JPH0650269A - ギヤポンプ用焼結鍛造ローター - Google Patents
ギヤポンプ用焼結鍛造ローターInfo
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- JPH0650269A JPH0650269A JP4204095A JP20409592A JPH0650269A JP H0650269 A JPH0650269 A JP H0650269A JP 4204095 A JP4204095 A JP 4204095A JP 20409592 A JP20409592 A JP 20409592A JP H0650269 A JPH0650269 A JP H0650269A
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- Japan
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- rotor
- density
- peripheral portion
- gear pump
- sintered
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2/00—Rotary-piston machines or pumps
- F04C2/08—Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
- F04C2/082—Details specially related to intermeshing engagement type machines or pumps
- F04C2/084—Toothed wheels
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2/00—Rotary-piston machines or pumps
- F04C2/08—Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
- F04C2/10—Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member
- F04C2/102—Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member the two members rotating simultaneously around their respective axes
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2230/00—Manufacture
- F04C2230/20—Manufacture essentially without removing material
- F04C2230/22—Manufacture essentially without removing material by sintering
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 インナーローターにおいて、アウターロータ
ーの歯部と噛み合う歯部のある外周部の強度、耐磨耗性
を十分に高くする。これに対して、鍛造用プレスに要求
される容量は小さくするとともに、その金型の磨耗や破
損を生じにくくする。使用に際して、インナーローター
と駆動軸との間で生じる振動、騒音を小さくする。 【構成】 インナーローター2の外周部16の密度を約
7.8g/cm3 にする。駆動軸9の接続用の中心孔8のある
内周部17の密度を約 7.5g/cm3 にする。これは、外周部
16と内周部17とで鍛造の圧縮代を変えることによる。す
なわち、鍛造時、外周部16は0.87倍に圧縮し、内周部17
は 0.9倍に圧縮する。
ーの歯部と噛み合う歯部のある外周部の強度、耐磨耗性
を十分に高くする。これに対して、鍛造用プレスに要求
される容量は小さくするとともに、その金型の磨耗や破
損を生じにくくする。使用に際して、インナーローター
と駆動軸との間で生じる振動、騒音を小さくする。 【構成】 インナーローター2の外周部16の密度を約
7.8g/cm3 にする。駆動軸9の接続用の中心孔8のある
内周部17の密度を約 7.5g/cm3 にする。これは、外周部
16と内周部17とで鍛造の圧縮代を変えることによる。す
なわち、鍛造時、外周部16は0.87倍に圧縮し、内周部17
は 0.9倍に圧縮する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オイルポンプなどに使
用されるギヤポンプ用焼結鍛造ローターに関する。
用されるギヤポンプ用焼結鍛造ローターに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、オイルポンプとして使用される
ノンクレセント形の内接形ギヤポンプを示している。こ
のギヤポンプは、アウターローター1内にインナーロー
ター2を偏心状態で組付けたものである。アウターロー
ター1は、内周に複数の歯部3を有しており、一方、イ
ンナーローター2は、外周に複数の歯部4を有してい
る。両ローター1,2の歯部3,4は、互いに共役歯形
を有し、噛み合っているが、歯部3,4の数は、インナ
ーローター2の方が1つ少ない。そして、前記アウター
ローター1は、ケーシング5内の空間部6の中に回転自
在に嵌合されている。また、前記インナーローター2
は、その中心部を貫いて中心孔8が形成されている。そ
して、この中心孔8に駆動軸9がスプライン嵌合されて
いる。さらに、前記ケーシング5には、両ローター1,
2の中心軸を挟んでかつ前記空間部6に臨ませて、吸込
口10と吐出口11とが形成されている。そして、使用時に
は、駆動軸9を介してインナーローター2を回転駆動す
る。それに伴い、歯部3,4の噛み合いにより、アウタ
ーローター1も同方向へ回転し、吸込口10から吸込まれ
たオイルが両ローター2,4間を送られて吐出口11から
吐出される。
ノンクレセント形の内接形ギヤポンプを示している。こ
のギヤポンプは、アウターローター1内にインナーロー
ター2を偏心状態で組付けたものである。アウターロー
ター1は、内周に複数の歯部3を有しており、一方、イ
ンナーローター2は、外周に複数の歯部4を有してい
る。両ローター1,2の歯部3,4は、互いに共役歯形
を有し、噛み合っているが、歯部3,4の数は、インナ
ーローター2の方が1つ少ない。そして、前記アウター
ローター1は、ケーシング5内の空間部6の中に回転自
在に嵌合されている。また、前記インナーローター2
は、その中心部を貫いて中心孔8が形成されている。そ
して、この中心孔8に駆動軸9がスプライン嵌合されて
いる。さらに、前記ケーシング5には、両ローター1,
2の中心軸を挟んでかつ前記空間部6に臨ませて、吸込
口10と吐出口11とが形成されている。そして、使用時に
は、駆動軸9を介してインナーローター2を回転駆動す
る。それに伴い、歯部3,4の噛み合いにより、アウタ
ーローター1も同方向へ回転し、吸込口10から吸込まれ
たオイルが両ローター2,4間を送られて吐出口11から
吐出される。
【0003】ところで、前述のようなローター1,2
は、粉末冶金による焼結品として製造されるが、特に高
強度が要求される場合には、ローター1,2を焼結鍛造
体にすることが考えられる。なお、ローター1,2にお
いて、特に強度を要求されるのは歯部3,4である。特
に、ローター1,2はオイル中にあるため、耐磨耗性が
要求される。そして、強度を高めるには、密度を高めれ
ばよく、真密度に近い 7.8g/cm3 程度まで上げるとよ
い。しかしながら、密度をこのように高くするには、金
型による鍛造時に高い加圧力が要求され、大容量の鍛造
用プレスが必要になる。これとともに、金型が磨耗や破
損を生じやすくなり、複雑形状の付与も難しくなる。ま
た、使用上も、密度が高いと、スプライン嵌合している
駆動軸9とインナーローター2との間などで生じる騒音
や振動が大きくなる。
は、粉末冶金による焼結品として製造されるが、特に高
強度が要求される場合には、ローター1,2を焼結鍛造
体にすることが考えられる。なお、ローター1,2にお
いて、特に強度を要求されるのは歯部3,4である。特
に、ローター1,2はオイル中にあるため、耐磨耗性が
要求される。そして、強度を高めるには、密度を高めれ
ばよく、真密度に近い 7.8g/cm3 程度まで上げるとよ
い。しかしながら、密度をこのように高くするには、金
型による鍛造時に高い加圧力が要求され、大容量の鍛造
用プレスが必要になる。これとともに、金型が磨耗や破
損を生じやすくなり、複雑形状の付与も難しくなる。ま
た、使用上も、密度が高いと、スプライン嵌合している
駆動軸9とインナーローター2との間などで生じる騒音
や振動が大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ギヤポ
ンプ用のローターを焼結鍛造体としようとする場合、強
度を高めるには、密度をなるべく高くすればよいが、全
体の密度を上げると、大容量の鍛造用プレスが必要にな
るなど、製造上不利であり、また、使用上も、振動や騒
音が大きくなる問題が生じる。
ンプ用のローターを焼結鍛造体としようとする場合、強
度を高めるには、密度をなるべく高くすればよいが、全
体の密度を上げると、大容量の鍛造用プレスが必要にな
るなど、製造上不利であり、また、使用上も、振動や騒
音が大きくなる問題が生じる。
【0005】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、ギヤポンプ用焼結鍛造ローターにおい
て、オイル中で他のローターの歯部と噛み合う外周の歯
部付近では十分な強度、耐磨耗性を確保しながら、必要
な鍛造用プレスの容量を下げられるようにするととも
に、使用時における振動や騒音も低減することを目的と
する。
とするもので、ギヤポンプ用焼結鍛造ローターにおい
て、オイル中で他のローターの歯部と噛み合う外周の歯
部付近では十分な強度、耐磨耗性を確保しながら、必要
な鍛造用プレスの容量を下げられるようにするととも
に、使用時における振動や騒音も低減することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、駆動軸が接続される中心孔を中心部に有
するとともに、他のローターの歯部と噛み合う歯部を外
周に有するギヤポンプ用焼結鍛造ローターにおいて、前
記中心孔のある内周部の密度を 7.7g/cm3 以上とし、前
記歯部のある外周部の密度を 6.6〜7.6 g/cm3 にしたも
のである。
成するために、駆動軸が接続される中心孔を中心部に有
するとともに、他のローターの歯部と噛み合う歯部を外
周に有するギヤポンプ用焼結鍛造ローターにおいて、前
記中心孔のある内周部の密度を 7.7g/cm3 以上とし、前
記歯部のある外周部の密度を 6.6〜7.6 g/cm3 にしたも
のである。
【0007】
【作用】本発明のギヤポンプ用焼結鍛造ローターは、使
用時、中心孔に駆動軸が接続され、外周の歯部が他のロ
ーターの歯部に噛み合いながら回転し、オイルを送る。
そして、歯部のある外周部は、密度が真密度に近い 7.7
g/cm3 以上であることにより、オイル中における他のロ
ーターの歯部との噛み合いに抗して十分な強度、対磨耗
性が確保されている。一方、内周部の密度はより低く
6.6〜7.6 g/cm3 になっているが、内周部は、そこにあ
る中心孔に単に駆動軸が接続されるものなので、強度上
問題はない。そして、密度が低いことにより、衝撃が吸
収されやすく、使用時ローターと駆動軸との間で生じる
騒音、振動が小さくなるとともに、必要な鍛造用プレス
の容量も小さくて済み、その金型の磨耗や破損も生じに
くくなる。
用時、中心孔に駆動軸が接続され、外周の歯部が他のロ
ーターの歯部に噛み合いながら回転し、オイルを送る。
そして、歯部のある外周部は、密度が真密度に近い 7.7
g/cm3 以上であることにより、オイル中における他のロ
ーターの歯部との噛み合いに抗して十分な強度、対磨耗
性が確保されている。一方、内周部の密度はより低く
6.6〜7.6 g/cm3 になっているが、内周部は、そこにあ
る中心孔に単に駆動軸が接続されるものなので、強度上
問題はない。そして、密度が低いことにより、衝撃が吸
収されやすく、使用時ローターと駆動軸との間で生じる
騒音、振動が小さくなるとともに、必要な鍛造用プレス
の容量も小さくて済み、その金型の磨耗や破損も生じに
くくなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明のギヤポンプ用焼結鍛造ロータ
ーの一実施例について図面を参照しながら説明する。本
実施例のローターは、先に説明した図4に示すようなオ
イルポンプとして使用されるノンクレセント形の内接形
ギヤポンプのインナーローター2である。したがって、
対応する部分には、同一符号を付して、その説明を省略
する。そして、インナーローター2は、鉄系焼結鍛造体
からなっているが、歯部4のある外周部16(図1におい
てクロスハッチングで示した部分)の密度が真密度に近
い約 7.8g/cm3 になっており、中心孔8のある内周部17
(図1においてハッチングで示した部分)の密度が約
7.5g/cm3 になっている。なお、同じギヤポンプにおい
て、アウターローター1も、鉄系焼結鍛造体とできる。
ーの一実施例について図面を参照しながら説明する。本
実施例のローターは、先に説明した図4に示すようなオ
イルポンプとして使用されるノンクレセント形の内接形
ギヤポンプのインナーローター2である。したがって、
対応する部分には、同一符号を付して、その説明を省略
する。そして、インナーローター2は、鉄系焼結鍛造体
からなっているが、歯部4のある外周部16(図1におい
てクロスハッチングで示した部分)の密度が真密度に近
い約 7.8g/cm3 になっており、中心孔8のある内周部17
(図1においてハッチングで示した部分)の密度が約
7.5g/cm3 になっている。なお、同じギヤポンプにおい
て、アウターローター1も、鉄系焼結鍛造体とできる。
【0009】つぎに、前記インナーローター2の製造方
法の一例について説明する。まず、粉末成形プレスによ
り、鉄を主成分とする原料粉末を圧縮して成形し、圧粉
体をつくる(粉末成形工程)。ついで、この圧粉体を焼
結炉において焼結する(焼結工程)。ついで、こうして
得られた、鍛造のプリフォームである焼結体を鍛造用プ
レスにより鍛造する(鍛造工程)。図2は、焼結体2aを
示している。なお、焼結体2aにおけるインナーローター
2の各部と対応する各部には、同一数字にaの添字を付
す。そして、焼結体2aの一端面の外周部16a には、凸部
18a が形成されている。また、図2において、H0は外周
部16a における焼結体2aの軸方向高さ、h0は内周部17a
における焼結体2aの高さである。さらに、外周部16a の
密度および内周部17a の密度はともに 6.8g/cm3 であ
る。
法の一例について説明する。まず、粉末成形プレスによ
り、鉄を主成分とする原料粉末を圧縮して成形し、圧粉
体をつくる(粉末成形工程)。ついで、この圧粉体を焼
結炉において焼結する(焼結工程)。ついで、こうして
得られた、鍛造のプリフォームである焼結体を鍛造用プ
レスにより鍛造する(鍛造工程)。図2は、焼結体2aを
示している。なお、焼結体2aにおけるインナーローター
2の各部と対応する各部には、同一数字にaの添字を付
す。そして、焼結体2aの一端面の外周部16a には、凸部
18a が形成されている。また、図2において、H0は外周
部16a における焼結体2aの軸方向高さ、h0は内周部17a
における焼結体2aの高さである。さらに、外周部16a の
密度および内周部17a の密度はともに 6.8g/cm3 であ
る。
【0010】図3は、鍛造用プレスの金型を示してい
る。同図において、21はダイ、22はコアロッド、23は下
パンチ、24は上パンチである。ダイ21は、インナーロー
ター2の外周面を形成するものである。コアロッド22
は、ダイ21内に上下方向を軸方向として同軸的に位置し
ており、インナーローター2の中心孔8を形成するもの
である。下パンチ23は、ダイ21とコアロッド22との間に
下方から上下摺動自在に嵌合されており、インナーロー
ター2の下端面を形成するものである。上パンチ24は、
ダイ21とコアロッド22との間に上方から挿脱自在にかつ
上下摺動自在に嵌合され、インナーローター2の上端面
を形成するものである。なお、粉末成形プレスの金型
も、類似の構成を有している。
る。同図において、21はダイ、22はコアロッド、23は下
パンチ、24は上パンチである。ダイ21は、インナーロー
ター2の外周面を形成するものである。コアロッド22
は、ダイ21内に上下方向を軸方向として同軸的に位置し
ており、インナーローター2の中心孔8を形成するもの
である。下パンチ23は、ダイ21とコアロッド22との間に
下方から上下摺動自在に嵌合されており、インナーロー
ター2の下端面を形成するものである。上パンチ24は、
ダイ21とコアロッド22との間に上方から挿脱自在にかつ
上下摺動自在に嵌合され、インナーローター2の上端面
を形成するものである。なお、粉末成形プレスの金型
も、類似の構成を有している。
【0011】そして、鍛造に際しては、焼結体2aをダイ
21とコアロッド22と下パンチ23との間に入れる。つい
で、上パンチ24を下降させてダイ21とコアロッド22との
間に嵌入し、ダイ21とコアロッド22との間で両パンチ2
3,24により焼結体2aを圧縮し、鍛造する。この鍛造に
より、インナーローター2全体の高さがHに圧縮され
る。この圧縮に伴い、凸部18a は押し潰され、テンナー
ローター2の下端面は平らになる。このように、焼結体
2aは、外周部16a の高さH0が内周部17a の高さh0よりも
大きいので、内周部17a よりも外周部16a がより大きく
圧縮されるが、H=0.87H0であり、H=0.9h0 である。
そして、一般に圧縮代を変えることにより密度調整がで
きるが、外周部16に対する前記H=0.87H0の圧縮によ
り、外周部16の密度は約 7.8g/cm3 になり、内周部17に
対する前記H=0.9H0 の圧縮により、この内周部17の密
度は約 7.5g/cm3 になる。こうして、インナーローター
2の正規の高さ寸法Hに対して、焼結体2aの外周部16a
および内周部17a の高さ寸法H0,h0をH0=H/0.87、h0
=H/0.9 と設定しておき、鍛造に際し、外周部16より
も内周部16で圧縮代を小さくすることにより、外周部16
よりも内周部17の密度を小さくする。
21とコアロッド22と下パンチ23との間に入れる。つい
で、上パンチ24を下降させてダイ21とコアロッド22との
間に嵌入し、ダイ21とコアロッド22との間で両パンチ2
3,24により焼結体2aを圧縮し、鍛造する。この鍛造に
より、インナーローター2全体の高さがHに圧縮され
る。この圧縮に伴い、凸部18a は押し潰され、テンナー
ローター2の下端面は平らになる。このように、焼結体
2aは、外周部16a の高さH0が内周部17a の高さh0よりも
大きいので、内周部17a よりも外周部16a がより大きく
圧縮されるが、H=0.87H0であり、H=0.9h0 である。
そして、一般に圧縮代を変えることにより密度調整がで
きるが、外周部16に対する前記H=0.87H0の圧縮によ
り、外周部16の密度は約 7.8g/cm3 になり、内周部17に
対する前記H=0.9H0 の圧縮により、この内周部17の密
度は約 7.5g/cm3 になる。こうして、インナーローター
2の正規の高さ寸法Hに対して、焼結体2aの外周部16a
および内周部17a の高さ寸法H0,h0をH0=H/0.87、h0
=H/0.9 と設定しておき、鍛造に際し、外周部16より
も内周部16で圧縮代を小さくすることにより、外周部16
よりも内周部17の密度を小さくする。
【0012】以上のように、前記実施例の構成によれ
ば、ギヤポンプに用いられる鉄系焼結鍛造体からなるイ
ンナーローター2において、アウターローター1の歯部
3に噛み合う歯部4のある外周部16は、密度を真密度に
近い約 7.8g/cm3 にしたので、オイル中におけるアウタ
ーローター1の歯部3との噛み合いに対して、十分な強
度が得られる。すなわち、歯部4付近の破損、磨耗を防
止できる。一方、単に駆動軸9が接続される内周部17
は、密度を約 7.5g/cm3 にしてあるが、一般的に、アウ
ターローター1の歯部3が摺動する外周部16ほどの強度
を必要としない場合がほとんどであり、強度的には 7.5
g/cm3 で十分である。そして、このように内周部17の密
度を小さくすることにより、鍛造時において、内周部17
に対する加圧力を低く抑えられる。このことは、金型の
磨耗や破損を防止する上で効果があるとともに、複雑形
状の付与などに対しても有効である。そして、インナー
ローター2全体の密度を 7.8g/cm3 にしようとした場合
には、鍛造時の加圧力は、インナーローター2の上下方
向投影面全体について9〜12t/cm2 を必要とするが、本
実施例においては、外周部16の投影面については9〜12
t/cm2 が必要な一方、内周部17の投影面については5〜
6t/cm2 でよいので、必要な加圧力の総計がより少なく
てよく、より小容量のプレスでの鍛造が可能になる。こ
れは、特に、焼結鍛造体からなる部品が大型であると
き、効果的である。例えば、かりに外周部16および内周
部17の投影面積がそれぞれ10cm2 として、全体に10t/cm
2 が必要なら、計 200t必要であるが、外周部16では10
t/cm2 で内周部17では5t/cm2 なら、計 150tでよい。
さらに、使用上も、特に駆動軸9がスプライン嵌合する
中心孔8のある内周部3の密度が小さいことにより、衝
撃が吸収されやすく、インナーローター2と駆動軸9と
の間で生じる騒音、振動が小さくなる。気孔が比較的多
く残っていることによる消音効果もある。
ば、ギヤポンプに用いられる鉄系焼結鍛造体からなるイ
ンナーローター2において、アウターローター1の歯部
3に噛み合う歯部4のある外周部16は、密度を真密度に
近い約 7.8g/cm3 にしたので、オイル中におけるアウタ
ーローター1の歯部3との噛み合いに対して、十分な強
度が得られる。すなわち、歯部4付近の破損、磨耗を防
止できる。一方、単に駆動軸9が接続される内周部17
は、密度を約 7.5g/cm3 にしてあるが、一般的に、アウ
ターローター1の歯部3が摺動する外周部16ほどの強度
を必要としない場合がほとんどであり、強度的には 7.5
g/cm3 で十分である。そして、このように内周部17の密
度を小さくすることにより、鍛造時において、内周部17
に対する加圧力を低く抑えられる。このことは、金型の
磨耗や破損を防止する上で効果があるとともに、複雑形
状の付与などに対しても有効である。そして、インナー
ローター2全体の密度を 7.8g/cm3 にしようとした場合
には、鍛造時の加圧力は、インナーローター2の上下方
向投影面全体について9〜12t/cm2 を必要とするが、本
実施例においては、外周部16の投影面については9〜12
t/cm2 が必要な一方、内周部17の投影面については5〜
6t/cm2 でよいので、必要な加圧力の総計がより少なく
てよく、より小容量のプレスでの鍛造が可能になる。こ
れは、特に、焼結鍛造体からなる部品が大型であると
き、効果的である。例えば、かりに外周部16および内周
部17の投影面積がそれぞれ10cm2 として、全体に10t/cm
2 が必要なら、計 200t必要であるが、外周部16では10
t/cm2 で内周部17では5t/cm2 なら、計 150tでよい。
さらに、使用上も、特に駆動軸9がスプライン嵌合する
中心孔8のある内周部3の密度が小さいことにより、衝
撃が吸収されやすく、インナーローター2と駆動軸9と
の間で生じる騒音、振動が小さくなる。気孔が比較的多
く残っていることによる消音効果もある。
【0013】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
ローターの形状は、前記実施例のものに限らない。すな
わち、歯数は6に限らず、また、中心孔はスプライン嵌
合用のものに限らないし、中心部にボス部を有していて
もよい。さらに、図3に示す鍛造用の金型は、一例にす
ぎない。また、ローター2の外周部16および内周部17の
密度も、前記実施例に示す約 7.8g/cm3 および約 7.5g/
cm3 に限らない。ただし、外周部16の密度は、7.7g/cm3
以上であることが好ましく、また、内周部17の密度
は、 6.6〜7.6 g/cm3 であることが好ましい。この範囲
内で、密度は、使用条件などに応じて決める。
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
ローターの形状は、前記実施例のものに限らない。すな
わち、歯数は6に限らず、また、中心孔はスプライン嵌
合用のものに限らないし、中心部にボス部を有していて
もよい。さらに、図3に示す鍛造用の金型は、一例にす
ぎない。また、ローター2の外周部16および内周部17の
密度も、前記実施例に示す約 7.8g/cm3 および約 7.5g/
cm3 に限らない。ただし、外周部16の密度は、7.7g/cm3
以上であることが好ましく、また、内周部17の密度
は、 6.6〜7.6 g/cm3 であることが好ましい。この範囲
内で、密度は、使用条件などに応じて決める。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、ギヤポンプ用焼結鍛造
ローターにおいて、駆動軸の接続される中心孔のある内
周部の密度を 7.7g/cm3 以上とし、他のローターの歯部
と噛み合う歯部のある外周部の密度を 6.6〜7.6 g/cm3
にしたので、外周部では、他のローターの歯部との噛み
合いに抗して十分な強度、耐磨耗性を確保しながら、必
要な鍛造用プレスの容量を下げることができるととも
に、その金型の磨耗や破損も生じにくくでき、また、使
用時には、ローターと駆動軸との間で生じる振動や騒音
を低減できる。
ローターにおいて、駆動軸の接続される中心孔のある内
周部の密度を 7.7g/cm3 以上とし、他のローターの歯部
と噛み合う歯部のある外周部の密度を 6.6〜7.6 g/cm3
にしたので、外周部では、他のローターの歯部との噛み
合いに抗して十分な強度、耐磨耗性を確保しながら、必
要な鍛造用プレスの容量を下げることができるととも
に、その金型の磨耗や破損も生じにくくでき、また、使
用時には、ローターと駆動軸との間で生じる振動や騒音
を低減できる。
【図1】本発明のギヤポンプ用焼結鍛造ローターの一実
施例を示すインナーローターの断面図である。
施例を示すインナーローターの断面図である。
【図2】同上プリフォームである焼結体の一例を示す断
面図である。
面図である。
【図3】同上鍛造用プレスの金型の一例を示す断面図で
ある。
ある。
【図4】同上ギヤポンプの平面図である。
2 インナーローター 4 歯部 8 中心孔 9 駆動軸
Claims (1)
- 【請求項1】 駆動軸が接続される中心孔を中心部に有
するとともに、他のローターの歯部と噛み合う歯部を外
周に有するギヤポンプ用焼結鍛造ローターにおいて、前
記歯部のある外周部の密度を 7.7g/cm3 以上とし、前記
中心孔のある内周部の密度を 6.6〜7.6 g/cm3 にしたこ
とを特徴とするギヤポンプ用焼結鍛造ローター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4204095A JPH0650269A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | ギヤポンプ用焼結鍛造ローター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4204095A JPH0650269A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | ギヤポンプ用焼結鍛造ローター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0650269A true JPH0650269A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16484714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4204095A Withdrawn JPH0650269A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | ギヤポンプ用焼結鍛造ローター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0650269A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0962656A3 (de) * | 1998-06-06 | 2000-04-19 | Robert Bosch Gmbh | Zahnradmaschine |
JP2007506891A (ja) * | 2003-06-30 | 2007-03-22 | マーレ モトーアコムポーネンテン シュヴァイツ アクチエンゲゼルシャフト | ロータリピストンポンプの燒結金属製のロータ |
CN103277308A (zh) * | 2013-05-27 | 2013-09-04 | 无锡市恒特力金属制品有限公司 | 大型变速箱粉末冶金油泵转子 |
-
1992
- 1992-07-30 JP JP4204095A patent/JPH0650269A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0962656A3 (de) * | 1998-06-06 | 2000-04-19 | Robert Bosch Gmbh | Zahnradmaschine |
JP2007506891A (ja) * | 2003-06-30 | 2007-03-22 | マーレ モトーアコムポーネンテン シュヴァイツ アクチエンゲゼルシャフト | ロータリピストンポンプの燒結金属製のロータ |
JP4838712B2 (ja) * | 2003-06-30 | 2011-12-14 | マーレ モトーアコムポーネンテン シュヴァイツ アクチエンゲゼルシャフト | ロータリピストンポンプの燒結金属製のロータ |
CN103277308A (zh) * | 2013-05-27 | 2013-09-04 | 无锡市恒特力金属制品有限公司 | 大型变速箱粉末冶金油泵转子 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991005 |