JPH0645523B2 - 農作物等植物栽培用生育促進補助水 - Google Patents

農作物等植物栽培用生育促進補助水

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JPH0645523B2
JPH0645523B2 JP61203473A JP20347386A JPH0645523B2 JP H0645523 B2 JPH0645523 B2 JP H0645523B2 JP 61203473 A JP61203473 A JP 61203473A JP 20347386 A JP20347386 A JP 20347386A JP H0645523 B2 JPH0645523 B2 JP H0645523B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、土壌の改良、病害菌等の制御、茎葉の成長促
進、低光量下の光合成促進などの効果を有するAgイオン
水からなる農作物等植物栽培用生育促進補助水(以下
「生育促進補助水」と言う)に関する。
「従来技術およびその問題点」 農作物等の露地栽培に際して、名種の土壌改良剤、農
薬、成長促進剤が使用されていることは周知の事実であ
る。
年間を通じて降雨量の多い我が国の気候下では、土壌中
の塩基が溶解して下方に浸透する、いわゆる溶脱現象が
起こり、土壌が酸性化する傾向がある。土壌が酸性化す
ると、植物に必要な無機成分が欠乏し、Alイオンなどの
有害なイオンが増え、リン酸がアルミニウムや鉄と結合
して吸収不能となり、さらに土壌中の有用な微生物の活
動が弱められるなどの種々の問題が生じる。このため、
土壌の酸性化に対して、石灰を散布したり、有機肥料や
リン酸肥料を施すなどの手段がよくとられていた。
しかしながら、石灰を散布したり、有機肥料やリン酸肥
料を施すことは、地力そのものの老化につながり、労力
的にもコスト的にも負担が大きく、その割には顕著な効
果が得られないのが実状であった。また、土壌中の病害
菌等を抑制して有用な微生物の活動を高め、病害を予防
することに対しては殆ど積極的な効果はなかった。
また、近年においては、土から離れたハウスによる養液
栽培も盛んに行なわれるようになってきた。養液栽培
は、ミスト法、水耕法、固形培地耕法などに大別され、
いずれも培養液組成等を人工的に調整できるので、作物
により適した条件下での栽培が可能となる利点があり、
農業の工場生産化を図るものである。
しかしながら、ハウスによる養液栽培においては、温度
と湿度が高くなる傾向があり、培養液中に有害菌や有害
なカビなど微生物が発生しやすくなり、一旦汚染される
と農作物等の収穫が壊滅的な打撃を受ける危険性を有し
ている。このため、病害の防止が最大の課題となってい
るが、従来は農薬を多用することしか解決手段が見出さ
れていなかった。しかし、農薬を多用することは幾多の
事例が示しているとおり、人間の健康に著しい害を与え
る危険性をはらんでいる。さらに、農薬を多年使用する
と、それに対する耐性菌が発生してきかなくなる傾向が
強い。
さらに、農作物等の栽培においては、光量が重要な要素
となっており、光量が不足する場合は、光合成が不活発
となるので、成長率が大幅に低下する。このことは、特
に季節にかかわらないハウス栽培にとって宿命に近いこ
とであり、いかなる成長促進剤をもってしても解決でき
ない問題であると考えられていた。
ところで、従来、Agイオン水を健康飲料水として、ある
いはプールの殺菌剤として利用する試みはなされてい
る。しかし、これらはいずれもAgイオン殺菌効果にのみ
着目したものであり、Agイオン水を農業の分野で有効に
利用しようとする試みは全くなされていなかった。
「発明の目的」 本発明の目的は、土壌の酸性化および老化などの問題を
解決し、農薬の継続的投与による化学薬物の農作物等植
物内蓄積などから招来される人体への悪影響などを心配
することなしに農作物等の病害を防止できるようにし、
また農作物等の茎葉を成長促進させる作用をも有し、さ
らに農作物等の光合成能力を増進させる作用をも有する
画期的な生育促進補助水を提供することにある。
「発明の構成」 本発明は、植物を栽培する土壌、培地、又は植物自体に
散布することにより、植物の生育を促進させるための農
作物等植物栽培用生育促進補助水において、PH8 以上、
AgO-、Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン濃度30〜2000ppb 、電
気伝導度250 〜450 μ/cm3のAgイオン水からなるこ
とを特徴とする。
本発明の生育促進補助水を酸性土壌に散水すると、その
アルカリ性により酸性土壌を中和すると共に、土壌中に
含まれる金属などの無機成分が電気化学的ポテンシャル
を付加されて活性化し、土壌コロイドに付着している水
素イオンと強制置換して、農作物の生育に必要な無機成
分を豊富に含有するバランスのとれた正常な土壌コロイ
ドを形成させることができる。
土壌栽培では有機肥料も併用して施肥されてることが多
く、土中の有機物を分解して病害菌や厚膜胞子、卵胞子
の形をとった微生物が多数存在し、強力な農薬も効果の
ないような状態となることが多い。
本発明の生育促進補助水を土壌に散布浸水せしめると、
土中に含まれるタンパク質とAgイオンとの錯体結合もな
く、そのままの状態で病原菌や微生物に接触し、それら
の細胞膜から電気化学ポテンシャルの勾配に従い細胞内
に流入し、Agイオンのもつ触媒作用により細胞膜の不飽
和脂肪酸のエチレン化現象を引き起こさしめることによ
り、その機能を失活しめ、病害菌に微生物を激減させる
ことができる。
当然、植物共生有益菌も同様に激減するが、その後植物
の根が活発に生長をはじめて有機物を分泌しはじめる
と、共生有益菌のみが大繁殖して植物の健全な共生環境
がつくられる。これは有害微生物が安定した共生関係を
破壊して増殖してくるまでの時間差をも利用するのであ
る。
なお、これは養液栽培の場合においてに養液中に本発明
の生育促進補助水を混入することにより、有機肥料や根
のタンパク質に付着する菌またはかびの細胞膜への作用
とそれを失活させる効果は、全く同じである。
また、本発明の生育促進補助水を植物の茎葉に散布する
と、茎葉部の病害菌等に対する静菌効果も全く同様に著
しい。
本発明のAgイオン水は、人体に対して安全であり、農薬
のような危険性はない。さらにAgイオンの有する静菌効
果に対しては、耐性菌が発生することがない点も有利で
ある。
また本発明の生育促進補助水は、植物の茎葉とくに野菜
類の伸長促進効果が顕著で、短時間での収穫、増収の効
果がある。
植物生体内におけるホルモンが植物の成長に深くかかわ
っていることは、多くの実験により証明されている。化
学合成されたホルモン物質によって栽培促進をするケー
スもかなり見受けられる。
植物生体内生成ホルモンで代表的なものには、オーキシ
ン、シベレリン、サイトカイニン、エチレ等があるが、
これらの複雑な相互関連作用による育成抑制効果のう
ち、ジベレリンは茎葉成長促進にかかわるホルモンとし
て知られている。
植物の茎葉成長のメカニズムを解析すると、細胞分裂に
よる細胞数の増加と細胞の大きさの増大という二つのパ
ターンによって起こる。茎葉の最先端部や根の先では細
胞分裂により成長するが、先端部から数ミリ戻った部位
では細胞の大きさの増大が急速におこる。その機序は主
に細胞分裂が初めに起こり、その分裂が止ったのち細胞
の大きさが盛んに増大する時期がくる。
このような細胞体積の増大による成長は植物独特のもの
であり、この大部分は、細胞の液胞化、つまり吸水によ
るものであり、その結果細胞質は硬い細胞壁に押し付け
られ薄い境界層のようになることもある。したがって、
吸水が起こるためには、浸透ポテンシャルと壁圧のいず
れか、あるいは両方とも変化していることは明らかであ
る。成長が一定期間続くと細胞液は著しく稀薄になるか
ら浸透ポテンシャルを一定の値に保つためにも相当量の
糖、塩基、有機酸などの浸透性のある活性な物質が液胞
内に輸送されなければならない。
さらに液胞化による細胞容積増大の間、細胞壁には非可
逆的な可塑的伸展が起こり、細胞の液胞化は細胞壁軟化
が前提となるものと考えられる。これは細胞壁軟化によ
ってプラトプラスト(細胞壁を取り除いた植物細胞)へ
の水の取込みが始まるという現象の機序がこれを証明し
ている。植物ホルモンが細胞壁と細胞とにどのような形
式において関与しているか明確にされない分野が多い
が、実証テストによるオーキシンが細胞壁の軟化に関与
し、壁膜の透過性と可逆的伸長性を高め、ジベレリンが
細胞液の浸透圧ポテンシャルを増加させることにより細
胞の成長を促進するという現象が認められている。
さらに、ジベレリンは分子構造的にはジベレリン基本炭
素骨格をもつ適当な置換体A環の飽和程度と水酸基(-O
H)の数と位置によって活性化するということが知られ
ている。
この現象の上にたって、Agイオンを触媒として関与せし
めることにより、オーキシンの植物組織内での貯蔵形態
であるインドール酢酸エチルのC2H5をC2H4OHとして分離
して、エチレン効果を抑制しつつ、かつ、オーキシンを
活性化させ、細胞壁の軟化を進めると共に、ジベレリン
炭素骨格をもつ基本構造に、Agイオンの弱結合の水酸基
を大量に供給することにより、ジベレリンの活性化を促
進せしめ、細胞液の浸透ポテンシャルを高め、大量のイ
オン化された水の吸収作用によって、茎葉の急激な成長
が可能になるのではないか、さらに根部域においてはオ
ーキシンとサイカニンとの相対的濃度が定量に達し、根
の伸長がみられ吸収率が高まるのではないかと想定し
た。
そこで、AgO-、Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン濃度30〜2000
ppb 、電気伝導度250 〜450 μ/cm3のAgイオン水を
与えたところ、酸性土壌は中和され土壌コロイドも正常
化し、土壌中の浸透圧が根の浸透圧より低下することに
よって水の吸収ポテンシャルが高められる共に、Agの触
媒作用により植物生体内オーキシンを活性化させ、OH-
イオンの供給によりジベレリンを活性化せしめることが
できた。その結果、実施例3のとおり、根の部域は大い
に伸長し、茎の部域では短期間に通常の20〜30%の驚異
的な伸長をみることに成功した。
さらに、本発明の生育促進補助水により、低光量におけ
る農作物の茎葉の成長が可能となった。この発明の理由
は次のように考えられる。
植物のクロロプラスト(葉緑葉)は、光のエネルギー
(hr)を利用し、還元剤として水の水素を利用して、CO
2 を固定還元して炭水化物を転化させるが、その過程に
おいてATP が合成され、NADPが還元される明反応(2H2O
+2NADP→ xADP+×P光→2NADPH2+xATP+O2)とATP とNAD
PH2でCO2 を炭水化物に固定するいわゆるカルビン−ベ
ンソン回路と呼ばれる暗反応(CO2+2NADPH2+xATP →CH2
O+H2O+2NAPD+xADP+xP)と二つであるが、この過程にお
いて、クロロプラストに光を当てるとH+イオンがクロロ
プラストに取込まれチラコイド膜内部のPHが下がる現象
と、光分解によって生じるH+イオン、OH-イオンとe′
(電子)がNADPH2の形成とATP の合成にかかわっている
現象から、もし光のエネルギーがH+の電気化学的ポテン
シャルの差に変換され、これがATP の合成につかわれる
ならば、人為的にH+の電気化学的ポテンシャル差をクロ
ロプラスト膜の内外に与えることにより、光も電子伝達
もなしにATP の合成が行なわれるはずである。さらに、
AgイオンとOH-イオンを送り込むことにより、前述のと
うり成長ホルモンの一種であるオーキシンとベレリンを
活性化せしめ、低光量下においても充分茎葉を成長さす
ことが可能であると考えた。
そこで、クロロプラストの酸塩基処理によるATP の生成
の可能性について実験を行なった。
葉緑体の内部にH+を入れるためにPH4 の反応液に、1分
間浸した電子伝達系の関与していないことを示すために
電子伝達の阻害剤DCMUを加えておき、光のエネルギーで
ないことを示すために暗室において行なった。そこでAT
P の合成に必要なADP と32P1さらにMg2+を加えた反応液
をつくり、これをアルカリ性とするためにトリスNaOHを
加えて、先のPH4 の反応液に浸したクロロプラストを入
れた。こうして外液はアルカリ性であるがクロロプラス
ト体内は酸性のままで、いわゆる酸塩基処理が完成し
た。この結果生じた膜内外のH+の電気化学的ポテンシャ
ルの差にしたがってATP がつくられることを実証した。
そこで、後述するAgイオン製造装置により、PH8 以上、
AgO-、Ag(OH)-、Ag2(OH)+イオン濃度30〜2000ppb、電気
伝導度250 〜450 μ/cm3のAgイオン水をつくり、土
壌に散布または養液栽培用水の中に混入して植物根より
吸収させたところ、通常では植物の成長が望めないよう
な低光量においても、実験の結果(実施例4に示すごと
く)立派に茎葉を成長せしめることに成功した。
本発明の生育促進補助水を構成するAgイオン水は、PH8
以上、AgO-、Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン濃度30〜2000pp
b とされている。
PH8 以上とした理由は、微量元素の種類にかかわらず、
それらとタンパク質との結合に「H」プロトンの存在
が大きく関与し、PH8 以下、PH5以上の中性条件下で
は、Agイオンが土壌中あるいは養液水中のタンパク質な
どの有機物と錯体を形成して吸着されやすくなり、Agイ
オンの有する静菌効果や生理活性効果が発揮されなくな
るからである。AgO-、Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン濃度30
〜2000ppb とした理由は、30ppb 未満では土壌や養液中
における静菌効果を充分に得ることができず、2000ppb
を超えると共生菌などの有用な菌の生育まで阻止してし
まうからである。
本発明の好ましい態様においては、上記Agイオン水は、
電気伝導度250 〜450 μ/cm3とされる。このように、
電気伝導度を 250μ/cm3以上として、電気化学的ポテ
ンシャルを高めることにより、Agイオンが細菌等細胞膜
を透過しやすくし、さらに、土壌コロイドと結合してい
る水素イオンを金属イオンと強制的に置換させることが
できる。電気伝導度が 250μ/cm3未満では上記の効果
が乏しくなり、電気伝導度が450 μ/cm3を超える場合
はその製造が困難となる。
本発明の生育促進補助水の製造方法は、特に限定されな
いが、例えば陽極と陰極とを有し、陽極に銀が設けられ
た第1 電解室と、陽極と陰極とを有し、両電極の間に隔
膜が形成され、陽極室と陰極室とに区画された第2 電解
室とを備え、源水を前記第1 電解室から前記第2 電解室
の陰極室を通して流出させる流路と、源水を前記第1 電
解室から前記第2 電解室の陽極室を通して流出させる流
路とを備えた装置によって製造することができる。すな
わち、この装置を用い、電圧を印加しつつ源水を第1 電
解室に通してAgイオンを溶出させ、これを第2 電解室の
陰極室に通して取出すことにより、PH8 以上のアルカリ
性のAgイオン水を得ることができる。この場合、源水の
流量、印加する電圧等を調整することにより、所望のPH
およびAgO-、Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン濃度とすること
ができる。
なお、Agイオン水の製造方法および装置については、本
発明者らが先に行なった特許出願(特願昭61-123133
号)にさらに詳細に記載されている。
「発明の実施例」 (実施例1) 条件 露地及びハウスの土をそれぞれ100gずつ用意
し、源水(水道水、電気伝導度187μ/cm3)と、この
源水で生成した本発明の生育促進補助水(PH10、電気伝
導度304 μ/cm3)の二種類の水100cc をそれぞれの土
に散布混合した後、濾過した水の変化を調べた。
(1)電気伝導度 水道水>PH10 本発明の生育促進補助水の電気伝導度が低くなっている
のは、土壌コロイドのH+が生育促進補助水のOH- と結合
して水和し、中性となることを意味している。
(2)PH変化 本発明の生育促進補助水は、上記のようにPHが高いの
で、酸性土壌の中和効果が期待できる。
(3)Caイオン PPm 水道水>PH10 本発明の生育促進補助水は、Caイオン濃度が低くなって
いるが、これは土蔵コロイドに付着したH+イオンをCaイ
オンと置換させ、Caイオンが土壌コロイドに吸着された
結果と考えられる。
(4)Naイオン PPm PH10>水道水 本発明の生育促進補助水は、Naイオン濃度が高くなって
いるが、これは過剰のNaイオンが溶脱された結果と考え
られる。
(実施例2) 殺菌テスト ウイルスは一般的にPH4.5 以下及びPH10.5以上で不活化
すると言われている。また、253.7nmの紫外線でも不
活化するといわれている。そこで、PH8.5のAgイオン
水、PH10.5のAgイオン水、および紫外線照射による効果
を比較してテストした。
条件 1)菌体 タバコモザイクウイルス 2)接種方法 酸化アルミナの粉体にタバコモザイクウ
イルスを加へて加水し、混合して散布後、軽く葉面を摩
擦して植込んだ。
3)育苗室温 25℃ 4)Agイオン水散布 接種24時間後に上記各Agイオン水
を散布する。また、紫外線照射を行なう。
5)測定 接種後10日目に病班数を測定し、1 株中
に含まれる平均をとった。
この測定の結果を第1図および第2図に示す。第1図
中、aはPH8.5 のAgイオン水を1ppm散布した結果、bは
PH8.5 のAgイオン水を2ppm散布した結果、cはPH10.5の
Agイオン水を散布した結果を示す。また、第2図は紫外
線を照射した結果を示し、この場合の紫外線は、波長25
3.7nm、線量7000 erg/mm2/minである。
(実施例3) 通常の露地土壌でミツバを 5株毎、以下の3 区画に分け
て栽培した。
Agイオン水処理区;培養液として、有機肥料「バイオ
アクア」(商品名、株式会社サンライク製)を、PH8.5
、AgO-、Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン濃度2000ppb 、電
気伝導度350 μ/cm3の生育促進補助水にて、2000倍
に稀釈したものを使用した。
イオン水処理区;培養液として、有機肥料「バイオア
クア」(商品名、株式会社サンライク製)を、一般上水
道水を電気分解してPH8.5 としたイオン水にて、2000倍
に希釈したものを使用した。
無処理区;培養液として、有機肥料「バイオアクア」
(商品名、株式会社サンライク製)を、精製水にて、20
00倍に希釈したものを使用した。
これらの培養液を、毎日8 時に20分間シャワーで供給
し、それぞれの成長度合を測定した。この結果を第1表
に示す。
第1表から、本発明の生育促進補助水を用いた場合は、
茎および葉の成長が明らかに促進されることがわかる。
実施例4 次のような条件でカイワレダイコンを栽培し、それらの
発芽率、収穫量、根ぐされの状態を調査した。
栽培室;幅50cm×長さ2m50cm×高さ1mの木製の培室を3
室用意した。
光 源;40W ×100Vの電球1 本を用い、1100ルックスで
照射した。
培 地;ウレタン綿 給 水;以下のA 、B 、C の培養液を用い、培養液B 、
C については浸漬方式を採用し、培養液A については浸
漬方式とシャワー方式の2 種類を採用した。なお、浸漬
方式は培地を培養液中に浸漬して栽培する方法であり、
シャワー方式は2 時間30分毎に培養液をシャワーで給水
して栽培する方法である。
培養液;(A)PH8.5 、AgO-,Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン
濃度2000ppb 、電気伝導度350 μ/cm3の生育促進補
助水 (B)一般上水道水を電気分解してなるPH8.5 、電気伝導
度250 μ/cm3のイオン水 (C)一般上水道水 この実験の結果を第2表に示す。
第2表より、本発明の生育促進補助水を用いた場合に
は、発芽率が高く、収穫量も多く、根ぐされも防止され
ることがわかる。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によればPH8 以上、AgO-
Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン濃度30〜2000ppb 、電気伝導
度250 〜450 μ/cm3のAgイオン水を農作物等の栽培
に用いることにより、酸性土壌を中和して無機成分など
の養分に富んだバランスのとれた土壌コロイド状態を形
成することができ、また、人体に悪影響を及ぼさずに病
害を効果的に防止することができ、土壌中の共生菌等の
有用な菌の繁殖を促進して良好な共生環境を作ることが
できる。
さらに、Agイオン水の及ぼす生理活性作用により、農作
物等の茎葉の成長を促進させることができ、かつ光合成
の能力が高まることにより、光量が不足する環境下でも
高い収穫量を上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図はタバコモザイクウイルスに対する本発明の生育
促進補助水の殺菌作用を示す図表、第2図はタバコモザ
イクウイルスに対する紫外線照射による殺菌作用を示す
図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 仁一 東京都新宿区西早稲田1丁目2番1号 (72)発明者 大嶋 勝衛 神奈川県鎌倉市七里が浜東4−26−9 (56)参考文献 特公 昭46−28099(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物を栽培する土壌、培地、又は植物自体
    に散布することにより、植物の生育を促進させるための
    農作物等植物栽培用生育促進補助水において、PH8 以
    上、AgO-、Ag(OH)2 -、Ag2(OH)+イオン濃度30〜2000ppb
    、電気伝導度250 〜450 μ/cm3のAgイオン水からな
    ることを特徴とする農作物等植物栽培用生育促進補助
    水。
JP61203473A 1986-06-13 1986-08-29 農作物等植物栽培用生育促進補助水 Expired - Lifetime JPH0645523B2 (ja)

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