JPH0647060U - 自動車用防曇ガラス - Google Patents

自動車用防曇ガラス

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JPH0647060U
JPH0647060U JP8954792U JP8954792U JPH0647060U JP H0647060 U JPH0647060 U JP H0647060U JP 8954792 U JP8954792 U JP 8954792U JP 8954792 U JP8954792 U JP 8954792U JP H0647060 U JPH0647060 U JP H0647060U
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Abstract

(57)【要約】 【構成】自動車用ガラス面上に、バスバー3、3間の熱
線2の長さの最短LS と最長LL との比がLS /LL
0.51であり、ガラス露出末端5より上辺側のガラス
露出部6では、一定な電力密度(ガラス単位面積当りの
熱線の消費電力)になるように熱線を配置するととも
に、ガラス露出末端5より下辺側のガラス隠蔽部7で
は、余剰熱線を任意の位置に配置してなる自動車用防曇
ガラス。 【効果】自動車用防曇ガラスの露出部について均一な発
熱分布を有し、車室内側のガラス結露に対して均一な防
曇効果を得る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車用防曇ガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、実公昭47−16600号公報に記載されているように、ガラス板の表 面に導電性フリットからなる複数の抵抗線条を相互に数センチメートルの間隔で 焼きつけ、これらの抵抗線条に通電し発熱させることによって、ガラス板の表面 の曇りを防止するようにした型式の自動車等用防曇ガラスが知られている。しか しながら、局部的な異常発熱や発熱不足を生じ均一な発熱分布を得るには至って いなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、従来知られていなかった均一な発熱分布を得るための熱線パターン を有する自動車用防曇ガラスを新規に提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は、自動車の窓に開閉自在に取りつけられるガラスであって、該ガラス はガラスが閉められた状態でガラス板面が外部に露出する露出部分とその状態で 窓のガラスの収納部内に位置されてガラス板面が外部に露出しない隠蔽部とを有 しており、前記ガラスの隠蔽部には、対をなしたバスバーが隔置して形成されて おり、かつ、前記ガラスの露出部には前記の対をなしたバスバー間を結ぶように 複数本の熱線が所定のパターンを持って形成され、更にそのうちの数本が隠蔽部 内において任意の長さが達成されるように所定のパターンを持って形成されてお り、バスバー間の長さが最長のLL を有する熱線とバスバー間の長さが最短のL S を有する熱線の長さの比(LS /LL )を0.51以上としたことを特徴とす る自動車用防曇ガラスを提供するものである。
【0005】 また、本考案は、自動車の窓に固定して嵌め込まれるガラスであって、該ガラ スはガラスが嵌め込まれた状態でガラス板面が外部に露出する露出部分とその状 態でガラス板面が外部に露出しない隠蔽部とを有しており、前記ガラスの隠蔽部 には、対をなしたバスバーが隔置して形成されており、かつ、前記ガラスの露出 部には前記の対をなしたバスバー間を結ぶように複数本の熱線が所定のパターン を持って形成され、更にそのうちの数本が隠蔽部内において任意の長さが達成さ れるように所定のパターンを持って形成されており、バスバー間の長さが最長の LL を有する熱線とバスバー間の長さが最短のLS を有する熱線の長さの比(L S /LL )を0.51以上としたことを特徴とする自動車用防曇ガラスを提供す るものである。
【0006】
【実施例】
本考案の自動車用防曇ガラスの一実施例を図1〜3に示す。図1は本考案の基 本的構成の正面図であり、1は窓ガラスであって、6は露出部である。5は窓ガ ラス露出末端を示し、これより下方は隠蔽部7である。窓ガラス1の窓ガラス露 出末端5より下方に1対のバスバー3、3が配置される。2は通電により発熱す る線条の熱線であり、バスバー3、3間は複数の熱線2で結ばれる。複数の熱線 2のそれぞれ熱線は、それぞれがほぼ一定の間隔を保つパターンで窓ガラス露出 面上に全体にわたって設けられ、また、複数の熱線2の内の窓ガラス露出面に収 まり切れない数本(以下、余剰熱線という)は、窓ガラス隠蔽部にそれぞれがほ ぼ一定の間隔を保つパターンで収められるようにするのが好ましい。熱線2とバ スバー3は、例えば、車室内側の窓ガラス1上に銀ペーストを印刷後焼成したも のである。4は端子であり、端子4はバスバー3上にハンダ付けされ電気的に接 合されている。端子4に電圧を印加することにより、各熱線に電流が流れ、熱線 が発熱する。
【0007】 バスバー3、3間の熱線の長さの最短LS と最長LL との比はLS /LL ≧0 .51とする。熱線幅については製造要件上の0.4m/m以上、自動車の保安 部品の基準の要件上の1m/m以下とし、また、熱線間隔については同保安部品 要件上の23m/m以上、防曇機能の発現の要件上の35m/m以下として、窓 ガラス露出末端5より上辺側の窓ガラス露出部では、一定な電力密度(窓ガラス 単位面積当りの熱線の消費電力)になるように熱線を配置し、窓ガラス露出末端 5より下辺側の窓ガラス隠蔽部では、余剰熱線を任意の位置に配置する。
【0008】 上記構成について具体的に示す。窓ガラス1の寸法を511×600m/m、 窓ガラス露出部(窓ガラス露出末端5より上辺側)での防曇面積を0.21m2 、熱線2の本数6本、上辺側からの各熱線の長さ1246、1119、1103 、974、896、856m/m、幅0.94、0.74、0.58、0.49 、0.45m/m、相隣る熱線との間隔を窓ガラス露出部では35m/m及び窓 ガラス隠蔽部では任意、各熱線の厚み及び抵抗率を一定、端子4から各熱線に至 るまでのバスバー3の抵抗値を充分小さいものとし、端子間抵抗値1.90Ω、 端子間電圧12Vとする。このときの窓ガラス露出部での電力密度分布、発熱分 布をそれぞれ図2、図3に示す。本考案の構成によれば、電力密度分布が一定で あり、ほぼ均一な発熱分布を得る。
【0009】 以上の例では、ドアー用窓ガラスについて説明したが、本考案は他の自動車用 窓ガラスについても全く同様に適用される。
【0010】 次に図4に従来技術(主にドアー用窓ガラスに適用されている、熱線の長さの 最長と最短との比を指定せず、余剰熱線を隠蔽部に収めないもの)と準ずる例を 示す。熱線2の本数7本、上辺側からの各熱線の長さ1228、1112、99 0、856、721、584、441m/m、幅1.0、0.9、0.8、0. 7、0.6、0.5、0.4m/m、相隣る熱線との間隔を35m/m、各熱線 の厚み及び抵抗率を一定、端子4から各熱線に至るまでのバスバー3の抵抗値は 充分小さいものとし、端子間抵抗値1.90Ω、端子間電圧12Vとする。この ときの電力密度分布、発熱分布をそれぞれ図5、図6に示す。従来例の構成では 、電力密度分布が一定とはならず、均一な発熱分布が得られない。
【0011】
【作用】
本考案において、バスバー間の熱線の長さの最短LS と最長LL との比LS / LL ≧0.51は以下のように作用し、窓ガラス露出部に均一な発熱分布を得る 。n本目の熱線の両端の抵抗値rn 、長さLn 、相隣る熱線との間隔pn 、熱線 の幅dn 、厚みt、抵抗率ρ、熱線両端の電圧Vとすると、電力密度Wn は(1 )式となる。
【0012】
【数1】
【0013】 このとき、熱線幅制約条件(0.4〜1.0m/m)、熱線間隔制約条件(2 3〜35m/m)内で各熱線の電力密度が一定となる条件は、最短熱線では電力 密度WS 抑制のため、dS =0.4m/m、pS =35m/m、最長熱線では電 力密度WL 促進のためdL =1.0m/m、pL =23m/mとすると、WL = WS 及び(1)式から(2)式となる。
【0014】
【数2】
【0015】 従って、バスバー間の熱線の長さの最短LS と最長LL との比をLS /LL ≧ 0.51とし、窓ガラス露出部では一定な電力密度になるように熱線を配置し、 窓ガラス隠蔽部では余剰熱線を配置することで、窓ガラス露出部に均一な電力密 度分布が得られ、所望の発熱分布が得られる。
【0016】
【考案の効果】 本考案では、自動車用防曇ガラスの露出部について均一な発熱分布を有し、車 室内側の窓ガラス結露に対して均一な防曇効果を得る。また、防曇面積内の任意 の範囲に対して電力密度分布を高く設定することにより、優先的に防曇効果を得 ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の正面図
【図2】本考案の実施例における電力密度分布図
【図3】本考案の実施例における温度分布図
【図4】従来例の正面図
【図5】従来例における電力密度分布図
【図6】従来例における温度分布図
【符号の説明】
1:窓ガラス 2:熱線 3:バスバー 4:端子 5:窓ガラス露出末端 6:窓ガラス露出部 7:隠蔽部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の窓に開閉自在に取りつけられるガ
    ラスであって、該ガラスはガラスが閉められた状態でガ
    ラス板面が外部に露出する露出部分とその状態で窓のガ
    ラスの収納部内に位置されてガラス板面が外部に露出し
    ない隠蔽部とを有しており、前記ガラスの隠蔽部には、
    対をなしたバスバーが隔置して形成されており、かつ、
    前記ガラスの露出部には前記の対をなしたバスバー間を
    結ぶように複数本の熱線が所定のパターンを持って形成
    され、更にそのうちの数本が隠蔽部内において任意の長
    さが達成されるように所定のパターンを持って形成され
    ており、バスバー間の長さが最長のLL を有する熱線と
    バスバー間の長さが最短のLS を有する熱線の長さの比
    (LS /LL )を0.51以上としたことを特徴とする
    自動車用防曇ガラス。
  2. 【請求項2】自動車の窓に固定して嵌め込まれるガラス
    であって、該ガラスはガラスが嵌め込まれた状態でガラ
    ス板面が外部に露出する露出部分とその状態でガラス板
    面が外部に露出しない隠蔽部とを有しており、前記ガラ
    スの隠蔽部には、対をなしたバスバーが隔置して形成さ
    れており、かつ、前記ガラスの露出部には前記の対をな
    したバスバー間を結ぶように複数本の熱線が所定のパタ
    ーンを持って形成され、更にそのうちの数本が隠蔽部内
    において任意の長さが達成されるように所定のパターン
    を持って形成されており、バスバー間の長さが最長のL
    L を有する熱線とバスバー間の長さが最短のLS を有す
    る熱線の長さの比(LS /LL )を0.51以上とした
    ことを特徴とする自動車用防曇ガラス。
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