JPH0649216B2 - 刃付縫合針の研削方法及び研削装置並びに刃付縫合針 - Google Patents

刃付縫合針の研削方法及び研削装置並びに刃付縫合針

Info

Publication number
JPH0649216B2
JPH0649216B2 JP2260600A JP26060090A JPH0649216B2 JP H0649216 B2 JPH0649216 B2 JP H0649216B2 JP 2260600 A JP2260600 A JP 2260600A JP 26060090 A JP26060090 A JP 26060090A JP H0649216 B2 JPH0649216 B2 JP H0649216B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
sheet
suture needle
needle
blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2260600A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03254324A (ja
Inventor
貫司 松谷
忠 大塚
美正 栃村
Original Assignee
株式会社松谷製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社松谷製作所 filed Critical 株式会社松谷製作所
Publication of JPH03254324A publication Critical patent/JPH03254324A/ja
Publication of JPH0649216B2 publication Critical patent/JPH0649216B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B19/00Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group
    • B24B19/16Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group for grinding sharp-pointed workpieces, e.g. needles, pens, fish hooks, tweezers or record player styli
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/04Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06Needles ; Sutures; Needle-suture combinations; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06066Needles, e.g. needle tip configurations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21GMAKING NEEDLES, PINS OR NAILS OF METAL
    • B21G1/00Making needles used for performing operations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B21/00Machines or devices using grinding or polishing belts; Accessories therefor
    • B24B21/004Machines or devices using grinding or polishing belts; Accessories therefor using abrasive rolled strips
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/04Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06Needles ; Sutures; Needle-suture combinations; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06004Means for attaching suture to needle
    • A61B2017/06028Means for attaching suture to needle by means of a cylindrical longitudinal blind bore machined at the suture-receiving end of the needle, e.g. opposite to needle tip

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、縫合針の素材を針長方向に対し略直角に研削
して両側端に切刃を形成するための研削方法と研削装置
に関し、更に針長方向の両側端に形成された切刃の切刃
面形状を夫々均しく形成した刃付縫合針に関するもので
ある。
<従来の技術> 手術用縫合針としては、断面が円形であり鋭利な針先を
構成した丸針或いはテーパポイント型と呼ばれる縫合針
や、断面が多角形でありこの多角形の稜線に切刃を形成
した刃付縫合針或いはカッティングエッジ型と呼ばれる
縫合針が主として用いられている。
これ等の縫合針は一端に鋭利な針先を形成すると共に他
端に縫合糸を取り付けるための盲穴或いは通孔が形成さ
れている。
ここで一般的な外科手術に用いられる刃付縫合針の製造
方法について簡単に説明する。
先ず冷間線引き加工を施されたオーステナイト系ステン
レスの線材であって、所望の製品太さと略等しい径を有
する線材を所望の製品長さと略等しい長さに切断する。
そして切断された素材の一端に縫合糸を取り付けるため
の盲穴或いは通孔を形成すると共に刃部及びボディ部を
プレスして所定の断面形状に成形し、その後盲穴或いは
通孔を形成した端部をチャッキングして他端側から研削
して切刃を形成する。次いで切刃を形成した縫合針を所
定の形状に曲げ、その後熱処理及び化学研磨,電解研磨
或いはシリコンコーティング等の表面処理を施して完成
させる。
上記方法に於いて、切刃を形成するための研削は、第8
図に示すように縫合針の素材51をチャック52によって把
持し、この素材51の中心軸の方向と砥石53の回転方向を
一致させて押圧することで実施(特公昭63-35383号公
報)するか、或いは第9図に示すようにエンドレス状に
形成した布或いは紙等に砥粒を固着して構成した研削材
54を用い、この研削材54をローラ55に巻回して一定方向
に走行させると共に、チャック52によって把持した素材
51の中心軸を研削材54の走行方向と一致させて押圧する
ことで実施している。研削材54の走行方向は、研削作業
中に素材51の先端(針先側)が研削材54に刺さる事故を
防止するために、素材51の元端側(盲穴或いは通孔を形
成する側)から針先側の方向に設定されている。
脳外科手術や眼科手術に用いられる縫合針は太さ70μm
〜330μm,長さ4mm〜13mmと非常に微小な寸法を有し
ている。更に、手術の多様化或いは微細化に伴い、より
細く且つより短い縫合針が要求されている。そして砥石
53或いはローラ55の径は前記縫合針の太さと比較して数
百倍〜数千倍の寸法を有している。
通常縫合針の素材51を研削する際には、少なくとも素材
51の全長の約1/3程度の長さをチャック52によって把持
することが好ましい。即ち、把持代が前記寸法以下にな
ると、研削作業中に素材51がチャック52から脱落する虞
があり、安定して素材51を把持することが困難である。
このため、前記寸法を有する微小な縫合針を製造するに
際し、縫合針の素材51を製品長さと略等しい長さで切断
し、この素材51をチャック52によって把持して研削した
場合、第10図に示すようにチャック52が砥石53或いは
研削材54の表面と干渉することとなる。従って、微小な
縫合針にあっては素材を製品長さと略等しい長さで構成
した場合には研削作業を実施することが出来ない。
このため、従来は第11図に示すように製品長さよりも
大きな長さの素材51を形成し、最初に素材51に対し研削
によって切刃を形成した後、製品長さと略等しい長さと
なる位置51aで切断し、その後切断面或いは切断側の端
部に盲穴或いは通孔を形成している。
一般に被切断物を切断する場合、被切断物と刃とを圧接
させると共に刃の長さ方向に移動させることで、良好な
切断を行うことが出来ることは周知である。このような
刃を形成する場合、刃長方向に対し略直角方向に研削す
るのが最も合理的であることも周知である。また研削加
工に於いて、研削方向下流側のエッジに不可避的にバリ
が付着することも周知である。
刃付縫合針は切刃によって生体組織を切断しつつ該組織
中を通過して縫合するものである。従って、切刃を形成
するに際し上記の如き切刃の長さ方向に略直角方向に研
削することが好ましい。例えば、実公昭61-6885号公報
には針長方向に直角な研削によって切刃エッジ部分を形
成した縫合針が示されている。然し、研削面の両側端に
沿って切刃を形成する刃付縫合針では後述するように解
決すべき種々の問題があり、現実には実施されていない
のが実情である。
<発明が解決しようとする課題> 刃付縫合針にあっては、生体組織に対する刺通性の良否
が問題となる。即ち、良好な刺通性を維持し、或いは刺
通性を向上させることによって被手術者に対し苦痛を与
えること無く円滑な縫合手術を実施することが出来る。
刃付縫合針に於ける刺通性の良否を左右する要因として
は、切刃に対する損傷の有無、硬度、研削面の両側端に
沿って形成される切刃の形状の均等さ、切刃に付着する
バリ等の有無、等がある。従って、前記各要因を解決す
ることで刺通性の良好な刃付縫合針を得ることが出来
る。
切刃に対する損傷については、例えば運搬途上或いは他
の工程に於いて発生する虞のある切刃どうしの接触によ
る損傷を防止するため、切刃は可能な限り後工程で形成
することが好ましい。然し、上記の如く微小な縫合針を
製造する際には所望の製品長さよりも大きな長さの素材
を構成して切刃を研削成形しなければならず、従って、
素材に対し最初に切刃を形成することが必要となり、運
搬途上或いは後工程に於いて切刃に対し損傷を与える可
能性が高くなる。また切刃を形成された素材は、盲穴或
いは通孔を形成する前に製品長さとすることを目的とし
て二度目の切断を行うため、この工程が増加すること及
び製品長さよりも大きな長さの素材を用いることから材
料の歩留りが悪くなること等によって、コストの上昇要
因となっている。
上記従来技術の如く、研削材による縫合針の素材に対す
る研削方向が該素材の元端側から針先側に設定されてい
る場合、素材の元端側及び胴部を研削して熱を帯びた研
削材によって針先部を研削することとなる。然し、縫合
針の先端はポイントであって熱容量も小さく、このた
め、針先が研削熱によって変質,軟化する虞があり、縫
合針の性能即ち刺通性,強度等を低下させる要因となっ
ている。
また研削方向が素材の針長方向と平行である場合、研削
面の両側端に沿って形成される切刃は均しい形状で形成
される。然し、研削目の方向が切刃と平行であるため、
鋭利な切刃とならず、且つ切刃に付着するバリの量が多
い。従って、良好な切れ味を得ることが出来ず、且つバ
リ処理を目的とした後工程が必要となりコスト上昇要因
となる。
前述の如く、切刃に対する研削を合理的に行うには、エ
ンドレス状の研削材又は砥石の走行方向と直角に素材を
配設すると共に、この素材を研削材に押圧して研削する
ことが好ましい。
然し、エンドレス状の研削材を用いた場合、従来の研削
材が布或いは紙等の如く繊維を織製或いは絡み合わせて
構成したベースシートに研削砥粒を固着して構成したも
のであるため、研削材の幅方向の端面にほつれ等により
繊維が突出してこの繊維がチャックや素材と衝突して安
定した研削を実施することが困難である。また研削材の
ベースシートが弾力性を有するため、素材の押圧によっ
て研削材に窪みが生じた状態で研削することとなり、研
削された切刃に丸みを帯びたダレが生じ、刺通性が阻害
されるという問題がある。
また砥石を用いる場合には、砥石の側面を利用して研削
する場合と、砥石の外周面を利用する場合とがあるが、
何れの場合であっても同時に複数の素材に対する研削を
実施することは困難である。また砥石の外周面を利用す
る場合には、この面が曲面であるため、素材の当接位置
が左右にズレたり、或いは砥石の軸心方向に対する傾き
が生じても、正確な形状に研削することは出来ない。即
ち、素材の針長方向と砥石の軸心との平行度を正確に管
理することが必要であるという問題がある。
また素材を研削材或いは砥石の走行方向に対し直角方向
に配設して研削する場合、素材には常に一方向の曲げモ
ーメントが作用し、このため、素材に曲がりが発生する
ことがある。
また研削面の両側端に沿って形成される切刃の一方は研
削材が該切刃に向かって走行することで研削され、他方
は研削材が切刃から離隔する方向に走行することで研削
される。このため、研削方向上流側に形成される切刃に
対して良好な研削条件を設定した場合、この研削条件は
下流側に形成される切刃に対しては悪条件となり、バリ
の付着が増加し且つ鋭利さが損なわれる。従って、研削
面の両側端に沿って形成される切刃は夫々異なる形状と
なり且つ下流側の切刃に多くのバリが付着する。このた
め、下流側の切刃に付着したバリを除去することを目的
として化学研磨或いは電解研磨等の表面処理を行うと、
この処理によって下流側の切刃に付着したバリを除去す
ることが可能であるが、同時に上流側の切刃にダレが生
じ鋭利さが失われ、良好な刺通性を得ることが出来な
い。
また素材を研削するための砥石或いはエンドレス状の研
削材は常に一方向に回転する。このため、新しい砥石或
いは研削材を用いる場合と、ある程度使用した状態の砥
石或いは研削材を用いる場合とでは、同一の研削条件で
研削して得られた研削面の状態は微妙に異なっている。
またある程度使用した砥石に対しドレッサーによりドレ
ッシングした場合、該砥石の外径が減少するため、研削
条件が微妙に変化する。然し、前述の如く縫合針の太さ
が微小であるため、砥石或いは研削材の使用状態に応じ
た適切な研削条件を設定することは困難である。
本発明の目的は、上記問題を解決し、微小な寸法を有す
る刃付縫合針の製造コストを低減させると共に良好な刺
通性を有する刃付縫合針の研削方法及び研削装置を提供
し、且つ研削面の両側端に形状の略均等な切刃を形成し
た刃付縫合針を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために本発明に係る刃付縫合針の研
削方法は、長尺状の合成樹脂シート又は金属シートに研
削砥粒を固着して構成した研削シートを長手方向に移送
し、製品長さと略等しい長さを有する縫合針の素材の中
心軸を前記研削シートの移送方向に対し略直角に配設す
ると共に、該素材を前記研削シートに押圧して研削する
ことを特徴とするものである。
前記研削方法に於いて、縫合針の素材を研削シートに押
圧して研削するに際し、前記素材の中心軸を研削シート
の表面に対し所定角度傾斜させるか、又は傾斜角度を変
化させるかさせることが好ましい。
また前記各研削方法に於いて、研削シートによって縫合
針の素材を研削するに際し、前記研削シートを長手方向
に対し所定範囲の往復移送を行い且つ研削シートを長手
方向の一方向に搬送することが好ましい。
また本発明に係る研削装置は、長尺状の合成樹脂シート
又は金属シートに研削砥粒を固着して構成した研削シー
トと、前記研削シートを長手方向に往復移送するための
移送手段と、前記研削シートを長手方向の一方向に搬送
するための搬送手段と、研削作業部の前記研削シートを
裏面から支持するための支持手段と、前記研削作業部に
対し縫合針の素材の長手方向を該研削シートの移送方向
と直角に配置すると共に素材の刃部研削面を研削シート
に押圧するための押圧手段とを具備して構成されるもの
である。
また本発明に係る刃付縫合針は、所定の研削面の両側端
に切刃を形成した刃付縫合針であって、前記研削面の研
削目が針長方向に対し略直角方向に形成され且つ研削面
の両側端に形成された切刃の切刃面形状が互いに略均し
い形状であることを特徴とするものである。
<作用> 上記研削方法によれば、長尺状の合成樹脂シート又は金
属シートに研削砥粒を固着して構成した研削シートを長
手方向に移送すると共に、製品長さと略等しい長さを有
する縫合針の素材の中心軸を研削シートの移送方向と略
直角に配設して研削シートに押圧することで、該素材を
研削することが出来る。
即ち、研削シートのベースシートとして合成樹脂シート
或いは金属シートを用いることから、微視的にも平坦で
あり且つ微小砥粒が均一に固着されているため、従来の
砥石やベルト状の研削材を用いた場合と比較して緻密で
バリ,ダレの少ない研削面を得ることが出来る。またこ
れ等のシートの幅方向の端面から繊維等の異物が突出す
る虞虞が無い。このため、素材を研削シートの移送方向
に対し略直角方向に配設すると共に、この素材を把持す
るチャックを研削シートに対し充分に接近させることが
出来る。従って、研削作業を研削シートの移送方向に沿
った方向で実施することが可能となり、且つ素材を把持
するチャックと研削シートとの間隔を研削シートを巻回
するローラの径と無関係に設定することが出来る。この
ため、素材の長さを縫合針の製品長さと略等しい寸法で
構成しても、該素材をチャックにより安定して把持する
ことが出来る。従って、予め素材を目的の縫合針と略等
しい長さに切断すると共に、端部に盲穴或いは通孔等を
形成した後研削して切刃を形成することが出来、このた
め、切刃に損傷を与える可能性を低減すると共に素材に
不要な部分を加える必要が無くコストを低減することが
出来る。
また前記方法に於いて、縫合針の素材を研削シートに押
圧して研削するに際し、前記素材の中心軸を研削シート
の表面に対し所定角度傾斜させるか、又は傾斜させ且つ
その角度を変化させた場合には、素材を先細状に研削し
て研削面の形状を直線的な先細状或いは曲線的な木葉状
の先細状に研削することが出来る。そして研削シートの
研削作業部を研削シートの長手方向に直線的に、或いは
研削シートの幅方向両側を長手方向に直線的にすること
により、研削シートの幅方向両側に対向して複数の素材
を配設して同時に研削作業を実施することが出来、この
研削シートの研削面を有効に用いることが可能となる。
更に、研削方向が素材の長さ方向に対し略直角となるの
で素材の先端、即ち針先が研削熱によって変質,軟化す
る可能性も少なくなる。
また前記各方法に於いて、研削シートは平坦であり且つ
微小な研削が可能であるため、縫合針の素材を研削する
に際し、素材に掛かる力を小さくすることが出来、これ
により、切刃面のバリ,ダレを少なくすることが出来
る。そして前記研削シートを長手方向に対し所定範囲の
往復移送を行い、且つ研削シートを長手方向の一方向に
搬送する場合には、素材に作用する曲げモーメントを更
に少なくして研削作業を実施することが出来る。このた
め素材に曲がりの生じる虞が無い。また素材の研削面の
両側端に形成される切刃は、夫々が交互に研削シートの
移送方向に対し上流側,下流側に位置するため、夫々の
切刃が均等に研削される共に、夫々の切刃に付着するバ
リ及びダレも少なく且つ均等となる。従って、バリの付
着量を少なくすると共に鋭利な切刃を形成することが出
来る。また研削シートを一方向に搬送することによっ
て、常に素材に対し新たな研削面を供給することが出来
る。このため、全ての素材に対し同一の研削条件で研削
作業を実施することが出来る。
また上記研削装置によれば、本発明に係る上記研削方法
を最適に実施することが出来る。
即ち、長尺状の合成樹脂シート又は金属シートに研削砥
粒を固着して構成した研削シートを移送手段によって長
手方向に往復移送し、且つ搬送手段によって一方向に搬
送することが出来る。そして研削作業部の研削シートを
支持手段によって支持し、この作業部に対し押圧手段に
よって素材の長手方向を該研削シートの移送方向と直角
に配置すると共に素材の刃部研削面を研削シートに押圧
することによって、素材に対する研削を実施することが
出来る。
研削シートが合成樹脂シート或いは金属シートに研削砥
粒を固着したものであるため、該研削シートの弾力性は
少ない。このため、研削作業部の研削シートに素材を押
圧しても窪むことが無く、従って、切刃のダレが少な
い。
また研削作業部に於ける研削シートは支持手段によって
支持されるため、この支持手段の表面に沿って往復移送
及び一方向に搬送される。このため、研削シートに撓み
が発生することが無く、研削面を平面状に維持して良好
な研削状態で研削することが出来る。
また前記支持手段の寸法を適宜設定することによって研
削作業部の面積を適宜設定することが出来る。このた
め、多数本の素材に対し同時に研削加工を施すことが出
来、且つ研削作業部に対する素材の位置を変化させて
も、該素材に対し一定の研削作業を施すことが出来る。
また上記刃付縫合針(以下単に『縫合針』という)によ
れば、研削面の両側端に夫々均しい切刃面形状を持って
形成された切刃を有するので、均質な切れ味を維持する
ことが出来る。
即ち、研削面の両側端に切刃を構成する際に、該研削面
が研削シートによって略直角方向に往復研削されるた
め、曲げモーメントは素材に対し直角方向に交互に作用
し、また研削面の両側端に形成される切刃は左右の切刃
が交互に同一条件で均等に研削される。このため、左右
の切刃の形状は均しくなり、且つこれ等の切刃にバリが
付着した場合であっても、このバリの量は少なく且つ均
等に付着するため、例えば化学研磨処理或いは電解研磨
処理等の後工程で均等に除去することが出来る。またダ
レも少なく且つ均等であるため、縫合針の切れ味を左右
均等に且つ均質に維持することが出来る。
ここで切刃面形状とは、切刃に付着したバリ及び切刃に
生じたダレ等を含む全体形状をいうものとする。
<実施例> 以下上記手段を適用した研削方法,研削装置,縫合針に
ついて図を用いて説明する。
第1図は縫合針の斜視説明図、第2図は研削シートの説
明図、第3図は研削装置の模式説明図、第4図は研削作
業を実施する際の平面説明図、第5図は第4図のV−V
矢視図、第6図(a)は縫合針の針先部分の拡大説明図、
第6図(b),(c)は縫合針の針先部分の断面説明図であ
る。
先ず第1図により縫合針1の構造について説明する。
図に示す縫合針1は所謂三角針として構成されている。
縫合針1の一端は元端面1aとして構成されており、こ
の元端面1aに図示しない縫合糸を取り付けるための盲
穴1bが形成されている。
縫合針1の他端は針先1cとして構成されており、この
針先1cに連続して所定長さの切刃1dが形成されてい
る。切刃1dの長さは縫合針1の性格によって夫々異な
る寸法を有している。前記切刃1dと連続した稜線1e
は切刃としての機能を有すること無く、縫合針1の多角
形状を維持するための稜線として形成されている。
前記縫合針1に於いて、切刃1dを全ての稜線に形成し
ても良く、また縫合針1の湾曲内側の面1fの両側端に
形成し、縫合針1の湾曲外側にある稜線を切刃としての
機能を有しない峰1gとして形成しても良い。
前記針先1c,切刃1d,稜線1e等は素材を直接研削
することによって、或いは素材をプレス成形した後研削
することによって形成される。
縫合針1としては、太さ0.07mm〜1.4mm,長さ5mm〜65mm
の間の寸法で規格化され一般に用いられている。然し、
手術の多様化,微細化に伴い、より細く且つより短い縫
合針が要求されている。
本発明は、特に太さ0.07mm〜0.33mm,長さ4mm〜13mm、
及び前記寸法よりも更に細いか或いは短い微小な縫合針
を研削するに効果のある研削方法を提供するものであ
る。
然し、本発明に係る研削方法は単に微小な縫合針にのみ
適用されるものでは無く、これ以上の寸法を有する縫合
針の研削に適用しても同様の効果を得ることが可能であ
る。また本発明に係る研削装置は上記寸法以上の縫合針
であっても研削し得るものであり、従って、上記寸法に
限定されるものでは無い。また本発明に係る縫合針も同
様に上記寸法に限定されるものでは無い。
縫合針1はオーステナイト系ステンレス,マルテンサイ
ト系ステンレス,析出硬化型ステンレス等の材料を用い
て構成される、本実施例では、オーステナイト系ステン
レスの線材を冷間線引き加工によって所望の径に減少さ
せると共に、組織をファイバー状に伸長させた材料を用
いている。
前記線材を縫合針1の製品長さと略等しい長さで切断す
ることで直線状の素材aを形成する。そして素材aの一
方の端面を元端面1aとし、この元端面1aにレーザー
加工法或いは電子ビーム加工法等の加工法により盲穴1
bを形成する。前記の如くして元端面に盲穴1bを形成
した素材aに対し、後述する研削加工を施すことによっ
て針先1c,切刃1d,稜線1eを形成し、更に曲げ加
工を施すことによって第1図に示す縫合針1を得ること
が可能である。
ここで製品長さと略等しい長さを有する縫合針の素材a
とは、該素材aの一端に研削により針先1c,切刃1d
を形成すると共に、他端に縫合糸を取り付けるための盲
穴1bを形成することによって、素材aの全長は短縮さ
れため、前記の如き加工による寸法の変化を見込んだ長
さを有する素材aを意味するものである。
次に素材aに研削加工を施すための研削シート及び研削
装置の構成について説明する。
研削シート2は、長尺状の合成樹脂シート或いは金属シ
ートをベースシート2aとし、このベースシート2aに
砥粒2bを固着して構成されている。
前記ベースシート2aとしては、適度な可撓性と引張強
度とを有すると共に単体材であることが必要である。即
ち、繊維状の材料を織製したり、或いは絡み合わせて構
成したものでは無いことが必要である。これは本発明に
係る研削方法が素材aを研削シート2の移送方向と直角
方向に配設し、且つ研削シートの幅方向端部を利用して
研削することから、ベースシート2aの幅方向の端面か
らほつれた繊維が突出した場合、この繊維が素材a或い
は該素材aを把持するチャックと衝突して安定した研削
作業を実施し得ないためである。
また砥粒2bの粒度は縫合針1の素材aの太さが極めて
細いため、この素材aを研削するに適した粒度であるこ
とが必要である。
本実施例では、ベースシート2aとして厚さ約100μ
m,幅12.5mm〜25mmの合成樹脂フィルムを用いており、
このベースシート2aに砥粒2bとして砥粒粒度1300〜
2000(4μm〜14μm)のホワイトアランダム(WA)
を固着して構成した研削シート2を用いている。
前記研削シート2は、長さ50m,100m等の長尺状に形成さ
れてロール状に巻き付けられている。
研削装置は第3図に示すように、所定位置にローラ3
a,3bによって規定された研削作業面4が形成されて
おり、この研削作業面4に対応して支持手段となる平面
状のバックアッププレート5が設けられている。
前記バックアッププレート5は、研削作業面4に搬送さ
れ、或いは往復移送される研削シート2のベースシート
2a側を支持するものであり、研削作業を実施するに際
し、研削作業面4にある研削シート2に素材aを押圧し
たとき、研削シート2に作用する力を支持して該シート
2に発生する撓みを防止するものである。従って、バッ
クアッププレート5によって研削作業面4にに於ける研
削シート2の平面状態を維持することで、素材aの面1
fを平面状に研削することが可能である。
然し、バックアッププレート5としては、必ずしも平面
状でなくとも良く、例えば、研削シート2の幅方向端部
に撓みが生じた方向が良い場合には、バックアッププレ
ート5も対応する部分に面取加工を施すことによって凹
状に形成しても良い。即ち、バックアッププレート5は
目的の縫合針を研削するのに適した形状とすることが可
能である。
未使用状態の研削シート2はモーター6aによって駆動
されるロール7aに巻き付けられており、使用済の研削
シート2はモーター6bによって駆動されるロール7b
に巻き取られる。前記モーター6a,6bとしてはブレ
ーキ付モーターを用いている。またモーター6a,6
b,ロール7a,7bは研削シート2を一方向に搬送す
るための搬送手段となるものであって、後述するように
素材aに対する研削作業の実施と同時に研削シート2を
矢印c方向に搬送し、或いは研削作業の実施時にブレー
キを作動させることで研削シート2の搬送を停止するこ
とが可能なように構成されている。
研削装置には研削シート2の経路を規定し、或いは変更
するための複数のローラ8が設けられている。またロー
ラ8の間に研削シート2を所定範囲で往復移送するため
の移送手段となる往復移送機構9が構成されている。こ
の往復移送機構9は、両端にローラ9a,9bを回動可
能に取り付けたロッド9cと、ロッド9cを矢印a,b
方向に所定距離範囲で往復移動させる直線移動機構9d
とによって構成されている。
前記ローラ9a,9bはバックアッププレート5に対し
研削シート2の搬送方向上流側及び下流側に夫々配設さ
れて、研削シート2を巻回している。また直線移動機構
9dは、例えば振動モーター,エアシリンダー,油圧シ
リンダー,ソレノイド等を用いることが可能であり、本
実施例では振動モーター、即ち、モーター軸にエキセン
ター或いは凹凸カムを取り付けて往復動を取り出す機構
を用いている。従って、ローラ9a,9bに研削シート
2を巻回して直線移動機構9dを駆動すると、研削作業
面4にある研削シート2をバックアッププレート5の表
面に沿って往復移送することが可能である。
尚、図に於いて10は研削シート2に所定の張力を付与す
ると共に弛みを吸収するためのテンションローラであ
る。
上記構成に於いて、研削シート2は未使用状態のものが
ロール7aに巻き付けられ、このロール7aから引き出
された研削シート2はローラ8,テンションローラ10,
往復移送機構9のローラ9aからローラ3aに巻回され
て研削作業面4に至る。この研削作業面4に於いてバッ
クアッププレート5によって支持され、更に、ローラ3
bから往復移送機構9のローラ9b,ローラ8に巻回さ
れてローラ7bに巻き取られるように構成されている。
従って、モーター6a,6bを駆動して研削シート2を
所定の研削速度で矢印c方向に搬送しつつ研削作業面4
に素材aを押圧することで、該素材aを針長方向に対し
直角に研削することが可能である。この場合、研削シー
ト2は素材aと一度接触したのみで消耗したこととな
る。然し、研削シート2に固着された砥粒2bは研削条
件によって異なるが、素材aに対し通常数百回〜数千回
の研削を実施し得るものであり、研削コストの上昇を抑
えるためにも一度の研削で廃却することは好ましくはな
い。
このため、モーター6a,6bを駆動して研削シート2
を矢印c方向に搬送し、研削作業面4に未使用状態の研
削シート2を供給した後、更にモーター6a,6bを駆
動して研削シート2を矢印c方向に約5mm/minの速度で
搬送しつつ素材aを研削シート2に押圧し、往復移送機
構9を駆動して、ローラ9a,9bを矢印a,b方向に
ストローク10mm,速度40m/minで往復移動させることで
研削シート2を報復移送することにより、素材aに対す
る複数回の研削を実施し得るように構成している。従っ
て、素材aに対する研削作業を実施するに際し、常に新
たな研削シート2を供給することが可能であり、このた
め、研削作業を常に同一の条件で実施することが可能で
ある。
素材aに対する研削を実施するに際し、上記の如く研削
シート2に対するモーター6a,6bによる搬送と、往
復移送機構9による往復移送とを重畳させることは必ず
しも必要では無く、モーター6a,6bを駆動して研削
作業面4に未使用状態の研削シート2を供給した後、ブ
レーキを作動させて研削シート2の搬送を停止し、往復
移送機構9を駆動して研削シート2を往復移送させつつ
素材aを押圧して研削作業を実施し、素材aに対する研
削作業が終了した後、モーター6a,6bを駆動して新
たな研削シート2を研削作業面4に搬送するように構成
しても良い。この場合、研削作業中に新たな研削シート
2が供給されることは無い。然し、新たな素材aに対す
る研削毎に未使用状態の研削シート2によって研削が実
施されるため、常に同一条件での研削作業を実施するこ
とが可能となる。
素材aは押圧手段となるチャック11に把持され、研削作
業面4に対し中心軸、即ち素材aの長手方向が第4図及
び第5図に示すように研削シート2の移送方向である矢
印a,b方向、或いは研削シート2の搬送方向である矢
印c方向に対し直角方向となるように配設されている。
このため、従来技術の如くローラ3a或いはローラ3b
の径に影響されること無くチャック11を研削シート2に
接近させることが可能となる。
またチャック11を研削シート2の表面に対し30度以下の
傾斜を付与することによって、素材aを先細状に研削す
ることが可能である。更に、チャック11を研削シート2
に対して接近させることが可能となり、素材aが短くと
も研削することが可能である。そして研削シート2の幅
寸法を研削すべき素材aの長さに応じて設定すると共
に、研削シート2に対する移送力を適宜設定すること
で、複数のチャック11を研削シート2の幅方向両側に所
定の間隔で配設し、多数の素材aを同時に研削すること
が可能である。
研削作業に際し素材aに作用する力(素材aを研削シー
ト2に押圧する力)は、チャック11によって付与され
る。即ち、チャック11を図示しない機構によって該チャ
ック11の下面所定位置を支点として端部を揺動可能に支
持することによって、チャック11の自重を支点位置に応
じた割合で素材aに作用させるように構成している。従
って、チャック11の支点距離を調整することで、素材a
に作用する力を調整し得るように構成している。
本実施例では、素材aに作用する力が約6gとなるよう
に調整している。また前記支点の上下位置を調整するこ
とによって素材aの研削シート2の表面に対する傾斜角
度を設定すると共に、支点自体の上下揺動によって前記
傾斜角度を変化させつつ研削し得るように構成してい
る。
チャック11は1本の素材aを把持するものでも良いが、
図に示すように複数の素材aを把持し得るように構成し
ても良い。更に、本発明に係る研削装置では、複数のチ
ャック11を配列し得るよう研削作業面4の長さを設定す
ることによって、同時に多数本の素材aに対する研削を
実施し得るように構成することも可能である。
チャック11に複数の素材aを把持した場合、前述の如く
研削シート2の往復移送ストロークが10mmであるため、
両端に位置する素材aとその間に位置する素材aに対し
均一な研削を行うためには、素材aどうしの間隔が10mm
以上であることが必要である。然し、研削量,素材寸法
等の条件によってはチャック11の両端に位置する素材a
とその間に位置する素材aとに於ける研削量の差を無視
することが出来る場合があり、この場合には素材aどう
しの間隔を10mm以下としても良い。
次に上記の如く構成した研削シート2を用いた研削装置
によって素材aを研削する場合について説明する。
素材aは前述の如く、目的の縫合針1の太さ及び長さに
係わらず、この縫合針1と略等しい太さと長さを持って
形成されている。そして研削加工を施す以前に所定の工
程に於いて元端面1aに盲穴1bを形成している。
前記素材aは、該素材aの元端面1a側から全長の約1/
3の長さにわたってチャック11によって把持される。そ
して素材aを把持したチャック11を研削装置に於ける研
削作業面4に接近させる。このとき、素材aを該素材a
の中心軸の方向が研削シート2の移送方向に対し直角方
向となるよう配設する。そして研削シート2を矢印c方
向に搬送し、或いは矢印a,b方向に移送しつつ素材a
に所定の力を作用させて研削シート2に押圧して研削作
業を実施する。
前記研削作業は縫合針の形状に応じて一面、或いは複数
面に対して実施される。即ち、断面が三角形であり且つ
二つの切刃を有する縫合針では、第6図(b)に示すよう
に面1fを研削して該面1fの両側端に沿って切刃1
d1,1d2を形成し、面1fと対向する稜線が峰1gとし
て形成される。
また各稜線に切刃1d1〜1d3を形成する場合には、同図
(c)に示すように面1f,1f2,1f3を針長方向と略直
角に研削することで、これ等の面1f,1f2,1f3の両
側端に沿って切刃1d1〜1d3を形成すると共に、面1
f,1f2,1f3の研削目を針長方向に略直角とすること
が可能である。
一般に眼科用縫合針にあっては、先端部のみを同図(c)
に示す如く各稜線に切刃1d1〜1d3を形成し、針先から
所定距離離隔した位置では第7図(a)に示すような断面
に形成するため、この位置では切刃は1d1,1d2の二つ
となる。このような縫合針では、先端部に於ける稜線に
夫々切刃1d1〜1d3を形成するために、各面1f,1
f2,1f3を研削する。
また第7図(b)に示すように、先端の断面形状が菱形で
あって且つ針先から所定距離離隔した位置の断面形状が
同図(c)に示すような六角状となる眼科用縫合針もあ
る。このような縫合針であっても本発明に係る研削方法
を適用することが可能である。然し、これ等は研削面の
両側端に沿って切刃が形成されるものでは無く、従っ
て、本発明の縫合針となることは無い。
前記研削作業に於いて、従来技術の説明図である第10図
と本発明の説明図である第5図とを比較することで明ら
かなように、本発明に於ける素材aを把持したチャック
11は研削シート2の研削面に対し充分接近させることが
可能である。また研削シート2のベースシート2aが合
成樹脂シート或いは金属シートで構成されることから、
ベースシート2aの幅方向の端面から繊維が突出する虞
が無く、従って、この突出した繊維が素材a或いはチャ
ック11に衝突して悪影響を及ぼす虞も無い。
上記の如き研削方法を実施した縫合針1について刺通テ
ストを実施したところ、従来の研削方法によって切刃を
形成した縫合針と比較して非常に良好な結果を得た。
即ち、太さ0.14mm,長さ5.5mmの縫合針であって、切刃
を従来の研削方法によって形成した縫合針と、本発明に
係る研削方法によって形成した縫合針との刺通テストを
実施したところ、従来の方法による縫合針の刺通性が10
g〜15gであったのに対し、本発明による縫合針の刺通
性は8gであった。
また太さ0.2mm,長さ6.5mmの縫合針では、従来の方法に
よる縫合針の刺通性が10g〜12gであったのに対し、本
発明による縫合針では6gであった。
この理由は従来の縫合針の研削方向が素材の中心軸に沿
った方向、即ち、素材の長手方向であるのに対し、本発
明の研削方向が素材の中心軸に直角方向であるためであ
る。
即ち、従来の研削方法では、砥石或いは研削材に固着し
た砥粒による素材の研削方向が切刃の長手方向であり、
且つ素材の元端側から針先にかけての方向であるため、
切刃に付着するバリの寸法が大きくなる。これに対し本
発明の研削方法では研削シート2に固着した砥粒2bに
よる研削方向が切刃1dに対し直角方向となり、従っ
て、切刃1dに付着するバリの寸法が小さくなって該切
刃1dが鋭利となるためと考えられる。特に、研削シー
ト2を往復移送することはバリを小さくするために有効
である。
また素材aに於ける研削面(1f)の両側端に形成され
た切刃1dが、該切刃1dに対し直角方向に研削される
にもかかわらず、研削シート2を往復移送することによ
って、両側端の切刃1dが均等に仕上がることも切れ味
を向上させる理由の一つである。
上記研削方法を用いて研削した縫合針1の針先1c近傍
に於いて、研削痕跡は第6図(a)に示すように切刃1d
に対し直角方向に形成されており、且つ研削面1fが従
来の縫合針よりも平面状を有している。また研削面1f
の両側端に形成された切刃1d1,1d2のダレが少なく、
また切刃1d1,1d2に於けるバリの付着の仕方が均しく
且つその量が少ない。即ち、切刃1d1,1d2が夫々鋭利
に形成されている。このことは、切刃1d1,1d2の面1
fを含む切刃面形状、即ち、切刃1d1,1d2のダレ及び
付着したバリの状態を電子顕微鏡で観測したとき、同図
(b)の面1fの切刃1d1近傍の面ダレと、面1fの切刃
1d2近傍の面ダレが均等であり、また切刃1d1,1d2
付着したバリが均等であったことからも明らかである。
このため、第6図(c)に示すように複数の面1f,1
f2,1f3を研削して、これ等の面1f,1f2,1f3の両
側端に沿って切刃1d1〜1d3を形成する場合に、これら
の切刃1d1〜1d3近傍の面ダレが均しく、且つ付着する
バリの大きさも均等である。
更に、針先1cに研削熱による変質,軟化が生ずること
が無く、他の部分と同一の硬度を維持することが可能で
ある。
このように、本発明の研削方法を実施することによっ
て、コストの低減をはかると同時に刺通性の良好な縫合
針1を得ることが可能である。
上記実施例では、素材aの元端面1aに予め盲穴1bを
形成した後、針先1c,切刃1d,稜線1eを研削によ
り形成したが、素材aに対する研削作業を先に実施し、
その後穴加工を施すことも可能である。この場合には、
針先1c,切刃1dの保護を確実に行うことが必要とな
る。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように、本発明に係る研削方法によ
れば素材を把持したチャックを研削シートに充分に接近
させることが出来る。このため、素材を目的の縫合針の
長さに係わらず、該縫合針の製品長さと略等しい長さで
構成することが可能となり、従って、従来技術の如く素
材の不要部分を切断する工程を省略することが可能とな
り製造コストを低減することが出来、且つ素材の廃却部
分の長さに応じて材料コストを低減させることが出来
る。また微小な寸法を有する縫合針を製作するに際し、
従来技術の如く最初に研削によって切刃を構成すること
が不要となるため、後工程に於ける切刃に対する悪影響
を防止することが出来、従って、良好な刺通性を有する
縫合針を得ることが出来る。
また縫合針の素材を研削シートに押圧するに際し、素材
の研削面を研削シートの幅方向端部に押圧した場合に
は、この研削シートの研削面を有効に用いることが出
来、研削シートの幅方向両側に対向して複数の素材を配
設して同時に研削作業を実施することが出来る。
前記素材の中心軸を研削シートの表面に対し所定角度傾
斜させるか、又は傾斜させてその角度を変化させること
によって素材を所望の先細形状に研削することが出来
る。
また研削シートによって縫合針の素材を研削するに際
し、前記研削シートを長手方向に対し所定範囲の往復移
送を行い且つ所定速度で研削シートを巻き取る場合に
は、素材に一方向の曲げモーメントを作用させること無
く研削作業を実施することが出来る。また研削作業に用
いた部分の研削シートを巻き取ることによって、常に素
材に対し新たな研削シートを供給することが出来る。こ
のため、全ての素材又は素材群に対し同一の研削条件で
研削作業を実施することが出来、品質の安定した縫合針
を得ることが出来る。
また研削シートを往復移送して素材に対する研削を行う
ことで、研削面に針長方向と略直角方向の研削目を形成
して該研削面の両側端に鋭利な切刃を形成し、且つ夫々
の切刃の近傍に於ける面ダレを均しく、即ち夫々の切刃
の切刃面形状を均しくすると共に、切刃に付着するバリ
を非常に少なくすることが出来、且つ夫々均等にするこ
とが出来る。このため、後工程でバフ加工,化学研磨,
電解研磨等の表面処理加工によってバリを除去する場合
でも切刃に付着したバリを均等に除去することが出来、
このとき、切刃に損傷を与えることが無い。従って、押
引刃の原則である刃に対して直角方向の研削目を有する
切刃を研削面の両側端に沿って均等に形成することが出
来、良好で且つ安定した刺通性を有する縫合針を得るこ
とが出来る。
また研削シートを往復移送して素材に対する研削を行う
ことで、切刃の刃先から刃元方向への研削と刃元から刃
先への研削とが交互に行われるため、切刃に付着するバ
リが小さく、且つ鋭利な切刃を形成することが出来る。
このため、良好な刺通性を有する縫合針を得ることが出
来る。
また研削シートを往復移送して素材に対する研削を行う
ことで、研削熱を帯びていない研削シートで針先を研削
することが出来る。このため、針先が研削熱によって変
質,軟化することが無く、良好な硬度を維持した縫合針
を得ることが出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は縫合針の斜視説明図、第2図は研削シートの説
明図、第3図は研削装置の模式説明図、第4図は研削作
業を実施する際の平面説明図、第5図は第4図のV−V
矢視図、第6図(a)は縫合針の針先部の拡大説明図、第
6図(b),(c)は縫合針の針先部の断面説明図、第7図
(a)〜(c)は他の縫合針の先端部と胴部の断面説明図、第
8図乃至第11図は従来技術の説明図である。 1は縫合針、1aは元端面、1bは盲穴、1cは針先、
1d,1d1〜1d3は切刃、1eは稜線、1f,1f2,1
f3は研削面、1gは峰、2は研削シート、2aはベース
シート、2bは砥粒、3a,3b,8,9a,9bはロ
ーラ、4は研削作業面、5はバックアッププレート、6
a,6bはモーター、7a,7b刃ロール、9は往復移
送機構、9dは直線移動機構、11はチャックである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長尺状の合成樹脂シート又は金属シートに
    研削砥粒を固着して構成した研削シートを長手方向に移
    送し、製品長さと略等しい長さを有する縫合針の素材の
    中心軸を前記研削シートの移送方向に対し略直角に配設
    すると共に、該素材を前記研削シートに押圧して研削す
    ることを特徴とした刃付縫合針の研削方法。
  2. 【請求項2】縫合針の素材を研削シートに押圧して研削
    するに際し、前記素材の中心軸を研削シートの表面に対
    し所定角度傾斜させ又は所定角度傾斜させてその角度を
    変化させることを特徴とした請求項(1)記載の刃付縫合
    針の研削方法。
  3. 【請求項3】研削シートによって縫合針の素材を研削す
    るに際し、前記研削シートを長手方向に対し所定範囲の
    往復移送を行い且つ研削シートを長手方向の一方向に搬
    送することを特徴とした請求項(1)又は(2)何れかに記載
    の刃付縫合針の研削方法。
  4. 【請求項4】長尺状の合成樹脂シート又は金属シートに
    研削砥粒を固着して構成した研削シートと、前記研削シ
    ートを長手方向に往復移送するための移送手段と、前記
    研削シートを長手方向の一方向に搬送するための搬送手
    段と、研削作業部の前記研削シートを裏面から支持する
    ための支持手段と、前記研削作業部に対し縫合針の素材
    の長手方向を該研削シートの移送方向と直角に配置する
    と共に素材の刃部研削面を研削シートに押圧するための
    押圧手段とを具備したことを特徴とした刃付縫合針の研
    削装置。
  5. 【請求項5】所定の研削面の両側端に切刃を形成した刃
    付縫合針であって、前記研削面の研削目が針長方向に対
    し略直角方向に形成され且つ研削面の両側端に形成され
    た切刃の切刃面形状が互いに略均しい形状であることを
    特徴とした刃付縫合針。
JP2260600A 1990-01-12 1990-10-01 刃付縫合針の研削方法及び研削装置並びに刃付縫合針 Expired - Lifetime JPH0649216B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-3471 1990-01-12
JP347190 1990-01-12

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03254324A JPH03254324A (ja) 1991-11-13
JPH0649216B2 true JPH0649216B2 (ja) 1994-06-29

Family

ID=11558247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2260600A Expired - Lifetime JPH0649216B2 (ja) 1990-01-12 1990-10-01 刃付縫合針の研削方法及び研削装置並びに刃付縫合針

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0437329B1 (ja)
JP (1) JPH0649216B2 (ja)
DE (2) DE69102889T4 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5282715A (en) * 1992-10-09 1994-02-01 United States Surgical Corporation Needle transporting apparatus
US5457978A (en) * 1992-10-09 1995-10-17 United States Surgical Corporation Cartridge fed apparatus for forming curved rectangular bodied needles
US5477604A (en) * 1993-11-01 1995-12-26 Smith; Daniel Process for manufacturing taper point surgical needles
JP3442153B2 (ja) * 1994-08-23 2003-09-02 マニー株式会社 縫合針の成形型及び縫合針
BE1012230A5 (nl) * 1998-10-12 2000-07-04 Wiele Michel Van De Nv Slijpinrichting voor het snijmes van een dubbelstukweefmachine.
EP2394586B1 (en) 2002-10-04 2013-07-31 Covidien LP Sharpoint needle
JP4247346B2 (ja) * 2004-03-30 2009-04-02 マニー株式会社 治療器具用の断面角形先細棒の研削方法及び治療器具
JP4965174B2 (ja) * 2006-07-12 2012-07-04 マニー株式会社 三角縫合針及びそのプレス成形型
CN101594828B (zh) * 2007-01-11 2011-04-13 马尼株式会社 缝合针
JP5628532B2 (ja) * 2010-02-25 2014-11-19 マニー株式会社 外科用刃物類とその製造方法
CN106625181B (zh) * 2016-12-27 2019-03-05 安徽工程大学 一种板材抛光装置
EP3927246A1 (en) * 2019-02-22 2021-12-29 Ethicon, Inc Systems, devices and methods of making highly elastic suture needles for minimally invasive surgery
CN112157531B (zh) * 2020-09-25 2023-04-14 福建创隆纺织有限公司 一种纺织针板打磨装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1599059A (en) * 1925-09-09 1926-09-07 Harry D Morton Surgical needle and method of making the same
GB906205A (en) * 1960-06-27 1962-09-19 American Cyanamid Co Surgical needles
US3427764A (en) * 1966-02-21 1969-02-18 Micro Miniature Parts Corp Method of pointing wire-like elements
US3545138A (en) * 1968-06-17 1970-12-08 Mosler Safe Co Metal polishing apparatus
US4320892A (en) * 1978-04-24 1982-03-23 Longbrake Howard R Knife sharpener

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03254324A (ja) 1991-11-13
EP0437329A2 (en) 1991-07-17
DE69102889D1 (de) 1994-08-25
DE69102889T2 (de) 1994-11-03
EP0437329A3 (en) 1992-01-02
DE69102889T4 (de) 1995-08-10
EP0437329B1 (en) 1994-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5263974A (en) Suture needle and method of and apparatus for grinding material for suture needle
JPH0649216B2 (ja) 刃付縫合針の研削方法及び研削装置並びに刃付縫合針
US5155943A (en) Suture needle and method of an apparatus for grinding material for suture needle
JP4001683B2 (ja) 外科手術針の製造方法
CN106425773A (zh) 用于抛光圆柱形工件部分的周面的按压装置、设备和方法
TWI503095B (zh) 刷子之製造方法、牙刷及毛束加工裝置
SE512365C2 (sv) Förfarande och anordning för fastsättning av materialstycken på en kontinuerlig bana
JPH07124019A (ja) ブラシの製法並びにブラシ製造装置
KR101452549B1 (ko) 의료용 봉합침의 굽힘가공 방법
CN106626111B (zh) 固定磨粒丝锯以及固定磨粒丝的修整方法
JP4106071B1 (ja) 微小試験片研磨装置
US5501630A (en) Method for grinding needle points on surgical grade needle blanks
EP0656243B1 (en) Apparatus and method for grinding needle workpieces
JPH0929634A (ja) 研磨ベルトのドレス装置
GB2242413A (en) Making a yarn carrier
CN112143856A (zh) 刀带输送稳位装置
JPH054167B2 (ja)
JP3690396B2 (ja) ラッピング加工装置およびラッピング加工方法
JP3810125B2 (ja) ワイヤーソー及び円柱形ワークを切断する方法
JP4149679B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0494834A (ja) 五角断面を有する縫合針の製造方法
JP3553371B2 (ja) 伝動ベルトの成形装置
JP2000158382A (ja) スリット形成装置
US5067936A (en) Method for manufacturing a yarn carrier
JPH0578496U (ja) ウエブロール製造機におけるウエブ切断装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080629

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090629

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090629

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 16