JPH0649823A - 石材固定構造 - Google Patents

石材固定構造

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JPH0649823A
JPH0649823A JP4219818A JP21981892A JPH0649823A JP H0649823 A JPH0649823 A JP H0649823A JP 4219818 A JP4219818 A JP 4219818A JP 21981892 A JP21981892 A JP 21981892A JP H0649823 A JPH0649823 A JP H0649823A
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JP
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anchor
stone
stone material
jig
concrete
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JP4219818A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kurihara
安男 栗原
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
    • Y02A10/11Hard structures, e.g. dams, dykes or breakwaters

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Abstract

(57)【要約】 【目的】施工性が良く且つ厳しい条件下で確実な定着性
がある石材固定構造。 【構成】石材11に孔11sを、その底部11pを円盤
状に拡底させる形で形成しておき、該孔11sにモルタ
ルカプセルを装填してから、堤体3の斜部コンクリート
9a中に脚部122が埋込まれる形で植設されたアンカ
ー治具12を、該治具12の一端側に棒状に形成された
頭部121側から孔11s中に挿入する。石材11を回
転させることにより、底部11pにアンカー治具12の
頭部121を機械的に係合支持させると共に、モルタル
カプセルの破砕混練によるレジンモルタル13を介し
て、石材11を治具12に接着して、斜部コンクリート
9aに接続固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、護岸、消波等のために
構築される堤体のコンクリート表面に石積みする際に用
いるに好適な、石材固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の石材と堤体表面との固定構
造の一例を示す図である。従来、護岸、消波等のために
構築される堤体32には、その景観向上並びに堤体32
の侵食防止のために、図7に示すように、該堤体32を
構成しているコンクリートの上面32aに天然石による
石材31が石積み施工される場合がある。この場合石材
31は、これが支持されるコンクリートの上面32aが
略水平であるところから、多少の風や波に遭っても石自
体の重量によりある程度耐えて、崩落等が生じることは
まずないので、例えば鉄筋棒33やモルタル35等を用
いて単に据え付けておけば良く、該石材31における堤
体32への定着強度云々はあまり問題になることがなか
った。ところで、最近ヨットハーバー等の海洋レジャー
施設等においては、ケーソン等を用いることにより、親
水護岸のための防波堤を、該ハーバーの港湾内と外海と
を仕切る形で構築する場合があり、このような防波堤に
おいては堤体に求められる特異性に応じた形で、該堤体
における外海側の斜部にも上述したような石積みが求め
られるようなケースが生じてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こういった堤
体における外海側の斜部に石積みを施工する場合には、
これに用いる石材が、堤体斜部に向けて吹き付ける外海
の激しい波や風を受けて、該波や風を抑える役目を果た
さなければならないところから、石材の材質や重量を十
分検討しなければならないのは勿論のことであるが、さ
らに重要なことは、従来堤体上面に石積みする際には問
題にはならなかったような堤体に対する石材の定着強度
を十分に確保しなければならないことである。しかも、
このような堤体斜部の石積み施工においては、施工すべ
き部分が外海に常時晒されている形になるために、施工
性と施工後の定着性の両方が求められるので、このよう
な厳しい条件に追従することが確実に出来るような適当
なる石積み工の開発が切に望まれていた。そこで本発明
は、上記事情に鑑み、施工性が良く、且つ、激しい波の
侵食や風に対しても確実な定着強度を維持することが出
来る、石材固定構造を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、コンクリ
ート面盤(9a)にアンカー(12)を植設し、石材
(11)にアンカー挿入部(11s)を、前記アンカー
(12)が挿入し得るように形成し、前記アンカー挿入
部(11s)を介した石材(11)中にアンカー係合部
(11p)を、該石材(11)を前記アンカー(12)
に対して回転させることにより該アンカー(12)と係
合自在な形で形成して、構成される。なお、( )内の
番号等は、図面における対応する要素を示す、便宜的な
ものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束
されるものではない。以下の作用の欄についても同様で
ある。
【0005】
【作用】上記した構成により、本発明は、コンクリート
面盤(9a)に植設された形のアンカー(12)がアン
カー係合部(11p)と係合することにより、石材(1
1)を固定支持するように作用する。
【0006】
【実施例】図1は本発明による石材固定構造が適用され
る防波堤の一例を示す図、図2は図1に示す防波堤を構
成しているケーソンの上面図、図3は図1に示す防波堤
における石材の固定状態を示す拡大図、図4は図3に示
す石材の底面図、図5は本発明による石材固定構造に用
いられるアンカー治具の一例を示す斜視図、図6は防波
堤に固定される以前の石材の一例を示す拡大断側面図で
ある。
【0007】防波堤1は、例えば図1に示すように、海
洋2における図1右部のヨットハーバー21と外海22
とを仕分ける形で設けられた、図1左半断面が片流れす
る形の堤体3を有しており、堤体3は、図2に示すよう
に、上側(図2紙面の手前側)に向けて開口する形の中
空函体状に形成されたコンクリート製の複数のケーソン
5と、該ケーソン5の内空部5sに充填された中詰砂6
の集合体により構成された形で、根固め16上に構築配
設されている。堤体3は図2に示すように、図1紙面と
交差方向である図2矢印C、D方向に伸延する形で、該
堤体3の殆どが図示されない陸地の岸辺からある程度離
れた海洋2中に配置されており、従って、堤体3は図1
に示すように、外海22の向岸波7(図1矢印略B方向
に向けて進行する波)を、該堤体3の図1左側に示す斜
部3a側に受ける形になっている。堤体3の表面部に
は、該堤体3を構成している各ケーソン5の内空部5s
に充填された中詰砂6を被覆する形でコンクリート製の
蓋が設けられており、即ち該堤体3の前記斜部3a側の
図1左上に示す表面には斜部コンクリート9aが、また
堤体3の図1右部に示す堤頂部3bの上面には堤頂部コ
ンクリート9bがそれぞれ現場打設、或いはプレキャス
ト等により蓋として設けられている。堤体3は、図1に
示すように、その堤頂部3bが、通常の状態(台風、高
波等の生じていないとき)においては海面2a上に略突
出している状態になっており、堤頂部3bは、ここに設
けられた堤頂部コンクリート9b上が適宜利用される形
で歩行可能になっている。一方、斜部3aは、上記通常
の状態においても、該斜部3aの図1下部近傍が海面2
a下に没した形になっており、斜部3aには該斜部3a
が受ける外海22の向岸波7を抑えるために、石積み工
による消波構造10が設けられている。
【0008】消波構造10は、図1に示すように、複数
の石材11を有しており、複数の石材11は、斜部3a
を略被覆する形に並ぶように、該石材11を固定するた
めの面盤である斜部コンクリート9a上に固定配設され
ている。各石材11は、図3に示すように、卵型に形成
されたコンクリート等からなる核11aの外側表面略全
部を、ここにセラミック等を吹き付け硬化させることに
よりコート11bで被覆処理した形の人造擬似岩石であ
り、該石材11はその表面部分の景観が天然石に類似さ
せた形で、その単位重量が天然石に比して軽量をなすよ
うに加工成型されている。また、石材11には、図3に
示すように、アンカー治具定着用の孔11sが、該石材
11の図3矢印F方向側に示す底11c側から石材11
の内方側に向けて後述するアンカー治具12が挿入し得
る形で、該石材11の成型加工時から予め設けられてお
り、孔11sは所定の深さL1分が溝状をなし、且つ該
孔11sの図3においては矢印E方向側端部に円盤状に
拡径する底部11pが形成された形になっている。即
ち、孔11sは図4に示すように、図4上下方向に(図
3矢印G、H方向に)所定の幅L2をなす溝状部分が、
その長手方向を図4左右方向に向けた形で図4紙面の奥
側に深さL1分形成されて、該孔11sの溝状部分がそ
の図4紙面の奥側において所定の径L3をなす円盤状の
底部11pに連続する形で、石材11の底11c側にの
み1ヶ形成されている。
【0009】石材11の孔11sには、図3に示すよう
に、鉤状に加工成型されたアンカー治具12が、該石材
11を斜部コンクリート9aと接続する形で挿入されて
おり、アンカー治具12は、図5に示すように、石材1
1の孔11sに対して回転自在で且つ、軸部123に対
して直角に形成されたその頭部121が底部11pに係
着自在な形で、異形鉄筋等を組み合わせて形成されてい
る。石材11を固定するために堤体3に既に配設された
アンカー治具12は、図3に示すように、矢印E方向側
に示すその頭部121が、孔11sの前記底部11pに
係合されており、アンカー治具12は、図5矢印G、H
方向に示す、頭部121を構成している鉄筋の鉄筋軸方
向を、前記孔11sの溝状部分の長幅方向(図4左右方
向)と合違えた形で、孔11sに固定支持されている。
従って、石材11の底部11pは、該石材11をアンカ
ー治具12に対して回転させることにより該アンカー治
具12と係合自在な形で、孔11sを介した石材11中
に拡底形成された形になっている。また、アンカー治具
12は、該治具12の軸部123の図3矢印F方向側端
部が二又をなす形に形成された脚部122が、前記斜部
コンクリート9a中に埋め込まれた形で、該コンクリー
ト9aに植設されている。また、石材11の孔11s中
には、アンカー治具12と該石材11を接着するための
レジンモルタル13が配設されており、レジンモルタル
13は、例えば図6に示すように、公知の2液混合式の
モルタルカプセル15が、アンカー治具12が石材11
の孔11s中に挿入されることにより該治具12を介し
て破壊混練されて、該カプセル15内の骨材151と樹
脂152が硬化剤153を介して急結硬化したことによ
り構成されているものである。
【0010】防波堤1は、以上のような構成を有してい
るので、該防波堤1を構築するには、まず、堤体3を構
築すべき海洋2中の所定の位置に根固め16を、コンク
リート、捨石等により、図1に示すその横断面形状が台
形をなす形で海底2b上に構築する。一方、各ケーソン
5を、予め堤体3の外側形状に沿った形で陸上等におい
てコンクリートを打設することにより、図2にその上面
形状を示すような所定の形状に成型しておき、該ケーソ
ン5を船舶等を用いて曳航する形で、堤体3を構築すべ
き海洋2中まで運搬してくる。こうして運搬されたケー
ソン5を、図2矢印C、D方向に示すその伸延方向を堤
体3の構築伸延方向である図1紙面と交差方向に向けた
形で、該ケーソン5の内空部5sに中詰砂6を順次投入
充填していくことにより海面2a下に沈め、そして、根
固め16上の所定の位置に固定配置させる。
【0011】こうして、ケーソン5を中詰砂6と共に、
上述したように根固め16上に固定配置する形で、堤体
3の外側形状に沿った形で矢印C、D方向に所定の数だ
け並べて、海洋2中に沈設したところで、該ケーソン5
の内空部5sに充填された中詰砂6を蓋する形で斜部コ
ンクリート9aと堤頂部コンクリート9bを、現場打ち
コンクリートを打設する形で、或いはプレキャスト版を
設置する形で配設する。ところで、こうして斜部コンク
リート9aを配設する際には、該斜部コンクリート9a
を打設成型するための型枠中に、必要とされる配筋と共
に、斜部コンクリート9aに固定設置すべき石材11の
数量に対応した数量のアンカー治具12を、スペーサ、
その他の適宜な治具等を用いて、各アンカー治具12の
頭部121をコンクリート9aの表面91(図3に図
示)から突出させる形で、該コンクリート9a中に埋込
植設しておく。すると、斜部コンクリート9aが堤体3
と一体になったときには、該堤体3の斜部3a側にアン
カー治具12が、石材11の配設数量に対応した数量だ
け予設置された形になる。
【0012】そこで次に、図6に示すように、各石材1
1の孔11s中にモルタルカプセル15を嵌装しておい
て、該石材11を、その孔11sの溝状部分の長幅方向
(図4左右方向)を既に堤体3に設置されている各アン
カー治具12の頭部121の鉄筋軸方向(図5矢印G、
H方向)と整合一致させた形で、斜部コンクリート9a
の表面に向けて押し付ける。即ち、孔11sにアンカー
治具12を挿入する。するとこれにより、該孔11s中
に嵌装されたモルタルカプセル15は、公知のように、
該カプセル15のガラス容器等が破壊されると共に、そ
の内部の骨材151と樹脂152が混練される。この
際、石材11の孔11sには、図4に示すようにその溝
幅L2より拡径する形の底部11pが円盤状に設けられ
ているところから、モルタルカプセル15中の成分はそ
の破壊、混練時に底部11pに逃げる形になり、従っ
て、該カプセル15が嵌装されていることにより孔11
sへのアンカー治具12の挿入が困難になったり、或い
は、孔11sから樹脂152等が石材11外へ流出して
しまうことなく、該破壊混練されたカプセル15により
レジンモルタル13が、的確にアンカー治具12の周囲
を取り巻く形で形成されていく。ところで、樹脂152
の凝固開始時間は任意に設定することが出来るので、こ
こで、樹脂152の凝固開始以前に石材11を、斜部コ
ンクリート9a側に固定されているアンカー治具12に
対して、その斜面方向と略平行方向に回す形で略90度
回転させて、該石材11の向きを変える。すると、石材
11の孔11sはアンカー治具12に対して回転するこ
とになり、これにより該孔11s内に嵌入された状態の
アンカー治具12の棒状に形成された頭部121は、円
盤状に形成された底部11p内で回転する形で、頭部1
21はその鉄筋軸方向(図5矢印G、H方向)を前記孔
11sの溝状部分の長幅方向(図4左右方向)と合違え
た形に向き変えされて、これにより頭部121は底部1
1pに対して係合固定される。また、石材11をアンカ
ー治具12に対して回転させることにより、既に該治具
12の挿入により破壊されたモルタルカプセル15中の
骨材151、樹脂152、硬化剤153は、均質に混練
される。この状態でモルタルカプセル15の樹脂152
が凝固するように予め設定しておくことにより、レジン
モルタル13を硬化形成して、該硬化したモルタル13
によりアンカー治具12を石材11と接着させる。する
と、その脚部122側が斜部コンクリート9a中に既に
埋込配設されているアンカー治具12は、石材11を該
治具12に対して回転させる簡単な動作により、その頭
部121が孔11sにおける底部11pにおいて、所謂
メカニカルアンカー方式で機械的に係合支持されること
に加えて、該アンカー治具12の孔11s部分に挿入さ
れた部分が、レジンモルタル13を介して、所謂接着ア
ンカー方式で石材11に接着された形で石材11に係合
されて、これにより、該石材11は斜部コンクリート9
aに堅固に定着固定される。なお、アンカー治具12の
頭部121の周囲に配置している、孔11sが拡径する
ことにより形成されている底部11pにはレジンモルタ
ル13が形成充填された形になることにより、該底部1
1pが、空間部分として残されたまま海水等の侵入を許
容する事態は回避されるので、レジンモルタル13は、
海水に対する樹脂の耐蝕性を活かした形で、アンカー治
具12の腐蝕防止効果を果たすことも出来る。
【0013】こうして、複数の石材11を、それぞれア
ンカー治具12を介して固定する形で、斜部コンクリー
ト9aの表面91に配設すると、堤体3の斜部3a側に
は石積み工による消波構造10が、施工性良く且つ堅固
に固定された形で構築完了される。すると、堤体3は、
その斜部3a側に石材11が複数並んで設けられること
により、外海22からヨットハーバー21側に向けて帰
港しようとする船舶等からの景観が優れたものになる。
また、堤体3は、海洋2の外海22から受ける形の向岸
波7を、堤体斜部3aの傾斜と複数の石材11による消
波構造10が効果的に抑える形で、これを好適に消波し
たり、或いは外海22から図示されない陸地の岸辺側、
即ち図1矢印B方向に向けて吹く強風を遮る形で、ヨッ
トハーバー21を該外海22と仕切った形の海洋レジャ
ー施設として好適な環境に維持することが出来る。こう
して堤体3が防波堤1としての役目を果たす際に、堤体
斜部3aの斜部コンクリート9aの表面9aに固定され
ている各石材11は、脚部122側が斜部コンクリート
9a中に埋め込まれる形で植設されたアンカー治具12
を介して、その頭部121が石材11の孔11sにおけ
る底部11pに係合支持されて(即ち機械的なアンカー
定着)、且つ該治具12が石材11の孔11s及び又は
底部11pにおいて、モルタルカプセル15が破壊した
ことにより硬化生成されたレジンモルタル13を介して
石材11に接着されて(即ち接着剤によるアンカー定
着)いることにより、十分な定着強度が確保されてい
る。従って、堤体3は、外海22の激しい波や風に常時
晒されているような厳しい環境下にあるにも拘らず、該
波や風による力が繰返し作用することにより緩みを生じ
たり、或いは海水を被ることにより侵食されてその定着
状態が劣化して、その結果石材11が斜部コンクリート
9aから剥落する等の危険性なく、長期に亙って確実に
これらの悪条件に耐えて、防波堤1における消波及び護
岸作用を果たすことが出来る。
【0014】なお、石材11が斜部コンクリート9aに
固定配設されるのは、必ずしも該斜部コンクリート9a
が堤体3と一体になって後でなくとも構わず、例えば図
示されない陸地部分において斜部コンクリート9aを構
成するPC版に該石材11を固定させてから、これをケ
ーソン5と共に、堤体3を構築すべき海洋2中に曳航し
ても何等差し支えない。また、実施例においては石材1
1が、コンクリート等からなる核11aにセラミック等
のコート11bで被覆処理した形の人造擬似岩石である
例を述べたが、石材11の材質、構成はこれに限定され
ることなく任意に変更されて構わず、勿論構造部材とし
て適宜に選定された天然石であっても良い。また、実施
例においては石材11の孔11s中に2液混合式のモル
タルカプセル15を装填しておいて、ここにアンカー治
具12を挿入して、石材11を該治具12に対して回転
させることにより該カプセル15を破壊して、レジンモ
ルタル13を硬化生成し、これにより該治具12を接着
剤を併用して孔11s及び又は底部11pに係着させた
例を述べたが、アンカー治具12と石材11とを接着す
るための接着剤はこれに限定されることなく、他のカプ
セルタイプ、或いはチューブタイプ等による接着剤を用
いても構わない。更には、全く接着剤を用いないで、石
材11をアンカー治具12に対して回転させることによ
り、該アンカー治具12の頭部121を孔11sに機械
的に係合させて得られる定着力にのみ支持させる形で、
該石材11をコンクリート面盤である斜部コンクリート
9aに固定する場合もある。また、石材11を斜部コン
クリート9aに固定するためのアンカー治具12は、該
石材11をアンカー治具12に対して回転させることに
より、その頭部121を孔11sの底部11pと係合す
ることが出来れば、上述の実施例のように鉄筋等を組み
合わせた形でなくとも何等差し支えない。同様に、石材
11に穿設される孔11sの形状は、その底部11pに
頭部121を係合させることが出来るように構成されて
いれば、上述した実施例に述べられた以外の形状であっ
ても何等差し支えない。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、斜
部コンクリート9a等のコンクリート面盤にアンカー治
具12等のアンカーを植設し、石材11に孔11s等の
アンカー挿入部を、前記アンカーが挿入し得るように形
成し、前記アンカー挿入部を介した石材11中に底部1
1p等のアンカー係合部を、該石材11を前記アンカー
に対して回転させることにより該アンカーと係合自在な
形で形成して構成したので、コンクリート面盤に植設さ
れた形のアンカーがアンカー係合部と係合することによ
り、石材11を固定支持することが出来る。すると、石
材を防波堤1の堤体3等における斜部コンクリート9a
等のコンクリート面盤に固定する際に、単にコンクリー
ト面盤に植設したアンカーを石材に挿入させてから、該
石材をアンカーに対して回転させるだけの簡単な作業
で、施工性良く、該石材を激しい波の侵食や風に対して
確実な定着強度でコンクリート面盤に固定することが出
来る。従って、常時外海に晒されていたり、傾斜がある
ような、その施工性及び施工後の定着性の両方に厳しい
制約条件があるような施工箇所においても、的確な石積
み工を施すことが出来る。故に、本発明による石材固定
構造を、護岸、消波等のために構築される堤体斜部の石
積み工に適用すれば、該堤体は、堤体斜部の傾斜とここ
に施された石材により、効果的な消波、護岸効果を発現
し得ると同時に、該堤体を外海側から見る景観を非常に
優れたものにすることが出来る。また、前記アンカー挿
入部及び、又は前記アンカー係合部にはモルタルカプセ
ル15等の接着剤カプセルを、前記アンカーを挿入する
ことにより該接着剤カプセルが破壊し得る形で設けて構
成すると、前記石材を前記アンカーに対して挿入回転さ
せることにより、破壊された接着剤カプセルが混練され
て、これが硬化する形で、レジンモルタル13等の接着
剤となる。従って、アンカーは、石材のアンカー係合部
に係合支持されるだけでなく、接着剤カプセルが破壊混
練されることにより形成される接着剤により接着支持さ
れる形で、一層堅固に定着固定されることが出来る。即
ち、アンカーと石材を接着するための接着剤を配設する
ために、接着剤カプセルを用いれば、接着剤充填に多く
の施工手間がかかることはなく、厳しい施工条件下で確
実な石積み施工が行えるので、これにより接着剤カプセ
ルは、石積み工の施工性を何等阻害することなく、樹脂
が保有している強度及び海水に対する耐蝕性を十分に活
かす形で、一層長期に亙って確実な強度を維持した形
で、石材をコンクリート面盤に堅固に固定支持させるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による石材固定構造が適用される防波堤
の一例を示す図である。
【図2】図1に示す防波堤を構成しているケーソンの上
面図である。
【図3】図1に示す防波堤における石材の固定状態を示
す拡大図である。
【図4】図3に示す石材の底面図である。
【図5】本発明による石材固定構造に用いられるアンカ
ー治具の一例を示す斜視図である。
【図6】防波堤に固定される以前の石材の一例を示す拡
大断側面図である。
【図7】従来の石材と堤体表面との固定構造の一例を示
す図である。
【符号の説明】
9a……コンクリート面盤(斜部コンクリート) 11……石材 11s……アンカー挿入部(孔) 11p……アンカー係合部(底部) 12……アンカー(アンカー治具) 15……接着剤カプセル(モルタルカプセル)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート面盤にアンカーを植設し、 石材にアンカー挿入部を、前記アンカーが挿入し得るよ
    うに形成し、 前記アンカー挿入部を介した石材中にアンカー係合部
    を、該石材を前記アンカーに対して回転させることによ
    り該アンカーと係合自在な形で形成して構成した、石材
    固定構造。
  2. 【請求項2】前記アンカー挿入部及び又は前記アンカー
    係合部には接着剤カプセルを、前記アンカーを挿入する
    ことにより該接着剤カプセルが破壊し得る形で設けて構
    成した、請求項1記載の石材固定構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010039493A (ko) * 1999-10-25 2001-05-15 유키모토 이사오 클립, 클립의 사용방법 및 토목구축물용 유닛
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