JPH06449Y2 - 真空蒸着めつき装置の蒸発槽 - Google Patents

真空蒸着めつき装置の蒸発槽

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JPH06449Y2
JPH06449Y2 JP1987037192U JP3719287U JPH06449Y2 JP H06449 Y2 JPH06449 Y2 JP H06449Y2 JP 1987037192 U JP1987037192 U JP 1987037192U JP 3719287 U JP3719287 U JP 3719287U JP H06449 Y2 JPH06449 Y2 JP H06449Y2
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JP
Japan
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evaporation tank
plating
evaporation
tank
ceramics
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JP1987037192U
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JPS63145856U (ja
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康二 中西
憲夫 築地
琢哉 愛甲
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は真空蒸着めっき装置の改良された蒸発槽に関す
る。
〔従来の技術と問題点〕 蒸着めっき装置の中心部分である蒸着室には該蒸着室を
通過して搬送される被めっき材料例えば鋼帯に,めっき
金属蒸気を供給する蒸発槽が設置されている。該蒸発槽
の上面にはめっき付着量を制御する開閉自在なシャッタ
ーが装着されており,また該蒸発槽の下部にはスノーケ
ルを介して蒸発室外の溶解炉に連通している。
蒸着めっき操業時には,蒸着室が減圧されることにより
スノーケルを経て溶解炉からめっき浴が蒸発槽に吸上げ
られて貯留され、蒸発槽内のめっき浴は所定のレベルに
保持される。また浴面上方には加熱ヒータが配設されて
おり、このヒータによってめっき浴はめっき金属蒸気を
発生させるべく高温に保持される。例えば,亜鉛めっき
の場合には蒸発槽内の亜鉛浴の浴温は約480〜550
゜Cである。
従ってめっき浴に接する蒸発槽内面は高温下での耐食性
に優れた材質であることが要求される。従来,蒸発槽は
鋼製である。ところで,例えば,鉄製の蒸発槽に亜鉛を
貯留して長時間使用すると亜鉛と接触する蒸発槽内面が
次第に亜鉛によって浸食されZn−Fe化合物のドロス
を生じる。
該浸食により蒸発槽の寿命が損なわれるだけでなく,次
のような蒸着めっき特有の問題を招来する。即ち,浴面
に浮遊するドロスが亜鉛蒸気の発生を抑えるため蒸発面
積が減少し,めっき付着量の制御を妨げる要因になる。
またドロスに覆われる部分の亜鉛蒸気圧が次第に高くな
り,ついにはドロスを飛散させ,これが鋼帯表面に付着
して,スプラッシュを生じる原因となる。更に,めっき
浴中に沈澱したドロスは蒸発槽下部に接続しているスノ
ーケル内部に溜り,管路を閉塞する問題を惹起する。
同様の理由から,めっき浴面の酸化も極力防止する必要
がある。めっき金属の酸化物ドロスが浴面に広がると同
様の問題を生じる。
〔問題解決の知見および考案の構成〕
本考案者等は,蒸発槽の内面に下層が鉄との密着性の良
い溶射型セラミックスであり,上層がめっき金属との濡
れ性の少ない塗布型雲母質セラミックスからなる積層さ
れたセラミックスを内張りすることにより上記問題を解
決できることを見出した。
すなわち本考案によれば,被めっき材料が通板される蒸
発室内に設置された蒸発槽と,該蒸発室外に設置された
めっき金属を溶解する溶解炉とを、スノーケルを介して
連結してなる真空蒸着めっき装置において,該蒸発槽の
槽本体を鋼材で構成し,この鋼製蒸発槽の内面に,下層
が鉄との密着性の良い溶射型セラミックス層,上層がめ
っき金属との濡れ性の少ない塗布型雲母質セラミックス
層からなる積層されたセラミックス層を内張りしたこと
を特徴とする真空蒸着めっき装置の蒸発槽を提供する。
めっき浴の貯留槽にセラミックスを内張りすることは従
来より行われている。例えば,溶融めっきにおいては,
めっき浴槽にZrO2系のセラミックスが内張りされてい
る。しかしながら,蒸着めっき装置の蒸発槽に溶融めっ
き浴槽で用いられているZrO2系セラミックスを内張りし
ても蒸気スプラッシュや管路の閉塞を充分に防止するこ
とが出来ない。その理由は,従来,溶融めっき浴槽等で
使用されているセラミックスは単に高温下での槽寿命を
延長することを狙いとしており,めっき浴の酸化によっ
て生じるドロスの除去が不充分であるからである。
蒸着めっきでは,蒸発槽にセラミックスを内張りして亜
鉛浴等による浸食をある程度防止してもめっき浴の酸化
で生じるドロスをも確実に除去しなければ依然として上
記問題を生じる。この点,溶融めっきは,鋼帯をめっき
浴に浸漬してめっき金属を鋼帯表面に付着させるもので
あり,浴面に酸化物ドロスが浮遊しても該ドロスは鋼帯
にめっき金属が付着する妨げにはならず,鋼帯をめっき
浴から引上げる際にドロスの付着を防止すれば足りる。
一方,蒸着めっきは,めっき浴表面から蒸発する金属蒸
気を利用するため,めっき浴表面に浮遊するドロスによ
り大きな影響を受ける。
ところで,蒸着めっきでは,めっき操業時には蒸着室内
部が真空に保持されているので蒸発槽のめっき浴表面は
酸化されない。しかし,めっき操業終了後に室内の真空
を解除してめっき浴を蒸発槽から溶解室に抜き出す操作
が行われるが,このときに,従来のものでは蒸発槽の内
面にめっき浴の溶融金属が付着して残留するので,この
付着物が酸化して酸化物となりこれがドロス発生の原因
となっていた。
本考案は,めっき浴と接触する蒸発槽内面にめっき浴に
対する濡れ性の少ない雲母質セラミックス層を塗布する
ことにより,真空解除時にめっき浴の溶融金属が蒸発槽
内面に付着するのを防止する。雲母質セラミックスとし
て例えば4ケイ素フッ素型人工雲母等が好適である。
めっき浴に対して濡れ性の少ない,即ち表面が平滑な塗
付型雲母質セラミックスは,反面,蒸発槽の内面に内張
りする場合に付着力が弱い難点がある。本考案では鉄と
の密着性の良いセラミックスを下地層として用いたうえ
で,この表面に濡れ性の少ないセラミックスとを積層す
ることによりこの点を解決している。すなわち,本考案
の蒸発層は,下層が鉄との密着性の良い溶射型セラミッ
クスであり,上層がめっき金属との濡れ性の少ない塗布
型雲母質セラミックスからなる積層されたセラミックス
が内張りされる。
鉄との密着性の良い溶射型のセラミックスの一例とし
て,MgO-ZrO2-SiO2系セラミックス,Co-Cr-Ni-W系セラ
ミックス等が挙げられる。上記溶射型セラミックスは適
宜積層して用いてもよい。積層すれば,セラミックス相
互の密着性を向上させ,かつ熱膨張率の相違に起因する
剥離を防止する上で一層好ましい。溶射型セラミックス
としては上記以外にCr3C2,Al2O3,ZrN等が好適である。
一般に溶射型セラミックスは密着性に優れるものの多孔
質であるため,直接めっき浴に接触すると浸食され易
い。本考案の蒸発槽では上記溶射型セラミックスに上記
塗布型雲母質セラミックスを積層することにより,下層
は蒸発槽との密着性に優れ,かつ表面はめっき浴の付着
し難い内張り層が形成されている。
上記セラミックスの溶射ないし塗布は通常の条件および
手段により実施される。
〔実施例〕
本考案に係る蒸発槽の一実施例を第1図に示す。またセ
ラミックス層の一例を第2図に示す。
図示するように,蒸発槽10は蒸発室11の内部に設置
されている。蒸発槽10の上側にはめっき金属蒸気を,
室内に連続通板される鋼帯12の表面に案内するダクト
13が設けられており、該ダクト13とめっき浴面16
との間にはめっき付着量を制御するシャッター14が配
設されている。蒸発槽10の底部はスノーケル17を介
して溶解炉(図示しない)に連結され,蒸発室11内が
真空に維持されることにより溶解炉内の溶融金属が蒸発
槽10に吸い上げられ,蒸発室11の真空が解除される
ことにより,蒸発槽10内の溶融金属が溶解炉に戻され
る。
該蒸発槽10は鋼製であるがその内面にはセラミックス
の内張り15が形成されている。該内張り15は,下層
が鉄との密着性の良い溶射型セラミックスであり,上層
がめっき金属との濡れ性の少ない塗布型雲母質セラミッ
クスからなる。具体的には第2図に示すように,蒸発槽
の鋼内面20を酸洗ないしショットプラストにより洗浄
した後に,Co-Cr-Ni-W系セラミックス21を溶射し,乾
燥後,再び該セラミックス層の上面にMgO-ZrO2-SiO2
セラミックス22を溶射し乾燥後,人工雲母質系セラミ
ックス23を塗布して乾燥させる。
〔考案の効果〕
以上のように構成した本考案に係る蒸発槽は,めっき浴
例えば溶融亜鉛に対して濡れ性が少ないので真空を解除
して蒸発槽から溶解炉にめっき浴を抜出す際に蒸発槽の
内面にめっき金属が付着し難く,僅かに付着しても極め
て容易に剥離する。このため,真空解除中にめっき浴残
留に起因する酸化物ドロスが殆ど生じない。従って,ド
ロスによりスノーケルの詰まりを生じる虞がなく,また
浴面からの蒸発が妨げられないので均一な蒸発量が確保
でき,高品質のめっき鋼板を製造できる。更に,めっき
浴による鋼製蒸発槽の浸食が防止されるので蒸発槽の寿
命が延び,長期間の使用に耐えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る蒸発槽の一例を示す概略断面図,
第2図は蒸発槽に内張りされたセラミックスの一例を示
す模式的断面図。 図面中,10−蒸発槽,11−蒸着室, 12−鋼帯, 13−ダクト 14−シャッター, 15−セラミックス内張り 16−めっき浴, 17−スノーケル, 20−蒸発槽内面, 21−第1層溶射型セラミックス, 22−第2層溶射型セラミックス, 23−第3層塗布型雲母質セラミックス。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】被めっき材料が通板される蒸発室内に設置
    された蒸発槽と,該蒸発室外に設置されためっき金属を
    溶解する溶解炉とを,スノーケルを介して連結してなる
    真空蒸着めっき装置において,該蒸発槽の槽本体を鋼材
    で構成し,この鋼製蒸発槽の内面に,下層が鉄との密着
    性の良い溶射型セラミックス層,上層がめっき金属との
    濡れ性の少ない塗布型雲母質セラミックス層からなる積
    層されたセラミックス層を内張りしたことを特徴とする
    真空蒸着めっき装置の蒸発槽。
JP1987037192U 1987-03-16 1987-03-16 真空蒸着めつき装置の蒸発槽 Expired - Lifetime JPH06449Y2 (ja)

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JPS63145856U JPS63145856U (ja) 1988-09-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003035925A1 (fr) * 2001-10-26 2003-05-01 Matsushita Electric Works, Ltd. Dispositif et procede de metallisation sous vide, element electroluminescent organique produit par ledit dispositif et procede associe

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DD206499A3 (de) * 1981-07-14 1984-01-25 Guenter Jaesch Zinkverdampfer

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