JPH064886A

JPH064886A - 光学ヘッドアクチュエータ

Info

Publication number: JPH064886A
Application number: JP18747392A
Authority: JP
Inventors: Toshio Nakagishi; 利夫仲岸; Hitoshi Kimura; 斉木村
Original assignee: Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Current assignee: Pentax Corp
Priority date: 1992-06-22
Filing date: 1992-06-22
Publication date: 1994-01-14

Abstract

(57)【要約】【目的】光学ヘッドの振動に起因する定常応答性の低
下を最小限に抑えることができ、かつ小型、軽量で所望
の駆動力を得ることができる光ヘッドアクチュエータを
提供する。【構成】ベース部と、一対の磁石を互いに対向するよ
うに保持するべくベース部に立設された一対の立直部
と、両磁石間に位置するようにベース部に立設された別
の一対の立直部とを有するヨークの各立直部の遊端面部
同士を互いに結合して補強するための補強プレートを設
けることにより、ヨークに生じる振動を可及的に低減す
ることができ、定常応答性が向上する。また、ヨークと
は別に設けられた補強部材により補強プレートを保持す
ることで一層振動を低減でき、更に補強プレートを強磁
性体により形成することにより磁束のリークを防止で
き、磁石間の磁場も改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク装置などに
用いられる光学ヘッドをトラッキング方向及びフォーカ
シング方向に駆動するための光ヘッドアクチュエータに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、光ディスク装置などに於て検
出光を的確に各トラックにスポット照射し、その反射光
を受光するために、トラッキング方向及びフォーカシン
グ方向の微調整を行う必要があり、その構造が種々提案
されている。

【０００３】例えば、図４（ａ）、（ｂ）に示すよう
に、断面がＵ字状をなすヨーク１のベース部１ａの互い
に対向する縁部から立直する立直部１ｂ、１ｃに一対の
磁石２、３を互いに対向する極が同極となるように設
け、その両磁石間に光学ヘッドとしての対物レンズ４を
搭載したホルダ５を浮動支持し、更にこのホルダ５にフ
ォーカシング方向駆動用及びトラッキング方向駆動用の
各コイル６、７を設け、選択的にこれらコイルに通電す
ることにより、ホルダ５をフォーカシング方向またはト
ラッキング方向に駆動する構造が知られている。また、
図示されないトラバース機構をもって上記ヨーク１ごと
トラック移動するようになっている。

【０００４】上記したような光学ヘッドにあっては、ト
ラッキング方向へのトラバース機構の応答性を向上する
べく可及的に軽量化することが望ましく、例えば上記ヨ
ークも比較的薄い板状体を加工したものからなる。従っ
て、片持ちとなる点も相俟って、その剛性を確保するこ
とが困難であり、振動が生じることにより光学ヘッド及
びトラバース機構の定常応答性が低下する心配があっ
た。

【０００５】一方、磁石の互いに対向する面が同極をな
す一対の磁石で磁界を形成していると、図４（ｂ）に示
すように、磁束が外部にリークし、所望の駆動力が得難
い場合がある。そこで、両磁石間にヨークを設ければ、
磁束のリークを防止でき、磁束密度が高くなり、所望の
駆動力が得られるようになるが、上記した振動の問題が
一層深刻になる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上述したよう
な従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、その主
な目的は、光学ヘッドの振動に起因する定常応答性の低
下を最小限に抑えることができ、かつ小型、軽量で所望
の駆動力を得ることができる光ヘッドアクチュエータを
提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記した目的は本発明に
よれば、対物レンズを保持すると共に浮動支持されたホ
ルダをフォーカシング方向及びトラッキング方向に駆動
するべく、前記ホルダを挟んで対称となるように互いに
対向して設けられた一対の磁石と、巻回方向が前記磁石
により生じる磁束を横切るように前記ホルダに設けられ
たフォーカシング及びトラッキングコイルとを有する光
学ヘッドアクチュエータであって、ベース部と、前記各
磁石を保持するべく前記ベース部に立設された互いに対
向する一対若しくは複数対の立直部を有するヨークと、
前記各立直部の遊端面部同士を互いに結合して補強する
ための補強プレートとを有することを特徴とする光学ヘ
ッドアクチュエータを提供することにより達成される。
特に前記補強プレートが、前記ヨークとは別に当該光学
ヘッド本体に設けられた補強部材に結合されていると良
い。

【０００８】このようにすれば、固有振動数が変化する
と共に各ヨーク立直部が両持ちとなり、その剛性が向上
する。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付の図面につ
いて詳しく説明する。

【００１０】図１は、本発明が光磁気ディスク装置に適
用された実施例を示す要部分解斜視図である。この光学
ヘッドは、対物レンズ４を保持するホルダ５と、このホ
ルダ５を４本のばね９をもって浮動支持するステー８
と、ステー８をボルト締めにより保持するヨーク本体１
とから構成されている。また、ヨーク本体１は想像線に
示すベースプレート１０に保持され、このベースプレー
ト１０ごと図示されないアクチュエータをもってトラッ
キング方向に移動可能なトラバース機構を構成してい
る。

【００１１】ホルダ５の矢印Ｔに示すトラッキング方向
前後には、方形筒状に巻回されたフォーカシングコイル
６ａ、６ｂが設けられている。また、各フォーカシング
コイル６ａ、６ｂの間には、ホルダ５に於けるトラッキ
ング方向Ｔの中心線Ｏについて対称な位置に円環状のト
ラッキングコイル７ａ、７ｂが設けられている。

【００１２】４本のばね９は、その基端部がステー８の
ばね取付孔を貫通してホルダ５と相反する側に固着され
ると共に、その遊端部がホルダ５のばね取付孔５ａに固
着されている。ここで、ステー８のばね取付孔はその内
径がばね９の外径よりも大きくなっており、この取付孔
内部に軟性のシリコン樹脂を封入することによりダンパ
を構成している。

【００１３】ホルダ５のフォーカシングコイル６ａ、６
ｂの巻回中央部にはフォーカシング方向Ｆに貫通する孔
６ｃ、６ｄが郭成されており、後記するヨーク１の立直
部１ｄ、１ｅを遊挿させるようになっている。

【００１４】一方、ヨーク１はトラッキング方向Ｔの前
後方向から見て概ねＵ字状断面をなし、ベースプレート
１０に結合されたベース部１ａの互いに対向する縁部か
ら立直する立直部１ｂ、１ｃの内面部には互いに対向す
る一対の磁石１１、１２が設けられている。この磁石１
１、１２はトラッキング方向Ｔについての前方部分１１
ａ、１２ａと後方部分１１ｂ、１２ｂとからなり、その
極方向が互いに相反するように着磁され、かつ各磁石１
１、１２の対向する部分同士は同極となっている。ま
た、ホルダ５のトラッキング方向Ｔの前後に於ける上記
磁石１１、１２の間に位置するような立直部１ｄ、１ｅ
が設けられている。この立直部１ｄ、１ｅはホルダ５に
於けるフォーカシングコイル６ａ、６ｂの中央通孔６
ｃ、６ｄに遊挿されている。

【００１５】このように、ヨーク１に設けられた一対の
磁石１１、１２がそのトラッキング方向Ｔについての前
方部分１１ａ、１２ａと後方部分１１ｂ、１２ｂとで互
いに相反する極に着磁されていることから、従来の前後
面が一極に着磁されている磁石を用いる場合と異なり、
磁石中央部での磁束の方向が前方部分１１ａ、１２ａか
ら後方部分１１ｂ、１２ｂ若しくはその逆方向に収束す
るようになり、光磁気ディスクの記録面Ｍ側にリークす
ることを防止できる。また、立直部１ｄ、１ｅが両磁石
１１、１２の間に介在していることから、磁束がヨーク
１内を通り効率的に用いられるようになっている。即
ち、図２（ａ）に良く示すように、例えば磁石１１、１
２の前方部分１１ａ、１２ａ間では互いに対向する面が
いずれもＮ極となっていることから、また立直部１ｄが
それら前方部分１１ａ、１２ａ間に介在していることか
ら、磁束が各磁石から立直部１ｄ及びヨークベース部１
ａを経て再び各磁石のヨーク本体１との接着面側に収束
する磁気回路を構成している。従って、各磁石と立直部
１ｄ、１ｅとの間の磁束密度が高くなる。この磁束を横
切るような方向に巻回されたフォーカシングコイル６ａ
を配置することにより、効率的にホルダ５の駆動力を得
ることができる。これは磁石１１、１２の後方部分１１
ｂ、１２ｂについても同様である。

【００１６】トラッキングコイル７ａ、７ｂは、その巻
回中央が、光磁気ディスクの記録面Ｍと平行であり、か
つ各磁石１１、１２の前方部分と後方部分との境界面を
通るホルダ５の中心線に一致するように配置されてい
る。従って、トラッキングコイル７ａ、７ｂのフォーカ
シング方向と概ね平行な２つの部分に対してこれを横切
るように高い密度の磁束が発生していることから、従来
のトラッキング方向前後端にトラッキングコイルを設け
る構造に比較して磁束を有効に利用することができるば
かりでなくトラッキングコイル１１、１２の径を大きく
することが可能となることからコイルの形成が容易にな
る。

【００１７】図３に良く示すように、ヨーク１の各立直
部１ｂ、１ｃ、１ｄ、１ｅの遊端面は、中央に光の通孔
１４ａを有する補強プレート１４をもって結合されてい
る。ここで、立直部１ｂ、１ｃの振動（揺動）方向は主
に矢印Ａの方向であり、立直部１ｄ、１ｅの振動（揺
動）方向は主に矢印Ｂの方向である。従って、立直部１
ｂ、１ｃと、立直部１ｄ、１ｅとが互いにその振動方向
に対して補強し合うようになる。

【００１８】尚、上記補強プレート１４を強磁性体によ
り形成することにより、光磁気ディスクの記録面Ｍ側へ
のリークを一層確実に防止することができる。

【００１９】また、図３に想像線で示すように、ベース
プレート１０から立直部１ｄ、１ｅと平行に補強部材１
５を立設し、この遊端面に、上記補強プレート１４に設
けられた想像線で示す舌片部１４ｂ、１４ｃを結合する
ような構成とすれば、一層強固に補強される。

【００２０】

【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明による光学ヘッドアクチュエータによれば、ベース部
と、一対の磁石を互いに対向するように保持するべくベ
ース部に立設された一対の立直部と、両磁石間に位置す
るようにベース部に立設された別の一対の立直部とを有
するヨークの各立直部の遊端面部同士を互いに結合して
補強するための補強プレートを設けることにより、ヨー
クに生じる振動を可及的に低減することができ、定常応
答性が向上する。また、ヨークとは別に設けられた補強
部材により補強プレートを保持することで一層振動を低
減でき、更に補強プレートを強磁性体により形成するこ
とにより磁束のリークを防止でき、磁石間の磁場も改善
できる。以上のことから本発明の効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用された光学ヘッドアクチュエータ
の要部分解斜視図である。

【図２】（ａ）部は図１の磁石から発生する磁束の様子
を示す平面図、（ｂ）部はその正面図である。

【図３】本発明が適用された光学ヘッドアクチュエータ
の要部斜視図である。

【図４】（ａ）部は従来の光学ヘッドアクチュエータの
磁石から発生する磁束の様子を示す図２と同様な平面
図、（ｂ）部はその正面図である。

【符号の説明】

１ヨーク１ａベース部１ｂ、１ｃ第１の立直部１ｄ、１ｅ第２の立直部２、３磁石４対物レンズ５ホルダ５ａ取付孔６、６ａ、６ｂフォーカシングコイル６ｃ、６ｄ孔７、７ａ、７ｂトラッキングコイル８ステー９ばね１０ベースプレート１１、１２磁石１１ａ、１２ａ前方部分１１ｂ、１２ｂ後方部分１４補強プレート１４ａ通孔１４ｂ、１４ｃ舌片部１５補強部材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】対物レンズを保持すると共に浮動支持
されたホルダをフォーカシング方向及びトラッキング方
向に駆動するべく、前記ホルダを挟んで対称となるよう
に互いに対向して設けられた一対の磁石と、巻回方向が
前記磁石により生じる磁束を横切るように前記ホルダに
設けられたフォーカシング及びトラッキングコイルとを
有する光学ヘッドアクチュエータであって、ベース部と、前記各磁石を保持するべく前記ベース部に
立設された互いに対向する一対若しくは複数対の立直部
を有するヨークと、前記各立直部の遊端面部同士を互いに結合して補強する
ための補強プレートとを有することを特徴とする光学ヘ
ッドアクチュエータ。
【請求項２】前記補強プレートが、前記ヨークとは
別に当該光学ヘッド本体に設けられた補強部材に結合さ
れていることを特徴とする請求項１に記載の光学ヘッド
アクチュエータ。
【請求項３】前記補強プレートが強磁性材料からな
ることを特徴とする請求項１若しくは請求項２に記載の
光学ヘッドアクチュエータ。