JPH06500018A - Mts―1遺伝子による転移性の癌の診断 - Google Patents

Mts―1遺伝子による転移性の癌の診断

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 28、転移性の癌の診断法において、試験されるべき個々のものの組織又は組織 抽出物をmts−1タンパク質に対する抗体又はmts−1タンパク質のうちの 抗原性を有するフラグメントに対する抗体と接触せしめて、抗原−抗体複合物を 形成するに充分な時間並びに条件下に処理し、こうして得られた抗原−抗体複合 物を検知することを特徴とする診断法。
29、転移性の癌の診断法において、試験されるべき個々のものの組織又は組織 抽出物をmts−1核酸プローブと接触せしめて、該プローブと該組織又は組織 抽出物のうちで発現せしめられたmts−1mRNAとをハイブリダイゼーショ ンするに充分な時間並びに条件下に処理し、該ハイブリダイゼーションの結果を 検知することを特徴とする診断法。
30、該核酸プローブがDNA又はRNAである請求項29記載の診断法。
31、mt 5−1mRNAを検出するためのキットにおいて、mts−1核酸 プローブを生成するためのmts−1核酸を含有するのに適した少なくとも一つ の第一の容器と、該mts−1核酸プローブの検出のための試薬を含有するのに 適した第二の容器とを有していることを特徴とする区画されたキット。
32、mts−1タンパク質を検出するためのキットにおいて、該mts−1タ ンパク質に対して特異性を示す抗体を含有するのに適した少なくとも一つの第一 の容器と、該第−の容器のうちの抗体を検出することを可能にする標識分子を含 有するのに適した少なくとも一つの第二の容器とを有していることを特徴とする 区画されたキット。
33、該標識分子が、放射性同位体、酵素螢光性分子、化学発光分子又はバイオ ルミネッセント分子である請求項32記載のキット。
34、該キットが、酵素用の基質を含有する容器を育んでいるものである請求項 32記載のキット。
35、mts−1タンパク質を発現することのできる継代培養可能な細胞セルラ イン。
36、該細胞が次式の配列: Me t −A 1a−Cys−Pro−Leu−G 1u−Lys−A 1a −Leu−As p−Va l−Me t−Va l−5e秩| Thr−Phe−Hi 5−Lys−Tyr−Ser−G 1y−Lys−G  1u−G 1y−As I)−Lys−Phe−Lys−Leu−As n−L ys −Se r −G 1u−Leu−Lys −G 1 u−Leu−Le u−Thr−Arg−G l u −keu − P ro−S er −Ph e−Leu−G 1 y −Lys−Arg−T hr−As p−G lu 7A 1a−A 1a−Phe|G In − Ly 5−Le u−Me t −5er−As n−Leu−As p−5e r−As n−Arg−As p−As n−G 1u−V=@1− As p−Phe−G In −G 1 u−Ty r−Cys−Va l − Phe−Leu−Se r−Cy s−11e−A la−le t − Me t −Cys−Asn−G 1u−Phe−Phe−G 1u−G 1y −Phe−Pro−As p−Lys −G ln−Pro| Arg−LYS−LyS を有するmts−1タンパク質を発現するものである請求項35記載のセルライ ン。
37、該mts−1タンパク質が抗mts−1抗体によって検知可能なものであ り且つ少なくとも1個のアミノ酸の欠失又は挿入のされたものである請求項36 記載のセルライン。
38、抗転移用薬を試験するための方法において、請求項35−37のいずれか 一つに記載のセルラインを注入せしめられたう・シト又はマウス中で該薬剤をス クリーニングすることからなることを特徴とする試験方法。
3.9.癌の治療法にあって、mts−1タンパク質に対して向けられている試 薬を投与することからなることを特徴とする方法。 。
40、該癌が、肺癌、肝臓癌、腎臓癌、甲状腺癌及び乳癌から実質的になる群か ら選ばれたものである請求項39記載の方法。
4’1.mts−1タンパク質あるいはmts−1タンノぐり質を発現している 細胞を不活性化あるいは破壊あるいは無くすための方法において、該mts−1 タンパク質に対する抗体を用いることを特徴とする方法。
42、該抗体はトキシンにコンジュゲート化された抗mts−1抗体又はコンジ ュゲート化されていない抗mts−1抗体である請求項41記載の方法。
43、実質的に純粋なmts−1タンパク質又はその活性誘導体と薬学的に許容 しうる担体とからなることを特徴とする医薬組成物。
44、該タンパク質又はその誘導体が1日当りで且つ体重Kg当り約0.5μg から2000mgまでの量の範囲含まれるものである請求項43記載の医薬組成 物。
明 細 書 MTS−1遺伝子による転移性の癌の診断技術分野 本発明は、mts−1遺伝子によりコードされているmts−1mRNA及びm ts−1タンパク質を検知することによる悪性の癌を診断することに向けられた ものである。本発明はりコピナンドmts−IDNA又はmts−1タンパク質 に対して向けられた抗体を用いて、転移を起こしつるいくつかのタイプの腫瘍細 胞、例えば甲状腺腫瘍細胞、上皮腫瘍細胞、肝臓腫瘍細胞、肺の腫瘍細胞及び腎 の腫瘍細胞を診断することにある。本発明はまたインビトロ及びインビボでの抗 転移用薬のスクリーニングのためのモデル系として利用しうることを目的として 開発せしめられた高い転移活性あるいは低い転移活性を有する哺乳動物のセルラ インあるいは腫瘍にも向けられている。
背景技術 悪性の腫瘍は新たな組織に移動して、二次的な腫瘍を形成する細胞を出す;−万 民性の腫瘍は二次的な腫瘍を生成することはない。
この二次的な腫瘍生成のプロセスは、転移と呼ばれ、複雑な過程であり、そこで は腫瘍細胞は一次の腫瘍部位から遠く離れた所でコロニーを形成する。この腫瘍 の転移は、癌患者が罹患並びに死亡することの主要原因である。癌研究における 大きな課題の一つは、転移についての基礎的なこと、すなわち何が血液あるいは リンパ系を通じて腫瘍細胞が拡散するのをコントロールしているのかとか何が新 しい部位で腫瘍細胞が定着し増殖することを可能にしているのかを知ることであ る。
その転移のプロセスは、連続的且つ選択的であるようであり、以下の理由から一 連のステップによってコントロールされている:転移性の腫瘍細胞は、 (a)可動なもので且つ原発腫瘍部位から広がることができ、(b)細胞マトリ ックス中に浸潤することができ且つ血管を介して浸透することができ、 (C)免疫学的なマーカーを持ち、そのマーカーは腫瘍細胞が血流(ここでは腫 瘍細胞は免疫学的に活性な細胞障害性のTリンパ球を避けなければならない)中 の通路中で生きていることを可能にし、そして (d)その腫瘍細胞が住みつくに適した場所に来て、生育することに成功する能 力を持っていることである。
転移現象に横たわる分子的なメカニズムを理解することは癌の生物学的且つ治療 上のことを理解する上でキーとなることである。臨床上病巣部では、悪性腫瘍は 、不均一な細胞集団を含んでおり、それらは種々の生物学的特性を示し、例えば 、生育速度、細胞表面構造、浸潤能力そして各種の細胞障害性薬剤に対する感受 性の点で異なっている。
研究者たちは、腫瘍の不均一性を示している因子には、特定の細胞によって産生 されているマーカーであって、その転移に関して特異的なものを同定することに より治療法であって、外科的な除去のみに頼らないものを発展させる上で有利な ものであるとしている。
現在、転移性のフェノタイプのもの(phenotype)は単一の遺伝子又は 複数の遺伝子による制御下にあるのか否かそしてこのかは知られていない。しか しながら、多くの遺伝子が腫瘍の形成及び転移に関連づけられてきている。例え ば、二つ又は三つの正常の細胞の遺伝子はレトロウィルスのゲノム中に取り込ま れてオンコシエン(oncogene)になる。新しいプロモーター因子を並置 して置くと、そのような取り込みによりオンコシエンとしての可能性のあるもの は適していない組織中であるいは通常それが発現されるよりも多くの量で発現さ れつる。腫瘍誘発レトロウィルス並びにその他の系における研究から多くの細胞 タンパク質を間違えて発現していること、特には細胞のサイクル、細胞の移動あ るいは細胞−細胞間相互作用に関与したものは、癌のフェノタイプに導くもので ありうるということが明らかにされてきている。
本発明は、ヒトのmts−1遺伝子及びヒトのmts−1遺伝子を用いての転移 性癌の診断法を開示するものである。
マウス及びラットのmts−1遺伝子は、異なった名前を付されてこれまでに単 離されている(すなわち、18A2、リンサー(Linzer)等、プロシーデ ィング ナショナル アカデミツクサイエンスニーニスエイ(Proc、Nat l、Acad、Sct、USA、)80;4271−4275.1983;及び P9Kaバラクロア (Barrac lough)等、ジャーナル モレキュ ラー バイオロジー(J、Mo1.Biol)198:13−20.1987) が、本発明以前にはmts−1遺伝子の転移性癌におけるいかなる機能も関係も 明らかにされてはいなかった。先行技術での研究においては、今やmts−1タ ンパク質と同定されたタンパク質は、他のカルシウム結合タンパク質、例えばs −t o oカルシウムタンパク質(これは細胞生長において機能すると考えら れている;リンサー(Linzer)等、同上;ジャクランーグルスビー(Ja ckson−Grusby)等、ヌクライツクアシッド リサーチ(Nuc、A c1ds Res、)15:6677−6690.1987.ゴトー(Goto )等、ジャーナル バイオケミストリー(J、Biochem)、203:48 −53.1988)のようなものとホモロジーを有するカルシウム結合タンパク 質であるとして示されている。他の研究者は、筋上皮細胞の分化におけるp9K a(このものは後にmts−1と同じものであることがわかった)の役割につい て示唆を加えていた(バラクロッ(Barraclough)等、同上)。本発 明によってはじめて決定したのであるが、哺乳動物のmts−1遺伝子は、転移 性でない腫瘍及び正常の細胞と比較して、転移性の細胞中において10−100 倍高レベルで発現されている。はんの僅かなタイプの正常細胞、例えばリンパ球 及びトロホブラスト(trophoblast)のみが、mts−1を発現して いるのみである。かくして、本発明はmts−1の驚(べき新規な特徴を開示せ しめ、細胞あるいは組織内でのmts−1の誤った発現は、悪性癌の診断指標で あることを示すものである。
発明の開示 本発明は、mts−1核酸による又はmts−1タンパク質の検出、例えばmt s−1タンパク質対して向けられた抗体を使用しての検出による転移性の癌の診 断に関するものである。本発明は、また診断試験に利用できる単離され且つ精製 されたmts−IDNA並びに哺乳動物のmts−1タンパク質に対して向けら れた抗体に関するものである。
本発明の別の目的は、ヒトのmts−を遺伝子あるいはそのフラグメントをコー ドしている単離されたリコビナント核酸及びmts−1ポリペプチドを高いレベ ルで発現する、mts−1ポリペプチドをコードしている複製可能なりNA配列 を提供することにある。
さらに本発明は、例えば原核微生物及び真核細胞のような宿主であって、該mt s−1ポリペプチドをコードしているDNA配列を含有している核酸又は複製可 能なベクターを有する形質転換せしめられた宿主に関する。
さらに本発明は、単離され均一な形態の哺乳動物の、特にはヒトのmts−1タ ンパク質及びそのmts−1タンパク質を含有する医薬組成物に関する。
また本発明は、該mts−1タンパク質のうちのフラグメントあるいはその誘導 体に対する抗体を提供することにある。
本発明はさらに、試薬、例えば該mts−1タンパク質に対する抗mts−1抗 体のような試薬を用いての癌の治療にも関する。
本発明はまた、マウスカルシノーマあるいはラットカルシノーマから誘導され、 異なったレベルでmts−1を発現しているいくつかの真核細胞セルラインまた は腫瘍を含むところの転移プロセスの動物モデル系を提供することに関する。
これらのセルライン及び腫瘍は、マウスあるいはラット中に再度導入され、−次 の腫瘍を形成し、その腫瘍は高頻度に肺、肝、あるいは腎に転移せしめられつる 。それ故、本発明はまた、転移性の癌の処置における治療掌上の利用性を見るた め医薬組成物を試験するための良好にコントロールされた動物モデル系を提供す る。
図面の簡単な説明 図1は、ヒトのmts−1遺伝子のコード領域を示すヌクレオチド配列を示すも のである。
図2は、ヒトのmts−1タンパク質のアミノ酸配列を示すものである。
図3は、マウスザルコーマウィルスプロモーター(MSVLTR)のコントロー ル下にあるmts−1の全コード領域を含む環状の発現プラスミドpEMSV、 を示すものである。
図4は、低度の転移性状のセルライン(C3ML−0)及び非常に高い転移性状 のセルライン(C3ML−100)から得られたmRNAのmts−1核酸プロ ーブによるノーサンブロッティングでのmts−1転写体の検出結果を示すオー トラジオグラフを示すものである。
図5は、異なった転移性のマウス腫瘍又はセルライン(レーン上に「M」を付し て示しである)及び転移しないマウス腫瘍又はセルラインからのmRNAのmt s−1核酸プローブによるノーサンブロツテイングでのmts−1転写体の検出 結果を示すオートラジオグラフを示すものである。
上段のオートラジオグラム;レーンl−HMC−Lr;レーン2−HMC−0; レーン3−RL−67;レーン4−B−16、レーン5−LLC;レーン6−A catol;レーン7−CI 2 ;レーン8−PCO2c−B ;レーン9− PCO2c−P ;レーン10−PCC4cm107;レーンI I−PCO2 107、レーン12−T9.レーン13−LMEC;レーン14−Ta2.レー ン15−T36cL。
下段のオートラジオグラフは、各レーン中のmRNAの量を比較するためアクチ ンのプローブでもってハイブリダイゼーションして得た同じノーサンブロッティ ングでの結果を示すものである。
図6は、各種の腫瘍あるいは腫瘍細胞セルラインから得られたmRNAについて mts−1核酸プローブを用いてのノーサンブロツテイングにおけるmts−1 転写体の検出結果を示すオートラジオグラフを示すものである。
レーンl及びレーン2:大きさを示すマーカー;レーン3−DMSOなしで生育 せしめられたマウス肺のカルシノーマのセルライン1;レーン4−3%DMSO 中で生育せしめられたマウス肺のカルシノーマのセルライン1;レーン5−IR 61!瘍;レーン6−TRCL、セルライン;レーン7−IR6セルライン(I R6CL+);レーン8−FRTL5セルライン。
図7は、本発明に従ってのラット腫瘍と相当するヒトの腫瘍との形態的及び組織 的な同一性を示すところの組織病理学的検査の結果を示すものである。
図8は、トラスフエクトされたラットmts−1遺伝子のコピーを有する各種の マウス肺のカルシノーマセルライン1(Nl−NlO)あるいは抗生物質抵抗性 マーカーのトランスフェクトされたコピーを有する各種のマウス肺のカルシノー マセルライン1(Ne。
1−3)(これらはすべて3%のDMSO存在下に生育せしめられた;そしてD MSOなしで生育せしめられたセルラインlの細胞(ライン1:Linel)と 比較せしめられた)から得られたmRNAについてmts−1核酸プローブを用 いてノーサンプロツテイングによってmts−1転写体を検出した結果を示すオ ートラジオグラフを示すものである。
DMSOは、転移性が表現型として表われること並びにmts−1の発現がなさ れることをトランスフェクトされていないセルラインlの細胞において阻害し、 それ故mts−1をトランスフェクトするとこの阻止に打ち勝つことができる。
発明を実施するための最良の形態 ここに本発明は、mts−1と呼ばれる哺乳動物の遺伝子であって、その発現が 、例えば肺、肝、腎、乳腺、甲状腺の転移性の腫瘍細胞において、良性の腫瘍細 胞又は相当する正常細胞におけるよりも約10倍から約100倍大きい遺伝子の これまで知られていなかった性状を明らかにするものである。転移(metas tasis)とは、−次腫瘍から誘導された細胞によって二次的腫瘍が形成され ることである。その転移のプロセスは該−次腫瘍部位からの一次腫瘍細胞が新し い組織に動きあるいは移動することを含み、新しい組織では一次腫瘍細胞は、二 次の(転移性の)腫瘍の形成を誘発する。本発明の発見に従えば、細胞あるいは 組織中でのmts−1遺伝子の高められた発現は、強く転移しつることを示す指 標であることが見出された。本発明は、哺乳動物のmts−1遺伝子の高度の発 現と転移しつる強い可能性との間の予測外の且つ篤くべき関係を利用して悪性の 癌を診断したりあるいは検知することにある。ヒトのmts−1核酸と哺乳動物 のmts−1タンパク質に対して向けられた抗体の両者は悪性の癌を診断するの に用いることが意図されている。従って、下記で示されるヌクレオチド配列で示 されるヒトのmts−1遺伝子: ATG−GCG−TGC−CCT−CTG−GAG−AAG−GCC−CTG− GAT−GTG−ATG−GTG−TCC−ACC−TTC−CAC−AAG  −TAC−TCG−GGC−AAA−GAG−GGT−GAC−AAG−TTC −AAG −CTC−AA C−AAG−TCA −GAG−CTA−AAG− GAG−CTG−CTG−ACC−CGG −GAG−CTG −CCC−AG  C−TTC−TTG −GGG −AAA −AGG−ACA−GAT−GA A−G CT−GCT−TTC−CAG −AAG−CTG−ATG−AGC− AAC−TTG−GAC−AGC−AAC−AGG−GAC−AAC−CAG− GTG−GAC−TTC−CAA−GAG −TAC−TGT−GTC−TTC −CTG−TCC−TGC−ATC−GCC−ATG −ATG−TGT−AA C−GAA−TTC−T買−GAA−GGC−TTC−CCA−GAT−AAG −CAG−CCC−AGG−AAG−AAA は、本発明においてまず最初に単離せしめられた。
ヒトのmts−1タンパク質のアミノ酸配列は次のようなものである。
Me t −A 1a−Cy 5−Pro−Leu−G 1u−Lys−A 1 a−Leu−As p−Va l−Me t −Va 1−re r − Thr−Phe−Hi 5−Lys−Tyr−Ser−G 1y−Lys−G  1u−Gl y−Asp−Lys−Phe−Lys−Leu−Asn−Lys− S e r−G 1u−Leu−Lys −G l u−Leu−Leu−Th r−Arg−G 1u−Leu−Pro−S e r−Phe−Leu−G 1  y−Lys−Arg−Thr −As p−G 1u−A 1a−A 1a− Phe−G Pn− Ly s −Leu−Me t −5er−Asn−Leu−As p−5er −As n−Arg−As p−As n −G 1u−V=@l − As p−Phe−G In−G 1u−Tyr−Cys −Va 1−Phe −Leu−3er−Cy s−1i e −A la−Me@t − Me t −Cys −As n −G 1 u−Phe−Phe−G 1u− G 1y−Phe−Pro−As p−Lys −G 1.氏|Pro− Arg−IJS−LyS 本発明はまた、抗転移活性薬としての可能性をスクリーニングするため有用な動 物の転移モデル系あるいは癌装置のための治療手法を開発するため有用な動物の 転移モデル系にも関する。このモデル系としては、転移しない腫瘍及び転移する 腫瘍であって、一つのマウスあるいはラットから別のそれらに継代的に移植され て維持されているもの並びに培養されたセルラインであって、これらの腫瘍から 誘導されたものであり、その親株の腫瘍のもつ転移性状ある転移しない性状を保 持しているものがあげられる。かくして、これらの腫瘍又はセルラインは、マウ スあるいはラット中に移植又は注入せられて良性又は転移性の腫瘍を形成しうる ものである。同時に、抗転移活性あるいは抗転移活性の可能性を有する薬剤ある いはその他の治療手段は、該動物中に導入せしめられ、該転移性の腫瘍及び良性 の腫瘍の形成が抑制されるか否かが試験せしめられうる。このモデル系(システ ム)は、非常に大きな利用可能性を有している。その理由は、その腫瘍及びセル ラインの転移可能性は予測しうるものであるからであり、さらに転移性状を異に するセルラインは同一の親株腫瘍に由来するものでそれ故それらの転移可能性の 性状を除いて共通の遺伝的及び表現型の体質を持つからである。かくして本発明 の動物モデル系は高度にコントロールされたもので予測しうる転移可能性の性状 を有している。
本発明のヒトのmts−1遺伝子は、本発明者等によって先に得られたマウスあ るいはラットのmts−1クローンを用いて得られた。マウス又はラットのmt s−1遺伝子は、転移性のマウスあるいはラットの腫瘍のRNAから作製された cDNAライブラリーから得られた。マウスmts−1遺伝子は、自然発生マウ ス乳癌に由来する高い転移活性を持つセルライン(C3ML−100)から得ら れた。一方本発明で用いられるmts−1ラツト遺伝子は、高い転移活性を持つ 甲状腺癌IR−6から得られた。マウス及びラット両方のmts−1遺伝子は、 それぞれのcDNAライブラリーを高度に転移する作用を持つ群を代表するプロ ーブ及び低い転移する作用を持つ群を代表するプローブと、分別ハイブリダイゼ ーション処理して得られる。ヒトのmts−1遺伝子は、培養HeLa細胞から 精製されたmRNAから本発明者等によって作製されたc DNAライブラリー から得られる。マウスのmts−1cDNAプローブに強くハイブリダイズする クローンをDNAシークエンシングによってヒトmts−1相同体として同定し た。マウスのmts−1タンパク質とヒトのmts−1タンパク質との間には7 個のアミノ酸において違いがあるが、それはマウスのタンパク質とヒトのタンパ ク質とは機能的に関連性はあるけれども、構造的には同一のものではないことを 示すものである。
別の具体的態様において、マウスのmts−1遺伝子、ラットのmts−1遺伝 子、特に本発明のヒトのmts−1遺伝子は大量のmts−IDNAまたはRN Aを産生させるための便利に使用できる複製可能なベクターの中でサブクローン 化された。便利な複製可能なベクターとしては、本発明の遺伝子又はそのDNA フラグメント、用いられる宿主において働くことのできる複製起源そして好まし くは選択マーカー、例えば抗生物質抵抗性マーカーを含むものがあげられる。こ れらのベクターの多くは、pBR322に基づいている。当該DNAからRNA を合成することを許容する便利な複製可能なベクターとしては、ブルースクリプ ト(Bluescript:商標;ストラタジーン(Stratagene)か ら市販されている)及び当該分野でよく知られたその他のものがあげられる。
本発明はまた哺乳動物のmts−1タンパク質の高度なレベルの発現を許容する 複製可能な発現ベクターにも関する。
本明細書において記載されるような複製可能な発現ベクターは、一般的には所望 の遺伝子の発現を制御するため、特には高レベルの発現であって、そこでは特定 の遺伝子産物又はポリペプチドの大量の産生が望まれうるものを遺伝子工学的に 作製したDNA分子である。該ベクターは、プロモーター、該遺伝子の発現をコ ントロールするためのその他の配列、発現させるべき遺伝子そして使用される宿 主中で働くことのできる複製起源をコードするものである。好適には該ベクター は、選択用のマーカー、例えば抗生物質抵抗性のようなマーカーをコードしてい るものである。複製可能な発現ベクターとしてはプラスミド、バクテリアファー ジ、コスミド及びウィルスがあげられる。RNAを含有するどんな発現ベクター も使用できる。
本発明の好ましいベクターとしては真核細胞由来のものがあげられる。組織培養 細胞中で働く発現ベクターは特に有用であるが、酵母用ベクターも用いることが できる。これらのベクターとしては、酵母プラスミド並びにミニクロモソーム、 レトロウィルスベクター、BPV (牛パピローマウィルス)ベクター、バキュ ロウィルスベクター、SV40に基づいたベクター及びその他のウィルスベクタ ゛−があげられる。SV40に基づいたベクター及びレトロウィルスベクター( 例、マウス白血病ウィルスベクター)が好ましい。真核細胞の複製可能な発現ベ クターと共に用いられる組織培養細胞としてはcv−i細胞、CO,S−1細胞 、NIH3T3細胞、マウスL細胞、HeLa細胞及び当業者に知られたその他 の培養セルラインがあげられる。
本発明はまた哺乳動物のmts−1遺伝子を発現するのに適した(E、col: )、枯草菌(B、5ubt i 1 is) 、放線菌(旦treptomyc essps)及びその他の微生物のような宿主を軽質転換することのできるバク テリアのベクター又はノくクテリオファージベクターがあげられる。
これらの多くのベクターはpBR322に基づいたもので、Bluescrip tTM(ストラタジーン社から市販)及び当該分野でよく知られたものがあげら れる。本発明で用いることのできるノくクテリオファージベクターとしてはラム ダ及びM13があげられる。
ヒトのmts−1遺伝子の発現に作用しつる配列としては、ブ1口モーター、エ ンハンサ−1転写終止シグナル及びボリアデモル他サイトがあげられる。プロモ ーターとは遺伝子の発現を制御するDNA配列で、特にそれらは転写開始部位を 決めている。有用な原核細胞プロモーターとしては、lacプロモーター、tr pプロモーター、ラムダのPLあるいはP、プロモーター及びT7ボリメラーゼ プロモーターがあげられる。
真核細胞プロモーターは特に本発明で有用であり、ウィルス由来のプロモーター 、例えばSV40後期プロモーター、モロニー白血病ウィルス(Moloney  Leukemia Virus)LTR、マウスザルコーマウィルス(Mur ine SareomaVi rus ;MSV)LTR,酵母プロモーター及 び遺伝子の発現を制御するようにデザインされたどんなプロモーターあるいはプ ロモーター改変物:例えば遺伝子工学的に作製されたプロモーターがあげられる 。遺伝子発現の制御は、正の方向あるいは負の方向の両方で遺伝子を制御して( すなわち遺伝子の発現のスイ・ソチをオンあるいはオフにして)、所望の発現レ ベルを得ることができることがあげられる。
ヒトのmts−1遺伝子用に適した発現ベクターの一つの例としては、本発明に おいては、本発明のヒトのmts−1遺伝子を発現するところの発現ベクターp EMsV* (pEMsVscribe2)が提供せしめられる。
当業者にとっては、多くの選択しうる複製することのできる発現ベクター、許容 される宿主そしてベクターを作製あるいは用いるためのよく知られた方法がある 。リコビナントDNA法は遺伝子工学技術についての無数の標準的な実験室用マ ニュアルのいずれかのうちに見出しうるものである。
本発明の複製可能な発現ベクターは、該mts−1遺伝子の一部又は全部を正し い方向で、プロモーター及び遺伝子発現をコントロールするのに用いられるその 他の配列に連結することにより作製されることができる。
該mts−1遺伝子をプロモーター及びその他の配列と並置して置くと、抗mt s−1抗体の産生のためだけでなく転移性の癌におけるmts−,1の作用機能 を分析するため並びに転移性の癌の治療手法をデザインするのに役に立つmts −1タンパク質を大量に産生ずることを許容する。
本発明はまた、mts−IDNAをmts−1mRNAを検出するための核酸プ ローブとして用いることによるあるいはmts−1タンパク質に対して向けられ た抗体を用いることによる組織試料における転移性の癌の検出法に関する。
本発明の核酸プローブは、組織試料に由来するmRNAにハイブリダイズした時 に検知することのできるシグナルを提供するに充分なmts−IDNA(図1) のうちのいかなる部分あるいは領域であってもよい。核酸プローブは検知可能な シグナルを生成する。その理由は何らかの方法で標識されているからで、例えば 標識分子に結合したヌクレオチドを取り込んでプローブが作製されているからで ある。
本発明で用いられる標識分子とは、化学的な手法で、ハイブリダイズしたプロー ブを検知することを可能にするような分析して同定しつるシグナルを与える分子 のことである。その検知は定量的あるいは定性的のいずれでもなしつる。このよ うな形態のアッセイにおいて最も普通に用いられる標識分子としては、mts− IDNA又はRNA中に取り込まれているヌクレオチドに共育結合で結合せしめ られている酵素、螢光発色団あるいは放射性原子のいずれかである。普通に用い られる酵素としては、ホースラデイシュペルオキシダーゼ、アルカリ性ホスファ ターゼ、グルコースオキシダーゼ及びβ−ガラクトシダーゼがとりわけあげられ る。特定の酵素と共に用いられる基質としては、対応する酵素による加水分解等 で検知可能な色の変化を生成せしめるものが一般に選ばれる。例えば、p−ニト ロフェニルホスフェートはアルカリ性ホスファターゼコンジュゲートと共に用い られるのに適しており、ホースラディシュペルオキシダーゼに適しているのは1 ,2−フェニレンジアミン、5−アミノサリチル酸あるいはトルイジンが普通用 いられる。
m t 5−DNAプローブ中への取込みは、ニックトランスレーション、ラン ダムオリゴプライミングによって、あるいは3′又は5′エンドラベリングによ っであるいは一重鎖バクテリオファージベクター(例えば、M+3及び関連ファ ージ)を用いた標識化された一重鎖DNAプローブによっであるいはその他の方 法(サムプルツク(Sambrook)等、1989、モレキュラークローニン グ(Molecular CIoningL A、 ラボラトリ−マニュアル( Laboratory Manual)、コールドスプリングハーバ−ラボラト リ−プレス(Cold Spring Harbor Laboratory  Press)頁10.1−10.70)によってなし得る。mts−IRNAプ ローブ中への標識分子の取込みは、T3、T7、Sp6又はその他のRNAポリ メラーゼを用いてのmts−IRNAの合成(サムプルツク(Sambrook )等、同上、10.27−10.37)i:よッテなし得る。 本発明の核酸プ ローブによる転移性の癌を検知又は診断する方法は、当該技術でよく知られた様 々なハイブリダイゼーション技術によってできる。一つの具体的態様においては 、患者からの組織試料は切片化され、標準的な顛徴鏡用スライドの上に置かれ、 次に適当な固定化剤で固定化される。上記した方法のうちの一つにより標識され たmts−IRNA又はDNAプローブが加えられる。
次にそのスライドは適切なハイブリダイゼーションのための温度(一般には37 °C〜55°C)で1−20時間インキュベートされる。
次にハイブリダイズしなかったRNA又はDNAプローブはよく且つていねいに 洗浄せしめられて除かれる。もしプローブにおいて放射活性を持たない標識分子 が用いられたなら、適切な基質が加えられ、そのスライドは検知可能な着色した シグナルがそのスライドを光学III徴鏡下に可視化しつるように現れることを 許容するに適した時間適切な温度でインキュベートされる。別の方法としては、 mts−1プローブは放射活性を持つもので標識されているなら、ハイブリダイ ゼーション処理し、洗浄したのちスライドはホトエマルジョン(写真乳剤)中に 浸漬せしめられそのシグナルは、数日後に光学顕微鏡下に現象された銀粒子とし て検知せしめられる。
転移性の癌はまた組織標本由来のRNAをmts−1核酸プローブで検知して検 出することができる。該標本からのRNAは、ニトロセルロース又はナイロンフ ィルター上に固定化され、よく知られたフィルターハイブリダイゼーション技術 を用いてmts−1遺伝子の発現が検出されつる。試料mRNAは精製されるこ とができし、あるいは試料細胞は単純に溶解化され、細胞のmRNAはフィルタ ー上に固定化されつる。試料mRNAはフィルターに固定化される前にゲルを介 してその大きさで分画化されるかあるいは単純にフィルター上にドットフロッテ ィンダ処理することができる。
別の具体的な態様においては、本発明のmts−1核酸検出系はまたmts−1 mRNA検出用のキットにも関するものである。該キットは区画に分けられたも ので、第1の容器は基準コントロール又は陽性コントロールとして働く既知濃度 のmts−IRNAを含有しており、第二の容器は検知しつる核酸プローブの合 成に適したmts−IDNAを含有しており、そして第三の容器及び第四の容器 は検知可能なmts−1プローブを調製するのに適した試薬及び酵素を含有する ものである。もし検知可能な核酸プローブが、酵素標識分子を取り入れて作製さ れたものであるなら、第5の容器及び第6の容器であって、基質又は該酵素に対 する基質を含むものが提供される。
本発明に従って、mts−1タンパク質又はその一部は、臨床上の試料中のmt s−1タンパク質を検出するのに育用な抗体を生成するために用いることができ る。該抗体はモノクローナル抗体であってもポリクローナル抗体であってもよい 。加えて抗mts−1抗体に対する第二抗体(モノクローナル抗体又はポリクロ ーナル抗体)を含めることもこの発明の範囲内である。本発明はさらにmts− 1遺伝子産物を検出アッセイ(イムノアッセイ;免疫分析)するにあたってのこ れら抗体の使用をも意図するものである。
本発明はさらに、哺乳動物、例えばラット、マウスあるいはヒトのmts−1タ ンパク質に対して向けられた抗体にも関する。これらの抗体は、mts−1タン パク賃金体を抗原として用いであるいはmts−1タンパク質の一部に相当する 短鎖ペプチド類を抗原として用いて生成せしめることができる。好ましくは、哺 乳動物のmts−1遺伝子に独特な部分に相当する特定のペプチドを、mts− 1抗体を得るため抗原として使用する目的で合成される。これは、m t s  −1はカルシウム結合ドメインの配列そしてそれ故抗原活性は、他のカルシウム 結合タンパク質に似ているところのそのカルシウム結合ドメインをコードするも のであることから行われる。核カルシウム結合ドメイン外にあるペプチドコード 配列を利用して、抗mts−1抗体の他のカルシウム結合タンパク質に対する交 差反応性を除くことができる。従って、ペプチドを実際に合成する前に、タンパ ク質の配列についてのデータバンクを検索することにより、ペプチド配列の同一 性をテストされる。使用することのできる各種のmts−1ペプチドのうちで、 下記:1)mts−1タンパク質のうち第2−11番目のアミノ酸に相当する新 規ペプチド: Ala−Cys−Pro−Leu−Glu−Lys−Ala−Leu−Asp− Val ;2)mts−1タンパク質のカルシウム結合ドメインに相当するペプ チド(第22−37番目のアミノ酸):Lys−G 1u−G 1y−As p −Lys−Phe−Lys−Leu−Asn−Lys−SerG 1u−Leu −Lys −Glu−Leu; 3)mts−1タンパク質のうち第42−54番目のアミノ酸に相当する新規ペ プチド: Leu−Pro−5er−Phe−Leu−G l y−Lys−Arg−Th r−Asp−G Iu−A Ia−A la ;4)mts−1タンパク質の第 87−1ot番目のアミノ酸に相当する新規ペプチド: Asn−G 1u−Phe−Phe−G 1u−G 1y−Phe−Pro−A s p−Lys −G In−Pro−Arg−Lys −Lys。
で示される配列のヒトのmts−1配列の一部に相当する4種のペプチドを用い て抗体を生成せしめた。
mts−1タンパク質に対して向けられたポリクローナル抗体は、適切な実験用 動物に有効量のペプチド又は抗原活性成分を注射し、該動物から血清を採取し、 既知の免疫吸着技術のいずれかにより特異血清を単離することにより製造される 。この方法で生成せしめられるポリクローナル抗体は事実上いかなるタイプの免 疫分析にも用いることができるが、その生成物は均一でない可能性があることか ら一般的にはその好適性は劣るものである。
本発明の診断又は検出アッセイにおけるモノクローナル抗体の使用は、大量の抗 #(すべて類似の反応性)を生成しうろことから特に好ましい。モノクローナル 抗体産生のためのハイブリドーマセルラインの調製法は、永久増殖性のセルライ ンと抗体産生リンパ球とを細胞融合することによりなされる。これらは当業者に よく知られた技術によってなされつる(参照、例、ハロー、イー(Harl。
W、E)及びレーン、ディー (Lane、D、)抗体(Antibodies );ア ラボラトリ−マニュアル(A Laboratory ManualL コールド スプリング ハーバ−ブレス(Cold Spring Harbo r Press)、1988又はドライラード、ジエーワイ、(Douilla rd、J。
Y、及びホフマン、ティー (Hof fman、T、)rベーシックファクツ  アバウド ハイブリドーマ(Basic FactsAbout Hybri domas)J、:lンペンディウム オン イムノロジー(Compendi um of Immunology) 、Vo 1.II、エル、シュワルツ( L、Schwartz)(Ed)、1981)。
ポリクローナル血清の製造と異なり、モノクローナル抗体製造のための動物は、 免疫された動物から得られた抗体産生リンパ球と融合することのできる適切な永 代培養可能なセルラインが得られるか否かで選ばれる。ハイブリドーマ技術にお いて選ばれる動物としてはマウス及びラットがあり、それらは好ましいものであ る。もし適切な永代培養可能なヒトの(あるいはヒトのものでない)セルライン が入手しつるならヒトもまた抗体産生リンパ球源として用いることができる。本 発明のモノクローナル抗体を製造するためには、選ばれた動物は、精製されたm ts−1抗原の約0.01mg〜約20mgの量を注射されることができる。通 常注射する物質は、フロイントの完全アジュバント(Freund’s com pleteadjuvant)中に懸濁乳化される。一般に産生を高めるために 注射が必要とされる。細胞融合によって得られた分離永代培養可能なセルライン は適切な抗原を見出す能力についてそのセルライン培地を試験することによって 抗体産生性が試験されることができる。
リンパ球は無菌下免疫された動物の牌臓又はリンパ節を取り出して得ることがで きる。別法としては、リンパ球は例えばシー リ−ディング(C,Read f ng)、ジエー イムユノル メート(J、Immunol、Meth、)53 ,261−291.1982において記載されているようにしてインビトロで、 刺激または免疫化されることができる。モノクローナル抗体産生リンlく球を永 代培養可能にするためには、そのリンパ球は、永代培養可能な細胞と融合せしめ なければならない。このために適した多くのセルラインが開発せしめられ、生育 速度、生育性状の均一性、生育培地の成分に関してその代謝における欠損性、良 好な融合頻度の可能性のような数多くの点のうちのいずれかを/%イブリド作成 において特定のセルラインを選ぶのに考慮される。同種内ノλイブリッド、特に 似た株(ストレイン、5train)間のハイブリッドは、異なった種間の融合 よりもよりよい結果を与える。いくつかのセルラインが入手可能であり、例えば 、ミエローマ免疫グロブリンを作り出す能力を失っていることで選別された変移 味があげられる。
これらのうち次なるマウスミエローマセルライン:MPC,、−X45−6TG 、P3 NSI/1−Ag4−1.P3−X63−Ag 14 (すべてBAL B/C由来)、Y3’Ag1.2.3 (ラット)、及びU266(ヒト)。
があげられる。
細胞融合は、ウィルス、例えばエプスタイン バー ウィルス(Epstein −Barr virus)又はセンダイウィルス(Sendai virus) あるいはポリエチレングリコールのいずれかにより誘導される。ポリエチレング リコール(PEG)は哺乳動物の体細胞(somatic cell)を融合す るのに最も有効な試薬である。
PEG自体は細胞に対して毒性かある可能性があり、融合を行う前に生存性への 影響について各種の濃度を試験すべきである。PEGの分子量の範囲としては、 1,000〜6.000の範囲で変えることかできる。食塩水又は血清を含まな い培地で約20%〜約70%W/Wに希釈すると良好な結果を与える。37°C でPEGに約30秒間さらすと、本発明の場合、マウス細胞を用いたとき好まし い結果が得られる。極端な温度(すなわち、約45°C)は避けられる。そして 融合前に、融合系の各成分は37°Cであらかじめインキ 。
ユベーションされると好適な結果が得られる。リンパ球と永代培養可能細胞の間 の比率は、リンパ球同志の細胞融合を避けるように決められ、約l=1〜約1= lOの範囲である。
融合に成功した細胞は当該分野で知られた技術のいずれかによりもとの永代培養 可能セルラインから分離せしめられる。最も普通で且つ好ましい方法は、ヒボキ サンチン−グアニン−ホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)欠損で ある永代培養可能セルラインを選んだ場合である。これらの細胞はアミノプテリ ンを含有する培地中では生育しないので、リンパ球と永代培養可能セルラインと の融合ハイブリッドのみが、生育する。アミノプテリンを含有する培地は一般的 にはヒボキサンチンI X 10−’M、アミノプテリンlX10’M及びチミ ジン3X10−’Mからなるもので、普通HAT培地として知られている。融合 された細胞は一般的には2週間生育せしめられ、ついで通常の培養用培地又はヒ ボキサンチン、チミジンを含有する培地のいずれかで生育せしめられる。
次に融合細胞のコロニーはmts−1タンパク質を認識する抗体の存否について 試験される。
ハイブリドーマ抗体の検出は、抗原を固体支持体に結合させ、それを目的の抗体 を含んでいると思われるハイブリドーマ上溝液と反応させるというアッセイ法を 用いてなされることができる。抗体の存否は、種々の指示薬を用いたサンドイツ チ法によって検出される。
普通の方法のほとんどのものは、ハイブリドーマ生育の間に分泌される抗体の濃 度範囲で用いるに充分感度のあるものである。
ハイブリッド細胞のクローニングは、選択された培地で細胞を20−50日間生 育させた後行うことができる。クローニングは液相での細胞の限界希釈法によっ であるいは半固体のアガロース中で生育する単一の細胞を直接選別することによ り行うことができる。
限界希釈法で派、細胞懸濁液は、連続的に希釈せしめられ、統計的にウェル当り 唯一個の細胞となるようにされる。アガロース法では、フィーダー細胞を含有し ている下層の上にある半固体の上層培地上にハイブリッド細胞はまかれる。上層 からコロニーをピックアップし、ウェルに移される。
抗体を分泌しているハイブリッド細胞は、種々の組織培養フラスコ中で生育せし められ、種々の濃度の抗体を有する上清液を与えることができる。高濃度のもの を得るためには、ノーイブリッド細胞は動物中に移植され、炎症性の腹水として 得られる。抗体を含有して腹水は高濃度の抗体を含んでいるが、炎症性の腹水か らはモノクローナル抗体と免疫グロブリン類の両方が含まれている。
次に抗体の精製は、例えばアフィニティークロマトグラフィーにより行うことが できる。
患者から得られた試料のうちにmts−1タンパク質又はその抗原活性成分が存 在するか否かは、上記で製造された抗体(モノクローナル抗体及びポリクローナ ル抗体のいずれも)を用いて実際上いかなるタイプの免疫分析において検出され ることができる。免疫分析法の様々な形態は利用でき、例えば/%−ロー(Ha  r I ow)等、Antibodies:A Laboratory Ma nual;Co1d、Spring Harbor Press、1988及び 米国特許第4,016,043号及び米国特許第4,424゜279号を参照す れば見出すことかできる。もちろん、これらのうちにはシングルサイトあるいは 、2−サイト、又はサンドイッチ型の非競合型分析法及び通常の競合型結合アッ セイ法があげられる。
サンドイッチアッセイ法は、最も有用で普通に用いられているア・ソセイ法であ る。種々のサンドイッチアッセイ法の変型かあり、それらすべてが本発明により 意図されたものである。簡単に述べると、代表的なアッセイ前段階は、固体の基 体に未標識抗体を固定化し、試験されるべき試料をその結合している分子と接触 させる。適当な時間インキュベーション処理しく抗体−抗原の二成分複合体の形 成か許容されるに充分な時間)、検知可能なシグナルを生成することのできる標 識分子で標識された第二抗体を加え、インキュベーション処理し、抗体−標識抗 体のターナリー複合体(ternarycomplex)を形成させるに充分な だけ処理する。反応した物質を洗浄処理し、標識分子により生成せられたシグナ ルを観察して抗原の存否決定する。その結果は、可視のシグナルを単純に観察す ることによる定性的なものから、既知量の/’%ブテンを含んだコントロール試 料と比較することによる定量的なもので得られうる。上述したアッセイ法の変形 のうちには、試料と標識された抗体の両方が同時に結合せしめられている抗体に 添加される同時アツセイ法及び標識化された抗体と試験試料とが先ず結合せしめ られ、インキュベーション処理せしめられ、次に標識されてない表面に結合せし められた抗体に添加されるところの逆アッセイ法があげられる。これらの方法は 当業者によく知られたものであり、少しばかり変形してよいことは明らかであろ う。本明細書において用いているように、「サンドイッチアッセイ法」は、基本 の2−サイト法のすべての変形方法を含むことを意図されている。
mts−1タンパク質は、競合結合アッセイ法により検知することができ、その アッセイ法においてmts−1タンノくり質に対して特異的に限られた量の抗体 を、mts−1タンパク質の未知の量を含んでいる特定量の試料及び検知可能な 標識mts−1タンノくり質の既知量を含んでいる溶液と結合せしめる。標識さ れた分子及び未標識分子は、該抗体のおいている結合サイトに対して競合的に反 応する。遊離の分子と抗体結合分子とを相分離すると、各相中に存在する標識の 量を測定することができ、かくして、試験試料中の抗原又はハブテンの量が示さ れる。現在ではこの一般的な鏡台結合アッセイ法にも数多くの変形がある。
既知の免疫分析法のいずれにおいても、実際上、抗体のうちの一つ又は抗原(ウ イイルス又はその成分)は、典型的には固相に結合化され、第二の分子(サンド イッチアッセイ法では第二抗体あるいは競合アッセイ法では既知量の抗原のいず れか)は、抗原−抗体反応を可視的に検知しうるように検知可能な標識(ラベル 又はレポーター)分子がつけられている。二つの抗体が用いられる場合(例えば サンドイッチアッセイのように)、抗体のうちの一つがmts−1タンパク質又 はその抗原活性成分に対して特異的であることか必要なだけである。以下の記載 は代表的なサンドイッチアッセイ法について述べるけれど、一般的な技法は、意 図されている免疫分析のうちのいずれにも適用できることは理解されよう。
代表的なサンドイッチアッセイ法においては、mts−1タンパク質又はその抗 原活性成分に対して特異性を持つ第一の抗体は、固体の表面に共有結合的にある いは吸着で結合するかのいずれかで結合せしめられる。固体表面としては代表的 にはガラス又は高分子であり、最も普通に用いられるポリマー(高分子)として はセルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルクロ ライド又はポリプロピレンがあげられる。固体支持体としてはチューブ状、ビー ズ状、デスク状あるいはマイクロプレート状の形態あるいは免疫分析を行うに適 したその他の表面をもついかなるものであってよい。結合化法は当該分野でよく 知られており、一般に該分子を不溶性担体に共有結合的に交差結合するかあるい は物理的に吸着せしめることからなっている。結合処理に続いて、ポリマー・抗 体複合体を洗い、試験試料を製造する。試験試料の区分けした一定量を固相複合 体に加え、25°Cで抗体中に存在するサブユニットいかなるものも結合せしめ るに充分な時間インキュベーションする。
インキュベーション時間は種々とることができるが、一般的には、約2−40分 間の範囲であることができる。インキュベーション処理に続いて、抗体サブユニ ット処理固相を洗浄し、乾燥し、mts−1ハブテンの一部に特異的な第二抗体 と共にインキュベーション処理する。第二抗体は標識分子に結合せしめられてお り、その標識分子は用いられて、第二抗体がハブテンに結合していることを示す 。
本明細書及びとりわけ特許請求の範囲において「標識分子」とは、化学的な手法 で、分析により同定することのできるシグナルを提供し、抗原の結合した抗体を 検出することを可能にする分子を意味する。
検知は定量的にも定性的にもなしつる。
このタイプのアッセイ法において最も普通に用いられる標識分子は、酵素、螢光 発色剤又は放射性核種を含む分子のいずれかである。
酵素免疫分析法の場合、酵素は、一般的にはグルタルデヒド又はペプチドにより 第二抗体に結合せしめられる。しかし、容易に理解されるように、広範囲の種々 のコンジュゲート化方法が存在し、それらは当業者が容易に利用できる。普通に は用いられる酵素としては、ホースラディシュペルオキシダーゼ、グルコースオ キシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、又はアルカリ性ホスファターゼがとりわけ あげられる。特定の酵素と共に用いられる基質としては、例えば相当する酵素に よる加水分解で検知可能な色の変化をなすものが一般的に選ばれる。例えば、p −ニトロフェニルホスフェートは、アルカリ性ホスファターゼコンジュゲートと 共に用いるのに適し、ペルオキシダーゼコンジュゲートに適したものとしては、 1.2−フェニレンジアミン、5−アミノサリチル酸又はトルイジン(toli dine)が普通に用いられる。螢光を出す基質を用いることもでき、それは上 記した発色性基質というよりはむしろ螢光生成物を与える。
すべての場合において、酵素標識された抗体は第一の抗体ハブテン複合体に加え られ、結合せしめられ、次に過剰の試薬は洗い流される。次に適切な基質を有す る溶液が抗体−抗原−抗体のターナリー複合体に加えられる。基質は第二抗体に 結合している酵素と反応し、定性的に目視てきるシグナル(それはさらに定量す ることもできる)を与え、通常分光学的に測定され、試料中に存在しているハブ テンの量を指し示す。
別の方法としては、例えばフルオレッセイン及びローダミンといった螢光化合物 が、抗体にその結合性を変えることなく化学的に結合せしめられる。特定の波長 の光で照射されて活性化されると、螢光発色団で標識された抗体は、光エネルギ ーを吸収し、その分子は励起した状態となり、次いで光学顕微鏡で可視的に検知 可能な特徴ある色をもった光を放出する。螢光剤で標識された抗体は、第一の抗 体−ハブテン複合体に結合せしめられる。未結合試薬を洗い流した後、次に残っ ているターナリー複合体を適切な波長の光にあてると、観察される螢光は、当該 ハブテンの存否を示すことになる。免疫螢光法は、当該分野で確立された方法で ある。しかしながら、他の標識分子、例えば放射性同位体、化学発光剤又はバイ オルミネッセント分子もまた使用できる。所望の目的にあわせてその方法を変え ることは当業者にとって容易になし得るところのものである。
別の具体的態様においては、mts−1タンパク質に向けられた抗体は、mts −1タンパク質検出用キツトの中に入れることができる。そのようなキットとし ては、本明細書中で意図し且つ記載されている検知システムのいかなるものをも 含むものであり、mts−1タンパク質に対して向けられたポリクローナル抗体 やモノクローナル抗体のいずれをも使用できるものである。上記した固体表面に 結合せしめられたmts−1抗体及び可溶性のmts−1抗体の両方は、検知用 キットにおいて用いられつる。そのキットは区画された室に分けられたものであ る:第一の容器は、mts−1タンパク室を溶液として又は固相表面に結合せし められて有し、基準コントロール又は陽性コントロールとして働き、第二の容器 は、溶液中に遊離の状態で又は固体表面に結合してのいずれかの抗mts−1− 次抗体を含有し、第三の容器は、第一次抗体に対して反応性であるかあるいは第 一次抗体とは反応しないmts−1タンパク質の一部に対して反応性であり、且 つ標識分子と共有結合で結合している二次抗体の溶液を含有している。第四の容 器及び第5の容器は基質あるいは試薬であって、標識分子を可視化するに適した ものを含有している。
それ故に本発明は、転移性の癌を診断する手段としてmts−1タンパク質を検 出するのに有用なポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体にも関している。
該抗体は、上記のようにして製造され精製され、本発明の目的を達成するためそ の意図されたところ且つ本明細書で記載されたところの検知系に用いられる。
本発明は、またmts−1遺伝子又はタンパク質あるいはmts−1遺伝子を発 現している細胞を不活性化、あるいは破壊あるいは無しにすることにより転移性 の癌を処置することに関する。本明細書で記載するように、癌を処置するのは、 好ましくは肺、肝、腎、甲状腺、乳腺などの癌に向けられている。例えば、上記 したようにして製造された抗体はmts−1タンパク質を発現している細胞を不 活性化するのに用いられることができ、トキシンにコンジュゲート化された抗m ts−1抗体またはコンジュゲート化されてない抗mts−1抗体のいずれかが 癌を治療するのに用いることができる。
本発明は、別の具体的態様において、mts−1タンパク質を含有している医薬 組成物に関する。mts−1タンパク質はカルシウムを結合することが知られて い、細胞の生育に作用している(Lirusby、et a±、、Nuc、Ac 1ds、Res、1し6677−6689;GOtOe± l±、+ J、Bi ochem、103:48−53.1988) mts−1タンパク質はまた42Aに非常に近い関係を有しており、その42A 遺伝子は神経細胞生育に作用すると考えられる(マシアコウスキー(Mas i akowski)等、Proc、Natl、Acad、Sci、U、S、A、8 5:1277−1281゜1988)。mts−jタンパク質はまた筋上皮細胞 の分化において働いているかも知れない(Barraclough等、J、 M 。
1、Biol、198:13−20.1987)。かくしてヒトのmts−1タ ンパク質は、臨床上有用であり、例えば、細胞を一般的にあるいは、好ましくは 神経細胞を刺激して生長せしめ、さらには筋上皮細胞の分化を促進するにあたり 有用でありうる。
mts−1タンパク質又は抗癌剤を含有する医薬組成物の活性成分は用いられて 、例えば細胞生長促進にあたりあるいは癌の処理に関して有効な治療活性を示す 。このように、mts−1タンノくり質細胞増殖活性あるいは抗癌剤を含有して いる治療用組成物の活性成分は、特定の疾病に依頼した治療用量で投与される。
例えば、約0゜5 t、t g/K g体重/日〜約2000mg/Kg体重/ 日で投与されることができる。投与は最適の治療効果が得られるようにあわせる ことができる。例えば、数回に分割されて毎日投与されうるし、投与は治療状況 を勘案して順次減らしつる。決定された実際上の利点としては、活性成分化合物 は、経口、静脈投与(そこでは水溶性)、筋肉内投与、皮肉投与、鼻腔内投与、 経皮投与、あるし)は座剤と0った通常の方法で投与されつる。投与経路に従っ て、mts−1タンパク質又は抗癌剤を含有している活性成分は、酵素、酸又は 該成分を不活性化しうるその他の自然の条件から当該活性成分を保護するためあ る種の物質でコーティングされることがめられるかも知れない。例えば、低い脂 肪親和性のmts−1タンパク質、そしである種の抗癌剤は、ペプチド結合を開 裂することのできる酵素によって胃腸管においであるいは酸加水分解によって胃 の中で破壊されつる。非経口投与以外によりmts−1タンパク質又は抗癌剤を 投与するためには、その不活性化を防止するためある種の物質によってコーティ ングするかあるいはある種の物質と一緒に投与されるべきである。例えば、mt s−1タンパク質又は抗癌剤は、補助剤中に入れて投与あるいは酵素阻害剤と一 緒に投与又はリボゾームに入れて投与されつる。本発明において使用しうる補助 剤(アジュバント+ ad juvant)としては、レゾルシノール類、例え ばポリオキシエチレンオレイルエーテル及びn−ヘキサデシルポリエチレンエー テルなどの非イオン性界面活性剤があげられる。酵素阻害剤としては、膵臓トリ プシンインビター、ジイソプロピルフルオロホスフェート(DFP)及びトラン ジロール(transylol)があげられる。リボゾームとしては水中油中水 型(water−in−oil−in−water)P40zvルジコン並びに 通常のりボゾームがあげられる。
活性のある化合物は、非経口的あるいは、腹腔内投与されることができる。分散 剤はグリセロール中、液状ポリエチレングリコール類中あるいはそれらの混合物 中、あるいは油中で製造されることができる。貯蔵あるいは使用時の普通の条件 下では、これらの製剤は微生物の生育を防ぐために保存剤を含有している。
注射することのできような用途に適した薬剤形態としては、無菌の水溶液(そこ では水溶性である)又は分散剤あるいは、無菌の注射可能な溶液又は分散液を用 時調製できる無菌粉末剤があげられる。
すべての場合において、剤は、無菌でなければならず、容易に注射されうるよう な流動性のものでなければならない。それは製造条件及び貯蔵条件で安定でなけ ればならず、バクテリア(細菌)あるいはカビ(fungi)といった微生物に よる汚染に対して保存性でなければならない。担体は、溶媒又は、例えば水、エ タノール、ポリオール(例えば、グリ七ロール、ポリエチレングリコール、液状 ポリエチレングリコール等)、それらの適当な混合物あるいは植物油を含む分散 媒質であることができる。良好な流動性が保たれ、例えばレシチンのようなコー ティングを用いることによりあるいは分散剤の場合に所望の粒子の大きさに保つ ことによりあるいは界面活性剤を用いることにより保持される。微生物の働きを 防止することは各種の抗菌剤又は抗カビ剤、例えば、パラベン類、クロロブタノ ール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等によって達成されることができ る。多くの場合、例えば糖又は塩化ナトリウムといった等張剤を含むことが好ま しい。注射可能な組成物を徐放化された吸収性を持つようにするには、吸収遅延 化剤、例えばアルミニウムモノステアレートあるいはゼラチンを組成物中に入れ てなされることができる。
無菌の注射可能な溶液は、所望量の活性化合物を適切な溶媒中に所望により上記 したその他の成分と共に入れ、ついで無菌濾過することにより製造される。
一般に分散剤は、種々の殺菌された活性成分を無菌の賦形剤であって、基本的な 分散用媒質及び上記した所望のその他の成分を含んでいるものに入れて製造され る。無菌の注射可能な溶液を製造するための無菌粉末の場合、好ましいその製造 法は、減圧下での乾燥あるいは凍結乾燥であり、あらかじめ無菌濾過されたその 溶液から活性成分化合物の付加的な成分の粉末を与えるものである。
mts−1タンパク質又は抗癌剤は、上記したように適切に保護された場合、活 性を持つ化合物は経口的に投与、例えば不活性な希釈剤と共にあるいは同化性を 持ち可食性の担体と共に経口投与されるかあるいは硬ゼラチンカプセル又は軟ゼ ラチンカプセル中に包んで投与されるか、あるいは錠剤に圧縮されるか、あるい は直接的に食品に入れられて投与される。経口投与に関して、活性化合物は、補 形剤中に入れられることができ、飲み下すことのできる錠剤、バッカル錠剤、ト ローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、ウェハー剤等の型 にして用いられつる。本発明の組成物及び製剤は、経口投与単位の形態で活性化 合物を約0.5μg〜約2000μg含むように製造される。
上記の様な錠剤、トローチ剤、丸薬、カプセル剤及びその他はまた次のものを含 有してもよい。すなわちグラガカントゴム(gumgragacanth)、ア ラビアゴム、コーンスターチ或いはゼラチン等のバインダー:コーンスターチ、 ポテトスターチ、アルギン酸及びその他等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム 等の潤滑剤:そしてショ糖、乳糖又はサッカリン等の甘味料であってこれらはペ パーミント油又はウィンターグリーン(wintergreen)又はチェリー 香料等の香料が加えられていてもよい。投薬単位形態がカプセル剤である場合に は上記種類の原料に加えて液体キャリヤを含有してよい。その他様々な原料がコ ーティング剤、或いはその他投薬単位の物理的形態を修飾するものとして存在せ しめられてもよい。例えば錠剤、丸薬又はカプセル剤はシェラツク、砂糖又はそ の両方で被覆されてもよい。シロップ剤又はエリキシル剤は活性化合物、甘味料 としてのショ糖、保存料としてのメチル又はプロピルパラベン類、色素及びチェ リー又はオレンジ風味の香料を含有してもよい。勿論いかなる投薬単位形態の製 造に用いられるどの原料も製薬学的に純粋且つ用法量に於いて非毒性であるべき である。
さらに活性化合物は除放性の製剤及び調製物中に取り込まれていてもよい。
投与の簡便さ及び投薬の均一さのためには投薬形態中に於いて非経口的な組成物 を処方することが特に有利である。ここで用いられる投薬単位形態は処理に供さ れる哺乳動物への単位投薬量として物理的に分離せしめられている単位であって ;すなわちそれぞれの単位は必要な製薬学的キャリヤと共に所望の治療効果を奏 するよう算定されている予め決められた量の活性材料を含有するものである。
本発明の新規な投薬単位形態の仕様は(a)活性材料の唯一無比の特性と達成さ れつる特徴的な治療効果、及び(b)ここで詳述される様に身体的健康を害して いる疾病状態の生物体に於ける病気の治療用の活性材料等の当該分野に固有の限 界により記述されて及び直接に依存している。
主となる活性成分はこれまでに開示してきた様に投薬単位形態中に於いて便利で 効果的な投与のためにその有効量が好適な製薬掌上許容しつるキャリヤと混合さ れている。例えば1単位の投薬形態には0.5μgから約2000μgの範囲の 量の主となる活性化合物を含有することが可能である。比率で表現するならば一 般にキャリヤ中に約10μgから約2000mg/m 1存在する。追加の活性 成分を含有している組成物の場合にはその投薬量は該成分の通常の量と投薬方法 により決定する。
ここに用いた様に「製薬掌上許容しつるキャリヤJには溶媒、分散基剤、コーテ ィング剤、抗細菌剤及び抗カビ剤、等張及び吸着遅延剤、及びその他のいずれか 又は全てが含まれる。製薬学的に活性な物質のためにこうした基質剤を使用する ことは当該分野ではよく知られるものである。従来の基質又は試薬が活性成分と 不適合となる場合を除いては治療用組成物にそれらを使用することが考えられる 。追加の活性成分を該組成物に取り込むこともまた可能である。
本発明の別の実施態様は本発明に従って発現した動物の腫瘍及び腫瘍セルライン に関するものであって転移過程のモデルシステムとして有用である。これらの腫 瘍及び腫瘍セルラインは抗転移薬剤のスクリーニング用として、また本発明によ って生じる悪性ガン治療のための治療法の開発用として有用でありうる。本発明 によって生じる腫瘍にはIR6及びIR4腫瘍が含まれる。本発明によって生じ る腫瘍セルラインニはCSMI−0,CSMI−50SC3ML−100、HM C−0、HMC−Lr、T9、T2O、LMEC。
PCC4cmP、PCC4cmBSPCC4cm107、IR6CLl、IR4 CL、ELCL、、TRCLI及びネズミの肺カルシノーマLinelが含まれ る。
本発明の腫瘍又は腫瘍セルラインはそれぞれ高度の転移能力を有しているがしか し関連はするが分離はしていない腫瘍又はセルラインの転移能力は大変異りうる 。本発明の腫瘍及び腫瘍セルラインの性質及び転移能力は実施例1. 2. 3 及び12また表1及び2に充分に述べている。これらの腫瘍及びセルラインはラ ット甲状腺及び上皮のカルシノーマと同様マウス乳カルシノーマから得たもので あるが、これらは幾つかの理由により種々のヒトのガン治療法の開発に有用であ る。まず第1にガン細胞は全て同様の性質を有している。
例えば限度のない成長及び接触阻害の欠如があり、これらはガン発現の過程が全 てのガンで同様であろうということを示唆している。
第2に、これらの腫瘍由来の細胞の注射後に発現する腫瘍の形態及び生化学性質 は対応するヒトの腫瘍と同一である。よって能力のある抗ガン療法又は薬剤が本 発明の動物モデルシステムを用いることによって効果的にスクリーニングされる であろう。
これらの唯一無比の腫瘍及びセルラインの有用性は当業者には明らかである。要 約すれば動物に予期される転移能力を有する腫瘍又は腫瘍由来細胞を注射する。
動物の一部を能力のある抗ガン薬剤又は治療法で処理する。適当な時期を経た後 金ての動物を屠殺して処理した或いは処理していない両動物の組織について原発 性及び二次的(転移)腫瘍を検査する。もし治療法が成功していれば処理をした 動物では腫瘍形成の頻度がずっと低いであろう。
ネズミ及びラットの両モデルシステムを本発明によりガン治療法の開発のために 用意する。自然発生のマウス乳カルシノーマを用いて、低中高の転移頻度を有す る異なったセルラインを生じさせた。
これは本来の自然発生乳腫瘍細胞の同系マウスへの筋肉内移殖又は尾部皮下移着 によって行われる。CSML−0と呼ばれる低い転移能力を有するセルラインは 筋肉内移殖によって得た。瀕死状態のため屠殺したCSML−0注射動物の10 %以下で孤立した肺転移が見られる高転移CSML−100セルラインは尾にC 3ML転移性細胞を連続的に皮下移着したものから転移性の表現型のものを選択 して生じさせた。CSMI−100を生じさせる時にやはり選択したCSML− 50は中程度の転移能力を有する。
正常なFischer344ラットの甲状腺細胞の懸濁液を照射してからその細 胞をラットに移着することにより様々なラット腫瘍が得られた。非照射の甲状腺 細胞移着片はFischer344同系ラットへの移着後に甲状腺刺激ホルモン を高いレベルでさらに与えた場合に形態的にも機能的にも正常な甲状腺組織へと 発育したが、移着前に照射した甲状腺細胞の懸濁液は組織病理学的にヒトのもの と同一である一連のラット甲状腺ガンを生じた。例えばIR6腫瘍は本発明に従 って生じたのであるが、これは高転移性であって、またlR41!瘍は低い転移 能力を有している。両腫瘍とも構造的にも組織学的にも対応するヒトの腫瘍同一 である(図7)。
転移過程の調査のための注意深くコントロールされる研究に敏感に反応するラッ ト及びマウスモデルシステムに非常に多様な腫瘍及びセルライン、そしてその腫 瘍及びセルラインの多様な転移能力を備え付けた。高低及び中程度の転移能力を 有する細胞を注射された動物のコントロールされた研究によって悪性ガンの治療 方法が開発されつるであろう。抗転移能力を有すると思われる薬剤或いは製薬学 的組成物を各群の1部の動物の処置に用いる。薬剤或いは製薬学的組成物を処理 された動物の転移頻度を非処理動物の頻度と比較する。こうして本発明により有 効な抗転移性の薬剤及び治療法を有効ではないものと区別するのに用いられる動 物システムが提供される。
実施例によりそれを何ら制限することなく本発明をさらに詳述する。
実施例1 材料及び方法 l)培地 10%牛脂児血清(Fe2)を含有するダルベツコ(DulbeCCO)の修飾 イーグル培地(DMEM)を全てのセルラインに対して使用した。細胞は毎週継 代(植え継ぎ)させた。
2)転移活性 腫瘍セルライン毎にlXl0@個の腫瘍細胞を10−15匹のマウスに筋肉的注 射を行って転移活性を決定した。培養細胞をトリプシン処理してから洗浄し、滅 菌したハンクス塩溶液中に懸濁させた。
ハンクス液0.3ml当り細胞総数がlXl0@個となる様にして、それぞれ8 −1部週齢のA/Snマウスに皮下的に注射した。腫瘍接種後4−5週間目にマ ウスを屠殺して肺転移の数を計数した。肉眼視できる転移を生じさせないセルラ インは非転移性のセルラインと定義した。同じ条件下に高度に転移性のラインは 各マウスの目標器官に複数の転移を生じさせた。
3)マウス腫瘍セルライン 本発明に従ってA/Snマウスの自然発生乳カルシノーマからCSML−0、C SML−50及びCSMI、−100腫瘍セルラインを樹立した。これらのセル ラインについては実施例2でさらに詳しく述べる。
HMC−0及びHMV−LrはやはりA/Snマウスの自然発生乳カルシノーマ から樹立した腫瘍セルラインである。T−9、同様にT−36及びその変種であ るLMECは妊娠6−7日の同系の胚をCBA/J及びA/Snマウスの正規で はない場所に移着して誘導して得た2つの新規な腫瘍の関連サプラインである。
セルライ:/PCC4C−P、PCC4cmB及びPCC4cm107はそれぞ れPCO2−プランジー(Blangy)、PCO2−パスツール及びPCO2 −107テラトカルシノーマから誘導したものである。
ネズミ肺カルシノーマセルライン(Linel)は高度に転移性であるが、3% のDMSOの存在下で生育させるとその転移能力を失ってしまう。
上記したセルラインの性質及びその転移能力を表1に示す。
表 1 分析したマウス腫瘍及びマウス腫瘍セルラインの転移能力腫瘍及びセルラインi ゝ 自発性転移 目標器官乳カルジノザルコーマ CSML−0低転移性(1肺 C3ML−5050%肺 CSML−100高転移性i) 原 乳塊状カルシノーマ HMC−0低転移性 肝臓1′ HMC−Lr 高松移性肝M1.”’ テラトカルシノーマセルライン PCC4cmB 非転移性 − PCC4cmP 非転移性 − PCC4cm107 非転移性 − CI2− 非転移性 − 胚カルシノーマ、T−36結節 50 % リンパT−36から誘導したセルラ イン T−36結節 50 % リンパ 胚カルシノーマ、LMEV結節 高 転 移 性 リンパテラトカルシノーマ、 T−9結節 低 転 移 性 リンパ大腸アデノカルシノーマ、Acatol  非 転 移 性 −フラノーマB−16低転移性 肺 肺カルシノーマ、RL−67高松 移 性 肺(−)レーヴイス肺カルシノーマ 、LLC高 転 移 性 肺ネズミ肺カルシノーマ セルラインl: DMSOなしで生育 高 転 移 性 3%DMSO下で生育 非転 移 性 ”’ PCC4cmB、PCC4cmP及びPCC4cm107はPCO2−プ ランジ−1PCC4cmパスツール及びPCC4cm107テラトカルシノーマ から誘導したセルライン。
+bl低転移性とは注射されたマウスの20%に孤立した転移を生じさせる。
1゛1高転移性とは目標器官に複数の転移を100%生じさせる。
(−)他の器官への転移。
3)ラット腫瘍及びラット腫瘍セルライン樹立された上皮セルラインFRTL5 はラット甲状腺細胞を培養して誘導したものであって、腫瘍形成性ではない。さ らに本発明に従って腫瘍形成性であるが非転移性であるところの2つのFRTL 細胞誘導体ELCL、及びT RCL +を分離した。これら非転移性セルライ ンの性質は実施例3及び表2にさらに詳述する。
IR6腫瘍は照射により誘導された移殖可能な未分化の甲状腺ガンで上皮由来の ものである。これは殆ど分化しておらず高度に浸潤性の高転移性アデノカルシノ ーマである。IR4はやはり照射により誘導された移殖可能な別の甲状腺腫瘍で あって中程度に分化していて低転移能力を有する。これらの腫瘍の性質について は実施例3及び表2でさらに詳述する。
4)核酸の精製及び分析 本欄の転移活性の欄に述べた様にマウスの皮下的注射用に腫瘍細胞を培養して調 製した。週毎に注射したマウスの腫瘍の出現を調べた。腫瘍を切除してDNA及 びRNAブレバレージョン(標本)に供した。全てのDNAはサンプルツクら( Sambrook etal)に従って細胞から調製した(Molecular  C1゜ning:A Laboratory Manual、 ColdSp ring Harbor、Vol、2.Laborator7 Press、1 989.9.1−9.62頁)。
RNAは別々の腫瘍細胞及び正常細胞からコムチンスキーら(Chomczyn ski et al、1987.Anal、Bi。
chem、162:156−159)又はサムプルツクら(Molecular  Cloning:A Laboratory Manual、Vol、1.C o1d Spring HarborPress、1989ニア、1−7.87 )の方法によって調製した。RNAのゲル電気泳動、ナイロン膜フィルターへの RNAブロッティング、及びニックトランスレートされたDNAプローブとのハ イブリダイゼーションについてはグリゴリアンら(Grigorian et  al、1985.EMBOJ、4:2209−2215)が述べている。
サムプルツクはマウス肝臓、CSML−100細胞、ヒト胎盤、ヒト肝臓、ラッ ト肝臓、ブタ肝臓、及びニワトリ肝臓から抽出したゲノムDNA10μgを用い て行った。DNAをBamHI、EcoRI及びPstlエンドヌクレアーゼで 消化してから0.8%アガロース中で電気泳動にかけてDNAをナイロン膜(ア マージャム社、Hybond N)上に移した。フィルターをプレハイブリダイ ズ、及びハイブリダイズしてから前記サンプルツクらの標準的方法に供した。
実施例2 良性及び転移性マウス腫瘍セルラインの作成CSML−0、CSML−50及び CSML−100はA/Snマウスの自然発生乳アデノカルシノーマから樹立し たセルラインである。CSML−0は筋肉的継代培養によって維持される腫瘍か ら誘導されたものであって低い転移能力をその特徴としている。瀕死状態のため 屠殺して解剖した動物の10%以下に孤立した肺転移が認められた。次にCSM L転移性腫瘍細胞を始め数少なく、次には頻繁に(尾部への連続皮下注射により )連続移着してその中から転移性の表現型を育するものを選択して高度に転移性 なサプラインC3ML−100を得た。始めの接種をどの様な経路から行っても CSML−100の肺への転移の頻度は100%であった。CSML−50は中 程度の転移能力を有するセルラインであってCSML−100を樹立する際に生 じたものである。CSML−50の肺転移の頻度は約50%であった。
実施例3 良性及び転移性ラット腫瘍セルラインの作成本発明に関連し、正常なFisch er344ラット甲状腺細胞をラットに移着する前に細胞懸濁液を照射すること により多くのラット甲状腺カルシノーマ及びセルラインを作成した。非照射の単 分散させたラット甲状腺細胞移着片は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)を注射に より高いレベルで与えた場合にはFischer344同系ラットへの移着後し ばらくで形態的にも機能的にも正常な甲状腺組織となったが、移着前に甲状腺細 胞を照射すると甲状腺カルシノーマが生じた。IR6腫瘍は照射によって生じた 上皮由来の未分化な甲状腺カルシノーマである。IR6は殆ど分化しておらず高 度に転移性であってTSHを成長に必要としない。IR4腫瘍もまた照射によっ て生じたラット甲状腺カルシノーマとして得られるが、TSHを与えると小胞状 のカルシノーマへと中程度に分化してゆっくり成長し、低い転移能力を有してい る。IR6CLIはIR6から誘導されたセルラインであって親株IR6腫瘍の 性質を保持していて、すなわちTSHに関係なく成長をし、はとんど分化してお らず高度に転移性である。
樹立された上皮セルラインFRTL5は培養ラット甲状腺細胞から誘導されたも のである。FRTL5細胞は成長にTSHを必要とし、高度の転移性を保持して いるが、同系のFischer344ラットに皮下的に注射した場合に腫瘍を形 成しない。またFRTL5セルラインの2つの腫瘍形成性誘導体ELCLI及び TRCL。
を分離してその特徴を記載した。ELCLIはFRTL5の自然発生変異体であ り、成長に低濃度のTSHを必要とする変異セルラインとして樹立した。これは 同系ラットの皮下注射により原発性腫瘍を形成するが転移は認められなかった。
T RCL Iは照射によって生じたFRTL5の変異体であり、成長にTSH を必要としない変異セルラインとして樹立した。T RCL I細胞は転移能力 の殆どない或いは全くない成長の速い原発性腫瘍を形成する。上記腫瘍及びセル ラインの性質を表2に要約する。
表 2 ラット腫瘍及びラット腫瘍セルラインの転移能力腫瘍及びセルライン 自発性転 移 目標器官甲状腺カルシノーマ 肺 IR6腫瘍 高転移性 肝臓 IR4腫瘍 低転移性 腎臓 甲状腺セルライン FRTL5 (非腫瘍形成性) 非 転 移 性ELCLI (腫瘍形成性)  非 転 移 性TRCLI (腫瘍形成性) 非 転 移 性実施例4 ネズミmts−1遺伝子の分離 CSML−100及びCSML−0セルラインからのmRNAを上記コムチンス キーらの方法に従って調製し、サンプルツクら(Mo1ecular Clon ing:A LaboratoryManual、Vol、1.Co1d Sp ring Harb。
r Laboratory Press、1989 7.1−7゜29頁)に従 ってポリアデニル化したmRNAを選択した。高度に転移性であるCSML−1 00由来のポリ(A)” mRNA2μgを適切な条件下に逆転写酵素で処理し て一本鎖の相補的DNA (complementary DNA:cDNA) を作成した(サンプルックラ、前出、Vol、2.8.1−8.86頁)、、: m(7)CSML−100のcDNAブールを低転移能力のCSML−0由来の ポリ(A)” nRNA50dgとサブトラクテイブノ\イプリダイゼーション させて転移に関係のないcDNAを取り除いた。このcDNA/RNA混合物を 100°Cで5分間加熱してから氷上で冷却し、10m1ガラス製遠心分離用試 験管中7%フェノール(0,IM)リス塩酸、1.25M NaCL 120m Mリン酸ナトリウム緩衝液pH6,8でpH7,6に調節したもの)に加えて最 終的に1mlとした。試験管を25℃で7日間振とうした。ハイブリダイゼーシ ョン後の混合物をクロロホルムで2回抽出してから10mM)リス塩酸(pH7 ,5)及び1mM EDTAで透析して過剰の塩を取り除き、そしてエタノール で沈澱させた。二重鎖cDNA/mRNAは転移性の表現型に特有とはいえない 機能のものを含んでいるからヒドロキシアパタイトのカラムを通して除去した。
一般的な方法によってこの一本鎖cDNAを2重鎮にし、クローン化してgtl oベクターに入れた(サンプルツクら、上山、8.1−8.8 −6頁)。
CSML−100及びCSML−0の3!P−標識化したcDNAプローブと別 々にハイブリダイゼーションさせて、転移中に高度に機能するものを検出した。
マウスのmts−1cDNAクローンはCSML−100プローブと強くハイブ リダイズしたがCSML−Oプローブとのハイブリダイブは弱いものであった。
実施例5 ラットmts−1cDNAの分離 正常及び腫瘍形成性の甲状腺腫瘍細胞由来のセルライン正常甲状腺及び照射によ って生じた甲状腺カルシノーマ組織からう・ノドのCDNAライブラリーを調製 した。高転移性のIR6腫瘍及び低転移性のIR4腫瘍からポリ(A)” mR NAを精製した。−木組cDNAをIR6ポリ(A)” RNAから合成し、こ のmRNAを加水分解した。コーンらのフェノールエマルジョンリアソシエーシ ョン法(Kohne et al、、 1977 Biochemistry1 6:5329−5341)に従ってこのIR6cDNAブールを50倍過剰のI R4ポリ(A)” mRNAとハイブリダイゼーションさせた。−木組cDNA は転移性の表現型に関与する可能性があるものであり、ヒドロキシアパタイトの カラムを通してサブトラクティブハイプリダイゼーシコン混合物から分離しくヒ ドロキシアパタイトカラムは二重鎖の核酸すなわち低転移能力のIR6の機能を 有するRNA : DNAハイブリッドと結合するであろう。)、そして残りの lR4mRNAをアルカリ加水分解した。この−重鎖cDNAブールを二重鎖に し、クローン化してgtloベクターに取り込んだ。
このサブトラクトしたIR6cDNAライブラリーをIR6及びIR4ポリ(A )” mRNAを逆転写酵素で処理して得た3!P標識化一本11cDNAプロ ーブを用いて別々にスクリーニングした。■R6R6プローブくハイブリダイゼ ーションするがIR4プローブのハイブリダイゼーションは弱いことからmts −1クローンが同定された。
実施例6 ヒトmts−1cDNAの分離 ヒーラ細胞(Hela cells)から調製したポリ(A)+RNAを用いて gtlO中にヒトのCDNAライブラリーを作成した。ライブラリーは42℃5 0%ホルマリン中で51P標識化マウスmts−1cDNAプローブを用いてス クリーニングした。フィルターを室温で0.1%SDSを含む2倍のSSCで洗 浄してから次に50℃で0. 1%SDS含有0.2倍SSCで2回洗浄した。
強くハイブリダイズするcDNAの配列を調べた;高度に保存性の(conse rved)Ca”+結合性領域の外側の領域のマウスのmts−1cDNAと非 常に近い配列からヒトmts−1cDNAと同定された。ヒトのゲノムmts− 1遺伝子の配列及びmts−1オリゴヌクレオチドプローブを用いたmts−1 mRNAのプライマーイクステンシジン分析から判るように、このヒトmts− 1クローンはその全長を有するものである。ヒトmts−1遺伝子のヌクレオチ ド及びアミノ酸の配列を図1及び2に示す。
実施例7 mts−1遺伝子生成物の発現 ロックジョン(Lockshon)及びワイントロープ(Weintraub) の述べたベクター系を用いるDNA トランスフェクションによりmts遺伝子 生成物のオーバーエクスプレッションを行った。このベクターはpUc19を基 本とするベクター系でブルースクリプト(Bluescrtpt”)ベクターに 非常によく似ている(図3)。ブルースクリプトベクターのHindI[部位に 、強ネズミザルコーマウィルスプロモーター、続いてEcoRI部位、続いてS V40ポリアデニル化配列を有する真核生物の制御配列を導入した。
MSV−LTR配列の下流のEcoRI部位に完全なmts−1cDNAが導入 される。mts−1cDNAに内部EcoR1部位があるためにmts−1リコ ンビナントの一部がEcoRIで消化されてmts−1cDNA分子全体が分断 される。LTRのレトロウィルスプロモーターは非常に強固でmts転写情報の オーバーエクスプレッションが期待される。−二のmts−1リコンビナント表 現ベクターは永久又は一時的な両方の発現のために使用できつる。
しかしながら安定な(永久の)トランスフェクション体(transfecta nt)ではコロニーの精製が可能であるので安定なトランスフェクション体が望 ましい。これは転移能力の数量化に有用な表現型を提示する相同な集団を発現す る。
実施例8 mtsタンパク質の精製 mts−1タンパク質の精製は牛脳と同一種に精製された他の8100族のそれ と同様である(Baulder et al、、J。
Biol、Chem、261:8204−8212.1986)。
フェノチアジン−アガロース、亜鉛依存フェニル結合性セファロースを使うアフ ィニティクロマトグラフィーが使えること、及び該タンパク質の安定性から驚く 程高純度の精製が可能である。Mon。
QのFPLCクロマトグラフィーは5ioo族の分離にはよく知られているもの であり、またその他のHPLCカラムがメリチン(melittin)シリカ等 5100タンパク質のアフィニティ精製に開発されている。大量のmts−1を 供給することのできる組織又は細胞には大量のりコンビナンドmts−1を発現 するよう処理された細菌、イースト及び哺乳類のセルラインだけでなく、本発明 によりmts−1を発現する高度転移性の腫瘍及びセルラインが含まれる。
実施例9 ポリクローナル抗体の生成 下記のアミノ酸配列を有する合成オリゴペプチドを作成した。
l)ヒトmts−1アミノ酸2−11(L二−り):Ala−Cys−Pro− Leu−Glu−Lys−Ala−Leu−Asp−Va12)ヒトmts−1 アミノ酸22−37 (カルシウム結合領域):Ly s −G 1 u−G  l y−As p−Ly 5−Ph e−Ly 5−Leu−Asn−Lys− Ser −G lu−Leu|Lys − Glu−Leu 3)ヒトmts−1アミノ酸42−54(L二−り):Leu−Pro−3er −Phe−Leu−Gly−Lys−Arg−Thr−Asp−Glu−Ala −Ala4)ヒトmts−1アミノ酸87−101(L二−り):Asn−G  1u−Phe−Phe−G 1u−G 1y−Phe−Pro−^sp−Lys −Gln−Pro−Arg−Lys−Lys ペプチド1. 3及び4はmts−1抗原として選んだ。というのもこれらのコ ードしているのはmts−1タンパク質にのみ見られるタンパク質であるからで あって、すなわちmts−1タンパク質のこれらの領域は他のタンパク質、特に は他のカルシウム結合タンパク質とに相同性は見られないのである。ペプチド2 はそれがmts−1のカルシウム結合ドメインをコードしているので選んだ。そ れゆえペプチド2はカルシウム結合タンパク質類の多くと反応性の抗体を生じる 。
0.1−1mgのオリゴペプチドを含む100μmのフロイント(Freund ’ s)完全アジュバントニュージランド種の白色雌ウサギの背に沿って10ケ 所に皮下注射して免疫付けをした。このウサギは始めに皮下注射が容易なように 背の両側の毛をそっておいた。抗原−アジュバントの混合物は2つの接続した1 mlガラステフロン注射器中で混合した。典型的にはウサギに1mgの抗原を注 射した後、イムノブロッティングによるアッセイでlo−4以上に希釈しても血 清が陽性を示すようになるまで2ケ月毎に追加の注射を行う。
実施例10 モノクローナル抗体の製造 モノクローナル抗体はコーラ−及びムルスキン(Kohlerand Muls kin、Eur、J、Immunol、6:511−519.1976)及びバ ーローら(Harlow et al、、Antibodies:A Labo ratory Manual、Co1d Spring Harbor Lab oratory Press、1988)の方法に従って調製する。Ba1b  / cマウスを実施例9に述べたコンジュゲートした或いは非コンジュゲートの mts−1オリゴペプチドの0.1−1mgを含む100μlのフロイント完全 アジュバントで皮下的に免疫付けをする。
最初の注射から2週間目にリン酸緩衝塩溶液(PBS)中100μgの抗原を静 脈に或いは腹腔内に注射して適当なmts’−1抗原によるブーストをマウスに 行う。
マウス血清中に抗体の出現を確認して且つ最後の注射から5日後にマウスを屠殺 して膵臓を取り出した。この膵臓を7mlドンス(Dounce)ホモジェナイ ザー中で3.5−4mIPBSと共に緩やかに粉砕して肺臓細胞を得る。細胞を 次にPR6遠心分離器に室温、1200rpm、6分間かけてペレットとした。
上澄液を吸入フラスコへ移して細胞は再び15m1の0.83%NH,CIに懸 濁させる。この懸濁液を室温で5分間インキュベートした後37℃の10m1牛 脂児血清中に置いた。この細胞を再び室温、1200rpmで6分間遠心分離し てから上澄液を吸入フラスコに引いた後細胞を20mI PBSに再懸濁させた 。
後続の細胞融合に用いるため次の溶液を調製した。
ヒボキサンチン(H) 680mg/Hz O100m 1 ;濃H,5Oay を204滴加える:加熱溶解する。
アミノプテリン(A)46.4mg/Hz O100ml ; 1.ONのNa OH2滴を加えて溶解する。
チミジン(T) 775mg/ 100m l Hz O;グリシンPEG−D ME 45mgを加える;42℃でPEGを溶融してからDMElmlを加える (37°C);INのNaOHでpH7,6にする。
DMEM; DEM500mlにウマ血清37.5ml、Fe237゜5ml、 L−グルタミン10.0ml、ガラマイシン(garamycine)0.2m lを加える。
2倍HAT−DME ; DME200mlにウマ血清25.0mLFC325 ,Oml、L−グルタミン、ガラマイシン0.2ml。
Ho、8ml、A 0.8ml、及びTO,8mlを加える。
(2倍HT−DMEは省略)。
クローニング寒天二未洗浄のデフコ(Dirco)寒天350mgをHt025 mlに加えてオートクレーブにかける。
クローニング培地:2倍DME25mlに濾過したコンディションDMEM35 ml、ウマ血清7mL FC37ml、L−グルタミン1ml、ガラマイシン0 .1mlを加える。
ブラマサイトーv(plamacytoma)P3 NSI/1−Ag4−1細 胞の入った2つのフラスコに遠心分離用試験管を入れて室温、1200rpmで 8分間スピンダウンさせた。肺臓細胞を20mIPBSに再懸濁させた。各懸濁 液から0.01m1を抜き取り0.4%トリパンブルー0.1ml及びPBSo 、3mlを加えて細胞数をカウントした。肺臓細胞とNSI/1−Ag4−1細 胞の比が10:lとなる様に各懸濁液の体積を調節してから懸濁液を混合した。
この混合液を室温、120Orpmで8分間遠心分離してベレットとし、上澄液 を0.1ml残して除去した。細胞をこの残した液体に再懸濁させてからpH7 ,6の1 : IPEG−DEM溶液1.3mlを加えた。最終体積が25m1 となるまでDMEで倍々に希釈した。
細胞を再びペレットとしてから上澄液を捨てて、細胞を十分な量の50%2倍H AT−DME150%コンディションDMEMに再懸濁(上澄液は5p210細 胞を形成する)させて最終濃度的3゜5X10’個牌臓細胞を得た。この細胞を 平底の96ウエルのプレー)(TC−96;Flow Laboratorie s)に0゜1mlずつ分注した。プレートを肉眼視可能なコロニーが形成される まで、通常10−12日間であるが、37°C1加湿空気/Co。
条件で培養する。ウェルの内容物をTC−24プレート(F 1 owLabo ratories)中のHAT−DMEo、5mlに移した。正常な細胞成長が 現れたらば(約2−5日間)培地0.35m1を取り出してELISA法、ヘマ グルチニン阻害アッセイ又はノイラミニダーゼ阻害アッセイによって抗体産生を 試験する。この細胞が目的の抗体を産生じていたならばTC−24中のDMEM O。
1ml中に移す。
ハイブリッド細胞をクローン化するために溶融寒天25m1とクローニング培地 76m1を混合して、5mlをシャーレに取り、固化させる。DMEM培養の細 胞を5O%DMEM150%コンディションDMEM中で細胞成長に合わせて1 0−1又は10”に希釈する。それぞれの希釈液のO,1mlずつを滅菌した試 験管に取り、それぞれクローニング培地/寒天混合物0.9mlを加える。よく 混合し寒天の下敷きの表面に注ぐ。固化したらばプレートを37℃の培養器中で コロニーが肉眼視可能になるまで(典型的には7−1oarIIi)培養する。
コロニーを拾い上げTC−99プレート中のDMEM/:!ンディシgンDME MO,1m1ll:移して37℃(7)C0、培養器で培養する。培地が酸性に なったらば(通常1−4日間)、TC−24プレート中(DDMEMo、05m 1 に移す。細胞の成長が5096コンフルエント(confluent密集状 l1l)になったら培地を取り出し抗体産生が行われていたかを予め試験する。
mts−1特異的抗体を産生している細胞を25 cm’フラスコ中のDMEM 5mlに移す。クローン化した細胞を凍結するか又は腹水を起こさせるためにマ ウスに注射する。
実施例!1 mts−1のサンドイッチアッセイ 組織標本を清澄にした細胞溶解物中のmts−1の存在を検出するために実施例 IOで調製したモノクローナル抗体約100μmをラテックスビーズ上に不動化 処理し、試験する清澄溶解物的100μlと接触させた。不動化抗体及び溶解物 を約lO分間反応させてから不動化抗体と結合したmts−1抗原の付着したラ テックスビーズをPBS (リン酸緩衝塩溶液で洗浄する。西洋ワサビペルオキ シダーゼに結合したmts−1特異的抗体約100μmをラテックスビーズに加 える。標識化抗体ビーズ混合物を約10分間インキュベートする。この時点で酵 素基質である過酸化水素及びアミノアンチピリンをビーズに接触させて混合物を 5−10分間インキュベートし、試料が発色すれば反応は陽性でmts−1の存 在を示す。
実施例12 非転移性細胞に比べて転移性の細胞ではmts−1の発現が10−100倍高い mts−1の発現レベルを試験するために転移性及び良性の腫瘍、及びそうした 腫瘍由来のセルライン、及び対応する正常組織からmRNAを精製した。精製し たRNAをゲル中で断片化し、ノーサン分析のためmts−1核酸プローブと共 にナイロン膜上にプロットした。
図4は本発明のCSML−0セルラインは非常に低い転移能力を有していてその マウスmts−1の転写レベルが非常に低い、或いは検出不可であることがわか る。これとは対照的に極端に高い転移能力を有している本発明のCSML−10 0セルラインのmts−1発現レベルは高い。これより転移性であるCSML− 100細胞は非転移性のCSML−0細胞の少なくとも100倍のmtsloo を発現していると考えられる。
別の実験に於いて様々な転移性、非転移性の腫瘍及び腫瘍セルラインを■P−標 識化マウスmts−1プローブを用いたノーサン分析でそのmts−1の発現レ ベルを試験した。こうした腫瘍及びセルラインの性質の詳細を実施例1. 2.  3及び表1. 2に示した。
図5よりわかるように、転移性(ゲルレーン上「M」で示されるもの)の腫瘍及 びセルラインのみが高レベルのmts−1発現を示している。m々なタイプの転 移性腫瘍及びセルラインは非転移性の又は正常な細胞に比べてmts−1の発現 レベルは1O−1oo倍高い。高いmts−1発現レベルを示す転移性細胞には RL−67肺カルシノーマ腫瘍、レーヴイス肺カルシノーマ腫瘍、LMEC胚カ ルシノーマ腫瘍、及びT−36胚カルシノーマ腫瘍とセルラインがある。
図6は高度に転移性のアデノカルシノーマラット腫瘍IR6(レーン5)及びI R6由来のセルライン(レーン7)はマウス肺カルシノーマ由来の転移性セルラ インであるライン1 (レーン3)同様に、腫瘍形成性であるが非転移性のセル ラインTRCL+ (レーン6)や非腫瘍形成性セルラインFRTL5 (レー ン8)と比べて全て10−100倍高いmts−1発現レベルを示している。
この様に、これらのデータはmts−1の発現は正常細胞又は非転移性(良性) 腫瘍細胞中のものと比較して転移性細胞中では10−100倍に高められている ことを明確に示している。
実施例13 mts−1遺伝子を培養細胞に導入すると転移性の表現型を与える 本願発明によればmts−1はラット甲状腺やマウト肺からの正常な、或いは非 転移性の腫瘍セルラインでは発現されていない。しかしマウス肺カルシノーマか ら誘導された高度に転移性のLine−1セルラインはmts−1のmRNAを 発現している。ライン1細胞を3%DMSO存在下で成長させた場合にはその転 移能力を失い、さらにmts−1のmRNAの発現レベルは検出不可能となる。
これはmts−1の発現が転移性の表現型と相関していることを示している。
高レベルのmts−1発現が転移性表現型を与えていることを立証するためにラ ットmts−1cDNAを図3のMSVベクターにクローンしてmts−1タン パク質を高く発現させた。このmts−1発現ベクターを、選択可能なネオマイ シン(Neo)遺伝子をコードしているプラスミドを持つマウス肺カルシノーマ ライン1細胞ヘコ・トランスフェクションさせた。ゲノムDNAのササンプロッ ト分析によりネオマイシンに耐性で安定なセルラインについて、そのゲノムへの mts−1遺伝子の統合を調べた。対照は3%DMSO存在下で成長させた選択 的ネオマイシン耐性遺伝子のみを安定にトランスフェクションさせたLine− 1細胞を用いたが、これはDMSOなしで生育させたトランスフェクションして いないLine−1細胞と同様に処理されている。
mts−1遺伝子をトランスフェクションさせたlOのトランスフェクション体 を3%DMSO中で成長させて、通常であれば非転移性である細胞の表現型に高 度に発現しているリコンビナントmts−1遺伝子の獲得が生じているか試験し た。トランスフェクション体N2、N3、N4、N5及びN8の細胞10’個を 3匹のマウスの尾部静脈に注射した。対照にはLine−1細胞及びネオマイシ ンのみをトランスフェクトさせた2つのセルライン(Neo2、Ne o 3) の細胞10’個を3匹のマウス尾部静脈に注射した。2週間後に動物を屠殺して インディアインクで固定染色して肺転移を調べた。注射前に3%DMSO中で成 長させたN4、N5細胞を注射された動物では高レベルの転移が見られ、DMS Oなしで成長させたLine−1細胞と同等であった一方、他のセルラインの転 移性は低レベルであった。全てのトランスフェクション体が高レベルの転移性を 提示するわけではないということは、ゲノムの「サイレント」領域にmts−1 が挿入されたための発現の違いであろう。
この3%DMSO中で成長させたN1〜NIOトランスフ工クシヨン体のmts −を発現レベルを調べるために、これらのマウス注射前のセルラインからmRN Aを抽出し、ノーサンプロット分析によりmts−1の発現レベルを分析した。
図8に示される様に全てのトランスフェクション体が高レベルでmts−1を発 現しているわけではなく、これはおそら<mts−1挿入部位近くに存在するゲ ノム制御機構によるものであろう。トランスフェクション体セルラインN3、N 4及びN5は高レベルでmts−1を発現しているが、N3セルラインは低分子 量のmts−1転写物を与えていて、これはトランスフェクション及びゲノムの 統合の際の配列の再編成(rearrengement)によって該セルライン のmts−1遺伝子に欠陥が生じたであろうことを示している。
表3のように、MSVLTRプロモーターに関して意味を持つ方向(sense )及び意味を持たない方向(antisense)で挿入されたラットmts− 1遺伝子を有している発現ベクターを持つトランスフェクション体セルラインを ラットに静脈内注射しても同様の結果が得られた。
この様にこれらのデータは高度に発現したmts−1遺伝子の導入により非転移 性の細胞に転移性の表現型が現れうることを示している。
表 3 異なったmts−1hランスフ工クシヨン体を用いたラット肺転移の計数Neo + Line−1+ Line−1156/3 156/4 15615DMS O’DMSO(Ni )+ (N4 )+ (N−)十DMSODMSODMS O 尾部静脈に 5 57 190 342 355 36010’個細胞 0 3 8 205 300 495 460を注射 0 65 251 320 31 0 310ラットmts−1クローン156=意味を持つ方向(sense)ラ ットmts−1クローン162=意味を持たない方向(antisense)上 記実験に於いてIR6腫瘍細胞は単独で注射ラットの20%に肺転移を生じさせ 、ラットによっては腎臓に1−2の腫瘍が見られた。意味を持つ方向でmts− 1を存するトランスフェクション体を注射したラット(セルラインI 56/2 .156/7及び156/8)の50%に転移が見られた一方、意味を持たない 方向でmts−1を有するトランスフェクション体を注射したラット(セルライ ンl 62/9及びI 62/I)では転移のあったものは10%であった。
この様に哺乳動物のmts−1遺伝子をマウス或いはラットの細胞にトランスフ ェクトさせたものはマウス或いはラットに注射すると細胞に転移を起こさせる。
F工GtJRE I ATG−GCG−TGC−CCT−CTG−GAG−AAG−GCC−CTG− GAT−GTG−ATG−GTG−TCC−八CC−TrC−CAC−AAG− TAC−TCG−GGC−A入A−GAG−GGT−GAC−人AG−TTC− 人AG−CTC−AAC−AAG−TCA−GAG−CTA−AAG−GAG− CTG−CTG、ACC−CGG−GAG−CTG−CCC−AGC−TTC− TI’G−GGG−A入A−AGG−八CA−GAT−GAA−GCT−GCT −TrC−CAG−AGG−人AG−人AA FIGυRE 2 mts−1発現ベクターの模式図 (LTRを有しMSVに基づいたもの)〜@nb4pεusv%t+m! FIG、4A FIG、4B FIG、 5A FIG、 5B ・電゛ FIG、 6 14GUrtE 7 F工GURE 8 手続補正書 平成5年1月22Fi

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒトのmts−1タンパク質をコードすることを特徴とする核酸。 2.mts−1タンパク質活性を示すところのヒトのmts−1タンパク質の活 性フラグメント又はその活性誘導体をコードすることを特徴とする核酸。 3.該核酸がDNA、cDNA、リコビナントDNA又はRNAである請求項1 記載の核酸。 4.該核酸がDNA、cDNA、リコビナントDNA又はRNAである請求項2 記載の核酸。 5.該核酸が次なるヌクレオチド配列 【配列があります】 を有するものである請求項1記載の核酸。 6.該フラグメント又は誘導体が該mts−1タンパク質のうちの少なくとも1 個のアミノ酸の欠失又は挿入を有することを特徴とし且つ該欠失又は挿入は該フ ラグメント又は誘導体が活性であることを保つものであることを特徴とするもの である請求項2記載の核酸。 7.請求項1記載の核酸によってコードされたポリペプチドの発現をなすことの できるヌクレオチド配列に操作可能に結合せしめられた請求項1記載の核酸を含 有していることを特徴とする複製可能な発現ベクター。 8.ヒトのmts−1タンパク質。 9.該タンパク質が次なるアミノ酸配列:【配列があります】 を有するものである請求項8記載のタンパク質。 10.請求項8又は9記載のヒトのmts−1タンパク質に対する抗体。 11.ヒトのmts−1タンパク質のうち抗原性を持つフラグメントを含有して いることを特徴とするポリペプチド。 2.請求項11記載のポリペプチドに対する抗体。 3.該抗体がモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体である請求項10記載 の抗体。 14.該抗体がモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体である請求項12記 載の抗体。 5.哺乳動物のmts−1タンパク質に対する抗体。 6.該哺乳動物がラット又はマウスである請求項15記載の抗体。 7.該哺乳動物がヒトである請求項15記載の抗体。 8.mts−1タンパク質に由来するペプチドに対する抗体。 9.該ペプチドが図2で示されるmts−1タンパク質のうちの第2番目から第 11番目のアミノ酸を含有するものである請求項18記載の抗体。 20.該ペプチドが、図2で示されるmts−1タンパク質のうちの第22番目 から第37番目のアミノ酸を含有するものである請求項18記載の抗体。 21.該ペプチドが図2で示されるmts−1タンパク質のうちの第42番目か ら第54番目のアミノ酸を含有するものである請求項18記載の抗体。 22.該ペプチドが図2で示されるmts−1タンパク質のうちの第87番目か ら第101番目のアミノ酸を含有するものである請求項18記載の抗体。 23.該抗体がモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体である請求項15− 18のうちのいずれか一つに記載の抗体。 24.請求項1−7のうちのいずれか一つに記載の核酸によって形質転換せしめ られた宿主生物体又は細胞。 25.該宿主が酵母である請求項24記載の宿主生物体又は細胞。 26.該宿主がバクテリアである請求項24記載の宿主生物体又は細胞。 27.該宿主が哺乳動物の細胞である請求項24記載の宿主生物体又は細胞。 28.転移性の癌の診断法において、試験されるべき個々のものの組織又は組織 抽出物をmts−1タンパク質に対する抗体又はmts−1タンパク質のうちの 抗原性を有するフラグメントに対する抗体と接触せしめて、抗原一抗体複合物を 形成するに充分な時間並びに条件下に処理し、こうして得られた抗原一抗体複合 物を検知することを特徴とする診断法。 29.転移性の癌の診断法において、試験されるべき個々のものの組織又は組織 抽出物をmts−1核酸プローブと接触せしめて、該プローブと該組織又は組織 抽出物のうちで発現せしめられたmts−1mRNAとをハイブリダイゼーショ ンするに充分な時間並びに条件下に処理し、該ハイブリダイゼーシヨンの結果を 検知することを特徴とする診断法。 30.該核酸プローブがDNA又はRNAである請求項29記載の診断法。 31.mts−1mRNAを検出するためのキットにおいて、mts−1核酸プ ローブを生成するためのmts−1核酸を含有するのに適した少なくとも一つの 第一の容器と、該mts−1核酸プローブの検出のための試薬を含有するのに適 した第二の容器とを有していることを特徴とする区画されたキット。 32.mts−1タンパク質を検出するためのキットにおいて、該mts−1タ ンパク質に対して特異性を示す抗体を含有するのに適した少なくとも一つの第一 の容器と、該第一の容器のうちの抗体を検出することを可能にする標識分子を含 有するのに適した少なくとも一つの第二の容器とを有していることを特徴とする 区画されたキット。 33.該標識分子が、放射性同位体、酵素螢光性分子、化学発光分子又はバイオ ルミネッセント分子である請求項32記載のキット。 34.該キットが、酵素用の基質を含有する容器を有んでいるものである請求項 32記載のキット。 35.mts−1タンパク質を発現することのできる継代培養可能な細胞セルラ イン。 36.該細胞が次式の配列: 【配列があります】 を有するmts−1タンパク質を発現するものである請求項35記載のセルライ ン。 37.該mts−1タンパク質が抗mts−1抗体によって検知可能なものであ り且つ少なくとも1個のアミノ酸の欠失又は挿入のされたものである請求項36 記載のセルライン。 38.抗転移用薬を試験するための方法において、請求項35−37のいずれか 一つに記載のセルラインを注入せしめられたラット又はマウス中で該薬剤をスク リーニングすることからなることを特徴とする試験方法。 39.癌の治療法にあって、mts−1タンパク質に対して向けられている試薬 を投与することからなることを特徴とする方法。 40.該癌が、肺癌、腎臓癌、腎臓癌、甲状腺癌及び乳癌から実質的になる群か ら選ばれたものである請求項39記載の方法。 41.mts−1タンパク質あるいはmts−1タンパク質を発現している細胞 を不活性化あるいは破壊あるいは無くすための方法において、該mts−1タン パク質に対する抗体を用いることを特徴とする方法。 42.該抗体はトキシンにコンジュゲート化された抗mts−1抗体又はコンジ ュゲート化されていない抗mts−1抗体である請求項41記載の方法。 43.実質的に純粋なmts−1タンパク質又はその活性誘導体と薬学的に許容 しうる担体とからなることを特徴とする医薬組成物。 44.該タンパク質又はその誘導体が1日当りで且つ体重Kg当り約0.5μg から2000mgまでの量の範囲含まれるものである請求項43記載の医薬組成 物。
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JP2013531655A (ja) * 2010-06-14 2013-08-08 リケラ バイオメッド エスエー S100a4抗体およびその治療上の使用
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