JPH065009U - ランプケース - Google Patents

ランプケース

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JPH065009U
JPH065009U JP4386692U JP4386692U JPH065009U JP H065009 U JPH065009 U JP H065009U JP 4386692 U JP4386692 U JP 4386692U JP 4386692 U JP4386692 U JP 4386692U JP H065009 U JPH065009 U JP H065009U
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lamp case
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廣志 碁盤
法 葭原
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な表面性と成形性を有し、かつ樹脂組成
物に含まれる物質ガラス面に付着してガラス面が曇るの
を防止する。 【構成】 ポリエチレンテレフタレートおよび/または
ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、ビ
スオキサゾリン化合物0.1〜5.0重量部および無機
強化材0〜100重量部を含有するポリエステル樹脂組
成物を成形する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車用のランプケースや密閉型の照明用ランプケースとして使用 されるガラス面が曇らないランプケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ランプケースとしては、板金製のものや不飽和ポリエステル樹脂組成物 の成形品が使用されていた。ところが、最近では機能性アップの要求に伴いラン プケースの形状が複雑になり、ケース用材料に深絞り加工性が要求されるように なってきたので、図1及び図2に示すような樹脂の成形品が使用されている。な お、図1は自動車用ランプケース1と、このランプケース1と組み合わせて使用 されるガラス2と、ガラス2とランプケース1によって密閉されるランプ3とを 備えた自動車用ランプユニットの平面を示し、図2は室内用ランプケース11と 、このランプケース11と組み合わせて使用されるガラス12と、ガラス12と ランプケース11によって密閉されるランプ13とを備えた室内用ランプユニッ トの正面を示す。
【0003】 また、不飽和ポリエステル樹脂組成物は成形性に劣るために、より生産性の高 いポリエチレンテレフタレート樹脂組成物やポリブチレンテレフタレート樹脂組 成物からなる成形品が使用されるようになってきた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、ランプの熱容量が大きい場合やランプと成形品が近接している場合で は、成形品の温度が高温になるために、成形品から分解物や配合物が昇華して、 成形品と組み合わせられているガラス面にこれらが析出し、ガラス面が曇るとい う問題が発生していた。このためポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテ レフタレート樹脂成形品の用途が制限されていた。
【0005】 本考案は、上記問題を解消するためになされたものであって、その目的は、良 好な表面性と成形性を有する上に、長時間の使用においてもガラス面を曇らせる ことのないランプケースを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案者らは、組み合わせて使用されるガラス面を曇らせないランプケースを 鋭意検討した結果、ついに本考案を完成するに到った。すなわち、本考案は、ポ リエチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンテレフタレート100重 量部に対して、ビスオキサゾリン化合物0.1〜5.0重量部および無機強化材 0〜100重量部を含有するポリエステル樹脂組成物を成形してなることを特徴 とするランプケースである。
【0007】 本考案において使用されるポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ タレートとしては、エチレングリコールまたはブチレングリコールとテレフタル 酸(その誘導体を含む)との重合体のみならず、少なくとも80モル%以上のエ チレンテレフタレートやブチレンテレフタレート繰り返し単位を含む共重合ポリ エステルが挙げられる。共重合成分としては公知の酸成分および/またはグリコ ール成分が使用できる。すなわち、共重合成分としては、例えば、イソフタル酸 、ナフタレン1,4または2,6ジカルボン酸、ジフェニルエーテル4,4ジカ ルボン酸、アジピン酸、セバシン酸のような酸成分;エチレングリコール、プロ ピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチル グリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ ニール)プロパンのようなグリコール成分;p−オキシ安息香酸のようなオキシ 酸等が挙げられる。
【0008】 また本考案に使用されるポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポ リブチレンテレフタレート)は、フェノール/テトラクロロエタン混合溶媒(6 /4重量比)により30℃で測定して求めた固有粘度が通常0.4以上であり、 0.5以上が好ましい。また上記ポリエステル樹脂を主体とし、これにポリシク ロジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の芳香族ポリエステ ルやポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリラクトン等の脂肪 族ポリエステルやポリカーボネート等や他の熱可塑性樹脂を混合しても良い。
【0009】 本考案に用いられるビスオキサゾリン化合物としては下記一般式化1で示され るものである。
【0010】
【化1】
【0011】 (式中Rは2価の有機基を示し、水素原子はアルキル基又はアリール基で置換 されていてもよい。) 一般式化1で表されるビスオキザゾリン化合物の具体例としては、2,2′− メチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリ ン)、2,2′−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′− プロピレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(2−オ キサゾリン)、2,2′−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′ −オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス (2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキ サゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾ リン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、 2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレ ンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4 ,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−フ ェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−o−フェニレンビス(2−オキサゾリ ン)、2,2′−フェニルビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′− ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン) 、2,2′−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−フ ェニル−2−オキサゾリン)等を挙げることができる。このようなビスオキサゾ リン化合物は、単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
【0012】 本考案においてビスオキサゾリン化合物の配合量は、ポリエステル樹脂100 重量部に対して、0.1〜5.0重量部である0.1重量部未満ではビスオキサ ゾリン化合物の添加効果が小さく5.0重量部をこえると、得られる成型品の表 面性、流動性が低下するばかりか析出量を低下させる効果も上がらないので好ま しくない。
【0013】 本考案に必要に応じて用いられる無機強化材としては、ガラス繊維、炭素繊維 等の繊維強化材、チタン酸カリ等のウイスカー、タルク、クレイ、ワラストナイ ト、モンモリロナイト、ベントナイト、炭酸カルシウム等の粉末強化材が挙げら れる。無機強化材により成形品の剛性や熱変形温度が上がり、寸法安定性が増す ので、用途により、ポリエステル樹脂100重量部に対して、0〜100重量部 配合される。100重量部を超えると成形品の外観が悪くなるので好ましくない 。
【0014】 なお、通常のポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート 樹脂を含む組成物からなるランプケースを使用した場合、使用中に組成物に含ま れる低分子量物質や熱分解により発生する物質、例えばテレフタル酸が昇華して ガラス面に析出しガラス面に曇りが発生するが、本考案のランプケースでは、そ の曇りがかなり抑制される。この理由は明確ではないが、ビスオキサゾリン化合 物がそれらの低分子物質や熱分解物質のキャッチャーとして作用するものと考察 される。
【0015】 上記ポリエステル組成物は、目的、用途に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、 可塑剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、着色剤等の添加剤を配合すること が好ましい。
【0016】 また上記ポリエステル組成物の製造方法としては特に制限されるものではなく 、任意の方法で行われる。例えば、全成分を予備混合した後、押出機やニーダ中 で混合する方法や、予め任意の数種の成分を押出機やニーダ中で混練配合して得 たペレットに、さらに他の成分を溶融混合する方法等が挙げられる。得られた組 成物は、特殊な成形法や成形条件は必要ではなく通常の熱可塑性ポリエステル樹 脂の成形条件によって本考案のランプケースに成形することができる。
【0017】
【作用】
ランプケースは、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート 樹脂を含む樹脂組成物から成形されるので、良好な表面性と成形性を有する。し かも、その樹脂組成物にビスオキサゾリン化合物が配合されることにより、使用 中に発生する低分子量物質や熱分解物質がビスオキサゾリン化合物によって補足 される。
【0018】
【実施例】
以下本考案を実施例により説明する。なお、実施例中の部および%は重量基準 である。射出成形品の熱変形温度はASTM D648に準じて測定した。また 、ガラス面への析出量は、次のようにして評価した。
【0019】 射出成形により得られた42×42×2mmの成形品を、表面温度200℃に調 節されたホットプレート上に置き、それを60φ、高さ80mmのガラス秤量瓶で 覆い、420時間処理した。ガラス秤量瓶の上面は約50℃で、その内面に成形 品から昇華したテレフタル酸を主成分とした白粉が析出して失透した。そのガラ ス秤量瓶の重量変化より昇華析出物の量を評価した。
【0020】 実施例1〜11、比較例1〜3 ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ガラス 繊維、タルク、ビスオキサゾリン化合物、モンタン酸エステルを表1に示した割 合で予備混合した後、2軸押出機のホッパーに投入し、溶融混練してコンパウン ドチップを得た。このコンパウンドチップを130℃で4時間乾燥した後、シリ ンダー温度270℃に調節した射出成形機によりテストピースの平板を成形し、 昇華析出物の発生量を上述の方法で評価した。なおビスオキサゾリン化合物とし て2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品( 株)製1.3PBD)を使用した。 この結果を表1および表2に示す。なお、表1において、昇華物資析出量は成 形品に対する重量%を示し、熱変形温度の測定における荷重は、18.6kg/cm2 とした。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】 表1および表2より明らかなように、本考案品は昇華析出量が減少し透明性が 保持されることが判る。また、この結果は、ランプケースの実用テストの結果と よく対応した。
【0023】
【考案の効果】
本考案によれば、良好な表面性と成形性を保持しながら、高温時の昇華物の析 出量を低減してガラス面を曇らせるのを減少することができる。従って、設計の 自由度が大きくなり、また高温での使用も可能になり、従来使用できなかった用 途にも応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用ランプユニットの平面図である。
【図2】室内用ランプユニットの正面図である。
【符号の説明】
1 自動車用ランプケース 2 ガラス 3 ランプ 11 室内用ランプケース 12 ガラス 13 ランプ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートおよび/ま
    たはポリブチレンテレフタレート100重量部に対しビ
    スオキサゾリン化合物0.1〜5.0重量部および無機
    強化材0〜100重量部を含有するポリエステル樹脂組
    成物を成形してなることを特徴とするランプケース。
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