JPH0645945U - 製品の段降し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パレット上に段積みされたコンクリート製品
等を次加工工程のために一段ずつ積降しすることを自動
的に行わせる装置を提供する。 【構成】 パレット２を製品一段相当分ずつ持上げるテ
ーブルリフター４と、製品３の四周を挟持して微小持上
げる挟持装置５と、該挟持装置５を上下させ、かつ横送
りするための横送り装置１７と、橋渡し板１４を突出せ
しめる橋渡し装置とを備えてなるものである。 【効果】 段積みされた製品の挟持移送を安全にかつ効
率良く行うことができ、労働力不足と安全対策に有効な
生産性の高い装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンクリート製品等の製品をパレット上に多段に積重ねてしかも１ 段には複数個並置されて置かれたものを、一段ずつ段降しして、次の加工工程に 送るための段降し装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えばコンクリート製品の製造は、成型後、パレット上に段積みして養 生室に搬入して蒸気養生してから、一段ずつ積降してコンベア上に移送し、次の 表面研磨、研削工程等に移送して仕上げ加工することが行われている。この場合 、積降し作業はおおむね人手に頼っていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術では、製品の段降しを人手に頼っているため危険を伴うととも に能率が悪く、又、労働力の確保の点でも問題がある。さらに、自動機械化とい うことも容易に考えられるが、製品の数、形状や高さ、大きさに左右されないで 段降しをするためには、強力な挟持力が必要であるばかりでなく、製品の形状、 大きさに合せて製品毎に挟持のためのアタッチメントを取替える必要がある。特 に１段に複数個の製品が並置されている状態のものは、ばらばらになって脱落し 易いので、それを防止するためにかなり大ががりな装置となってしまう。そこで 本考案では、比較的簡単な装置でしかも危険のない自動段降し装置を提供しよう とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、パレット上に１段に複数個並置されて多段に積重ねられた製品の集 合体より、製品を１段ずつ挟持して横送りして次加工工程に移動せしめる装置に おいて、パレットを製品一段相当分ずつ持上げるテーブルリフターと、製品の四 周を挟持して微小持上げる挟持装置と、該挾持装置を上下させ、かつ横送りする ための横送り装置と、製品を挾持装置によって微小持上げた際に、次段の製品上 面に近接し、それとほぼ同高に突出せしめられる橋渡し装置とを備えてなる製品 の段降し装置である。

【０００５】 かかる本考案は、パレットをテーブルリフターにより持ち上げて、上段の一段 分の製品を挟持装置により挟持し、これを微小持上げ、このとき横送りする位置 に設置してあるテーブルのところから橋渡しする板が橋渡し装置によって突出し てきて、次段の製品上面に近接し、それとほぼ同じ高さに位置する。そこで、挟 持した上段の製品を横滑りさせるように移動させ、次加工工程に向わせる。この とき橋渡しする板が製品の脱落を予防して安全に横送りを完了させることができ る。

【０００６】

【実施例】

次に実施例を図面に基づいて説明する。

【０００７】 図１は一実施例の正面図で、１はコンベアで、１段に複数個づつ並置された製 品３を多段に載置したパレット２を前工程より搬入するものである。コンベア１ 間の所定位置にはテーブルリフター４が設けてあり、製品３を１段分ずつ上昇さ せる働きをする。５は挟持装置で、シリンダー７，７により上下する保持枠６、 並びにシリンダー９，９により左右に移動する保持爪８，８により主として構成 されている。この挟持装置５はシリンダ１０により上下せしめられ、かつ、駆動 装置１２により、横行フレーム１１上を移動する横送り装置１７によって左右に 移動する。

【０００８】 １２はテーブルでシリンダー８を備え、その作用によって段積み製品方向へ突 出する橋渡し板１４が設けてある。

【０００９】 図２は上段の製品を挟持したときの状態を示しているが、テーブルリフター４ によってパレット２を製品３の１段分だけ持上げ、挟持装置５をシリンダー１０ をもって降下させ、シリンダー９，９の作用によって保持爪８，８を製品の四周 に当接させてこれを保持し、製品を保持したまま、シリンダー１０によって挟持 した製品３を僅かながら持上げる。そこのところへ、テーブル１５に設けた、シ リンダー１３の作動により橋渡し板１４を突出する橋渡し装置により、橋渡し板 １４を次段の製品上面に近接させ、それとほぼ同じ高さに位置させる。

【００１０】 図３は製品３をテーブル１５の上まで移送した状態を示すもので、このとき、 橋渡し板１４は元の位置に向って引き込まれる。製品３は次に、次加工工程に付 するため載置台１６の上まで移送され、表面仕上げ等の加工工程に付される。

【００１１】 以下、テーブルリフター４を製品一段分ずつ持上げて上記工程を繰返すことに より、パレット２上の製品を全部次工程に移送する。

【００１２】 テーブル１５とパレット２上の製品との間隔が常に０に近い装置の場合は、橋 渡し板１４は必要がないが、実際には、製品寸法は千差万別であるので、それら のすべてに対応させるためには本考案における橋渡し装置が有効である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば、１段に複数個づつ段積みされた製品を一段ずつ自動的に次工 程に移送することが可能で、しかもその移送は、橋渡し装置という安全対策をと ったことにより製品の移送途中における不用意な落下の恐れをなくし、そのため に製品に対する挟持力を多少落しても安全となり、又、保持爪の形状も製品毎に 変える必要もなくなり、全体の装置をコンパクトにすることができる。

【００１４】 したがって、本考案は労働力不足と安全対策に有効な生産性の高い装置という ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の正面図である。

【図２】本考案の実施例における製品挟持工程を示す正
面図である。

【図３】本考案の実施例における製品を横送りした状態
を示す正面図である。

【符号の説明】 １ コンベア ２ パレット ３ 製品 ４ テーブルリフター ５ 挟持装置 ６ 保持枠 ７ シリンダー ８ 保持爪 ９ シリンダー １０ シリンダー １１ 横行フレーム １２ 駆動装置 １３ シリンダー １４ 橋渡し板 １５ テーブル １６ 載置台 １７ 横送り装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パレット上に１段に複数個並置されて多
   段に積重ねられた製品の集合体より、製品を１段ずつ挟
   持して横送りして次加工工程に移動せしめる装置におい
   て、パレットを製品一段相当分ずつ持上げるテーブルリ
   フターと、製品の四周を挟持して微小持上げる挟持装置
   と、該挾持装置を上下させ、かつ横送りするための横送
   り装置と、製品を挾持装置によって微小持上げた際に、
   次段の製品上面に近接し、それとほぼ同高に突出せしめ
   られる橋渡し装置とを備えてなることを特徴とする製品
   の段降し装置。