JPH06501051A - 表面仕上げ用組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 番 技術分野 この発明は、基材に非摩耗性且つ非腐蝕性の、永続的乾燥潤滑性、耐腐蝕性及び 改善された液膜受は入れ特性を付与する表面仕上げ物並びに基材にかかる表面仕 上げ物を適用する方法に関する。

本発明は主として金属基材の表面仕上げに関するが、セラミック組成物のような 他の好適な基材材料に適用するための表面仕上げ物にも同様に利用できるという ことに留意すべきである。さらに、本発明において用いられる金属基材は、ロッ クウェル（Ｒｏｃｋｗｅｌｌ）　Ｃスケールについて測定して４０より大きい硬 度ファクターを有する非富に硬い金属からロックウェルロスケールについて測定 される硬度値を有する軟らかい金属にまでわたることができるということにも、 留意すべきである。　−従って、本発明において用いられる高圧衝突適用技術に 耐えるのに充分な構造上の完全さを持っている材料であれば、本発明は様々な基 材材料に対して適用することができる。

広範な耐腐蝕性コーティング及びかかるコーティングを基材に適用する方法がこ れまでに開示されている。その例は、例えば、米国特許第３．５７４．６５８号 、同第３゜７５４、９７６号、同第４．２２８．６７０号、同第４．３１２゜９ ００号、同第４．３３３．８４０号、同第４．４１５，４１９号、同第４．５５ ２．７８４号、同第４．５５３．４１７号及び同第４．７５３．０９４号の各明 細書に見出すことができる。

これに関して、上記の特許明細書のい（つかは、ピーニング（ｐｅｅｎｆｎｇ） 又はブラスティング（ｂｌａｓｔｉｎｇ）操作によって工作物の表面にコーティ ングを適用する方法を開示し、これらの方法においては、コーティング材料がベ レット又は他のショット材料によって表面に適用され、工作物の表面に対してベ レット又はショット（粒）上のコーティングを適用するためにコーティング材料 が工作物の表面に対して高圧で衝突される０例えば米国特許第３．５７４．６５ ８号明細書には、ショット材料に対して二硫化モリブデン又は二硫化タングステ ン系の乾燥潤滑コーティングを適用し、次いでこの乾燥潤滑材料を工作物の表面 にコーティングとして適用する方法が開示されている。米国特許第３．７５４． ９７６号明細書には、予めコーティング材料の不在下で穏やかなピーニング粒子 流によって清浄化しておいた工作物の表面にショット及び粉末状の金属をピーニ ングするコーティング方法が開示されている。米国特許第４．２２８．６７０号 明細書には、工作物の表面に潤滑剤を適用するために、鋼又はガラスショットを 潤滑剤とブレンドして工作物に対してブラスティングする方法が開示されている 。米国特許第４゜３１２．９００号明細書には、工作物表面を初めにガラス又は 砂のような研磨材料を用いてショットブラスティングすることによってへこませ 、次いでショットブラスティングによって工作物表面に作られた穴に二硫化モリ ブデンをパフ適用する方法が開示されている。米国特許第４、５５２．７８４号 明細書には、ピーニング技術によって工作物の表面に金属粉末を適用するための さらなる方法が開示されている。また、米国特許第４．７５３．０９４号明細書 にも、基材の表面に二硫化モリブデンをコーティングとして接着させるために、 二硫化モリブデンの薄膜コーティングをピーニング作用によって基材表面に適用 する方法が教示されている。

しかしながら、これら従来技術の開示はいずれも、本発明の製品によって達成さ れる組合せ特徴及び特性を示す製品を提供もせず、かかる製品の製造方法を提供 してもいない、実際、修理及び交換の経費を節減するために金属表面のような基 材表面の摩耗寿命を延ばすこと及びその摩擦特性を低減する必要性が、これまで の集中的な研究開発努力の中心課題であったし、そうあり続けている。しかしな がら、これらの努力は、従来既知のコーティング、塗料及び潤滑剤（湿潤及び乾 燥の両方）の使用からもたらされる比較的制限された成功を果たしているのみで ある。金属表面のような基材を処理するための既知の技術はそれぞれ、経費、適 用の困難さ、達成される製品特性等に関して重大な問題点及び欠点を示してい特 に、本発明の方法は表面変化を達成し、それによって、処理された工作物又は基 材の表面をこ複数のポ１ツマ−が結合されるものと思われる。ここで、用語ｒ結 合１又はｒ結合される（された、する、した）１とＣよ、所望の特性を示す製品 をもたらす物理同文Ｇよイヒ学的結合に対して用いられる。このことに基づけば １本発明の表面仕上げ物は単なるコーティングではなくて基材に永久同に結合し 、基材表面自体を摩滅することをこよってのみ除去することができるものである と思われる。従って、本発明の表面仕上げ方法は、従来達成されてし）な力）つ た程度の長期間持続する永続的乾燥潤滑性及び耐腐蝕性を有する永久仕上げを有 する製品をもたらすものである。

金属表面のような基材表面に所望のボ１ツマ−の物理的特性を付与するための従 来の方法に関して乞よ、通常、例１えばＥ、１．デュポン・ド・ヌムール＆ＣＯ １社（Ｅ、Ｉ。

Ｄｕ　Ｐｏｎｔ　Ｄｅ　Ｎｅｍｏｕｒｓ　＆　Ｃｏ、　Ｉｎｃ、）よりコーティ ング材料として商品名ｒテフロン１として販売されてし）るテトラフルオルエチ レン（ＴＦＥ）のようなフルオロカーボンポリマーが用いられてきた。テフロン 被覆された表面は、摩擦及び付着を低減することカＳ知られてし）る力Ｓ、しか しエポキシのような下塗りを用しＡて基材に適用しな番すればならない、従って 、被覆された表面番よさくよど太き（ない圧力下でも摩耗し、均一に薄く被覆せ ず、そして適用のために高温を必要とする。

発明の概要 本発明は、従来技術の知られている多くの欠点を克服する。本発明は、二硫化モ リブデン又は二硫化タングステンのような硫黄含有金属化合物とテトラフルオル エチレンのようなフルオロカーボンポリマーとの、好ましくは比的１＝１〜約１ ０：１（フルオロカーボンポリマー対硫黄含有金属化合物、重量％基準）の粒状 混合物を調製することを含む。

この粒状混合物の加圧流が、表面変化を引き起こして粒状混合物と基材とが相互 に作用し合うのに充分な圧力且つ期間で、基材の表面に衝突する。かかる表面仕 上げ物を基材の表面に適用した結果として、得られた製品は、顕著な耐腐蝕性並 びに長期間持続する永続的乾燥潤滑特性を示すことがわかった。さらに、この表 面仕上げ物は、基材又は工作物の表面に比較的薄く、不透過性で、表面硬化され た外面を提供することがわかった。これらの表面仕上げ物は充分に薄いので、加 工された部品の臨界的な耐性を妨害しないことがわかった。

従って、本発明の一般的な目的は、基材に適用するための新規の且つ改善された 表面仕上げ物を提供すること及びかかる表面仕上げ物を基材に適用する方法を提 供することである。

別の目的は、長期間持続する永続的乾燥潤滑特性を示し、基材に不透過性の表面 硬化された外側表面を提供する耐腐蝕性表面仕上げ物を提供することである。

さらなる目的は、耐腐蝕性で長期間持続する永続的乾燥潤滑性の表面仕上げ物を 基材上で製造する方法を提供することである。

さらなる目的は、高度の永久乾燥潤滑性を有する表面仕上げ製品（ここで、表面 仕上げ製品とは１表面仕上げされた製品を言う）を提供することである。

別の目的は、長期間持続する永続的乾燥潤滑性及び極高低温に対する高い耐性を 示す金属表面を提供することである。

さらに別の目的は、長期間持続する永続的乾燥潤滑性、耐腐蝕及び耐熱性並びに 改善された薄膜受は入れ（又は保持）特性を示す薄い表面仕上げ物を製造する方 法を提供することである。

さらに別の目的は、基材表面への本発明の表面仕上げ物の比較的容易で且つ費用 のかからない適用方法を提供することである。

上記したもの以外の本発明の目的は、以下の説明から当業者に明らかになるであ ろう。

図面の簡単な説明 第１図は、基材の表面に乾燥潤滑性且つ耐腐蝕性の仕上げ物を適用するのに用い られる本発明の方法を例示する概略流れ図である。

詳細な説明 図面は、基材に表面仕上げ物を適用するための本発明の方法の一具体例を示す概 略流れ図である。

第１図に示した本発明の具体例においては、多工程ブ′　ロセスが例示され、こ こでは、初めに炭化水素並びに他の物理的及び化学的なくずのような堅牢でない 表面汚染物を基材表面から除去するために、基材表面を随意としての溶剤による 損消浄化（以下、溶剤粗清浄又は単に損消浄と言う）工程に付す。この損消浄工 程は、基材上に存在して基材上への表面仕上げ物のブラスティング適用を妨害す ることがある汚染物を減少させるために用いられる。

この損消浄に用いるのに適した溶剤は基材に対して多少特異的である０例えば、 非常に汚れた脂っぽい基材においては、基材表面を清浄化するためにストッダー ド（５ｔｏｄｄａｒｄ）溶剤を用いることが必要だろう。クロム／モリブデン又 はステンレス鋼のような非脱ガス性の基材表面に対しては、１．１．１−トリク ロルエタン又は同等の溶剤を超音波清浄操作において用いることができる。脱ガ ス性の基材に対しては、ブランソン（Ｂｒａｎｓｏｎ）　Ｉ　Ｓ溶剤を超音波清 浄操作において用いる。

実験室で用いた特異的溶剤粗清浄では、バリークリーン（Ｈｕｒｒｉ−Ｋｌｅｅ ｎ）冷式部品洗浄機を用い、バリーセーフ・スペシャル・フォーミュラ・デグリ ーサー（ＨｕｒｒＬ−３ａｆｅ　５ｐｅｃｉａｌ　Ｄｅｇｒｅａｓｅｒ）を含有 させたストツダード溶剤（１：４の希釈度）中で金属基材をブラシ擦りし、次い で基材を空気乾燥させた。その後、ブランソンＩＳフォーミュレイテッド・クリ ーニング・ソリューション（Ｂｒａｎｓａｎ　ＴＳ　Ｆｏｒｍｕｌａｔｅｄ　Ｃ ｌｅａｎｉｎｇ　５ｏｌｕｔｉｏｎ）（１：１０の希釈度）中で、又はブランソ ンＩＳフオーミュレイテッド・クリーニング・ソリューションを充填したブラン ラン８２超音波清浄操作棲中での間接法を用いて１．１．１−　トリクロルエタ ン粗清浄液（ブラウネルズ（Ｂｒｏｗｎｅｌｌｓ）より販売）（１：１０の希釈 度）中で、材料を清浄化した。清浄化時間は４０℃において約１５分とした。

図面に示したように、溶剤粗清浄工程の終了後に、後に適用すべき表面仕上げ材 料と相互に作用させるために、基材を研磨清浄／表面破断工程に付して基材の表 面上に充分且つ適当な大きさの破断された表面を作る。この研磨清浄工程では、 損消浄工程で除去されなかった酸化物又は汚染物が基材材料から除去される。

この研磨清浄／表面破断工程は、米国特許第４．７５３゜０９４号明細書に損消 浄化について開示された方法に従ってブラスティングキャビネット環境中で実施 することができる。本方法のこの工程の中での特定的な処理パラメーターは、基 材材料及びその予定される最終用途に応じて選択に付される０例えば、投射圧力 ／速度、温度、投射角度、ブラスティング時間及び同様のプロセスのパラメータ ーが選択に付され、これらは基材の最終処理が乾燥潤滑性、耐摩耗性、迅速離脱 （即ち非粘着効果）、操作温度範囲及び（又は）耐腐蝕性のいずれを向上させる ためのものなのかということに応じて変化する。

この研磨清浄／表面破断工程に用いられるブラスティング材料に関しては、軟ら かい非鉄金属及び合金（例えばアルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、亜鉛、ベ リリウム、金、錫、青銅、真鍮等）に対しては、基材の表面をブラスティングに よって清浄化するために、ガラスピーズ、ナイロン若しくはプラスチック粒子又 はアルミニウムショットを用いることができるということがわかった。硬い非鉄 金属（例えばニッケル）並びに鉄金属及び合金（例えば鉄、モリブデン、クロム 、タングステン、バナジウム、鋼及びステンレス鋼）に対しては、基材の表面を 清浄化する際にピーニング作用をもたらすために、酸化アルミニウム粒子、炭化 珪素粒子、ガラスピーズ、砂粒子、鋼ショット等を用いることができる。この点 に関して、迅速離脱又は非粘性性のような特性が望まれる用途については、攻撃 性の小さい媒体（例えばガラスピーズ）を用いることができ、他方、高められた 耐摩耗性又は乾燥潤滑性のような最終製品特性が望まれる用途に用いるためには 、酸化アルミニウム又は炭化珪素のような攻撃性の大きい媒体が好ましいという ことがわかった。

この研磨清浄工程を実施するために採用されるべき投射圧力に関しては、クロム ／モリブデン鋼のような硬い基材及び非常に硬い基材に対しては２５０ｐｓ　ｉ までの圧力を用いることができ、他方、他の用途には約２０ｐｓｉはど低い低投 射圧力を用いることができる０本明細書において用語「投射圧力１とは、投射装 置のノズルから２インチの距離における基材に適用されるブラスティング圧力と 定義される。

この研磨清浄工程の実施に当たって採用される温度範囲は選択上の問題であり、 達成される表面処理の品質を決定するものではないと思われる。しかしながら、 周囲温度〜約５０℃の範囲の温度がこの清浄工程に適していることがわかった。

実験室において採用される特定的な研磨清浄／表面破断プロセスにおいては、酸 化アルミニウム（超微粉等級、ブラウネルズ）によって清浄化／破断ずべき基材 は、商品名サーフガード（５ＵＲＦＧＡＲＤ）として販売されているテクニ・ブ ラスト・３６型清浄機（Ｔｅｃｈｎｉ　ＢｌａｓｔＭｏｄｅｌ　３６　（：ｌｅ ａｎｉｎｇ　Ｍａｃｈｉｎｅ）を用いて１００ボンドの圧力で５８ｆｔ”７分の 速度でブラスティングした。この清浄機は、セラミックノズルを持つ３／１６イ ンチのブラスティングガンを備えたものである。また、ガラスピーズ（米国篩寸 法２７０番、ブラウネルズ）で清浄化／破断ずべき基材は、内径１／４インチの ノズルを備えたトリツク・ダイレクト・プレッシャー・キャビネット３６Ｘ３０ ／ＰＣ型（Ｔｒｉｎｃｏ　Ｄｉｒｅｃｔ　Ｐｒｅｓｓｕｒｅ　ＣａｂｉｎｅｔＭ ｏｄｅｌ　３６ｘ３０／ＰＣ）を用いてブラスティングし、この基材は、均一な 破断表面が得られ且つ全ての表面汚染物が除去されるまで、約２インチ〜１２イ ンチ（好ましくは約６〜８インチ）の間隔で約２０°〜９０°　（好ましくは約 ３０°〜６０′″）の角度で６０〜１２０ｐｓｉ　（好ましくは約８０〜１００ ｐｓ　ｉ）においてブラスティングした。

図面に示した工程３において、基材は、残留する清浄化／破断媒体を除去して起 こり得る異なる媒体によるクロス汚染を防止するために、乾燥圧縮空気によって 清浄化（以下、単に空気清浄と言う）される。

予備的な清浄工程１．２及び３が完了したら、基材は本発明に従って処理できる 状態にある。

本発明に従えば、硫黄含有金属化合物とフルオロカーボンポリマーとの粒状混合 物が加圧流中に向けられ、この粒状混合物と基材とを相互に作用させ且つ驚異的 に薄（、不透過性で、表面硬化された、耐腐蝕性で、永続的乾燥潤滑性の仕上げ 物を基材の表面に提供するのに充分な圧力且つ充分な期間で、基材の表面に衝突 させられる。

実施上は、処理すべき基材表面は金属表面であるのが好ましい。しかしながら、 前記したように、基材は、任意の好適な鉄若しくは非鉄金属又は金属の合金又は セラミック組成物であってもよい。

基材表面への粒状物質の衝突又はピーニングを促進するためには、混合物を前も って破断された基材表面に運ぶ目的のために、好適なショット寸法を有する好適 なピーニング媒体を用いるべきであることがわかった。表面仕上げ用粒状材料の ためのキャリヤーを提供すること以外のピーニング媒体の目的は、ピーニングプ ロセスを介して基材を表面硬化させることである０本方法において用いるための 好適なピーニング媒体は、基材に対するその適合性及びそれが搬送する粒状表面 仕上げ材料に対するその親和性に関連して選択される。

さらに、ピーニング媒体の寸法及び硬さが、清浄化され破断された基材表面への 表面仕上げ材料の効果的な移動に影響を及ぼすことがわかった。これに関して、 本発明者らは、ＳＡＥ寸法寸法３呑０ （好ましくはほぼＳ７０番〜５２３０番の範囲、特に好ましくはほぼ８１７０番 ）のショット寸法が本発明の方法に用いるのに好適であることを見出した。特に 、本発明者らは、より軟らかい金属基材（例えばロックウェルＢスケール又はロ ックウェルＣスケール評価で４０以下のもの）については、最大の表面仕上げ被 覆面積を達成するためにはより大きい寸法（例えばほぼＳＡＥ寸法１７０番以上 ）のショットを用いるのが好ましいということを見出した．また、本発明者らは 、このような大きいショット（即ちＳＡＥ寸法５１７０番以上のもの）は、より 硬い金属（ロックウェルＣスケール評価で４０以上のもの）についても、連続的 な表面被覆を達成するのに同様に好ましいということを見出した．しかしながら 、ある種の用途においては表面が荒くなるのを防止するだめに、それより小さい 寸法のショットを用いることもできるということに留意すべきである。

本発明において用いることができる好適なピーニング媒体の例は、鋼ショット、 ステンレス鋼ショット、アルミニウムショット、プラスチックショット及び同様 の基材表面への衝突に耐えるのに充分な構造上の完全さを有するものである。

一般的に、本発明の表面仕上げ用組成物は、製品の最終用途の目的に望まれる乾 燥潤滑性及び（又は）耐腐蝕性及び（又は）非粘着性を提供するために配合され た固体状潤滑剤の粒状混合物である０本発明の粒状混合物中に用いるための好適 な固体状潤滑剤には、フルオロカーボンポリマー及びキャリヤー又はバインダー ポリマーが包含される。

好適なフルオロカーボンポリマーの例には、テトラフルオルエチレン（ＴＦＥ） 、ヘキサフルオルプロピレン（ＨＦＰ）及びベルフルオルアルコキシビニルエー テル（ＰＰＶＥ）　の＊モポリマー並びにＴＦＥとＨＦＰどのコポリマー及びＴ ＦＥとＰＰＶＥとのコポリマーのような、完全に弗素化された炭素主鎖を有する 微粉状フルオロカーボン樹脂のホモジネート物又は混合物がある．他の好適なフ ルオロカーボンポリマーは、完全に弗素化されてはいないフルオルポリマー樹脂 、例えばエチレン−テトラフルオルエチレン（ＥＴＦＥ）、ポリ弗化ビニリデン （ＰＶＤＦ）　、エチレンーク口ルトリフルオルエチレン（ＥＣＴＦＥ）　、エ チレンとＴＦＥとのコポリマー、例えばＥ、１．デュポン・ド・ヌムール＆Ｃｏ 。

社より部品名ｒテフゼル（Ｔｅｆｚｅｌ）　Ｊとして販売されている製品である ０本発明において用いられるフルオロカーボンポリマーの分子量は比較的広範囲 に渡っていてよいが、約８００〜約２０００の分子量が好ましく、約１０００〜 １８００の分子量が特に好ましい、さらに、様々な分子量のフルオロカーボンポ リマーの混合物、例えば１１００の分子量を有するテトラフルオルエチレンと１ ３００の分子量を有するテトラフルオルエチレンとの混合物を本発明において有 利に用いることができるということに留意すべきである。

要約すると、フルオロカーボンポリマーは、それらの個々の特性を基材に付与す る能力並びに用いられる基材及びピーニング媒体及び（又は）選択した他の固体 状潤滑材料に対するそれらの親和性を考慮して選択される。

さらに、本発明において用いるための好適なフルオロカーボンポリマーは、水及 び他の固体、紫外線並びに気体に対して不透過性であり且つ化学的に非反応性で ある。

このポリマーは、線状ポリマーの高いＣ−Ｆ及びＣ−Ｃ結合強度並びにその結果 としての無極性性質の結果として、熱安定性が高く、高い表面温度（即ち約２０ ４℃〜２６０℃）に耐える。これらの樹脂は低い摩擦係数並びに低い誘電率及び 誘電正接を有する。これらは高度の直線可撓性を示し、耐燃性である。

本発明において用いられる粒状混合物のもう一方の固体状潤滑剤成分は硫黄含有 金属化合物であり、これはキャリヤー又はバインダー分子として働く０本発明の 目的のための好適な金属硫化物は、耐摩耗／乾燥潤滑性能を有し、高い操作温度 に耐えることができ且つ（又は）本発明において基材として用いられるもののよ うな金属若しくは本発明において用いられるピーニング媒体に対して高い親和性 を示し、そして、表面処理用混合物の成分として選択されたフルオロカーボンポ リマーに対して高い親和性を示すものである。

本発明において用いるための好適な硫黄含有金属化合物の例には、モリブデン、 タングステン、鉛、錫、銅、カルシウム、チタン、亜鉛、クロム、鉄、アンチモ ン、ビスマス、銀、カドミウム及びそれらの合金の硫化物並びにそれらの混合物 がある。

好ましい態様においては、用いられる粒状混合物中の硫黄含有金属化合物として 、二硫化モリブデンが用いられる。二硫化モリブデンは、鋼及び他の基材金属に 対して高い親和性を有し、表面硬度、耐腐蝕性、高温強度及び乾燥潤滑性を高め る能力を有する。二硫化モリブデンはまた、本発明において用いることが有利で あることがあるフルオロカーボン微粉末に対しても、高い親和性を有する。かく して、本発明において二硫化モリブデンを用いることによって、乾燥潤滑用添加 剤としての機能と、ピーニング媒体をコーティングするのを促進するための、フ ルオロカーボンポリマー用のキャリヤー／ノ＼イングー分子としての機能との、 二重の機能がもたらされることがわかった。

一般的に、必要な表面仕上げを提供するために粒状混合物中に添加すべきフルオ ロカーボンポリマーの量は、二硫化モリブデンのようなキャリヤー又はバインダ ー分子がこのポリマーによって飽和されてしまうのに要するポリマーの量によっ て決定される。ブラスティングキャビネット中でピーニング作用によって基材に 表面仕上げを適用するために用いられる粒状混合物の合計量は、キャビネット中 でのブラスティング操作の間、完全にコーティングされたピーニング媒体を保つ のに必要な材料の量によって決定される。

実験室での本発明の実施の例では、ブラスティングキャビネット中で粒状混合物 を基材の表面に向けるために、セラミックノズルを持つ３／１６インチのサクシ ョン・ブラスト・ガン（Ｓｕｃｔｉｏｎ　Ｂｌａｓｔ　Ｇｕｎ）を備えたテクニ ・ブラスト・３６型サーフガード・ビーン・ブレーティング機（Ｔｅｃｈｎｉ　 Ｂｌａｓｔ　Ｍｏｄｅｌ　３６５ＵＲＦＧＡＲＤ　ＰｅｅｎＰｌａｔｉｎｇ　Ｍ ａｃｈｉｎｅ）を、１００ボンドの圧力で７０ｆｔ”７分の速度で用いた。キャ ビネットには二硫化モリブデン（超微粉等級、ロット番号５１０ＤＳ、クリマッ クス・モリブデン社（ＣＨｍａｘ　Ｍｏｌｙｂｄｅｎｕｍ　Ｃｏ、））５００ｒ ｎｊ２（容量による）、約１１００の分子量を持つテトラフルオルエチレン（テ フロン・フルオロアデイテイヴＭＰ１１００型（Ｔｅｆｌｏｎ　Ｆｌｕｏｒｏａ ｄｄｉｔｉｖｅ　Ｔｙｐｅ　ＭＰＩｌｏｏ）、ロット番号ＢＭＡＢ４０ＤＯＯ２ 、デュポン社）５００ｍ℃（容量による）、約１３００の分子量を持つテトラフ ルオルエチレン（テフロン・フルオロアデイテイヴＭＰ１３００型、ロット番号 ６８〜８６、デュポン社）５００ｍＪ２　（容量による）及びＳ７０番鋼シミッ ト（テクニ・ブラスト）２００ポンドを装填した。ブラスティングキャビネット 温度は約５０℃に保ち、ビーン・ブレーティング機のノズルにおける投射圧力は ８０ｐｓｉとした。ピーニング媒体を含有する粒状混合物は、均一で空隙のない 表面処理が達成されるまで、約６〜８インチの間隔で４５°の角度でブラスティ ングした。

図面に示した工程４が終了して本発明の方法に従って基材に表面仕上げ物が適用 された後に、得られた製品は後処理の清浄及び貯蔵工程（図面中の工程５）に付 すのが有利であることがあるということがわかった。プロセスのこの工程におい て、本発明の表面仕上げ物が適用された基材は、残留する表面処理用粒子を除去 するために、乾燥圧縮空気によって清浄化される。その後、所望ならば、基材は 清浄化用溶液で洗浄され、材料の最終用途に対して適合性のある油と共に貯蔵さ れる。

本発明の好ましい具体例において、表面仕上げ物は、大きさ２インチ×２インチ 、厚さ１／４インチのクロム／モリブデン鋼試料の表面で製造される。クロム／ モリブデン鋼試料の硬度は、ロックウェルＣスケールについて測定して５３だっ た。このプロセスにおいては、鋼試料を適宜な溶剤粗清浄に付した後に、キャビ ネット中でこの試料を研磨洗浄／表面破断工程に付した。この際、酸化アルミニ ラムシゴツトを周囲温度条件下で約４５゜の角度で６０ｐｓｉにおいて鋼表面に 衝突させた。

その後、試料をブラスティング・キャビネット内に導入し、粒状混合物をこの試 料の表面に向けるために、セラミックノズルを備久た３／１６インチのサクショ ン・ブラスト・ガンを有するテクニ・ブラスト・３６型サーフガード・ビーン・ ブレーティング機を用いた０粒状混合物は次のようにして調製した。即ち、容器 中で約１５００の分子量を有するテトラフルオルエチレン（テフロン・フルオロ アデイテイヴＭＰＬ５００Ｊ型、ロット番号９９９９９９）２２オンス（重量） をＳＡＥ寸法８１７０番の鋼ショット１００ボンドと混合した。次いで、同じ容 器中でさらに１４．５オンス（重量）のテトラフルオルエチレン（ＭＰ１５００ Ｊ）を鋼ショットと混合した。別の容器中で、二硫化モリブデン（超微粉等級、 ロット番号５１０ＤＳ、クリマックス・モリブデン社）３０オンス（重量）をＳ ＡＥ寸法５１７０番の鋼ショット１００ボンドと混合した。

次いで２つの容器の内容物を互いに混合し、この混合物にさらに２４３オンス（ 重量）のテトラフルオルエチレン（ＭＰ１５００Ｊ）を添加した。−緒にされた 混合物はテトラフルオルエチレン６０．８オンス（重量）、二硫化モリブデン約 ３０オンス（重量）及びＳＡＥ寸法８１７０番の鋼ショット約２００ボンドを含 有する。得られた一緒にされた混合物は、約２：１のテトラフルオルエチレン対 二硫化モリブデン重量比を有する。

ブラスティングキャビネット温度は約５０”Ｃに保ち、ビーン・ブレーティング 機のノズルにおける投射圧力は８０ｐｓｉとした。ショットの表面に粒状混合物 が緊密にコーティングされた鋼ショットピーニング媒体を、粗で約４５°の角度 で約１５秒間ブラスティングして、クロム／モリブデン鋼試料の表面に均一で空 隙のない表面を形成させた。

ブラスティング処理に続いて、試料をハリークリーンスデーシ式ン（Ｈｕｒｒｉ −Ｋｌｅｅｎ　５ｔａｔｉｏｎ）中でストッダード溶剤に付すことによって、試 料を後処理の清浄工程に付した。この清浄工程に続いて、得られた製品を１００ ０ｍβビーカー中で１．１．１−　）ジクロルエチレン中で清浄化し、得られた 清浄化された表面仕上げ製品を評価する前に空気乾燥に付した。

得られた製品は非摩耗性且つ非腐蝕性の表面を有し、この表面は永続的に耐腐蝕 性であり、乾燥潤滑性及び優れだ液膜受は入れ特性を示した。

か（して、得られる製品が別の方法では得られない様々な利点を示すような態様 で基材上に表面仕上げ物を製造する方法を記載してきた。この表面仕上げ製品は 、永久乾燥潤滑性を示し、極高低温に対する耐性が高い。さらに、この表面仕上 げ製品は化学的に不活性なので、通常あ酸化及び腐蝕に対して自然の遮断材を提 供する。さらに、処理された基材表面における仕上げ物は、優れた永続性を示し 、そして極めて薄（、従来技術のコーティングにおいて被覆の厚さがミル単位で 測定される、例えば標準的な工業上の無電解ニッケルコーティングがニッケルめ っき溶液中に９０．５℃において４５分間浸漬した場合に３／８ミルの厚さを有 するのに対して、この仕上げ物は約０．５μ程度の厚さだった。さらに、本発明 の表面仕上げ物は、所望の表面変化を提供するために、比較的低い温度において さえ比較的容易に且つ費用がかからずに適用される。

本発明に従って製造された製品は、様々な産業において、金属対金属の摩擦点を 有する製品又は金属表面腐蝕を受けやすい製品において多様の用途を有する０本 発明の利用範囲の例には、自動車産業、燃料取扱い装置、電動工具及び装置、フ ァスナー、玉軸受、ローラー及び他の耐摩耗部品、料理道具、家庭用品及び安全 かみそりの刃を含む消費製品、タービン、ギア及び他のかみ合い機械での用途並 びに様々な他の潜在的用途がある。

本発明をある種の特定的な好ましい形で記載してきたが、この本発明の開示は例 としてのみ為されたものであることを理解すべきである。本発明の方法の詳細及 び操作工程並びに用いられる材料についての多くの変更は、添付した請求の範囲 に記載された本発明の範囲及び思想から逸脱するものではない。

ＦＩＧ、　１ フロントページの続き （５１）　Ｉｎｔ、　Ｃ１，５識別記号　庁内整理番号Ｃ２３Ｇ　５１００　９ ２７１−４Ｋ （８１）指定回　ＥＰ（ＡＴ、ＢＥ、ＣＨ，ＤＥ。

ＤＫ、ＥＳ、ＦＲ，ＧＢ、ＧＲ，ＩＥ、ＩＴ、ＬＵ、ＭＣ，ＮＬ、ＳＥ）、０Ａ （ＢＦ、ＢＪ、ＣＦ、ＣＧ、ＣＩ、ＣＭ、ＧＡ、ＧＮ、ｈｉＬ、ＭＲ，ＳＮ、Ｔ Ｄ、ＴＧ）、　ＡＵ、　ＢＢ、　ＢＧ、　ＢＲ，ＣＡ、　Ｃ３，ＦＩ、　ＨＵ。

Ｊ　Ｐ、　ＫＰ、　ＫＲ，ＬＫ、　ＭＧ、　ＭＮ、　ＭＷ、　Ｎｏ、ＰＬ、　Ｒ ○、ＲＵ、ＳＤ Ｉ

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. １．不透過性で、表面硬化された、耐腐蝕性で、永続的乾燥潤滑性の仕上げ製品 を提供するためにピーニングによって基材に適用するための表面仕上げ用組成物 であって、硫黄含有金属化合物とフルオロカーボンポリマーとの粒状混合物を含 む、前記組成物。
2. ２．前記粒状混合物が前記基材に化学的に結合される、請求の範囲第１項記載の 組成物。
3. ３．前記硫黄含有金属化合物が二硫化モリブデンである、請求の範囲第１項記載 の組成物。
4. ４．前記硫黄含有金属化合物がタングステン、鉛、錫、銅、カルシウム、チタン 、亜鉛、クロム、鉄、アンチモン、ビスマス、銀、カドミウム及びそれらの合金 の硫化物並びにそれらの混合物より成る群から選択される、請求の範囲第１項記 載の組成物。
5. ５．前記フルオロカーボンポリマーがテトラフルオルエチレンである、請求の範 囲第１項記載の組成物。
6. ６．前記テトラフルオルエチレンが約８００〜２０００の分子量を有する、請求 の範囲第５項記載の組成物。
7. ７．前記フルオロカーボンポリマーが、約１１００の分子量を有するテトラフル オルエチレン及び約１３００の分子量を有するテトラフルオルエチレンを含む、 分子量が異なるテトラフルオルエチレンの混合物である、請求の範囲第１項記載 の組成物。
8. ８．前記フルオロカーボンポリマーがヘキサフルオルプロピレン、ペルフルオル アルコキシビニルエーテル、テトラフルオルエチレンとヘキサフルオルプロピレ ンとのコポリマー、テトラフルオルエチレンとペルフルオルアルコキシビニルエ ーテルとのコポリマー、エチレン−テトラフルオルエチレン、ポリ弗化ビニリデ ン、エチル−クロルトリフルオルエチレン、エチレンとテトラフルオルエチレン とのコポリマー及びそれらの混合物より成る群から選択される、請求の範囲第１ 項記載の組成物。
9. ９．不透過性で、表面硬化された、耐腐蝕性で、永続的乾燥潤滑性の仕上げ製品 を提供するためにピーニングによって金属基材に適用するための表面仕上げ用組 成物であって、二硫化モリブデンとフルオロカーボンポリマーとの粒状混合物を 含む、前記組成物。
10. １０．前記フルオロカーボンポリマーがテトラフルオルエチレンである、請求の 範囲第９項記載の組成物。
11. １１．前記粒状混合物が前記金属基材の表面と化学的に結合される、請求の範囲 第１０項記載の組成物。
12. １２．前記テトラフルオルエチレンが約８００〜２０００の分子量を有する、請 求の範囲第１０項記載の組成物。
13. １３．前記フルオロカーボンポリマーが、約１１００の分子量を有するテトラフ ルオルエチレン及び約１３００の分子量を有するテトラフルオルエチレンを含む 、分子量が異なるテトラフルオルエチレンの混合物である、請求の範囲第１１項 記載の組成物。