JPH0649978B2 - 鋼管杭打設工法 - Google Patents

鋼管杭打設工法

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JPH0649978B2
JPH0649978B2 JP31898088A JP31898088A JPH0649978B2 JP H0649978 B2 JPH0649978 B2 JP H0649978B2 JP 31898088 A JP31898088 A JP 31898088A JP 31898088 A JP31898088 A JP 31898088A JP H0649978 B2 JPH0649978 B2 JP H0649978B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、河川の護岸工事等に際して、構築物を支持す
るための鋼管杭を地盤中に打設する工法に関するもので
ある。
(従来の技術及びその問題点) 鋼管杭を打設する従来の一般的な工法では、アースオー
ガーが併用されていた。即ち、スクリューの下端に掘削
刃を備えたオーガースクリューに鋼管杭を遊嵌させてお
き、前記オーガースクリューによる掘削と回転圧入装置
による鋼管杭の回転圧入とを交互に行うことにより、前
記鋼管杭を所定深さまで圧入し、最後にオーガースクリ
ューを引き上げるのが一般的な工法であった。このよう
な従来の工法では、アースオーガーと鋼管杭の回転圧入
装置とが必要であり、装置全体が大型になって設備コス
トが非常に高くつくばかりでなく、掘削と鋼管杭の回転
圧入とを交互に行うのであるから、1本の鋼管杭圧入完
了までに要する時間が長くなる欠点があった。
又、オーガースクリューを使用する方法では、特に粘土
質地盤の場合にスクリュー内部に粘土塊が詰まって掘削
が不能になる場合が多々あり、このような場合、一々オ
ーガースクリューを引き上げて詰まりを除去しなければ
ならず、多大の手間と時間がかかる欠点もあった。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記のような従来の問題点を解決するために、
下端に掘削用刃と流体吐出ノズルとを備え且つ内部には
スクリューを具備しない円筒状ケーシングに鋼管杭を外
嵌させると共に、当該鋼管杭の下端内側に突設された突
起を前記ケーシングの下端縁から切り欠き形成したL形
溝に係合させて、前記鋼管杭の回転が前記ケーシングに
伝達されるように両者を結合し、杭打ち機の回転圧入装
置に前記鋼管杭を保持させ、前記流体吐出ノズルから流
体を吐出させながら、前記回転圧入装置により鋼管杭を
回転させながら圧入させ、所定深さまで鋼管杭が圧入さ
れたならば、前記突起とL形溝との係合を解くように前
記鋼管杭に対して前記ケーシングを相対移動させた後、
前記ケーシングのみを引き上げることを特徴とする鋼管
杭打設工法を提供するものである。
(実施例) 以下に本発明の一実施例を添付の例示図に基づいて説明
する。
第1図〜第3図に於いて、(1)は最下端に使用されるケ
ーシングであって、ケーシングヘッド(2)とこの上端に
接続された接続ケーシング(3)とから成る。
ケーシングヘッド(2)は、ロッド(4)と、これに同心状に
外嵌し且つ上下両端部で夫々アーム(5)(6)によって前記
ロッド(4)に結合されたケーシング本体(7)とから構成さ
れ、下端側アーム(6)には、斜め下方に突出する掘削用
刃(8)と、回転掘削方向とは逆方向で斜め上方に開口す
るノズル(9)と、回転掘削方向で斜め下方に開口するノ
ズル(10)とが付設され、前記ロッド(4)の上端は、ケー
シング本体(7)の上端より上方に突出して接続用雄嵌合
部(4a)を構成すると共に、この接続用雄嵌合部(4a)の上
端面に一端が開口するようにロッド(4)内に形成した流
路(11)を、前記アーム(6)内に形成した流路(12)と各ノ
ズル(9)(10)の基部に内装した逆止弁(13)(14)とを介し
て各ノズル(9)(10)に連通せしめ、更にケーシング本体
(7)の下端に、下端縁から切り欠き形成したL形溝(15)
を直径方向2箇所に設けて成るものである。
接続ケーシング(3)は、両端間を貫通する流路(17)を備
えたロッド(18)と、これに同心状に外嵌し且つ上下両端
部で夫々アーム(19)(20)によって前記ロッド(18)に結合
されたケーシング本体(21)とから構成され、前記ロッド
(18)の上端は、ケーシング本体(21)の上端より上方に突
出して接続用雄嵌合部(18a)を構成すると共に、前記ロ
ッド(18)の下端には、前記ケーシングヘッド(2)に於け
る接続用雄嵌合部(4a)に外嵌する接続用雌嵌合部(18b)
が構成されている。然して前記接続用雄嵌合部(4a)と接
続用雌嵌合部(18b)とは、互いに嵌合した状態で2本の
連結ピン(22)により結合され、この結合状態に於いて、
ケーシングヘッド(2)側の流路(11)と接続ケーシング(3)
側の流路(17)とが互いに連通する。(23)はケーシング本
体(21)の下端近傍側面に設けられた連結ピン着脱操作用
窓である。
第1図〜第3図に示すように、前記最下端ケーシング
(1)には最下端鋼管杭(24)が外嵌されて、最下端鋼管杭
ユニット(25)が組み立てられる。前記最下端鋼管杭(24)
の下端部には、前記ケーシングヘッド(2)の両L形溝(1
5)に各々嵌合する一対の突起(26)が内向きに固着突設さ
れている。この突起(26)と前記L形溝(15)とは、最下端
鋼管杭(24)の内部に最下端ケーシング(1)を挿入した
後、最下端ケーシング(1)を回転掘削方向とは逆方向に
回転させることにより、両者が軸心方向に離脱しない状
態に互いに嵌合させることが出来る。然して最下端鋼管
杭(24)を回転掘削方向に回転させると、突起(26)及びL
形溝(15)の奥端を介して回転力が最下端ケーシング(1)
に伝達され、両者が一体に回転する。
第4図に於いて、(16)は、前記接続ケーシング(3)と同
一構造の継ぎ足しケーシングであって、当該継ぎ足しケ
ーシング(16)には継ぎ足し鋼管杭(27)が外嵌されて、継
ぎ足し鋼管杭ユニット(28)が組み立てられる。この場合
には、継ぎ足しケーシング(16)の下端近傍に設けられて
いる前記連結ピン着脱操作用窓(23)と適当な取付具(29)
とを利用して、継ぎ足し鋼管杭(27)の下端を受ける受け
具(30)を継ぎ足しケーシング(16)の下端部に着脱自在に
取り付け、この受け具(30)に継ぎ足し鋼管杭(27)の下端
を嵌合させることにより、継ぎ足しケーシング(16)を吊
り下げたとき、継ぎ足し鋼管杭(27)も一体に吊り下げる
ことが出来る。
次に上記のように構成された最下端鋼管杭ユニット(25)
と継ぎ足し鋼管杭ユニット(28)とを使用する本発明の工
法を具体的に説明する。
第5図に示すように、所定位置に係留し且つスパットに
より一定レベルに固定した杭打ち用台船(31)上で、杭打
ち機(32)の回転圧入装置(33)に前記最下端鋼管杭ユニッ
ト(25)をセットする。前記回転圧入装置(33)は、垂直に
支持されたガイド支柱(34)に昇降可能に支持され且つ吊
り下げ用ワイヤー(35)と引き下げ用ワイヤー(36)とによ
って位置決めされる昇降体(37)と、この昇降体(37)の下
側で前記ガイド支柱(34)に昇降可能に支持され且つ前記
昇降体(37)との間に介装されたシリンダーユニット(38)
によって昇降駆動される装置本体(39)とから成り、当該
装置本体(39)は、前記鋼管杭(24)(27)の周面をチャッキ
ングして当該鋼管杭(24)(27)を回転駆動し得るものであ
る。
最下端鋼管杭ユニット(25)を前記回転圧入装置(33)の装
置本体(39)内に吊り込み、装置本体(39)のチャッキング
機構で最下端鋼管杭ユニット(25)(最下端鋼管杭(24))
を把持させたならば、当該最下端鋼管杭ユニット(25)に
於ける接続ケーシング(3)のロッド(18)の上端、即ち接
続用雄嵌合部(18a)に、回転流体継手(40)を介して高圧
流体圧送パイプ(41)を接続する。然して、当該高圧流体
圧送パイプ(41)により接続ケーシング(3)の流路(17)に
高圧流体、例えば高圧水を送り込むことにより、ケーシ
ングヘッド(2)に於ける各ノズル(9)(10)から高圧水が吐
出することになるので、係る状態で回転圧入装置(33)を
使用して最下端鋼管杭ユニット(25)を、第6図に示すよ
うに水底地盤下所定深さまで圧入する。
第6図に示すように、最下端鋼管杭ユニット(25)が水底
地盤下所定深さまで圧入出来たならば、高圧流体圧送パ
イプ(41)を外した後、第4図に示す継ぎ足し鋼管杭ユニ
ット(28)を前記最下端鋼管杭ユニット(25)の上端に接続
させるように吊り降ろし、両者を連結する。
即ち、最下端鋼管杭ユニット(25)に於ける最下端ケーシ
ング(1)と継ぎ足し鋼管杭ユニット(28)に於ける継ぎ足
しケーシング(16)とを、各ロッド(18)の接続用雄嵌合部
(18a)に接続用雌嵌合部(18b)を嵌合させた状態で連結ピ
ン(22)により両嵌合部(18a)(18b)を互いに結合すること
により連結し、最下端鋼管杭(24)と継ぎ足し鋼管杭(27)
とは溶接により互いに接続するのであるが、連結ピン(2
2)によるケーシングどうしの連結作業時に継ぎ足し鋼管
杭(27)が邪魔にならないように、第12図に示すように前
記両嵌合部(18a)(18b)を互いに嵌合させるように継ぎ足
し鋼管杭ユニット(28)を吊り降ろした後、鋼管杭(27)の
みを適当距離だけ吊り上げ、最下端鋼管杭ユニット(25)
に於ける鋼管杭(24)の上端と継ぎ足し鋼管杭ユニット(2
8)に於ける鋼管杭(27)の下端との間にスペーサー(42)を
介装して、吊り上げた鋼管杭(27)の不測の落下を防止す
ることが出来る。尚、この状態で、第4図に示す取付具
(29)や受け具(30)を取り外すことが出来る。
前記スペーサー(42)の併用により、連結ピン(22)による
ケーシング(1)(16)間の連結作業を安全に行うことが出
来るが、当該連結作業が完了すれば、鋼管杭(27)を若干
吊り上げて前記スペーサー(42)を取り外した後、当該鋼
管杭(27)を吊り降ろしてその下端を最下端鋼管杭ユニッ
ト(25)に於ける鋼管杭(24)の上端に載せ、両者を溶接に
より一体に接続する。前記ケーシング(1)(16)間の連結
により、ケーシング(1)側のロッド(18)内の流路(17)と
ケーシング(16)側のロッド(18)内の流路(17)とは互いに
連通することになる。
尚、回転圧入装置(33)に於ける装置本体(39)の鋼管杭チ
ャッキング位置よりも下方で最下端鋼管杭ユニット(25)
と継ぎ足し鋼管杭ユニット(28)とを接続するときは、継
ぎ足し鋼管杭ユニット(28)に於ける鋼管杭(27)を回転圧
入装置(33)に於ける装置本体(39)のチャッキング機構に
より把持することが出来るので、前記のようなスペーサ
ー(42)の併用は不要である。
上記のように最下端鋼管杭ユニット(25)と継ぎ足し鋼管
杭ユニット(28)とを接続したならば、継ぎ足し鋼管杭ユ
ニット(28)に於けるケーシング(16)のロッド上端、即ち
接続用雄嵌合部(18a)に前記高圧流体圧送パイプ(41)を
回転流体継手(40)により接続し、再び高圧水を最下端鋼
管杭ユニット(25)に於けるケーシング(1)の下端に位置
するノズル(9)(10)から吐出させながら、第7図に示す
ように最下端鋼管杭ユニット(25)とこれに接続された継
ぎ足し鋼管杭ユニット(28)とを、回転圧入装置(33)によ
り回転させながら圧入する。
最下端鋼管杭ユニット(25)と継ぎ足し鋼管杭ユニット(2
8)とを所定深さまで圧入し終わったならば、必要に応じ
て当該継ぎ足し鋼管杭ユニット(28)の上端に第二の継ぎ
足し鋼管杭ユニット(28)を前記の要領で接続し、高圧流
体圧送パイプ(41)による高圧水の圧送を同様に行いなが
ら、各鋼管杭ユニット全体を再び回転圧入装置(33)によ
り回転圧入する。このようにして必要な本数の継ぎ足し
鋼管杭ユニット(28)を順次継ぎ足して圧入し終わったな
らば、第8図に示すようにヤットコ鋼管杭ユニット(43)
を最上端の継ぎ足し鋼管杭ユニット(28)の上端に接続す
るように吊り降ろし、両者を接続する。このヤットコ鋼
管杭ユニット(43)は、継ぎ足し鋼管杭ユニット(28)と実
質的に同一のもので、ケーシング(16)の連結及び高圧流
体圧送パイプ(41)の接続も同様に行われるが、異なる点
は、鋼管杭(27)に相当するヤットコ鋼管杭(27′)が継
ぎ足し鋼管杭ユニット(28)に於ける鋼管杭(27)の上端に
溶接されるのではなく、第1図に示したL形溝(15)と突
起(26)とを使用するケーシングヘッド(2)と鋼管杭(24)
との連結構造と同様の連結構造により、着脱自在に連結
される点にある。
第9図に示すように、前記ヤットコ鋼管杭ユニット(43)
を使用して、当該ヤットコ鋼管杭ユニット(43)を含む鋼
管杭ユニット全体を回転圧入装置(33)により回転圧入す
ることにより、最上端の継ぎ足し鋼管杭ユニット(28)に
於ける鋼管杭(27)の上端を所定レベルLまで圧入するの
であるが、この場合、必要に応じてヤットコ鋼管杭ユニ
ット(43)を複数本継ぎ足して使用することも可能であ
る。
上記の各段階での鋼管杭ユニット圧入作用を更に詳述す
ると、回転圧入装置(33)により、各鋼管杭ユニット(25)
(28)(43)の鋼管杭(24)(27)(27′)を一体的に回転掘削
方向に回転させながら強制的に押し下げると、各鋼管杭
ユニット(25)(28)(43)内のケーシング(1)(16)も、第1
図〜第3図に示すL形溝(15)と突起(26)とを介して前記
鋼管杭(24)(27)(27′)と一体に回転しながら下降する
ことになる。このとき最下端ケーシング(1)のケーシン
グヘッド(2)に於ける掘削用刃(8)が地盤を掘削し、この
掘削された土壌が、各鋼管杭ユニット(25)(28)(43)の下
降に伴って各ケーシング(1)(16)内に相対的に進入する
ことになるが、このとき斜め下方に開口するノズル(10)
から吐出される高圧水は、掘削用刃(8)による地盤掘削
を容易にし、斜め上方に開口するノズル(9)から吐出さ
れる高圧水は、ケーシング(1)(16)内に進入した土壌内
を上方へ勢い良く流通することにより、各ケーシング
(1)(16)内での土壌の閉塞(土壌が硬く詰る現象)を解
消する。
次にヤットコ鋼管杭ユニット(43)内のケーシング(16)を
回転圧入装置(33)を利用して引き上げるのであるが、前
以ってヤットコ鋼管杭ユニット(43)に於けるケーシング
(16)の上端に、回転圧入装置(33)で把持させることの出
来る長さの補助ケーシングのみを連結しておくことによ
り、この補助ケーシングを回転圧入装置(33)で把持させ
てヤットコ鋼管杭ユニット(43)内のケーシング(16)を引
き上げることが出来る。このヤットコ鋼管杭ユニット(4
3)内のケーシング(16)は、各継ぎ足し鋼管杭ユニット(2
8)に於けるケーシング(16)及び最下端鋼管杭ユニット(2
5)に於けるケーシング(1)と連結されているので、これ
らケーシング(16)(1)を回転圧入装置(33)により回転掘
削方向に若干回転させた後、引き上げることにより、最
下端鋼管杭ユニット(25)に於けるケーシング(1)(ケー
シングヘッド(2))のL形溝(15)から鋼管杭(24)の突起
(26)を離脱させ、最下端鋼管杭ユニット(25)に於けるケ
ーシング(1)と鋼管杭(24)との連結を解くことが出来
る。この後、好ましくはケーシング(16)(1)を回転掘削
方向とは逆方向に回転させながら、ヤットコ鋼管杭(2
7′)及び各鋼管杭(27)(24)内から引き上げるのである
が、このとき、必要に応じて高圧流体圧送パイプ(41)か
らノズル(9)(10)にセメントモルタル等を圧送しながら
ケーシング(16)(1)の引き抜きを行うことにより、第10
図に示すように最下端鋼管杭(24)の下端部を支持する鋼
管杭支持用硬化地盤(44)を築造することが出来る。
尚、ケーシング(16)(1)は、回転圧入装置(33)によって
単位量づつ間歇的に引き抜くことになるが、回転圧入装
置(33)による把持位置をケーシング上端側の位置から下
端側の位置へ変更するために当該回転圧入装置(33)によ
るケーシングのチャッキングを解除したとき、或いは、
ヤットコ鋼管杭(27′)の上方に引き上げられたケーシ
ング(16)と当該ケーシング(16)の下側に接続されている
ケーシング(16)又は(1)との連結ピン(22)による連結を
解除したとき、回転圧入装置(33)で把持されていないケ
ーシング(16)又は(1)が落下するのを防止しなければな
らない。このために、第13図及び第14図に示すケーシン
グ落下防止装置(45)を併用することが出来る。
このケーシング落下防止装置(45)は、ヤットコ鋼管杭(2
7′)の上端に嵌合させると共に、必要に応じてロック
ボルト(46)により当該ヤットコ鋼管杭(27′)に固定す
ることの出来る環状支持台(47)と、この環状支持台(47)
上に配置され且つケーシング(16)又は(1)を取り囲む制
動帯(48)と、この制動帯(48)を緊締するシリンダーユニ
ット(49)とから構成されている。前記制動帯(48)は、互
いに垂直支軸(50)により接続された4つの円弧形制動板
(51a)〜(51d)から構成され、両端に位置する制動板(51
a)(51d)間にブラケット(52)(53)を介して前記シリンダ
ーユニット(49)が介装され、中間の制動板(51b)(51c)が
前記環状支持台(47)に、ボルト(54)と長孔とにより一定
範囲内で水平方向移動可能に取り付けられている。
上記のケーシング落下防止装置(45)に於ける環状支持台
(47)をヤットコ鋼管杭(27′)の上端に嵌合固定し、ケ
ーシング(16)又は(1)を取り囲む制動帯(48)をシリンダ
ーユニット(49)により緊締させて前記ケーシング(16)又
は(1)の周面に圧接させることにより、当該ケーシング
落下防止装置(45)を介してケーシング(16)又は(1)を前
記ヤットコ鋼管杭(27′)の上端に支持させることが出
来る。係る状態で、前記のように回転圧入装置(33)の把
持位置変更や、回転圧入装置(33)で把持されているケー
シング(16)とその下側に接続されているケーシング(16)
又は(1)との連結を解除する作業(連結ピン(22)を抜き
取る作業)を行うことにより、回転圧入装置(33)で把持
されていないケーシング(16)(1)の落下を防止して当該
作業を安全に行うことが出来る。
上側のケーシング(16)を引き上げて除去したならば、前
記ケーシング落下防止装置(45)で固定されている下側の
ケーシング(16)又は(1)の上端部に回転圧入装置(33)を
把持させ、ケーシング落下防止装置(45)の制動帯(48)を
シリンダーユニット(49)により弛緩させた後、回転圧入
装置(33)により引き続きケーシング(16)(1)の引き抜き
作業を行う。このようにして最下端ケーシング(1)まで
引き上げたならば、第11図に示すように、回転圧入装置
(33)をヤットコ鋼管杭(27′)にセットし、当該回転圧
入装置(33)により、ヤットコ鋼管杭(27′)と最上端の
継ぎ足し鋼管杭(27)との連結を解くと共にヤットコ鋼管
杭(27′)を引き上げることにより、一連の鋼管杭打設
作業が完了する。
尚、上記実施例では、下端に掘削用刃とノズルとを有す
る円筒状ケーシング及びこれに外嵌する鋼管杭の何れも
を長さ方向に分割して、順次継ぎ足しながら圧入するよ
うに構成したが、この場合、実施例に示したような回転
圧入装置(33)と組み合わせることにより、一般的な長尺
リーダーを備えた3点杭打ち機を使用することが出来な
いような作業場所、例えば河川での護岸工事で杭打ち場
所の上方に高架道路等の上空制限物が存在するような作
業場所、での鋼管杭打設工法として特に効果がある。し
かしながら、前記のような上空制限を伴わない作業場所
では、必要長さを備えた1本のケーシング及び鋼管杭を
使用することも可能である。
又、ケーシングの下端に配設される高圧流体吐出ノズル
として、ケーシング内に向かって上方に吐出するノズル
(9)と下向きに吐出するノズル(10)とを設けたが、何れ
か一方だけでも良く、又その個数も地質等に応じて任意
に決めれば良い。例えば極めて粘性の低い砂質地盤であ
れば、下向きに高圧流体を吐出するノズルだけでも所期
の目的を達成することが出来るし、逆に粘土質地盤であ
れば、上向きに高圧流体を吐出するノズルの存在はケー
シング内での土壌の閉塞(詰まり)を防止するのに特に
有効である。これらノズルから吐出させるべき流体とし
ては、高圧水が適当であるが、場合によっては高圧エア
ーを利用することも可能である。
(発明の作用及び効果) 本発明工法は以上の如く実施し得るものであって、係る
本発明工法によれば、打設すべき鋼管杭の内側に、下端
に掘削用刃と流体吐出ノズルとを備え且つ内部にはスク
リューを具備しない円筒状ケーシングを内嵌させ、前記
鋼管杭を回転圧入装置で回転させながら圧入させること
により、鋼管杭側の突起とケーシング側のL形溝とを介
して鋼管杭内部の前記ケーシングも一体に回転させなが
ら降下させ、このとき前記ケーシングの内側に降下に伴
って相対的に入り込む土壌を、前記掘削用刃で掘削破砕
すると共に前記ノズルから吐出する流体によって軟弱化
乃至は流動化することが出来るので、前記ケーシング内
で土壌が硬く詰まって閉塞するような事態を生ぜしめる
ことなく、円滑に鋼管杭とケーシングとを一体に回転圧
入させることが出来るのである。そして鋼管杭とケーシ
ングとを一体に所定深さまで圧入し終わったならば、鋼
管杭を残して内側のケーシングのみを引き抜くことによ
り、鋼管杭打設が完了する。
従って、鋼管杭を回転圧入する回転圧入装置だけを使用
して鋼管杭打設作業を行うことが出来、従来のようにア
ースオーガーと鋼管杭の圧入装置とを併用しなければな
らない場合と比較して、設備コストを大幅に削減し得
る。しかもアースオーガーを併用する工法のように、オ
ーガースクリュー内に詰まった土壌を除去するために作
業を度々中断しなければならないようなことはなく、更
に鋼管杭の回転圧入と掘削とを交互に行うものではな
く、掘削と鋼管杭の回転圧入とを同時に並行的に行うの
であるから、1本の鋼管杭を打設し終わるまでの所要時
間が非常に短くなり、作業全体を極めて能率良く行うこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は最下端鋼管杭ユニットを示す縦断側面図、第2
図は同要部の横断平面図、第3図は同要部の縦断正面
図、第4図は継ぎ足し鋼管杭ユニットを示す縦断側面
図、第5図は最下端鋼管杭ユニットをセットした杭打ち
機を示す側面図、第6図〜第11図は鋼管杭打設作業の各
行程を説明する側面図、第12図は鋼管杭ユニットの接続
作業を説明する縦断側面図、第13図はケーシング落下防
止装置の使用状態を示す横断平面図、第14図は同縦断側
面図である。 (1)…最下端ケーシング、(2)…ケーシングヘッド、(3)
…接続ケーシング、(4)(18)…ロッド、(4a)(18a)…接続
用雄嵌合部、(18b)…接続用雌嵌合部、(5)(6)(19)(20)
…アーム、(7)(21)…ケーシング本体、(8)…掘削用刃、
(9)(10)…高圧流体吐出ノズル、(11)(12)(17)…流路、
(13)(14)…逆止弁、(15)…L形溝、(16)…継ぎ足しケー
シング、(22)…連結ピン、(23)…連結ピン着脱操作用
窓、(24)(27)…鋼管杭、(25)…最下端鋼管杭ユニット、
(26)…突起、(28)…継ぎ足し鋼管杭ユニット、(32)…杭
打ち機、(33)…回転圧入装置、(41)…高圧流体圧送パイ
プ、(43)…ヤットコ鋼管杭ユニット、(45)…ケーシング
落下防止装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端に掘削用刃と流体吐出ノズルとを備え
    且つ内部にはスクリューを具備しない円筒状ケーシング
    に鋼管杭を外嵌させると共に、当該鋼管杭の下端内側に
    突設された突起を前記ケーシングの下端縁から切り欠き
    形成したL形溝に係合させて、前記鋼管杭の回転が前記
    ケーシングに伝達されるように両者を結合し、杭打ち機
    の回転圧入装置に前記鋼管杭を保持させ、前記流体吐出
    ノズルから流体を吐出させながら、前記回転圧入装置に
    より鋼管杭を回転させながら圧入させ、所定深さまで鋼
    管杭が圧入されたならば、前記突起とL形溝との係合を
    解くように前記鋼管杭に対して前記ケーシングを相対移
    動させた後、前記ケーシングのみを引き上げることを特
    徴とする鋼管杭打設工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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