JPH0644951Y2 - 高所作業車のバケット装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば高所作業車のブームの先端に装備した
バケットにドア付き開口部を設け、作業員のバケットへ
の昇降が容易に行い得る様にした高所作業車のバケット
装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の高所作業車に於けるブームの先端に装備されたバ
ケットは、単に作業員が搭乗して所定の高所作業を行う
ための所謂足場を提供するだけの構造であって、作業員
がバケットに搭乗する際に要するステップ等は設けられ
ていないのが一般的である。

従って、上記の構造のバケットに搭乗する作業員はブー
ムをできる限り自分のいる高さに近づけ、別の足台を用
意してバケットに搭乗したり、バケットの側部の適宜な
箇所に足を掛ける透孔を設けて搭乗しているのが実情で
ある。

〔考案が解決しようとする課題〕

然るに、上記の手段の内、前者はブームを作業員のいる
高さまで下降させることが可能な場合は搭乗することが
出来るが、下降することが出来ない場合は作業員がバケ
ット位置まで登っていかなければならず危険でもあり、
かつバケット内に入るに際し、バケット内に足台が無い
ため作業員は丁度浴槽に飛び込む要領にて搭乗しなけれ
ばならず、そのためにバケット自体に無理が掛かるのは
勿論のこと、ブームにも急激な荷重が加わるために安全
性につき問題を有している。

又、後者はバケットの側部に足を掛ける透孔を設けたも
のであるから、前者の様な問題点は解決されるが、透孔
を設けただけバケットに強度低下が見られ、しかも冬季
等にあっては透孔から冷たい風が作業員の足元に吹き込
んでくるため作業能率が著しく損なわれる等の問題を有
していた。

〔考案の目的及び課題を解決するための手段〕

本考案は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、高所作業車のブームの先端に
装備したバケットにドア付き開口部を設け、作業員のバ
ケットへの昇降が容易に行い得る様にした高所作業車の
バケット装置を提供することにあり、そのために車台に
搭載したターンテーブルに起伏、伸縮自在に枢支したブ
ームの先端に装備された高所作業車のバケットに於い
て、前記バケットの側壁を円筒状に構成し、該バケット
の側壁に作業員昇降用の開口部を設け、該開口部に側壁
に沿って横方向に開閉するドアを設ける。

〔作用〕

本考案は上記の構成を採用したので、作業の開示、終了
に際し、バケットに搭乗する作業員の昇降はバケットの
開口部に設けたドア装置を開閉するのみでバケットへの
昇降が極めて容易に行えるので作業員のバケットへの昇
降が非常に安全、かつ容易に行える。

〔実施例〕

以下、第１図に基づいて本考案に係る高所作業車のバケ
ット装置の一実施例を詳細に説明する。

同図中、１は高所作業車（本実施例ではホイール式自走
構造の高所作業車を掲げて説明する）であり、２は車
台、３は車台２上に搭載したターンテーブル、４は前記
ターンテーブル３に起伏、伸縮自在に装備した多段式の
ブーム、５は前記ブーム４の先端に装備したバケットで
ある。

ところで、前記バケット５の側壁5aは同図に示した如
く、略円筒状に成形され、側壁5aの約1/4が略Ｕ字状に
切り開かれ作業員が昇降するために必要な開口部5bが形
成され、該開口部5bにはバケット５の側壁に沿って慴動
するドア5cが取り付けられ、作業員がバケット５より昇
降する際に前記ドア5cが慴動して作業員のバケット５へ
の昇降が効率良く行える様に構成されている。

尚、前記バケット５の側壁5aに形成される開口部5bは、
第２図乃至第４図に示した如く、ブーム４の先端上面を
ステップ６として利用し、作業員がバケット５に昇降す
るのに好都合な位置が選定され、かつドア5cの開閉はバ
ケット５の重量を軽減する意図より、本実施例では手動
による開閉方式を採用し、かつ作業員がバケット５に搭
乗した後のロックは安全性を向上させる意図より、例え
ばターンテーブル３が旋回され、あるいはブーム４が操
作、即ち起伏乃至伸縮操作されると自動的に作動する電
磁ロック装置（図では省略）が採用されドア5cが開くこ
とが無いように構成されている。

以下、上記の構成に基づいて本考案に係る高所作業車の
バケット装置の作用を説明する。

即ち、本考案に係る高所作業車１のバケット５は、側壁
5aが略円筒状に成形され、側壁5aには側壁5aの約1/4に
相当する部分が略Ｕ字状に切り開かれて作業員が昇降す
るために必要な開口部5bが形成され、かつ該開口部5bに
はバケット５の側壁に沿って慴動するドア5cが取り付け
られ、作業員がバケット５より昇降する際に前記ドア5c
が慴動して昇降が効率良く行える様に構成したので、作
業の開始終了に際し、バケット５に搭乗する作業員の昇
降はバケット５の開口部5bに設けたドア5cを慴動するの
みでブーム４の先端上面をステップ６として利用してバ
ケット５への昇降を安全かつ極めて容易に行うことが出
来る。また前記ドア5cのロックは安全性を向上させる意
図より、例えばターンテーブル３が旋回され、あるいは
ブーム４が操作、即ち起伏乃至伸縮操作されると自動的
に作動する電磁ロック装置（図では省略）を採用して行
うべく構成したので、一度バケット５が高所作業状態に
入るとドア5cのロック状態は解除されることが無いので
非常に安全である。

〔考案の効果〕

本考案は、以上詳細に説明した如く、車台に搭載したタ
ーンテーブルに起伏、伸縮自在に枢支したブームの先端
に装備された高所作業車のバケットに於いて、前記バケ
ットの側壁を円筒状に構成し、該バケットの側壁に作業
員昇降用の開口部を設け、該開口部に側壁に沿って横方
向に開閉するドアを設けたので、作業の開始、終了に際
し、バケットに搭乗する作業員の昇降はバケットの開口
部に設けたドア装置を開閉するのみでバケットへの昇降
が極めて容易に行えるので作業員のバケットへの昇降が
非常に安全、かつ容易に行える等種々の優れた効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るバケット装置を装備した高所作業
車の一実施例を示す斜視図、第２図はバケット装置の要
部拡大斜視図、第３図は同平面図、第４図は側面図であ
る。 １……高所作業車、２……車台、３……ターンテーブ
ル、４……ブーム、５……バケット、5a……側壁、5b…
…開口部、5c……ドア、６……ステップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車台に搭載したターンテーブルに起伏、伸
   縮自在に枢支したブームの先端に装備された高所作業車
   のバケットに於いて、前記バケットの側壁を円筒状に構
   成し、該バケットの側壁に作業員昇降用の開口部を設
   け、該開口部に側壁に沿って横方向に開閉するドアを設
   けたことを特徴とする高所作業車のバケット装置。