JPH0645976U

JPH0645976U - 建設資材搬送装置用吊具

Info

Publication number: JPH0645976U
Application number: JP8208392U
Authority: JP
Inventors: 務熊沢
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1992-11-27
Filing date: 1992-11-27
Publication date: 1994-06-24
Anticipated expiration: 2005-08-02
Also published as: JPH0734076Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】資材の荷積み・荷降ろしを容易にし、資材の
搬入出用の開口部とし余分な開口を削減する。【構成】横行用レール３、３を転動する横行トロリ５
と資材Ｄを支持する枠体６とで左右一対の吊具４、４を
構成し、吊具４、４を対峙させた状態で横行トロリ５が
枠体６の内側にあるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建設資材搬送装置、特に自動搬送装置に用いて好適な荷吊具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

建設工事における建設資材の搬送は、大別して垂直搬送と水平搬送とがあり、このうち垂直搬送は、多くの場合、建設工事の初期段階ではもっぱらクレーンによる建設資材の吊り上げが行われ、建設工事が進み建物躯体の完成が近付くと建物躯体の外壁等にガイドレールを敷設しそのガイドレールに沿って昇降する昇降台による垂直搬送が併用される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、建設工事において垂直搬送は大きなウエイトを占め、特に仕上げ工事、設備工事段階では、多品種の資材が集中して搬入されるので、迅速に搬送しないと工程に及ぼす影響が大きい。

【０００４】さて、昇降台による資材の垂直搬送において比較的多くの人手と時間を要するのは、資材の昇降台に吊設された吊具への荷積みと荷解放である。

【０００５】また、建物躯体の外壁にガイドレールを敷設しそのガイドレールに沿って昇降する昇降台による垂直搬送では、昇降台により資材を所定の階段まで垂直搬送し、次いで建物躯体の外壁に形成した開口部より、資材を荷積みした吊具は外壁外より建物躯体内部へ水平移動されるが、その開口部の大きさを資材の大きさ以上の余分な大きさのものとしなければならない構造の吊具は好ましいものではない。

【０００６】したがって、本考案は、建物躯体の外壁に或いは、床開口部内にガイドレールを敷設しそのガイドレールに沿って昇降する昇降台により資材を垂直搬送する装置において、資材の吊具への荷積み及び荷解放が迅速かつ容易に行うことができ、また建物躯体の外壁に形成した荷の搬入出開口部として余分の開口を必要としない建設資材搬送装置用吊具を提供するにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために本考案によれば、建物躯体の外壁の開口部の両側、或いは床開口部内等に設けられた左右一対のガイド部材に沿って昇降する昇降台にスライド機構を介して吊設される建設資材の吊具において、その吊具は、相互に接近・離隔し建設資材の荷積み・荷解放を行う左右一対よりなり、各吊具は、前記スライド機構を介して前記昇降台に支持される前後一対の横行用レールに沿って転動する横行トロリと、その横行トロリと一体とされていて建設資材を支持する方形状の枠体とよりなり、左右一対の吊具を対峙させた状態において前記横行トロリが前記枠体よりも内側に在る建設資材搬送装置用吊具が提供される。

【０００８】

【作用】

左右一対の吊具の間隔を縮めた状態で両吊具の方形状の枠体で資材を支持し荷積みする。そして巻上装置により吊具を吊設した昇降台をガイド部材に沿って上昇させ、所定の階層に来たら停止させる。次いで昇降台に備えているスライド機構により、資材を支持した吊具を建物躯体の外壁の開口部を通して建物躯体内に搬入する。その際、左右一対の吊具を対峙させた状態において、横行用レールに沿って転動する横行トロリが資材を支持する方形状の枠体よりも内側にあるので、建物躯体の外壁の開口部の巾とほぼ同じ巾の大きさの資材を搬入することができる。また左右一対の吊具の間隔を拡げることにより荷解放を行う。

【０００９】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例について説明する。

【００１０】図１及び図２において、躯体工事が略完了した躯体Ａの各階１Ｆ〜８Ｆの外壁Ｂには長方形の荷の搬入出用開口部Ｃが形成されている。そして、外壁Ｂの各開口部Ｃの両側には一対のガイド部材１、１が敷設されており、そのガイド部材１、１に沿って昇降する昇降台２が設けられている。この昇降台２には、本考案が対象とする吊具４がスライド機構（図示は省略）を介して吊設されている。昇降台２は巻上機（図示は省略）により昇降される。

【００１１】１Ｆで吊具４に荷積みされた建設資材Ｄは、昇降台２により例えば８Ｆまで上昇され、次いでスライド機構により吊具４が水平移動されて外壁Ｂの開口部Ｃを通って躯体Ａ内に搬入され、各用途に使用される。

【００１２】図３ないし図６に吊具４の詳細を示す。上記昇降台２はスライド機構（図示は省略）を介して前後一対の横行用レール３、３を支持している。吊具４、４は相互に接近・離隔し建設資材の荷積み・荷解放を行う左右一対よりなり、各吊具４は、横行用レール３、３に沿って転動する横行トロリ５と、その横行トロリ５と一体とされていて資材を支持する方形状の枠体６とから構成されている。そして吊具を組立てて左右一対の吊具４、４を対峙させた図４に示す状態において、横行トロリ５が枠体６よりも内側に在るようにされている。

【００１３】荷積みは図５に示すように、左右一対の吊具４、４の間隔を縮めた状態で両吊具４、４の方形状の枠体６、６で資材Ｄを支持することにより行う。また荷解放は図６に示すように、左右一対の吊具４、４の間隔を開くことにより行う。吊具４、４の間隔の縮小及び拡大は、図示は省略したが例えばモータ駆動のスクリュウ機構で行うようにする。

【００１４】上記のように昇降台２により、資材を荷積みした吊具４が所定の階層に上昇すると、スライド機構により吊具４は水平移動されて外壁Ｂの開口部Ｃを通って躯体Ａ内に資材Ｄが搬入されるが、左右一対の吊具４、４を対峙させた状態において、横行トロリ５が枠体６より内側にあるので、建物躯体Ａの外壁Ｂの開口部Ｃの巾とほぼ同じ巾の大きさの資材Ｄを搬入出することができる。

【００１５】以上は建物躯体の外壁の開口部の両側に敷設したガイド部材に沿って昇降する昇降台に本考案に係る吊具を実施した例であるが、ガイド部材の敷設はその他床開口部内等であってもよい。

【００１６】

【考案の効果】

以上の構成よりなる吊具によれば、左右一対の吊具を接近・離隔するだけで資材の荷積み及び荷降ろしを行うことができ、垂直搬送において従来比較的多くの人手と時間を要していた資材の荷積み及び荷降ろし作業を迅速かつ容易に行うことができる。特に本考案では、左右一対の吊具を対峙させた状態において横行トロリが枠体より内側にあるために、横行用レールの長さを資材の長さより短くできるので、資材の搬入出用の開口部寸法は資材の長さとほぼ同じでよく余分の開口を要しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案が実施される昇降台による建設資材搬送
装置の側面図。

【図２】本考案が実施される昇降台による建設資材搬送
装置の正面図。

【図３】本考案の実施例に係る荷吊具の外観図。

【図４】本考案の実施例に係る荷吊具の組立外観図。

【図５】本考案の実施例に係る荷吊具の荷積み時の外観
図。

【図６】本考案の実施例に係る荷吊具の荷の解放時の外
観図。

【符号の説明】

Ａ・・・躯体Ｂ・・・外壁Ｃ・・・開口部Ｄ・・・資材１Ｆ〜８Ｆ・・・各階１・・・ガイド部材２・・・昇降台３・・・横行用レール４・・・吊具５・・・横行トロリ６・・・枠体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】建物躯体の外壁の開口部の両側、或いは
床開口部内等に設けられた左右一対のガイド部材に沿っ
て昇降する昇降台にスライド機構を介して吊設される建
設資材の吊具において、その吊具は、相互に接近・離隔
し建設資材の荷積み・荷解放を行う左右一対よりなり、
各吊具は、前記スライド機構を介して前記昇降台に支持
される前後一対の横行用レールに沿って転動する横行ト
ロリと、その横行トロリと一体とされていて建設資材を
支持する方形状の枠体とよりなり、左右一対の吊具を対
峙させた状態において前記横行トロリが前記枠体よりも
内側に在るようにされていることを特徴とする建設資材
搬送装置用吊具。