JPH06504091A - 磁気特性の優れた方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

磁気特性の優れた方向性電磁鋼板およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 磁気特性の優れた方向性電磁鋼板およびその製造方法技術分野 本発明は、変圧器、発電機などの電気機器の鉄芯に使われている方向性電磁鋼板 (a grain oriented electrical 5teel 5 heet)およびその製造方法に関するものであり、より詳しくは薄物製品にも 用いられる低鉄損であり高磁束密度を有する磁気特性の優れた方向性電磁鋼板お よびその製造方法に関する。
背景技術 一般に、方向性電磁鋼板は、鋼板の圧延方向に磁気特性の優れた軟磁性材料とし て、励磁が容易であり、かつ鉄損の少ない特性がめられる。励磁特性は、一定の 強さの磁場(100OA/m)によって、鉄芯内に誘起される磁束密度(B1゜ )多少によって評価されているし、鉄損特性は一定の周波数(50Hz)の交流 で、所定の磁束密度(1,7Tes la>が鉄芯に与えられる時、鉄芯内から 熱などで無駄にするエネルギー損失(WI?15゜)の多少によって評価する。
磁束密度の高い素材を使うことになれば、小型、高性能の電気機器の製作ができ ることになり、鉄損が少なければ少ないほど、エネルギー損失を大幅に減らずこ とになる。
ミラー指数として(100)[001]方位の結晶粒からなる方向性電磁鋼板に おいて、磁束密度と鉄損特性を向上させるためには、BCC構造を有するケイ素 鋼の磁化容易の方向である[001 ]方向が、鋼板の圧延方向とよく一致する ようにすること、すなわち、方向性の改善が要求される。方向性電磁鋼板は、工 業的としては最終板厚として冷間圧延した鋼板を脱炭焼鈍をへて約1000”C 以上の高温で最終焼鈍時生じる、いわゆる2次再結晶現象を利用して製造してい る方向性電磁鋼板での2次再結晶は、方向性の改善の程度を示すものとして、割 合に粒度の大きい(100)[001]方位の1次再結晶粒(これを2次再結晶 の核と表す)が、異方値の1次再結晶粒を食い入れなから急速に成長する現象で ある。かかる2次再結晶を完全に生じるためには、2次再結晶の核が成長してい る間、他方値の1次再結晶は正常的に成長しないように抑える、粒成長抑制力の 増大がめられる。さらに最近省エネルギーの必要性が高まっていることにより、 鉄損特性を向上させるため、方向性の改善だけでなく、板厚を薄くして製造しよ うとする要求が増大している。これは、鉄損の大部分を占めている渦流損が、板 厚の二乗に比例しており、板厚な薄くすればするほど、鉄損を減らすことができ るからである。しかしながら、板厚が薄くなれば2次再結晶が不安定に生じるだ けでなく、2次再結晶が生じるとしても方向性が劣fヒする傾向にあり、常法で 安定に製造できる方向性電磁鋼板の板厚の下限は0.30mm程度である。従っ て、板厚をより薄くして鉄損特性を向上させるには、2次再結晶をより安定に生 じさせるように粒成長抑制力を強めることがめられる。
方向性電磁鋼板の製造のとき、粒成長抑制力を提供する方法として、M n S 、AIN、MnSeなどの析出物形成元素または、Sn、Sb−Seなどの粒界 偏析元素を溶鋼段階で1種または2種以上添加し、適当な後続工程+7!L哩で 鋼板に析出、分布させる方法が知られている。析出物による粒成長抑制力を示し たZenerの式によれば、粒成長抑制力はσΩ/γ。(γ。・析出物の平均粒 度、Ω、析出物の体積分率(Volume fraction)、σ:粒界エネ ルギー)としてγ。が小さく、Ωが大きければ、抑制力が増加する。すなわち、 微細な大きさの析出物を多量形成させることができれば1種の析出物のみで、粒 成長抑制力を・g・要な量のみを増加させるという論理が成立する。しかし、実 際の場合に析出物量の増加と大きさの減少を共に得るのには限界があるので粒成 長抑制力を強めるには、異種類の析出物あるいは2種以上の粒界偏析元素を複合 的に鋼板に添加、分布させるのがより効率的な方法C′ある。
上記した方向性電磁鋼板の方向性を向上させるために方法における、最終冷間圧 延を高圧下率(recluction ratio>とする場合は、1次再結晶 粒の成長駆動力が増えるので、より大抑制力が必要である。すなわち、約609 5の圧下率で最終冷間圧延を行い、B I Oで1.80Tesla程度の磁束 密度が得られる従来の方向性電磁鋼板の場合は、主にMnS析出物のみを抑制剤 として利用している反面、80%以上の高い圧下率で冷間圧延と行い、1.90 Tesla以上の高い磁束密度が得られる方向性電磁鋼板では、MnS、AIN などの2種以上の析出物を粒成長抑制剤として利用している。また日本国特許公 報昭57−45818号には、MnS、AINに加えて硫化物の形成元素である Cuを入れることによって、粒成長抑制力を補強し、約87%の強冷間圧延によ って、優れた磁気特性を示した方向性電磁鋼板を製造する方法が開示されている 。
また、方向性電磁鋼板に溶鋼段階でPを添加する方法が日本国特許公開公報昭5 2−6329号に示されているが、これはPを添加することによってMnS、A INなどの析出物を微細に、かつ均一に分布させ、2次再結晶粒が微細化し、鉄 損特許を改善する。しかし、P添加の効果を得るには、Niの複合添加が避けら れず、その添加量が0,03%より少ない場合には、2次再結晶が不安定となる 。
発明の開示 それ故本発明の目的は、薄物でも受容できる方向性を有して2次再結晶粒が安定 に成長し、これにより高磁束密度および低鉄損である方向性電磁鋼板を提供する 分方向性電磁鋼板およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは抑制力の強化に役立つ元素の添加によって、高磁束密度および低鉄 損方向性の薄物電磁鋼板が製造できる方法を見いだすため、実験を繰り返した、 本発明者らは次の工程を試みた。すなわち、MnS、AINを基本の抑制剤とし て左むケイ素鋼に溶鋼段階でCub、030−0.300%およびPo、020 〜0.20%をそれぞれ添加し、ついで高磁束密度方向性電磁鋼板で通常実施さ れる常法の製造工程含実施した。この場合、冷間圧延板が通常の板厚である03 0−0.35nunの場合は勿論、これより1い0.15−0.27ntntの 堝きにも、方向性の優れた2次再結晶が安定に発達した低鉄損高磁束密度の方向 性電磁鋼板が得られることを本発明者らは発見した。電子WR微鏡は、溶鋼段階 で添加されるCuはCu2S形態の析出物を作り、Pは粒界に偏析されているこ とを示した。この事実から、MnS、AINを含めたケイ素鋼にCu、Pを添加 すると、粒成長抑制力がさらに強められて2次再結晶が安定に発達するようにな るだけでなく、その方向性がもり改善されるものと推定される。
本発明は、上記の事実に基づいて、CuおよびPを溶鋼段階で複合添加して粒成 長抑制力を強化させることにより、ri¥IIJ製品にも適用できる方向性電磁 鋼板を形成して、低鉄損および高磁束密度の方向性電磁鋼板およびその製造方法 を提供する。
図面の簡単な説明 上記目的および本発明の他の利益は、添付された図面および詳細に記載された本 発明の好ましい具体例により、より一層明瞭になるであろう。
第1図は、CuとPの添加比率(Cu/’P)による2次再結晶の発生率および 2次再結晶の方向性の変化を示したグラフである。
好ましい形態の説明 本発明は重量%で、St : 2.50−4.00%、Mn:0.030−0. 150%、Cu : 0.030−0.300%、P:0.020−0.200 %および残部Feからなる優れた磁気特性を有する方向性電磁鋼板に関する。
さらに詳細には、本発明の電磁鋼板は、次の方法で製造される。すなわち、重量 %でC:0.030−0.100%、Si : 2.50−4.00%、Mn: 0.030−0.150%、Sho、oio−o、050%、酸可溶性(sol uble^1)Al : 0.010−0.050%およびN: 0.0030 −0.o12o5′6、残部Feからなるゲイ素鋼に溶鋼段階でCu:0.03 0−0.300%およびP:0.020−0.200%を複合添加してゲイ素鋼 スラブを製造する。ついで該ケイ素鋼スラブを常法の熱間圧延、析出焼鈍、酸洗 、冷間圧延、脱炭焼鈍、焼鈍分離剤の塗布および高温焼鈍して磁気特性の優れた 方向性電磁鋼板を製造する。
以下、前記成分の限定理由を説明する。
Cが0.030重1%(以下%という)未満の場きは、スラブの加熱工程で結晶 粒が粗大成長せて最終高温焼鈍の時に2次再結晶の発達が不安定になって好まし くなく、o、ioo%を超えると脱炭焼鈍時間が長くなって好ましくない。
Stが2.50%未満の場合は、優れた熱間特性が得られなく、4800%を超 えると冷間圧延性が劣化されてよくない。
MnおよびSはMnS析出物の形成に必要な元素であり、Mnは0.030−0 .150%の範囲を外れると粒成長抑制のための適切なMnS分布にならず、S は0.050%を超えると最終高温焼鈍のとき十分な脱硫が行われないので、磁 気特性の劣化を招き、0.010%未満の場合は、十分な量の硫化物形態の析出 物を生じないので好ましくない。
酸可溶性AIおよびNは、A1析出物の形成に必要な元素であり、酸可溶性Al が0.010%未満の場合は2次再結晶の方向性が劣化されて磁束密度が低くな り、0.050%を超えると2次再結晶の発達が不安定になるので良くなく、酸 可溶性Alのより望ましい範囲は0.020−0.030%である。一方、上記 のNは、0.0030%未満の場合AINの量が足りなくなり、0.0120% を超えると最終製品にブリスタ(Bl 1ster)形成の欠陥が生じるので好 ましくない。
本発明の特徴であるCuとPに関しては、Cuは0.030−0.300%、P は0.020−0.200%が有効な範囲である。2次再結晶発達の安定性と2 次再結晶の改善の面では、Cuは0.050−0.150%の成分範囲で、Pは 0.040−0.120%の成分範囲で複合添加するのが好ましい、上記Cuは Cu2Sの形成に必要な元素であり、0.03095未満であると適性皇のCu  2S析出物が得られないので、通常よる薄く製造するとき2次再結晶を安定に 生じさせにくく、0.030%を超えると2次再結晶を生じるが、その方向性が 劣fヒするので好ましくない、またPは粒成長抑制方向上のための粒界偏析元素 であり、0.020%未満の場合には優れた磁気特性が得られなく、0.200 9.;を超えると冷間圧延性が悪化するので好ましくない。
CLIとPの上記添加範囲内で、その添加の比<C1l/′P)を0.50−3 .00にするのが最も望ましいのは、Cu / Pの値が0.50未満の場合に は2次再結晶の発生率が多少低くなり、Cu / Pの値が3.00を超えると 磁束密度(B1゜)、すなわち2次再結晶の方向性が劣1ヒする傾向を示すから である。
上記方法で製造されるゲイ素鋼を、常法の溶解法、造塊法(または連鋳法)に適 用することにより、高磁束密度方向性電磁鋼板に通常実施される後続工程の実施 に適切なものとなる。
上記化学組成を有するケイ素鋼は、高磁束密度方向性電磁鋼板製造用素材として 使用され、そしてこのような鋼板製造方法を以下に記載する。
本発明のケイ素鋼スラブは、常法の熱間圧延工程により所定の板厚に圧延される 。熱間圧延板は、AINの析出状態を調節するため、950−1200℃で30 秒−3分間の析出焼鈍した後、急冷処理される。この析出焼鈍板は、酸洗後続い て1回の冷間圧延または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延をする。
最終冷間圧下率(1回の冷間圧延の場合は、そのときの圧下率)を65−g5% 、好ましくは80−92%の圧下率である。i終圧延以外の場合の圧下率は、重 要ではなく、別に規定しない、冷間圧延の時の複数バス(Pass)の間には、 100−300℃、30秒−30分間の時効処理を行えば磁気特性が向上する。
上記冷間圧延板の最終板厚0.27−0.35mmとなるように冷間圧延され、 この場合にも磁気特性は優れている。しかしより望ましくは、鉄損減少のために 0.15−0.27mmの範囲となるようにするのがよい、その理由は最終板厚 が0.15mm未満の場合、板厚による渦流損すなわち鉄損は減少するが再結晶 の安定な発達がなく、0.27mmを超える場合には2次再結晶は安定に発達す るが板厚による鉄損改善効果が微弱であることによる。
上記のようにして冷間圧延した鋼板は、常法で脱炭焼鈍して脱炭および1次再結 晶される8本発明において、脱炭焼鈍は、800−900℃で30秒−10分間 湿水素あるいは湿水素と窒素の混合雰囲気下で行うのが好ましい。脱炭焼鈍後、 鋼板表面に最終高温焼鈍時の板面間の接合防止とグラス(Class)皮膜生成 のため、焼鈍分離剤を塗布する。
焼鈍分離剤としては、MgO1T i O2、Na2B、C)yを主成分として 使用するのが好ましい、続いて、この鋼板は2次再結晶および清浄(Purif icaLio++)のため、1200℃で5時間以上の最終高温焼鈍される。こ のときの焼鈍雰囲気としては、純水素または水素と窒素の混合雰囲気を用いる。
焼鈍後鋼板の表面には無機質のグラス皮膜が形成されるが、絶縁性の向上と磁球 (magnetic domain)微細化のために、張力付与塗工するのが好 ましい。
上記の方法で製造された方向性電磁鋼板は下記の化学成分を有する。Si:2. 50−4.00%、Mn:0.030−0.150%、Cu : 0.030− 0.300%、Pro、020−0.200%および残部Fe、ここでSLは、 鋼板の固有抵抗を高くしてすぐれた鉄損特性を得るのに必要な元素であり、一方 Mn、Cu、Pは優れた方向性を有する2次再結晶粒を発達させるのに必要であ る、そのほかの成分、例えばC,S、N、AIなどは方向性の優れた2次再結晶 粒を発達させるためにケイ素鋼素材には必須的に含められなければならない、し かし製品の磁気特性向上のためにはこれら元素の含量をできるだけ低めることが 必要である。したがって、これら元素は、脱炭焼鈍、最終高温焼鈍などで殆ど除 去され、製品では極微量で残存するだけである。しかし、Si、Mn、Cu、P などの元素は、各焼鈍工程を経ても製品のなかに依然として残留するが、磁気特 性に害はない、したがって、製品中のSi、Mn、Cu、Pの成分組成の限定理 由は、製造方法の限定理由と同じである。
以下、実施例を通じて本発明の詳細な説明する。
下記表1のように、C,Si−Mn、S、酸可溶性AI、Nを含むケイ素鋼スラ ブ(板ff40rnm)、上記のケイ素鋼にCIJまたはPを単独、そしてCu および■)を複合添加し、たゲイ″J:鋼スラブ〈板厚40rnm)を製造した 。上記ケイ素鋼スラブe1350”cに加熱し、熱間圧延して2.3mmの板厚 にした。ついで1200°Cで4分間焼鈍した後、930℃まで徐冷し、ついで 100℃の沸騰水で急冷する析出焼鈍を行った。
その後、酸洗滌し、ついで冷間圧延によって最終板厚0.20%口11の冷却鋼 板を得た。
冷間圧延バスの間には、約200℃、5分間時効処理し、ついで脱炭焼鈍を84 0℃、3分間湿水素75%、窒素25%の混合雰囲気で行った。
次にMgO,Ti0z、Na2B、O,を混合した焼鈍分離剤を塗布した後、1 200℃で20時間の最終焼鈍を行い、ついでリン酸アルミニウム、無水クロム 酸、コロイダルシリカを主成分とする張力コーテイング液を塗布し、840℃で 1分間平坦化焼鈍をした後、2次再結晶発生率および磁気特性を測定し、その結 果を表1に示した。また各鋼板の化学組成を表2に示した。
表2 上記の表1での2次再結晶発生率(%)は、最終高温焼鈍した鋼板を4臆してい る30%塩酸溶液でエツチングしてマクロ組織を観察した後、2次再結晶粒が占 めている面積比を示す、以下の実施例においても、測定は同様の方法で実施した 表1に示すように、0.20mmの薄い板厚で冷間圧延したとき、MnS、AI Nのみ含有させた比較材Aは、2次再結晶が不安定に発達して磁気特性が劣って いる。Cuのみを添加した場合(比較材B)は、2次再結晶は比較的よく生じる が、磁束密度が低く、優れた鉄損特性か得られなかった。また、基本M r+  S、AIN析出物を含めた鋼種にPのみを添加した場きく比較材C)は、2次再 結晶発生率が劣っていて薄い板厚を製造するための成分系としては適切てないこ とがわかった。
反面、CuとPを適性量複合添加した本発明材の場合は、薄い板厚にも拘わらず 、完全に2次再結晶が生じ、磁束密度も改善されて優れた鉄損特性が得られた、 しかしCuとPを複合添加したとしても、Cuの添加量が0.300?oを超え る場合(比較材D)は、2次再結晶は完全に生じたが、高磁束密度は得られなか った。一方Pの添加量が0.200%を超える場合(比較材E)は、冷間圧延時 、板破断が著しく磁気特性の測定は不可能であった。
一方表2で示したように、ケイ素鋼板中に含有されていた元素中(表1)、AI 、C,NおよびSは焼鈍工程中で殆ど除かれ極く偏かの量のみが残存した。しか しSt、Mn、CuおよびPのような他の成分は表2に示すように、殆ど最終製 品に残存していた。
実施例2 重量%でC二O,073%、Si:3.13%、Mn:0.075%、S:0. 0275%、酸可溶性Al:0.026%、N:0.0073%を陰有するゲイ 素鋼スラブおよびこのケイ素鋼に溶鋼段階でCu : 0.080%、およびP :o、oso%を複合添加した。これらのケイ素鋼スラブを、常法で熱間圧延し て2.3nunの板厚とした。ついで、1130℃、1分間焼鈍t&、930℃ まで徐冷し、100℃の沸騰水で急冷する析出焼鈍を行った。その後酸洗し、冷 間圧延によって、最終板厚が0.35.0.30.0.27.0.20.0.1 8.0.15および0.12mmの冷間圧延板を得た。このとき、冷間圧延の間 には。
約180℃、5分間の時効処理を施した。ついで、脱炭焼鈍を830°Cで約2 分間、露点55℃の水素25%と窒素75%の雰囲気下で行った。続いてMgO 1Tie2、N a 2 B 40 tを混合した焼鈍分離剤を塗布した。つい で1200℃で20時間の最終高温焼鈍を行った。その後、リン酸アルミニウム 、無水クロム酸、コロイダルシリカを主成分とする張力塗布液を塗布して、85 0℃、1分間の平坦化焼鈍処理をした。最終板厚の変化に対する2次再結晶発生 率および磁気特性の変化を測定し、その結果を表3に示した。
表3に示すように、MnS、AINに加えてCu、Pを適正1陰有さぜた本発明 材(1−7)の場合は、MnS、AINのみと添加して比較材(a−d)に比し て同一の冷間圧延板厚で優れた磁気特性示1.ていることがわかる。さらに本斧 明材(3−7)の場合は、0.15−0.27mn+の薄い板厚でら2次再結晶 を安定に生じるだけでなく、高い磁束密度および優れた鉄損特性を示した0本発 明の成分範囲であっても、板厚を0.12川mとした比較材eは、磁束密度が低 く、鉄損は高いことを示している。
実施例3 重I%でC:0.073%、Si:3.12%、M n 二〇 、 070%、 s:0.025%、酸可溶性Al :0.024%、N:0.0071%、Cu :0.11%を含有するゲイ素鋼スラブにPを本発明の組成の範囲である(A) 0.020%、(B)0.070%、(C)0.200%の3つの異なる量を添 加した。
これらのケイ素鋼スラブを5常法で熱間圧延して2.3mmの板厚とした。つい で、酸洗を経て1次冷間圧延して1.57mmの板厚とした。その後1100” C13分間の焼鈍した後、950℃まで徐冷し、100’Cの沸騰水で急冷する 析出焼鈍を行った。その後再酸洗し、2次冷問圧延によって、最終板厚0.12 mn+の冷間圧延板を得た。このとき、冷間圧延の間には、約150℃、1o分 間の時効処理を施した。ついで、脱炭焼鈍を850℃で約90秒間、露点65℃ の水素25%と窒素75%の雰囲気下で行ツタ、続イテM g O、T i O 2、N a 2 B 40 yを混合した焼鈍分離剤を塗布した。ついで118 0℃で20時間の最終高温焼鈍を行った。その後、リン酸アルミニウム、無水ク ロム酸、コロイダルシリカを主成分とする張力塗布液を塗布して、800℃、1 分30秒間の平坦化焼鈍処理をした。全ての工程を終了後、2次再結晶発生率お よび磁気特性の変化を測定し、その結果を表4に示した。
表4 表4に示すように、Pの添加量が本発明の範囲内なら0.23mmの薄い板厚に 冷間圧延したとき、2次再結晶が安定に生じ、磁束密度が優れていて鉄損特性も また優れていた。しかし、Cu / Pの値が約1.57の鋼板Bの場合には磁 気特性がさらに向上した。
実施例4 重量%でC:0.079%、Si:3.15%、Mn : 0.073%、S: 0.029%、酸可溶性Aに〇、028%、N:0.0082%、P:0.05 5%を含有するケイ素鋼スラブにCuを本発明の組成の範囲である(D)0.0 30%、(E)0.080%、(F)0.300%の3つの異なる量を添加した 、これらのケイ素鋼スラブを、常法で熱間圧延して2.Onimの板厚とした。
ついで、1120℃、3分間の焼鈍した後、950℃まで徐冷し、100℃の沸 騰水で急冷する析出焼鈍を行った。その後酸洗し、冷間圧延によって、最終板厚 0.18mn1の冷間圧延板を得た。このとき、冷間圧延の間には、約200℃ 、5分間の時効処理を施した。ついで、脱炭焼鈍を850℃で約90秒間、露点 68℃の水素25%と窒素75%の雰囲気下で行った。続いてMgO,TiO2 、Nu 2 B 40 tを混合した焼鈍分離剤を塗布した。ついで1180” Cで20時間の最終高温焼鈍を行った。その後、リン酸アルミニウム、無水クロ ム酸、コロイダルシリカを主成分とする張力塗布液を塗布して、850’C15 0秒間の平坦化焼鈍処理をした。全ての工程を終了後、2次再結晶発生率および 磁気特性の変化を測定し、その結果を表5に示した。
表5 表5から明らかなように、Cuの添加Iが本発明の範囲内で変化されると、0. 18バlnlの冷間圧延板でも2次再結晶が安定におこり、優れた磁気特性が得 られる。Cu/Pの値が約1.46である鋼板Eは、最も優れた鉄損特性を示し た実施例5 重量%でC:0.077%、Si:3.17%、Mn:0.076%、Sh。
、028%、酸可溶性Al :0.025%、N:0.0075%および残部F eを含有するケイ素鋼スラブに溶鋼段階でCuとPを複合添加した。添加比率( Cu / P )を0.25−6.50の範囲で変化させながら添加して板厚4 0 rn mのケイ素鋼スラブを製造した。最終板厚を0.23mrr+j:冷 間圧延することをのぞいては、その後の工程は実施例1と同様に実施した。全て の工程を終了陵、2次再結晶発生率および磁気特性の変化を測定し、その結果を 第1図に示した。
第1図から、2次再結晶の方向性を、磁束密度値(B、。)で示した。第1I2 1に示したように、CuおよびPを複合添加して0.23n1mのt&ii鋼板 を製造する場合に、Cu / Pが0.50−3.00の範囲内であると、2次 再結晶の発生率と磁束密度(B、、)がより優れていることがわかる。しかしC u、/Pの値が0゜50未満の場合には、2次再結晶の発生率が低くなり、Cu  / Pの値が3.00を超えると、磁束密度(B、、) 、すなわち2次再結 晶の方向性が劣化する傾向が見られる。
産業上の利用性 上述したように、本発明はMnS、AINを基本の粒成長抑制剤とするケイ素鋼 に、溶鋼段階で添加し、最終板厚が0.15−0.27mmとなるように冷間圧 延することによって、薄物製品にも適用できる磁気特性の優れた低鉄損、高磁束 密度方向性電磁鋼板を提供する。
フロントベージの続き (72)発明者 リー、チュング サン大韓民国、キヨング サンプ ブック− ドア90−390、ボハング シティ、ジコグードング166−20、インウハ  アパート、25(72)発明者 ウー、ジョング スウ大韓民国、キョング  サンプ ブック−ドア90−390、ボハング シティ、ジコグードング 16 6−14、プロツフェッサーアパート2−801

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.重量%で、Si:2.50−4.00%、Mn:0.030−0.150% 、Cu:0.030−0.30%、P:0.020−0.200%および残部F eからなる化学組成を有する磁気特性の優れた方両性電磁鋼板。
  2. 2.重量%で、CuおよびPの添加量がそれぞれ0.050−0.150%、0 .040−0.120%である請求の範囲1記載の磁気特性の優れた方向性電磁 鋼板。
  3. 3.Cu/Pの値が、0.50−3.0の範囲である請求の範囲1記載の磁気特 性の優れた方向性電磁鋼板。
  4. 4.最終板厚が、0.15−0.27mmの範囲である請求の範囲1記載の磁気 特性の優れた方向性電磁鋼板。
  5. 5.重量%で、C:0.030−0.100%、Si:2.50−4.00%M n:0.030−0.150%、S:0.010−0.050%、酸可溶性Al :0.010−0.050%、N:0.003−0.012%および残部Feか らなるケイ素鋼に、溶鋼段階でCu:0.030−0.300%およびP:0. 020−0.200%を複合添加してケイ素鋼スラブを製造する工程、上記のケ イ素鋼スラブに熱間圧延、析出焼鈍、酸洗、冷間圧延、脱炭、焼鈍分離剤の塗布 および高温焼鈍を施す工程 とからなる磁気特性の優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
  6. 6.最終板厚が、0.15−0.27mmである冷間圧延鋼板が得られるように 冷間圧延することからなる請求の範囲5記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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