JPH0645198A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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- JPH0645198A JPH0645198A JP4218574A JP21857492A JPH0645198A JP H0645198 A JPH0645198 A JP H0645198A JP 4218574 A JP4218574 A JP 4218574A JP 21857492 A JP21857492 A JP 21857492A JP H0645198 A JPH0645198 A JP H0645198A
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Abstract
ンデンサにおいて、高い電導度を維持して優れた電気特
性を得ると共に、短絡のおそれのない信頼性の高い固体
電解コンデンサを得る。 【構成】 陽極、陰極及びセパレータを重ねて巻回ある
いは積層してなるコンデンサ素子のセパレータの代わり
にあらかじめフィルム化したポリアニリンシートを用い
てコンデンサ素子を作成し、その後、陽極、陰極表面と
前記ポリアニリンシートとの間隙に溶媒に溶解したポリ
アニリン溶液を含浸し、溶媒を乾燥除去を行い電極間に
ポリアニリンのみからなる固体電解質層を形成する。
Description
ポリアニリンを固体電解質に用いた固体電解コンデンサ
の製造方法に関する。
を有する固体の金属酸化物や導電性ポリマーを用いたも
のは、液体電解質を用いた電解コンデンサに比べ、液体
を封じる必要がないことから、耐熱性の要求される用途
やチップ形の電解コンデンサ用として適している。
や二酸化鉛などの導電性を有する金属酸化物が主体であ
ったが、近年はより高い電導度が得られる導電性のポリ
マーが電解質として着目されている。
リアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリア
ニリン、ポリアクリロニトリルなどπ共役導電性ポリマ
ーが知られている。
ためには、表面に誘電体となる絶縁性の酸化皮膜が形成
されたアルミニウム、タンタルなどの弁金属を陽極に、
絶縁性酸化皮膜層の上に電解質層を形成する必要があ
る。
るための重合工程が必要となる。この重合工程は、一般
に陽極表面でモノマーを化学重合、気相重合、電解重合
などの手段で行われる。ところがポリアニリンは予め重
合されポリマー化したものを溶媒に溶解して、被処理物
にその溶液を浸漬あるいは塗布して溶媒を蒸発除去させ
て形成させる手段がとれることから、取り扱いが容易で
固体電解コンデンサ用の電解質として注目されている。
小さいものは板状の平面電極に固体電解質層、導電層を
順次形成し、樹脂などの外装を施している。しかし静電
容量の大きなコンデンサでは、陽極電極を帯状にしてこ
れを同様に帯状のセパレータと陰極電極と共に巻回ある
いは積層させた素子を用いる必要がある。
ンサ素子に固体電解質を形成する場合、導電性ポリマー
の原料となるモノマー溶解した溶液と重合のための酸化
剤溶液にコンデンサ素子を含浸して巻回端面あるいは積
層端面から浸透させて重合反応を行わせるか、ポリアニ
リンのように重合体のまま溶媒に溶解可能な材料では、
その溶液中にコンデンサ素子を浸漬しその後溶媒を乾燥
除去して固体電解質を得る方法もある。
素子の場合、陽極電極と陰極電極が接触して起きる短絡
防止と、陽極と陰極間に十分な固体電解質を保持させる
必要性から、セパレータを電極間に介在させて電極の分
離と固体電解質の保持をしている。このセパレータに
は、マニラ麻電解紙、多孔質樹脂フィルム、ガラス繊維
紙などが用いられている。
はいずれも絶縁性の材料であることから、陽極と陰極間
に配置されることで、コンデンサの内部抵抗を増大させ
てしまい折角の高い電導度を有する特徴を生かせなくな
る。
7号公報のように、セパレータに導電性ポリマーをあら
かじめ含浸させたものを用い、コンデンサのインピーダ
ンスを低下させる試みなどがある。しかし、セパレータ
の絶縁材料自体が導電性を持つわけでないため、その改
良は自ずと限度がある。
手段もあるが、必要以上の低減は短絡発生などの危険が
増大し、コンデンサの信頼性を損ねることになる。
る電極分離と固体電解質の保持機能を固体電解質自体に
持たせ、高い電導度を維持して優れた電気特性を得ると
共に、短絡の恐れのない信頼性の高い固体電解コンデン
サを得ることを目的とする。
として用いるポリアニリンが成膜性に優れフィルム化し
たものの取り扱いが容易なこと、および溶液としてコン
デンサ素子に含浸し溶媒を除去することでポリアニリン
層が形成できることに着目して成されたものである。
代わりにあらかじめフィルム化したポリアニリンを電極
と共に巻回あるいは積層してコンデンサ素子を形成し、
その後陽極、陰極の電極面とポリアニリンフィルム面と
の空隙部に溶媒に溶解したポリアニリン溶液を含浸し、
溶媒を乾燥除去して前記空隙部をポリアニリンで満たす
ことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法であ
る。
の構造を表した断面図である。図において、陽極1はア
ルミニウム、タンタルなどの弁金属からなる箔状からな
る。そして表面は拡面化のためにエッチング処理がなさ
れ、その表面に陽極酸化処理によって誘電体となる酸化
皮膜3の層が形成されている。
陰極2が配置されるこの陰極2は通常は陽極1と同じ金
属箔が用いられ、表面に誘電体酸化皮膜3は形成されな
い。そして陽極1と陰極2の間に、シート状に形成され
たポリアニリンフィルム4が挟み込まれている。この配
置で巻回あるいは積層してコンデンサ素子となる。
の表面とポリアニリンフィルム4との間には隙間がある
のでコンデンサ素子の状態でポリアニリン溶液にコンデ
ンサ素子を含浸し、含浸後加熱等の処理によって溶媒を
除去し、前記の隙間にポリアニリン層5を形成する。な
お、この含浸、溶媒除去の工程は必要に応じて複数回繰
り返してよい。
極1と陰極2との間には一定の間隔を有してポリアニリ
ンの固体電解質層が形成されることになる。
の厚みを持つポリアニリンフィルム4が挿入されると共
に、陽極1、陰極1の表面とポリアニリンフィルム4と
の間の隙間には含浸によるポリアニリン層5が充たされ
て形成されることになる。このため、一定の間隔で陽極
1と陰極2とが分離保持される。また誘電体酸化皮膜3
と陰極2との間には導電性ポリマーのみが存在するので
電導度が向上する。
実施例は巻回構造のコンデンサ素子を有する固体電解コ
ンデンサをこの発明の方法によって作成した。また比較
例として、セパレータを用いた固体電解コンデンサを作
成して両者の特性を比較した。
グ、化成処理(22V)した高純度アルミニウム箔(厚
さ90μm)を幅3.0mm、長さ20mmに切断し、
リード線を接続した。陰極にはやはりアルミニウム箔
(厚さ20μm)にエッチングのみ施したものを幅3.
0mm、長さ30mmに切断し、リード線を接続したも
のを用意した。
ポリアニリンの10%溶液をキャスティング後、150
℃、30分乾燥して厚さ約20μmのポリアニリンフィ
ルムを作成した。このポリアニリンフィルムを幅4.0
mmに裁断し、前記の陽極箔と陰極箔と共に巻回して円
筒形のコンデンサ素子を作成した。
リンのN−メチルピロリドン溶液を10mmHgの減圧
下で10分間含浸し、150℃で30分乾燥して溶媒を
除去した。この含浸溶媒除去の工程を3回繰り返した。
lの過硫酸アンモニウム及び0.5mol/lのp−ト
ルエンスルホン酸水溶液中に30分浸漬してドーピング
して導電性を付与した。そしてエタノールでコンデンサ
素子を洗浄後、アルミニウムケースに素子を収納しエポ
キシ樹脂で開口部を封じてコンデンサを完成させた。
えて厚さ40μmのマニラ紙からなるセパレータを使用
した。このセパレータはあらかじめ10%のポリアニリ
ン溶液に浸漬し、加熱乾燥させて溶媒を除去する工程を
3回繰り返してポリアニリンを含んだ状態で用いた。他
の工程は本発明例と同じでコンデンサを完成させた。
(Tanδ)、100KHzでの等価直列抵抗(ES
R)および漏れ電流(2分値)を測定したところ表1に
示す結果が得られた。
のものは内部の抵抗に起因する電気特性である損失や等
価直列抵抗の値が比較例に比べ優れていることがわか
る。
リアニリンを固体電解質として用いる固体電解コンデン
サの製造方法において、内部に電導度を阻害するセパレ
ータの存在を廃止することかできたので、損失、等価直
列抵抗あるいはインピーダンスなどの電気特性が向上す
る。
ルムが陽極、陰極間に存在するのでこれら電極を一定距
離で離間して保持できるので、電極どうしの接触による
短絡発生のおそれもない。
す断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 表面に誘電体酸化皮膜層が形成された陽
極とポリアニリンフィルムと陰極とを重ねて巻回あるい
は積層してコンデンサ素子を形成し、さらに前記陽極、
陰極電極面とポリアニリンフィルムとの空隙にポリアニ
リン溶液を含浸させてポリアニリン層を形成する固体電
解コンデンサの製造方法。
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JP21857492A JP3285045B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
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1992
- 1992-07-24 JP JP21857492A patent/JP3285045B2/ja not_active Expired - Fee Related
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