JPH0644889B2 - 化粧用塗布具およびその製造方法 - Google Patents

化粧用塗布具およびその製造方法

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JPH0644889B2
JPH0644889B2 JP61185996A JP18599686A JPH0644889B2 JP H0644889 B2 JPH0644889 B2 JP H0644889B2 JP 61185996 A JP61185996 A JP 61185996A JP 18599686 A JP18599686 A JP 18599686A JP H0644889 B2 JPH0644889 B2 JP H0644889B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は化粧用塗布具およびその製造方法、詳しくは、
特に水に濡らして水性メイクアップ化粧料を塗布するの
に適し、しかも、乾燥したままで化粧用を塗布するのに
も適した化粧用塗布具およびその製造方法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
粉末固型状の水性メイクアップ化粧用が従来から多用さ
れている。
水性メイクアップ化粧料は粉末固型状で、水で化粧料を
溶いて塗布するものであり、すなわち、水分を含浸させ
た多孔質体に化粧料を付着させた後、この多孔質体によ
り化粧料を肌に塗布するものである。水を使用するため
静涼感が得られ、夏場の化粧料として従来から用いられ
ている。
また、最近では、水あり水なしの両用タイプのメイクア
ップ化粧料(すなわち、水性メイクアップ化粧料と同様
に水で塗布具を濡らしてから化粧料を付着して塗布する
ことも、或は、塗布具を濡らさずに乾燥したままで化粧
料を付着して塗布することもできるタイプの化粧料)が
使い易く便利であるため、消費者に好まれており、夏場
の化粧料として多用されている。
水性メイクアップ化粧料用の塗布具としては、天然海
綿、ポリウレタン発泡体、ゴムラテックス発泡体、ポリ
ビニルアルコール系発泡体等の各種発泡体、不織布等の
多孔質素材が従来から多用されている。
水あり水なしの両用タイプのメイクアップ化粧料用塗布
具としては、乾燥状態でも柔軟であることが必要である
ので、ポリウレタン発泡体、ゴムラテックス発泡体等の
各種発泡体、不織布等の多孔質素材が用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
夏期の化粧に用いる化粧料や化粧用塗布具には、使用時
に冷感を伴うことが、強く求められている。
天然海綿やポリビニルアルコール系発泡体は濡らした状
態では柔軟で冷感があるので、水性メイクアップ化粧料
の塗布には好まれて使用されている。しかしながら、天
然海綿はコストが割高であり、しかも、乾燥状態ではゴ
ワゴワするので水あり水なしの両用タイプの化粧料の塗
布具としては不適当である。また、ポリビニルアルコー
ル系発泡体は濡れた状態では柔軟であるが、乾燥状態で
はカチンカチンに硬くなってしまうので、水あり水なし
の両用タイプの化粧料の塗布具としては不適当である。
しかも、乾燥状態から再び水で濡らす場合、発泡体の中
まで水が浸透するのに時間が掛かるという問題もある。
一方、ポリウレタン発泡体やゴムラテックス発泡体は乾
燥状態でも柔軟であるので、水あり水なしの両用タイプ
のメイクアップ化粧料用塗布具として適している。しか
しながら、水を用いて塗布を行っても、皮膚に接触する
時の感じが冷感に乏しいという問題がある。
本発明はこのような従来の問題を解決し、水性メイクア
ップ化粧料の塗布時において、使用する塗布具から冷感
を得ながら、爽かに化粧料を塗布でき、しかも、乾燥状
態でも柔軟で、水あり水なしの両用タイプの化粧料の塗
布にも適している化粧用塗布具およびその製造方法を提
供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上述の問題を、通気性を有し且つ乾燥状態でも
柔軟な多孔質素材からなる塗布具本体の少なくとも化粧
料塗布表面に、乾燥状態でも柔軟で且つ発泡により形成
された小孔を有する発泡層が設けられ、該発泡層は水ま
たは水溶液に溶解可能な微粒子の溶出により形成された
微細孔を前記小孔とともに有している化粧用塗布具によ
って解決した。
更に、本発明によれば、上記化粧用塗布具の製造方法と
して、水または水溶液に溶解可能な微粒子を発泡原料液
中に混入し、該混合液に気体を吹込むかまたは発泡剤を
混合して塗布液とし、該塗布液を通気性を有し且つ乾燥
状態でも柔軟な多孔質素材に含浸または塗布して乾燥
し、前記塗布液中の気体または発泡剤により形成された
小孔を有する発泡層を塗布具本体表面に形成し、その後
前記発泡層に含まれている前記微粒子を水または水溶液
により溶出させて、微細孔を形成する化粧用塗布具の製
造方法が提供される。
〔作 用〕
本発明の化粧用塗布具においては、塗布具本体の化粧料
塗布表面に発泡により形成された小孔および微粒子の溶
出により形成された微細孔を有する発泡層が形成されて
いる。このように、化粧料塗布表面に発泡により形成さ
れた小孔だけでなく微粒子の溶出により形成された微細
孔があるため、化粧用塗布具を水に濡らした際、小孔の
みならず微細孔によっても毛細管現象が生じ、水が小孔
および微細孔を伝わって化粧料塗布表面に揚がり、化粧
料塗布表面を常に全面的に濡れた状態とする。
しかも、この表面が小孔および微細孔により微細な凹凸
構造(塗布具本体の凹凸構造と比較すると極めて微細で
ある)となり、且つ通気性、透水性を有するため、水が
蒸発し易く、水の蒸発により化粧料塗布表面が冷却さ
れ、従って、塗布時に清涼感を与える。
また、化粧料塗布表面に発泡により形成された小孔のみ
ならず微粒子の溶出により形成された微細孔もあるた
め、化粧用塗布具を水に濡らした際の保水量が増加す
る。
更に、塗布具本体および発泡層の両者を乾燥状態でも柔
軟なものとしたので、水あり水なしの両用タイプの化粧
料の塗布にも使用できる。
〔実施例〕 本発明の化粧用塗布具は、通気性を有し且つ乾燥状態で
も柔軟な多孔質素材からなる塗布具本体の少なくとも化
粧料塗布表面に、乾燥状態でも柔軟で且つ発泡により形
成された小孔を有する発泡層が設けられ、この発泡層に
は前記小孔の他に水または水溶液に溶解可能な微粒子の
溶出により微細孔が形成されているものである。水溶液
は、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液でもよく、或は
酸化剤または還元剤を含む水溶液でもよい。
塗布具本体となる多孔質素材には、従来知られているよ
うな、通気性を有し且つ乾燥状態でも柔軟な多孔質素
材、例えば、ポリウレタン等の合成樹脂発泡体、ゴムラ
テックス発泡体、繊維ウエッブ、不織布等を用いるれば
良い。
乾燥状態でも柔軟な発泡層を形成する原料としては、例
えば、ポリウレタンエマルジョン、ポリアクリル酸エス
テルエマルジョン等の合成樹脂液、NBRラテックス、
SBRラテックス、NRラテックス等のゴムラテックス
を用いることができる。
発泡層に混入された水または水溶液に溶解可能な微粒子
として、澱粉、デキストリン、高級アルコール(例え
ば、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、ペン
タエリスリトール、ポリプロピレングリコール、ポリエ
チレングリコール等)、脂肪酸(例えば、ステアリン
酸、オレイン酸等)等の微粒子を用いればよい。
微粒子の大きさ(粒径)は、微粒子が溶出して形成され
た微粒子が毛細管現象により、化粧料塗布表面を濡れた
状態とすることができる程度のものとする。
馬鈴薯澱粉、とうもろこし澱粉、さつまいも澱粉等の粒
子径は一般に、1〜200ミクロン程度であるが、発泡
層の骨格よりも微粒子が小さい方が好ましい。微粒子が
発泡骨格よりも大きいと発泡骨格が破れてしまい、発泡
安定性が悪くなり、良好な発泡層とならず、また、毛細
管現象も減少してしまう。従って、粒子径は100ミク
ロン以下、好ましくは、50ミクロン以下とする。ま
た、粒子径が小さ過ぎると、発泡層に混入されていた微
粒子の量が少ない場合には、毛細管現象により塗布具表
面に揚がる水の量が充分でないことがあるので、毛細管
現象を生じる程度に粒子径および微粒子量を選定する。
本発明の化粧用塗布具を製造するには、先ず、発泡層を
形成するための合成樹脂液またはゴムラテックスからな
る発泡原料液に、架橋剤、泡安定剤および無機または有
機の微粒子を混合し、オークスミキサ等の泡立て機で混
合液に空気または他のガスを吹込むか、或は発泡剤を混
合して、3〜5倍に発泡させて、塗布液とする。なお、
オークスミキサ等の泡立て機で混合液に気体を吹込む場
合、泡粒子が大き過ぎると安定性が悪く、良好な発泡表
面膜ができないので、直径0.5mm以下の泡粒子とする
のが好ましい。
発泡層を形成する原料と微粒子の混合比は、微粒子が少
な過ぎると毛細管現象による濡れ効果が小さく、多過ぎ
ると発泡層の強度が低下したり、発泡時の粘度が非常に
高くなり過ぎて発泡できなくなる。従って、合成樹脂ま
たはゴムの固定分100重量部に対して、微粒子20〜
200重量部、好ましくは50〜150重量部とすると
よい。
合成樹脂の架橋剤としては、メラミン系架橋剤、イソシ
アネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤等を用いればよ
い。
ゴムラテックスの架橋剤としては、硫黄または含硫黄加
硫剤、加硫促進剤等を用いればよい。
泡安定剤としては、ステアリン酸アンモン、オレイン酸
アンモン等を用いればよい。
次に、前述のように用意した塗布液を通気性を有する多
孔質素材に含浸または塗布し、熱風乾燥等により乾燥
し、更に架橋剤を架橋させる温度まで加熱する。
このように表面に小孔を有する発泡層を形成した多孔質
素材を、水または水溶液中で洗浄し、発泡層に含まれて
いる前記微粒子および泡安定剤の一部を溶出させて、発
泡層に毛細管現象を生じる微細孔を形成する。
このようにして出来上がった発泡層を有する多孔質素材
を打抜き、成形等の加工を施して、化粧用塗布具として
仕上げる。
本発明の化粧用塗布具の別の実施例によれば、前述した
実施例と同様に、通気性を有し且つ乾燥状態でも柔軟な
多孔質素材からなる塗布具本体の少なくとも化粧料塗布
表面に、乾燥状態でも柔軟な発泡層が形成されている。
この発泡層は、前述した実施例と同様に、発泡により形
成された小孔および水または水溶液に溶解可能な微粒子
の溶出により形成された毛細管現象を生じる微細孔を有
している。更に、前記発泡層は繊維粉末をも含んでい
る。
このように発泡層に繊維粉末を混入することにより、感
触が良好となり、しかも、より一層優れた吸水性および
水に濡れた場合の冷却効果を得ることができる。
前記繊維粉末としては、綿、ビスコースレイヨン、キュ
プラ、麻、亜麻、紙、パルプ等のセルロース繊維;海
綿、羊毛、獣毛、天然皮革の粉砕物等の蛋白質繊維;お
よびナイロン、ポリエステル、アクリル繊維等の合成繊
維を微細に粉砕したものを用いることができる。好まし
くは、セルロース繊維や蛋白質繊維のような親水性繊維
を用いるとよい。また、合成繊維の場合は、細デニール
の繊維粉砕物とするとよい。
繊維粉末は余り大きいと発泡層に悪影響が生じるので、
20メッシュ程度のふるいを通過するものを用いる。好
ましくは、50メッシュのふるいを通過するものを用い
ると良い。
繊維粉末に用いる繊維の太さは、15デニール以下、好
ましくは5デニール以下とする。合成繊維では感触を良
好にするには、1デニール以下とするとよい。特に、合
成繊維の内、ナイロンやポリエステル等からなり、可分
割繊維や海島繊維のように、0.005〜0.2デニー
ルのような超極細デニールの繊維とすると、非常に良好
な感触が得られる。
繊維粉末入り発泡層を形成するには、発泡層を形成する
ための合成樹脂液またはゴムラテックスに、架橋剤、泡
安定剤および無機または有機の微粒子を混合する際に、
繊維粉末も一緒に混入すればよい。繊維粉末の混合割合
は、発泡原料液の固型分に対して、1〜40重量%であ
るが、好ましくは、3〜15重量%程度である。上記好
ましい範囲にすると、より一層良好な感触が得られる。
繊維粉末を混入した場合も、その後は前述した実施例と
同様に処理して、化粧用塗布具を製造することができ
る。すなわち、オークスミキサ等の泡立て機で混合液に
空気または他のガスを吹込むか、或は発泡剤を混合し
て、3〜5倍に発泡させて、塗布液とする。次に、この
塗布液を通気性を有する多孔質素材に含浸または塗布
し、熱風乾燥等により乾燥し、更に架橋剤を架橋させる
温度まで加熱する。このように発泡層を形成した多孔質
素材を、水または水溶液(酸性水溶液、アルカリ性水溶
液、酸化剤を含む水溶液または還元剤を含む水溶液)中
で洗浄し、発泡層に含まれている前記微粒子および泡安
定剤の一部を溶出させて、発泡層に微細孔を形成する。
このようにして出来上がった発泡層を有する多孔質素材
を打抜き、成形等の加工を施して、化粧用塗布具として
仕上げる。
(実施例1) ボンディック#1610NS(ポリウレタン樹脂エマル
ジョン)〔大日本インキ化学株式会社の製品〕100重
量部、さつまいも澱粉35重量部、ステアリン酸アンモ
ン(泡安定剤)の30%水溶液10重量部、ボンコート
V(増粘剤)〔大日本インキ化学工業株式会社の製品〕
1.5重量部、アンモニア水35%1重量部、スミテッ
クス レジンM−3(架橋剤)〔住友化学工業株式会社
の製品〕3重量部、スミテックス アクセレーターAC
X(架橋剤の硬化触媒)〔住友化学工業株式会社の製
品〕0.6重量部からなる混合液をオークスミキサで5
倍に発泡して塗布液とした。この塗布液を、塗布具本体
となる8mm厚さのHZフォーム(ポリウレタン発泡体シ
ート)〔ブリジストンタイヤ株式会社の製品〕に対し6
00cc/m2で塗布した。
次に、80℃の熱風乾燥機で前記塗布液を乾燥した後、
140℃で、10分間加熱架橋させて、発泡層を形成し
た。
その後、カセイソーダ5g/lおよび過酸化水素水(3
5%)15g/lからなる80℃の洗浄液に、浴比を
1:100として前記発泡層を有するポリウレタンフォ
ームを浸漬し、そのまま25分間放置して、発泡層の中
のさつまいも澱粉を溶出させ、更に、40℃で湯洗した
後、80℃で熱風乾燥した。このようにして、8mm厚さ
のウレタンフォームの一面に、発泡により形成された小
孔および微粒子の溶出により形成された毛細管現象を生
じる微細孔を有する多孔構造の発泡層を形成した。この
シートを円形に打抜いて、化粧用塗布具とした。
出来上がった製品を濡らして、標準状態(22℃、相対
湿度65%)、風速1m/秒で風に平行に設置したガラ
ス板上に置いた。そして、発泡層を形成した側の化粧用
塗布具表面の表面温度を、デジタル温度計のデルタSK
−1250〔株式会社佐藤計量器製作所の製品〕に表面
接触センサーを付けたものにより測定した。
なお、表面接触タイプの温度計を使用する代りに、非接
触で温度測定が可能な温度計、例えばオプティクス株式
会社製の非接触温度計THERMO−HUNTER、を
用いてもよい。この温度計は示外線エネルギー(検出波
長7〜20μm)を非球面鏡により集光し、サーモパイ
ルで電気信号に変換して電気的に処理して、温度を液晶
ディスプレイに表示するものであり、物体の温度の移り
変りを容易に測定できる。
測定結果: 3分後、表面温度は15℃に低下した。
(比較例) 8mm厚さのHZフォーム(ポリウレタン発泡体シート)
〔ブリジストンタイヤ株式会社の製品〕からなる化粧用
塗布具(前記のような本発明の発泡層を有していない)
を用いて、上述の測定方法により、化粧用塗布具の表面
温度の変化を測定した。
測定結果:3分後、表面温度は20℃であった。
(実施例2) デナクル#2575(発泡コーティング用アクリル樹
脂)〔大日本インキ化学株式会社の製品〕100重量
部、馬鈴薯澱粉33重量部、ステアリン酸アンモン(泡
安定剤)の30%水溶液8重量部、ボンコートコート#
3750(増粘剤)〔大日本インキ化学工業株式会社の
製品〕1.5重量部、スミテックスM−3(発泡樹脂の
架橋剤)〔住友化学工業株式会社の製品〕3.5重量
部、スミテックス アクセレーターACX(架橋剤の硬
化触媒)〔住友化学工業株式会社の製品〕0.4重量部
からなる混合液を発泡混合機で5倍に発泡して塗布液と
した。この塗布液を、塗布具本体となる9mm厚さのNB
Rラテックスフォームのシートの片面に、シート表面と
のクリアランスを2.0mmとして塗布した。
次に、前記塗布液を塗布したNBRラテックスフォーム
のシートを85℃で20分間熱風乾燥した後、145℃
で20分間加熱し架橋させた。
その後、カセイソーダ3g/lからなる洗浄液に、浴比
を1:50として浸漬し、80℃で、25分間湯洗した
後、85℃で熱風乾燥した。このようにして、NBRラ
テックスフォームのシートの片面に、発泡により形成さ
れた小孔および微粒子の溶出により形成された毛細管現
象を生じる微細孔を有する、約0.9mm厚さの発泡層を
形成した。この発泡層を有するラテックスフォームシー
トを円形に打抜いて、化粧用塗布具とした。この化粧用
塗布具においても、第1実施例の化粧用塗布具と同様
に、水に濡らした場合、発泡層のある側の表面は冷却効
果が高かった。
(実施例3) デナクル#2575(発泡コーティング用アクリル樹
脂)〔大日本インキ化学株式会社の製品〕100重量
部、馬鈴薯澱粉30重量部、ステアリン酸アンモン(泡
安定剤)の30%水溶液を7重量部、オレイン酸アンモ
ン(泡安定剤)の30%水溶液を3重量部、ボンコート
V(増粘剤)〔大日本インキ化学工業株式会社の製品〕
1.5重量部、スミテックスM−3(架橋剤)〔住友化
学工業株式会社の製品〕3重量部、スミテックス アク
セレーターACX(架橋剤の硬化触媒)〔住友化学工業
株式会社の製品〕0.5重量部からなる混合液をオーク
スミキサで5倍に発泡して塗布液とした。この塗布液
を、塗布具本体となる8mm厚さのHZフォーム(ポリウ
レタン発泡体シート)〔ブリジストンタイヤ株式会社の
製品〕に対し1.5mmの厚さに塗布した。
次に、85℃の熱風乾燥機で前記塗布液を乾燥した後、
145℃、15分間加熱架橋させて、発泡層を形成し
た。
次いで、カセイソーダ0.2g/lおよび過酸化水素水
(35%)5g/lからなる洗浄液に、浴比を1:10
0として前記発泡体を有するポリウレタンフォームを浸
漬し、80℃で30分間洗浄した後、更に、35℃で湯
洗して、脱水、乾燥した。このようにして、ウレタンフ
ォームの一面に、発泡により形成された小孔および微粒
子の溶出により形成された毛細管現象を生じる微細孔を
有する多孔構造の発泡層を形成した。このシートを円形
に打抜いて、化粧用塗布具とした。この化粧用塗布具に
おいても、前述の実施例と同郡に、水に濡らした場合、
発泡層のある側の表面は冷却効果が高かった。
(実施例4) デナクル#2575(発泡コーティング用アクリル樹脂
エマルジョン)〔大日本インキ化学株式会社の製品〕1
00重量部、馬鈴薯澱粉20重量部、ステアリン酸アン
モン(泡安定剤)の30%水溶液10重量部、ボンコー
トV(増粘剤)〔大日本インキ化学工業株式会社の製
品〕1.5重量部、スミテックスM−3(架橋剤)〔住
友化学工業株式会社の製品〕3重量部、スミテックス
アクセレーターACX(架橋剤の硬化触媒)〔住友化学
工業株式会社の製品〕0.5重量部、リンターパルプ粉
末(75メッシュのふるいを通過したもの)18重量部
からなる混合液を泡立て機で3.5倍に発泡して塗布液
とした。この塗布液を、塗布具本体となるHZフォーム
(ポリウレタン発泡体シート)〔ブリジストンタイヤ株
式会社の製品〕に対し1.5mmの厚さに塗布した。
次に、85〜90℃の熱風乾燥機で前記塗布液を乾燥し
た後、145℃、15分間加熱架橋させて、発泡層を形
成した。
次いで、カセイソーダ0.2g/lおよび過酸化水素水
(35%)5g/lからなる洗浄液に、浴比を1:70
として前記発泡層を有するポリウレタンフォームを浸漬
し、70℃で30分間洗浄した後、更に、40℃で湯洗
して、脱水、乾燥した。このようにして、ウレタンフォ
ームの一面に、発泡により形成された小孔および微粒子
の溶出により形成された毛細管現象を生じる微細孔を有
し、且つ繊維粉末を含む多孔構造の発泡層を形成した。
このシートを楕円形に打抜いて、化粧用塗布具とした。
この化粧用塗布具においても、前述の実施例と同様に、
水に濡らした場合、発泡層のある側の表面は冷却効果が
高かった。
(実施例5) デナクル#2575(発泡コーティング用アクリル樹
脂)〔大日本インキ化学株式会社の製品〕100重量
部、馬鈴薯澱粉33重量部、ステアリン酸アンモン(泡
安定剤)の30%水溶液8重量部、ボンコートコート#
3750(増粘剤)〔大日本インキ化学工業株式会社の
製品〕1.5重量部、スミテックスM−3(発泡樹脂の
架橋剤)〔住友化学工業株式会社の製品〕3.5重量
部、スミテックス アクセレーターACX(架橋剤の硬
化触媒)〔住友化学工業株式会社の製品〕0.4重量
部、リンターパルプの粉末(80メッシュのふるいを通
過したもの)12重量部からなる混合液を発泡混合機で
5倍に発泡して塗布液とした。この塗布液を、塗布具本
体となる9mm厚さのNBRラテックスフォームのシート
〔雪ケ谷化学株式会社の製品〕の片面に塗布した。
次に、前記塗布液を塗布したNBRラテックスフォーム
のシートを85℃で20分間熱風乾燥した後、145℃
で20分間加熱し架橋させた。
その後、カセイソーダ0.3g/lからなる洗浄液に、
浴比を1:50として浸漬し、80℃で、20分間湯洗
した後、85℃で熱風乾燥した。このようにして、NB
Rラテックスフォームのシートの片面に、発泡により形
成された小孔および微粒子の溶出により形成された毛細
管現象を生じる微細孔を有し、且つセルロース繊維粉末
が毛羽立っている、約1.5mm厚さの発泡層を形成し
た。この発泡層を有するラテックスフォームシートを円
形に打抜いて、化粧用塗布具とした。この化粧用塗布具
においても、第1実施例の化粧用塗布具と同様に、水に
濡らした場合、発泡層のある側の表面は冷却効果が高か
った。
〔発明の効果〕
本発明の化粧用塗布具によれば、塗布具本体の化粧料塗
布表面に発泡により形成された小孔および微粒子の溶出
により形成された微細孔を有する発泡層が形成されてい
るので、化粧用塗布具を水に濡らした際、小孔のみなら
ず微細孔によっても毛細管現象が生じ、水が小孔および
微細孔を伝わって化粧料塗布表面に揚がり、化粧料塗布
表面を常に全面的に濡れた状態とできる。従って、塗布
時には、化粧料塗布表面より先に水が肌に接触するの
で、冷感が得られ、爽かに化粧料を塗布できる。
しかも、化粧料塗布表面が小孔および微細孔により非常
に微細な凹凸構造となり、且つ通気性、透水性を有する
ため、水が蒸発し易く、水の蒸発により化粧料塗布表面
が冷却され、従って、塗布時により一層清涼感を得られ
る。
また、本発明の化粧用塗布具によれば、塗布具本体の化
粧料塗布表面に化粧料塗布表面に発泡により形成された
小孔のみならず微粒子の溶出により形成された微細孔も
あるため、小孔と微細孔の両方により水を保持できるの
で、化粧用塗布具を水に濡らした際の保水量を増加でき
る。
更に、発泡層に繊維粉末を混入した場合は、感触が良好
となる。しかも、繊維粉末を親水性のものとすると、よ
り一層優れた吸水性および水に濡れた場合の冷却効果を
得ることができる。
本発明の化粧用塗布具はソフトな感触であるので、水性
メイクアップ化粧料だけでなく、他の化粧料、例えば液
状化粧料、の塗布にも適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−79767(JP,A) 実願 昭54−151402号(実開 昭56− 69308号)の願書に添付した明細書及び図 面の内容を撮影したマイクロフィルム(J P,U) 実願 昭57−120217号(実開 昭59− 27010号)の願書に添付した明細書及び図 面の内容を撮影したマイクロフィルム(J P,U)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気性を有し且つ乾燥状態でも柔軟な多孔
    質素材からなる塗布具本体の少なくとも化粧料塗布表面
    に、乾燥状態でも柔軟で且つ発泡により形成された小孔
    を有する発泡層が設けられ、該発泡層は水または水溶液
    に溶解可能な微粒子の溶出により形成された微細孔を前
    記小孔とともに有していることを特徴とする化粧用塗布
    具。
  2. 【請求項2】通気性を有し且つ乾燥状態でも柔軟な多孔
    質素材からなる塗布具本体の少なくとも化粧料塗布表面
    に、乾燥状態でも柔軟で且つ発泡により形成された小孔
    を有する発泡層が設けられ、該発泡層は繊維粉末を含ん
    でおり、且つ水または水溶液に溶解可能な微粒子の溶出
    により形成された微細孔を前記小孔とともに有している
    ことを特徴とする化粧用塗布具。
  3. 【請求項3】水または水溶液に溶解可能な微粒子を発泡
    原料液中に混入し、該混合液に気体を吹込むかまたは発
    泡剤を混合して塗布液とし、該塗布液を通気性を有し且
    つ乾燥状態でも柔軟な多孔質素材に含浸または塗布して
    乾燥し、前記塗布液中の気体または発泡剤により形成さ
    れた小孔を有する発泡層を塗布具本体表面に形成し、そ
    の後前記発泡層に含まれている前記微粒子を水または水
    溶液により溶出させて、微細孔を形成することを特徴と
    する化粧用塗布具の製造方法。
  4. 【請求項4】繊維粉末と、水または水溶液に溶解可能な
    微粒子とを発泡原料液中に混入し、該混合液に気体を吹
    込むかまたは発泡剤を混合して塗布液とし、該塗布液を
    通気性を有し且つ乾燥状態でも柔軟な多孔質素材に含浸
    または塗布して乾燥し、前記塗布液中の気体または発泡
    剤により形成された小孔を有する発泡層を塗布具本体表
    面に形成し、その後前記発泡層に含まれている前記微粒
    子を水または水溶液により溶出させて、微細孔を形成す
    ることを特徴とする化粧用塗布具の製造方法。
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