JPH0647440Y2 - 布の自動皺伸装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、布の自動皺伸装置に関するものである。

「従来の技術」 ホテル等においては、毎日枕カバーとナプキンを大量に
洗濯しなければならない。そしてまた、洗濯した後でア
イロン掛けをして、布の皺のばしをしなければならな
い。

しかし、洗濯して乾かした布に直接アイロン掛けを行な
うことは、乾いた皮はまだ多くの皺が残っていることか
ら、手間がかかり過ぎる。

しかも、大量に処理しなければならないら、多大な労力
と時間を費やさなければならない。

このことから、従来この点の改善が望まれていた。

「考案が解決しようとする課題」 そこで、本考案者らは、アイロン掛けを行なう前処理と
して、洗濯後の乾かした布の皺をある程度まで伸ばし、
最後に仕上げとしてアイロン掛けを行なうようにすれ
ば、従来のアイロン掛けのみによる場合に比してはるか
に能率が向上し、労力の軽減とスピードアップを図るこ
とができるということを知見し、該目的に沿った装置に
ついて鋭意研究した結果、本考案を完成するに至ったも
のである。

「課題を解決するための手段」 然して、本考案の要旨は、台板と側板とからなる装置本
体と、該装置本体の側板の上部に配設され、上面に後記
メッシュベルトの移動方向に沿って吸引口が穿設された
吸気箱と、該吸気箱と後記吸気箱に吸引管を介して接続
され、後記吸気箱の吸気を所定のタイミングで停止する
真空ポンプと前記吸気箱の前後に配置された駆動ローラ
に掛け回され、前記吸気箱の外周面に摺接して移動する
エンドレスメッシュベルトと、前記メッシュベルトの手
前側下方に、これと直交するように配設され、布の移動
方向と反対の方向に回転せしめられるスパイラルブラシ
と、前記メッシュベルトの奥側上方に、これと直交する
ように配設され、前記スパイラルブラシと逆方向に回転
せしめられるスパイラルブラシと、前記メッシュベルト
の奥側端部上方に配設され、下面に後記メッシュベルト
の移動方向に沿って吸引口が穿設された吸気箱と、該吸
気箱の前後に配置された駆動ローラに掛け回されて、前
記メッシュベルトと逆方向に回転移動せしめられ、該吸
気箱の外周面に摺接して移動するエンドレスメッシュベ
ルトと、該メッシュベルトの下方に配設され、該メッシ
ュベルトと平行して移動する受とりバーとからなる布の
自動皺伸装置にある。

「作用」 次に、本考案の作用について説明する。

布の一端側を手前側のメッシュベルト上に載せると、該
メッシュベルトに吸着されて該布が先方に引かれて行
く。尚、該メッシュベルトの内側には、真空ポンプに接
続された吸気箱があり、これにより布がメッシュベルト
に吸着されるものである。このとき布の下面は、前記メ
ッシュベルトより下側に配置され且つ布の移動方向と逆
方向に回転する手前側のスパイラルブラシによってこす
られる。これによって布の下面は、前後方向及び幅方向
の全体にわたって皺が伸ばされる。（第３図参照） また、布の先端部が奥側のメッシュベルトの位置に達し
て、これに上面を吸着されると、今後は布の上面が、前
記手前側のスパイラルブラシと逆方向に回転する奥側の
スパイラルブラシによってこすられる。

そして、奥側のメッシュベルトによって吸着されて引っ
張られているうちに、該奥側のスパイラルブラシによっ
て布の上面の皺が全体にわたって伸ばされる。（第４図
参照） 最後に、奥側のメッシュベルトの内側にある吸気箱の吸
気を停止すると、該奥側のメッシュベルトに吸着されて
いた布はこれから剥がれて落下した該奥側のメッシュベ
ルトの下方において、該メッシュベルトと平行して移動
する受け取りバーによって受け止められるものである。
（第５図参照） 「実施例」 以下、本考案の実施例について図面を参照しつつ説明す
る。

第１図は全体斜視図、第２図は要部の一部縦断側面図、
第３図乃至第５図は作用説明図である。

図中、１は台板1aと側板1b,1bとからなる装置本体であ
る。２は前記装置本体１の側板1b,1bの上部に配設され
た吸気箱であり、吸引管３を介して台板1a上に固定され
た真空ポンプ４に接続されている。また、該吸気箱２の
上面には、後記メッシュベルトの移動方向に沿って吸引
口2aが穿設されている。尚、該吸気箱２は、本実施例で
は厚さ60mm、長さ420mm、幅730mmとしている。また、前
記真空ポンプ４は、後記奥側の吸気箱の吸気を所定のタ
イミングで停止するようになされている。

５は前記吸気箱２の外周面に摺接して移動するエンドレ
スメッシュベルトである。尚、該メッシュベルト５は、
網目の大きさが1.5〜2.0mm程度のものが好ましい。

また、該メッシュベルト５は前記吸気箱２の前後に配置
された駆動ローラ6,7に掛け回されている。

８は布の下面の皺伸ばし用スパイラルブラシであり、前
記メッシュベルト５の手前側の下方に、これと直交する
ように配設されている。また、該スパイラルブラシ８は
布の移動方向と反対の方向（矢標参照）に回転せしめら
れる。

９は該スパイラルブラシの回転軸である。

10は布の上面の皺伸ばし用スパイラルブラシであり、前
記メッシュベルト５の奥側上方に、これと直交するよう
に配設されている。また、該スパイラルブラシ10は、前
記スパイラルブラシ８と逆方向に回転せしめられるもの
である。

11は前記メッシュベルト５の奥側端部上方に配設された
吸気箱であり、吸引管12を介して前記真空ポンプ４に接
続されている。また、該吸気箱11の下面には、後記メッ
シュベルトの移動方向に沿って吸引口11aが穿設されて
いる。

尚、該吸気箱11の寸法は、前記吸気箱２と同一である。

13は前記吸気箱11の外周面に摺接して移動するエンドレ
スメッシュベルトである。また、該メッシュベルト13は
前記メッシュベルト５と逆方向に回転移動するものであ
る。

また、該メッシュベルト13は前記吸気箱11の前後に配置
された駆動ローラ14,15に掛け回されている。

16は前記メッシュベルト13の下方に配設された受とりバ
ーであり、メッシュベルト13と平行して移動するもので
ある。該受けとりバー16はメッシュベルト13から落下す
る布を受けとり、装置本体の奥に向けて移動するもので
ある。

また、該受け取りバー16は装置本体１の側板1b,1b内面
に夫々取り付けられた駆動チェーン17,17間に架け渡さ
れている。18は該駆動チェーン17のスプロケットホイー
ルである。

また、その他図中19は布を示す。

「考案の効果」 本考案は上記の如き構成、作用であるから、自動的に布
の皺伸ばしを行なうことができるものである。そしてま
た、本装置をアイロン掛けの前処理に用いることによ
り、アイロン掛けのみによって行なっていた従来の方法
に比して、はるかに労力の軽減とスピードアップをはか
ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体斜視図、第２図は要部の一部縦断側面図、
第３図乃至第５図は作用説明図である。 符号の説明 １…装置本体、1a…台板 1b,1b…側板、２…吸気箱 2a…吸引口、３…吸引管 ４…真空ポンプ、５…メッシュベルト 6,7…駆動ローラ、８…スパイラルブラシ 10…スパイラルブラシ 11…吸気箱、11a…吸引口 13…メッシュベルト 14,15…駆動ローラ 16…受けとりバー、17…チェーン 18…スプロケットホイール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】台板1aと側板1b,1bとからなる装置本体１
   と、該装置本体１の側板1b,1bの上部に配設され、上面
   に後記メッシュベルト５の移動方向に沿って吸引口2aが
   穿設された吸気箱２と、該吸気箱２と後記吸気箱11に吸
   引管3,12を介して接続され、後記吸気箱11の吸気を所定
   のタイミングで停止する真空ポンプ４と、前記吸気箱２
   の前後に配置された駆動ローラ6,7に掛け回され、前記
   吸気箱２の外周面に摺接して移動するエンドレスメッシ
   ュベルト５と、前記メッシュベルト５の手前側下方に、
   これと直交するように配設され、布の移動方向と反対の
   方向に回転せしめられるスパイラルブラシ８と、前記メ
   ッシュベルト２の奥側上方に、これと直交するように配
   設され、前記スパイラルブラシ８と逆方向に回転せしめ
   られるスパイラルブラシ10と、前記メッシュベルト２の
   奥側端部上方に配設され、下面に後記メッシュベルト13
   の移動方向に沿って吸引口1aが穿設された吸気箱11と、
   該吸気箱11の前後に配置された駆動ローラ14,15に掛け
   回されて、前記メッシュベルト５と逆方向に回転移動せ
   しめられ、該吸気箱11の外周面に摺接して移動するエン
   ドレスメッシュベルト13と、該メッシュベルト13の下方
   に配設され、該メッシュベルト13と平行して移動する受
   けとりバー16とからなる布の自動皺伸装置。