JP2554571B2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、遊技盤の裏面に装着さ
れる機構板にユニット化したセーフ球排出処理装置を簡
単に取付けることができるようにしたパチンコ機に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のパチンコ機は、例えば実公平３−
１７９１１号公報に開示される如く、遊技盤の裏面に機
構板が開閉可能に装着され、該機構板は遊技盤の裏面に
対向する前面側にセーフ球集合部が形成される。また、
機構板の後面側には球タンク、該球タンク内の景品球が
導出樋を介して流入する景品球排出装置、該景品球排出
装置から払い出された景品球をパチンコ機の前面の上部
球受皿に導く景品球排出通路、該景品球排出通路に連接
される通路部材、前記景品球排出通路から流出される余
剰球を通路部材を介してパチンコ機前面の下部球受皿に
導く誘導樋をそれぞれ設けて構成されている。

【０００３】そして、セーフ球集合部の流下端側に開設
される開口凹部にセーフ球排出通路、モータ等を集約設
置したセーフ球排出処理装置を機構板の前面側からビス
止め手段により装着するようにしているが、前記景品排
出通路と誘導樋を連設する通路部材は機構板とは別体に
形成され、前記機構板に装着されるセーフ球排出処理装
置に後面側から螺締して取付けられていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このため、前記セーフ
球排出処理装置に故障等が発生し、その部品交換をする
には、まずセーフ球排出処理装置の各所の螺子を外し、
更に、通路部材の螺子を外さねば機構板からセーフ球排
出処理装置を取り外せなかったので、その取外しに手間
が掛かり迅速な作業ができなかった。そこで、本発明は
機構板からセーフ球排出処理装置を手間を掛けることな
く取外すことができるようにしたパチンコ機を提供する
ことを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明のパチンコ機は遊技盤の裏面に機構板が開閉
可能に装着され、該機構板には遊技盤の裏面に対向する
前面側にセーフ球集合部が形成され、また、機構板の後
面側に球タンク、該球タンク内の景品球が導出樋を介し
て流入する景品球排出装置、該景品球排出装置から払い
出された景品球をパチンコ機の前面の上部球受皿に導く
景品球排出通路、該景品球排出通路に連接され機構板と
は別体に形成される通路部材、前記景品球排出通路から
流出される余剰球を通路部材を介してパチンコ機前面の
下部球受皿に導く誘導樋がそれぞれ設けられ、更に前記
セーフ球集合部の流下端側に開設される開口凹部にセー
フ球排出通路、モータ等を集約設置したセーフ球排出処
理装置をビス止め等の手段により装着するようにしたパ
チンコ機において、前記通路部材を機構板へ取付けるよ
うにした構成からなる。

【０００６】

【作用】本発明では、通路部材をセーフ球排出装置に取
付けずに、直接機構板に取付けすることにより、故障等
の発生によってセーフ球排出処理装置の部品交換等をす
るに際し、機構板の前側表面のねじを外すのみで、セー
フ球排出処理装置が通路部材が邪魔になることなく機構
板から簡単に取外しできる。

【０００７】

【実施例】以下に本発明のパチンコ機の一実施例を図面
と共に説明する。図１はパチンコ機の裏面図、図２は一
部を断面にして示す要部の拡大裏面図であり、１は遊技
盤、２は遊技盤１の裏面に対向させて開閉可能に装着さ
れる機構板で、該機構板２は遊技盤１の裏面に対向する
前面に一定間隔を保持させてセーフ球を集合するセーフ
球集合部３が形成されている。また、機構板２の後面側
には上方に球タンク４が設けられ、その内部に貯留され
た景品球は導出樋５を介して景品球排出装置６に導かれ
る。この景品球排出装置６は定量数の景品球が溜る垂直
筒形の固定ケース部７と、この固定ケース部７の一側壁
の外側に沿って上下に移動可能に設けられた放出作動体
８と、同一側壁の外側において上端と中央より稍下方に
回動可能に軸支された上方弁９及び下方弁１０と、放出
作動体８の側方に配設した横向きの作動杆１１とから大
略構成され、下端放出口はパチンコ機前面の上部球受皿
（図示せず）と連通する景品球排出通路１２に臨む。

【０００８】また、機構板２の前記セーフ球集合部３の
流下端側より下方に位置した部分には開口凹部１３を設
け、該開口凹部１３の上部に該景品球排出通路１２に連
接される通路部材１４を機構板２とは別体に形成して設
ける。１５は前記景品球排出通路１２から流出される余
剰球を通路部材１４を介してパチンコ機前面の下部球受
皿（図示せず）に導くべく設けた誘導樋である。１６は
前記開口凹部１３に対応する大きさに形成された一枚の
装置板で、該装置板１６の後面には図２，図３に示すよ
うにセーフ球排出通路１７とセーフ球排出処理装置１８
を構成する各部品を設けている。セーフ球排出通路１７
の終端にはセーフ球を受ける待機板１９が設けられ、そ
の待機板１９の上方待機位置の両側は除去されて開口２
０，２１し、その一方の開口２１はセーフ球排出通路１
７の球出口に対して変位した排出樋２２に連通する。

【０００９】前記セーフ球排出処理装置１８は低速で回
転するモータ２３と、該モータ２３のモータ軸２４に固
定された３個の係合突部を有する板カム２５と、下端が
軸２６によつて揺動自在に軸支された球送り部材２７
と、中央部が軸２８により軸支されその一端に形成した
差込口２９に前記作動杆１１から垂下するリンク３０の
下端を挿入して連結し、他端を開口２１に臨ませた略逆
Ｌ字状の操作レバー３１と、前記排出樋２２の下流端近
くに設けられ該排出樋２２を流下するセーフ球を検出す
るためのセーフ球検出器３２とから最少限構成される。
なお本実施例では他に不正防止機構として、中央部が軸
３３により軸支され、かつ一端を開口２１に臨ませると
共に、他端に形成した段部３４を操作レバー３１の一端
に係合させる略逆Ｌ字状の拘束レバー３５を付加して構
成される。

【００１０】前記球送り部材２７は、上端に転子３６と
送り腕部３７を一体に有し、転子３６を常時バネ３８を
以って板カム２５のカム面に接触させると共に、送り腕
部３７をセーフ球排出通路１７の一方の開口２０に臨む
ように位置させている。また、前記セーフ球検出器３２
の信号は例えば遊技場に設置されるコンピュータに送ら
れて各パチンコ機台の出球率等のデータに用いられる。

【００１１】このように装置板１６に設置したセーフ球
排出処理装置１８は機構板２の前面側から開口凹部１３
に合致させ図３のように機構板２の前面で複数のねじ３
９を装置板１６の透孔４０に挿入し、開口凹部１３の周
囲に設けられた複数のねじ孔４１に螺締することによ
り、機構板２にユニットとして着脱自在に取付けられ
る。なお、機構板２に形成されたセーフ球集合部３の出
口部４２とセーフ球排出通路１７の入口部４３が互いに
連通する。

【００１２】而して、本発明に係る前記通路部材１４は
図４に示すように断面コ字型の樋状からなり、上流端側
に接続片４４が屈曲させて設けられる。該接続片４４は
先端側に向って下傾しており、その裏面中央に突子４５
を設けると共に両側端縁に三角形状の受止片５４，５４
を設けている。また、下流端には機構板２側へ折曲した
垂直壁４６を設けると共に該垂直壁４６の上部位置に透
孔４７を設けた取付片４８を設ける。

【００１３】一方、機構板２には前記景品球排出通路１
２の内壁面下端部に係合孔５０が開設され、両側位置に
突起１２ａ，１２ａが設けられる。また、誘導樋１５の
上端部内壁面には一側に凹所５１を形成すると共に該凹
所５１の底面にねじ孔５２を設ける。そして、通路部材
１４の接続片４４を景品球排出通路１２に臨ませて突子
４５を係合孔５０に嵌入させ、また取付片４８を誘導樋
１５に設けた凹所５１に嵌め込んでねじ５３を透孔４７
に螺合してねじ孔５２に螺着させる。この際、接続片４
４の裏面両側に設けた受止片５４，５４は景品球排出通
路１２の両側に位置する突起１２ａ，１２ａによって下
から支持されるので、通路部材１４がぐらつくようなこ
とはない。なお、このねじ止め位置は流下する景品球の
邪魔になることのないように取付片４８が図４に示すよ
うに通路部材１４の上端側に位置するように設けられて
いる。

【００１４】このように通路部材１４が機構板２に取付
けられることにより、セーフ球排出処理装置１８は故障
の発生により部品交換等をするに際して、機構板２の前
面でねじ３９を外すことで簡単に取出すことができる。

【００１５】また図５に示した通路部材１４Ａは他の実
施例を示すもので、全体の構成は前記通路部材１４と略
同じであるが特に上壁１４ａの長手方向略中央に側面逆
Ｌ形をなす取付片５５を上方へ突設すると共にその上面
に透孔５６を設けてなる。一方、機構板２には景品球排
出通路１２の下部に開設した排出口１２’の下面に透孔
５６に合致するねじ孔５７を設けて、前記接続片４４を
景品球排出通路１２に臨ませ、透孔５６からねじ孔５７
にねじ５３を螺締して通路部材１４Ａは機構板２に取り
付けられる。

【００１６】図６に示した通路部材１４Ｂも他の実施例
を示すもので、特に上壁１４ａの長手方向の略中央に上
方へ突出する突片５８を設け、また下流端側の垂直壁４
６の下端に折曲して当接片５９を設けてなる。一方、景
品球排出通路１２の排出口１２’の下面には前記突片５
８が挿入される係止孔６０を開設してなる。そして、接
続片４４の裏面両側に設けた受止片５４，５４が下から
突起１２ａ，１２ａにより支持され、また下流端の当接
片５９を誘導樋１５の内壁面一側に当接して通路部材１
４Ｂは取り付けられる。

【００１７】図７に示した通路部材１４Ｃも他の実施例
を示すもので、特に接続片４４の裏面先端部の一側に係
合片６１を突設してなる。一方、機構板２側には景品球
排出通路１２の内壁面一側に係合片６１が係合する係合
小孔６２を設けてなる。そして、景品球排出通路１２に
接続片４４を臨ませて係合小孔６２に係合片６１を係合
させ、下流端の当接片５９を誘導樋１５の内壁面一側に
当接して通路部材１４Ｃを取り付ける。なお、接続片４
４は裏面の受止片５４，５４が景品球排出通路１２内の
突起１２ａ，１２ａに支持されるので、係合片６１が係
合小孔６２から容易に抜け落ちることはない。

【００１８】図８に示した通路部材１４Ｄも他の実施例
を示し、いわば前記通路部材１４Ｂと１４Ｃを組み合わ
せた構成からなる。すなわち、上壁１４ａの長手方向の
略中央に上方へ突出する突片５８を設け、接続片４４の
裏面先端部の一側に係合片６１を突設してなる。なお、
下流端側の垂直壁４６の下端に折曲して当接片５９を設
けた構成は前記と同様である。一方、機構板２側も景品
球排出通路１２の排出口１２´の下面に係合孔６０、ま
た景品球排出通路１２の一側内面に係合小孔６２を設け
てなる。そして、係合片６１を景品球排出通路１２に設
けた係合小孔６２に係合させると共に中央の突片５８を
排出口１２’の下面に設けた係止孔６０に嵌入して通路
部材１４Ｄは取り付けられる。また、上流端側は接続片
４４下面の受止片５４，５４が景品球排出通路１２の内
壁面に設けられた突起１２ａ，１２ａに支持され、下流
端側は垂直壁４６下端の当接片５９を誘導樋１５の内壁
面一側に当接されるので非常に安定した状態で取り付け
られる。このように取付手段をいろいろ変えた場合を示
したが、これらに限られるものではない。

【００１９】

【発明の効果】以上に述べたように本発明のパチンコ機
は、通路部材を機構板に取付けるようにしたので、セー
フ球排出処理装置の修理や部品交換等に際して従来のよ
うに通路部材をいちいち取外すという面倒な作業が全く
不用となり、機構板の前面でビスを外すのみで機構板か
らセーフ球排出処理装置を簡単に取出すことができ、こ
れら修理作業にかかる手間と時間を短縮できるという利
点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機の裏面図。

【図２】一部断面にして示す要部の裏面図。

【図３】セーフ球排出処理装置の開口凹部への取付けを
説明するための分解斜視図。

【図４】本発明の要部を示す分解斜視図。

【図５】同上他の実施例を示す分解斜視図。

【図６】同上他の実施例を示す分解斜視図。

【図７】同上他の実施例を示す分解斜視図。

【図８】同上他の実施例を示す分解斜視図。

【符号の説明】

１ 遊技盤 ２ 機構板 ３ セーフ球集合部 ４ 球タンク ５ 導出樋 ６ 景品球排出装置 １２ 景品球排出通路 １３ 開口凹部 １４，１４Ａ〜１４Ｄ 通路部材 １５ 誘導樋 １８ セーフ球排出処理装置 １９ モータ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤の裏面に機構板が開閉可能に装着
   され、該機構板は遊技盤の裏面に対向する前面側にセー
   フ球集合部が形成され、また、機構板の後面側には球タ
   ンク、該球タンク内の景品球が導出樋を介して流入する
   景品球排出装置、該景品球排出装置から払い出された景
   品球をパチンコ機の前面の上部球受皿に導く景品球排出
   通路、該景品球排出通路に連接され機構板とは別体に形
   成される通路部材、前記景品球排出通路から流出される
   余剰球を通路部材を介してパチンコ機前面の下部球受皿
   に導く誘導樋がそれぞれ設けられ、更に前記セーフ球集
   合部の流下端側に開設される開口凹部にセーフ球排出通
   路、モータ等を集約設置したセーフ球排出処理装置をビ
   ス止め等の手段により装着するようにしたパチンコ機に
   おいて、前記、通路部材を機構板へ取付けるようにした
   ことを特徴とするパチンコ機。