JPH0644582U - パチンコ機の傾斜樋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 本発明は、パチンコ機の傾斜樋に景品球の落
下防止部材を取付るものである。 ［構成］ 本発明は、傾斜樋の上端縁と景品球タンクの
底部との間に空隙を有するように配設し、前記空隙から
遊技球が排出しない大きさで且つ柔軟材で形成する落下
防止具を前記傾斜樋に取り付けるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パチンコ機の景品球が補給される景品球タンクの下部に設置されて 景品球排出装置とを連結する傾斜樋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

複数のパチンコ機等を設置可能なパチンコ機設置設備（通称 島）には景品球 を各パチンコ機に送る補給装置が備わっており、パチンコ機の景品球タンク内の 景品球が設定数以下になり、総重量が減ったことを検出部により検出し、景品球 をパチンコ機の景品球タンクに補給するようになっている。そして、景品球タン クに補給された景品球は傾斜樋を通り、景品球排出装置で計数された後、通路を 通り上皿等に排出される。 傾斜樋は景品球が滑らかに移動できるように予め決められた傾斜角が設定され て設置されており、また、景品球排出装置入口付近で、隣り合った景品球同士が 重なりあい、上下に複数列となり、固まって、そこに留まってしまわないように 傾斜樋上部には球ならしが設置してある。 しかし、球ならし前の傾斜樋上にある景品球は上下に複数列となるため傾斜樋 よりこぼれ落ちないように景品球タンク下部縁と傾斜樋上部縁のすき間は、遊技 球の直径より小さく設定されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

パチンコ機の設置設備には、パチンコ機に景品球として遊技球を送る補給装置 と、遊技者が発射してパチンコ機の各入賞口及びアウト口を通過した遊技球を回 収して前記補給装置へ送る回収装置が備わっており、パチンコ機が稼働中におい て、遊技球はパチンコ機の設置設備とパチンコ機の間で循環している。循環して いる遊技球の振動等によってパチンコ機の設置設備部品を留めているビス等の異 物が抜け落ち、遊技球に混じってしまうことがある。そして、ビス等の異物が遊 技球と一緒にパチンコ機に補給され、傾斜樋付近に留まってそこで景品球の移動 を阻止する場合がある。 しかし、前記したように景品球が傾斜樋よりこぼれ落ちないように、景品球タ ンク下部縁と傾斜樋上部縁のすき間は、遊技球の直径より小さく設定されている ので、ビス等の異物が混入した場合、そこに指を入れてビス等の異物を取り除く ことは不可能で、景品球タンクを外してビス等の異物を取り除かなくてはならな い。その為、遊技を数分間中断しなければならないため、遊技者に多大なる迷惑 をかけることになる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するために、 請求項１の傾斜樋は、傾斜樋の上端縁と景品球タンクの底部との間に空隙を有す るように配設し、前記空隙から遊技球が排出しない大きさで且つ柔軟材で形成す る落下防止具を前記傾斜樋に取り付けるものである。 又、請求項２の傾斜樋は、請求項１の落下防止具を櫛歯状に形成するものである 。請求項３は落下防止具を傾斜樋に着脱自在に取り付けるものである。

【０００５】

【作用】

遊技球が傾斜樋上でビス等によってブリッジを形成して排出不可能となったと き、傾斜樋の上端縁と景品球タンクの底部との間の空隙は柔軟材で覆われている ため、該空隙に指を挿入してブリッジを壊すと共にビス等の異物を容易に排出す ることができる。又、落下防止具が傾斜樋に着脱自在に形成してあるため、容易 に取り外して異物を排出することができる。

【０００６】

【実施例】

図１はパチンコ機１の裏面図を示し、２は景品球タンク、３は傾斜樋、４は景 品球排出装置、４ａは誘導路を示し、前記傾斜樋３は景品球タンク２から排出す る遊技球を誘導路４ａを介して景品球排出装置４へ導く為に設置されている。尚 、球ならし具８が傾斜樋３の下流部に揺動自在に取り付けられていて、遊技球が 重なって景品球排出装置４へ排出するのを防止している。又、該傾斜樋３の上端 縁３ａと景品球タンク２の底部２ａとの間に少なくとも指の挿入可能な程度の空 隙５を形成するように配設している。 図２は落下防止具の正面図、図３は図２の右側面図を示し、落下防止具３０は 固定部３０ａと防止部３０ｂで構成している。固定部３０ａは傾斜樋に取り付け る部分であり、ビス着するために孔を穿設して構成してもよいが、本実施例では 傾斜樋３に着脱自在とするため図２に示すように逆Ｕ字上の嵌挿部３０ｃを形成 していると共に、容易に脱離できないように後述する傾斜樋に突設された突部に 対応する位置に孔３０ｄが設けられている。一方、防止部３０ｂは、傾斜樋の上 端縁３ａと景品球タンクの底部２ａとの間に形成される空隙５から遊技球が排出 しない大きさで、右上がりの傾斜状で且つ柔軟材で構成される。尚、柔軟材とし てはゴム、合成樹脂等を使用し、防止部３０ｂを１枚のシートで形成することも 可能であるが、本実施例では図２に示すように容易に曲折可能な空隙３１ａを有 する櫛歯３１ｂ状で先細形状に形成してある。

【０００７】 次に前記構成の落下防止具の取付け及び作用について説明する。 図１に示すように取り付けられた景品球タンク２及び傾斜樋３に対して、落下防 止具３０は嵌挿部３０ｃを傾斜樋の上端縁３ａから挿入して取り付ける（図４、 図５参照）。尚、落下防止具３０の取付けの際、固定部３０ａは傾斜樋３に形成 された突起６によって多少変形しながら挿入され、最終的に、孔３０ｄが突起６ に嵌挿した状態で取り付けられる。その為、落下防止具３０を直上下動しても離 脱することなく取り付けられる。 景品球タンク２から流下した遊技球が傾斜樋３内でブリッジを形成して、景品 球排出装置４に流下しないときには、柔軟材で形成されている櫛歯状の防止部３ ０ｂから指を挿入したり、防止部３０ｂを曲折して指を挿入し、ブリッジを壊す ことができる。その結果、遊技球は簡便に元通りに流れることができる。又、傾 斜樋３内にビス等がある場合であっても、前記と同じ動作によって指で簡便に摘 み出すことができる。又、落下防止具を本実施例のように簡便に着脱自在に形成 してある場合には、落下防止具を取り外すことによって、更に容易にビス等の異 物を取り出すことができる。即ち、景品球タンク等を取り外すことなく作業をす ることができる。 尚、本考案の落下防止具の防止部３０ｂをゴム等の１枚の柔軟材で構成しても 、同様の効果を得ることができるし、必ずしも落下防止具を着脱自在に構成する ことなくビス等で固定して取り付けてもよい。即ち、傾斜樋３の上端縁３ａと景 品タンクの底部２ａとの間に少なくとも指の挿入可能な程度の空隙５を形成し、 係る空隙５に柔軟材で遊技球の飛び出しを防止することができるように構成すれ ば、柔軟材から指を挿入してビス等の異物を排除すれば、遊技球を円滑に流れる ようにすることができる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案のパチンコ機の傾斜樋によれば、パチンコ機の設置設備に使用される部 品であるビス等が脱落して景品球に混合し、パチンコ機の傾斜樋付近に留まり、 景品球が流れないというような事態になっても、景品球タンク等を取り外さなく てもビス等の異物を容易に取り除くことができるので、短時間で作業できるため 、遊技中の遊技者に大きな迷惑をかけなくてすむ。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ遊技機の裏面図である。

【図２】落下防止具の正面図である。

【図３】図２の右側面図である。

【図４】傾斜樋に落下防止具を取付けたパチンコ遊技機
の裏面図である。

【図５】傾斜樋に落下防止具を取付けた斜視図である。

【符号の説明】

２ 景品球タンク ２ａ 景品球タンクの底部 ３ 傾斜樋 ３ａ 傾斜樋の上端縁 ４ 景品球排出装置 ４ａ 誘導路 ５ 空隙 ３０ 落下防止具 ３０ａ 固定部 ３０ｂ 防止部 ３０ｃ 嵌挿部 ３０ｄ 孔

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 景品球が補給される景品球タンクの下部
   に設置されて景品球排出装置とを連結する傾斜樋であっ
   て、前記傾斜樋の上端縁と景品球タンクの底部との間に
   少なくとも指の挿入が可能な空隙を有するように配設
   し、前記空隙から遊技球が排出しない大きさで且つ柔軟
   材で形成する落下防止具を前記傾斜樋に取り付けること
   を特徴とするパチンコ機の傾斜樋。
2. 【請求項２】 落下防止具を櫛歯状に形成することを特
   徴とする請求項１のパチンコ機の傾斜樋。
3. 【請求項３】 落下防止具を着脱自在に傾斜樋に取り付
   けることを特徴とする請求項１、請求項２のパチンコ機
   の傾斜樋。