JPH0645220B2 - ポリオレフィン被覆鋼材 - Google Patents

ポリオレフィン被覆鋼材

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JPH0645220B2 JP30463890A JP30463890A JPH0645220B2 JP H0645220 B2 JPH0645220 B2 JP H0645220B2 JP 30463890 A JP30463890 A JP 30463890A JP 30463890 A JP30463890 A JP 30463890A JP H0645220 B2 JPH0645220 B2 JP H0645220B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリオレフィン被覆鋼材に関し、更に、詳し
く高温埋設下でのポリオレフィン被覆と鋼材との間の長
期の接着性に優れたポリオレフィン被覆鋼材に関する。
(従来の技術) 鋼管などの鋼材の防食のために、鋼材の表面に化学的安
定性の優れたポリエチレン等のポリオレフィンを被覆し
た重防食被覆鋼材が多くなってきた。しかし、このよう
なポリオレフィン被覆鋼材の使用環境は、例えば地域全
体の暖房に使用する埋設配管などでは管の表面温度が高
く、ラインパイプでは重質油を高温輸送して輸送効率を
高めるため管の表面温度が高くなってきた。特に、海岸
地帯のこれらの配管では、配管全体が地下の海水水位以
下に没する場合があるなど、極めて厳しい状況になりつ
つある。一般にポリオレフィンは化学構造上無極性であ
るため、鋼材の表面には直接接着し難い。通常は、無水
マレイン酸等の酸無水物等で変形した変性ポリオレフィ
ン接着剤を介して両者を接着する。しかしながら、ポリ
オレフィン被覆と鋼材との接着強度は、使用環境の温度
が高く、水分量や塩濃度等が大きいと低下する。かかる
状況にあって、本発明者らは熱塩水中でこの接着強度を
長期に保持する手法として、特願平1-209792号を提案し
た。即ち、クロメート処理とエポキシプライマー処理を
併用する鋼材の下地処理で、特にエポキシプライマーと
してフェノールノボラック型のグリシジルエーテルある
いは該フェノールノボラック型のグリシジルエーテルに
ビスフェノールA、ヒスフェノールADまたはビスフェ
ノールFのジグリシジルエーテルを混合したエポキシ
に、m−キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの縮合
物、無機顔料を混合したプライマーを用いると、100 ℃
の熱塩水に8000時間程度浸漬した後のポリオレフィン被
覆と鋼材の間の接着力の低下を大幅に抑制できる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、実際の埋設配管では、地下水位の変動に
よる乾湿繰返し、土壌の影響等があって、接着力低下の
メカニズムがかならずしも明確にはなっていないが、長
期間の埋設試験では特願平1-209792号の下地処理をもっ
てしてもポリオレフィン被覆と鋼材の間の接着力が徐々
に低下し、より一層の接着力の低下抑制が必要である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上述の問題点を解決すべく、特願平1-20
9792号の下地処理でエポキシプライマーの組成を改良し
た。即ち、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、
ビスフェノールADのジグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールFのジグリシジルエーテルなどの2官能エポキシ
の単独またはこれらの混合物、特定の分子構造を有する
アミノフェノール型3官能エポキシ、m-キシレンジアミ
ンとエピクロルヒドリンの縮合物および無機顔料を必須
構成成分として含有するプライマーを用いることによっ
て前述の問題点を解決できることを見出し、本発明に至
った。
即ち、本発明の要旨とするところは、 1.クロメート処理を施した鋼材の表面に、下記の(a),
(b),(c) および(d) の4成分を必須成分とするプライマ
ー、変性ポリオレフィン接着剤およびポリオレフィンを
順次積層したことを特徴とするポリオレフィン被覆鋼
材。
(a) ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールADのジグリシジルエーテル、ビスフェノール
Fのジグリシジルエーテルのいずれかの2官能エポキシ
の単独、またはこれらの混合物。
(b) 下記の,,のいずれかの分子構造を有するア
ミノフェノール型3官能エポキシの単独、またはこれら
の混合物。
(c) m-キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの縮合物 (d) 無機顔料 2.ポリオレフィンとしてポリエチレン,ポリプロピレ
ン,ポリブテン,あるいはエチレンとプロピレン,1-ブ
テン,1-ヘキセン,4-メチル-1- ペンテン,1-オクテン
などのα−オレフィンとの共重合体であることを特徴と
する前記1項記載のポリオレフィン被覆鋼材。
である。
即ち、本発明は第1図に示す如く、鋼材1の表面にクロ
メート処理剤層2、前記の(a),(b),(c),(d) を必須成分
とするプライマー層3、変性ポリオレフィン接着剤層
4、及びポリオレフィン層を順次積層したことを特徴と
する高温埋設下でのポリオレフィン被覆と鋼材との間の
長期の接着性に優れたポリオレフィン被覆鋼材に関する
ものである。
以下、本発明に付き詳細に説明する。
まず、本発明に用いる鋼材とは、炭素鋼、ステンレス鋼
等の合金鋼でできた鋼管、形鋼、鋼板、棒鋼、及び鋼製
の成形品や構造物などで、屋外、地中、地上、海底など
で広く用いられるものである。次に、本発明の被覆構造
について第1図に基づき説明する。本発明は、鋼材1と
変性ポリオレフィン接着剤層4の間にクロメート処理剤
2と本発明のプライマー層3を介在させることが骨子で
あり、鋼材1とクロメート処理剤層2の間に、亜鉛、ア
ルミニウム、クロム等のメッキ層、亜鉛−鉄、亜鉛−ニ
ッケル、亜鉛−ニッケル−コバルト等の合金メッキ、メ
ッキあるいは合金メッキ層中にシリカ、アルミナ、シリ
カアルミナ、酸化チタン等の無機微粒子を分散させた分
散メッキ層が存在する鋼材も使用できる。また、ポリオ
レフィン層を二層構造としてその上層に繊維強化材、微
粉末充填強化剤、あるいはりん片状充填強化剤を含有す
るポリオレフィン、下層にポリオレフィンを設けたもの
も使用できる。
本発明のエポキシプライマー層の形成に用いるエポキシ
プライマーとは、(a) 成分である2官能エポキシと、
(b) 成分であるアミノフェノール型の3官能エポキシと
(d) 成分である無機顔料とを予め混合した混合物(e)
に、(c) 成分であるm-キシレンジアミンとエピクロルヒ
ドリンの縮合物を、(e) のエポキシ当量と(c) の活性水
素当量との比が0.6 〜2.0 の範囲になるように混合した
混合物である。該混合物が0.6 未満および2.0 越では高
温埋設ポリオレフィン被覆鋼材のポリオレフィン被覆と
鋼材の間の接着力が低下する。
上記の(a) 成分である2官能エポキシとはビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールADのジ
グリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジル
エーテルのいずれかの2官能エポキシの単独、またはこ
れらの混合物である。高温の接着性を保持する観点から
は、エポキシ当量が170 〜250 の範囲のものが望まし
い。ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとして
は、例えば油化シェルエポキシ社製のエピコート827 、
エピコート828 、エピコート834 等が利用できる。ビス
フェノールADのジグリシジルエーテルとしては、例え
ば三井石油化学社製のエポミックR710、エポミックR710
H 等が利用できる。また、ビスフェノールFのジグリシ
ジルエーテルとしては、例えば油化シェルエポキシ社製
のエピコート807 等が利用できる。
(b) 成分であるアミノフェノール型の3官能エポキシと
は、下記の,,のいずれかの分子構造を有するア
ミノフェノール型3官能エポキシである。
これらのアミノフェノール型3官能エポキシは、高温埋
設ポリオレフィン被覆鋼材のポリオレフィン被覆と鋼材
の間の接着力の低下抑制に著しい効果がある。の分子
構造を有するアミノフェノール型3官能エポキシとして
は油化シェルエポキシ社製のYX-4およびYX-4を蒸留して
精製したYX-4L 等が利用できる。の分子構造を有する
アミノフェノール型3官能エポキシとしては住友化学工
業社製のELM-120 等が利用できる。また、の分子構造
を有するアミノフェノール型3官能エポキシとしては住
友化学工業社製のELM-100 等が利用できる。アミノフェ
ノール型3官能エポキシの配合に関しては、前記のエポ
キシ樹脂100 重量部に対するアミノフェノール型3官能
エポキシの混合量が1〜200 の重量部の範囲になるよう
に混合することが望ましい。該配合量が1重量部未満お
よび200 重量部越では前記の効果が殆どない。
(c) 成分であるm-キシレジアミンとエピクロルヒドリン
の縮合物とは、 の分子構造を持つ変性ポリアミンである。該変性ポリア
ミンは、高温埋設ポリオレフィン被覆鋼材のポリオレフ
ィン被覆と鋼材の間の接着力の低下抑制に著しい効果が
ある。該当する市販品としては、三菱瓦斯化学社製のガ
スカミンG328(n が0〜12のものの混合物)、G328S(n
が1〜12のものの混合物)を利用できる。
(d) 成分である無機顔料としては、チタン工業社製のKR
380 等の酸化チタン、日本アエロジル社製のアエロジル
200 等のシリカ、日本アエロジル社製のアエロジルCOK8
4 等のシリカアルミナ、林化成社製のタルカンパウダー
PKP 等のタルク、瀬戸窯業原料社製のリブライトRD100
等の白雲母、クラレ社製の200KI 等のスゾライトマイ
カ、チタン工業社製のマピコイエロー等の合成酸化鉄
黄、チタン工業社製のマピコレッド等の合成酸化鉄赤、
第一稀元素化学工業社製のZSP110等のりん酸ジルコニウ
ム、三菱化成社製の#3150等のカーボンブラック、第一
稀元素化学工業社製等の珪酸ジルコニウムや酸化ジルコ
ニウム、菊池色素工業社製のジンクロZTO等のジンクク
ロメート、菊池色素工業社製等のストロンチウムクロメ
ート、林化成社製のSTATINTONE-W等のカオリンクレー等
の一般市販の無機顔料が利用できる。上記の無機顔料
は、高温埋設ポリオレフィン被覆鋼材のポリオレフィン
被覆と鋼材の間の接着力の低下抑制の面から、(a) 成分
である2官能エポキシ100 重量部当り該無機顔料1〜5
0重量部添加することが望ましい。尚、本発明によるプ
ライマーの硬化時間を調整するために、硬化促進剤とし
て、例えば四国化成社製のキュアゾール2MZ 、キュアゾ
ール2E4MZ 、キュアゾールC11Z、キュアゾール2P4MZ 等
のイミダゾール系硬化促進剤を少量添加したものも使用
できる。本発明に用いるクロメート処理剤としては、高
温埋設ポリオレフィン被覆鋼材のポリオレフィン被覆と
鋼材の間の接着力の低下抑制の面から、シリカ系クロメ
ート処理剤、シリカ−りん酸系クロメート処理剤等を用
いる。シリカ系クロメート処理剤としては、例えばトウ
モノコシデンプン等の高分子有機還元剤で全クロムに対
する6価クロムの重量比が0.35〜0.65の範囲になるよう
に部分還元したクロム酸(CrO3)水溶液にシリカ微粉末を
添加したクロメート処理剤を利用できる。また、シリカ
−りん酸系クロメート処理剤としては、例えばデンプン
をアミノグルコシダーゼ等の加水分解酵素で部分的に加
水分解して製造したデキストリン等の高分子有機質還元
剤、部分ケン化ポリ酢酸ビニル等の合成水溶性高分子還
元剤で全クロムに対する6価クロムの重量比が0.35〜0.
65の範囲になるように部分還元したクロム酸(CrO3)とり
ん酸の混合水溶液にシリカ、シリカ−アルミナ等のシリ
カ系微粉末を添加したクロメート処理剤を利用できる。
本発明でいうポリオレフィンとは、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン、あるいはエチレンとプロピレ
ン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-
オクテン等のα−オレフィンとの共重合体である。ま
た、変性ポリオレフィン接着剤は、該ポリオレフィンを
不飽和カルボン酸またはその酸無水物で変性した接着性
ポリオレフィンを主成分とする接着剤である。変性に用
いる不飽和カルボン酸またはその酸無水物としては、例
えば無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン
酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げら
れ、これらの中では、高温埋設ポリオレフィン被覆鋼材
のポリオレフィン被覆と鋼材の間の接着力の低下抑制の
面から、無水マレイン酸が望ましい。
次に本発明に基づくポリオレフィン被覆鋼材の製造方法
について、ポリオレフィン被覆鋼管の場合を例にとり説
明する。ポリオレフィン被覆鋼管は、例えば第2図に示
す方法で製造できる。スケール、油分等を除去した鋼管
1の表面に、クロメート処理剤塗布装置6によってクロ
メート処理剤を塗布し、加熱装置7によって焼き付け
る。次いで、その表面に本発明のプライマー塗布装置8
によってプライマーを塗布し、後加熱装置9によって加
熱硬化させる。次いで、その表面に変節ポリオレフィン
接着剤塗布装置10によって変性ポリオレフィン接着剤
4を塗布し、Tダイ11によってポリオレフィン5を押
出被覆した後、冷却装置12によって冷却し、本発明の
ポリオレフィン被覆鋼管を得る。上記の如き製造法の場
合、鋼管1の表面にクロメート処理剤を塗布し焼き付け
てからのち、該鋼管が変性ポリオレフィン塗布装置10
に到達するまでの間に該鋼管の表面に本発明のプライマ
ー層が形成され十分硬化すればよく、上記のプライマー
の塗布方法はスプレー塗装機によるスプレー塗装、しご
き塗り、刷毛塗り、流し塗り等従来公知の方法の中から
選択して用いる。また、後加熱装置9による鋼管1の加
熱方法は高周波誘導加熱、遠赤外線加熱、ガス加熱など
従来公知の方法の中から選択して用いる。尚、鋼管の肉
厚が厚く、かつ加熱装置7の加熱能力が大きく、プライ
マーが十分硬化する場合は後加熱装置9による加熱を省
略しても良い。更に、第2図では、変性ポリオレフィン
接着剤の塗布装置10で変性ポリオレフィン接着剤の粉
末を静電塗布する方法を用いているが、Tダイまたは丸
ダイにより変性ポリオレフィン接着剤を押出被覆する方
法、変性ポリオレフィン接着剤とポリオレフィンを二層
一体として二層Tダイあるいは二層丸ダイから押出被覆
する方法等の従来公知の方法の中から選択して用いるこ
とができる。
(発明の作用) 以上のようにして得た本発明によるポリオレフィン被覆
鋼材の一部断面は第1図に示す通りのものであり、図中
1は酸洗、ブラスト等によって油、スケール等を除去し
た鋼材、2はクロメート処理剤層、3は以下の4成分を
必須成分とするプライマー、 (a) ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールADのジグリシジルエーテル、ビスフェノール
Fのジグリシジルエーテルのいずれかの2官能エポキシ
の単独、またはこれらの混合物。
(b) 下記の,,のいずれかの分子構造を有するア
ミノフェノール型3官能エポキシの単独、またはこれら
の混合物。
(c) m-キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの縮合物 (d) 無機顔料 また、図中2は全クロム重量換算で250 〜1200mg/m2
付着量で、3は5〜350 μの厚みで、5は1.0 〜10mm
の厚みを有していると良好な結果が得られる。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
(実施例) 先ず、本発明を具体的に説明するために、本発明による
プライマー調合の実施例1〜32、比較例として特願平
1-209792号に該当するプライマーの調合の比較例1、お
よび上記以外のプライマーの調合例2〜5の比較例を第
1表に示す。尚、第1表に記載の2官能エポキシを第2
表に、アミノフェノール型3官能エポキシを第3表に、
無機顔料を第4表に各々示す。
また、第1表に記載の硬化剤と無機顔料の配合量は2官
能エポキシ100 重量部当りの配合量(重量部)で、溶剤
の添加量はプライマー100重量部当りの配合量(重量
部)である。また、鋼剤の下地処理に用いるクロメート
処理剤はシリカ系クロメート処理剤とシリカ−りん酸系
クロメート処理剤である。
次に、前記プライマーとクロメート処理剤を用いたポリ
オレフィン被覆鋼管の製造例を説明する。鋼管(200A ×
5500mm長さ×5.8mm 厚み)をグリットブラスト処理し、
その表面にシリカ系クロメート処理剤またはシリカ−り
ん酸系クロメート処理剤を全クロム付着量が450 mg/m2
になるように塗布し、 190℃に加熱して焼き付けたの
ち、本発明のプライマーを膜厚が50μになるように塗
布して硬化させた。次いで、変性ポリオレフィン接着剤
の粉体を膜厚が 250μになるように静電塗装し、その上
にポリオレフィンの膜厚が3mmになるようにTダイで押
出被覆し、冷却して本発明によるポリオレフィン被覆鋼
管1〜42、比較ポリオレフィン被覆鋼管である特願平
1-209792号に該当するポリオレフィン被覆鋼管1および
これら以外のポリエチレン被覆鋼管2〜4を製造した。
これらのポリオレフィン被覆鋼管を海岸地帯の地下に埋
設し、管内に 100℃の熱媒油を循環して2年間実埋設配
管試験した。試験前と試験後、ポリオレフィン被覆と鋼
管の間の接着力(ピール強度)を剥離巾1cm、剥離角
度:90゜、剥離速度:50mm/min. で測定した。測定
結果を第5表に示す。
第5表の結果からも明らかなように、鋼管の下地処理と
してクロメート処理を施し、次いでその表面に、ビスフ
ェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールA
Dのジグリシジルエーテル又はビスフェノールFのジグ
リシジルエーテル等の2官能エポキシの単独又はこれら
の混合物に、YX-4,ELM-120又はELM-100 等のアミノフェ
ノール型3官能エポキシの単独又は混合物、m-キシレン
ジアミンとエピクロルヒドリンの縮合物、および無機顔
料を必須成分として含有する本発明のプライマーを塗布
すれば、変性ポリオレフィン接着剤やポリオレフィンの
種類にかかわらず、2年間の 100℃での実埋設配管試験
ののちも、ポリオレフィン被覆と鋼材との間の接着力の
低下を抑制できる優れた効果がある。
(発明の効果) 実施例からも明らかな如く、本発明によるポリオレフィ
ン被覆鋼材は、従来のポリオレフィン被覆鋼材に比較し
て、高温埋設状態でポリオレフィン被覆と鋼材の間の接
着力の低下を大幅に抑制するプライマーを有するため、
従来にない高温埋設環境での耐久性に優れた被覆鋼材を
提供できる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるポリオレフィン被覆鋼材の一部断
面図、第2図は本発明によるポリオレフィン被覆鋼材の
一例としてポリオレフィン被覆鋼管の一製造例を示す概
略図である。 1……鋼材 2……クロメート処理剤層 3……ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビス
フェノールADのジグリシジルエーテル又はビスフェノ
ールFのジグリシジルエーテル等の2官能エポキシ、特
定の分子構造を有するアミノフェノール型3官能エポキ
シ、m-キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの縮合
物、および無機顔料を必須成分として含有するプライマ
ー層 4……変性ポリオレフィン接着剤層 5……ポリオレフィン層 6……クロメート処理剤塗布装置 7……加熱装置 8……プライマー塗布装置 9……後加熱装置 10……変性ポリオレフィン接着剤装置 11……Tダイ 12……冷却装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロメート処理を施した鋼材の表面に、下
    記の(a),(b),(c) および(d) の4成分を必須成分とする
    プライマー、変性ポリオレフィン接着剤およびポリオレ
    フィンを順次積層したことを特徴とするポリオレフィン
    被覆鋼材。 (a) ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフ
    ェノールADのジグリシジルエーテル、ビスフェノール
    Fのジグリシジルエーテルのいずれかの2官能エポキシ
    の単独、またはこれらの混合物。 (b) 下記の,,のいずれかの分子構造を有するア
    ミノフェノール型3官能エポキシの単独、またはこれら
    の混合物。 (c) m-キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの縮合物 (d) 無機顔料
  2. 【請求項2】ポリオレフィンとしてポリエチレン,ポリ
    プロピレン,ポリブテン,あるいはエチレンとプロピレ
    ン,1-ブテン,1-ヘキセン,4-メチル-1- ペンテン,1-
    オクテンなどのα−オレフィンとの共重合体であること
    を特徴とする請求項1記載のポリオレフィン被覆鋼材。
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