JPH0648393B2 - 静電複写用フェライトキャリア材 - Google Patents
静電複写用フェライトキャリア材Info
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- JPH0648393B2 JPH0648393B2 JP59083537A JP8353784A JPH0648393B2 JP H0648393 B2 JPH0648393 B2 JP H0648393B2 JP 59083537 A JP59083537 A JP 59083537A JP 8353784 A JP8353784 A JP 8353784A JP H0648393 B2 JPH0648393 B2 JP H0648393B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carrier material
- ferrite
- mol
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- carrier
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- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/10—Developers with toner particles characterised by carrier particles
- G03G9/107—Developers with toner particles characterised by carrier particles having magnetic components
- G03G9/108—Ferrite carrier, e.g. magnetite
- G03G9/1085—Ferrite carrier, e.g. magnetite with non-ferrous metal oxide, e.g. MgO-Fe2O3
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/10—Developers with toner particles characterised by carrier particles
- G03G9/107—Developers with toner particles characterised by carrier particles having magnetic components
- G03G9/1075—Structural characteristics of the carrier particles, e.g. shape or crystallographic structure
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Compounds Of Iron (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、2成分系電子複写機用現像剤に用いられるキ
ャリア材料に関し、更に詳しくは、マグネシウム−亜鉛
系フェライト材料を主成分とし、それに周期律表のV族
元素の一部を適量添加した組成を有し、表面が滑らかで
耐久性および画像特性のすぐれた球状の静電複写用フェ
ライトキャリア材に関するものである。
ャリア材料に関し、更に詳しくは、マグネシウム−亜鉛
系フェライト材料を主成分とし、それに周期律表のV族
元素の一部を適量添加した組成を有し、表面が滑らかで
耐久性および画像特性のすぐれた球状の静電複写用フェ
ライトキャリア材に関するものである。
[従来の技術] 電子写真の現像法の一つとして乾式2成分現像法があ
り、現在最も広く利用されているのは、そのうちの磁気
ブラシ現像法と呼ばれるものである。この種の2成分系
現像剤のキャリア材料に必要な諸特性としては、摩擦帯
電性、磁気特性、流動性、耐久性等があり、これら諸特
性については様々な面から検討が試みられている。
り、現在最も広く利用されているのは、そのうちの磁気
ブラシ現像法と呼ばれるものである。この種の2成分系
現像剤のキャリア材料に必要な諸特性としては、摩擦帯
電性、磁気特性、流動性、耐久性等があり、これら諸特
性については様々な面から検討が試みられている。
2成分系キャリア材料として現在広く利用されているの
がフェライトキャリア材である。フェライトは周知のと
おり金属酸化物であるため、鉄粉キャリア等に比べて見
掛け密度が小さく現像剤として軽量化が可能であるし、
更に鉄粉に比べ磁気特性上、残留磁束密度が低く、また
抗磁力も小さく結果的にヒステリシスループの面積が小
さい特徴を有し、磁化反転および磁化履歴に対して常に
初期特性を保持しうる特徴を有する。またフェライトは
酸化物であるため化学的に安定であり高速現像や多数枚
複写による現像剤表面汚染等の画像劣化に対し強く、メ
ンテナンスフリーというメリットを有し、キャリアに適
している。その上、組成を変えることによってフェライ
トの半導体的性質により電気抵抗値を104〜1012
Ω−cm程度の範囲で自由に可変でき、帯電量制御により
画像特性を著しく向上させることができる。この様な優
れた特性を有するが故に、フェライトキャリア材は現在
の電子複写機における現像剤として必要欠くべからざる
物質となっている。
がフェライトキャリア材である。フェライトは周知のと
おり金属酸化物であるため、鉄粉キャリア等に比べて見
掛け密度が小さく現像剤として軽量化が可能であるし、
更に鉄粉に比べ磁気特性上、残留磁束密度が低く、また
抗磁力も小さく結果的にヒステリシスループの面積が小
さい特徴を有し、磁化反転および磁化履歴に対して常に
初期特性を保持しうる特徴を有する。またフェライトは
酸化物であるため化学的に安定であり高速現像や多数枚
複写による現像剤表面汚染等の画像劣化に対し強く、メ
ンテナンスフリーというメリットを有し、キャリアに適
している。その上、組成を変えることによってフェライ
トの半導体的性質により電気抵抗値を104〜1012
Ω−cm程度の範囲で自由に可変でき、帯電量制御により
画像特性を著しく向上させることができる。この様な優
れた特性を有するが故に、フェライトキャリア材は現在
の電子複写機における現像剤として必要欠くべからざる
物質となっている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、従来のこの種フェライトキャリア材には
次のような欠点があり、未だ改善の余地が残されてい
た。それはキャリア粒子表面が粗く不規則であり、粒子
相互の機械的あるいは衝撃的接触により結晶体の剥離あ
るいは破壊現象が生じ、それにより生成したフェライト
微粒子が、静電現像によって感光体表面へ付着し、複写
紙面を汚染したりあるいは感光体自体を損耗するという
ことである。
次のような欠点があり、未だ改善の余地が残されてい
た。それはキャリア粒子表面が粗く不規則であり、粒子
相互の機械的あるいは衝撃的接触により結晶体の剥離あ
るいは破壊現象が生じ、それにより生成したフェライト
微粒子が、静電現像によって感光体表面へ付着し、複写
紙面を汚染したりあるいは感光体自体を損耗するという
ことである。
本発明の目的は、上記のような従来のフェライトキャリ
ア材料のもつ欠点を解消し、キャリア表面の平滑性を格
段と向上させ、安定かつ良好な静電複写性能を発揮させ
ることができるようにした経済的なフェライトキャリア
材料を提供することにある。
ア材料のもつ欠点を解消し、キャリア表面の平滑性を格
段と向上させ、安定かつ良好な静電複写性能を発揮させ
ることができるようにした経済的なフェライトキャリア
材料を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] このような問題点を解決することのできる本発明は、組
成的にはFe2O345〜65モル%,MgO26〜32モル
%,ZnO18〜22モル%および場合によっては5モル
%以下のMnOを含むマグネシウム−亜鉛系フェライト材
を主成分とし、それに対して周期律表のV族元素のうち
P,As,Sbの1種もしくは2種以上を酸化物に換算して
0.01〜5重量%添加した組成を有するものであり、
形状的には微小粒径の球状をなし、その表面が一次焼結
粒子の成長促進によって非常に滑らかな状態となってい
るような静電複写用フェライトキャリア材である。
成的にはFe2O345〜65モル%,MgO26〜32モル
%,ZnO18〜22モル%および場合によっては5モル
%以下のMnOを含むマグネシウム−亜鉛系フェライト材
を主成分とし、それに対して周期律表のV族元素のうち
P,As,Sbの1種もしくは2種以上を酸化物に換算して
0.01〜5重量%添加した組成を有するものであり、
形状的には微小粒径の球状をなし、その表面が一次焼結
粒子の成長促進によって非常に滑らかな状態となってい
るような静電複写用フェライトキャリア材である。
[発明の具体的構成] 以下、本発明について更に詳しく説明する。本発明は、
前述の如くマグネシウム−亜鉛系フェライトを母材と
し、それに周期律表V族の元素の一部を適量添加した組
成を有するものである。即ちまず母材となるマグネシウ
ム−亜鉛系フェライト材は、Fe2O345〜65モル%,M
gO26〜32モル%,ZnO18〜22モル%を有する組
成のものである。この組成に5モル%以下のMnOを含む
ようにしてもよい。そして本発明にかかるフェライトキ
ャリア材は、このような母材となるマグネシウム−亜鉛
系フェライトに対して、周期律表のV族元素のうちP,
As,Sbの1種もしくは2種以上を酸化物に換算して0.01
〜5重量%添加した組成を有するものである。
前述の如くマグネシウム−亜鉛系フェライトを母材と
し、それに周期律表V族の元素の一部を適量添加した組
成を有するものである。即ちまず母材となるマグネシウ
ム−亜鉛系フェライト材は、Fe2O345〜65モル%,M
gO26〜32モル%,ZnO18〜22モル%を有する組
成のものである。この組成に5モル%以下のMnOを含む
ようにしてもよい。そして本発明にかかるフェライトキ
ャリア材は、このような母材となるマグネシウム−亜鉛
系フェライトに対して、周期律表のV族元素のうちP,
As,Sbの1種もしくは2種以上を酸化物に換算して0.01
〜5重量%添加した組成を有するものである。
フェライトキャリア材の製造方法は従来技術とほぼ同様
であり、噴霧乾燥法(スプレードライヤー法)あるいは
流動造粒法等のような周知の球状粒子を作成する方法に
よって製造することができる。例えば、バインダー、分
散剤、水あるいは有機溶媒等とともに前記組成のフェラ
イト微粒子をよく混合し、スラリー状にした溶液を適当
な条件で噴霧乾燥し、球状ペレットを作成する。この工
程で粉体比重を適当に制御することができるし、また空
孔の分散状態を所望の形に制御することができる。この
ようにして作成した球状粒子をキルンあるいは炉で焼成
した後、篩別分級し、所望の粒度分布を有するキャリア
材とするのである。
であり、噴霧乾燥法(スプレードライヤー法)あるいは
流動造粒法等のような周知の球状粒子を作成する方法に
よって製造することができる。例えば、バインダー、分
散剤、水あるいは有機溶媒等とともに前記組成のフェラ
イト微粒子をよく混合し、スラリー状にした溶液を適当
な条件で噴霧乾燥し、球状ペレットを作成する。この工
程で粉体比重を適当に制御することができるし、また空
孔の分散状態を所望の形に制御することができる。この
ようにして作成した球状粒子をキルンあるいは炉で焼成
した後、篩別分級し、所望の粒度分布を有するキャリア
材とするのである。
本発明においてマグネシウム−亜鉛系フェライトを用い
ている理由は、従来一般に用いられているニッケル−亜
鉛系フェライトよりも安価であり、しかも静電複写用キ
ャリア材に適した抵抗値範囲に入る高抵抗材料だからで
ある。そして各成分の組成範囲は、通常この種のマグネ
シウム−亜鉛系フェライト材料として用いられているも
のとほぼ同様であるから、個々の組成範囲についての説
明は省略する。静電複写用キャリア材として要求される
電気抵抗率は、それを用いる複写機側の要求によってか
なり広い範囲にわたっているが、通常104〜1012
Ω−cm程度である。本発明においては、前記組成範囲に
おいて主として酸化亜鉛の配合量を変化させることによ
ってこの電気抵抗率を適当な値に調整することができ
る。また前述の如く、このマグネシウム−亜鉛系フェラ
イトに酸化マンガンを少量加えた構成も本発明に含まれ
る。マンガンを入れると抵抗率が高くなる傾向が生じ、
抵抗値を安定化させるとともに増量材的機能を果たさせ
ることができる。
ている理由は、従来一般に用いられているニッケル−亜
鉛系フェライトよりも安価であり、しかも静電複写用キ
ャリア材に適した抵抗値範囲に入る高抵抗材料だからで
ある。そして各成分の組成範囲は、通常この種のマグネ
シウム−亜鉛系フェライト材料として用いられているも
のとほぼ同様であるから、個々の組成範囲についての説
明は省略する。静電複写用キャリア材として要求される
電気抵抗率は、それを用いる複写機側の要求によってか
なり広い範囲にわたっているが、通常104〜1012
Ω−cm程度である。本発明においては、前記組成範囲に
おいて主として酸化亜鉛の配合量を変化させることによ
ってこの電気抵抗率を適当な値に調整することができ
る。また前述の如く、このマグネシウム−亜鉛系フェラ
イトに酸化マンガンを少量加えた構成も本発明に含まれ
る。マンガンを入れると抵抗率が高くなる傾向が生じ、
抵抗値を安定化させるとともに増量材的機能を果たさせ
ることができる。
いずれにしてもこのような組成のマグネシウム−亜鉛系
フェライト材を母材とし、それに周期律表のV族元素の
うちP,As,Sbの1種もしくは2種以上を適量添加せし
める点に本発明の一つの大きな特徴があり、それによっ
て所望の特性を発現せているのである。これらの材料が
添加されていることにより、焼結時の結晶成長段階にお
いて結晶粒子の濡れ性が改善され、粒成長の促進と相俟
てフェライトキャリア材料の表面の平滑性が大幅に改善
され、従来技術の欠点を著しく改善することができるの
である。ここでこれらP,As,Sbの1種もしくは2種以
上は、単体,酸化物,水酸化物,もしくは塩の形で添加
すればよい。これらの添加物は、焼結工程において酸化
物の形で粒子中に含有されることになる。前記添加物の
量は、酸化物に換算して0.01〜5重量%の範囲である。
下限を0.01重量%としたのは、表面の平滑性を改善する
という意味から少なくともこのような数値以上の添加が
必要だからである。逆に、上限を5重量%としたのは、
5重量%を超えて添加しても特性的にはあまり極端な変
化は生じないし、これらの添加物は母材に比べて高価で
あるのでそれ以上添加することは全く無意味だからであ
る。
フェライト材を母材とし、それに周期律表のV族元素の
うちP,As,Sbの1種もしくは2種以上を適量添加せし
める点に本発明の一つの大きな特徴があり、それによっ
て所望の特性を発現せているのである。これらの材料が
添加されていることにより、焼結時の結晶成長段階にお
いて結晶粒子の濡れ性が改善され、粒成長の促進と相俟
てフェライトキャリア材料の表面の平滑性が大幅に改善
され、従来技術の欠点を著しく改善することができるの
である。ここでこれらP,As,Sbの1種もしくは2種以
上は、単体,酸化物,水酸化物,もしくは塩の形で添加
すればよい。これらの添加物は、焼結工程において酸化
物の形で粒子中に含有されることになる。前記添加物の
量は、酸化物に換算して0.01〜5重量%の範囲である。
下限を0.01重量%としたのは、表面の平滑性を改善する
という意味から少なくともこのような数値以上の添加が
必要だからである。逆に、上限を5重量%としたのは、
5重量%を超えて添加しても特性的にはあまり極端な変
化は生じないし、これらの添加物は母材に比べて高価で
あるのでそれ以上添加することは全く無意味だからであ
る。
このようなキャリア材表面の平滑性については、特に電
子顕微鏡による観察によって明瞭に把握できる。これ
は、多数のキャリア材を含む領域を数百倍程度の低倍率
で多数回撮影した電子顕微鏡写真をランダムに数枚抜き
出し、一定以上(例えば20μm程度以上)の大きさの
ユニットグレン(unit grain)をもつ球状コアがコア総
数に対して何%存在するかを算出することによって大結
晶化率として数値的に把握できる。これら電子顕微鏡に
よる観察や、それに基づく大結晶化率の算出から、前記
添加物を加えていない場合に比し、少量添加したものは
表面の粗さが大幅に改善されていることが判る。
子顕微鏡による観察によって明瞭に把握できる。これ
は、多数のキャリア材を含む領域を数百倍程度の低倍率
で多数回撮影した電子顕微鏡写真をランダムに数枚抜き
出し、一定以上(例えば20μm程度以上)の大きさの
ユニットグレン(unit grain)をもつ球状コアがコア総
数に対して何%存在するかを算出することによって大結
晶化率として数値的に把握できる。これら電子顕微鏡に
よる観察や、それに基づく大結晶化率の算出から、前記
添加物を加えていない場合に比し、少量添加したものは
表面の粗さが大幅に改善されていることが判る。
本発明において、キャリア材の粒径は5〜200μm程度
とするのがよい。2成分系の現像剤において画像の分解
能を向上させるためにはキャリア粒子が細かいほうがよ
いが、しかし細かすぎると流動性が悪くなるからであ
る。つまり、トナーと均一に混ざりあうためにはある程
度の流動性がなければならず、5μmよりも細かすぎる
と流動性が極端に悪くなってしまうし、逆に200μmを
超えて大きくなると、画像の分解能が著しく悪くなって
しまう。
とするのがよい。2成分系の現像剤において画像の分解
能を向上させるためにはキャリア粒子が細かいほうがよ
いが、しかし細かすぎると流動性が悪くなるからであ
る。つまり、トナーと均一に混ざりあうためにはある程
度の流動性がなければならず、5μmよりも細かすぎる
と流動性が極端に悪くなってしまうし、逆に200μmを
超えて大きくなると、画像の分解能が著しく悪くなって
しまう。
次に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1] Fe2O346.8モル%,MgO31.7モル%,Z
nO21.0モル%,MnO0.5モル%なる配合割合
に対して、P2O5無添加の場合(比較品)と0.5〜
5重量%添加した場合(本発明品)の組成の異なる6種
類の粉体を用意し、それぞれボールミルで混合する。そ
して乾燥した後、900℃で1時間仮焼し、再びボールミ
ルで粉砕する。この溶液にバインダーを加え、噴霧乾燥
法により球状ペレットを造粒し、得られたペレットを12
50℃で焼成し、分級した後、60〜200μmのフェライ
トキャリア材を得た。
nO21.0モル%,MnO0.5モル%なる配合割合
に対して、P2O5無添加の場合(比較品)と0.5〜
5重量%添加した場合(本発明品)の組成の異なる6種
類の粉体を用意し、それぞれボールミルで混合する。そ
して乾燥した後、900℃で1時間仮焼し、再びボールミ
ルで粉砕する。この溶液にバインダーを加え、噴霧乾燥
法により球状ペレットを造粒し、得られたペレットを12
50℃で焼成し、分級した後、60〜200μmのフェライ
トキャリア材を得た。
これら各組成のキャリア材の諸特性は、第1表に示す通
りである。なお、ここで「大結晶化率」とは、電子顕微
鏡にて200〜300倍で約30個程度のキャリアコアを含む写
真を撮影し、ユニットグレンが20μm以上で構成され
るキャリアコアが全キャリアコア数の何%存在するかを
算出したものである。
りである。なお、ここで「大結晶化率」とは、電子顕微
鏡にて200〜300倍で約30個程度のキャリアコアを含む写
真を撮影し、ユニットグレンが20μm以上で構成され
るキャリアコアが全キャリアコア数の何%存在するかを
算出したものである。
第1表から分かるように、P2O5を0.5重量%添加
すると、大結晶化率(ユニットグレンの大きい粒子の存
在確率)が急激き大きくなり、5重量%程度で飽和す
る。なお第1表には記載していないが、P2O5を0.
01重量%添加した場合でもかなり大きな大結晶化率が
得られている。大結晶化率が増大するということは、換
言すれば粒子の平滑性が良好となるということであり、
このことは次の電子顕微鏡の映像を模写した図からも容
易に理解しうるであろう。P2O5無添加の場合(第2
図参照)、キャリアコアの表面には鋭く細かい凹凸が無
数に存在する。これに対してP2O5を適量添加した場
合には第1図に示すように、キャリアコアの表面の平滑
性が著しく改善される。
すると、大結晶化率(ユニットグレンの大きい粒子の存
在確率)が急激き大きくなり、5重量%程度で飽和す
る。なお第1表には記載していないが、P2O5を0.
01重量%添加した場合でもかなり大きな大結晶化率が
得られている。大結晶化率が増大するということは、換
言すれば粒子の平滑性が良好となるということであり、
このことは次の電子顕微鏡の映像を模写した図からも容
易に理解しうるであろう。P2O5無添加の場合(第2
図参照)、キャリアコアの表面には鋭く細かい凹凸が無
数に存在する。これに対してP2O5を適量添加した場
合には第1図に示すように、キャリアコアの表面の平滑
性が著しく改善される。
[実施例2] Fe2O346.2モル%,MgO31.9モル%,ZnO20.8モル%,MnO
1.1モル%なる配合割合にSb2O3無添加の場合(比較品)
と1.0〜5.0重量%添加した場合(本発明品)の組成の異
なる5種類の粉体を用意し、前記実施例1と同様の方法
により60〜200μmのフェライトキャリア材を得た。
1.1モル%なる配合割合にSb2O3無添加の場合(比較品)
と1.0〜5.0重量%添加した場合(本発明品)の組成の異
なる5種類の粉体を用意し、前記実施例1と同様の方法
により60〜200μmのフェライトキャリア材を得た。
これら各組成のキャリア材の諸特性は、第2表に示す通
りである。また大結晶化率は前記実施例1と同様の方法
により算出したものである。
りである。また大結晶化率は前記実施例1と同様の方法
により算出したものである。
なお、第2表には記載していないが、Sb2O3を0.01重量
%添加した場合でもかなり大きな大結晶化率が得られて
いる。
%添加した場合でもかなり大きな大結晶化率が得られて
いる。
なお、上記実施例ではP,Sbについてしか記載してい
ないが、それ以外のAsについても同様の傾向が生じ、
またそれらの2種以上を複合添加したものについてもほ
ぼ同様の効果が生じるが、それらについての実施例の記
載は省略する。
ないが、それ以外のAsについても同様の傾向が生じ、
またそれらの2種以上を複合添加したものについてもほ
ぼ同様の効果が生じるが、それらについての実施例の記
載は省略する。
[発明の効果] 本発明は上記のように構成した静電複写用フェライトキ
ャリア材であるので、キャリア材を構成する粒子中の結
晶粒子を成長させることによってキャリア材表面の平滑
性を良好ならしめ、画像特性の安定化と流動性の向上を
図ることができ、それ故キャリア粒子相互の機械的ある
いは衝撃的接触等が生じても結晶体の剥離あるいは破損
現象がほとんど生じず、複写紙面の汚染あるいは感光体
自体の損耗といった従来技術の欠点を完全に解消するこ
とができる。また本発明によれば、フェライトキャリア
材自体が表面平滑性を有しているためコーティングなし
で使用することができるし、原料自身が安価であること
と相俟て低廉なキャリア材料を得ることができ、更にキ
ャリア材表面をコーティングする場合であってもコート
厚を均一化することができ、コーティング材が少量で済
むし、また現像剤としての耐湿特性をも安定化させるこ
とが可能であるなど数々のすぐれた効果を奏しうるもの
である。
ャリア材であるので、キャリア材を構成する粒子中の結
晶粒子を成長させることによってキャリア材表面の平滑
性を良好ならしめ、画像特性の安定化と流動性の向上を
図ることができ、それ故キャリア粒子相互の機械的ある
いは衝撃的接触等が生じても結晶体の剥離あるいは破損
現象がほとんど生じず、複写紙面の汚染あるいは感光体
自体の損耗といった従来技術の欠点を完全に解消するこ
とができる。また本発明によれば、フェライトキャリア
材自体が表面平滑性を有しているためコーティングなし
で使用することができるし、原料自身が安価であること
と相俟て低廉なキャリア材料を得ることができ、更にキ
ャリア材表面をコーティングする場合であってもコート
厚を均一化することができ、コーティング材が少量で済
むし、また現像剤としての耐湿特性をも安定化させるこ
とが可能であるなど数々のすぐれた効果を奏しうるもの
である。
第1図は本発明に係るマグネシウム−亜鉛系フェライト
キャリア材の電子顕微鏡の影像を模写した図、第2図は
添加剤なしのマグネシウム−亜鉛系フェライトキャリア
材の電子顕微鏡の影像を模写した図である。
キャリア材の電子顕微鏡の影像を模写した図、第2図は
添加剤なしのマグネシウム−亜鉛系フェライトキャリア
材の電子顕微鏡の影像を模写した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 博道 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (72)発明者 昆布谷 五郎 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−145625(JP,A) 特開 昭58−145621(JP,A) 特開 昭58−144839(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】Fe2O345〜65モル%,MgO26
〜32モル%,ZnO18〜22モル%を有するマグネ
シウム−亜鉛系フェライト材に対して周期律表のV族元
素のうちP,As,Sbの1種もしくは2種以上を酸化
物に換算して0.01〜5重量%添加した組成を有し、
球状キャリアを構成する焼結粒子の成長促進によって表
面が滑らかな性状を呈することを特徴とする静電複写用
フェライトキャリア材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59083537A JPH0648393B2 (ja) | 1984-04-25 | 1984-04-25 | 静電複写用フェライトキャリア材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59083537A JPH0648393B2 (ja) | 1984-04-25 | 1984-04-25 | 静電複写用フェライトキャリア材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60227265A JPS60227265A (ja) | 1985-11-12 |
JPH0648393B2 true JPH0648393B2 (ja) | 1994-06-22 |
Family
ID=13805247
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59083537A Expired - Lifetime JPH0648393B2 (ja) | 1984-04-25 | 1984-04-25 | 静電複写用フェライトキャリア材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648393B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0648397B2 (ja) * | 1985-03-01 | 1994-06-22 | 三井金属鉱業株式会社 | 電子写真現像用キヤリヤ |
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-
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- 1984-04-25 JP JP59083537A patent/JPH0648393B2/ja not_active Expired - Lifetime
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