JP2924310B2 - コンデンサの製造方法 - Google Patents
コンデンサの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体皮膜を介して対
向している電極の少なくとも一方の電極に導電性高分子
膜を用い、高信頼特性を有し生産性に優れたコンデンサ
の製造方法に関するものである。
向している電極の少なくとも一方の電極に導電性高分子
膜を用い、高信頼特性を有し生産性に優れたコンデンサ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、電気機器のディジタル化にともな
って、そこに使用されるコンデンサも高周波領域におい
てインピーダンスが低く、小型大容量化への要求が高ま
っている。従来、高周波用のコンデンサとしてはプラス
チックフィルムコンデンサ、マイカコンデンサ、積層セ
ラミックコンデンサなどが用いられている。またその他
にアルミニウム乾式電解コンデンサやアルミニウム、ま
たはタンタル固体電解コンデンサなどがある。
って、そこに使用されるコンデンサも高周波領域におい
てインピーダンスが低く、小型大容量化への要求が高ま
っている。従来、高周波用のコンデンサとしてはプラス
チックフィルムコンデンサ、マイカコンデンサ、積層セ
ラミックコンデンサなどが用いられている。またその他
にアルミニウム乾式電解コンデンサやアルミニウム、ま
たはタンタル固体電解コンデンサなどがある。
【0003】アルミニウム乾式電解コンデンサでは、エ
ッチングを施した陽極及び陰極のアルミニウム箔を紙の
セパレータを介して巻取り、液状の電解質を用いてい
る。又、アルミニウムやタンタル固体電解コンデンサで
は、前記アルミニウム電解コンデンサの特性改良のため
電解質の固体化がなされている。このような固体電解質
形成には、硝酸マンガン液に陽極箔を浸漬した後、35
0℃前後の高温炉中にて熱分解し、二酸化マンガン層を
作る。このコンデンサの場合、電解質が固体のために高
温における電解液の揮散、低温域での凝固から生ずる機
能低下などの欠点がなく、液状電解質と比べて良好な周
波数特性、温度特性を示す。又、アルミニウム電解コン
デンサは、タンタル電解コンデンサと同様に誘電体とな
る酸化皮膜を非常に薄くできるために大容量を実現でき
る。
ッチングを施した陽極及び陰極のアルミニウム箔を紙の
セパレータを介して巻取り、液状の電解質を用いてい
る。又、アルミニウムやタンタル固体電解コンデンサで
は、前記アルミニウム電解コンデンサの特性改良のため
電解質の固体化がなされている。このような固体電解質
形成には、硝酸マンガン液に陽極箔を浸漬した後、35
0℃前後の高温炉中にて熱分解し、二酸化マンガン層を
作る。このコンデンサの場合、電解質が固体のために高
温における電解液の揮散、低温域での凝固から生ずる機
能低下などの欠点がなく、液状電解質と比べて良好な周
波数特性、温度特性を示す。又、アルミニウム電解コン
デンサは、タンタル電解コンデンサと同様に誘電体とな
る酸化皮膜を非常に薄くできるために大容量を実現でき
る。
【0004】又、近年では7,7,8,8−テトラシア
ノキノジメタン(TCNQ)塩等の有機半導体を固体電
解質として用いた固体電解コンデンサ(特開昭58−1
7609号公報)が提案されている。さらに、ピロー
ル、チオフェン、フランなどの重合性モノマーを電解重
合させて導電性高分子とし、これをコンデンサの電極の
少なくとも一方に用いる方法もあり、また、電極表面に
誘電体となるポリイミド薄膜を電着法によって形成し、
化学重合導電性高分子膜を積層し、さらに電解重合導電
性高分子膜を積層してなるコンデンサが1991年春の
電気化学協会第58回大会で開示されている(講演要旨
集P251及びP252)。
ノキノジメタン(TCNQ)塩等の有機半導体を固体電
解質として用いた固体電解コンデンサ(特開昭58−1
7609号公報)が提案されている。さらに、ピロー
ル、チオフェン、フランなどの重合性モノマーを電解重
合させて導電性高分子とし、これをコンデンサの電極の
少なくとも一方に用いる方法もあり、また、電極表面に
誘電体となるポリイミド薄膜を電着法によって形成し、
化学重合導電性高分子膜を積層し、さらに電解重合導電
性高分子膜を積層してなるコンデンサが1991年春の
電気化学協会第58回大会で開示されている(講演要旨
集P251及びP252)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに種々のコンデンサが使用されているが、フィルムコ
ンデンサおよびマイカコンデンサでは形状が大きくなっ
てしまうため、大容量化が難しく、また積層セラミック
コンデンサは小型大容量の要望から生まれたものである
が、価格が非常に高くなるということや、温度特性が悪
いことなどの欠点を有している。また、アルミニウム電
解コンデンサは、酸化皮膜の損傷が起き易いために、酸
化皮膜と陰極の間に電解質を施し随時損傷を修復する必
要がある。このため電解質に液状のものを使用している
コンデンサは、電解質の液漏れやイオン伝導性などの理
由から経時的に静電容量の減少や損失の増大をもたらす
ことや、高周波特性、低温領域での損失が大きいなどの
欠点を有している。
うに種々のコンデンサが使用されているが、フィルムコ
ンデンサおよびマイカコンデンサでは形状が大きくなっ
てしまうため、大容量化が難しく、また積層セラミック
コンデンサは小型大容量の要望から生まれたものである
が、価格が非常に高くなるということや、温度特性が悪
いことなどの欠点を有している。また、アルミニウム電
解コンデンサは、酸化皮膜の損傷が起き易いために、酸
化皮膜と陰極の間に電解質を施し随時損傷を修復する必
要がある。このため電解質に液状のものを使用している
コンデンサは、電解質の液漏れやイオン伝導性などの理
由から経時的に静電容量の減少や損失の増大をもたらす
ことや、高周波特性、低温領域での損失が大きいなどの
欠点を有している。
【0006】次に、固体電解質そのものについて述べる
と、高温で数回熱分解することによる酸化皮膜の損傷及
び二酸化マンガンの比抵抗が高いことなどの理由から、
高周波域での損失は十分に小さいとは言えない。又、T
CNQ塩などの有機半導体を用いた固体電解コンデンサ
は、二酸化マンガンを用いたものに比して優れた高周波
特性を示すが、有機半導体を塗布する際に比抵抗の上昇
があることや、陽極箔への接着性に劣ることなどが原因
で理想的な特性を示すとは言えない。
と、高温で数回熱分解することによる酸化皮膜の損傷及
び二酸化マンガンの比抵抗が高いことなどの理由から、
高周波域での損失は十分に小さいとは言えない。又、T
CNQ塩などの有機半導体を用いた固体電解コンデンサ
は、二酸化マンガンを用いたものに比して優れた高周波
特性を示すが、有機半導体を塗布する際に比抵抗の上昇
があることや、陽極箔への接着性に劣ることなどが原因
で理想的な特性を示すとは言えない。
【0007】さらに、導電性高分子薄膜をコンデンサの
電極として用いると、周波数特性、温度特性、寿命特性
などは優れているが、誘電体皮膜を形成した電極の対極
としてこの導電性高分子薄膜を形成させるために、重合
開始導電部を誘電体皮膜を有する電極上に設け、この重
合開始導電部を陽極として電解重合を行い導電性高分子
膜を積層し、その後重合開始部となった導電部を少なく
とも含む部分を除去するため、4辺で囲まれた電極平面
内に重合開始部を設けた場合には、重合開始部を少なく
とも含む部分の除去が困難である。また、重合開始部を
電極の角に設けると除去は容易ではあるが、角を除去し
た面積分の容量が低下して定格容量を充たさないという
欠点を有している。
電極として用いると、周波数特性、温度特性、寿命特性
などは優れているが、誘電体皮膜を形成した電極の対極
としてこの導電性高分子薄膜を形成させるために、重合
開始導電部を誘電体皮膜を有する電極上に設け、この重
合開始導電部を陽極として電解重合を行い導電性高分子
膜を積層し、その後重合開始部となった導電部を少なく
とも含む部分を除去するため、4辺で囲まれた電極平面
内に重合開始部を設けた場合には、重合開始部を少なく
とも含む部分の除去が困難である。また、重合開始部を
電極の角に設けると除去は容易ではあるが、角を除去し
た面積分の容量が低下して定格容量を充たさないという
欠点を有している。
【0008】本発明は上記課題に鑑み、周波数特性に優
れた小型、大容量のコンデンサで、重合開始部の形成と
除去が容易で、ショート不良、容量低下がなく、漏れ電
流の小さなコンデンサを効率よく提供することを目的と
する。
れた小型、大容量のコンデンサで、重合開始部の形成と
除去が容易で、ショート不良、容量低下がなく、漏れ電
流の小さなコンデンサを効率よく提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明によるコンデンサの製造方法は、平面方向に
突出部を少なくとも1カ所以上設けた電極表面に、誘電
体皮膜、マンガン酸化物層を順次形成させた後、誘電体
皮膜、マンガン酸化物層を除去し電極部とした電極の突
出部分と、これに接触させて設けた導電部とを重合開始
部として電解重合を行い、マンガン酸化物層上に電解重
合導電性高分子膜を積層させて対極とし、後に重合開始
部を少なくとも含む突出部分を除去するように構成され
ている。
め、本発明によるコンデンサの製造方法は、平面方向に
突出部を少なくとも1カ所以上設けた電極表面に、誘電
体皮膜、マンガン酸化物層を順次形成させた後、誘電体
皮膜、マンガン酸化物層を除去し電極部とした電極の突
出部分と、これに接触させて設けた導電部とを重合開始
部として電解重合を行い、マンガン酸化物層上に電解重
合導電性高分子膜を積層させて対極とし、後に重合開始
部を少なくとも含む突出部分を除去するように構成され
ている。
【0010】
【作用】本発明は上記構成により、重合開始部の位置取
りと除去が容易であり、しかも電極の突出部分の容量は
定格容量には含まれないので、除去しても定格容量を充
たすコンデンサができる。
りと除去が容易であり、しかも電極の突出部分の容量は
定格容量には含まれないので、除去しても定格容量を充
たすコンデンサができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
る。
【0012】(実施例1)以下第1の実施例として、本
発明によるコンデンサの製造方法をアルミ電解コンデン
サへ適用した場合を例として、図面を参照しながら説明
する。
発明によるコンデンサの製造方法をアルミ電解コンデン
サへ適用した場合を例として、図面を参照しながら説明
する。
【0013】図1、図2、図3、図4、図5は、本実施
例における製造工程図であり、図1乃至図4において
(a)は側面図(b)は正面図を示す。まず、弁作用金
属2の表面に耐熱絶縁テープ8を貼り、面積の小さい方
を陽極リード取り付け面とし、面積の大きい方(4mm×
5mm)を誘電体皮膜形成面とした。
例における製造工程図であり、図1乃至図4において
(a)は側面図(b)は正面図を示す。まず、弁作用金
属2の表面に耐熱絶縁テープ8を貼り、面積の小さい方
を陽極リード取り付け面とし、面積の大きい方(4mm×
5mm)を誘電体皮膜形成面とした。
【0014】図1に示すごとく、平面方向に幅1mm長さ
3mmの突出部を設けた弁作用金属箔2(アルミニウムエ
ッチド箔)を、7%アジピン酸アンモニウム水溶液を用
い、約70℃、40分間、印加電圧42Vの条件で陽極
酸化し、誘電体皮膜3を形成した。つぎに、硝酸マンガ
ン水溶液をこれに塗布し、300℃、20分の条件で熱
分解し、マンガン酸化物膜4からなる導電層を形成し
た。ついで、直径1mm、厚さ50μmのニッケル箔片を
溶接によってマンガン酸化物膜4の上に設け、重合開始
導電部7を形成した。
3mmの突出部を設けた弁作用金属箔2(アルミニウムエ
ッチド箔)を、7%アジピン酸アンモニウム水溶液を用
い、約70℃、40分間、印加電圧42Vの条件で陽極
酸化し、誘電体皮膜3を形成した。つぎに、硝酸マンガ
ン水溶液をこれに塗布し、300℃、20分の条件で熱
分解し、マンガン酸化物膜4からなる導電層を形成し
た。ついで、直径1mm、厚さ50μmのニッケル箔片を
溶接によってマンガン酸化物膜4の上に設け、重合開始
導電部7を形成した。
【0015】つぎに、ピロール(0.25M)、トリイ
ソプロピルナフタレンスルフォネート(0.1M)及び
水とからなる電解重合溶液に弁金属箔を浸し、上記のニ
ッケル箔片を重合開始部導電部7として、2.5Vの定
電圧を30分印加し、図3に示すように、マンガン酸化
物4上に対極用の導電性高分子膜5(ポリピロール膜)
を形成した。
ソプロピルナフタレンスルフォネート(0.1M)及び
水とからなる電解重合溶液に弁金属箔を浸し、上記のニ
ッケル箔片を重合開始部導電部7として、2.5Vの定
電圧を30分印加し、図3に示すように、マンガン酸化
物4上に対極用の導電性高分子膜5(ポリピロール膜)
を形成した。
【0016】続いて図4に示すように、重合開始導電部
7を少なくとも含む突出部分を、その上下の弁作用金属
箔2、誘電体皮膜3、マンガン酸化物膜4、導電性高分
子膜5と共に折り曲げて除去した。ついで図5に示すよ
うにカーボンペイント層9と銀ペイント層10を順次積
層し、陽極リード1と陰極リード6を設けてコンデンサ
を得た。このようにして作製したコンデンサの特性を
(表1)に示した。
7を少なくとも含む突出部分を、その上下の弁作用金属
箔2、誘電体皮膜3、マンガン酸化物膜4、導電性高分
子膜5と共に折り曲げて除去した。ついで図5に示すよ
うにカーボンペイント層9と銀ペイント層10を順次積
層し、陽極リード1と陰極リード6を設けてコンデンサ
を得た。このようにして作製したコンデンサの特性を
(表1)に示した。
【0017】
【表1】
【0018】(比較例)実施例1における電極に設けた
幅1mm、長さ3mmの突出部に代えて、突出部の幅を4mm
にし長さを3mmとする以外は実施例1と同様にして、比
較用のコンデンサを作製し、作製したコンデンサの特性
を(表1)に示した。
幅1mm、長さ3mmの突出部に代えて、突出部の幅を4mm
にし長さを3mmとする以外は実施例1と同様にして、比
較用のコンデンサを作製し、作製したコンデンサの特性
を(表1)に示した。
【0019】(表1)から明らかなように、本実施例に
よるコンデンサは、比較例1によるコンデンサに比しシ
ョート不良率が著しく低く、損失も小さく優れた効果が
得られる。
よるコンデンサは、比較例1によるコンデンサに比しシ
ョート不良率が著しく低く、損失も小さく優れた効果が
得られる。
【0020】以上のように本実施例によれば、重合開始
導電部7を電極に設けた幅1mm、長さ3mmの突出部に設
けて、導電性高分子膜を誘電体皮膜上に形成させた後、
前記重合開始導電部を少なくとも含む突出部を除去する
ので、ショート不良、損失不良がなく、低漏れ電流を実
現させることができる。
導電部7を電極に設けた幅1mm、長さ3mmの突出部に設
けて、導電性高分子膜を誘電体皮膜上に形成させた後、
前記重合開始導電部を少なくとも含む突出部を除去する
ので、ショート不良、損失不良がなく、低漏れ電流を実
現させることができる。
【0021】なお、本実施例では弁金属を電極としその
陽極酸化皮膜を誘電体とする電解コンデンサについて述
べたが、他の形態のコンデンサでも、電解重合導電性高
分子が電極として使用されるものであれば含まれること
は言うまでもない。
陽極酸化皮膜を誘電体とする電解コンデンサについて述
べたが、他の形態のコンデンサでも、電解重合導電性高
分子が電極として使用されるものであれば含まれること
は言うまでもない。
【0022】また、実施例では硝酸マンガンを用いてマ
ンガン酸化物を形成した場合についてのみ述べたが、硝
酸マンガンに限らず、マンガン酸化物を形成できるもの
であれば他の物でも使用可能である。また実施例ではニ
ッケル箔を陽極に溶接して接触させ重合開始部に使用し
たと述べたが、ニッケルに限らず陽極酸化されない導電
物であれば他のものを用いることも可能である。さら
に、接触方法としては溶接に限らず、かしめ等他の方法
を用いることも可能である。また本実施例では、突出部
の形状が長方形のもののみを示したが、三角形、半円等
他の形でも差し支えない。また突出部を除去し易くする
ための切り込みを設けることも好ましい態様である。
ンガン酸化物を形成した場合についてのみ述べたが、硝
酸マンガンに限らず、マンガン酸化物を形成できるもの
であれば他の物でも使用可能である。また実施例ではニ
ッケル箔を陽極に溶接して接触させ重合開始部に使用し
たと述べたが、ニッケルに限らず陽極酸化されない導電
物であれば他のものを用いることも可能である。さら
に、接触方法としては溶接に限らず、かしめ等他の方法
を用いることも可能である。また本実施例では、突出部
の形状が長方形のもののみを示したが、三角形、半円等
他の形でも差し支えない。また突出部を除去し易くする
ための切り込みを設けることも好ましい態様である。
【0023】(実施例2)突出部の幅を3mmにしたこと
以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製し、実
施例によるコンデンサの特性を(表1)に示した。
以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製し、実
施例によるコンデンサの特性を(表1)に示した。
【0024】(表1)から明らかなように、本実施例に
よる重合開始部を設ける突出部の幅を3mmにして作製し
たコンデンサは、幅を4mmとした比較例と比べて、ショ
ート不良率が低く、損失不良がなという点で優れた効果
が得られる。
よる重合開始部を設ける突出部の幅を3mmにして作製し
たコンデンサは、幅を4mmとした比較例と比べて、ショ
ート不良率が低く、損失不良がなという点で優れた効果
が得られる。
【0025】(実施例3)図6に示すように、電極1と
電極2の突出部(幅1mm、長さ5mm)を共通にして接続
する形状としたこと以外は実施例1と同様にして、コン
デンサを作製した。本実施例によるコンデンサの特性を
(表1)に示した。
電極2の突出部(幅1mm、長さ5mm)を共通にして接続
する形状としたこと以外は実施例1と同様にして、コン
デンサを作製した。本実施例によるコンデンサの特性を
(表1)に示した。
【0026】(表1)から明らかなように、本実施例に
よる重合開始部を設ける突出部を共通にして、二つの電
極に同時に導電性高分子膜を作製したコンデンサは、実
施例1と同様に、ショート不良率が低く、損失不良がな
く、さらに、重合開始部1カ所で二つの陽極箔に電解重
合導電性高分子膜を形成することができるという点で優
れた効果が得られる。
よる重合開始部を設ける突出部を共通にして、二つの電
極に同時に導電性高分子膜を作製したコンデンサは、実
施例1と同様に、ショート不良率が低く、損失不良がな
く、さらに、重合開始部1カ所で二つの陽極箔に電解重
合導電性高分子膜を形成することができるという点で優
れた効果が得られる。
【0027】(実施例4)図7に示すように、電極の突
出部(幅1mm、長さ3mm)を2カ所設ける形状にしたこ
と以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製し
た。本実施例によるコンデンサの特性を(表1)に示し
ている。
出部(幅1mm、長さ3mm)を2カ所設ける形状にしたこ
と以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製し
た。本実施例によるコンデンサの特性を(表1)に示し
ている。
【0028】(表1)から明らかなように、本実施例に
よる重合開始部を設ける突出部を2カ所にして作製した
コンデンサは、実施例1と同様にショート不良率が低
く、損失不良がなく、さらに重合開始部が2カ所である
ため、電解重合導電性高分子膜を速く形成することがで
きるという点で優れた効果が得られる。
よる重合開始部を設ける突出部を2カ所にして作製した
コンデンサは、実施例1と同様にショート不良率が低
く、損失不良がなく、さらに重合開始部が2カ所である
ため、電解重合導電性高分子膜を速く形成することがで
きるという点で優れた効果が得られる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明は、平面方向に突出
部を設けた電極に、誘電体皮膜を形成し、その上にマン
ガン酸化物層を形成せしめた後に、電極の突出部分に重
合開始部を設け電解重合することでマンガン酸化物層上
に電解重合導電性高分子膜を積層し、その後重合開始部
を少なくとも含む突出部分を除去するようにしたので、
重合開始部の形成と除去が容易で、ショート不良、容量
低下が無く、漏れ電流の小さなコンデンサを効率よく作
製できる。
部を設けた電極に、誘電体皮膜を形成し、その上にマン
ガン酸化物層を形成せしめた後に、電極の突出部分に重
合開始部を設け電解重合することでマンガン酸化物層上
に電解重合導電性高分子膜を積層し、その後重合開始部
を少なくとも含む突出部分を除去するようにしたので、
重合開始部の形成と除去が容易で、ショート不良、容量
低下が無く、漏れ電流の小さなコンデンサを効率よく作
製できる。
【図1】本発明の一実施例におけるコンデンサの製造方
法の工程を示し、突出部分を設けた弁作用金属の側面図
及び正面図
法の工程を示し、突出部分を設けた弁作用金属の側面図
及び正面図
【図2】同実施例におけるコンデンサの製造方法の工程
を示し、弁作用金属に、誘電体皮膜、マンガン酸化膜、
重合開始導電部を形成した側面図及び正面図
を示し、弁作用金属に、誘電体皮膜、マンガン酸化膜、
重合開始導電部を形成した側面図及び正面図
【図3】同実施例におけるコンデンサの製造方法の工程
を示し、弁作用金属に、誘電体皮膜、マンガン酸化膜、
重合開始導電部、導電性高分子膜を形成した側面図及び
正面図
を示し、弁作用金属に、誘電体皮膜、マンガン酸化膜、
重合開始導電部、導電性高分子膜を形成した側面図及び
正面図
【図4】同実施例におけるコンデンサの製造方法の工程
を示し、重合開始導電部を除去した側面図及び正面図
を示し、重合開始導電部を除去した側面図及び正面図
【図5】同実施例におけるコンデンサの製造方法による
コンデンサの平面図
コンデンサの平面図
【図6】本発明の第3の実施例におけるコンデンサの製
造方法を示す正面図
造方法を示す正面図
【図7】本発明の第3の実施例におけるコンデンサの製
造方法を示す正面図
造方法を示す正面図
1 陽極リード 2 弁作用金属 3 誘電体皮膜 4 マンガン酸化物膜 5 電解重合導電性高分子膜 6 陰極リード 7 重合開始導電部 8 耐熱絶縁テープ9 カーボンペイント層 10 銀ペイント層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 七井 識成 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/02 H01G 9/05 H01G 9/24
Claims (5)
- 【請求項1】 平面方向に突出部を少なくとも1カ所以
上設けた電極表面に、誘電体皮膜、マンガン酸化物層を
順次形成させた後、前記誘電体皮膜、前記マンガン酸化
物層を除去し電極部とした電極の突出部分と、これに接
触させて設けた導電部とを重合開始部として電解重合を
行い、前記マンガン酸化物層上に電解重合導電性高分子
膜を積層させて対極とし、後に前記重合開始部を少なく
とも含む突出部分を除去することを特徴とするコンデン
サの製造方法。 - 【請求項2】 平面方向に突出部を少なくとも1カ所以
上設けた電極が、弁作用金属である請求項1記載のコン
デンサの製造方法。 - 【請求項3】 電極と平面方向に設ける突出部との接辺
の長さが3mm以下であることを特徴とする請求項1に記
載のコンデンサの製造方法。 - 【請求項4】 電解重合導電性高分子膜が、ピロール、
チオフェンあるいはそれらの誘導体の少なくとも一種と
支持電解質とを含む溶液中で形成される請求項1記載の
コンデンサの製造方法。 - 【請求項5】 陽極弁金属がアルミニウムもしくはタン
タルから選ばれる一種である請求項1記載のコンデンサ
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16985991A JP2924310B2 (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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- 1991-07-10 JP JP16985991A patent/JP2924310B2/ja not_active Expired - Fee Related
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