JPH0647451B2 - 高純度珪酸水和物の製造方法 - Google Patents

高純度珪酸水和物の製造方法

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JPH0647451B2
JPH0647451B2 JP19756385A JP19756385A JPH0647451B2 JP H0647451 B2 JPH0647451 B2 JP H0647451B2 JP 19756385 A JP19756385 A JP 19756385A JP 19756385 A JP19756385 A JP 19756385A JP H0647451 B2 JPH0647451 B2 JP H0647451B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、高純度の珪酸水和物を製造する方法に係
り、特にテトラメトキシシランを原料として高純度の珪
酸水和物を製造する高純度珪酸水和物の製造方法に関す
る。
[従来の技術] 珪酸水和物は、例えばシリカゲルとして脱水剤、乾燥
剤、クロマトグラフ用吸着剤等の用途に使用されるほ
か、電子部品封止用樹脂組成物の充填剤、多成分系光フ
ァイバー、ファインセラミックス、光学ガラス、電子工
業用石英等の原料として使用される高純度の合成シリカ
を製造するためのシリカ製造原料としても使用されてい
る。
特に、合成シリカについては、それが電子部品封止用樹
脂組成物の充填剤として使用される封止用シリカである
と、LSIや超LSI等のようにその集積度が増すにつ
れ、α線崩壊物質のウランやトリウム等の元素、化合物
によるソフトエラーと称される誤動作が問題になり、こ
のα線崩壊物質の含有量ができるだけ低く、かつ、比表
面積が小さいものが要請されている。
そして、このような合成シリカの製造法としては、テト
ラメトキシシランやテトラエトキシシランを無機酸や有
機酸の存在下に加水分解してシリカゾルを製造し、この
シリカゾルをゲル化した後、焼成して合成シリカを製造
する方法(特開昭60-54930号公報)、テトラメトキシシ
ランをナトリウムアルコラートの含水メタノール溶液で
加水分解してシリカゾルを製造し、このシリカゾルをゲ
ル化した後、焼成して合成シリカを製造する方法(特開
昭59-182,237号公報)等が提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、テトラメトキシシランやテトラエトキシ
シランを無機酸や有機酸の存在下に加水分解する方法に
おいては、加水分解を無機酸や有機酸の存在下で行うの
で、反応容器としてステンレス製のものを使用するとこ
の反応容器の腐蝕の問題が生じ、また、ガラス製反応容
器を使用するとガラスからアルカリが溶出するという問
題が生じ、いずれの場合も封止用シリカとして使用可能
な程度に高純度の合成シリカを製造するためのシリカ製
造原料には適切でないという問題がある。また、テトラ
アルコキシシランをナトリウムアルコラートの含水メタ
ノール溶液で加水分解する方法においては、加水分解時
にナトリウムアルコラートを使用するので生成したシリ
カゾル中にナトリウムが残留し、この場合も高純度の合
成シリカを製造するためのシリカ製造原料には好ましく
ないという問題がある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、かかる観点に鑑みて創案されたもので、精製
テトラメトキシシランを炭酸ガスの存在下に加水分解す
る高純度珪酸水和物の製造方法である。
本発明で使用する精製テトラメトキシシランは、例え
ば、四塩化珪素にメタノールを作用させる方法、二硫化
珪素又は珪化マグネシウムにメタノールを作用させる方
法、金属珪素、珪化鉄、珪素鉄又はこれらの混合物とメ
タノールとを金属メチラートの存在下に反応させる方法
(特公昭45-8,217号公報)等により製造された粗テトラ
メトキシシランを従来公知の方法、例えば精密蒸溜法、
膜分離法、吸着法、抽出法等の方法で精製したものであ
り、好ましくはα線崩壊物質のウランやトリウム等の元
素の濃度が0.1ppb 以下となるように精製されたもの
である。本発明においては、原料としてテトラメトキシ
シランを使用することが必須であり、テトラエトキシシ
ラン等の他のテトラアルコキシシランでは、炭酸ガスを
使用してその加水分解反応を行っても非常に時間がかか
り、工業的に不利である。
本発明においては、精製テトラメトキシシランを炭酸ガ
スの存在下で加水分解して高純度の珪酸水和物を製造す
る。
この目的で使用する炭酸ガスは、それが不純物を可及的
に除去したものであればよく、例えばメンブランフィル
ター等の手段で精製した炭酸ガスを使用するのがよい。
この炭酸ガスの使用量については、テトラメトキシシラ
ンの加水分解反応の反応系に飽和する量であり、この炭
酸ガスの添加は反応系に炭酸ガスを吹込むことにより行
われる。
また、本発明において、加水分解に使用する水の量は、
理論的にはテトラメトキシシラン1モルに対して4モル
でよいが、加水分解反応をより完全に進行させる上で好
ましくは4.4モル以上使用するのがよく、より好まし
くは8〜12モルである。使用する水の量が少なすぎる
とテトラメトキシシランの一部が加水分解されずに残留
し、ゲル化させて熱処理することにより合成シリカを製
造した際に合成シリカ中に不純物として炭素が残る。
また、テトラメトキシシランを加水分解する際の反応温
度については特に制限はないが、通常0℃から加水分解
して生成するメタノールの沸点までの温度で行われ、例
えば大気圧下で加水分解を行う場合、通常0〜64℃、
好ましくは30〜60℃である。反応温度が0℃より低
いと加水分解速度が非常に遅くなるという問題が生じ、
また、反応温度が64℃より高いとゲル化が急速に進ん
で反応の制御が難しくなるという問題が生じる。
さらに、本発明の加水分解反応は、バッチ式で行っても
よく、また、連続式で行ってもよい。反応をバッチ式で
行う場合は、例えば、反応容器にテトラメトキシシラン
をそのままあるいはアルコール溶液として仕込み、これ
に炭酸ガスを吹込みながら水を加えてシリカゾルを製造
し、必要により生成したシリカゾルをゲル化して濾過し
乾燥する方法等で行うことができ、また、反応を連続的
に行う場合には、例えば、テトラメトキシシランあるい
はそのアルコール溶液及び水を定量ポンプで連続的に送
込むと共に、炭酸ガうをボンベより流量調整して反応容
器に連続的に送込み、生成したスラリーを反応容器から
連続的に取出し、必要によりゲル化させて乾燥する方法
等で行うことができる。そして、この加水分解反応に使
用する反応容器としては、反応系が容器を腐蝕したり、
容器からナトリウムを溶出させる等の虞がないので、ガ
ラス製のもの、ステンレス製のもの、テフロン等の樹脂
ライニングしたもの等、種々のものを使用することがで
きるので材質選定が容易になる。
本発明方法で製造された珪酸水和物は、それをシリカゾ
ルとしてそのまま使用してもよく、また、ゲル化させて
乾燥することによりシリカゲルとして使用してもよく、
さらに、例えばこのシリカゲルを500〜1300℃で
高温処理し、封止用シリカ等の用途に使用される合成シ
リカを製造してもよい。さらに、1800〜2000℃
の溶融処理すれば、多成分系光ファイバー用のシリカ原
料とすることができる。
[実施例] 以下、実施例及び比較例に基づいて本発明方法を具体的
に説明する。
実施例1 撹拌装置付きガラス製反応容器に精製テトラメトキシシ
ラン100重量部とメタノール12重量部とを仕込み、
0.2μのメンブランフィルターを通過させて精製した
炭酸ガスを反応容器内を炭酸ガスで飽和状態に維持でき
る速度で吹込みながら撹拌下に60重量部の水を3回に
分けて装入し、加水分解を行った。1回目の水20重量
部を装入した後、1時間で反応温度は20℃から25℃
まで上昇して反法系が透明になり、2回目の水20重量
部を装入した後、30分で反応温度は25℃から35℃
まで上昇して反応系が透明になり、さらに、3回目の水
20重量部を装入した後、10分で反応温度は35℃か
ら50℃まで上昇して反応系が透明になり、加水分解反
応が終了した。
反応終了後、この反応系は30分でゲル化し、次いで濾
過し水洗して200℃で5時間乾燥させて、乾燥シリカ
ゲル38.2重量部を得た。得られたシリカゲル中に含
まれている不純物について、ウラン及びトリウムについ
ては放射化分析により、また、他の原子についてはフレ
ームレス原子吸光分析によりそれぞれ分析した。結果を
第1表に示す。
実施例2 反応容器として撹拌機付きステンレス製反応容器を使用
し、また、精製テトラメトキシシラン100重量部に対
してメタノール13.3重量部及び水58.7重量部を
使用し、この水を4回に分けて装入した以外は実施例1
と同様にして加水分解反応を行い、乾燥シリカゲル3
9.3重量部を得た。得られたシリカゲル中に含まれて
いる不純物について、実施例1と同様の方法でそれぞれ
分析した。結果を第1表に示す。
比較例1 炭酸ガスの代りに35重量%塩酸水溶液0.1重量部を
使用した以外は実施例1と同様にしてシリカゲルを製造
した。得られたシリカゲル中に含まれている不純物につ
いて、実施例1と同様の方法でそれぞれ分析した。結果
を第1表に示す。
比較例2 テトラアルコキシシランとしてテトラエトキシシランを
使用し、水を1度に加えた以外は実施例1と同様にして
加水分解反応を行ったが、反応時間20時間後も反応系
の白濁は消えず、ガスクロマトグラフ分析の結果テトラ
エトキシシランの加水分解反応が進行していないことが
判明した。
[発明の効果] 本発明方法によれば、加水分解反応の際にステンレス製
反応容器やガラス製反応容器を使用しても反応系に不純
物が入ることがなく、また、反応操作が容易になってそ
の生産性が向上するほか、封止用シリカとしても使用可
能な高純度合成シリカを製造し得る高純度の珪酸水分物
を容易に製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精製テトラメトキシシランを炭酸ガスの存
    在下に加水分解することを特徴とする高純度珪酸水和物
    の製造方法。
JP19756385A 1985-09-09 1985-09-09 高純度珪酸水和物の製造方法 Expired - Lifetime JPH0647451B2 (ja)

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