JPH0649152B2 - 電気集塵装置用電源回路 - Google Patents

電気集塵装置用電源回路

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JPH0649152B2
JPH0649152B2 JP3371786A JP3371786A JPH0649152B2 JP H0649152 B2 JPH0649152 B2 JP H0649152B2 JP 3371786 A JP3371786 A JP 3371786A JP 3371786 A JP3371786 A JP 3371786A JP H0649152 B2 JPH0649152 B2 JP H0649152B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気集塵装置に直流高圧電力を供給する高圧電
源回路に関し、特にダスト層の逆電離現象を防止すると
共に、特に従来以上にダスト層の逆電離現象を防止し得
ると共に、集塵効率、荷電効率を向上させた電気集塵装
置用電源回路に関する。
〔従来の技術〕
電気集塵装置は、放電電極と集塵電極との間に直流高電
圧を印加し、両電極間にコロナ放電を起こして両電極間
のガス体に含まれる微粒子を荷電し、この荷電した微粒
子を集塵電極に補集するものであり、補集された微粒子
は集塵電極上に堆積してダスト層を形成する。
この場合、ダスト層の固有抵抗は諸条件により広範囲に
わたる値をもつが、例えば1010Ω−cmを超えた値を
もつようになると、ダスト層の厚さをかなり薄くし得た
としても、ダスト層中の電界強度が増大し、ダスト層の
局部的絶縁破壊を生じさせて電極間に印加し得る電圧を
低下させ、この結果集塵効率を著しく劣化させるという
いわゆる逆電離現象が起きる。
かかる逆電離現象を防止する手段としてこの逆電離現象
が電極間への電圧印加後の所定時間内には現われないと
いう事実に鑑み、例えば電極間への電圧印加を間欠的に
行なうなど、電源回路を改変する手段が知られている。
即ちその一例として間欠荷電方式があるが、その一般的
に知られている電気集塵装置用電源回路としては例えば
第6図に示すようなものがある。これによると集塵装置
1は放電電極1aと接地された集塵電極1bとを有し、
放電電極1aには電源回路2を構成する直列リアクトル
3が接続されている。そして、この直列リアクトル3は
整流器4の負の出力端に接続されており、整流器4の正
の出力端は接地されている一方、整流器4の両入力端は
昇圧用変圧器5の二次巻線5bに接続されている。ま
た、この昇圧用変圧器5の一次巻線5aはトリガが回路
6を有する位相制御手段としてのサイリスタ制御要素7
を介して商用交流電源8に接続されている。
したがって、商用交流電源8の電源電圧はトリガ回路6
の出力に応じて制御され、この制御電圧に基づき整流器
4から直流高電圧か得られるようになる。この場合、ト
リガ回路6の出力が例えば電源電圧の2サイクル毎に得
られるように設定すれば、直流高電圧もそれに応じて間
欠的に得られることとなる。
しかしながら、かかる間欠的な電圧印加の手段による
と、電極間の微粒子の荷電時間は電源電圧の1サイクル
の間で行なわれ、続く1サイクルの間は荷電休止時間と
なり、これを繰り返すこととなるが、高電圧の確保のみ
に拘泥してサイリスタ制御素子7の点弧角を0とする
と、いかなる場合にも最小荷電時間を1/2サイクル以下
に設定することはできない。ここで、商用交流電源8の
電源電圧の1/2サイクルに相当する時間は前述した逆電
離現象を起こすに要する時間よりも長いものである。そ
こで荷電時間を短かくすべく点弧角を大きく設定しすぎ
ると、電源電圧の制御電圧のピーク値が低下してしまい
所要の直流高電圧を得ることができない。また、適当な
荷電時間が設定されたとしても、荷電休止時間中は荷電
電圧が略0に近いものとなるので、この間は集塵電極1
bへ微粒子を移送するためのエネルギーが失なわれ、結
果として集塵装置1内に送り込まれるガス体の微粒子と
集塵電極1bで補集される微粒子との割合、すなわち集
塵効率が低下してしまう。
そこで、かゝる問題点を更に改善し荷電時間を短縮して
逆電離現象を防止し集塵効率を上げるようにした、いわ
ゆるパルス荷電方式がある。
第7図はこのパルス荷電による電圧印加に適用される回
路の一例を示すものである。同図に示すように、商用交
流電源8には前述した電源回路2とは別個に変圧整流回
路9及びこれに後続するパルス出力回路10が接続されて
いる。ここで、変圧整流回路9はトリガ回路11により電
源電圧の位相制御を行なうサイリスタ制御要素12、この
サイリスタ制御要素12と接続された一次巻線を有する昇
圧用変圧器13、この昇圧用変圧器13の二次巻線に接続さ
れる整流器14、及びこの整流器14の出力端に接続される
直列リアクトル15から構成されている。また、パルス出
力回路10は平滑コンデンサ16、制御素子17、充電抵抗1
8、及び昇圧用変圧器19から構成されており、パルス出
力回路10からの高圧パルスは結合コンデンサ20を介して
集塵装置1の放電電極に供給されるようになっている。
この作用は両電極間に常時印加される電圧をコロナ開始
電圧に達する近傍の値に設定し、コロナ放電は特別に設
けられたパルス発生手段から発生するパルスを利用して
高い集塵効率を得ようとするものである。
第8図は従来のもう一つの間欠荷電方式の集塵装置用電
源回路を例示する図である。(特開昭60-16175号公
報)。この公開公報の発明は、高圧電源回路の昇圧用変
圧器5の一次側の低圧主回路に整流器21及びインバータ
22を新たに配置し、制御装置25でインバータ22を制御す
ることを特徴としている。制御装置25には予じめ荷電率
設定器31及び電流設定器32から間欠荷電についての制御
設定値が入力されている。この制御装置25は、昇圧用変
圧器5の一次側電流を検出する電流検出器23からの電流
信号及び二次側直流電圧を検出する電圧検出器24からの
電圧信号に応答して、インバータ22をパルス幅変調及
び、あるいは周波数変調し、これにより集塵電極に印加
される電圧、電流を制御するものである。この従来の発
明では高い周波数で間欠荷電を行なうことによって荷電
時間を小さくさせて集塵効率を改善させ、消費電力を低
減するようにしている。
次に一方において本発明の発明者は昇圧用変圧器の一次
巻線に2個以上のタップを設け、第一のタップには電源
電圧の位相制御を行なうべく作動するトリガ回路及びサ
イリスタ制御要素から成る第一の位相制御手段を接続
し、第二のタップには電源電圧の位相制御を行なうべく
作動するトリガ回路及びサイリスタ制御要素から成る第
二の位相制御手段を接続して、タイミング制御手段によ
り第一及び第二の位相制御手段をそれぞれ別個独立に作
動させるという電気集塵装置用電源回路を既に特願昭60
-233200号(昭和60年2月現在未公開)において提案し
ている。この電源回路では、一次巻線の巻数比の大なる
方の位相制御手段の作動中には相対的に電圧の低い方の
直流高電圧が集塵装置の放電電極と集塵電極との間に印
加され、該巻数比の大なる方の位相制御手段の作動後に
作動する一次巻線の巻数比の小なる方の位相制御手段の
作動中には相対的に電圧の高い方の直流高電圧が両電極
間に印加されてコロナ放電が行なわれる。
この場合第一の直流高電圧を得ている間における荷電時
間は、コロナ放電開始電圧未満に設定し得る第二の直流
高電圧の印加後であるので逆電離現象は阻止できる。ま
た2つの大きさの異なる直流高電圧を交互に集塵電極に
印加することによって荷電率が小さくなった場合におけ
る集塵効率の低下を改善している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、第7図に示す従来の回路では一般的な電
源回路2以外に特別な回路9,10を必要とするため、回
路構成が複雑となり、また、余分な取付スペースを必要
としたり、集塵装置1自体に特殊な改造を施す必要が生
じ、全体として大幅なコストアップをもたらすという問
題点があった。
第8図に示す従来の電源回路においても、単にインバー
タ22を制御装置25により制御して昇圧用変圧器5に供給
する周波数を高くし、間欠荷電の最短荷電時間を小さく
しただけであり、大容量のインバータを設置する必要が
あるので制御も不足と考えられるから、荷電効率、集塵
効率も十分なものが得られないという問題点があった。
また、交流電源8からの交流を順変換するために昇圧用
変圧器5の1次側にも別途に整流器21を必要とするとい
う問題点もあった。
更に本発明の発明者が提案した前述の昇圧用変圧器5に
中間引出端子つまりタップを設けて2つの大きさの異な
るパルス状高電圧を印加するという電気集塵装置用電源
回路にあっても商用周波数のまゝではパルス幅を逆電離
現象に達する時間より十分に短かくすることは若干困難
であり、時には逆電離現象が発生する可能性もあるとい
う問題点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記従来の技術の問題点を解決し、一層改善す
るためになされたものであり、電気集塵装置に直流高電
圧を供給する高圧電源回路の昇圧用変圧器の一次側巻線
に1以上の中間引出端子つまりタップを設け、交流電源
と一次巻線の一方の端子及びタップの任意の1つにそれ
ぞれサイリスタ制御要素を接続し、これらのサイリスタ
制御要素にそれぞれ別個に独立した位相制御手段、例え
ばトリガ回路を接続し、タイミング制御手段を設けて、
これらのサイリスタ制御要素を同時に点弧させないよう
にトリガ回路を制御する。本発明ではこれらに併せて更
に交流電源に接続されたタイミング制御手段とサイリス
タ制御要素との間に周波数変換手段を挿入接続して、商
用交流周波数を高い周波数に変換して昇圧用変圧器に供
給することを特徴としている。而して前記周波数変換手
段は主として、前記変圧器の一次側中間タップに接続さ
れた、より高い電圧を供給する側のサイリスタ制御要素
の電源側に接続するのであるが、尚必要に応じて昇圧用
変圧器の一方の端子に接続されている低い直流電圧を供
給する側のサイリスタ制御要素の電源側にも周波数変換
手段を接続し、また昇圧用変圧器のこの一方の端子に高
周波濾波回路を挿入し接続することもできる。
周波数変換装置は、一旦直流変換して、直流チヨッパに
より周波数を制御する方式のものでも、また交流入力か
ら直接周波数の異なる交流を得る方式、即ちサイクロコ
ンバータ等によるものでもよいが、この場合は、後者の
方が直流に変換する手段が不要であり、望ましい。
〔本発明の作用〕
本発明の電気集塵装置用電源回路では、先ず第1の周波
数変換手段をタイミング制御手段と、変圧器の中間タッ
プに接続された、高い方の電圧を供給する側の即ち第一
のサイリスタ制御要素の間に配設し、周波数を上げるこ
とにより、印加されるパルス幅は従来よりも著しく狭く
することができ、従って逆電離現象は一層起りにくくな
る。例えば、商用交流電源の周波数が50〔HZ〕であれば
1サイクルの幅は20〔ミリ秒〕であるが、これを周波数
変換で10〔KHZ〕に上げると1サイクルの幅は0.1〔ミリ
秒〕となり、従ってパルスの幅も非常に狭くなって逆電
離現象が殆んどなくなり、而も従来よりも非常に多数回
の、大きさの大きい第一の直流高電圧パルスが放電電極
と集塵電極との間に印加されることにより、コロナ放電
の回数も非常に増加するから、従来よりも格段に集塵能
率が向上することになる。
尚、必要に応じ、前記に加えて第二の周波数変換手段を
タイミング制御手段と第二の位相制御手段の間に、設け
たことによって、前記大きさの小さい方の第二の直流高
電圧もその高周波数に応じて間欠荷電が多数回加えられ
るから、一層逆電離現象が防止され、従来以上に集塵効
率が向上することとなる。
また必要な場合には高周波濾波回路を第二の位相制御手
段と昇圧用変圧器の一方の端子との間に設けることによ
って、第一の位相制御の動作により、昇圧用変圧器の一
次側の一方の端子から逆流する高周波高電圧から、第二
の位相制御手段を保護することができる。
〔実施例〕
第1図は本発明の電気集塵装置用電源回路の一実施例を
示す図である。この電源回路29は従来の昇圧用変圧器5
の一次巻線5aの中間にタップ5B,5C…を設け、こ
の一次巻線5aの全巻線の端部5A(第二のタップ)に
第二の位相制御手段としてのサイリスタ制御要素7を接
続し、所定の中間のタップ5C(第一のタップ)に第一
の位相制御手段としての従来の位相制御用のトリガ回路
30及びサイリスタ制御要素31を接続し、このサイリスタ
制御要素31の電源側に周波数変換手段33を接続して構成
される。また、各サイリスタ制御要素7,31に接続され
る各トリガ回路6,30はタイミング制御手段32によって
サイリスタ制御要素7,31が同時に点弧しないように相
互にインタロッキングされている。高周波濾波器34は、
低い方の直流高電圧がその高周波成分によって、異常に
コロナ放電開始電圧を超えることを防止するべく異常な
高周波成分を遮断するものである。周波数変換手段いわ
ゆるコンバータ33は荷電時間を小さくするために商用交
流周波数を更に高い周波数に変換するものである。コン
バータ33としては、トランジスタマルチバイブレータコ
ンバータ,ヘテロダインコンバータ或いは周波数シンセ
サイザ等も使用できる。他の構成については前述した第
6図ないしは第7図に示す構成と同様であるので説明を
省略する。
次に電源回路29の作動につき第2図及び第3図を参照し
て説明する。
第2図に示すように、商用交流電源8の電源電圧はサイ
リスタ制御要素7によりサイクルTにおいてピーク値
をもつ制御電圧となり、これに続くサイクルT
おいてはサイリスタ制御要素31によりピーク値Vをも
つ制御電圧となる。而してサイクルTに続くサイクル
においては再びピーク値Vをもつ制御電圧が得ら
れ、サイクルTに続くサイクルTにおいてはサイリ
スタ制御要素7,31はいずれも点弧されない。以下この
ような電源電圧の位相制御が繰り返えされる。即ち、各
サイリスタ制御要素7,31はタイミング制御手段32によ
り互いに独立に点弧され、第3図に示すように放電電極
1aには各サイリスタ制御要素7,31により得られる制
御電圧に応じた負の直流高電圧が印加される。周波数変
換手段33の出力周波数を変更することによって、ピーク
値Vの高電圧のパルス幅tとピーク値Vを自由に
調節できる。
この場合、サイクルTにおける制御電圧のピーク値V
を両電極間でのコロナ放電開始電圧未満に設定し、サ
イクルTにおけるそのピーク値Vをコロナ放電開始
電圧以上に設定すれば、前述したパルス荷電による電圧
印加手段に近似したものとなる。また、この場合、サイ
クルT(=T)とサイクルT(=T+T+T
)との関係を見れば荷電時間をサイクルTとし荷電
休止時間をサイクルTとする間欠的な電圧印加が行な
われていることとなる。さらに、サイクルTとサイク
ルTとの関係だけをとれば荷電時間をサイクルT
し、荷電休止時間をサイクルTとする別異の間欠的電
圧印加を行なうことも可能である。更に本発明では、
(1)昇圧用変圧器5の中間タップの巻数比、(2)サイリス
タ制御要素31の点弧角、つまり、荷電時間T、及び
(3)周波数変換手段33の出力周波数の3つのパラメータ
を適当に設定することにより、電気集塵装置に印加され
る直流高電圧をパルス荷電方式に極めて近似した、第2
図に示す荷電時間の十分に短かい急峻なパルス状高電圧
を得ることができる。これによって、高い方の直流高電
圧が電気集塵装置の火花放電開始電圧に追従するように
制御できるようになり、一方低い方の直流高電圧はコロ
ナ開始電圧に追従するように制御できる。
この場合の荷電休止時間は逆電離現象の発生を阻止する
に十分な時間であると共にこの間の電圧印加は全く0と
はならず、いわゆる集塵電界の範囲でなされているの
で、荷電微粒子の集塵電極1bへの移送エネルギーが失
なわれることはない。さらに、サイリスタ制御要素31の
位相制御により得られる制御電圧に対応する直流高電圧
のピーク値及びパルス幅は、昇圧用変圧器5のタップ位
置の選択(巻数比の選定)あるいはサイリスタ制御要素
22の点弧角の選定に応じて適宜変え得るものであり、逆
電離現象を阻止するに適合した荷電時間(サイクル
)が設定できる。なお、第2図及び第3図において
破線で示す波形部分はサイリスタ制御要素31を全波型の
もので構成した場合に対応するものであり、実線で示す
ような半波型のものでサイリスタ制御要素31を構成する
か否かは使用条件に応じて決定し得る。
特に周波数変換手段33を配設したことによる装置全体の
作用については本発明の作用のところに記載したと同様
である。
また上記のように周波数を高くすると、整流して直流を
得る場合には電圧の脈動(所謂リップル)が少くなる。
第4図(A)はその説明図で、太線部分は、例えば50〔H
Z〕程度の商用周波数の交流40を直流に整流したものを
表わし、同図中これを41とすると電圧脈動量Vr1はコ
ロナ開始電圧近くまで昇圧した最大電圧の1/2とか1/3位
の大きさであるが、波形線42で示す如く周波数を高くし
て、例えば、200〔HZ〕位にすれば電圧脈動量Vr2
最大電圧の1/7とか1/8位になり、更に周波数を高くすれ
ばVr2はVr1の何10分の1或は、何100分の1とな
り、第二の制御回路(電圧の低い方)により得られる平
均電圧(ベース電圧)は、コロナ開始電圧の直下一杯ま
で保つことができる。第4図(B)はその状態の波形説明
図で、周波数を高くすれば電圧平均値Vaはコロナ開始
電圧Vcの直下まで上げることができることを示してい
る。同図でVpは第一の制御回路(電圧の高い方)のパ
ルス電圧を示す。
濾波回路の作用を説明すると、変圧器の一次巻線には一
次電圧より高い電圧の高周波逆起電力が発生し、端部の
タップにあらわれる。そこでその端部のタップと第二の
位相制御手段即ち第二のサイリスタ回路との間に濾波回
路が入っていると、そこで前記の高電圧の高周波が濾波
除去されるから、上記サイリスタ回路の要素が保護され
ることになる。
次に本実施例の効果について説明すると、上記に説明し
た逆電離現象の殆んど完全な防止、高い電圧平均値の使
用の可能化、及び、サイリスタ回路の保護等の他第5図
に示す如く曲線Pで表わす従来の技術では荷電率が小と
なると集塵効率は著しく低下してしまうが、本発明によ
るものは曲線Qで表わす如く集塵効率は殆んど低下しな
いという効果も得られる。
〔本発明の効果〕
以上詳細に説明したところにより、本発明の構成から得
られる効果は次の通りである。
(1)昇圧用変圧器に簡単な構成の第一及び第二の位相制
御手段を付加して大きさの異なる2つの高電圧を印加す
るようにしたことに加え、周波数変換手段によって中間
引出端子側の出力周波数を高くすることにより高電圧印
加時のパルス状電圧の印加時間を逆電離に至る時間より
著しく短かくすることができ、その結果高抵抗ダストの
場合でも逆電離現象の発生を避けることができる。
(2)周波数変換により高電圧荷電時間が短かくできるの
で、パルス状高電圧のピーク値を高くしても火花尖絡に
至る頻度が少ないから、電気集塵装置全体の平均荷電電
圧を高めることができるので、そのため集塵効率が向上
し得る。
(3)昇圧用変圧器の中間タップの巻数比、サイリスタ制
御要素の点弧角及び、あるいは周波数変換手段の出力周
波数を変更することにより、高電圧印加時のパルス幅と
ピーク値を自由に調節できることになるので、従来のパ
ルス荷電方式以上の最適の運転条件を得ることができ
る。
(4)高圧側の印加時間つまりパルス幅が短かくなるの
で、消費電力も低減され、従来以上に省エネルギー運転
が可能となる。
(5)周波数変換手段を配設し、周波数を高くするので、
変圧器を小さくすることが出来る。即ち一般に起電力を
E,巻数をN,磁束密度をφm、周波数をとすると、
起電力は次式で表わされる。
E〔v〕=4.44×N・φm・ 従って必要起電力を一定値E〔v〕とすれば、周波数
を高くすると、巻数Nもしくは磁束が小さくてもよいこ
ととなるから、変圧器は小型のものでよいことになる。
(6)特開昭60-161757号公報の電気集塵装置に比べて、本
発明では昇圧用変圧器の中間引出端子側に周波数変換手
段を設けるという相乗効果から周波数変換手段の容量を
従来の1/2乃至1/3以下とすることができるので、設備上
非常に能率的かつ経済的であり、其の上、コンバータの
前に整流器を必要としないという利点も有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電気集塵装置用電源回路の一実施例を
示す回路説明図、第2図は第1図に示す昇圧用変換器の
出力電圧波形を示す図、第3図は電気集塵装置に印加さ
れる直流高電圧の電圧波形を示す図、第4図(A)は高周
波数として整流した場合電圧の脈動が少量となる説明
図、第4図(B)は高周波数とした場合第二の制御回路
(電圧の低い方)の平均電圧をコロナ開始電圧の直下一
杯まで保持可能となる説明図、第5図は荷電率と集塵効
果との関係における、従来例と本発明による場合の比較
を示すグラフ、第6図は従来の一般的な集塵装置用電源
回路を例示する図、第7図は従来のパルス荷電方式によ
る電源回路の回路説明図、第8図は従来の周波数変換方
式を用いた電気集塵装置の概略のブロック図である。 1…電気集塵装置、2,29…電源装置、3,15…直列リ
アクトル、4,14,17…整流器、5,13…昇圧用変圧
器、6,11,30…トリガ回路、7,12,31…サイリスタ制
御要素、8…商用交流電源、9…パルス荷電電源、10…
高圧パルス発生回路、19…パルス変圧器、32…タイミン
グ制御手段、33,33′…周波数変換手段、34…高周波濾
波回路、5A…一次巻線の端部タップ、5B,5C…一
次巻線の中間タップ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源に一次巻線を接続された昇圧用変
    圧器の二次巻線に整流器を接続して直流高電圧を発生さ
    せ、該直流高電圧を電気集塵装置の放電電極と集塵電極
    との間に印加する電気集塵装置用電源回路において、前
    記交流電源に接続され、第一の位相制御手段及び第二の
    位相制御手段に交互に独立に電力を供給するように第一
    のトリガ回路及び第二のトリガ回路を制御するタイミン
    グ制御手段と、前記タイミング制御手段に入力側を接続
    され出力側を前記昇圧用変圧器の一次巻線の巻数比の小
    なる第一のタップに接続された第一のサイリスタ回路及
    び前記タイミング制御手段からの制御信号に応答して前
    記第一のサイリスタ回路の点弧角を制御する第一のトリ
    ガ回路から成る第一の位相制御手段と、前記タイミング
    制御手段に入力側を接続され出力側を前記昇圧用変圧器
    の一次巻線の巻数比の大なる第二のタップに接続された
    第二のサイリスタ回路及び前記タイミング制御手段から
    の制御信号に応答して前記第二のサイリスタ回路の点弧
    角を制御する第二のトリガ回路から成る第二の位相制御
    手段と、前記タイミング制御手段と前記第一のサイリス
    タ回路との間に接続され前記交流電源からの周波数をよ
    り高い第一の周波数に交換する第一の周波数変換手段と
    を有することを特徴とする電気集塵装置用電源回路。
  2. 【請求項2】前記第一の位相制御手段の前記第一のサイ
    リスタ回路が、前記昇圧用変圧器の第一のタップの位置
    が可変であって、一,二次巻線の巻数比が可変である特
    許請求の範囲第1項に記載の電気集塵装置用電源回路。
  3. 【請求項3】前記第二の位相制御手段が、前記第二のサ
    イリスタ回路と前記タイミング制御手段との間に接続さ
    れ前記交流電源からの電力の周波数をより高い第二の周
    波数に変換する第二の周波数変換手段と、前記第二のサ
    イリスタ回路と前記昇圧用変圧器の一次巻線の巻数比の
    大なる第二のタップとの間に接続され高周波成分を濾波
    する高周波濾波回路と、を有するものである特許請求の
    範囲第1項又は第2項に記載の電気集塵装置用電源回
    路。
  4. 【請求項4】前記タイミング制御手段が、前記昇圧用変
    圧器の前記第一のタップの巻数比と前記第一のサイリス
    タ回路の点弧角及び前記周波数変換手段の出力周波数を
    組み合わせて制御することにより、前記第一の位相制御
    手段の作動により得られる直流高電圧が、電気集塵装置
    の放電電極と集塵電極との間のコロナ開始電圧に追従す
    るように制御され、前記第二の位相制御手段の作動によ
    り得られる直流高電圧が、火花開始電圧に追従するよう
    に制御を行なうものである特許請求の範囲第1項乃至第
    3項のいずれかに記載の電気集塵用装置電源回路。
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