JPH064915B2 - 立方晶窒化ホウ素の合成方法 - Google Patents

立方晶窒化ホウ素の合成方法

Info

Publication number
JPH064915B2
JPH064915B2 JP17961285A JP17961285A JPH064915B2 JP H064915 B2 JPH064915 B2 JP H064915B2 JP 17961285 A JP17961285 A JP 17961285A JP 17961285 A JP17961285 A JP 17961285A JP H064915 B2 JPH064915 B2 JP H064915B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
plasma
boron nitride
substrate
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP17961285A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6240376A (ja
Inventor
和隆 藤井
伸明 正畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP17961285A priority Critical patent/JPH064915B2/ja
Publication of JPS6240376A publication Critical patent/JPS6240376A/ja
Publication of JPH064915B2 publication Critical patent/JPH064915B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は立方晶窒化ホウ素薄膜の合成方法に関する。
(従来技術及びその問題点) 立方晶窒化ホウ素(以下C−BNと称す)は高硬度で高い
電気絶縁性を示しながらダイヤモンドに次ぐ高熱伝導度
を示すことで知られている。C−BNは通常六方晶窒化ホ
ウ素(以下h−BNと記す)粉末を出発原料として超高圧
高温下での結晶変態を誘起させる方法が実用化されてい
るがこの方法では、粒子状のものしか得ることができず
また、超高圧高温を発生させること自体簡単ではない。
さらに大面積の膜状でC−BNを得ることは非常に困難で
ある。
一方、例えば、ジボラン(B2H6)とアンモニア(NH3
の混合ガスを400℃〜1000℃の石英反応管中に導入し、
気相熱化学反応(CVD)によって、また、水素ガスをキ
ャリアガスとして、高周波グロー放電させることによっ
てもBN薄膜は得られる。
他に種々の化合物例えばBH3・HN(CH3)2,BH・N(C2H5)3
るいは、B3N3H3(CH3)3等のホウ素の化合物の熱分解によ
る合成法が知られている。これらの方法はしかしながら
アモルファス状のBN膜ないしはh−BN膜であるか、また
はこれらの混合物でありC−BN膜のみを合成することは
できなかった。
最近更にイオンビーム法を用いたC−BN膜の合成法が明
らかにされた。この方法は例えば、ジャーナル・オブ・
バキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー誌第A
−1巻第323ページ〜第325ページ(Journal of Vaccum S
cience and Technology A-1(1983))に記載のごとく、カ
ウフマン型のプラズマソース中にボラジンB3N2H6を導入
し、イオン引出し電極を通して基板上に堆積させる方法
である。
基板は窒化チタンないしはアルミナをコートしたタング
ステンカーバイトガラス、ステンレススチール等を用い
ることができる。この方法では、種種の基板上にC−BN
膜を合成でき、大面積化の可能性も高く、優れた方法と
云えるが、合成されたC−BN膜の硬度は、ヌープ硬度で
表示して高高2800kg/mm2程度であること、カーボンや酸
素の混入がある等の問題がある。超高圧高温で合成され
るバルク立方晶BNの硬度は通常5000kg/mm2程度であるの
でこの方法によって合成された立方晶BNはかなり硬度が
低い。この原因はプラズマ化の条件が不適当であるため
に、膜中に水素や酸素等種々の不純物が混入するためで
あると考えられる。またこの方法で得られる立方晶BN膜
の膜厚は1μm程度で、それ以上になるとアモルファス
状や六方晶のBNが堆積してしまう問題があった。
立方晶BNは熱力学的にはダイヤモンド等と同様に高温高
圧下でのみ安定で常温常圧では準安定相であるが、常温
常圧で安定な六方晶BNに変態するには活性化エネルギー
を要するので実用上は安定な物質として扱える。先に述
べた高温高圧以外の方法、気相熱化学反応を利用する方
法、高周波グロー放電による方法、あるいはイオンビー
ム法等による方法は、ホウ素および窒素のエネルギーを
高めて、活性化された状態を作る工程を経過させること
により、六方晶BNの不安定な条件を作り立方晶BNに結晶
化させることを意図したもので、従って、活性化された
状態を適切に選択する必要がある。どの様な状態が立方
晶BNの合成に適切な状態であるかは現在も不明である
が、従来の方法ではこの状態の選択が適切ではないため
アモルファス化したり、六方晶化したBNが多量に生成す
るのであると考えられる。
また以上述べた従来の低温低圧での合成が不完全に終っ
ている原因の1つに合成時の圧力が低くすぎるという問
題がある。即ち、従来法では、圧力は0.01Torrから最高
でも30Torr程度で行なわれており10Torr以上での合成例
はない。この理由は、圧力が高くなると、プラズマを発
生させるために必要な電力が多く必要となり、またプラ
ズマの状態も低圧力におけるいわゆる低温プラズマから
熱プラズマの領域になるためプラズマが不安定になりや
すいという問題点があるためである。
(発明の構成) 本発明はホウ素の水素化物とアンモニアガスと窒素と水
素の混合ガスから高周波プラズマ励起によって立方晶窒
化ホウ素を合成する方法において発生したプラズマガス
に静磁場を加えることを特徴とする。
(構成の詳細な説明) 本発明に用いる装置は第1図に例示するように石英製反
応容器1に、水冷部2をもうけ、そのまわりに高周波コ
イル3を巻いたプラズマガス発生部と、原料ガスジボラ
ン(B2H6)窒素(N2)およびアンモニア(NH3)の供給
部を備え、基板4は基板回転装置5に連結された基板支
持台6に設置され石英反応容器1内に真空排気装置8で
圧力を一定に保持できる装置を用いる。
ガス流量は流量コントローラ7によってそれぞれコント
ロールする。
また、プラズマ発生部には冷却用H2ガスを壁面に沿って
流せる構造の装置を用いることが望ましい。ガス流量比
の望ましい範囲はB2H6:NH3:N2:H2が0.08〜1.0:2.3
〜14.0:4.6〜27.7:55〜93.0の範囲である。全圧力を3
0Torr〜300Torrの圧力範囲が望ましい。
プラズマ発生部にはコイルの外側静磁場発生装置の一例
として空芯コイル9が設置されている。
次に方法について述べる。水素ガスで1%〜5%に稀釈
したジボラン、窒素ガスおよびアンモニアの混合ガスを
反応ガスとして、反応ガス導入口から導入する。それぞ
れのガス流量はマスフローコントローラ7によって一定
値に設定する。プラズマガスの温度はかなり高くなるこ
とがあるので、石英製の反応容器の破損を除くために冷
却用ガスとして、水素ガスを管壁に沿って流すことが望
ましい。冷却用ガスは必ずしも水素ガスである必要はな
く、窒素ガスでも良い。冷却効果は熱伝導の良好な水素
ガスの方が少量で効果がある。冷却ガスは壁面に沿った
旋回流をなすように流すのが好ましい。この旋回流はプ
ラズマガスの安定化のためにも有効である。更に反応ガ
スの流れをとじこめかつ、基板上への一様な拡散を行な
わせるために第1図の容器の半径Rと、プラズマ発生部
の管径rの比R/rは20以上とすることが望ましい。また
プラズマ発生部との接続部はガスの流れを妨げないよう
に滑らかに接続することが望ましい。更に石英管の外周
部には冷却水を流しておくことが石英管の破損ないしは
加熱による溶解蒸発を妨ぐためにも重要である。
基板支持台6は基板への一様な析出堆積を行なわせるた
めに基板回転装置5によって回転させておくことが望ま
しい。基板4はシリコンあるいはサファイアないしはMo
板等を用いればよく、プラズマ発生時の温度上昇に耐え
られるものを用いればよい。
反応ガスの流量は流量比にして、B2H6:NH3:N2:H2
0.08〜1.0:2.3〜14.0:4.6〜27.7:55〜93の範囲がよ
い。全流量は500cc/min〜5.0/minの範囲とすればよ
い。
特にB2H6とNH3の比率B2H6/NH3=0.01〜0.02の範囲とす
るのが望ましい結果であった。
真空排気装置8は導入するガスを排気でき反応管内の圧
力を一定に保てるだけの排気速度が得られるものならば
種類は選ばない。
使用するガスはあらかじめ高純度化し、出来れば、99.9
99%以上の純度として用いることが望ましい。
基板の回転は反応のためには必ずしも必要ではないが、
基板上への均一な膜の堆積のためには行うことが望まし
い。石英ガラス製の反応容器と排気装置の接続はOリン
グ等を用いるが、耐熱性の高い耐腐蝕性のシールを用い
る方が望ましいことは云うまでもない。
また、静磁場の強さは、空芯コイルに限らない。
(実施例) 基板として〈100〉n-Siを用い反応ガスの流量を第1
表の様にした。ジボランは5%の濃度に水素ガスで稀釈
したものを用いた。磁場の強さは5〜500ガウスでプラ
ズマが最も安定する値とした。得られた結果を同時にま
とめてある。NガスやNH3ガスが混入していないとh
−BNやアモルファスになる。圧力の範囲は30Torr〜300T
orrが最も適当である。用いた高周波の周波数は13.56MH
zないしは36MHzのものを用い投入電力として、1KW〜6
KWの範囲で安定なプラズマ状態が得られるように調整し
た。
この時の基板の温度は200℃〜800℃の間であった。
なお静磁場を印加しない場合には全てアモルファスBNな
いし六方晶BN(h−BN)のみかまたはそれらの混合物で
あった。静磁場を印加することによって、立方晶BNのみ
の生成が明らかである。また発生したプラズマガスに印
加する磁場は本実施例では高周波誘導コイルの軸方向に
印加したが他の方向でも一定の効果が確認された。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明によれば、立方晶窒
化ホウ素の膜が容易に合成でき、硬度の高い表面コーテ
ング耐磨耗性コーティングとしての用途や基板の表面処
理としてまた高熱伝導材料として極めて実用的価値が高
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に用いる装置の一例を示す図。 図中、1は石英反応容器、2は水冷部、 3は高周波誘導コイル、4は基板、5は基板回転装置、
6は基板支持台、7は流量コントローラ、8は真空排気
装置、9は空芯コイル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホウ素の水素化物とアンモニアガスと窒素
    と水素の混合ガスから、高周波プラズマ励起によって立
    方晶窒化ホウ素を合成する方法において、発生したプラ
    ズマガスに静磁場を加えることを特徴とする立方晶窒化
    ホウ素の合成方法。
JP17961285A 1985-08-14 1985-08-14 立方晶窒化ホウ素の合成方法 Expired - Lifetime JPH064915B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17961285A JPH064915B2 (ja) 1985-08-14 1985-08-14 立方晶窒化ホウ素の合成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17961285A JPH064915B2 (ja) 1985-08-14 1985-08-14 立方晶窒化ホウ素の合成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6240376A JPS6240376A (ja) 1987-02-21
JPH064915B2 true JPH064915B2 (ja) 1994-01-19

Family

ID=16068792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17961285A Expired - Lifetime JPH064915B2 (ja) 1985-08-14 1985-08-14 立方晶窒化ホウ素の合成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH064915B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL88009A (en) * 1987-10-16 1992-12-01 De Beers Ind Diamond Thermoluminescent material comprising a cubic boron nitride for nuclear radiation detection
JPH03111573A (ja) * 1989-09-26 1991-05-13 Olympus Optical Co Ltd 立方晶窒化硼素の合成方法
JP3424867B2 (ja) * 1994-12-06 2003-07-07 富士通株式会社 プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6240376A (ja) 1987-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63107898A (ja) プラズマを用いるダイヤモンドの合成法
JPS58135117A (ja) ダイヤモンドの製造法
JPS5927753B2 (ja) ダイヤモンドの合成法
JPH08225395A (ja) ホウ素ドープされたダイヤモンドの製造方法
JPS59137396A (ja) P型半導体ダイヤモンドの合成法
JPS6136200A (ja) ダイヤモンドの気相合成法
JPH059735A (ja) ダイヤモンドの気相合成方法
JPS58158915A (ja) 薄膜生成装置
JPH064915B2 (ja) 立方晶窒化ホウ素の合成方法
JP2978023B2 (ja) 合成ダイヤモンドフィルムの製造方法
JPS6054996A (ja) ダイヤモンドの合成法
JPS5935092A (ja) ダイヤモンドの気相合成法
JPS63128179A (ja) 硬質窒化硼素の合成方法および合成装置
JPS63117993A (ja) ダイヤモンドの気相合成法
JPH03174397A (ja) 硬質物質の合成方法およびその合成装置
JP2840750B2 (ja) 被膜形成方法
JPS60112699A (ja) ダイヤモンドの製造方法
JPS63156009A (ja) ダイヤモンド微粉末の合成法
JPS62280364A (ja) 硬質窒化硼素の合成方法
JPH06158323A (ja) 硬質炭素被膜の気相合成方法
JPS63117996A (ja) ダイヤモンドの気相合成法
JPS6369973A (ja) 立方晶系窒化ホウ素膜の製造方法
JPS63117995A (ja) ダイヤモンドの気相合成法
JPH0532489A (ja) プラズマを用いるダイヤモンドの合成法
JPH07291793A (ja) 直流電界印加cvdによるダイヤモンド状炭素成長法