JPH0426620B2 - - Google Patents

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JPH0426620B2
JPH0426620B2 JP24538186A JP24538186A JPH0426620B2 JP H0426620 B2 JPH0426620 B2 JP H0426620B2 JP 24538186 A JP24538186 A JP 24538186A JP 24538186 A JP24538186 A JP 24538186A JP H0426620 B2 JPH0426620 B2 JP H0426620B2
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JP
Japan
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weight
parts
rubber
component
hydrogenated
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JP24538186A
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JPS63101446A (ja
Inventor
Yoshikuni Akyama
Yasushi Kishimoto
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP24538186A priority Critical patent/JPS63101446A/ja
Publication of JPS63101446A publication Critical patent/JPS63101446A/ja
Publication of JPH0426620B2 publication Critical patent/JPH0426620B2/ja
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  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、ブリードアウトが無く、高温(100
℃)でのゴム弾性(圧縮永久歪み)および表面平
滑性に優れた熱可塑性エラストマー材料で構成さ
れた事務機器用耐熱ゴムロールに関する。 (従来の技術) 近年、オフイスオートメーシヨン化が進み事務
機器用品、例えば複写機、コンピユーター、ワー
ドプロセツサー、フアクシミリ等は汎用事務機器
となつている。これら事務機器は高度な技術を駆
使して生みだされ、さらに改良はされているもの
の、良好な記録を行うため、これらの事務機器は
機構上、記録紙の送り部分にはゴムロールが使用
されており、このゴムロールは重要な部品となつ
ている。 従来、これらのゴムロールにはシリコーンゴ
ム、スチレン/ブタジエン共重合体ゴム、ポリブ
タジエンゴム、エチレン/プロピレン共重合体ゴ
ム等の加硫ゴムが使用されていた。 しかしながら、これらの加硫ゴムからなるゴム
ロールは、製造時に硫黄、加硫促進剤、加硫促進
助剤、離形剤、軟化剤、各種無機フイラー等を多
く配合するため、長期使用すると配合物とブリー
ドアウトが起こり記録紙への付着や、紙送り性能
の低下が発生したり、また表面平滑性が悪いた
め、紙送り性能の低下や印字のゆがみ、画像安定
性が十分でない等数多くの問題を含んでいるのが
現状であつた。 このため、これら加硫ゴムで作られたゴムロー
ルの問題点を改良する目的でいくつかの提案がな
されているが、なかでも例えば、特開昭61−
78853号公報には、特定の構造を有する水添ブロ
ツク共重合体、オイル、ポリオレフイン系樹脂か
ら成る熱可塑性エラストマーで成形したゴムロー
ルの提案がなされている。ここで提案されている
ゴムロールは、従来の加硫ゴムで成形したゴムロ
ールと比べ、硫黄などの加硫配合剤を含んでいな
いため配合剤のブリードアウトが改良されたもの
であつた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、この提案で得られるゴムロール
は、ポリオレフイン系樹脂を併用しているため、
供している水添ブロツク共重合体のいわゆるソフ
トセグメント部であるエチレンとブチレンの共重
合体部分と該ポリオレフイン樹脂との相溶性が良
好なため実質的にこのソフトセグメント領域を硬
くする欠点を有し、ゴム弾性を悪化させていた。
このため、添加するポリオレフイン樹脂の配合に
は制限があり、ゴムロールの表面平滑性と硬度お
よびゴム弾性(圧縮永久歪み)のバランスがいま
だ不十分であり、したがつてゴムロールの紙送り
性能に起因する印字および画像安定性は不十分な
ものであつた。 さらに、この従来技術で得られた熱可塑性エラ
ストマーを加熱転写の複写機用ゴムロールに使用
した場合、加熱転写温度が高いためゴムロールの
ゴム弾性が極度に悪化し、紙送り性能および画像
安定性は満足できるものではなかつた。 本発明は、上記した従来の公知の熱可塑性エラ
ストマー組成物では困難であつた問題点を解決す
るべくなされたものであつて、とくに熱可塑性エ
ラストマーとしての加工性、スクラツプのリサイ
クル使用可能性を有し、高温(100℃)圧縮永久
歪みに優れ、表面平滑性に優れたゴムロール成形
素材の要望に基づいて成されたものであり、この
要望がいまだかつてゴムロール成形素材としての
知られていない特定の成分からなる熱可塑性エラ
ストマー材料によつて十分に達成され、表面平滑
性、高温圧縮永久歪みに優れた事務機器用耐熱ゴ
ムロールをもたらすことを見いだしなされたもの
である。 (問題点解決の手段) すなわち、本発明は (a) 少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロツクAと、少なくとも1個の
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロツク
Bとから成るブロツク共重合体を水素添加して
得られる水添ブロツク共重合体 100重量部 (b) 非芳香族系ゴム用軟化剤 20〜300重量部 (c) ポリオレフイン系樹脂および/またはポリス
チレン系樹脂 20〜300重量部 (b) 結合単位 (ここで、R1,R2,R3およびR4はそれぞれ水
素、ハロゲン、炭化水素、または置換炭化水素
基からなる群から選択されるものである) からなり、還元粘度(0.5g/dl、クロロホル
ム溶液、30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲にあ
るホモ重合体および/または共重合体であるポ
リフエニレンエーテル樹脂 10〜250重量部 から成る熱可塑性エラストマー材料で一部分また
は全体が構成されている事務機器用耐熱ゴムロー
ルを提供する。 本発明でa成分として用いられる水添ブロツク
共重合体は、少なくとも2個のビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロツクAと、少なくとも
1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
ツクBとから成るブロツク共重合体を水素添加し
て得られるものであり、例えば、A−B−A、B
−A−B−A、(A−B−)4−Si、A−B−A−
B−A等の構造を有するビニル芳香族化合物−共
役ジエン化合ブロツク共重合体の水素添加された
ものである。この水添ブロツク共重合体は、ビニ
ル芳香族化合物を5〜60重量%、好ましくは10〜
50重量%含み、さらに、ブロツク構造について言
及すると、ビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロツクAが、ビニル芳香族化合物のホモ重合
体ブロツクまたは、ビニル芳香族化合物を50重量
%を超え好ましくは70重量%以上含有するビニル
芳香族化合物と水素添加された共役ジエン化合物
との共重合体ブロツクの構造を有しており、そし
てさらに、水素添加された共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロツクが、水素添加された共役
ジエン化合物のホモ重合体ブロツクまたは、水素
添加された共役ジエン化合物を50重量%を超え好
ましくは770重量%以上含有する水素添加された
共役ジエン化合物とビニル芳香族との共重合体ブ
ロツクの構造を有するものである。また、これら
のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロツ
クA、水素添加された共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロツクBは、それぞれの重合体ブロ
ツクにおける分子鎖中の水素添加された共役ジエ
ン化合物またはビニル芳香族化合物の分布がラン
ダム、テーパード(分子鎖中に沿つてモノマー成
分が増加または減少するもの)、一部ブロツク状
またはこれらの任意の組み合わせで成つていても
よく、該ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロツクおよび該水素添加された共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロツクがそれぞれ2個以
上ある場合は、各重合体ブロツクはそれぞれが同
一構造であつてもよく、異なる構造であつてもよ
い。 水添ブロツク共重合体を構成するビニル芳香族
化合物としては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレ
ン等のうちから1種または2種以上が選択でき、
中でもスチレンが好ましい。また水素添加された
共役ジエン化合物を構成する水添前の共役ジエン
化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン等のうちから1種又は2種以
上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよ
びこれらの組合せがこのましい。そして、水添さ
れる前の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロツクは、そのブロツクにおけるミクロ構造を任
意に選ぶことができ、例えばポリブタジエンブロ
ツクにおいては、1,2−ビニル結合構造が20〜
50%好ましくは25〜45%である。 また、上記した構造を有する本発明に共する水
添ブロツク共重合体の数平均分子量は5000〜
1000000、好ましくは10000〜800000、さらに好ま
しくは30000〜500000の範囲であり、分子量分布
〔重量平均分子量(w)と数平均分子量(n)
との比(w/n)〕は10以下である。さらに
水添ブロツク共重合体の分子構造は、直鎖状、分
岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのい
ずれであつてもよい。 これらのブロツク共重合体の製造方法としては
上記した構造を有するものであればどのような製
造方法で得られるものであつてもかまわない。例
えば、特公昭40−23798号公報に記載された方法
により、リチウム触媒を用いて不活性溶媒中でビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロツク共
重合体を合成し、次いで、かかるビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物ブロツク共重合体の水素
添加物の製造方法としては、例えば特公昭42−
8704号公報、特公昭43−6636号公報に記載された
方法で得ることもできるが、特に得られる水添ブ
ロツク共重合体の耐候性、耐熱劣化性に優れた性
能を発揮するチタン系水添触媒を用いて合成され
た水添ブロツク共重合体が最も好ましく、例え
ば、特開昭59−133203号公報、特開昭60−79005
号公報に記載された方法により、不活性溶媒中で
チタン系水添媒触の存在下に水素添加して、本発
明に供する水添ブロツク共重合体を合成すること
ができる。その際、ビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロツク共重合体の共役ジエン化合物
に基づく脂肪族二重結合は少なくとも80%水素添
加せしめ、共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロツク形態的にオレフイン性化合物重合体ブロ
ツクに変換させることができる。 また、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロツクA、および必要に応じて共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロツクBに共重合されて
いるビニル芳香族化合物に基づく芳香族二重結合
の水素添加率については特に制限はないが水素添
加率を20%以下にするのが好ましい。該水添ブロ
ツク共重合体中に含まれる非水添の脂肪族二重結
合の量は、赤外分光光度計、核磁気共鳴装置等に
より容易に知ることができる。 つぎに、本発明で(b)成分として用いられる非芳
香族系ゴム用軟化剤は、得られる組成物を柔軟な
ゴム状組成物とするための必須成分であり、非芳
香族系の鉱物油または液状もしくは低分子量の合
成軟化剤が適している。一般にゴムの軟化、増
容、加工性向上に用いられるプロセスオイルまた
はエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油系ゴム
用軟化剤は、芳香族環、ナフテン環およびパラフ
イン鎖の三者が組合わさつた混合物であつて、パ
ラフイン鎖の炭素数が全炭素中50%以上を占める
ものがパラフイン系と呼ばれ、ナフテン環炭素数
が30〜45%のものがナフテン系、または芳香族炭
素数が30%より多い物が芳香族系とされる。本発
明の成分(b)として用いられる鉱物油系ゴム軟化剤
は、上記の区分でナフテン系およびパラフイン系
のものが好ましく、芳香族炭素数が30%以上の芳
香族系のものは、前記成分(a)との組成において分
散性および溶解性の点で好ましくない。これらの
非芳香族系ゴム用軟化剤の性状は、37.8℃におけ
る動粘度が20〜500cst、流動点が−10〜−15℃お
よび引火点が170〜300℃を示すものが使用でき
る。その他に、合成軟化剤として液状ポリブテ
ン、液状の低分子ポリブタジエン等が使用可能で
あるが、上記鉱物油系ゴム用軟化剤のほうが良好
な結果を与える。 成分(b)の軟化剤の配合量は、成分(a)の100重量
部に対して20〜300重量部であり、好ましくは30
〜200重量部である。300重量部を超えた配合のも
のは、軟化剤のブリードアウトを生じやすく、最
終製品のゴムロールに粘着性を生ずるおそれがあ
り、機械的性質も低下せしめる。また20重量部未
満の配合では、得られる組成物が樹脂組成物に近
くなり、硬度が増し、柔軟性を失うほかに、経済
性の点からも好ましくない。 つぎに、本発明の(c)成分として用いられるポリ
オレフイン系樹脂および/またはポリスチレン系
樹脂は、成形時の加工性を改良するほかに、得ら
れるゴムロールの硬度を調整するために用いられ
る。ポリオレフイン系樹脂として、例えば、ポリ
エチレン、超高分子量高密度ポリエチレン、アイ
ソタクチツクポリプロピレンや、プロピレンと他
の小量のα−ホレフインの共重合体、例えばプロ
ピレン/エチレン共重合体、プロピレン/1−ヘ
キセン共重合体、プロピレン/4−メチル−1−
ペンテン共重合体、およびポリ(4−メチル−1
−ペンテン)、ポリブテン−1等を挙げるとがで
きる。ポリプロピレン系樹脂を用いる場合、
MFR(ASTM−D1238−L条件、230℃)は0.1〜
50g/10分、等に0.5〜30g/10分の範囲のもの
が好ましい。 また、ポリスチレン系樹脂としては、公知のラ
ジカル重合法、イオン重合法で得られるものが好
適に使用でき、その数平均分子量が5000〜
500000、好ましくは10000〜200000の範囲から選
択でき、分子量分布〔重量平均分子量(w)と
数平均分子量(n)の比(w/n)〕が5
以下のものが好ましい。具体的に例えば、ポリス
チレン、ゴム補強されたポリスチレン、ポリ(α
−メチルスチレン)、ポリ(p−第3ブチルスチ
レン)が挙げられ、これらを2種以上用いてもか
まわない。また同様に、これらポリマーを構成す
る単量体の混合物を重合して得られる共重合体で
あつてもかまわない。 上記した(c)成分の配合量は、成分(a)の水添ブロ
ツク共重合体100重量部に対して、20〜300重量部
の範囲で好適に選ぶことができ、なかでも30〜
150重量部が好ましい。300重量部を超えた配合で
は、得られるゴムロールの硬度が高くありすぎて
ゴム弾性(圧縮永久歪み)が悪化し好ましくな
い。20重量部未満の配合では、得られるゴムロー
ルのゴム弾性は良好なものの、成形時の加工性お
よび表面平滑性が悪化し好ましくない。 つぎに、本発明の(d)成分として用いられるポリ
フエニレンエーテル樹脂はゴムロールの高温での
ゴム弾性(圧縮永久歪み)を改良するための必須
成分であり、 結合単位 (ここで、R1,R2,R3およびR4はそれぞれ、水
素、ハロゲン、炭化水素、または置換炭化水素基
からなる群から選択されるものであり、互いに同
一でも異なつていてもよい) からなり、還元粘度(0.5g/dl、クロロホルム
溶液、30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲、よい好
ましくは0.20〜0.60の範囲にあるホモ重合体およ
び/または共重合体が用りられる。そして、この
ポリフエニレンエーテル樹脂としては公知のもの
を用いることができる。具体的な例としては、ポ
リ(2,6−ジメチル−1,4−フエニレンエー
テル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4
−フエニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジフエ
ニル−1,4−フエニレンエーテル、ポリ(2−
メチル−6−フエニル−1,4−フエニレンエー
テル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フエ
ニレンエーテル)などが挙げられ、さらに、2,
6−ジメチルフエノールと他のフエノール類(例
えば、2,3,6−トリメチルフエノールや2−
メチル−6−ブチルフエノール)との共重合体の
ごときポリフエニレンエーテル共重合体も挙げら
れる。なかでもポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フエニレンエーテル)、2,6ジメチルフエノ
ールと2,3,6−トリメチルフエノールとの共
重合体が好ましく、さらに、ポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フエニレンエーテル)が好まし
い。 ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フエニレン
エーテル)の場合はその還元粘度(0.5g/dl、
クロロホルム溶液、30℃測定)は、0.15〜0.70の
範囲のものが好ましく、より好ましくは0.30〜
0.60の範囲である。 成分(d)の配合量は、成分(a)の水添ブロツク共重
合体100重量部に対して10〜250重量部のなかから
好適に選ぶことができる。250重量部を超えた配
合では、得られるエラストマー組成物の硬度が高
くなりすぎて柔軟性が失われ樹脂状組成物とな
り、ゴム弾性〔圧縮永久歪み(100℃×22時間)〕
が劣り、好ましくない。また、10重量部未満の配
合では、ポリフエニレンエーテルを添加する効果
としての高温でのゴム弾性(圧縮永久歪み)の改
良が認められず、耐熱性能を有するゴムロールが
得られず好ましくない。 上記した(a)〜(d)成分のほかに、本発明の耐熱ゴ
ムロールを構成するエラストマー組成物はさらに
必要に応じて、無機充填剤を配合することも可能
であり、成分(a)の水添ブロツク共重合体100重量
部に対して300重量部以下、好ましくは必要に応
じて20〜250重量部を配合する。そのほかに難燃
剤、ガラス繊維、カーボン繊維、酸化防止剤、耐
熱安定剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光
安定剤、着色剤等を加えることが出来る。無機充
填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、カーボ
ンブラツク、タルク、クレー、水酸化マグネシウ
ム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成ケ
イ酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン等があり、
カーボンブラツクとしてはチヤンネルブラツク、
フアーネスブラツク等が使用できる。これらの無
機充填剤のうちタルク、炭酸カルシウムおよびフ
アーネスブラツクは経済的にも有利で好ましいも
のである。また導電性を付与するために導電性フ
イラーの添加も可能であり、例えば、ケツチエン
ブラツク等の導電性カーボンを用いてもかまわな
い。 本発明の耐熱ゴムロールに供することのできる
(a)〜(d)成分を主体とする熱可塑性エラストマーの
複合化方法としては、通常の樹脂組成物の製造あ
るいはゴム組成物の製造に際して用いられる方法
が採用でき、単軸押出機、二軸押出機、バンバリ
ーミキサー、加熱ロール、ブラベンダー、各種ニ
ーダー等の溶融混練機を用いて複合化することが
できる。この際、各成分の添加順序には制限がな
く、例えば全成分をヘンシエルミキサー、ブレン
ダー等の混合機で予備混合し上記の混練機で溶融
複合化したり、任意の成分を予備混合しマスター
バツチ的に溶融複合化し、さらに残りの成分を添
加し溶融複合化する等の添加方法が採用できる。
また、この際の溶融複合化する温度は、180℃〜
300℃の中から好適に選ぶことができる。 (発明の効果) 本発明のゴムロールは、各種事務機器、例えば
複写機、コンピユーター、フアクシミリ、ワード
プロセツサー、等のゴムロール部の高温環境下で
のゴム弾性(圧縮永久歪み)に優れた性能をしめ
す。 (実施例) 本発明を実施例によつてさらに詳細に説明する
が、これらの実施例により限定されるものではな
い。なお、これらの実施例および比較例におい
て、各種の評価に用いられた試験法は以下のとお
りである。 (1) 硬度〔−〕 JIS−K6301、Aタイプ (2) 引張強度〔Kg/cm2〕および伸び〔%〕 JIS−K6301、試料は2mm厚のインジエクシ
ヨンシートを用い、試験片は3ダンベルとし
た。 (3) 圧縮永久歪み〔%〕 JIS−K6301、100℃×22時間、25%変形 (4) 表面平滑性 JIS−B6501、表面あらさ計を用いて測定。 (5) 押出成形加工性 90mm径単軸押出拶にて、200℃で内径12mm、
外径26mmのパイプを押出成形し、パイプ状ゴム
ロール部品の肌荒れ状態、サージングの有無等
を総合判定した。 (6) 寸法精度 レーザーマイクロメーターを用い、上記(5)項
で得たパイの円筒度を両端と中心部で測定し、
3/100以内のバラツキを有するもの合格とし
た。 (7) ブリードアウトの有無 (2)項で得た2mm厚のインジエクシヨンシート
を80℃のギアーオーブンに2時間放置後、室温
まで冷却し、シートからの配合物のブリードア
ウトの有無を判定した。 また、配合した各成分は以下のとおりである。 (1)<成分(a−1)> 水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレ
ン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチ
レンの構造を有し、結合スチレン量30%、数平
均分子量173000、分子量分布1.07、水添前のポ
リブタジエンの1,2−ビニル結合量が41%、
水添率99%の水添ブロツク共重合体を特開昭60
−79005号公報に記載されたTi系水添触媒を用
いて合成し、成分(a−1)とした。 <成分(a−2)> ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を有し、結合スチルレ
ン量38%、数平均分子量159000、分子量分布
1.04、水添前のポリブタジエンの1,2−ビニ
ル結合量が38%、水添率99%の水添ブロツク共
重合体を特開昭60−79005号公報に記載された
Ti系水添触媒を用いて合成し、成分(a−2)
とした。 <成分(a−3)> ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレン
量33%のKRATON−G1651(シエルケミカル
社製)を成分(a−3)とした。 <成分(a−4)> (ポリスチレン−水素添加されたポリブタジ
エン−)4−Siの構造を有し、結合スチレン量38
%、数平均分子量121000、分子量分布1.43、水
添前のポリブタジエンの1,2−ビニル結合量
が43%、水添率99%の水添ブロツク共重合体を
特開昭60−79005号公報に記添されたTi系水添
触媒を用いて合成し、成分(a−4)とした。 (2) 成分(b) 出光興産(株)製ダイアナプロセスオイルPW−
380〔パラフイン系プロセスオイル、動粘度;
381.6cst(40℃)、30.1cst(100℃)、平均分子量
746、環分析値;CA=0%、CN=27%、CP=73
%〕 (3) 成分(c) 旭化成(株)製ポリプロピレン樹脂、M1300
〔MFR(230℃)=4g/10分〕 旭化成(株)製ポリスチレン樹脂、スタイロン
685〔MFR(200℃)=3g/10分 (4) 成分(d) ポリフエニレンエーテル樹脂として、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フエニレンエー
テル)還元粘度;0.57を合成した。 実施例1〜4、比較例1〜4 表1に示す各成分をヘンシエルミキサーで混合
し、50mm径の二軸押出機にて250℃の条件下で溶
融混練し、熱可塑性エラストマーのペレツトを得
た。このものを射出成形して物性用シートサンプ
ルを作成した。更に、押出成形を行いパイプ状ゴ
ムロール部品を作成した。これら成形物を用い各
種評価を実施し、結果を表1に載せた。 この結果から、本発明の熱可塑性エラストマー
材料で形成したゴムロール部品は高温でのゴム弾
性(圧縮永久歪み)に著しく優れ、更に表面平滑
性にも優れることが明らかとなつた。一方、従来
技術で得られる比較例のゴムロールは特に耐熱性
に劣つており、耐熱ゴムロールとして公適でない
ことが判明した。
【表】 実施例 5〜7 表2に示す各成分をヘンシエルミキサーで混合
し、50mmの二軸押出機にて250℃の条件下で溶融
混練し、熱可塑性エラストラーのペレツトを得
た。このものを射出成形して物性用シートサンプ
ルを作成した。更に、押出成形を行いパイプ状ゴ
ムロール部品を作成した。これら成形物を用い各
種評価を実施し、結果を表2に載せた。 この結果から、ポリスチレン樹脂またはポリス
チレン樹脂とポリプロピレンを併用した本発明の
組成物は、耐熱性に優れたゴムロールを提供する
ことが明らかになつた。 実施例 8 成分(a−1)の水添ブロツク共重合体100重
量部、(b)成分200重量部、(c)成分のポリスチレン
樹脂180重量部、(d)成分を200重量部を50mm径二軸
押出機にて260℃で溶融混練し熱可塑性エラスト
マーのペレツトを得た。このエラストマーを用い
て各種評価を実施したところ、硬度90、引張強度
147Kg/cm2、伸び400%、100℃圧縮永久歪46%で
あり、ゴムロール特性も優れていた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 少なくとも2個のビニル芳香族化合物を
    主体とする重合体ブロツクAと、少なくとも1
    個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
    ツクBとから成るブロツク共重合体を水素添加
    して得られる水添ブロツク共重合体 100重量部 (b) 非芳香族系ゴム用軟化剤 20〜300重量部 (c) ポリオレフイン系樹脂および/またはポリス
    チレン系樹脂 20〜300重量部 (b) 結合単位 (ここで、R1,R2,R3およびR4はそれぞれ水
    素、ハロゲン、炭化水素、または置換炭化水素
    基からなる群から選択されるものである) からなり、還元粘度(0.5g/dl、クロロホル
    ム溶液、30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲にあ
    るホモ重合体および/または共重合体であるポ
    リフエニレンエーテル樹脂 10〜250重量部 から成る熱可塑性エラストマー材料で一部分また
    は全体が構成されていることを特徴とする事務機
    器用耐熱ゴムロール。
JP24538186A 1986-10-17 1986-10-17 事務機器用耐熱ゴムロ−ル Granted JPS63101446A (ja)

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