山または谷のレベル変化の緩やかな
部分にあるので、このエンベロープレベルが所定の値L2
以上であるか否かの判定を行なうことによって両者を識
別する(338)。値L2は、通常のトラック間の谷の部分
で検出され重み付け加算されたレベルより適当に大きく
設定されている。これは、通常のエンベロープレベルの
数分の1程度の値でよい。
これによって、エンベロープレベルが値L2以下であれば
谷と判定され、これを超えていれば山と判定される。谷
であればヘッド26を距離d2だけ移送し(350),そこで
「エンベロープ検出」ステップ322を実行する。このよ
うに、エンベロープレベルが低いときは距離d2だけヘッ
ド26を同じ方向に移送させることによって、エンベロー
プレベルが低い谷にヘッド26が停止し、誤って谷でトラ
ッキングされるのを防止している。これによって早く山
登り制御を行なうことができる。なおステップ350にお
いて逆方向に移送するように構成されていないのは、ス
テップ318において第3A図のように山が近すぎる場合が
すでに除外されているので、ステップ350で対象となる
のは第3C図のようにトラック間隔が広すぎる場合である
ためである。
所定のレベルL2を超えて山と判定されれば、これは適切
にオントラックされた状態を示し、前述のような確認的
動作としてEE状態の解除動作を行なう(340,342)。こ
れによってヘッド26が映像信号処理回路36に接続され、
そのトラックに記録されている映像信号の再生動作が行
なわれる。ヘッド移動を開始してからオントラックする
まで、最も早くオントラックした場合で、モータによっ
てばらつくがヘッド移動に5V〜6V、トラッキングに7Vの
計12V〜13V程度の所要時間でヘッド移動を完了する。
オントラック状態においては、そのトラックがヘッド26
によって繰り返し再生され、映像信号処理回路36によっ
てたとえば1フレーム2フィールドの飛越し走査された
複合映像信号に変換され、映像のスチル再生が行なわれ
る。前述したステップ341にて設定されるオーバーオー
ルタイマは、たとえばタイマ122(第1図)にて実現さ
れ、1本のトラックにて継続的にスチル再生されるトー
タルの時間を監視している。このタイマはステップ341
で起動されて以来の経過時間を計数し、これが所定の時
間、たとえば15分でタイムアウトすると主制御部104は
次のトラックにヘッド26を移送させるため、トラッキン
グシーケンス300を起動する。したがって、スチル再生
は次のトラックに移行するので、1本のトラックを継続
的に長時間ヘッド26が走行することによる記録面16の損
傷を防ぐことができる。
このようにして1本のトラックの最大スチル再生時間が
制限されているので、本装置を長時間スチル再生モード
にしておいたような場合は、記録面16に記録されている
最終のトラックまでヘッド26が移行してスチル再生を行
ない、ここでオーバーオールタイマがタイムアウトする
ことがある。そのときは、やはりトラッキングシーケン
ス300(第5A図)が起動され、ヘッド26が無記録部分に
移送されるので、処理フローは「レベルL1以下2回連続
か?」ステップ326(第5B図)に進み、ここでオーバー
オールタイマの内容を読み取る。オーバーオールタイマ
はこのときすでにタイムアウトしているので、処理フロ
ーは飛越し記号2によってステップ329(第5A図)に進
み、ヘッド26の送り方向をこれまでと反対の方向に設定
する。以下、処理はヘッド26を逆方向に移送するための
通常のトラッキング動作に従って進行する。
このようにして、記録トラックの最終まで各トラックご
とに最大監視時間にわたるスチル再生が進むと、ヘッド
26の送り方向を反転して同じ動作を繰り返す。なお、ヘ
ッド送り方向の反転の代りに、ヘッド26をホームポジシ
ョン、たとえば最若番トラックの位置に復帰させ、ここ
からスチル再生を継続するように構成してもよい。
これらの代りに、オーバーオールタイマがタイムアウト
したら信号DISK(第1図)をオフにしてディスクモータ
12を停止させ、映像信号処理回路36をEE状態にするよう
に構成してもよい。その場合は、表示装置48にオーバー
オールタイムアウトの旨表示し、たとえば再生キーPLな
どのキー操作によってスチル再生を再開できるように構
成してもよい。
ところでステップ304などのヘッド送り動作は第6図に
示すルーチン360に従ってヘッド送り制御部102で行なわ
れる。
主制御部104はまず、それらのステップで必要な移送距
離に対応したパルス数をヘッド送り制御部にセットする
(362)。本実施例では、たとえば距離d1、50μmなら1
0に、距離d3、5μmなら1に設定される。本実施例で
はステップモータ30は4相の駆動コイルを有し、1パル
スごとにロータが18゜回転する。
これら4相コイルの励磁パターンはメモリ(励磁パター
ン記憶部112)に記憶され、励磁の都度これを順次歩進
させることによって励磁信号A〜Dを変化させ、ロ
ータを回転させる。したがって、回転を停止させたとき
にはメモリに最終の励磁パターンが蓄積されている。
そこでステップモータ30を所定のパルス数だけ回転させ
る際、駆動コイルを励磁中でなければ(364),メモリ
に記憶されていた前回の励磁における最終の励磁パター
ンを読み出し、これに従ってコイルを駆動する(36
6)。この最終励磁パターンは前回の駆動停止時にとっ
ていたロータの停止位置のはずであるから、前回の駆動
から今回の駆動までの間にわずかな負荷の変動などの何
らかの原因によってロータの位置が多少ずれたとして
も、この最終励磁パターンによる励磁によって前回の励
磁の最終停止位置にロータを引き込むことができる。し
たがって、以降の励磁によって脱調することなく駆動パ
ルスに同期してロータを回転させることができる。これ
によって本実施例では±18゜までのずれならば正規の位
相にロータを戻すことができる。この引込みはt0期間
(たとえば10ミリ秒程度)行なわれる(368)。
次に、このように引き込まれた初期位置を基準としてロ
ータは、ヘッド移送方向に応じた回転方向に励磁パター
ンを1相ずつ回転させることによって1パルス分の回転
角だけ回転する(370)。
本装置では、第11図に示すように、たとえば前回の励磁
パターンがA,Bであれば、これを最初10ミリ秒励
磁し、つぎにB,Cを6ミリ秒励磁し、つぎに
C,Dを5.5ミリ秒励磁し、つぎのD,Aを5ミ
リ秒励磁し、という具合に励磁期間が漸減する。このよ
うに各相の励磁期間を徐々に短縮することによって脱調
することなくロータを短時間で所期の速度に到達させる
ことができる。本実施例では定常状態では4ミリ秒の励
磁でデューティ比は50%である。また停止させるときに
は、これと反対にパルス幅を漸増させ、ロータを所望の
停止位置に引き込んでから励磁を停止させる。これによ
って、急激な励磁停止でロータの慣性によって生ずるで
あろう停止位置のずれをなくしている。
このような起動、停止における励磁期間の漸減および漸
増は、ステップ372においてタイマ114(第4図)にセッ
トされるフルカウント値を設定パルス数に応じた所定の
スケジュールに従って変え、タイマ114がタイムオーバ
ーすると、設定パルス数を1だけデクリメントし(37
6),これが0になるまで励磁パターンの歩進動作を繰
り返す(370)ことによって実現される。
タイマ114の設定は第8図に示すルーチン400によって行
なわれる。これからわかるように、まずステップ402
で、パルスカウンタPLSCTの内容から5を引いたものの
絶対値をレジスタAにセットする。つぎにステップ404
ではレジスタAの内容から1を引いた値の正負が判定さ
れ、これが負のときはレジスタAを0に(406)、負で
ないときはレジスタAの内容を2倍した値をレジスタA
にセットする(408)。そこでステップ410では、レジス
タAの内容を256倍したもの(マイクロ秒)に4ミリ秒
を加算した値をタイマにセットする。
パルスカウンタPLSCTにたとえば10を設定すればタイマ1
14は6ミリ秒に、7を設定すれば4.5ミリ秒にセットさ
れる。その設定例を第6図に示す。同図において、PLSC
Tが10ないし6の値は起動に使用され、4ないし1は停
止に使用される。
これまで主として、いずれかの方向の次のトラックにキ
ーFWまたはRVを操作することでステップバイステップに
トラックを歩進させてゆく場合を説明した。しかし本装
置は、所望の任意のトラックにランダムにアクセスする
ことも可能に構成されている。
たとえば再生キーPLを操作して非再生モードにしたまま
キーFWまたはRVを間欠的に操作すると、主制御部104
に、表示装置48に表示しているトラックカウンタのトラ
ック番号をこれに応じて順次歩進させる。所望のトラッ
ク番号が表示されたときに再生キーPLを操作すると、主
制御部104はランダムアクセスによる「目的トラック指
定」ルーチン420(第12A図および第12B図)を起動す
る。
そこで目的トラック番号を現在のトラック番号と比較し
(422),両者が等しくないときは、ステップモータ30
にトラックの差から1を減じた数に相当する数を設定す
るカウンタに両者の差に相当するパルス数をセットする
(424,428)。トラックの差から1を減じたのは、目的
トラックへのトラッキング動作において前述のトラック
中間位置H2(第3B図)でまず「エンベロープ検出」を行
なうために、目的トラックの1つ手前のトラックからト
ラッキングルーチン300(第5A図、第5B図)に移行させ
るためである。(目的のトラック番号−現在のトラック
番号)が正のときは正の送り方向が、負のときは負の送
り方向が設定される(426,430)。
そこでステップモータ30を駆動してヘッド26を目的トラ
ックの手前のトラック位置H1まで移送する。これはステ
ップ432ないし458にて実行されるが、そのうちステップ
432から442まではヘッド送りルーチン360(第6図)の
ステップ364ないし374までとほぼ同様でよい。つまり初
期位置へのロータ引込みとモータ30の回転速度の漸増お
よび漸減とが行なわれる。
本装置では、各トラックと次のトラックとの中間領域で
はミューティングを行なっている。ランダムアクセスの
場合、トラック間距離d0の中央部分、たとえば1/3の区
間についてミュートさせている。このため主制御部104
は、カウンタ124などによってミュートカウンタを設定
し、ステップモータ30を1パルス励磁するごとにこれを
インクレメントする(444)。ミュートカウンタの計数
値がN/3に等しくなると、信号MUTEをオンとして制御は
飛越し記号4を経てステップ438に戻り、ヘッド26をさ
らに移送する。その後、ミュートカウンタの計数値が2N
/3に等しくなると、信号MUTEをオフとして制御は飛越し
記号4を経てステップ438に戻り、ヘッド26をさらに移
送させる。これによって、各トラックの中間部分ではそ
の1/3の区間で映像信号がミュートされる。
ミュートカウンタの計数値がNになると(450),ミュ
ートカウンタをリセットし、パルスカウンタのパルス数
をNだけデクリメントして制御は飛越し記号4を経てス
テップ438に戻り、モータ30の駆動動作を継続する。パ
ルスカウンタが0になると、所望のトラックの手前のト
ラック位置H1までヘッド26が移送されたことになり、ト
ラッキング動作460に移行する。ステップ460では前述の
トラッキングルーチン300が実行される。
このように山登りトラッキング動作は目的トラックの直
前から行なうことでランダムアクセスにおける平均呼出
し時間を最短にすることができる。また、目的トラック
に到達するまでの間でも、その期間完全に映像がミュー
トされているのではなく、目的トラックまでの各トラッ
クを通過するごとに映像の乱れが生じない部分について
はミュートを解除しているので、視者に不快感を与える
ことがなく、しかもランダムアクセス中であることを明
瞭に視認させることができる。
効 果 本発明はこのように、1つのトラックから次のトラック
に磁気ヘッドを移送してトラッキングする際、その全期
間にわたって映像をミュートさせるのではなく、隣接ト
ラック間の中間部分にヘッドがある期間だけミュートさ
せている。したがって、トラッキングの際、映像の再生
されない空白期間によって視者に不快感を与えることが
ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示すブロック図、 第2A図、第2B図、および第3A図ないし第3C図は第1図の
実施例における映像信号のエンベロープレベル検出動作
を説明するための説明図、 第4図は第1図に示す制御装置の機能を示す機能ブロッ
ク図、 第5A図、第5B図、第6図、第7図、第8図、第12A図お
よび第12B図は、第1図および第4図に示す実施例の制
御装置の動作の例を示すフロー図、 第9図、第10図および第11図はこれらのフロー図におけ
る動作説明に使用する説明図である。 主要部分の符号の説明 10……磁気ディスク 26……磁気ヘッド 28……ヘッド移送機構 30……ステップモータ 36……映像信号処理回路 38……エンベロープ検波回路 100……制御装置 102……ヘッド送り制御部 104……主制御部 106……エンベロープ検出部 110……レベル比較判定部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ヘッドを有し、回転磁気記録体上に記
    録の始端と終端の相対位置が互いに一致するような軌跡
    でほぼ所定のトラックピッチで複数形成されたトラック
    から映像信号を該磁気ヘッドによって読み取って出力す
    る映像信号回路と、 該トラックのうち所望のものの位置に該磁気ヘッドを移
    動させるヘッド移動手段と、 該回転磁気記録体から該磁気ヘッドで読み取られた映像
    信号のエンベロープを検出する手段と、 該検出されたエンベロープを逐次的に比較し、前記ヘッ
    ド移動手段を制御して該エンベロープが最大に近づく位
    置に前記磁気ヘッドを移動させてトラッキング制御を行
    なう制御手段とを含み、 前記所定のトラックピッチは、前記回転磁気記録体にト
    ラックを隣接して記録するために予め定められたトラッ
    ク間のピッチであり、 該回転磁気記録体から映像信号を再生する回転磁気記録
    体映像再生装置において、該装置は、 前記制御手段の制御の下に、前記映像信号回路から出力
    される出力映像信号にミュートをかけるミュート手段と
    を含み、 前記制御手段は、前記回転磁気記録体における前記磁気
    ヘッドのオントラック状態から所定の距離以内に該磁気
    ヘッドがあることを識別する識別手段を含み、 前記所定の距離は、前記所定のトラックピッチより短く
    設定され、 前記制御手段は、前記ヘッド移動手段を制御して前記所
    定の距離だけ前記磁気ヘッドを移動させてトラッキング
    制御を行ない、その際、前記識別手段が前記所定の距離
    の一部に該磁気ヘッドがあることを識別すると、前記ミ
    ュート手段を制御して前記出力映像信号にミュートをか
    けることを特徴とする回転磁気記録体映像再生装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の装置におい
    て、 前記所定の距離は、隣接するトラックの中間の部分を含
    むことを特徴とする回転磁気記録体映像再生装置。
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