JP3637720B2 - 表面皮膜密着性にすぐれたステンレス鋼板とその製造方法 - Google Patents

表面皮膜密着性にすぐれたステンレス鋼板とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はセラミックスの溶射など、表面改質を目的とする皮膜の密着性にすぐれたステンレス鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステンレス鋼板は、素材表面ままの状態にて使用されることが一般的であるが、その表面に何らかの被覆を施し、よりすぐれた性能を発揮させることがおこなわれており、その一つがセラミックスの被覆である。鉄板の耐食性を向上させるセラミックスの被覆方法として、古くからほうろうが有名で、ステンレス鋼板に対しても実施されている。また、セラミックスを高温で溶融して吹き付ける溶射法も、すぐれた耐熱性や耐摩耗性を有する表面被覆を得る手段として広くもちいられている。
【0003】
ほうろうを被覆する場合、粉末を水に懸濁させた釉薬を塗布し乾燥後、高温に加熱されると釉薬は流動状態になり、金属表面の凹凸の狭い隙間にまで入りこんで投錨効果を増し、十分な被覆皮膜密着性が得られる。また、とくに耐熱性を目的としたプラズマ溶射法や原料に棒を用いる高温燃焼炎溶射法などでは、十分高温で溶融した溶射粒子が高速で表面に衝突するので、これも表面の凹凸の間に回り込み、密着性を得るとされている。したがって、十分な密着性を得るために皮膜を被覆する前に表面の粗さを粗くしておくことが通常おこなわれる。ほうろうがけの場合、ショットブラストをかけたり、硫酸などにより酸洗して表面を粗くする。
【0004】
近年、この耐食性、耐熱性、または耐摩耗性以外に、高潤滑性や、殺菌性など、特殊な性質を有するセラミックスを表面に被覆し、機能材料としてステンレス鋼板を活用しようとするものが出てきている。溶射によるセラミックス皮膜には、微少な気孔がある程度できることは避けがたいが、例えば、「工業材料」誌[Vol.40(1992),No.12,p.99]に紹介されているように、むしろ積極的にこの気孔を利用し、フッ素樹脂などを含浸させて完全オイルレス摺動部材をえる場合や、光半導体の機能を有するセラミックスを溶射し、その光触媒作用によって水などを分解させて生じた酸素による殺菌効果を利用した、抗菌性ステンレス鋼板などが考えられている。
【0005】
このような、従来とは異なる特殊な機能を持たせるようにしたセラミックス皮膜は、いわゆる低温溶射法にて施工される。低温溶射法は、紙、布、プラスチックなど高温に耐えない基材に、新たな機能を低価格で付与する目的で、セラミックスなどの高融点材料を直接溶射し被覆するために開発された方法である。この場合、緻密な皮膜を作るよりも、むしろ基材と皮膜材料との複合効果により高機能を持たせることも多い。例えば上記の摺動部などは気孔を多くし、樹脂を十分に含浸させている。また、触媒作用などは、流体との接触表面積が大きい方が好ましいので皮膜は必ずしも緻密でない方がよい。そこで、溶射する原料は粉体とし、基材にあたえる熱影響をできるだけ小さくするために、粉体の融点は2000℃程度のものを用い、6000℃以上になるとされるプラズマ溶射方式などではなく、3000℃程度の燃焼炎を用いて溶融噴射される。
【0006】
ステンレス鋼板に対し、この低温溶射法を施工するときに問題となるのは、セラミックス皮膜の鋼板表面への密着性である。基材に対してほとんど熱影響をあたえない程度の低温で溶射されるため、密着性が十分でなく、鋼板を曲げるとセラミックスがたやすく剥離してしまう。ほうろうや従来の溶射法にて有効であったのと同様な、表面粗さを粗くする方法では、密着性は改善されるが十分でなく、時には、粗すぎて溶射したセラミックスが表面を十分被覆しきれない。このため、目的とする表面被覆による鋼板の改質が十分達成できないこともある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、表面へのセラミックス溶射を主とする各種皮膜の密着性を向上させたステンレス鋼板と、その製造方法の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ステンレス鋼板表面に、溶射法にてセラミックス皮膜を形成させるとき、溶融状態の溶射粒子は表面にてきわめて短時間に凝固し固着するため、ほうろう釉薬のように、表面凹凸の隙間へ回り込む時間もなく、また反応による基材との化学結合も起こらない。したがって皮膜の密着性を高めるには、表面の粗さの形態を制御して、被覆しようとする皮膜に対しもっとも適した状態にするべきであると考えられた。
【0009】
表面粗さを変えるには機械的方法と化学的方法とがある。ステンレス鋼板としてはもっとも汎用性のあるSUS304を用い、まず機械的方法として代表的なショットブラスト法により、グリットのサイズを変えて、表面粗さを変化させ、セラミックス皮膜としてはTiO2を、アセチレン−酸素炎を用いた低温溶射法にて30μmの皮膜を形成させ、密着性の良否を調べてみた。表面粗さを粗くすれば多少の改善効果は認められたが、鋼板をわずかに曲げただけで、皮膜が剥離し、十分な密着は得られなかった。次に、化学的方法として、ステンレス鋼に対し効果的にエッチングのできる塩化第二鉄の水溶液を用い、表面を粗くする方法の検討をおこなった。
【0010】
塩化第二鉄の濃度が40゜Be´(ボーメ度)の十分に高い場合、溶解速度は小さく、得られるステンレス鋼の表面は平滑である。濃度を低くしていくと表面は粗くなっていき、さらに濃度を下げると反応は遅くなり、溶解は孔食状となる。この適度に粗くなる濃度の溶液を用いて溶解処理をおこない、得られた鋼板で上記と同じく低温溶射法によりセラミックス皮膜を形成させ調べてみると、密着性の改善効果が認められた。そこで触針式表面粗さ計を用いて表面粗さを測定し、密着性との関係を調査した結果、中心線平均粗さ(Ra)で示される値のある範囲内に入れば、密着性はよくなる傾向を示した。また、最大高さ(Rmax)は、大きい方が密着性を改善する方向ではある。しかし、セラミックス皮膜は厚くなるほど剥離しやすくなり、厚くても100μm 以下なので、Rmaxが大きくなりすぎると被覆できない部分や、皮膜厚さが薄い部分ができてくる。
【0011】
密着性と表面粗さとは、このように密接な関係のあることはわかったが、同じRaの値であっても、密着性のとくによいものと、そうでないものとがある。この違いの理由を知るため、さらに得られた表面粗さの断面曲線の形を調べてみたところ、次のようなことが明らかになったのである。
【0012】
表面粗さの断面曲線は、例えば図1Aの右側に示したように記録される。そりのない板で測定した場合、板面に平行な直線をこの曲線上に引いたとき、直線と粗さ曲線とで囲まれる部分の面積が、この直線の両側で等しくなる直線を中心線といい、ある長さをとってその囲まれる面積の合計を、その長さで除した値がRaである。いま、この中心線に平行で、断面曲線の山頂に接する線と谷底に接する線を考えると、山頂に接する線では、曲線より下になる線分の合計長さは0であるのに対し、谷底に接する線では、その全長となる。そこで、ある基準長さLを取ると、曲線より下になる線分の合計の長さのLに対する比率は、山頂では0%、谷底では100%となり、その間に位置する場合は、0%から100%の間の様々な値を取ることになる。このようにして、山頂から谷底までの深さを100とし、その間の深さ位置、すなわち相対深さ位置にある直線に対するこの線分の合計長さ比率の変化を見れば、図1Aの左側に示した曲線が得られる。これを相対負荷曲線という。図の縦軸は相対深さ、横軸は線分率であるが、この線分率は、凹凸のある鋼板表面をその相対深さ位置で表面に平行な基準長さLに対応する基準面Sで切ったときの、凸部の断面面積の合計のSに対する面積率に等しい。そこで以下これを相対断面積率と言うことにする。
【0013】
この相対負荷曲線の形から、表面粗さの形態をある程度定量的に把握することができる。たとえば、図1Bの右のような表面粗さの断面曲線の場合、すなわち、山と谷の形状が相似でなく、山が台形で谷が狭く深い場合には、図1B左のような相対負荷曲線が得られる。
【0014】
相対負荷曲線は、触針式表面粗さ計の記録機構で処理され、表面粗さ計測時に容易に知ることができる。この相対負荷曲線の形と、皮膜の密着性の良否とを調べた結果、密接な関係のあることがわかった。すなわち、相対深さが50%の位置において、相対断面積率が大略60〜70%であるとき、Raがほぼ同じであっても、密着性が大きく改善されるのである。例えば、調べた中でもっとも密着性がよい結果を示したのと同程度のRaの値にすることは、より低濃度の塩化第二鉄水溶液を用い短時間エッチングすることによっても可能であったが、その改善効果は大きくない。断面曲線を見ると、山はなく谷だけが認められる図1B右の曲線のような形状であり、相対負荷曲線を見ると、深さ50%の位置における相対断面積率(以下Tp50と略記)は70%を超えていた。
【0015】
このように、表面の粗さとその断面曲線の形状とを特定の状態にすると、セラミックス皮膜の密着性が大きく改善されるのは、粉末の低温溶射法による溶射粒子が鋼板表面に達したとき、投錨効果がもっとも有効に作用する形態になるためと思われる。この密着性が改善された表面状態にした鋼板は、プラスチックスを溶射して被覆する場合にも皮膜密着性を大きく改善できることが確認されたが、その他の皮膜に対しても同様な改善効果が期待できると推定される。
【0016】
この表面状態は、適度の濃度の塩化第二鉄水溶液を用いて鋼板表面をエッチングすることにより得られる。生産性がよく、鋼板の全面を均一な表面粗さ状態にするには、スプレイ噴霧によるエッチングがよい。そこで、溶液濃度、温度、時間、スプレイ噴霧等の条件を調べた結果、この表面形態の制御には溶液濃度がもっとも大きな作用因子であることがわかった。RaおよびRmaxで示される表面粗さは、溶解による減量が所定値になるよう、温度と時間を調節すれば管理が可能である。しかしながら、密着性を向上させることに効果的な相対負荷曲線の形状にするには、溶液の濃度がきわめて重要であり、その管理が必須であった。
【0017】
以上のような知見に基づき、皮膜の密着性が向上するための表面粗さの具備すべき条件の範囲、およびそれを得るための製造条件の限界を明らかにし、本発明に至ったのである。すなわち、本発明の要旨は、「表面粗さRaが1.6〜2.4μm、Rmaxが20μm以下であって、その断面曲線による相対負荷曲線の深さ50%位置における相対断面積、すなわちTp50が70%以下であることを特徴とする皮膜密着性にすぐれたステンレス鋼板」および「33〜37゜Be´の塩化第二鉄水溶液を用いてスプレー噴霧エッチングすることを特徴とするその製造方法」にある。
【0018】
【発明の実施の形態】
素材のステンレス鋼板は、オーステナイト系、フェライト系など、とくには種類は問わないが、素材の耐食性、加工性、および溶射後の性能等の観点から、オーステナイト系が望ましい。
【0019】
表面粗さRaは、一般に大きければ大きいほど皮膜の投錨効果が増し密着性が向上する。しかし、次に説明する本発明の相対負荷曲線の形による密着性向上効果が得られるためには、Raは1.6μm以上でなければならない。本発明が主な対象とする溶射セラミックス皮膜の厚さは、普通100μm以下であり、表面粗さが粗くなりすぎると素地を十分に被覆できなくなって、部分的に皮膜厚さが極端に薄くなるため、Raは2.4μm以下で、Rmaxは20μm以下に限定する。
しかし、このようなRaおよびRmaxの限定だけでは、十分にすぐれた皮膜密着性は得られず、表面粗さの形態を管理する必要がある。その形態を示す指標として、断面曲線から得られる相対負荷曲線の、Tp50を指標として用い、その値が70%以下でなければならない。Tp50が70%を超えると、十分な密着性改善が得られないからである。これは表面を粗くしてこの形態になったとき、皮膜の投錨効果がもっとも大きくなるためと考えられる。
【0020】
RaおよびRmaxの値を上記の範囲とし、かつ相対負荷曲線のTp50を70%以下とするには、表面のエッチングに塩化第二鉄水溶液を用いるのが望ましい。その場合、塩化第二鉄水溶液の濃度は33〜37゜Be´とする。33゜Be´未満の場合、RaおよびRmaxの値を本発明の定める範囲に入れることはできるが、ステンレス鋼の溶解が孔食状に進行し、Tp50が70%を超えてしまう。また、液濃度が37゜Be´を超えると、Raを1.6μm以上にするのが困難になるばかりでなく、溶解速度が大きく低下し生産性が悪くなってしまう。
【0021】
鋼板のエッチングは溶液のスプレイ噴霧が好ましい。溶液への浸漬でも不可能ではないが、スプレイ噴霧の方が鋼板全面を均一にエッチングすることができ、生産性もすぐれている。エッチングの際の溶液温度、プレイ噴霧時間、および噴霧圧力等に関しては、特には限定しないが、それぞれ40〜60℃、1〜10分、および1.0〜3.0kgf/cm2程度が望ましい。温度は、40℃を下回ると溶解速度が著しく低下して処理効率が悪くなり、高くなると溶解速度は大きくなるが、一般に用いられる塩化ビニル製の装置などは60℃程度が限度であり、これより高温にするのは装置の耐熱性向上に大幅な投資が必要になるので好ましくない。エッチングのスプレイ噴霧時間は、溶解速度が温度、溶液濃度、噴霧圧力等に大きく影響されるので一概には言えないが、1分未満では目的とする表面粗さの性状にまで到達できず、5分前後が最適であり、10分を超えると溶解量は増して行くが、表面粗さの性状は、それ以上は改善されないことが多い。噴霧圧力も、溶解速度に大きく影響するが、粗さの性状にはあまり関係ない。1.0kgf/cm2未満では、溶解速度が遅すぎる一方、3.0kgf/cm2を超えると、通常使用される溶液用の塩化ビニル製配管などの耐圧限界を超えてしまい危険である。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕
SUS304のCSP H仕様の厚さ0.3mm、幅400mmの鋼板を用い、アルカリ水系脱脂洗浄液にて脱脂洗浄後、エッチング加工に供した。エッチング条件は、塩化第二鉄水溶液の濃度を25〜45゜Be´の範囲で種々変え、溶液温度は50℃、スプレイ噴霧圧力は1.5kgf/cm2の一定にして、1〜5分間のスプレイ噴霧をおこなった。エッチング後の表面について、触針法による粗さの測定、および相対負荷曲線の計測をおこなった。セラミックス皮膜は厚さ30μmとし、エッチングした表面を3%塩酸により酸洗して水洗して乾燥後、原料として粒径5〜10μmのTiO2微粉末を用い、アセチレン−酸素炎の溶射装置により、低温溶射法にて施工した。皮膜の厚さは30μmとした。溶射被覆後の鋼板から、幅10mm、長さ100mmの試験片を切り出し、溶射面を外側にして、長手方向に直角に内径rが2mmの120゜の曲げをおこない、剥離の状況を観察した。
【0023】
図2に得られた結果のエッチング後の表面粗さRaと、RmaxまたはTp50(相対深さ50%の位置における相対断面積率)との関係を示す。図中の点には、皮膜密着性の良好なものを○、剥離部分の認められるものを△、および完全に剥離してしまうものを×、とそれぞれ区分して表示してある。これから、本発明で定めるように、表面粗さRaが1.6μm以上で、同時に70%以下であることを満足するものは、皮膜の密着性が良好なものが得られることがわかる。Raが2.4μmを超えるとRmaxが20μmを超えて著しく大きくなることが多く、密着性は良好であっても、皮膜による素地の被覆が不十分となる。
【0024】
〔実施例2〕
実施例1と同様にSUS304のCSP H仕様の厚さ0.3mm、幅400mmの鋼板を用い、溶液温度は50℃、スプレイ圧力は1.5kgf/cm2、時間は5分間、の一定条件とし、塩化第二鉄水溶液の濃度だけを、20〜50゜Be´の範囲で変えて、スプレイ噴霧によるエッチングをおこなった。エッチング後も同様にして、表面粗さを測定し、同じ条件でセラミックスを溶射し、その皮膜の密着性を評価した。
【0025】
表1に塩化第二鉄水溶液の濃度と、表面粗さ、Tp50、および密着性の調査結果を示す。この表の結果をグラフにして示したものが図3である。これから、塩化第二鉄水溶液の濃度が本発明で定める33〜37゜Be´の範囲である場合は、Ra、Rmax、およびTp50のいずれもが本発明範囲となり、しかも皮膜の密着性がすぐれたものとなっていることが明らかである。
【0026】
【表1】
Figure 0003637720
【0027】
【発明の効果】
本発明のステンレス鋼板は、表面にセラミックス皮膜等を被覆する場合、良好な皮膜密着性が得られる。とくに表面のセラミックスに特殊な機能を持たせることを目的に、低温溶射する場合にすぐれた密着性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面粗さの断面曲線と、それに基づく相対負荷曲線との関係を説明する図である。
【図2】表面をエッチングした鋼板の、表面粗さRaと、表面粗さRmaxまたは相対深さ50%の位置における相対断面積率、さらにセラミック皮膜の密着性との関係を示す図である。
【図3】エッチングに用いる塩化第二鉄の濃度と、表面粗さRa、Rmax、または相対深さ50%の位置における相対断面積率、さらにセラミック皮膜の密着性との関係を示す図である。

Claims (2)

  1. 表面粗さRaが1.6〜2.4μm、Rmaxが20μm以下であって、その断面曲線による相対負荷曲線の深さ50%位置における相対断面積率が70%以下であることを特徴とする皮膜密着性にすぐれたステンレス鋼板。
  2. 33〜37゜Be´(ボーメ度)の塩化第二鉄水溶液を用いてスプレー噴霧エッチングすることを特徴とする請求項1のステンレス鋼板の製造方法。
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