JPH0649775U - ラジアルピストンポンプ - Google Patents

ラジアルピストンポンプ

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JPH0649775U
JPH0649775U JP8735692U JP8735692U JPH0649775U JP H0649775 U JPH0649775 U JP H0649775U JP 8735692 U JP8735692 U JP 8735692U JP 8735692 U JP8735692 U JP 8735692U JP H0649775 U JPH0649775 U JP H0649775U
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JP
Japan
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pintle
groove
suction
suction groove
outer circumference
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JP8735692U
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Inventor
英次 田中
義昭 伊藤
金▲吉▼ 永谷
Original Assignee
日本電装株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピントルの吸入溝側の外周に複雑な溝加工を
施すことなく、ピントルの吸入溝側の外周に作用する圧
力と吐出溝側に作用する圧力とをバランスさせるように
して、ピントルの製作コストを低下させることを可能に
する。 【構成】 ポンプハウジング3内に圧入され、複数のシ
リンダ孔27を放射状に形成したシリンダブロック24
を回転自在に支持するピントル6内に、吸入通路38と
吐出通路41を設け、ピントル6の半径方向に吸入溝3
9と吐出溝42をそれぞれ設け、ピントル6の吸入溝3
9側の外周と吐出通路41とを連通する貫通穴45を吸
入溝39に対して片側2個ずつ設けた。これにより、シ
リンダ孔27より吐出されたブレーキオイルがピントル
6の吸入溝39の外周にも導かれ、ピントル6の吸入溝
39側の外周に作用する圧力と吐出溝42側に作用する
圧力とのバランスがとれる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ピストンの往復運動による容積変化を利用したラジアルピストンポ ンプに関するもので、例えば自動車ブレーキオイル用のオイルポンプとして用い て有効なラジアルピストンポンプに係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ラジアルピストンポンプ100は、図8に示したように、ポンプハ ウジング101に内蔵されて回転自在にされたシリンダブロック102と、この シリンダブロック102に放射状に形成された複数のシリンダ孔103と、これ らのシリンダ孔103内にそれぞれ摺動自在に挿入される複数のピストン104 と、外周にてシリンダブロック102を回転自在に支持するピントル105とを 備えている。 そして、ピントル105の内部には、ピントル105の半径方向の一方側(低 圧側)の外周で吸入溝106が開口した吸入通路107、およびピントル105 の吸入溝106側と逆側(高圧側)の外周で吐出溝108が開口した吐出通路1 09が形成されている。
【0003】 なお、ピントル105はポンプハウジング101内に圧入により固定されてい るが、シリンダ孔103と吐出溝108とが連通するとシリンダ孔103内の作 動流体が吐出通路109内に吐出されることによって、ピントル105の吐出溝 108側に高圧が作用し、且つ吸入溝106側に低圧が作用する。このため、ピ ントル105の圧力バランスがとれず、シリンダブロック102の内周側がピン トル105の外周側へ押し付けられるので、シリンダブロック102の内周とピ ントル105の外周との摺動不良による作動不良を防止する必要があった。 そこで、図9にも示したように、吐出通路109から吸入溝106側(低圧側 )の外周に高圧を回すために、貫通穴110、111および圧力溝112、11 3を形成することによって、ピントル105の吸入溝106側の外周に作用する 圧力と吐出溝108側に作用する圧力とのバランスをとっていた。 なお、図中114は吸入通路107の入口である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、従来のラジアルピストンポンプ100においては、、ピントル10 5の吸入溝106側の外周に同一形状の圧力溝112、113を形成するために 、ピントル105の吸入溝106側の外周を偏心加工やフライス加工する必要が ある。このように、ピントル105の吸入溝106側の外周に複雑な溝加工を施 す必要があるので、ピントル105の製作コストを上昇させてしまうという問題 点があった。
【0005】 本考案は、ピントル部の吸入溝側の外周に複雑な溝加工を施すことなく、ピン トル部の吸入溝側の外周に作用する圧力と吐出溝側に作用する圧力とをバランス させるようにして、ピントル部の製作コストを低下させることを可能にしたラジ アルピストンポンプの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案のラジアルピストンポンプは、往復運動する複数のピストンと、これら のピストンがそれぞれ摺動自在に挿入される複数のシリンダ孔を放射状に形成し たシリンダブロックと、このシリンダブロックを外周にて回転自在に支持すると 共に、前記シリンダ孔内に作動流体を吸入する吸入通路、および前記シリンダ孔 内の作動流体を吐出する吐出通路を内部に形成したピントル部とを備えたラジア ルピストンポンプにおいて、 前記ピントル部は、半径方向の一方側の外周に形成され、前記シリンダ孔と前 記吸入通路とを選択的に連通させる吸入溝と、この吸入溝側の逆側の外周に形成 され、前記シリンダ孔と前記吐出通路とを選択的に連通させる吐出溝と、前記シ リンダ孔内より吐出された作動流体を前記吸入溝側の外周に導くと共に、前記吸 入溝に対して軸方向の両側にそれぞれ2個以上形成された貫通穴とを具備した技 術手段を採用した。
【0007】
【作用】
本考案のラジアルピストンポンプによれば、シリンダブロックがピントル部の 外周を回転すると、ピントル部の半径方向の一方側に形成された吸入溝を介して 吸入通路より作動流体がシリンダ孔内に吸入される。そして、吸入された作動流 体は、ピストンの往復運動により圧縮されて高圧の作動流体となり、シリンダ孔 内より吐出溝を介して吐出通路へ吐出される。 このとき、高圧の作動流体が吐出されることによってピントル部の吐出溝側の 外周に高圧が作用するが、ピントル部の吸入溝に対して軸方向の両側にそれぞれ 2個以上形成された貫通穴を通って高圧の作動流体がピントル部の吸入溝側の外 周にも作用する。 このため、ピントル部の吸入溝側の外周に複雑な溝加工を施すことなく、ピン トル部の吸入溝側(低圧側)の外周に作用する圧力と吐出溝側(高圧側)の外周 に作用する圧力とがバランスすることによって、シリンダブロックがピントル部 に押し付けられることなく、シリンダブロックの内周とピントル部の外周との摺 動不良による作動不良を防げる。
【0008】
【実施例】
〔実施例の構成〕 次に、本考案のラジアルピストンポンプを図1から図7に示した一実施例に基 づいて説明する。 図1および図2は本考案を自動車用ブレーキオイルのオイルポンプに適用した 例を示した図で、図3は本考案を組み込んだ自動車用ブレーキ装置を示した図で ある。 自動車用ブレーキ装置50は、リザーバ51より吸入した低圧のブレーキオイ ルを高圧のブレーキオイルにして吐出するラジアルピストンポンプ1、このラジ アルピストンポンプ1より高圧のブレーキオイルが供給される油圧アクチュエー タ59、およびブレーキペダル53の踏込み量に基づいてマスタシリンダ52か ら高圧のブレーキオイルが供給される油圧アクチュエータ59および各ホイール シリンダ54等から構成されている。 リザーバ51とラジアルピストンポンプ1との間は吸入管路55により接続さ れ、ラジアルピストンポンプ1と油圧アクチュエータ59との間は吐出管路56 により接続されている。また、使用されなかったブレーキオイルは、油圧アクチ ュエータ59よりリターン管路57を介してリザーバ51に戻される。
【0009】 ラジアルピストンポンプ1は、図1および図2に示したように、モータハウジ ング2の端部に連結固定されたポンプハウジング3、電動モータ58(図3参照 )のシャフト4により駆動連結されたポンプ部5、およびこのポンプ部5を回転 自在に支持するピントル6等から構成されている。 なお、電動モータ58は、モータハウジング2、シャフト4、図示しない周知 のモータ構造等から構成されている。
【0010】 モータハウジング2は、アルミニウム合金等の金属製で、ポンプハウジング3 との間にブレーキオイルの吸入室7を形成する。そして、モータハウジング2に 形成された取付壁部8内には、吸入室7と吸入管路55とを連通させるための吸 入管9が取り付けられている。この吸入管9は、アルミニウム合金、鉄や樹脂製 で、円管状に形成されている。その吸入管9の吸入室7内に突出した部分には、 塵等の異物を除去するためのフィルター10が取り付けられている。 また、モータハウジング2の取付壁部8の内周と吸入管9の外周との間には、 吸入室7内からのブレーキオイルの漏れを防ぐためのOリング11が配設されて いる。なお、吸入管9の一端部は、取付フランジ12等によりモータハウジング 2の取付壁部8に固定されている。
【0011】 ポンプハウジング3は、鋳鉄等の金属製で、モータハウジング2の端部にリベ ットまたはねじ(いずれも図示せず)により連結固定されている。このポンプハ ウジング3内には、ポンプ部5およびピントル6が配設されている。そして、ポ ンプハウジング3内には、高圧のブレーキオイルを吐出管路56を介して油圧ア クチュエータ59に送るための吐出通路13が形成されている。 また、ポンプハウジング3とモータハウジング2との間には、吸入室7内から のブレーキオイルの漏れを防ぐためのOリング14が配設されている。
【0012】 電動モータ58のシャフト4は、アーマチュアのコイル(図示せず)が通電さ れることにより回転する。電動モータ58のシャフト4のポンプ部5側端部は、 モータハウジング2の内周側に形成された支持壁部15より突出しており、ボー ルベアリング16によりモータハウジング2の内周側に回転自在に支持されてい る。 そのボールベアリング16は、モータハウジング2の支持壁部15の電動モー タ58側開口端部に嵌め込まれている。
【0013】 また、電動モータ58のシャフト4の一端部は、モータハウジング2の支持壁 部15の吸入室7側開口端部との間に、吸入室7内からのブレーキオイルの漏れ を防ぐためのオイルシール17を配設している。このオイルシール17は、弾力 性を有する樹脂もしくはゴム材料より構成されており、内部には鋼材製の固定片 18が円環状に埋め込まれている。また、オイルシール17は、その固定片18 により強度が十分確保されており、且つモータハウジング2の支持壁部15の内 周側に圧着されている。
【0014】 さらに、電動モータ58のシャフト4の先端部には断面コの字状の回転駆動部 材19が取り付けられており、この回転駆動部材19は電動モータ58のシャフ ト4と一体的に回転する。その回転駆動部材19の先端部は、ポンプ部5を係止 している。 また、回転駆動部材19の側面とポンプ部5の側面との間には、板ばね20が 挟み込まれている。この板ばね20は、樹脂製のスラストワッシャ21を介して 、ポンプハウジング3の内周側に形成された支持壁部35の側面にポンプ部5を 押圧することにより、ポンプ部5とピントル6との位置ずれを防止している。
【0015】 ポンプ部5は、軸受22、カムリング23、シリンダブロック24、5個のピ ストン25および1個のスプリング26により構成されている。 軸受22は、図1および図2に示したように、円環状の樹脂または金属により 形成されており、ポンプハウジング3のモータハウジング2側開口端部の内周側 に嵌め込まれている。この軸受22は、カムリング23をポンプハウジング3の モータハウジング2側開口端部において回転自在に支持するものである。
【0016】 カムリング23は、図1および図2に示したように、耐摩耗性に優れた鉄等の 材料により円環状に形成されており、軸受22の内周側に嵌め込まれている。こ のカムリング23の軸心は、シリンダブロック24の回転中心と偏心量Sだけ偏 心するように決められている。また、カムリング23の内周部は、シリンダブロ ック24のシリンダ孔27に配設されたピストン25を支持する。 なお、カムリング23は、軸受22を伴ってすべり軸受を構成する。また、カ ムリング23とピストン25との間に、ピストン25をカムリング23に対して 滑らせるための樹脂製のシューを設けても良い。
【0017】 シリンダブロック24は、図1および図2に示したように、耐摩耗性に優れた 鉄等の材料により略円環状に形成されており、半径方向に5個のシリンダ孔27 が等間隔で形成されている。したがって、これらのシリンダ孔27は、72°ず つ離れている。なお、この実施例では、ピストン25の外周とシリンダ孔27の 内周とを小クリアランスとなるようにするために、先ず略円環状の素材に穴開け 加工を施すことにより放射状に5個の貫通孔を形成した後に、それらの貫通孔を 研磨して、内周より外周に渡って内径が一定のシリンダ孔27を形成するように している。 また、シリンダブロック24の電動モータ58側の端部外周には切欠き部24 aが形成され、この切欠き部24aに回転駆動部材19の先端部が係止され、回 転駆動部材19とシリンダブロック24が一体的に回転するようになっている。 なお、シリンダ孔27とピストン25との間には、ブレーキオイルの吸入工程、 圧縮工程、吐出工程および膨張工程を行うポンプ室28が形成される。
【0018】 5個のピストン25は、図1および図2に示したように、耐摩耗性に優れた鉄 等の材料により略丸棒状に形成されており、シリンダブロック24に形成された 5個のシリンダ孔27内にそれぞれ摺動自在に配設されている。これらのピスト ン25の外周端部には、円環状のスプリング26に係止される被係止溝29が形 成されており、この被係止溝29の外周側にはカムリング23の内周面に摺動す る摺動部30が形成されている。なお、被係止溝29は、略丸棒状の素材の端部 外周に溝加工を施すことによって形成されている。
【0019】 図4および図5(a)、(b)はラジアルピストンポンプ1内に組み込まれる スプリング26を示した図である。 スプリング26は、図1および図2に示したように、カムリング23の内周と シリンダブロック24の外周との間に嵌め込まれ、5個のピストン25の被係止 溝29を係止するためのL字状の係止穴31を等間隔で5個形成した板ばねであ る。したがって、5個の係止穴31は72°ずつ離れている。なお、係止穴31 は、組付時にピストン25の被係止溝29を挿入口32より差し込んだ後に、差 し込み方向と直交する方向の係止部33に押し込んでピストン25を係止するよ うにしている。この実施例では、図5にも示したように、スプリング26がポン プハウジング3内に組み付けられた際に、係止穴31の挿入口32が電動モータ 58の逆側で開口するように組み付けられる。これは、ポンプ組付状態において モータ58側が上方向になることを考慮して、スプリング26が自然落下しない ようにするためである。
【0020】 また、スプリング26は、プレス加工等によりL字状の係止穴31を等間隔で 5個形成したばね鋼等の金属製の薄板を重ね代34(図5参照)分だけ重ね合わ せた状態で丸めて重ね代34をスポット溶接やプロジェクション溶接等により接 合することによって円環状に形成されている。 なお、スプリング26は、5個のピストン25の外側端部をカムリング23の 内周側に押圧するリターンスプリングとして働く。
【0021】 図6および図7(a)、(b)はラジアルピストンポンプ1内に組み込まれる ピントル6を示した図である。 ピントル6は、本考案のピントル部であって、図1および図2に示したように 、耐摩耗性に優れた鉄等の材料により略丸棒状に形成されており、ポンプハウジ ング3の内周側に2箇所形成された支持壁部35内に圧入により固定される被支 持部36をそれぞれ有している。また、ピントル6は、電動モータ58側の端部 外周にポンプ部5のシリンダブロック24を回転自在に支持する支持部37を有 している。
【0022】 このピントル6の軸心より一方側(低圧側)には、ブレーキオイルを吸入する シリンダ孔27と吸入室7とを連通する円形状の吸入通路38が軸方向にドリル による穴開け加工により形成されている。この吸入通路38とそのシリンダ孔2 7とは、ピントル6の支持部37の外周で開口した方形状の吸入溝39にて連通 している。この吸入溝39は、シリンダブロック24の内周面に対向するように ピントル6の支持部37の外周に形成されている。 また、吸入通路38と吸入室7とは、ピントル6の電動モータ58側端部で開 口した円形状の入口40にて連通している。
【0023】 そして、ピントル6の軸心より他方側(高圧側)には、ブレーキオイルを吐出 するシリンダ孔27と吐出通路13とを連通する吐出通路41が吸入通路38と 並行方向に穴開け加工により形成されている。この吐出通路41とそのシリンダ 孔27とは、ピントル6の支持部37の外周で開口した、吸入溝39より小さい 方形状の吐出溝42にて連通している。この吐出溝42は、吐出通路41に臨む ようにピントル6の支持部37間の外周に溝加工により形成されている。
【0024】 また、吐出通路41と吐出通路13とは、ピントル6の電動モータ58側に対 して逆側の端部外周で開口した円形状の出口43にて連通している。 なお、吐出通路41のピントル6の電動モータ58側に対して逆側の端部の開 口には、ボール44が圧入されており、その開口からの高圧のブレーキオイルの 流出を防いでいる。
【0025】 さらに、ピントル6には、吐出通路41とピントル6の支持部37の吸入溝3 9側の外周とを連通する4個の貫通穴45が半径方向に対して所定角度だけ傾斜 させて形成されている。貫通穴45は、吸入溝39に対して電動モータ58側、 および吸入溝39に対して電動モータ58側の逆側に2個ずつ形成されている。 すなわち、貫通穴45は、吸入溝39に対して片側に2個ずつ形成されている。
【0026】 〔実施例の作用〕 次に、この実施例のラジアルピストンポンプ1の作動を図1ないし図7に基づ いて説明する。 電動モータ58のアーマチュアが回転するとシャフト4がモータハウジング2 内で同時に回転することになる。このシャフト4の回転は、回転駆動部材19を 介してシリンダブロック24に伝達される。そのため、シリンダブロック24が 吸入室7内を回転することとなる。
【0027】 図2に示したように、シャフト4の回転中心とピントル6の軸心とは一致して いる。しかし、ピントル6の軸心とカムリング23の軸心とは、偏心量Sだけ偏 心している。 したがって、シリンダブロック24の回転およびスプリング26の付勢力に伴 い、5個のピストン25はそれぞれのシリンダ孔27内を往復運動することにな る。この5個のピストン25の往復運動に伴い、ピストン25とシリンダ孔27 との間に形成されるポンプ室28が容積変動することなる。
【0028】 なお、ポンプ室28の容積が増大する位置では吸入室7内のブレーキオイルが ピントル6の吸入通路38および吸入溝39を介してポンプ室28内に吸入され る。そのポンプ室28の容積が減少する吐出工程ではポンプ室28内のブレーキ オイルはピントル6の吐出溝42より吐出通路41側に吐出される。 そして、吐出通路41側に吐出されたブレーキオイルは、ピントル6の出口4 3より吐出通路13内に吐出され、その後に吐出管路56を介して油圧アクチュ エータ59に供給される。
【0029】 ここで、ポンプ室28内の高圧のブレーキオイルがピントル6の吐出溝42を 介して吐出通路41内へ吐出されることによってピントル6の支持部37の吐出 溝42側の外周に高圧の圧力が作用すると共に、ピントル6の吸入溝39の両側 に2個形成した貫通穴45を通って高圧のブレーキオイルがピントル6の支持部 37の吸入溝39側の外周とシリンダブロック24の内周との間に導かれるので 、高圧の圧力がピントル6の支持部37の吸入溝39側の外周にも作用する。 このため、ピントル6の吸入溝39側(低圧側)の外周に作用する圧力と吐出 溝42側(高圧側)の外周に作用する圧力とがバランスすることによって、シリ ンダブロック24がピントル6の吸入溝39側(低圧側)に押し付けられない。
【0030】 〔実施例の効果〕 以上のように、ラジアルピストンポンプ1は、ピントル6の吸入溝39側の外 周に簡易な穴開け加工等により貫通穴45を穿孔することによって、ピントル6 の吸入溝39側(低圧側)の外周に作用する圧力と吐出溝42側(高圧側)の外 周に作用する圧力とのバランスをとることができるので、ピントル6の製作コス トを低下させることができる。
【0031】 また、円環状のスプリング26が、カムリング23の内周とシリンダブロック 24の外周との間に装着されているので、ピストン25を単純な形状にすること ができる。また、シリンダブロック24に内径が一定のシリンダ孔27を形成す れば良いので、シリンダ孔27の形状も単純にすることができる。
【0032】 そして、1個のスプリング26で5個のピストン25の外周端部をカムリング 23の内周面に押圧しているので、スプリング26の個数が従来の技術より著し く減少するので、部品点数や組付工数を減少することができる。これらによって 、シリンダブロック24、5個のピストン25、スプリング26の製作コストを 著しく低下させることができる。
【0033】 したがって、シリンダブロック24の内周とピントル6の外周との摺動不良に よるシリンダブロック24の回転不良を起因とするラジアルピストンポンプ1の 作動不良を防止することができ、且つラジアルピストンポンプ1の構成部品より 複雑な加工を廃止することができるので、ラジアルピストンポンプ1全体の製作 コストを抑えることができる。
【0034】 〔変形例〕 本実施例では、本考案のラジアルピストンポンプを自動車用ブレーキオイルの オイルポンプに適用したが、本考案のラジアルピストンポンプを気体、液体等の 作動流体を吸入、圧縮、吐出、膨張を行うその他のポンプに適用しても良い。 本実施例では、吸入溝39に対して片側2個の貫通穴45を設けたが、吸入溝 39に対して片側3個以上の貫通穴を設けても良い。 本実施例では、片側2個の貫通穴45によって吐出通路41とピントル6の吸 入溝39側の外周とを連通させたが、片側2個以上の貫通穴45によってピント ル6の吸入溝39側の外周と吐出溝42側の外周とを連通させても良い。
【0035】 本実施例では、1個のスプリング26で5個のピストン25の外周端部をカム リング23の内周面に押圧したが、2個〜5個のスプリング26で5個のピスト ン25の外周端部をカムリング23の内周面に押圧しても良い。 本実施例では、ポンプハウジング3内にピントル6を圧入することによりポン プハウジング3にピントル6を固定したが、ポンプ部を内蔵するハウジングに一 体的にピントル部を形成しても良い。 本実施例では、ピストン25の数が5個の場合について述べたが、ピストンの 数は5個に限定されず何個であっても良い。 本実施例では、ピストン25を支持する軸受部として軸受22とカムリング2 3からなるすべり軸受を用いたが、軸受部としてボールベアリング、ニードルベ アリング等を用いても良い。
【0036】
【考案の効果】
本考案のラジアルピストンポンプは、ピントル部の吸入溝側の外周に加工が複 雑な圧力溝を施すことなく、ピントル部の吸入溝側(低圧側)の外周に作用する 圧力と吐出溝側(高圧側)の外周に作用する圧力とのバランスをとることができ るので、ピントルの製作コストを低下させることができ、ひいてはラジアルピス トンポンプ全体のコストを低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のラジアルピストンポンプを自動車用ブ
レーキオイルのオイルポンプに適用した例を示した断面
図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】自動車用ブレーキ装置を示した概略図である。
【図4】図1のラジアルピストンポンプ内に組み込まれ
るスプリングの展開図である。
【図5】(a)、(b)は図1のラジアルピストンポン
プ内に組み込まれるスプリングを示した側面図、斜視図
である。
【図6】図1のラジアルピストンポンプ内に組み込まれ
るピントルを示した平面図である。
【図7】(a)、(b)は図1のラジアルピストンポン
プ内に組み込まれるピントルを示した断面図、側面図で
ある。
【図8】従来のラジアルピストンポンプを示した断面図
である。
【図9】図8のラジアルピストンポンプ内に組み込まれ
るピントルを示した平面図である。
【符号の説明】
1 ラジアルピストンポンプ 3 ポンプハウジング 4 電動モータのシャフト 6 ピントル(ピントル部) 22 軸受 23 カムリング 24 シリンダブロック 25 ピストン 26 スプリング 27 シリンダ孔 38 吸入通路 39 吸入溝 41 吐出通路 42 吐出溝 45 貫通穴

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復運動する複数のピストンと、 これらのピストンがそれぞれ摺動自在に挿入される複数
    のシリンダ孔を放射状に形成したシリンダブロックと、 このシリンダブロックを外周にて回転自在に支持すると
    共に、前記シリンダ孔内に作動流体を吸入する吸入通
    路、および前記シリンダ孔内の作動流体を吐出する吐出
    通路を内部に形成したピントル部とを備えたラジアルピ
    ストンポンプにおいて、 前記ピントル部は、 半径方向の一方側の外周に形成され、前記シリンダ孔と
    前記吸入通路とを選択的に連通させる吸入溝と、 この吸入溝側の逆側の外周に形成され、前記シリンダ孔
    と前記吐出通路とを選択的に連通させる吐出溝と、 前記シリンダ孔内より吐出された作動流体を前記吸入溝
    側の外周に導くと共に、前記吸入溝に対して軸方向の両
    側にそれぞれ2個以上形成された貫通穴とを具備したこ
    とを特徴とするラジアルピストンポンプ。
JP8735692U 1992-12-21 1992-12-21 ラジアルピストンポンプ Pending JPH0649775U (ja)

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JP8735692U JPH0649775U (ja) 1992-12-21 1992-12-21 ラジアルピストンポンプ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006152831A (ja) * 2004-11-25 2006-06-15 Komatsu Ltd ラジアルピストン型流体回転機械
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