JPH064863B2 - ウレア・ウレタングリース組成物 - Google Patents

ウレア・ウレタングリース組成物

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JPH064863B2 JP32149187A JP32149187A JPH064863B2 JP H064863 B2 JPH064863 B2 JP H064863B2 JP 32149187 A JP32149187 A JP 32149187A JP 32149187 A JP32149187 A JP 32149187A JP H064863 B2 JPH064863 B2 JP H064863B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はウレア・ウレタングリース組成物に関し、詳し
くは各種性能に優れるとともに、特に経時硬化性が著し
く小さいウレア・ウレタングリース組成物に関する。
<従来の技術および発明が解決しようとする問題点> 近年の驚くほどの重化学工業の進歩にあわせて、各種装
置の使用条件も非常に苛酷なものとなっている。したが
って、実際に装置を運転する条件下で使用に適する潤滑
剤の性能も、それに応じて極めて高性能が要求される。
潤滑剤については、今日までに非常に多くのものが研究
開発されてきたが、各種製造業等においては通常の運転
時においてさえ150℃以上というかなりの高温に曝さ
れる軸受部分が存在する。また軸受によっては、高負荷
でかつ超低速回転を余儀なくされているものがある。こ
のような軸受の潤滑剤の一つとしてグリースが用いられ
ている。
従来、グリースのゲル化剤の主流は金属石けん系のもの
で占められているが、万能グリースといわれているリチ
ウム石けん系のものにしても滴点が200℃程度であ
り、150℃以上での高温領域では使用に耐えない。
それに対して、高温長寿命用グリースゲル化剤として各
種のコンプレックス石けん、ナトリウムテレフタラメー
ト、ベントン、または有機化合物ゲル化剤としてインダ
ンスレンウレア等が考えられているが、その個々につい
てみていくと各々欠点がある。例えば、カルシウムコン
プレックスタイプのものは経時硬化性が大きい欠点があ
る。ナトリウムテレフタラメートは一般に離漿、油分離
が大きく、ゲル化剤分子内に金属原子を含むので酸化劣
化が促進されたりする。ベントンについては高温長時間
での潤滑性に欠点があり、インダンスレンは色相が悪く
価格が高い。
一方、ウレア系のグリースは末端基を各種変えたジウレ
アグリース、テトラウレアグリース等が考えられており
前述のグリースと比較し、かなり好ましい利点をもって
いる。しかしテトラウレアグリースの場合は長時間高温
に曝されるとグリースの稠度がかなり硬くなる現象が見
られ、またグリースに与えられる剪断速度の違いにより
グリースが硬化したり軟化したりして実用上弊害を引き
起すことがある。また既存のジウしアグリースについて
末端基がアルキル基のみであるものは適点が低く高温に
おいても油分離が大きくなるので高温での長期使用に耐
えない。また末端基が芳香族系炭化水素基のみのものは
滴点は高くなるが高温における油分離にまだ不満足な点
があり、さらにゲル化剤としてのゲル化能の点でアルキ
ル基を用いたものと同程度かそれ以下である。また芳香
族系炭化水素基を末端に含むジウレアは原料に使用され
る芳香族系アミンの生理的有毒性を含め、製造上問題が
ある。
本発明者らは上記ウレア系グリースの欠点を克服すべく
研究した結果、ジウレア系化合物がグリースのゲル化剤
としてきわめて望ましい性質を有しているが、ジウレア
系化合物の末端基がきわめて重要な役割をしていること
を見い出した。
炭素数6〜12のシクロヘキシル基またはその誘導体と
炭素数8〜20のアルキル基がジウレア化合物の両側の
いずれかに存在し、かつこの両者においてシクロヘキシ
ル基またはその誘導体が20〜90モル%含むジウレア
化合物がグリースのゲル化剤としてきわめてすぐれた特
性を有することを見い出し、先に特許出願した(特公昭
55−11156号)。
この特公昭55−11156号に開示されたジウレアグ
リースは、 高温長時間使用後も稠度変化が少ない。
広領域での剪断速度下において、機械安定性に優れて
いる。
高温での油分離が少ない。
耐水性に優れている。
ゲル化能が大きい。
などの優れた特性を有するものであるが、その後の研究
の結果、製造条件の差異によって、経時硬化性の大きい
ものがみられるということがわかった。
また、特開昭60−88095号公報には、ジウレア化
合物とジウレタン化合物を特定割合で混合したゲル化剤
を基油に混合してなる焼結機のパレットシール装置用シ
ールグリースが開示されている。
本発明者らは、これらの先行技術に開示されているジウ
レアグリースをさらに改良すべく研究を重ねた結果、ジ
ウレア化合物、ウレア基の一部をウレタン基に代えたウ
レア・ウレタン化合物、およびジウレタン化合物を特定
の割合で混合した組成物をゲル化剤として用いたウレア
・ウレタングリースが極めて優れた性能を有することを
見出し、本発明を完成するに至った。
<発明の目的> 本発明は先行技術に開示されたジウレアグリースが有す
る、前述した優れた性能とともに、さらに経時硬化性が
著しく小さいという性能を兼ね備えたウレア・ウレタン
グリース組成物を提供することを目的とする。
<発明の構成> 本発明は、一般式 で表わされるジウレア化合物20〜95モル%、 一般式 で表わされるウレア・ウレタン化合物4〜30モル%お
よび、一般式 で表わされるジウレタン化学物1〜50モル% 〔式中、R1は炭素数6〜15の2価の芳香族系炭化水
素を示し、R2はシクロヘキシル基または炭素数7〜1
2のシクロヘキシル誘導体基を示し、R3は炭素数8〜
20のアルキル基またはアルケニル基を示す〕 の組成を有し、かつ混合物中のアミノ基R2−NH−の
数とアルコキシ基R3−O−の数の比が95/5〜40
/60であるウレア・ウレタン混合物よりなるゲル化剤
と潤滑基油を必須成分とし、かつ該ゲル化剤の含有量が
組成物全量を基準として2〜25重量%であることを特
徴とするウレア・ウレタングリース組成物を提供するも
のである。
以下、本発明の内容をさらに詳細に説明する。
本発明のウレア・ウレタングリース組成物のゲル化剤
は、一般式 で表わされるジウレア化合物20〜95モル%、好まし
くは30〜80モル%、 で表わされるウレア・ウレタン化合物4〜30モル%、
好ましくは10〜30モル%、および、 で表わされるジウレタン化合物1〜50モル%、好まし
くは10〜40モル%の混合物である。
上記の数値を1つでも満たさない場合には、ゲル化剤の
増稠能が劣るため好ましくない。
上記式中、R1は炭素数6〜15の2価の芳香族系炭化
水素基であり、具体的には例えば、 などが特に好ましく用いられるが、その他のものでも2
価の芳香族系炭化水素基であるならば、熱安定性、酸化
安定性などすぐれた性質が発揮される。また上式中、R
2はシクロヘキシル基、または炭素数7〜12のシクロ
ヘキシル誘導体基を、R3は炭素数8〜20のアルキル
またはアルケニル基のいずれかを示す。ここでいうシク
ロヘキシル基または炭素数7〜12のシクロヘキシル誘
導体基としては、具体的には例えばシクロヘキシル基、
メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、
エチルシクロヘキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、
プロピルシクロヘキシル基、イソプロピルシクロヘキシ
ル基、1−メチル−3−プロピルシクロヘキシル基、ブ
チルシクロヘキシル基、アミルシクロヘキシル基、アミ
ル−メチルシクロヘキシル基、ヘキシルシクロヘキシル
基などがあげられ、特に好ましいものはシクロヘキシル
基または炭素数7〜8のシクロヘキシル誘導体基、例え
ばメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基で
ある。また、ここでいう炭素数8〜20のアルキル基お
よびアルケニル基としては、具体的には例えばオクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基オクタデ
シニル基、ノナデシル基、エイコシル基、オクテニル
基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセ
ニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデ
セニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オク
タデセニル基、ノナデセニル基、エイコセニル基などで
表わされる直鎖構造または側鎖構造を有するものであ
り、特に好ましいものは炭素数16〜19のアルキル基
またはアルケニル基、例えばヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基、オクタデシニル基、ノナデシ
ル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデ
セニル基、ノナデセニル基である。また炭素数20以上
でも本発明の目的に十分使用できるが原料の面で経済的
に不利となる。
本発明のケル化剤であるジウレア化合物、ウレア・ウレ
タン化合物、およびジウレタン化合物の混合物におい
て、一般式R2−NH−で表されるアミノ基または一般
式R3−O−で表されるアルコシキ基が前記化合物の末
端のいずれかまたは両方に存在し、かつ一般式R2−N
H−で表されるアミノ基の含有率が40〜95%、好ま
しくは60〜85%である。この含有率が40%未満で
あるとグリースのせん断安定性が悪くなり、また95%
を超えるとゲル化剤のゲル化能力が低下し、ゲル化剤の
必要量が増加して経済的に不利である。
本発明によるグリースは、石油、合成系を問わず各種の
潤滑油を基油に用いることが可能である。用途にもよる
が一般的には石油系潤滑油を基油に用いた方が経済的に
有利である。基油の粘度範囲は通常使用されている潤滑
油の粘度範囲であるならばすべて使用可能である。その
中で特に好ましい基油は粘度範囲が@210゜Fで2〜4
0cStのものである。
本発明のウレア・ウレタングリースのゲル化剤である、
ジウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、およびジウ
レタン化合物の混合物の製造法は、任意であり、一般式
OCN−R1−NCOで表されるジイソシアネートと一
般式R2−NH2で表される第一級アミンを反応させてジ
ウレア化合物を合成し、別にジイソシアネートと第一級
アミンおよび一般式R3−OHで表される高級アルコー
ルを反応させてウレア・ウレタン化合物を合成し、また
別にジイソシアネートと高級アルコールを反応させてジ
ウレタン化合物を合成し、あとでこれらの化合物を混合
して目的物を得ることもできるが、通常はジイソシアネ
ートと第一級アミンおよび高級アルコールを反応させる
ことにより混合物を一度に製造できる。
すなわち、第一級アミンR2−NH2(シクロヘキシルア
ミンまたはその誘導体)と高級アルコールR3−OHと
のモル比率が95/5〜40/60となるよう混合し、
さらにジイソシアネートを反応させる。この際に揮発性
の溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサ
ン、ナフサ、ジイソブチルエーテル、四塩化炭素、石油
エーテルなどを使用できる。またさらに適当な溶媒とし
て潤滑基油を使用することができる。この際の反応温度
は10〜200℃が好ましい。このようにして反応させ
るに際し均一なウレア・ウレタングリースを生成するよ
うに十分混合撹拌しなければならない。また上述したよ
うに、ジイソシアネートに第一級アミンおよび高級アル
コールを同時に加えて反応させるかわりに、アミンおよ
びアルコールを各成分ごとに分けて反応させてもよい。
このようにして製造したゲル化剤は揮発性溶媒を使用し
た場合は溶媒を除き、潤滑基油を適量加えてグリースと
する。また溶媒として潤滑基油を使用した場合にはその
ままグリースとして使用に供してもよい。
本発明のウレア・ウレタングリースはその性質をそこね
ることなしに、さらに性能を向上させる添加剤を加える
ことができる。例えば他のゲル化剤、極圧剤、酸化防止
剤、油性剤、防錆剤、粘度指数向上剤などを加えてさら
にグリースの性能を向上させることができる。
また本発明のウレア・ウレタングリース組成物におい
て、ゲル化剤であるウレア・ウレタン混合物の含有量は
組成物全量を基準として2〜25重量%、好ましくは3
〜20重量%である。ウレア・ウレタン混合物の含有量
が2重量%未満の場合には、ウレア・ウレタン混合物の
ゲル化剤としての効果がなく、また25重量%を超える
とグリースとして固くなりすぎて十分な潤滑効果を発揮
することができない。
<発明の実施例> 以下、実施例をあげて本発明の内容をさらに具体的に説
明する。
実施例1 2,4−2,6−トリレンジイソシアネート40.3g
を100gの鉱油(@210゜F、10.5cSt)に入れ室温
にて均一に溶解させた。これに、シクロヘキシルアミン
32.1gおよびオクタデシルアルコール37.6gと
を同鉱油390g中に混合溶解させたものを加え、激し
く撹拌すると、すぐにゲル状物質を生じた。撹拌を続け
ながら30分間保持し、加熱により温度を100℃まで
上昇させた後、ロールミルを通すと目的のグリースが得
られた。生成した式 で表わされるジウレア化合物、式 で表わされるウレア・ウレタン化合物、および式 で表わされるジウレタン化合物の割合は、それぞれ60
モル%、20モル%、20モル%であった。また、これ
らの混合物のシクロヘキシルアミノ基/オクタデシルオ
キシ基の比は、70/30で、ゲル化剤含有量は11重
量%であった。
得られたウレア・ウレタングリースについて以下に示す
性能評価試験を行い、その結果を表1に示した。
(性能評価試験) 稠度:不混和稠度(UWおよび製造1週間経過後のU
W)および混和稠度(60Wおよび10万W)をJIS K
2220 5.3の稠度試験方法に準拠して測定した。
滴点:JIS K 2220 5.4滴点試験方法に準拠して測定し
た。
実施例2 ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート65.
7gを400gの鉱油(@210゜F、10.5cSt)に入れ
60℃に加熱し均一に溶解させた。これにドデシルアル
コール49gを、同鉱油200gに加熱溶解そせたもの
を加え、激しく撹拌した後、さらにシクロヘキシルアミ
ン49.4gを同鉱油280gに溶解させたものを加
え、再度激しく撹拌するとゲル状物質を生じた。撹拌を
続けながら100℃にて30分保持した後、ロールミル
を通すと目的のグリースが得られた。生成した式 で表わされるジウレア化合物、式 で表わされるウレア・ウレタン化合物、および式 で表わされるジウレタン化合物の割合は、それぞれ92
モル%,6モル%,2モル%であった。またシクロヘキ
シルアミノ基/ドデシルオキシ基の比は、95/5で、
ゲル化剤含有量は12重量%であった。
得られたウレア・ウレタングリースについて、実施例1
と同じ性能評価試験を行い、その結果を表1に示した。
実施例3 ビトリレンジイソシアネート51.5gを500gのポ
リαオレフィン油(@210、8.2cSt)に入れ、7
0℃にて均一に溶解させた。これにシクロヘキシルアミ
ン15.4gおよびオクチルアルコール63.1gとを
同ポリαオレフィン油370gに混合均一にしたものを
加え激しく撹拌すると、すぐにゲル状物質を生じた。3
0分間撹拌を続けながら120℃まで昇温後ロールミル
を通すと、目的のグリースが得られた。生成した式 で表わされるジウレア化合物、式 で表わされるウレア・ウレタン化合物、および式 で表されるジウレタン化合物の割合は、それぞれ26モ
ル%,28モル%,46モル%であった。また、これら
の混合物のシクロヘキシルアミノ基/オクチルオキシ基
の比は40/60でゲル化剤含有量は13重量%であっ
た。
得られたウレア・ウレタングリースついて実施例1と同
じ性能評価試験を行い、その結果を表1に示した。
比較例1および2 比較のため市販のLi石けん系グリース(ゲル化剤含有
量9重量%、比較例1)およびテトラウレア系グリース
(ゲル化剤含有量12.5重量%、比較例2)について
も実施例1と同じ性能評価試験を行い、その結果も表1
に併記した。
比較例3 ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート8.0
9gを120gの鉱油(@210゜F10.5cSt)に入れ、
60℃に加熱し均一に溶解させた。これにオクタデシル
アミン8.70gおよびシクロヘキシルアミン3.20
gを同鉱油60gに加熱溶解させたものを加え、激しく
撹拌するとすぐにゲル状物質を生じた。撹拌を続けなが
ら100℃にて30分保持した後ロールミルを通すとグ
リースが得られた。生成したジウレア化合物のオクタデ
シルアミノ基/シクロヘキシルアミノ基の比は50/5
0で、ゲル化剤含有量は10重量%であった。
得られたジウレアグリースについて実施例1と同じ性能
評価試験を行い、その結果も表1に併記した。
比較例4 ビトリレンジイソシアネート29.0gを298gのポ
リαオレフィン油(@210゜F8.2cSt)に入れ、70℃
にて均一に溶解させた。これにシクロヘキシルアミン2
3.0gを同ポリαオレフィン油150gに混合均一し
たものを加え激しく撹拌すると、すぐにゲル状物質を生
じた。30分間撹拌を続けながら120℃まで昇温後ロ
ールミルを通すと式 で表わされるジウレア化合物を含むグリースが得られ
た。ゲル化剤の含有量は10.4重量%であった。
一方、ビトリレンジイソシネート24.7gを282g
の同ポリαオレフィン油に入れ、70℃にて均一に溶解
させた。これにオクチルアルコール53.3gを同ポリ
αオレフィン油140gに混合均一にしたものを加え激
しく撹拌すると、すぐにゲル状物質を生じた。30分間
撹拌を続けながら120℃まで昇温後ロールミルを通す
と式 で表されるジウレタン化合物を含むグリースが得られ
た。ゲル化剤の含有量は15.6重量%であった。
これらの得られたジウレアおよびジウレタングリースを
1/1に混合して目的のグリースが得られた。生成した
ジウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物、およびジウ
レタン化合物の割合はそれぞれ40%,0%,60%で
あった。また、これらの混合物のシクロヘキシルアミノ
基/オクチルオキシ基の比は、40/60でゲル化剤含
有量は13重量%であった。
得られたウレア・ウレタングリースについて実施例1と
同じ性能評価を行い、その結果も表1に併記した。
表1の性能評価試験の結果から明らかなとおり、本発明
のウレア・ウレタングリース組成物はせん断安定性に優
れ、滴点が高く、高温での油分離が少なく、しかも経時
硬化が著しく小さい(稠度の経時変化が少ない)という
優れた性能を兼ね備えている。
それに対し、比較例1の市販Li系石けんグリースは滴
点が低く、高温領域では使用に耐えない。比較例2の市
販テトラウレアグリースは高温での離油度が大きい。ま
た比較例3の特公昭55−11156号に開示されたジ
ウレアグリースはせん断安定性に優れ、滴点も高く、高
温での離油度も小さいという優れた性能を有している
が、経時硬化が大きい(稠度の経時変化が大きい)とい
う欠点がある。また、比較例4のウレア・ウレタン化合
物が存在しないジウレア化合物とジウレタン化合物の混
合物では増ちょう能が小さいという欠点がある。このよ
うに、比較例1〜4に比べ本発明のウレア・ウレタング
リースは各種性能に優れていることが明白である。
<発明の効果> 本発明のウレア・ウレタングリース組成物は、高い滴
点、優れた酸化安定性、熱安定性および耐水性を有し、
また高温長時間使用後もその稠度変化は著しく小さく、
広領域の剪断速度下において機械的安定性に優れてお
り、さらに高温において油分離が少なく、ゲル化能も大
きい。そしてこれらの優れた性質に加えて特に経時硬化
が著しく小さいという特性を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で表わされるジウレア化合物20〜95モル%、 一般式 で表わされるウレア・ウレタン化合物4〜30モル%お
    よび、 一般式 で表わされるジウレタン化合物1〜50モル% 〔式中、R1は炭素数6〜15の2価の芳香族系炭化水
    素を示し、R2はシクロヘキシル基または炭素数7〜1
    2のシクロヘキシル誘導体基を示し、R3は炭素数8〜
    20のアルキル基またはアルケニル基を示す。〕 の組成を有し、かつ混合物中のアミノ基R2−NH−の
    数とアルコキシ基R3−O−の数の比が95/5〜40
    /60であるウレア・ウレタン混合物よりなるゲル化剤
    と潤滑基油を必須成分とし、かつ該ゲル化剤の含有量が
    組成物全量を基準として2〜25重量%であることを特
    徴とするウレア・ウレタングリース組成物。
  2. 【請求項2】一般式 で表わされるジウレア化合物、 一般式 で表わされるウレア・ウレタン化合物、および 一般式 で表わされるジウレタン化合物の混合物が、一般式OC
    N−R1−NCOで表わされるジイソシアネートと、一
    般式R2−NH2で表わされる第一級アミンおよびR3
    OHで表される高級アルコールとを反応させて得られる
    ものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のウレア・ウレタングリース組成物。
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