JPH0645832Y2 - 棚 板 - Google Patents

棚 板

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JPH0645832Y2
JPH0645832Y2 JP5705590U JP5705590U JPH0645832Y2 JP H0645832 Y2 JPH0645832 Y2 JP H0645832Y2 JP 5705590 U JP5705590 U JP 5705590U JP 5705590 U JP5705590 U JP 5705590U JP H0645832 Y2 JPH0645832 Y2 JP H0645832Y2
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健次 最上
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NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
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NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は例えば衛生陶器などの大形中空セラミック製品
の焼成に好適する棚板に関する。
(従来の技術) 大形のセラミック製品を焼成するにあたっては、第11図
に示すように、焼成炉内に脚部材1により矩形板状の棚
板2を水平状態に支持させ、この棚板2上に被焼成品3
を開口を下にして載置して焼成することが行われる。と
ころが、図示のように被焼成品3が例えば水タンクなど
の容器状の中空品である場合、平板状の棚板2では、被
焼成品3の内部空間まで炉内の高熱ガスが通らず、被焼
成品3に加熱むらが生じる不具合があった。
そこで、このような中空状の被焼成品3を焼成する場合
には、第12図に示すように、板面に円形の通気用の貫通
孔4を例えば3個形成した棚板5が使用されている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、この種の棚板2,5にあっては、使用時に加熱
・冷却が繰返されることにより、熱膨張,熱収縮が繰返
されてスポーリングが起こり、ひいては割れが発生する
問題点がある。特に、衛生陶器などの焼成に使用される
ものは、棚板2,5自体が比較的大形となるため、使用時
の棚板2,5の中央部と縁辺部との間の温度差も大きくな
り、スポーリングが起こりやすいものとなっていた。ま
た、この種セラミック製品の焼成は、加熱時の温度上昇
は比較的緩やかに行われる反面、冷却は高温の焼成炉内
から急に外部に取出されて行われるため、その温度降下
が急激となり、この結果、冷却時の熱的衝撃が加熱時に
比べて大きく、冷却時にクラックや割れが発生すること
が多かった。このため、従来より、特に冷却時における
耐スポーリング性が良好な棚板の開発が要望されてい
た。
一方、上述のような貫通孔4を形成した棚板5にあって
は、冷却時よりもむしろ加熱時に割れが多く発生してい
た。この割れの発生は極めて頻度が高く、使用1回目に
て割れてしまうことも多々あった。
一般に、この種の棚板にあっては、耐スポーリング性の
向上を図るために、縁辺部から内側に向けて延びるスリ
ットを形成することが行われている。しかしながら、こ
のようなスリットを形成した棚板では、スリットの両側
にて該棚板の板面に段差が生じ、ひいては被焼成品3が
その段差に倣って変形してしまうため、衛生陶器のよう
な大形の被焼成品3を焼成する場合に採用することはで
きなかった。
本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
は、中空状の被焼成品を加熱むらなく焼成できるもので
あって、使用に伴う割れの発生を極力防止できる棚板を
提供するにある。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 本考案の棚板は、板面に複数の貫通孔を一列に並べて形
成し、それら複数の貫通孔のうち板面の中央部に位置す
る貫通孔を該貫通孔の並び方向に長い長円形状に形成し
たところに特徴を有する。
また、複数の各貫通孔を連ねるスリットを形成するとよ
り効果的である。
(作用) 本考案者等は、通気用の貫通孔を形成した棚板にあっ
て、加熱時に割れが発生しやすいのは、板板の中央部に
位置する貫通孔部分に引張応力が集中し、その貫通孔部
分からクラックが進展することに起因するものと推定し
た。そして、さらに種々の実験,研究を重ねた結果、板
面の中央部に位置する貫通孔の形状を変化させる、即
ち、円形でなく貫通孔の並び方向に長い長円形状とする
ことにより、熱応力の集中を防止できて割れの発生を防
止できることを確認し、本考案を完成させた。しかも、
板面中央部の貫通孔を長円形状とすることにより、冷却
時の割れ発生の防止効果も良好となることが確認できた
のである。
本考案の有効性は、以下に述べる有限要素法(FEM)に
よる熱応力解析のデータから検証される。
まず、試験の条件について述べる。
(1)使用棚板 炭化珪素製、寸法630×330×15mm 次の3種類について試験を行った。
A:従来品 …孔なしのもの(第11図参照) B:従来品 …3個の円形の貫通孔を形成したもの(第12
図参照) C:本考案品…3個の貫通孔のうち中央を長孔、残りは円
形としたもの(第1図参照) (2)試験条件 加熱……棚板の外側を1000℃、中央部側を800℃とす
る。
冷却……棚板の外側を800℃、中央部側を1000℃とす
る。
これら2種の条件で、棚板に作用する熱応力を解析し
た。第1図に斜線を付して示すように、解析は板の1/4
の部分にて行った。
この解析データを、第2図乃至第7図に示し、またその
結果を次の表1にまとめた。尚、圧縮応力については、
クラック,割れに対する応力としては無視できるため、
そのデータを省略する。
これら解析データから明らかなように、中央を長孔とし
た本考案品Cは、加熱時において、引張応力が分散され
てその値(520kg/cm2)が孔のない従来品A(484kg/c
m2)と略同等であり、円形孔ばかりの従来品B(851kg/
cm2)と比較して遥かに小さくなっている。また、冷却
時においては、孔のない従来品A(503kg/cm2)及び円
形孔ばかりの従来品B(449kg/cm2)に比較して、はる
かに小さい引張応力(245kg/cm2)しか作用しない。
従って、本考案の棚板によれば、加熱時,冷却時ともに
棚板に作用する引張応力を小さく済まし得て、クラッ
ク,割れを極力防止できるのである。
また、その棚板において、貫通孔を連ねるスリットを形
成すれば、そのスリット幅方向の伸縮によって、熱膨
張,熱収縮時の引張り,圧縮の力を吸収することができ
る。従って、熱応力をより一層緩和することができ、ク
ラック,割れの発生防止の効果がより良好となるもので
ある。
(実施例) 以下本考案を衛生陶器焼成用の棚板に適用した第1の実
施例について、第8図及び第9図を参照して説明する。
第9図は焼成時の様子を示している。焼成炉内には、脚
部材11により本実施例に係る棚板12がその四隅を支持さ
れて水平状態に配置されている。そして、この棚板12上
に例えば水タンクなどの被焼成品13が開口を下にして載
置され、この状態で加熱されて焼成される。この場合、
詳しくは後述するが、前記棚板12には、複数個の貫通孔
が形成されており、前記被焼成品13はそれら貫通孔を取
囲むように配置され、以て、炉内の高熱ガスが貫通孔か
ら被焼成品13の内部空間まで行き渡るようになってい
る。
さて、前記棚板12について、第8図を参照して述べる。
この棚板12は、耐火物例えば炭化珪素材料を成形,焼成
して形成されたもので、例えば長さ寸法aが630mm,幅寸
法bが330mm,厚み寸法c(第9図参照)が15mmの矩形の
板状をなしている。そして、この棚板12の板面には、複
数個この場合3個の貫通孔14,15,16が、長手方向に板面
の中心線に沿って一列に並んで形成されている。これら
貫通孔14,15,16のうち、板面の中央部に位置する貫通孔
15は、貫通孔14,15,16の並び方向に長い長円形状とさ
れ、残りの貫通孔14,16は円形とされている。この場
合、前記貫通孔15の長さ寸法dは67mm、幅寸法eは20mm
とされ、また、貫通孔14,16の直径寸法fは40mmで、夫
々短辺部からの距離寸法gが138mmの位置に形成されて
いる。
このような本実施例によれば、次のような効果を得るこ
とができる。
即ち、棚板12には貫通孔14,15,16が形成されているか
ら、被焼成品3の内部空間まで炉内の高熱ガスが通らな
かった従来の平板状の棚板2とは異なり、被焼成品13の
内部空間まで高熱ガスを行き渡らせることができ、被焼
成品13を加熱むらなく焼成することができる。
そして、この種の棚板12にあっては、使用時に加熱・冷
却が繰返されることにより、熱膨張,熱収縮が繰返さ
れ、過大な引張応力が作用するとクラック,割れが発生
する。特に、棚板12自体が比較的大形で中央部と縁辺部
との間の温度差が大きくなる事情により、その傾向は大
きかった。従来の棚板2では、冷却時に縁辺部に過大な
引張応力が作用して割れが発生しやすく、また、円形孔
4を形成した従来の棚板5では、加熱時に中央の孔4部
分に極めて過大な引張応力が作用して割れが発生しやす
い欠点があった。本実施例の棚板12によれば、中央の貫
通孔15を長円形状としたので、加熱時において、中心部
に作用する引張応力が分散されて小さくなり、従来の棚
板5に比較して極めて良好な耐スポーリング性が得られ
た。そして、加熱時に比べて熱的衝撃が大きくなる冷却
時においても、従来の棚板2,5に比べて、縁辺部に作用
する引張応力を著しく小さくすることができ、極めて良
好な耐スポーリング性が得られた。この結果、本実施例
の棚板12によれば、クラックや割れの発生を長時間にわ
たって押さえることができ、ひいては、長寿命化を図る
ことができるものである。
第10図は本考案の第2の実施例に係る棚板21を示してい
る。
この棚板21が上記第1の実施例の棚板12と異なる点は、
貫通孔14,15間を連ねるスリット22、及び貫通孔15,16間
を連ねるスリット23を板面の中心線に沿って形成したと
ころにある。他の部分は上記第1の実施例と同一である
ので説明を省略する。
本実施例の棚板21によれば、スリット22,23の幅方向の
伸縮によって、棚板21の熱膨張,熱収縮時の引張,圧縮
の応力を吸収することがきでる。従って、上記第1の実
施例と同様に良好な耐スポーリング性が得られるもので
あって、引張応力をより一層緩和することができてクラ
ック,割れの発生防止の効果がより良好となるものであ
る。
尚、本考案は上記各実施例に限定されるものではなく、
例えば衛生陶器に限らず種々の被焼成品の焼成に使用で
きるなど、要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能
でる。
[考案の効果] 以上の説明にて明らかなように、本考案の棚板によれ
ば、板面に複数の貫通孔を一列に並べて形成し、それら
複数の貫通孔のうち板面の中央部に位置する貫通孔を該
貫通孔の並び方向に長い長円形状に形成したので、中空
状の被焼成品を加熱むらなく焼成できるものであって、
使用に伴うクラックや割れの発生を極力防止でき、ひい
ては、長寿命化を図ることができるという優れた効果を
奏する。
また、複数の各貫通孔を連ねるスリットを形成すれば、
より効果的となるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第7図は本考案の作用説明用の図であり、第
1図は棚板の平面図、第2図乃至第7図は熱応力解析の
データを示す図である。そして、第8図及び第9図は本
考案の第1の実施例を示すもので、第8図は棚板の平面
図、第9図は焼成時の焼成炉内の様子を概略的に示す斜
視図であり、第10図は本考案の第2の実施例を示す第8
図相当図である。また、第11図及び第12図は夫々異なる
従来例を示す第9図相当図である。 図面中、12,21は棚板、13は被焼成品、14,15,16は貫通
孔、22,23はスリットを示す。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐火物により板状に形成されたものにおい
    て、その板面に複数の貫通孔を一列に並べて形成し、そ
    れら複数の貫通孔のうち板面の中央部に位置する貫通孔
    を該貫通孔の並び方向に長い長円形状に形成したことを
    特徴とする棚板。
  2. 【請求項2】複数の各貫通孔を連ねるスリットが形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の棚板。
JP5705590U 1990-05-30 1990-05-30 棚 板 Expired - Lifetime JPH0645832Y2 (ja)

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JP5705590U JPH0645832Y2 (ja) 1990-05-30 1990-05-30 棚 板

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JPH0414999U JPH0414999U (ja) 1992-02-06
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