JPH0644624B2 - なだれ電圧ブレ−クオ−バ区域内に電界抑制層を持つ電圧ブレ−クオ−バ保護型サイリスタ - Google Patents

なだれ電圧ブレ−クオ−バ区域内に電界抑制層を持つ電圧ブレ−クオ−バ保護型サイリスタ

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JPH0644624B2
JPH0644624B2 JP59104849A JP10484984A JPH0644624B2 JP H0644624 B2 JPH0644624 B2 JP H0644624B2 JP 59104849 A JP59104849 A JP 59104849A JP 10484984 A JP10484984 A JP 10484984A JP H0644624 B2 JPH0644624 B2 JP H0644624B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は陽極−陰極間順方向電圧が順方向ブレークオー
バ電圧を越えたとき、電圧ブレークオーバが開始する局
部領域を半導体本体の中に設けた自己保護型サイリスタ
に関するものである。本発明の原理を用いて、米国特許
第4079403号に開示された自己保護型半導体装置
または米国特許第4087834号に開示された自己保
護型半導体装置を改良することができる。
サイリスタはP導電型の半導体材料の層とN導電型の半
導体材料の層を交互に重ねた固体装置である。1つの特
定の種類のサイリスタがシリコン制御整流器(SCR)
であり、その円板状の半導体本体はP導電型の半導体材
料とN導電型半導体材料の交互の4つの層を有していて
PNPN構造を形成するのが普通である。SCRではこ
れらの層は順に陽極、Nベース、Pベース、陰極と呼ば
れる。通常のSCRでは2つの主端子電極が陽極層と陰
極層にそれぞれ接続され、ゲート端子電極がPベース層
に接続される。
PNPN構造のため、装置には少なくとも3つのPN接
合が含まれる。順方向阻止状態では中間のPN接合が逆
バイアスされ、これは順方向阻止接合と呼ぶことができ
る。従って、中間(即ち順方向阻止)PN接合の空乏領
域層の幅は比較的広い。
サイリスタを導通状態にトリガーするためには適当なゲ
ート機構を用いるのが普通であり、たとえばゲート電極
を介してゲート電流を与える。再生スイッチング作用に
よりサイリスタは導通し始め、3つのPN接合はすべて
順方向にバイアスされる。最初はゲート電極接触部近傍
の陰極領域の小部分だけが導通し始める。次にこの高度
に導通した領域が必要な順方向電流を供給して隣接領域
をターンオンし、最終的に陰極の横断面図全体に導通が
拡がる。ターンオン過程の最初の時点では装置の全電流
が装置の一部分だけを通り、局部的な過熱の生じる可能
性がある。この要因はdI/dt限界として当業者に知られ
ている。
このためサイリスタ装置を慎重に設計し、装置のターン
オンを充分に制御し、初期のターンオン面積ができる限
り大きくなるようにしている。代表的な設計方法の1つ
は各種のインタディジット形構成の1つを用いて、陰極
のどの部分もゲート電極から一定の最大許容距離以上離
れないようにするものである。もう1つの代表的な設計
方法はいわゆる増幅ゲート形サイリスタとして知られて
いるもので、パイロット・サイリスタ領域を設ける方法
である。このパイロット・サイリスタ領域は横方向の寸
法が小さいので、急速にターンオンし、次いで大きな駆
動電流を装置の主サイリスタ領域に供給する。
しかしながら周知の如く、順方向ブレークオーバ電圧V
BFを超えたときにもサイリスタは導通状態に切り替わ
れることがある。順方向ブレークオーバ電圧VBFに近
づくにつれて、装置の逆バイアスされた中間PN接合の
空乏領域の電界電位が上昇し、やがてキャリア(電子お
よび正孔)が空乏領域を移動するときかなり大きなキャ
リアのなだれ増倍が生ずる点に達する。周知のようにこ
の効果はなだれ増倍係数Mによって数値的に表わすこと
ができる。このようにして生じた付加的な電子および正
孔電流により、順方向ブレークオーバ電圧VBFに達し
たとき装置は再生的に順方向導通状態に切り替えられ
る。装置の順方向ブレークオーバ電圧VBFを高くるた
め縁を傾斜させた(ベベル)構造のような種々の設計法
を使うことができるが、どの場合もそれを超えると装置
がブレークオーバする電圧がある。
特別な対策を講じていないサイリスタ構造では、どこで
順方向ブレークオーバが起るかを予測することは難し
く、したがってその順方向ブレークオーバにより始まる
制御されないターンオン過程から装置を保護することは
難しい。サイリスタのdI/dt限界と通常の制御されたタ
ーンオンに関連して前述したのと同じ理由で、順方向ブ
レークオーバ電圧VBFを超えることによりサイリスタ
が導通状態に切り換えられると装置の損傷が生じること
がある。損傷の1つの原因は最初にターンオンされる電
圧ブレークオーバ領域の寸法が小さいことである。装置
の主通電部分のうちターンオンした部分が充分でないう
ちに電流が急速に増加して大きな値になると、かなりの
電力損失が生じて局部的な過熱が生じ、これにより装置
が破損する。
このため、サイリスタ内で初期順方向電圧ブレークオー
バ領域を局限するために種々の技術が開発されてきた。
本発明に特に関連しているのは上記米国特許第4087
834号および米国特許第4079403号に開示され
ている技術である。
まず米国特許第4087834号の自己保護型半導体装
置について考察すると、この装置はゲート領域に食刻し
た領域を含んでいる。この食刻領域は凹部と考えること
もできる。この食刻領域即ち凹部はPベース層の中まで
伸びて、PベースとNベースとの間の中間PN接合の空
乏領域中に達する。その結果として、なだれ増倍係数M
が局部的に大きくなり、局部的ななだれ電圧ブレークオ
ーバ区域が形成される。なだれ電圧ブレークオーバ区域
で初期導通が生じると装置全体の非破壊的な制御された
ターンオンが生じるような装置の部分に、このなだれ電
圧ブレークオーバ区域が配置される。この場所は好まし
くは通常のサイリスタのゲート構造の中心に置かれる。
このゲート構造は好ましくはパイロット・サイリスタを
含む形式の増幅ゲート構造である。
次に上記米国特許第4079403号に開示された装置
を考察すると、装置のゲート領域の中またはその近くで
降伏電圧を低くするために接合を湾曲させる方法を用い
ている。詳しく言えば、PベースとNベースとの間の接
合を上方に湾曲させてこの接合が装置の半導体上面で終
端するようにするものである。実際にはNベースの一部
が装置の中心で装置の上面まで伸び、環状のPベース拡
散領域がNベースの上方に伸びた部分を取り囲む。した
がってこの装置は周知のプレーナ法を使って製造するこ
とができ、凹部形成のためのエッチングを制御して行う
必要はなくなる。
更に別の例として、サイリスタ内に初期順方向ブレーク
オーバ領域を局限する他の自己保護型サイリスタ構造が
米国特許第4165517号および米国特許第4314
266号に開示されている。これらの特許に開示されて
いるように、局部的に少数電荷キャリアの寿命を伸ばす
か、あるいは局部的に低抵抗率の領域を作ることによ
り、初期なだれ電圧ブレークオーバ領域を局限すること
ができる。更にドイツ特許第2238564号に開示さ
れているように、予備エッチ法を用いて局部的に薄いベ
ースを設けることができる。
順方向電圧ブレークオーバ領域を局限するための種々の
技術の中で、上記米国特許第4087834号に開示さ
れているようなPベース層の途中まで食刻領域即ち凹部
を設ける方法および上記米国特許第4079403号に
開示されているような湾曲接合を用いる方法が製造等の
面で優れている。特に米国特許第4079834号に開
示されているように所要の単一エッチング工程はPベー
ス層形成後の処理において都合のよい任意の時点で実施
することができる。米国特許第4079403号に開示
されている装置はマスキング、ガス源を用いた拡散等の
従来のプレーナ処理工程を用いて容易に形成することが
できる。
しかし、どちらの場合の構造でも電気力線が半導体表面
で終るという欠点がある。食刻による凹部構造の場合に
は、電気力線はこの食刻領域即ち凹部の半導体内面で終
る。湾曲接合構造の場合には、Nベースの部分が伸びて
いる装置の半導体上面で電気力線が終る。このため、望
ましくない結果として、順方向電圧ブレークオーバの際
に装置の半導体表面に電流が流れる。周知の如く、半導
体材料本体に流れる電流より表面電流の方がずっと装置
を損傷しやすい。電気力線が半導体表面で終るので、不
動態化膜が必要になる。そして過大な表面電流が流れる
と、半導体表面と不動態化膜との間の結合部が装置の中
で最初に損傷を受ける部分となるのが普通である。
特に米国特許第4087834号の凹部構造にあてはま
るもう1つの欠点は、順方向ブレークオーバ電圧が装置
毎に広範囲にバラつかないように製造中にエッチ深さを
慎重に制御することが若干難しいということである。
同様に米国特許第4079403号の湾曲接合構造に特
にあてはまるもう1つの欠点は、局限したブレークオー
バ領域中での降伏電圧に対する制御の程度を向上するこ
とが望ましいということである。具体的に云うと、この
電圧をできる限り高くして装置全体の降伏電圧が不当に
制限されないようにするとともに、初期順方向降伏が所
望の局部領域で生じるようにすることが望ましい。
このように、上記米国特許第4087834号および同
第4079403号に開示された方法と構造は所期の目
的を果しはするが、いずれにも改良の余地がある。
発明の概要 したがって本発明の全体的な目的は、陽極−陰極間電圧
が順方向ブレークオーバ電圧VBFを超えたとき安全に
ターンオンするサイリスタ構造を提供することである。
本発明の1つの更に特定の目的は、サイリスタの初期順
方向電圧ブレークオーバ領域を局限する一般的な方法を
使うとともに、電圧ブレークオーバ領域の半導体表面に
電気力線が終端しないようにすることである。
本発明のもう1つの目的は、装置の順方向ブレークオー
バの際に半導体表面を流れる電流を減らすようなサイリ
スタ構造を提供することである。
本発明の更にもう1つの目的は、表面不動態化膜が不要
となるようなサイリスタ構造を提供することである。
本発明のもう1つの更に特定の目的は、食刻領域即ち凹
部を用いるが、製造中のエッチ深さの制御がそれ程難し
くない一般的な形式のサイリスタ構造を提供することで
ある。
本発明のもう1つの更に特定の目的は、湾曲接合を用い
て初期順方向電圧ブレークオーバ領域を局限し、かつ降
伏電圧特性を容易に制御できるような一般的な形式のサ
イリスタ構造を提供することである。
簡略して説すると、本発明の全体的な概念に従えば、前
述したような食刻による凹部構造または湾曲接合構造に
おいて電気力線が終端するような半導体表面中に、本明
細書で「電界抑制層(field-containing layer)」と呼ぶ
ものが設けられる。換言すれば、凹部の表面隣接領域ま
たはNベースの延長部の表面隣接領域中に電界抑制層が
設けられる。電界抑制層はP導電型であるがPベース領
域より高濃度にドーピングされ、Pベース領域の電気的
延長部を構成している。重要なことは、電界抑制層の厚
さを、中間PN接合が逆バイアスされたときの装置順方
向阻止状態において電界抑制層内の空乏層の幅より大き
くすることである。
更に詳しくは、本発明による電圧ブレークオーバ故障に
対する自己保護型のサイリスタ半導体スイッチング装置
は、一導電型の第1主端子領域、たとえば(P導電型に
高濃度にドーピングされた)P陽極領域と、反対導電
型の第1ベース領域層、たとえばP陽極領域層の上に
あってP陽極領域層と第1のPN接合を形成する(N
導電型不純物で基準濃度にドーピングされた)Nベース
領域とを含む。この装置は更に一導電型の第2ベース領
域層、たとえば第1ベース領域層の上にあって第1ベー
ス領域層と第2のPN接合を形成する(P導電型不純物
で基準濃度にドーピングされた)Pベース領域も含む。
この第2のPN接合は装置全体では順方向阻止接合であ
る。第2ベース領域の境界の一部は装置全体の表面まで
伸びている。
装置の基本的な4層構造を完成するために、反対導電型
の第2主端子領域たとえば(N導電型に高濃度にドーピ
ングされた)N主エミッ領域が第2ベース領域層の一
部の上に設けられて、第2ベース領域境界の一部の所で
第2ベース領域と第3のPN接合を形成している。この
第3のPN接合は一般に装置内の主導電区域の位置を限
定する。
本発明によれば、局限したなだれ電圧ブレークオーバ区
域が主導電区域から離れた装置の部分に配置される。1
つの形式では、なだれ電圧ブレークオーバ区域は第2ベ
ース領域の境界から装置の中に伸びた凹部を含む。凹部
の表面隣接領域が、第2ベース領域層よりも高濃度にド
ーピングされて第2ベース領域層の電気的延長部を形成
する一導電型、この例では、P導電型の電界抑制層を構
成する。この電界抑制層の厚さは第2のPN接合(Pベ
ースとNベースとの間の接合)が逆バイアスされた順方
向阻止状態に於ける電界抑制層内の空乏層の幅より大き
い。凹部は、なだれ電圧ブレークオーバ区域中の第2の
PN接合の降伏電圧を下げるのに充分な深さまで装置内
に伸びている。電界抑制層が存在するため、中間PN接
合両端間の電圧によって生じる電界が電圧ブレークオー
バ領域において装置の外表面まで伸びない。
本発明の一実施例では、凹部は第2ベース(Pベース)
領域の外側境界から第2ベース(Pベース)領域層の一
部までしか伸びない。もう1つの実施例では、凹部は第
2ベース領域(Pベース)領域の外側境界から第2ベー
ス(Pベース)領域を完全に貫通して、第1ベース(N
ベース)領域層中まで伸びる。この実施例はエッチ深さ
の精度が厳しくないので製造上特に有利である。凹部が
Pベース領域層の一部までしか伸びない実施例は、エッ
チ深さを精密に制御しなければならないので製造が比較
的に難しい。しかし、この精密制御は、それを行わなけ
ればなだれ電圧ブレークオーバ区域の順方向ブレークオ
ーバ電圧VBFが許容できない程低くなってしまうよう
な場合に必要である。
もう1つの形式では、なだれ電圧ブレークオーバ区域は
プレーナ状であり、その中に含まれる第1ベース領域
(Nベース)層の一部は第2ベース(Pベース)領域層
を通り抜けて第2のPN接合の一部が曲率半径を持つよ
うに延在しこのNベース延長部分によって第2ベース
(Pベース)層の相互に対向する部分間に間隙が形成さ
れる。Nベース延長部の表面隣接領域は、第2ベース領
域より高濃度にドーピングされて第2ベース領域層の電
気的延長部を形成するP導電型の電界抑制層を構成す
る。電界抑制層の厚さは、第2のPN接合を逆バイアス
した順方向阻止状態に於ける電界抑制層内の空乏層の幅
より大きい。
どの実施例でもP導電型電界抑制層は任意適当な方法に
よって作ることができる。都合が良いのはイオン打込み
法を用いる方法であり、この場合適当なマスクで装置の
他の部分をイオン・ビームから保護する。そのかわり
に、特にプレーナ状装置についてはガス源による拡散を
用いてもよく、この場合酸化マスク等の適当なマスクを
用いる。
順方向ブレークオーバ電圧状態に於けるターンオンを制
御して容易に行えるようにするため、装置の通常の動作
に用いられるゲート区域内になだれ電圧ブレークオーバ
区域を配置することが好ましい。ゲート区域には、第2
ベース(Pベース)領域層と電気的に接触し、第2ベー
ス(Pベース)領域内にトリガー電流を注入する役目を
果すゲート電極を設けることができる。ゲート電極はリ
ング状の形状にすることが好ましく、なだれ電圧ブレー
クオーバ区域の凹部はほぼリング状のゲート電極の内側
に配置される。かわりに、ゲート区域を光でトリガーす
ることもできる。
サイリスタは別々の領域または区域にパイロット・サイ
リスタと主サイリスタとを含む増幅ゲート形サイリスタ
にすることが好ましい。増幅ゲート形サイリスタは更に
反対導電型、この例ではNのパイロット・エミッタを
含む。パイロット・エミッタはゲート区域を直接囲み、
第2ベース(Pベース)領域の境界の別の部分の所で第
2ベース(Pベース)領域層との間に第4のPN接合を
形成する。リング状のNパイロット・エミッタのすぐ
外側にある第2ベース(Pベース)領域層の一部とN
パイロット・エミッタとはオーム接触される。
本発明の新規な特徴は特許請求の範囲に記載されている
が、本発明の構成と内容は以下の図面を参照した説明に
より一層良く理解されよう。
好ましい実施例の説明 まず第1図に於いてサイリスタ10は4層のディスク状
シリコン半導体本体12を有し、半導体本体12の全般
的に向き合った両面に陽極電極として金属被覆層14お
よび陰極電極として金属被覆層16が設けられ、また陰
極電極16と同じ側にゲート電極として金属被覆層18
が設けられている。装置の陽極端子20、陰極端子22
およびゲート端子がそれぞれの金属被覆層に電気的に接
続されている。
シリコン半導体本体12には順に(P導電型に高濃度に
ドーピングされた)P陽極領域26、P陽極領域の
上にあってP陽極領域と第1のPN接合を形成する
(N導電型の不純物で基準濃度にドーピングされた)第
1ベース領域層即ちNベース領域層28,ならびにNベ
ース領域層28の上にあってNベース領域層28とPN
接合34を形成する(P導電型不純物で基準濃度にドー
ピングされた)第2ベース(Pベース)領域層32が含
まれている。第2ベース(Pベース)領域層32は第2
のPN接合34とは反対側に境界36を有する。第1図
に示されているように、境界36の一部は半導体本体1
2の表面となっており、境界36の他の部分は同心のリ
ング状の(N導電型に高濃度にドーピングされた)N
陰極領域38および40でおおわれている。N陰極領
域38および40はエミッタ領域とも呼ばれている。特
にNエミッタ領域38は装置10の陰極主端子領域を
構成し、第2ベース(Pベース)領域層32の一部の上
に重なって第2ベース(Pベース)領域層32と第3の
PN接合42を形成している。第3のPN接合42は装
置10の主導電区域44の位置を大体限定する。
従来と同様、陽極電極14はP陽極領域26とオーム
接触しており、また陰極電極16はNエミッタ領域3
8とオーム接触している。更に装置10のdV/dt定格を
改良するために多数の通常の陰極短絡部が設けられてい
る。この陰極短絡部は陰極電極16の延長部45の形を
とり、これはNエミッタ領域38の開口を通ってPベ
ース層32に接触している。公知の如く装置の動作中の
過大なdV/dtにより容量性電流が発生し、この容量性電
流により順方向ブレークオーバ電圧VBFよりかなり低
い電圧でサイリスタ装置が順方向導通状態に切り換えら
れることがある。この現象は、陽極−陰極間電圧が順方
向ブレークオーバ電圧VBFよりは低い電圧であるが急
速に上昇するような過渡状態で起り得る。
装置10には一般にゲート電極18とNエミッタ領域
40を含む増幅ゲート構造も含まれている。Nエミッ
タ領域40はパイロット・エミッタと呼ぶこともでき、
第2ベース(Pベース)領域層32との間に第4のPN
接合46を形成している。パイロット・エミッタ金属被
覆電極48はパイロット・エミッタ40のリング状構造
のすぐ外側にある第2ベース(Pベース)領域層32の
一部とNパイロット・エミッタ40との間のオーム接
触を行う。ゲート電極18自体もリング状であり、第2
ベース(Pベース)領域層32と電気的に接触してい
る。パイロット・エミッタ金属被覆電極48は装置10
のどの外部端子にも接続されていない。
図示した特定の装置10は環状形状になっており、リン
グ状のパイロット・エミッタ40がやはり環状構造の主
エミッタ38の内側にある。ゲート電極18はパイロッ
ト・エミッタ40の内側に配置されているようにしてゲ
ート電極18とNパイロット・エミッタ40は大体装
置10のゲート区域50を限定する。
これまで説明してきたサイリスタ装置10の一般的な動
作に於いて、順方向阻止状態の間は、陽極端子20と陰
極端子22に接続された(図示されていない)適当な外
部回路によりP陽極領域26がN主エミッタ領域3
8に対して正にバイアスされている。装置10が順方向
阻止状態にあるとき、P陽極領域26と第1ベース
(Nベース)領域層28との間の第1のPN接合30お
よび第2ベース(Pベース)32とN主エミッタ38
との間の第3のPN接合42はともに順方向バイアスさ
れる。しかし、第1ベース(Nベース)領域層28と第
2ベース(Pベース)領域層32との間の第2即ち中間
のPN接合34は逆バイアスされる。従って、第2のP
N接合34は装置の順方向阻止接合として働く。順方向
阻止状態では、第2のPN接合は第1図に空乏領域52
と示してある比較的広い幅の空乏層を持つことになる。
順方向電圧降下の殆んどすべては空乏領域52中で生じ
る。従って電界は空乏領域52の中に形成されるが、一
般に空乏領域52の外側には形成されない。この電界に
ついては後で第2図と第3図を参照して更に詳しく説明
する。
第1図から明らかなように空乏領域52は順方向阻止P
N接合34の両側に伸びている。したがって、空乏領域
52は境界54まで伸びたNベース領域28中の部分と
境界56まで伸びたPベース領域32中の部分とを有す
る。
境界54と境界56との間の空乏領域52の実際の幅は
装置10に印加される電圧の大きさと装置10の各層の
不純物濃度に関係する。第1のPN接合30と第3のP
N接合42にも空乏領域があるが、これらの接合が順方
向バイアスされているときは空乏領域は比較的狭い。本
発明はこれらの特定の空乏領域と直接関係していないの
で、説明を明確にするためこれらの空乏領域は図では省
略してある。
周知の如く、正常動作時は端子24を介してゲート電極
18にゲート電流を印加することによりサイリスタ10
のようなサイリスタは導通状態にされる。パイロット・
サイリスタとして働く増幅ゲート構造は横方向の寸法が
小さいので急速にターンオンする。このときパイロット
・エミッタ金属被覆電極48によるオーム接触によりN
パイロット・エミッタ40から比較的大きなパイロッ
ト電流が第2ベース(Pベース)領域層32に流れて、
サイリスタ10の主導電区域44を導通状態にトリガー
する。
本発明によれば、装置10の主導電区域44とは別の部
分に全体を60で表わした局限されたなだれ電圧ブレー
クオーバ区域が設けられる。順方向電圧ブレークオーバ
状態における装置のターンオンを充分に制御できるよう
に、なだれ電圧ブレークオーバ区域60はゲート区域5
0の中心に、具体的に云うとゲート電極18のリング状
構造の内側に配置するのが好ましい。いずれの場合にも
正常のターンオン中のdI/dt容量を増大するために用い
られる増幅ゲート構造の利点は、局限された電圧ブレー
クオーバ区域60の順方向電圧ブレークオーバによって
導通状態にトリガーされるときにも実現される。
更に詳しく述べると、電圧ブレークオーバ区域60は凹
部62即ち食刻領域を有し、この凹部62は第2ベース
(Pベース)領域32の境界36から装置10の中に延
びている。凹部62の表面隣接領域は、P導電型である
が第2ベース(Pベース)領域層32より高濃度にドー
ピングされた電界抑制層64を構成する。この電界抑制
層64は第2ベース(Pベース)領域層32の電気的延
長部を形成する。
電界抑制層64は説明の便宜上はっきりとした境界を有
するものとして、たとえば電界抑制層64と第2ベース
(Pベース)層32との間に境界66があるように図示
してある。しかし実際には、電界抑制層64のドーピン
グ濃度の分布は、凹部62の内側表面で不純物濃度が最
大で、そこから離れるに従って次第に減少して第2ベー
ス(Pベース領域層32のドーピング濃度となめらかに
合うように変化する。
次の表は第1図の装置10の適当な寸法と不純物濃度の
一例を示したものである。
自己保護型でない代表的なサイリスタ装置の主要部分の
ブレークオーバ電圧VBFは理想にはたとえば3200
ボルトである。安全のための適当な余裕を確保するため
このような装置は2600ボルトにディレーティング(d
erating)される。凹部62がない場合には装置の順方向
阻止状態では約600ボルト乃至700ボルトがPベー
ス領域32の中の空乏領域52部分によって支えられ
る。第1図のようにPベース領域32の一部をエッチン
グするとこの600ボルト乃至700ボルトは約25%
低下し、装置のブレークオーバ電圧VBF定格は自己保
護型にした代償として約250ボルト低下する。
電界抑制層64を含む凹部62は、なだれ電圧ブレーク
オーバ区域60内の第2のPN接合34の降伏電圧を低
下させるのに充分な深さまで装置10の中に伸びてい
る。第1図の実施例では凹部は第2ベース(Pベース)
領域層32の途中までしか伸びず、空乏領域52の中ま
で伸びている。このように凹部62、更に詳しくは凹部
62の電界抑制層64は空乏領域52の境界56の形状
を歪ませる。電界抑制層64は第2ベース(Pベース)
区域32と同じ導電型であって、その電気的延長部を形
成しているので、空乏領域52の上側境界56が電界抑
制層の中まで伸びて部分的に電界抑制層64の中に含ま
れている。したがって、第2のPN接合34が逆バイア
スされた装置の順方向阻止状態においては、空乏層の幅
の一部は電界抑制層64の中にある。
電界抑制層64の厚さは、第2のPN接合34が逆バイ
アスされた装置10の順方向阻止状態における電界抑制
層64中の空乏層の幅より大きいことが重要である。こ
れを達成すには公知の製造技術を使って電界抑制層64
の厚さとその中の不純物濃度との積が より大きくなるようにすればよい。但し、εはシリコン
の誘電率、EBFはブレークオーバ時の局部尖頭電界、
qは電荷である。
与えられた順方向電圧に対して、電圧ブレークオーバ区
域60内の尖頭電界は装置10の他の領域、たとえば主
導電区域44内の尖頭電界より大きい。このため与えら
れた印加電圧に対して電圧ブレークオーバ区域内のなだ
れ増倍係数Mが大きくなり、電圧ブレークオーバ区域6
0の順方向ブレークオーバ電圧VBFが低くなる。この
結果は第2図と第3図の比較から明らかになろう。第2
図は第1図の電圧ブレークオーバ区域60の線X−Xに
沿った空乏領域の電界を示したものである。第3図は第
1図の電圧ブレークオーバ区域60以外の装置の領域の
線Y−Yに沿った空乏領域の電界を示したものである。
第2図に示すように電界はほぼ第1図の空乏領域52中
だけに存在しており、装置の他のすべての部分では実質
的にゼロと見なすことができる。と言うのは、順方向阻
止状態に於いては装置の順方向電圧降下の殆んどすべて
が第2のPN接合34の空乏領域52の両端間に加えら
れるからである。第2図に於いて、破線54′は第1図
のNベース領域28内の空乏領域52の境界54を表わ
し、実線34′は第1図のNベース領域28とPベース
領域32との間のPN接合34を表わし、実線66′は
第1図のPベース領域32とP導電型電界終端層すなわ
ち電界抑制層64との間の境界66を表わし、破線5
6′はP型の電界抑制層64の中の空乏領域52の境界
56を表わしている。折線68は第1図の線X−Xに沿
った距離に対して電界Eをプロットしたものである。折
線68が空乏領域52の境界54に対応する線54′と
交わる点70では、電界は実質的にゼロである。折線6
8がPN接合34に対応する線34′と交わる点72で
は電界はその最大値に達する。折線68が境界66に対
応する線66′と交わる点74では、電界は中間レベル
になる。最後に、折線68が空乏領域52の境界56に
対応する線56′と交わる点76で電界は実質的にゼロ
となる。点70より下および点76より上でも電界は実
質的にゼロとなる。
第3図の折線78は装置10の電圧ブレークオーバ区域
60から離れた領域での線Y−Yに沿った電界をプロッ
トしたものである。第3図に於いて、点80は第2図の
点70に対応しており、第1図のNベース領域28内で
の空乏領域52の境界を表わす線54′の上にある。点
82は第2図の点72に対応しており、第1図のNベー
ス領域28とPベース領域32との間のPN接合34を
表わす線34′の上にある。しかし第3図の点82に於
ける最大電界は第2図の点72に於ける最大電界より高
い。その理由は後述する。最後に第3図の点86は第2
図の点76に対応しており、第1図のPベース領域32
に於ける空乏領域52の境界56を表わす線56′の上
にある。第2図の線66′は第3図にはない。と云うの
は、第1図の線Y−Yが電圧ブレークオーバ区域60の
電界抑制層64を通らないからである。
第2図と第3図を比較すると、折線の下の面積が第2図
と第3図で同じことがわかる。これは電圧が空乏領域5
2の両端間の電界の積分値に比例しているからである。
第2図の点70と76の間の距離(第1図の電圧ブレー
クオーバ区域60に於ける空乏領域52の境界54と5
6の間の距離に相当)は第3図の点80と86の間の距
離(第1図の電圧ブレークオーバ区域60の外側での空
乏領域52の境界54と56の間の距離に相当)に比べ
て短いので、第2図の最大電界EPXは第3図の最大電
界EPYより高くなる。したがって電圧ブレークオーバ
区域60のなだれ降伏電圧は普通の接合領域のものより
低くなる。
第1図の実施例の1つの欠点は、上記米国特許第408
7834号に開示された装置にも共通しているが、凹部
62を製造する際にエッチ深さを注意深くかつ厳密に制
御しなければならないということである。周知の如く、
半導体製造プロセスでは装置の歩留りを向上するため厳
密な加工工程をできる限り少なくすることが望ましい。
第4図は製造上の厳密さを緩和した装置10′の構造を
示したものである。第4図の装置10′は多くの点で第
1図の装置10と類似している。対応する要素を表わす
のに同じ参照番号を用いており、その説明を繰り返すこ
とはしない。
しかし第4図の凹部62′は第2ベース(Pベース)領
域32の境界36から第2ベース領域層32を完全に通
り抜けて、第1ベース(Nベース)領域層28の中まで
少し入っている。凹部62′はP導電型電界抑制層6
4′を含み、この電界抑制層は第2ベース(Pベース)
領域層32よりも高濃度にドーピングされており、第2
のPN接合34が逆バイアスされた装置の順方向阻止状
態では電界含有層64′内の空乏層よりも大きい厚さを
有する。P型電界抑制層64′とNベース層28との間
にPN接合87があり、このPN接合87は第2のPN
接合34と連続している。Nベース領域層28より上方
の凹部62′の部分に沿って、Pベース領域層32とP
型電界抑制層64′との間に境界66がある。第4図で
は第1図と同様に凹部62′の表面に於ける電界はゼロ
である。第4図の装置の電圧ブレークオーバ区域60内
では、順方向阻止PN接合34はNベース領域層28と
電界抑制層64′との間にある。第4図の装置10の残
りの部分では、順方向阻止PN接合34はNベース領域
層28とPベース領域層32との間にある。
第5図は全体的に第2図に対応するものであり、第4図
の装置10′の線X−Xに沿った距離に対して電界をプ
ロットしたものである。第5図の点90は第4図の第1
ベース(Nベース)領域層28の中の空乏領域52の境
界54を表わす線54′の上にある。点90では電界は
ゼロである。点92は第4図のNベース領域層28とP
導電型電界抑制層64′の間のPN接合87を表わす線
87′の上にある。点92で電界は最大になる。最後に
点96は第4図のP導電型電界抑制層64′の中の空乏
領域52の境界56を表わす線56′の上にある。
第4図の線Y−Yに沿った電界は第1図の線Y−Yに沿
った電界と実質的に同じであるので、第3図のグラフは
第1図だけでなく第4図にもあてはまる。
第5図の最大電界強度EPXは第2図および第3図の最
大電界強度より大きい。したがって、第4図の装置1
0′のなだれ降伏電圧は第1図の装置10よりも低くな
る。
次の表は第4図の装置10′の適当な寸法と不純物濃度
の一例を示す。
ブレークオーバ電圧VBF定格について考えるため、再
び基本的な装置構造では理想的にはブレークオーバ電圧
BFが3200ボルトであると仮定する。第4図の凹
部62′を設けるためPベース領域32を完全に貫通し
てエッチングすると、Pベース領域32の中の空乏領域
52の部分によって支えられる電圧がなくなる。このた
め、この例では装置のブレークオーバ電圧VBF定格は
約600ボルト乃至700ボルトだけ減少する。
第4図の実施例は第1図の実施例に比べて製造は容易で
あるが、特定の装置10′の用途にもよるが、降伏電圧
が許容できない程低くなることがある。その理由は、比
較的高濃度にP型にドーピングされた電界抑制層64′
がNベース領域28の中まで伸びている結果、PN接合
34のP型側の空乏領域電圧がほぼゼロになるためであ
る。要するに第1図の実施例と第4図の実施例について
は、第1図の実施例の特定のエッチ深さを達成する難し
さと第4図の実施例の装置の順方向降伏電圧の低下とを
比較的考慮しなければならない。
第1図の装置10あるいは第4図の装置10′の製造は
通常の処理工程を使って行うことができる。N導電型シ
リコン・テップまたはウェーハを処理して、その中に上
面と底面を介して不純物を拡散し、Nベース領域52を
はさむPベース領域32とP陽極領域26を形成す
る。一番上のN層が拡散、エピタキシセル成長、イオ
ン打込み等の適当な方法によって形成される。代りに、
他の1つ以上の区域をエピタキシセル成長によって形成
してもよい。
4層のPNPN半導体本体の製造後、適当なマスキング
工程とエッチング工程によって上部のN層の一部を取
り除くことによってN主エシッタ領域38とNパイ
ロット・エミッタ領域40が形成される。
次に凹部62または62′が一般にエッチングと考えら
れるような適当な方法によって形成される。例えば化学
エッチング、プラズマ・エッチング、イオン・ビーム・
エッチング等の種々の工程を使うことができるが、これ
らに限定されるものではない。
次に電界抑制層64または64′がそれぞれ凹部62ま
たは62′の内面に形成される。1つの適当な方法はイ
オン打込みである。周知の如くイオン打込みは基板の特
性を変える目的で半導体基板の中に強く帯電した原子粒
子を導入するものである。次にウエーェ全体を加熱する
ことにより、導入された不純物を拡散させて最終的な不
純物分布になるようにする。イオン打込みは打込み量、
深さのプロフィールおよび面積の一様性について精密な
制御が容易であるという長所がある。イオン打込みにつ
いては文献に詳細に説明されている。たとえばProceedi
ngs of the IEEE,56巻3号、295乃至319
頁(1968年3月)に所載のジェー・エフ・ギボンズ
の論文「半導体へのイオン打込み…パート1:レンジ分
布の理論と実験」並びにProceedings of the IEE
E,60巻9号、1062乃至1096頁(1972年
9月)に所載のジェー・エフ・ギボンズの論文「半導体
へのイオン打込み…パート2:損傷生成と焼なまし」を
参照されたい。
電界抑制層64または64′は、代りの方法として、装
置の他の部分の上に酸化物層を設けることなどにより適
当なマスクを設けてガス源を用いた拡散により形成して
もよい。
処理の適当な時点で装置の上面と底面に金属被覆層が設
けられる。普通はまず上面と底面の全体に金属被覆を設
けた後、上面を選択的にエッチングして別個の陰極電極
16、ゲート電極18、およびパイロット・エミッタ電
極48を形成する。
第1図と第4図の装置は通常のゲートをそなえた増幅ゲ
ート形サイリスタとして説明してきたが、他の手段たと
えば光によってゲートをトリガーするように出来ること
は明らかであろう。光ファイバー(図示しない)等の手
段によって適当な光ビームを電圧ブレークオーバ区域6
0に向けるようにすれば、第1図と第4図の構造は光
(可視光に限らない)によってトリガーされるように変
更される。この場合、光電流が逆バイアスされた接合3
4の空間電荷領域中に発生される電子−正孔対の形で作
られ、そしてこれらの電子−正孔対は空乏領域52の中
に存在する電界によってほぼ瞬間的に分離される。充分
な光強度があれば、装置は順方向導電状態に切り換わ
る。
同様に本発明の電圧ブレークオーバ区域60は増幅ゲー
ト形サイリスタに限らず、他の形式のサイリスタにも適
用できる。
最後に第6図には、電圧ブレークオーバ区域の降伏電圧
を低くするための湾曲接合を含む自己保護型装置に電界
抑制層を適用できる方法が示されている。このような形
式の装置が上記特許第4079403号に開示されてい
る。そして接合の湾曲による効果の詳細な解析がIEE
E Trans.Electron Devices,ED−22巻10号、9
10乃至916頁(1975年10月)所載のヴィ・エ
ー・ケー・テンプルおよびエム・エス・アドラーの論文
「高電圧プレーナPN接合における拡散湾曲に関連した
なだれ降伏の計算」に示されている。
便宜上第6図では、第1図の装置10および第4図の装
置10′の要素に相当する要素は同じ参照番号を用いて
表わしており、繰り返して説明することはしない。第6
図の装置110が第1図の装置10および第4図の装置
10′に比べて全体的に相違している重要な点は、第6
図の装置110がフレーナ状であって凹部がないという
ことである。
第6図では、局限された電圧ブレークオーバ区域60に
は第1ベース(Nベース)領域層28の一部112が含
まれている。この部分112は第2ベース(Pベース)
領域層32を通って伸び、第2のPN接合34の部分1
14は曲率半径Rを有する。添字「D」は拡散の深さ
を表わしており、第2ベース(Pベース)層32が製造
の際にプレーナ拡散法を使って形成されるからである。
周知の如く、絶縁層の窓を通して半導体本体内へ拡散す
ることによりPN接合を形成するとき、不純物は下方と
横方向に拡散する。したがって、この接合は縁がほぼ円
筒状になった平坦な領域で構成されている。ほぼ円筒状
の縁は半径Rで表わすことができ、この半径Rは幾
何学的にほぼ拡散深さに等しい。上記テンプルとアドラ
ーの論文で詳しく説明されているように、この円筒形の
縁は接合に対し、特になだれ増倍過程に対して大きく影
響する。
更に長さ2Rの間隙116が、第2ベース(Pベー
ス)層32の互いに向い合った部分118と120との
間の延長部112によって限定される。図示した環状の
装置構造では、間隙116は延長部112の直径に対応
している。装置の製造の際に酸化物マスク等の適当なマ
スクにより部分112が延在すべきNベース領域28の
中央部分の表面を覆い、残りの領域中に気体拡散を用い
てPベース領域32を形成する。
上記米国特許第4079403号に開示されているよう
に、順方向ブレークオーバ電圧VBFを制御するために
調節できるパラメータが少なくとも2つある。これらの
うち第1のパラメータは曲率半径Rである。順方向ブ
レークオーバ電圧VBFは曲率半径Rの直接的関数で
ある。したがってPベース層32に対する拡散を浅くす
ることによって曲率半径を小さくする(湾曲を大きく即
ち鋭くする)と、順方向ブレークオーバ電圧VBFが小
さくなる。上記米国特許第4079403号およびテン
プルとアドラーの上記論文の両方に示されているように
プレーナ接合降伏電圧は正規化した曲率半径Rの関数
として正規化して表わされる。曲率半径Rの正規化
は、接合湾曲部114がその中に突き出しているNベー
ス層28中の理想的な場合の空乏領域の幅で曲率半径R
を割ることによって行われる。
調節可能な第2のパラメータはPベース層32の部分1
18と120を隔てている間隙116の距離または直径
2Rである。ブレークオーバ電圧に於けるNベース層
28の空乏領域の幅に比べて距離2Rが小さくなる
程、接合湾曲部114の影響が少なくなり、順方向ブレ
ークオーバ電圧VBFが高くなる。距離2Rが大きく
なるによつて、順方向ブレークオーバ電圧VBFは接合
湾曲部114により決定される限界値に向って減少す
る。
重要な目的は順方向ブレークオーバ電圧をできる限り高
くすると同時に、最初の順方向電圧ブレークオーバが局
限された電圧ブレークオーバ区域60で必らず生じるよ
うにしたサイリスタ装置を提供することである。したが
って、製造の際に順方向ブレークオーバ電圧VBFを調
節できるということが重要である。パラメータRと2
の制御によってこのような調節を行うことができる
が、この調節では理想的な順方向ブレークオーバ電圧V
BFの90%程度の最大順方向ブレークオーバ電圧V
BFしか得られない。このパーセント値を大きくできれ
ば、装置全体の順方向ブレークオーバ電圧VBF定格を
高くすることができる。
以上説明してきたように、装置110は上記米国特許第
4079403号に開示された装置構造に対応してい
る。しかし重要な相違点は、参考例による第6図の装置
110では電界抑制層122が延長部112の表面隣接
領域に含まれているということである。電界抑制層12
2はP導電型であるが、第2ベース(Pベース)領域層
32よりも高濃度にドーピングされている。このように
電界抑制層122は第2ベース(Pベース)領域層32
の電気的延長部を形成している。
以上の参考例について説明したように電界抑制層は装置
の半導体表面における電界をゼロに減らすように働く。
これにより、ブレークオーバ時に表面電流による装置の
故障の危険性が少なくなり、表面不動態化の必要がない
という重要な利点が得られる。したがって、電界抑制層
122の厚さは、第2のPN接合34が逆バイアスされ
た順方向阻止状態における電界抑制層122の中の空乏
層の幅より大きくする。
第6図の電界抑制層122のもう1つの利点は、電圧ブ
レークオーバ区域に於ける順方向ブレークオーバ電圧V
BFをより良く抑制できることである。特に、順方向ブ
レークオーバ電圧はVBFは理想的な順方向ブレークオ
ーバ電圧の90%よりも高いレベルまで大きくなる。
第1図および第4図の装置10および10′と同様に、
第6図の装置110も光でゲートをドリガーすることが
できる。同様に、この装置は増幅ゲート形サイリスタで
ある必要はない。
本発明の特定の実施例を図示し説明してきたが、当業者
が多数の変形や変更を行えることは明らかであろう。た
とえば本発明は相補型の装置、即ちN型領域をP型領
域、P型領域をN型領域にした装置にも適用できる。し
たがって特許請求の範囲は本発明の趣旨と範囲内に入る
すべての変形と変更を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例である増幅ゲート形サイ
リスタの部分断面斜視図である。第2図は第1図の装置
のなだれ電圧ブレークオーバ区域内の空乏領域を通る線
X−Xに沿った距離に対して電界強度をプロットしたグ
ラフである。第3図は装置のなだれ電圧ブレークオーバ
区域以外の部分の空乏領域を通って伸びる第1図の線Y
−Yに沿った距離に対して電界強度をプロットしたグラ
フである。第4図は本発明による自己保護型サイリスタ
のもう1つの実施例の部分断面斜視図である。第5図は
第4図の装置のなだれ電圧ブレークオーバ区域内の空乏
領域層を通って伸びる第4図の線X−Xに沿った距離に
対して電界強度をプロットしたグラフである。第6図は
参考例によるプレーナ構造の自己保護型サイリスタの部
分断面斜視図である。 (主な符号の説明) 10,10′,110……サイリスタ; 18……ゲート電極;26……陽極領域; 28……第1ベース(Pベース)領域層; 30……第1のPN接合; 32……第2ベース(Nベース)領域層; 34……第2のPN接合; 36……第2ベース領域層の境界; 38……陰極領域;40……パイロット・エミッタ; 42……第3のPN接合;46……第4のPN接合; 62,62′……凹部; 64,64′,122……電界抑制層; 116……間隙。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧ブレークオーバ故障に対する自己保護
    機能をそなえたサイリスタ半導体スイッチング装置に於
    いて、 一導電型の第1主端子領域、 上記第1主端子領域の上にあって上記第1主端子領域と
    第1のPN接合を形成する反対導電型の第1ベース領域
    層、 上記第1ベース領域層の上にあって上記第1ベース領域
    層と第2のPN接合を形成し、上記第2のPN接合とは
    反対側に境界を有する上記一導電型の第2ベース領域
    層、 上記第2ベース領域層の一部の上にあって上記第2ベー
    ス領域の境界の一部の所で上記第2ベース領域層と第3
    のPN接合を形成し、この第3のPN接合により上記装
    置内の主導電区域の位置を大体限定するような上記反対
    導電型の第2主端子領域、ならびに 上記主導電区域とは別の上記装置の一部にある局限され
    たなだれ電圧ブレークオーバ区域であって、当該なだれ
    電圧ブレークオーバ区域内の上記第2PN接合の降伏電
    圧を下げるのに充分な深さまで上記第2ベース領域の境
    界から上記装置中に伸びている凹部を含み、上記凹部の
    表面隣接領域には上記第2ベース領域層より高濃度にド
    ーピングされて上記第2ベース領域層の電気的延長部を
    形成する上記一導電型の電界抑制層が含まれ、電界抑制
    層の厚さは上記第2PN接合が逆バイアスされた装置順
    方向阻止状態における上記電界抑制層の中の空乏層の幅
    より大きくしてある局限されたなだれ電圧ブレークオー
    バ区域を含むことを特徴とするサイリスタ半導体スイッ
    チング装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第(1)項記載のサイリス
    タ半導体スイッチング装置に於いて、上記凹部が上記第
    2ベース領域の境界から上記第2ベース領域層の一部の
    中まで伸びているサイリスタ半導体スイッチング装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第(1)項記載のサイリス
    タ半導体スイッチング装置に於いて、上記凹部が上記第
    2ベース領域の境界から上記第2ベース領域層を完全に
    通り抜けて伸びているサイリスタ半導体スイッチング装
    置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第(1)項記載のサイリス
    タ半導体スイッチング装置に於いて、上記電界抑制層が
    イオン打込み領域で構成されているサイリスタ半導体ス
    イッチング装置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第(2)項記載のサイリス
    タ半導体スイッチング装置に於いて、上記電界抑制層が
    イオン打込み領域で構成されているサイリスタ半導体ス
    イッチング装置。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第(3)項記載のサイリス
    タ半導体スイッチング装置に於いて、上記電界抑制層に
    イオン打込み領域で構成されているサイリスタ半導体ス
    イッチング装置。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第(1)項記載のサイリス
    タ半導体スイッチング装置に於いて、上記主導電区域と
    は別の位置に配置されたゲート区域が含まれており、上
    記なだれ電圧ブレークオーバ区域が上記ゲート区域の内
    側配置されているサイリスタ半導体スイッチング装置。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第(7)項記載のサイリス
    タ半導体スイッチング装置に於いて、上記ゲート区域が
    光で作動されて上記装置を導通状態にトリガーできるサ
    イリスタ半導体スイッチング装置。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第(7)項記載のサイリス
    タ半導体スイッチング装置に於いて、上記ゲート区域は
    上記第2ベース領域層と電気的に接触したほぼリング状
    のゲート電極を有し、上記なだれ電圧ブレークオーバ区
    域の上記凹部が上記ゲート電極のほぼリング状の構造の
    内側に位置しているサイリスタ半導体スイッチング装
    置。
  10. 【請求項10】電圧ブレークオーバ故障に対する自己保
    護機能をそなえた増幅ゲート形サイリスタ半導体スイッ
    チング装置に於いて、 一導電型の第1の主端子領域、 上記第1主端子領域の上にあって上記第1主端子領域と
    第1のPN接合を形成する反対導電型の第1ベース領域
    層、 上記第1ベース領域層の上にあって上記第1ベース領域
    層と第2のPN接合を形成し、そして上記第2のPN接
    合とは反対側に境界を有する上記一導電型の第2ベース
    領域層、 上記第2ベース領域層の一部の上にあり、第2ベース領
    域の境界の一部の所で上記第2ベース領域層と第3のP
    N接合を形成し、この第3のPN接合より上記装置の主
    導電区域の位置を大体限定するような上記反対導電型の
    第2主端子領域、 上記主導電区域とは別の位置にあるゲート区域、 上記ゲート区域を取り囲み、かつ上記第2ベース領域の
    境界で第4のPN接合を形成する上記反対導電型のほぼ
    リング状のパイロット・エミッタであって、当該パイロ
    ット・エミッタのリング状構造のすぐ外側にある第2ベ
    ース領域層の一部と当該パイロット・エミッタとがオー
    ム接触されているパイロット・エミッタ、ならびに 上記ゲート区域の内側にある局限されたなだれ電圧ブレ
    ークオーバ区域であって、当該なだれ電圧ブレークオー
    バ区域内の上記第2PN接合の降伏電圧を下げるのに充
    分な深さまで上記第2ベース領域の境界から上記装置内
    に伸びている凹部を含み、上記凹部の表面隣接領域には
    上記第2ベース領域層より高濃度にドーピングされて上
    記第2ベース領域層の電気的延長部を形成する上記一導
    電型の電界抑制層が含まれており、上記電界抑制層の厚
    さは上記第2PN接合が逆バイアスされた装置の順方向
    阻止状態における上記電界抑制層の中の空乏層の幅より
    大きくてある局限されたなだれ電圧ブレークオーバ区
    域、を含むことを特徴とする増幅ゲート形サイリスタ半
    導体スイッチング装置。
  11. 【請求項11】特許請求の範囲第(10)項記載のサイ
    リスタ半導体スイッチング装置に於いて、上記凹部が上
    記第2ベース領域境界から上記第2ベース領域層の一部
    の中まで伸びているサイリスタ半導体スイッチング装
    置。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第(10)項記載のサイ
    リスタ半導体スイッチング装置に於いて、上記凹部が上
    記第2ベース領域境界から上記第2ベース領域層を完全
    に通り抜けて伸びているサイリスタ半導体スイッチング
    装置。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第(10)項記載のサイ
    リスタ半導体スイッチング装置に於いて、上記電界抑制
    層がイオン打込み領域で構成されているサイリスタ半導
    体スイッチング装置。
  14. 【請求項14】特許請求の範囲第(11)項記載のサイ
    リスタ半導体スイッチング装置に於いて、上記電界抑制
    層がイオン打込み領域で構成されているサイリスタ半導
    体スイッチング装置。
  15. 【請求項15】特許請求の範囲第(12)項記載のサイ
    リスタ半導体スイッチング装置に於いて、上記電界抑制
    層がイオン打込み領域で構成されているサイリスタ半導
    体スイッチング装置。
  16. 【請求項16】特許請求の範囲第(10)項記載のサイ
    リスタ半導体スイッチング装置に於いて、上記ゲート区
    域を光で作動して上記装置を導通状態にトリガーできる
    サイリスタ半導体スイッチング装置。
  17. 【請求項17】特許請求の範囲第(10)項記載のサイ
    リスタ半導体スイッチング装置に於いて、上記ゲート区
    域が上記第2ベース領域層と電気的に接触したほぼリン
    グ状のゲート電極を有し、上記なだれ電圧ブレークオー
    バ区域の上記凹部が上記ゲート電極のほぼリング状構造
    の内側に位置しているサイリスタ半導体スイッチング装
    置。
JP59104849A 1983-05-26 1984-05-25 なだれ電圧ブレ−クオ−バ区域内に電界抑制層を持つ電圧ブレ−クオ−バ保護型サイリスタ Expired - Lifetime JPH0644624B2 (ja)

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