JPH064817A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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Publication number
JPH064817A
JPH064817A JP4185801A JP18580192A JPH064817A JP H064817 A JPH064817 A JP H064817A JP 4185801 A JP4185801 A JP 4185801A JP 18580192 A JP18580192 A JP 18580192A JP H064817 A JPH064817 A JP H064817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferrite
magnetic
magnetic head
core
microcrystalline
Prior art date
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Pending
Application number
JP4185801A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Yamamoto
豊 山本
Teruhiro Makino
彰宏 牧野
Toshihiro Kuriyama
年弘 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
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Publication of JPH064817A publication Critical patent/JPH064817A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い機械的特性を持ち、ウイグルノイズを低減
した磁気ヘッドを提供することを目的とする。 【構成】フェライト原料粉を圧粉下後に焼成して得られ
る結晶粒径5μm以下の微結晶フェライトを磁気コア3
に用いたことを特徴とする磁気ヘッド。 【効果】フェライト表面からの脱粒の低減と抗折強度野
向上と磁気的特性の向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ヘッド、特にコンピ
ューター用の固定ディスクに用いる磁気ヘッドに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より固定ディスク用の磁気ヘッドと
して、Mn−Znフェライトなどの酸化物磁性材料と合
金磁性材料の薄膜とで磁気コアを構成したいわゆるメタ
ル・イン・ギャップヘッドが実用化されている。この種
の磁気ヘッドは上記フェライトとコア材の問題点であっ
た磁気飽和を改善し、高密度記録に対応する磁気ヘッド
として開発されたものである。
【0003】近年、固定ディスクのさらなる高密度記録
化の要求が強まり、記録周波数がより高周波化するとと
もに、磁気ヘッドのトラック幅をさらに狭くする必要性
が生じている。このことにより、フェライトと合金磁性
材料との界面による2次ギャップノイズ及びフェライト
材の結晶粒子ごとの磁区がランダムでかつ不安定な挙動
を示すことに起因するウイグルノイズが大きな問題とな
っていた。
【0004】2次ギャップノイズに対しては、フェライ
トと合金磁性膜の界面状態を改善することでこのノイズ
を低減することができる(P.V.Koeppe,M.H.Kryder,"DIRE
CT OBSERVATION OF THE DYNAMIC MAGNETIC ACTION IN M
ETAL-IN-GAP RECORDING HEADS"IEEE Trans.Magn.vol.2
5,No.5,Sep.1989) 。
【0005】しかしながら、ウイグルノイズの問題は依
然として残っており、その改善が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】メタル・イン・ギャ
ップヘッドのコア材及びスライダー材としては、多結晶
Mn−Znフェライトが使用されている。このMn−Z
nフェライトは種々のフェライトの中でも飽和磁束密度
が高く、高周波領域での透磁率が高い材料である。しか
しながら、高密度記録化を実現するために、トラック幅
を5〜10μm程度まで狭くしていくと、磁気ギャップ
近傍のフェライト粒子数が1〜2個まで少なくなってく
るとともに磁区も減少し、1つ1つの磁区の不安定な挙
動がそのまま磁気ヘッドの再生波形のゆがみとして現わ
れ、上記したウイグルノイズが顕著となり、アシンメト
リ変動量が大きくなる問題点がある。
【0007】また、従来のMn−Znフェライトでは脱
粒が多く、これに伴いスペーシングロスが生じていた。
さらに、抗折強度が十分でなく機械加工をおこなう際
に、エッジ部分が欠けるなどして精密な磁気ギャップを
形成するのが困難であった。
【0008】本発明は、上記課題を鑑みてなされたもの
であり、磁気ギャップ近傍のフェライト粒子数を5〜1
0個まで増やし、ウイグルノイズを低減させ、磁気テー
プの摺接によるフェライトの表面の脱粒問題を低減し、
抗折強度の向上を図ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、結晶粒径が5μm以下のMn−Znフェ
ライトを磁気コアに用いた磁気ヘッドとしたものであ
る。
【0010】
【作用】磁気ヘッドの磁気コアに結晶粒径が5μm以下
のMn−Znフェライトを使用することによりギャップ
近傍のフェライト粒子数が増加し、1つ1つの磁区の不
安定な挙動を平均化することができる。従って、磁気ヘ
ッドのウイグルノイズを低減することができる。
【0011】また、フェライトを高密度にすることがで
きるため、抗折強度を向上させることができる。
【0012】さらに、磁気テープの摺接によるフェライ
トの表面の脱粒を低減することができるため、磁気ヘッ
ドのスペーシングロスを低減することができる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。
【0014】本発明の磁気ヘッドに用いることができる
フェライト(以下微結晶フェライトとする)は、その結
晶粒径が5μm以下と非常に小さなものであり、例えば
水熱合成法により製造できる。水熱合成法はMn,Z
n,Feを含むアルカリ懸濁液を過熱処理して、フェラ
イト沈殿物を得、ついでこの沈殿物を650〜950℃
の温度範囲で焼成してフェライトの原料粉を得るフェラ
イト原料粉の製造方法である。このフェライト原料粉を
直接成型して900〜1100℃の温度で2〜4時間焼
成することにより棒状の微結晶フェライトのバーを得る
ことができる。
【0015】まず本発明の磁気ヘッドに使用する微結晶
フェライトの脱粒の特性、抗折強度測定するために以下
のような試験を行った。
【0016】試料1として上記水熱合成法により結晶粒
径1.40、3.40、5.45μmのフェライト試料
を作製した。試料2、3(従来のフェライト)として粒
径0.3〜0.5μmの酸化鉄(Fe2 O3 )、四三酸
化マンガン(MnO)、酸化亜鉛(ZnO)の各粉末を
混合、仮焼、粉砕、造粒、成型、焼成する一般的なセラ
ミックプロセスを使用し、予備焼結を1300℃・12
20℃、HIP処理を1250℃・1180℃で行うこ
とによって製造された結晶粒径がそれぞれ9μm、8μ
mのフェライト試料を作製した。
【0017】試料4としてブリッジマン法により単結晶
フェライトを作製した。
【0018】上記試料1〜4については、その組成を表
1に示した。
【0019】
【表1】 (試験例1)まず、上記試料1〜4について、1.7m
m×10mm×1.65mmの直方体形状の試料を用意
し、80℃、90%RHの環境下に24時間放置すると
いった体質条件のもとで耐湿試験を行った。そして、耐
湿試験後に粗研磨した場合に各サンプルの表面から起こ
った粒子の脱粒数を測定した。その結果を表2に示す。
【0020】
【表2】 表2の結果から、試料2、3では平均で2〜3個(/検
査面)脱粒しているのに対し、試料1では0〜0.1個
と少ないことがわかる。従って、以上の結果より本発明
の磁気ヘッドに用いる微結晶フェライトは、脱粒に対し
て効果があることがわかる。
【0021】次に上記試験による試料1の脱粒数の粒径
依存性を図1に示した。その結果、粒径が大きくなるほ
ど脱粒数が増加することがわかる。また、図1より粒径
を1〜2μmにすることにより脱粒数を試料2の1/5
以下、試料3の1/3以下にすることが十分に予測でき
る。
【0022】以上の結果より本発明の磁気ヘッドに用い
る微結晶フェライトは、従来のフェライトよりもよりも
脱粒数が少なく、従って微結晶フェライトを磁気ヘッド
のコア材として使用する場合、磁気テープの摺接による
磁気コア表面からの脱粒問題に伴うスペーシングロスの
低減、磁気ヘッドの磁気特性の向上を図ることができ
る。
【0023】さらに、本発明の磁気ヘッドに用いる微結
晶フェライトの機械的性質を測定するために、その結晶
粒径に対する抗折強度を測定した。
【0024】(試験例2)本発明で用いた原料は、水熱
合成法によって作製したMn−Znフェライト原料粉で
あり、その粒子径は0.04〜0.125μmの範囲で
ある。測定に使用した試料は、CIPで294MPaの
圧力で圧粉後、850〜1200℃で7.2〜14.4
ks真空中で焼成し、さらに900〜1100℃、10
8MPaの条件でHIP処理を行ない作製した。そし
て、抗折強度は2×2×25mmのサンプルについて万
能試験機を用いて3点曲げ法により測定した。その結果
を表3に示した。また、表3をグラフ化して図2に示し
た。
【0025】
【表3】 図2に示されるように、上記水熱合成法の原料粉を使用
したフェライト結晶粒径の(−1/2)乗に比例する傾
向があった。そして、従来材(試料2、3)の抗折強度
試験の結果を比較例として表3及び図2に示したが、水
熱合成法の原料粉を使用した微結晶フェライトの抗折強
度は、結晶粒径5μm以下で高い値を示すことがわか
る。
【0026】以上の試験結果から、上記微結晶フェライ
トの結晶粒径を5μm以下とすることにより、高い粒界
強度を持った磁気ヘッドを得ることが可能であり、ま
た、抗折強度が向上するために精密加工において、製造
効率の良い磁気特性の良好な磁気ヘッドを製造すること
ができる。
【0027】なお、上記したような微結晶フェライトは
水熱合成法のほかに共沈法、媒体攪拌ミル(アトライ
タ)などの各方法を用いても作製することができる。
【0028】次に、上記したような微結晶フェライトを
磁気ヘッドのコアに用いた磁気特性について以下に説明
する。
【0029】磁気ヘッドに用いた微結晶フェライトはF
e2 O3 53mol%,MnO31mol%,ZnO1
6mol%からなり、粒径が0.125μmの水熱合成
フェライト原料を700℃の窒素雰囲気中で3時間仮焼
した後、ボールミルを用いて10時間粉砕した。このス
ラリーをスプレードライヤーを用いて乾燥・造粒した
後、プレス成型し、さらに、CIPを用いて3000k
gf/cm2 の圧力で3分間加圧して成型体を得た。そ
の後、1100℃の温度で4時間真空中で焼成を行い、
次に1050℃、1100kgf/cm2 の圧力で2時
間アルゴンガス雰囲気中でHIP処理を行い作製したも
のである。
【0030】このようにして得た結晶粒径2.3μmの
微結晶フェライトを用いてメタル・イン・ギャップヘッ
ド(以下磁気ヘッドとする)を作製した。この磁気ヘッ
ドの構成の一例を図3、4を用いて説明する。図3は2
レールモノリシック型の磁気ヘッドの斜視図であり、図
4は、図3に示す磁気ヘッドの製造過程を示す斜視図で
ある。図3に示す磁気ヘッド1は、スライダ2の一側端
部にC城の磁気コア3が一体化され、この磁気コア3と
スライダ2の協会部分に磁気ギャップ4が形成され、磁
気ギャップ4の周囲をモールドガラス5で覆った構成の
ものである。なお、スライダ2には浮上用のレール部2
aが形成され、磁気ギャップ4の近傍には磁気ギャップ
4に平行にセンダスト等で形成された合金磁性膜(図示
せず)が設けられている。
【0031】磁気ヘッド1は図4に示すように、前記微
結晶フェライトからなる素材ブロックを機械加工によっ
て切断してスライダブロック6とコアブロック7を形成
する。そして、スライダブロック6とコアブロック7の
接合面に磁気ギャップ形成用のSiO2 膜、合金磁性膜
(図示せず)等を必要に応じて形成し、スライダブロッ
ク6とコアブロック7を接合する。ついで、コアブロッ
ク7をスライダブロック6との接合面に沿って所定の間
隔L(点線)で切断し、所定のコア幅Wの磁気コア3を
形成するとともに、浮上用レール2a、2aを形成し、
モールド硝子5の充填を行って図3に示す磁気ヘッド1
を得ることができる。さらに、スライダ2の表面にラッ
ピング加工を施して、その面粗度を改善し、所定の面取
り加工を施すことによって磁気ヘッド1を形成してい
る。
【0032】上記のような磁気ヘッドについて、結晶粒
径9μmの従来の多結晶フェライトを磁気コア3及びス
ライダ2に用いた場合と上記結晶粒径2.3μmの微結
晶フェライトを磁気コア3及びスライダ2に用いた場合
について出力特性、オーバーライト特性、アシンメトリ
変動量を測定して比較し、その結果を表4に示した。
【0033】
【表4】 表4から明らかなように微結晶フェライトは出力特性、
オーバーライト特性については従来の多結晶フェライト
と同等であったが、アシンメトリ変動量が改善されてい
ることが分かる。これにより、ウイグルノイズが改善さ
れていることがわかる。
【0034】また、図1は結晶粒径2.3μmの微結晶
フェライト、結晶粒径9μmの従来の多結晶フェライト
及び単結晶フェライトをアシンメトリ変動量で比較した
ものである。図1によれば、微結晶フェライトが従来の
多結晶フェライト及び単結晶フェライトよりも磁気ヘッ
ド毎のばらつきが小さく、従来の多結晶フェライトより
もアシンメトリ変動量が平均値で約30%減少している
ことが分かる。
【0035】また、他の5μm以下の結晶粒径のフェラ
イトについても同様な効果が得られることが期待できる
のは言うまでもない。
【0036】上記に述べたように、本発明における磁気
ヘッドが従来の磁気ヘッドよりも優れた特性を示すこと
は明らかであり、高密度記録に適した磁気ヘッドを提供
できることがわかる。
【0037】なお、上記実施例においては2レールモノ
リシック磁気ヘッドに限定されるものではなく3レール
タイプのモノリシック磁気ヘッドや、コンポジットタイ
プの磁気ヘッド、ビデオの映像用磁気ヘッド等様々な磁
気ヘッドに適用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば高い粒界強度を持った磁
気ヘッドを提供することが可能であり、また、抗折強度
が向上するために精密加工において、製造効率の良い磁
気特性の良好な磁気ヘッドを提供することができる。ま
た、ウイグルノイズが改善され、高密度記録に適した磁
気ヘッドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1における結果を示すグラフである。
【図2】試験例2における結果を示すグラフである。
【図3】本発明の磁気ヘッドの斜視図である。
【図4】図3に示す磁気ヘッドの製造過程を示す斜視図
である。
【図5】各種のフェライトを磁気ヘッドに用いた場合の
アシンメトリ変動量を示すグラフである。
【符合の説明】
1 磁気ヘッド 2 スライダ 3 磁気コア 4 磁気ギャップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶粒径が5μm以下のMn−Znフェ
    ライトを磁気コアに用いたことを特徴とする磁気ヘッ
    ド。
JP4185801A 1992-06-19 1992-06-19 磁気ヘッド Pending JPH064817A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4185801A JPH064817A (ja) 1992-06-19 1992-06-19 磁気ヘッド

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JP4185801A JPH064817A (ja) 1992-06-19 1992-06-19 磁気ヘッド

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JPH064817A true JPH064817A (ja) 1994-01-14

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ID=16177129

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19991214