JPH064746B2 - 熱可塑性エラストマ−組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマ−組成物

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JPH064746B2
JPH064746B2 JP14556886A JP14556886A JPH064746B2 JP H064746 B2 JPH064746 B2 JP H064746B2 JP 14556886 A JP14556886 A JP 14556886A JP 14556886 A JP14556886 A JP 14556886A JP H064746 B2 JPH064746 B2 JP H064746B2
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博 甲木
正志 山本
琢也 諸岡
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Bridgestone Corp
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Bridgestone Corp
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,熱可塑性エラストマー組成物に関するもので
ある。
さらに詳しくは,芳香族モノ−アルケニルまたはモノ−
アルケニリデン芳香族炭化水素重合体ブロックAおよび
部分的にまたは完全に水素添加された脂肪族共役ジエン
炭化水素重合体ブロックBを有し,A−B−A構造から
なるブロック共重合体,ポリオレフィン樹脂,鉱物油系
軟化剤および高分子量ポリイソブチレンからなる熱可塑
性エラストマー組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
部分的にまたは完全に水素添加されたブロック共重合
体,ポリオレフィン樹脂および鉱物油系軟化剤からなる
組成物において,鉱物油系軟化剤は,該組成物の加工性
改良およびコスト低減の目的で配合することが既によく
知られている。
しかしながら,このようにして得られた組成物は,加圧
下または圧縮状態において,油の滲出(ブリード)が起
こり,成形品表面の汚染,接触物への移行等が生じる。
このためパッキン,足ゴム等加圧下で使用する用途への
適用が制限されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は,部分的にまたは完全に水素添加されたブロッ
ク共重合体,ポリオレフィン樹脂および鉱物油系軟化剤
からなる組成物の加圧下,または圧縮状態における油の
ブリードを除去または著しく減少することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは,上記の問題点を解決するべく鋭意検討し
た結果,下記の組成物により目的を達成することができ
ることを見出した。
即ち本発明は, (a)数平均分子量20,000〜100,000のモノ−アルケニル,
またはモノ−アルケニリデン芳香族炭化水素単量体から
なる末端重合体ブロックAを少くとも2つ有し,かつ,
数平均分子量50,000〜1,000,000の部分的に,または完
全に水素添加された脂肪族共役ジエン炭化水素重合体か
らなる中間重合体ブロックBを少くとも1つ有する,A
−B−A構造からなる選択的に水素添加されたブロック
共重合体100重量部, (b)ポリオレフィン樹脂5〜150重量部, (c)鉱物油系軟化剤4〜140重量部,および (d)粘度平均分子量10,000〜150,000の高分子量ポリイソ
ブチレン6〜160重量部, からなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物
に関するものである。
本発明において使用される成分(a)水添ブロック共重合
体の芳香族モノ−アルケニル,またはモノ−アルケニリ
デン炭化水素重合体ブロックAを構成する単量体は,ス
チレン,α−メチルスチレンまたは第3−ブチルスチレ
ン等であり,脂肪族共役ジエン炭化水素重合体ブロック
を構成する単量体は,ブタジエンまたはイソプレン等で
ある。
本発明において使用される水添ブロック共重合体の数平
均分子量90,000〜350,000の範囲であり,特に好ましく
は120,000〜220,000の範囲である。かかる水添ブロック
共重合体の代表例は,スチレン−エチレン,ブチレン−
スチレン構造をとり,SEBSの略称で呼ばれ,これは米国
シェルケミカル社より,クレイトン−G(KRATON-G)とい
う商品名で市販されている。
本発明において使用される成分(b)ポリオレフィン樹脂
は,ポリプロピレン,低密度ポリエチレン,中密度ポリ
エチレン,高密度ポリエチレン,エチレン−酢酸ビニル
共重合体,ポリブテン等である。
本発明で使用される成分(c)鉱物油系軟化剤は,ゴムの
軟化,増量,加工性向上に用いられるプロセルオイルま
たはエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油のうち,芳
香族炭化水とが30%以下の組成のパラフィン系またはナ
フテン系炭化水素油である。一般にこれら鉱物油系軟化
剤は,芳香環,ナフテン環およびパラフィン鎖の三者の
混合物であり、パラフィン鎖の炭化水素が全炭化水素中
50%以上占めるものがパラフィン系炭化水素油と呼ば
れ,ナフテン環状炭化水素が30〜45%のものがナフテン
系炭化水素油と呼ばれる。かかる成分(c)鉱物油系軟化
剤の含有量は4〜140重量部の範囲で,かつ(c)鉱物油系
軟化剤と成分(d)ポリイソブチレンの含有量の合計は20
〜200重量部である。
本発明において使用される成分(d)ポリイソブチレン
は,分子鎖中に二重結合を殆んど持たない高分子量のポ
リイソブチレンであり,その構造としては, のような一般式を持つものである。本発明に有効なポリ
イソブチレンは,粘度平均分子量10,000〜150,000,好
ましくは30,000〜90,000を有する透明な半固体状または
固体状のものである。
かかるポリイソブチレンの配合量としては,該組成物中
の成分(c)の鉱物油系軟化剤に対して,その重量比が3
0:70から80:20の範囲が好ましい。即ち,組成物中の
ポリイソブチレンは配合量を(d)重量部,鉱物油系軟化
剤の配合量を(c)重量部として,(d)/〔(c)+(d)〕=0.
3〜0.8の範囲である。
(d)/〔(c)+(d)〕が0.3以下では加圧または圧縮下にお
ける油のブリードを防止することができず,0.8以上で
は組成物の加工性改良効果が不十分であり,またコスト
高となる。
本発明における熱可塑性エラストマー組成物の油の滲出
は,通常の状態で経時的に発生するごく少量のブリー
ド,あるいは加熱または光照射等により促進されるブリ
ード等に比較して,加圧または圧縮という,極めて苛酷
な処理条件下におけるものであり,このブリード防止は
従来技術では到底なしえなかった画期的な方法といえ
る。即ち,通常のごく少量の油に滲出に対しては,特公
昭57-37618号公報に記載されている方法,即ち部分的に
あるいは完全に飽和されたブロック共重合体,ポリプロ
ピレンおよび増容炭化水素油からなる組成物に石油炭化
水素ワックスを添加する方法は,本発明の如き加圧,圧
縮下における油のブリード防止には有効でないことが,
本発明者らの追試の結果,確認された。
本発明の組成物の調製方法は,通常の熱可塑性プラスチ
ックの混練機械を用いて,機械的に溶融混練する方法が
最も一般的である。使用可能な混練機械としては,単軸
押出機,二軸押出機,バンバリーミキサー,二本ロール
等がある。各成分の混合操作は,同時に一括して行って
も,また,分割して行ってもよい。
本発明の組成物には、必要に応じて無機充填剤を配合す
ることができる。使用できる無機充填剤としては,炭酸
カルシウム,タルク,硫酸バリウム,シリカ,炭酸マグ
ネシウム,酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,ワ
ラストナイト,マイカ,水酸化カルシウム,水酸化マグ
ネシウム,クレー,酸化チタン等である。これらの無機
充填剤の中で,炭酸カルシウム,タルクが成形品外観上
および経済的にも好ましい。
無機充填剤の配合量は,成分(a)のブロック共重合体100
重量部に対して0〜200重量部が好ましい。200重量部を
超える配合では,成形性が低下し,外観の良好な成形品
が得られない。
また本発明においては,前記の成分以外に必要に応じ
て,顔料,酸化防止剤,熱安定剤,紫外線吸収剤,滑剤
等の添加剤を配合することができる。
〔実施例〕
以下実施例によって本発明の内容を具体的に説明する
が,本発明はそれによって範囲を限定されるものではな
い。これらの実施例および比較例における物性測定に用
いた試験法は以下の方法による。
(1)硬度:ASTM D−2240準拠,Aタイプ。
(2)破断点応力:JIS K6301準拠,JIS 3号ダンベル
引張速度200mm/min。
(3)破断点伸び: 同 上 (4)圧縮永久歪:JIS K6301準拠,圧縮率25%,70℃×
22hr。
(5)オイルブリード量:住化法,12.7×12.7×2mm厚の
試験片を圧縮永久歪試験器にて,0.3mm厚さに圧縮し,
この圧縮サンプルを70℃の加熱オーブン中に40時間放置
後,取出してその重量減を測定して,オイルブリード量
を算出した。
実施例1 数平均分子量31,000のポリスチレンブロックA,数平均
分子量130,000の完全水添ブロックBからなるA−B−
A構造を有するブロック共重合体100重量部,メルトフ
ローレート(JISK−7210準拠,230℃,2.16Kg)20g/
10分,密度0.91のポリプロピレン20重量部,パラフィン
系プロセスオイル(出光興産社製,ダイアナプロセスオ
イルPW−380)20重量部および粘度平均分子量50,000の
ポリイソブチレン(PIB−1とする。)30重量部をバン
バリーミキーにて,190℃で約8分間混練した。
混練後,単軸押出機にて押出し,ペレット化し,3.5オ
ンススクリューインライン型射出成形機にて各試験片に
成形し,物性測定を行った。
次にオイルブリード試験を実施するために,3.5オンス
射出成形機にて100×100×2mm厚のシートを成形し、こ
のシートより12.7×12.7×2mm厚の試験片を打抜き試験
に供した。
物性測定結果およびオイルブリード試験結果を第1表に
示す。
第1表より、本発明の組成物は加圧,圧縮下において,
油のブリードが全くみられないことがわかる。
実施例2 実施例1において,パラフィン系プロセスオイル70重量
部,PIB−1 65重量部を用いた以外は実施例1と同様
の方法にて実施した。
物性測定結果およびオイルブリード試験結果を第1表に
示す。
実施例3 実施例1において,パラフィン系プロセスオイル38重
量部,およびポリイソブチレンとして粘度平均分子量3
0,000のポリイソブチレン(PIB−2とする。)32重量部
を用いた以外は実施例1と同様の方法にて実施した。
物性測定結果およびオイルブリード試験結果を第1表に
示す。
比較例1 ブロック共重合体100重量部,ポリプロピレン20重量
部,およびパラフィン系プロセスオイル70重量部を配合
し,ポリイソブチレンを添加しないサンプルについて実
施例1と同様の操作を繰返した。
物性測定結果およびオイルブリード試験結果を第1表に
示す。
ポリイソブチレンを添加しない組成物は油のブリードを
示すことがわかる。
比較例2 実施例1において,パラフィン系プロセスオイル42重量
部,およびポリイソブチレンを配合しない以外は,実施
例1と同様の操作を繰返した。
物性測定結果およびオイルブリード試験結果を第1表に
示す。
〔発明の効果〕
本発明により,部分的にまたは完全に水素添加されたブ
ロック共重合体,ポリオレフィン樹脂および鉱物油系軟
化剤からなる熱可塑性エラストマー組成物において,そ
の加工性および物性を損うことなく,加圧下または圧縮
状態における油のブリードを除去または著しく減少せし
めることを可能にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−155284(JP,A) 特開 昭60−164524(JP,A) 特公 昭57−37618(JP,B2) 特公 昭59−31540(JP,B2)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)数平均分子量20,000〜100,000のモノ−
    アルケニル,またはモノ−アルケニリデン芳香族炭化水
    素単量体からなる末端重合体ブロックAを少くとも2つ
    有し,かつ,数平均分子量50,000〜150,000の部分的
    に,または完全に水素添加された脂肪族共役ジエン炭化
    水素重合体からなる中間重合体ブロックBを少くとも1
    つ有する,A−B−A構造からなる選択的に水素添加さ
    れたブロック共重合体100重量部, (b)ポリオレフィン樹脂5〜150重量部, (c)鉱物油系軟化剤4〜140重量部,および (d)粘度平均分子量10,000〜150,000の高分子量ポリイソ
    ブチレン6〜160重量部, から成ることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成
    物。
  2. 【請求項2】成分(a)モノ−アルケニル芳香族炭化水素
    重合体ブロックAがポリスチレンである特許請求の範囲
    第1項記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 【請求項3】成分(a)モノ−アルケニリデン芳香族炭化
    水素重合体ブロックAがポリ−α−メチルスチレンまた
    はポリ−第3−ブチルスチレンである特許請求の範囲第
    1項記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 【請求項4】成分(a)ブロック共重合体が,ブロックA
    としてポリスチレンブロックを2つ有し,ブロックBと
    してポリブタジエンブロック1つを有する選択的に水素
    添加されたブロック共重合体である特許請求の範囲第1
    項記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 【請求項5】組成物中の成分(c)鉱物油系軟化剤と(d)ポ
    リイソブチレンの含有量の合計が20〜200重量部である
    特許請求の範囲第1項記載の熱可塑性エラストマー組成
    物。
  6. 【請求項6】組成物中の成分(d)ポリイソブチレンの含
    有量と成分(c)鉱物油系軟化剤の含有量との関係が,(d)
    /〔(c)+(d)〕=0.3〜0.8である特許請求の範囲第1項
    記載の熱可塑性エラストマー組成物。
JP14556886A 1986-06-20 1986-06-20 熱可塑性エラストマ−組成物 Expired - Lifetime JPH064746B2 (ja)

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JP2673265B2 (ja) * 1988-05-12 1997-11-05 三菱化学株式会社 熱可塑性エラストマー組成物
JP2692194B2 (ja) * 1988-11-14 1997-12-17 日本合成ゴム株式会社 水素化ブロック共重合体及びその組成物

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