JPH0644331U - オフセット送電線用相間スペーサ - Google Patents

オフセット送電線用相間スペーサ

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JPH0644331U
JPH0644331U JP8317692U JP8317692U JPH0644331U JP H0644331 U JPH0644331 U JP H0644331U JP 8317692 U JP8317692 U JP 8317692U JP 8317692 U JP8317692 U JP 8317692U JP H0644331 U JPH0644331 U JP H0644331U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水平オフセット角度を有する多導体送電線に
取り付ける相間スペーサを過大な応力がかからないよう
に構成する。 【構成】 水平オフセット角度を有する多導体送電線に
取り付ける相間スペーサにおいて、複数の取付け角度調
整孔(9A、9B)を有し板面が導体の線路方向に対し直角
な連結板(7A、7B)を上方導体間スペーサ(1A)と下方
導体間スペーサ(1B)に設け、取付け角度調整孔(9A、
9B)のうちオフセット角(θ)に対応する孔を選択して
相間絶縁スペーサ部(S) の上下の各端部を連結すること
により、相間絶縁スペーサ部(S) の長幹碍子(10)に過
大な曲げ応力がかからないようにして長幹碍子(10)の
破損を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、水平オフセット角を有する多導体送電線に取り付ける相間スペーサ に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
架空送電線の風上側の側面に着氷雪が偏心して付着すると、これに風が吹きつ けた時に揚力が生じて電線が振動を起こし、強風時には0.1〜0.5秒程度の 低周波で1〜10m程度の大振幅の振動をするギャロッピング振動が発生するこ とがある。このギャロッピング振動により架空電線が大きく振動すると他相の架 空電線と接触して相間短絡を生じ、電線の溶断や支持物の倒壊が起こって長時間 の停電事故になる。このようなギャロッピング振動は単導体よりも2〜4導体等 の複導体送電線に発生し易いので、その基本的な防護手段としては従来はつぎの ような対策が採られていた。
【0003】 (1)架空送電線が2導体方式であれば、これを単導体化する。 (2)径間長が長く振動振幅が大きくなるような場合は、径間長を短縮するため の割鉄塔を設置する。 (3)ギャロッピングの発生原理は径間内電線の上下振動周期と導体系の捻回周 期とがほぼ一致して生ずる一種の自励振動であることから、人為的に制御の容易 な捻回振動周期を乱して上下振動周期と大幅にずれるように作用するダンパを径 間内に取り付ける。 (4)長尺絶縁碍子を用いた相間スペーサにより送電線の上相と下相の電線を連 結することによりギャロッピング振動の振幅を強制的に抑制する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前記(1)の送電線路を単導体化する方法、および前記(2)の割鉄塔を設置 する方法は、いずれも送電線路の大幅な改造であり、所要時間、費用ともに増大 するので採用できない。
【0005】 前記(3)のダンパを架空電線に取り付ける方法は、一部の線路では採用され ているが、径間長が長い場合や懸垂鉄塔が連続する場合などはギャロッピング振 動の周期が著しく長くなる傾向にあり、これに対して有効なダンパは製作困難で あり、特に2導体送電線等ではあまり効果のないことが実証されている。これは 単導体の場合も同様である。
【0006】 前記の(4)の相間スペーサを上相の電線と下相の電線の間に取り付ける方法 は、送電線の鉄塔アームに支持されている径間内の上、中、下各相の電線がギャ ロッピング振動により上下に大きく振動した時に、上、中、下各相の電線が同一 鉛直線上にあって直接当たって接触することがないようにするために、送電線の 鉄塔アームに水平オフセットが形成してある場合、たとえば鉄塔の上、中、下各 相のアームのうち、中相のアームを上相、下相の各アームの長さよりも側方に長 く張り出してあらかじめ各相電線の水平距離に差を設けておく所謂オフセットが ある場合は、この上、中、下各相の電線間に相間スペーサを取り付けると相間ス ペーサは傾斜して取り付けられる状態となるために、送電線がギャロッピング振 動により線路方向または線路に直角方向に振動すると、相間スペーサと碍子の連 結部に無理な応力が作用して連結部や碍子を破壊させるという問題点がある。
【0007】 本考案は、前記のような問題点を解決し、水平オフセット角度を有する多導体 送電線に取り付ける相間スペーサを過大な応力がかからないように構成したオフ セット送電線用の相間スペーサを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため本考案のオフセット送電線用相間スペーサは、水平 オフセット角度を有する多導体送電線に取り付けられる相間スペーサにおいて、 複数の取付け角度調整孔9Aを有し導体の線路方向に直角な上方連結板7Aを、 径間内で上方の位置にある相の上方多導体スペーサ部1A(31A、41A)に 設け、また、複数の取付け角度調整孔9Bを有し導体の線路方向に直角な下方連 結板7Bを、径間の下方の位置にある相の下方多導体スペーサ部1B(31B、 41B)に設け、この上方連結板7Aと下方連結板7Bに、長幹碍子部10を有 する相間絶縁スペーサ部Sの上下の各端部を連結し、この連結は上方連結板7A と下方連結板7Bの各取付け角度調整孔9A、9Bのうち前記オフセット角θに 対応する孔を選択して、これに相間絶縁スペーサ部Sの上下の各端部を連結した ことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
前記オフセット送電線用相間スペーサの上方多導体スペーサ部1A(31A、 41A)は、径間において上方の位置にある相の多導体に取り付けられてその多 導体の各素導体間隔所を定間隔に保持し、下方多導体スペーサ部1B(31B、 41B)は、下方の位置にある相の多導体に取り付けられてその素導体間隔所を 定間隔に保持する。上方位置にある相の多導体と下方位置にある相の多導体がギ ャロッピング振動を起こしても、上方の多導体と下方の多導体の間には相間絶縁 スペーサ部Sが取り付けられているので、上方多導体と下方多導体の間の間隔は 相間絶縁スペーサ部Sにより所定間隔が保持されて接触事故が防止される。この 相間絶縁スペーサ部Sの長幹碍子部10は上方位置の相の導体と下方位置の相の 導体間を絶縁して所定間隔に保持する。
【0010】 水平オフセットされた送電線の上方位置にある多導体と下方位置にある多導体 は、鉛直線上に整列せずオフセットにより相互に側方にずれているために、この 上方導体と下方導体との間に取り付けられた相間絶縁スペーサ部Sは、上方と下 方の両多導体の間に傾斜して装着された状態となるが、相間絶縁スペーサ部Sの 上下の両端部は、上方多導体スペーサ部1A(31A、41A)の連結板7Aと 下方多導体スペーサ部1B(31B、41B)の連結板7Bにそれぞれ設けた複 数の取付け角度調整孔9A、9Bのうち、オフセット角θに対応する孔に連結さ れており、相間絶縁スペーサ部Sの長幹碍子部10はオフセット角θに対応する 角度で傾斜して取り付けられているので、長幹碍子部10に過大な曲げ応力がか からず、破損しない。
【0011】
【実施例】
以下本考案の実施例を図面により説明する。図1は本考案のオフセット送電線 用相間スペーサを水平オフセットがある2導体送電線に適用した第1の実施例を 示し、図では上方位置にある相の2導体A1、A2と下方位置にある相の2導体 B1、B2は断面で図示してある。1Aは、上、中、下各相のうちの上方位置に ある相の2導体の各素導体A1−A2間に取り付ける上方多導体スペーサ部であ り、これは、帯板状のスペーサ杆2Aの両端部に、上方位置の相の2導体A1、 A2を把持する導体把持クランプ3A、4Aを、軸5A、6Aで導体方向に回動 自在に取り付け、このスペーサ杆2Aの下側面に、板の方向をスペーサ杆の長さ 方向にして、すなわち板面を電線方向に対して直角にして、半円板状の扇形の上 方連結板7Aを溶接等により一体に固着して設けたものである。この上方連結板 7Aには、前記のスペーサ杆2Aの中間線上の点Pを円弧の中心点とする円弧線 8A上に角度θの等角度間隔に複数の取付け角度調整孔9Aを設ける。この角度 θは複数の孔9Aが送電線の種々の水平オフセット角θに対応することができる ような角度にして設ける。
【0012】 図1の下方に図示されている1Bは、上、中、下各相のうち下方の位置にある 相の2導体の各素導体B1−B2間に取り付ける下方多導体スペーサ部であり、 これは、前記の上方位置の2導体の下方に位置している相の2導体B1、B2を 把持する導体把持クランプ3B、4Bを、帯板状のスペーサ杆2Bの両端部に軸 5B、6Bで導体方向に回動自在に取り付け、このスペーサ杆2Bの上側面に、 板の方向をスペーサ杆の長さ方向にして、すなわち板面を電線方向に対して直角 にして、半円板状の扇形の下方連結板7Bを溶接等により一体に固着して設けた ものである。この下方連結板7Bには前記スペーサ杆2Bの中間線上の点Pを円 弧の中心点とする円弧線8B上にオフセット角θに対応する角度θで等角度間隔 に複数の取付け角度調整孔9Bを設ける。
【0013】 Sは相間絶縁スペーサ部であり、10はその絶縁杆体の長幹碍子部、11はそ の傘状部であり、この碍子部は磁器碍子、またはシリコンゴムやエチレンプロピ レンゴム(EPDM)等の高分子ポリマーのコンポジット碍子を用いる。12A はこの長幹碍子部10の上端に設けたフランジ金具、12Bは長幹碍子部10の 下端に設けたフランジ金具である。
【0014】 前記の長幹碍子部10の上端のフランジ金具12Aには、アイフランジ13の フランジ部131をボルト14で固着し、このアイフランジ13の孔132にア イボルト15のボルト部151を嵌挿してナット16により抜け出ないように掛 止し、アイフランジ13に対してアイボルト15をその軸心の回りに回転自在に 取り付ける。152はアイボルト15の鍔部、153はアイボルト15の先端の 環状部である。このアイボルト15の先端環状部153は、軸17で直角クレビ ス18の下半部クレビス部181に回転自在に連結する。182はこの下半部ク レビス部181に直角の上半部のクレビス部である。
【0015】 前記の直角クレビス18の上半部のクレビス部182は、前記上方多導体スペ ーサ部1Aの上方連結板7Aの下縁部に嵌挿し、この上方連結板7Aの複数の取 付け角度調整孔9Aのうち、送電線のオフセット角θに対応する角度θの位置の 孔を選択してこの孔にボルト19で連結する。
【0016】 前記の長幹碍子部10の下端のフランジ金具12Bには、アイボルト20のフ ランジ部201をボルト21で固着し、このアイボルト20の先端部に形成され ている環状部202を直角クレビス23の上半部クレビス部231に軸22で回 転自在に連結する。
【0017】 直角クレビス23の下半部クレビス部232は、前記の下方多導体スペーサ部 1Bの下方連結板7Bの縁部に嵌挿し、この下方連結板7Bの複数の取付け角度 調整孔9Bのうち、前記送電線のオフセット角θに対応する角度θの位置の孔を 選択してこの孔にボルト24で連結する。
【0018】 前記のように構成した本考案のオフセット送電線用相間スペーサは、相間絶縁 スペーサ部Sの上端の直角クレビス18を、上方多導体スペーサ部1Aに取り付 けた上方連結板7Aの複数の取付け角度調整孔9Aのうちの所望位置の孔を選択 してこの孔に連結することにより、上方多導体スペーサ部1Aに対する長幹碍子 部10の角度を調整することができる。また相間絶縁スペーサ部Sの下端の直角 クレビス23も、下方多導体スペーサ部1Bに設けた下方連結板7Bの複数の取 付け角度調整孔9Bの所望位置の孔を選択して連結することにより、下方多導体 スペーサ部1Bに対する長幹碍子部10の角度を調整することができる。したが って上方位置の2導体A1、A2と下方位置の2導体B1、B2の間に縦方向に 取り付ける相間絶縁スペーサ部Sの取付け角度を調整できるので、オフセット角 θに対応させて取付け角度を定めることができる。
【0019】 また、長幹碍子部10の上部に設けられたアイボルト15はアイフランジ13 に対してボルト部151を回転の軸心として回転自在なので、上方位置にある2 導体A1、A2に取り付けた上方多導体スペーサ部1Aに対して長幹碍子部10 はその軸心の回りに回動可能であり、このため導体A1とA2が相互に導体方向 に移動してアイボルト15の部分にねじれ回転がかかっても、長幹碍子部10に はこのねじれの応力はかからない。
【0020】 前記のように構成した本考案のオフセット送電線用相間スペーサは、図3に示 したように送電線の上、中、下各相の多導体間に取り付けて各相の多導体間の間 隔を所定間隔に保持する。同図のTは鉄塔、T1、T2、T3は上相、中相、下 相の各アームであり、中相のアームT2の先端は上相のアームT1および下相の アームT3の先端よりも水平方向に外方に張出し水平オフセットになっている。 θはオフセット角である。Gは懸垂碍子連、A1、A2は上相のアームT1に支 持された上相の2導体であり、B1、B2は中相のアームT2に支持されてオフ セット角θでオフセットされている中相の2導体、C1、C2は下相アームT3 に支持された下相の2導体である。なお、耐張鉄塔の場合も同様である。
【0021】 前記の上方位置にある上相の2導体A1、A2を相間絶縁スペーサ部Sの上端 の上方多導体スペーサ部1Aの両端の導体把持クランプ3A、4Aで把持し、そ の下方位置にある中相の2導体B1、B2を相間スペーサSの下端の下方多導体 スペーサ部1Bの両端の導体把持クランプ3B、4Bで把持して、上方位置にあ る上相の2導体A1、A2とその下方位置にある中相の2導体B1、B2の間の 相間に相間絶縁スペーサ部Sを取り付ける。この取り付けに当たっては、前記の オフセット角θに対応させて、上方多導体スペーサ部1Aの上方連結板7Aの取 付け角度調整孔9A、および下方多導体スペーサ部1Bの下方連結板7Bの取付 け角度調整孔9Bの各孔を選択し、これに上方の直角クレビス18と下方の直角 クレビス23を連結することにより、上相の2導体A1、A2とオフセットされ た中相の2導体B1、B2の間にオフセット角θに適合させて無理なく相間絶縁 スペーサ部Sを取り付けることができる。
【0022】 中相の2導体B1、B2とその下方位置にある下相の2導体C1、C2の間に も前記の上相と中相の相間に取り付ける相間スペーサと同様に相間スペーサを取 り付けるが、この場合、中相、下相間に取り付ける相間絶縁スペーサ部Sは前記 の上相、中相に取り付ける相間絶縁スペーサ部Sとはその上下を逆さに反転させ て取り付ければよいので、上相、中相間、および中相、下相間に取り付ける各々 の相間絶縁スペーサ部Sのそれぞれの取付け角度調整孔9A、9Bの選択調整は いずれも同一にセットしておくことができるので、取り付け作業が容易となる。
【0023】 前記のように取り付けられた相間絶縁スペーサ部Sは、上方位置にある2導体 と下方位置にある2導体の間にオフセット角θの角度で傾斜して装着された状態 となるが、このように傾斜状態で取り付けられても、前記のようにオフセット角 θに対応する取付け角度調整孔9A、9Bの孔を選択して取り付けるので、長幹 碍子部10に無理な応力はかからない。また上方多導体スペーサ部1Aと下方多 導体スペーサ部1Bのそれぞれ両端に把持されている2導体A1とA2、および 2導体B1とB2が、相互に導体方向に相対的に移動変移することにより相間絶 縁スペーサ部Sにねじれがかかっても、アイボルト15がそのボルト部151を 回転軸心としてアイフランジ13に対して回転自在なので長幹碍子部10に無理 なねじれ応力はかからない。したがって長幹碍子部10が破壊するようなことは ない。
【0024】 図4に示した実施例は、前記のように構成する本考案のオフセット送電線用相 間スペーサを4導体送電線に適用した第2の実施例である。31Aは上方位置に ある相の4導体A1、A2、A3、A4に取り付ける上方多導体スペーサ部であ り、31Bは下方位置にある相の4導体B1、B2、・・・に取り付ける下方多 導体スペーサ部である。この下方位置にある相の4導体は図では4導体の下半部 を省略して上半部の2つの素導体B1、B2のみを図示している。Sはこの上方 位置にある4導体の上方多導体スペーサ部31Aと下方位置にある4導体の下方 多導体スペーサ部31Bの間に取り付けた相間絶縁スペーサ部である。
【0025】 前記の上方位置の相の4導体の上方多導体スペーサ部31Aにおいて、32A は4つの素導体A1、A2、A3、A4のうち下半部の2つの素導体A1−A2 間のスペーサ杆であり、33A、34Aはこの素導体A1、A2の各導体把持ク ランプ、35A、36Aはスペーサ杆32Aに対して導体把持クランプ33A、 34Aを回動自在に取り付ける軸である。
【0026】 7Aは、前記の図1に示した第1の実施例における上方連結板7Aと同じ構成 の上方連結板であり、前記のスペーサ杆32Aの下側面に、前記第1の実施例と 同様に板面を電線方向に対して直角にして溶接等により一体に固着する。9Aは この上方連結板7Aに設けた角度調整孔であり、点Pを中心点とする円弧線上に 送電線の水平オフセット角に対応する角度θで等角度間隔に複数個設ける。
【0027】 また、下方位置の相の4導体の下方多導体スペーサ部31Bにおいて、32B は下方位置の相の各素導体のうちの上半部の2つの素導体B1−B2間のスペー サ杆、33B、34Bはこの素導体B1、B2の各導体把持クランプ、35B、 36Bはスペーサ杆32Bに対して導体把持クランプ33B、34Bを回動自在 に取り付ける軸である。なお前記の導体把持クランプ33A、34A、33B、 34Bは多導体送電線スペーサに用いられている通常の導体把持クランプと同じ 構成のものである。
【0028】 7Bは、図1に示した第1の実施例における下方連結板7Bと同じ構成の下方 連結板であり、前記のスペーサ杆32Bの上側面に、前記第1の実施例と同様に 板面を電線方向に対して直角にして溶接等により一体に固着する。9Bはこの下 方連結板7Bに設けた角度調整孔であり、点Pを中心点とする円弧線上に送電線 の水平オフセット角に対応する角度θで等角度間隔に複数個設ける。
【0029】 相間絶縁スペーサ部Sは前記の図1に示した第1の実施例の相間絶縁スペーサ 部Sと同じ構成であり、図1と同一符号は同一部分を示している。図1に示した 実施例と同じく、相間絶縁スペーサ部Sの長幹碍子部10の上端には、フランジ 金具12A、アイフランジ13、アイボルト15、直角クレビス18を設け、こ の直角クレビス18の上端部を、前記の上方多導体スペーサ部31Aの上方連結 板7Aに設けた取付け角度調整孔9Aのうち、送電線のオフセット角θに対応す る角度θの位置の孔にボルト19で連結する。長幹碍子部10の下端には、フラ ンジ金具12B、アイボルト20、直角クレビス23を設け、この直角クレビス 23の下端部を、前記の下方多導体スペーサ部31Bの下方連結板7Bに設けた 取付け角度調整孔9Bのうち、送電線のオフセット角θに対応する角度θの位置 の孔にボルト19で連結する。
【0030】 前記のように構成した本考案の第2の実施例の4導体用のオフセット送電線用 相間スペーサは、第1の実施例について図3により説明した取り付け方法と同様 にして水平オフセットがある4導体送電線に取り付けるものであり、径間におけ る上方の位置にある相の4導体に上方多導体スペーサ部31Aを取り付け、下方 の位置にある相の4導体に下方多導体スペーサ部31Bを取り付け、この上方多 導体スペーサ部31Aの上方連結板7Aと下方多導体スペーサ部31Bの下方連 結板7Bに相間絶縁スペーサ部Sの上下の各端部を連結する。これにより、上方 の位置にある相の4導体と下方の位置にある相の4導体の間は相間絶縁スペーサ 部Sで絶縁されて所定間隔に保持される。この相間絶縁スペーサ部Sはオフセッ ト角θに対応する角度で傾斜して取り付けられので、相間絶縁スペーサ部Sの長 幹碍子部10に過大な曲げ応力がかからず、破損しない。
【0031】 図5に示した第3の実施例は、4導体のスペーサのフレームの形状が、前記の 図5に示した正方形のフレームではなく、円形のフレーム40の場合の実施例で ある。この図6は上方位置の相の4導体A1、A2、A3、A4の上方多導体ス ペーサ部41Aのみを図示してある。各素導体A1、A2、A3、A4の導体把 持クランプの構成は、図示を省略してあるが、図5に示した導体把持クランプと 同じ構成であり、各素導体A1、A2、A3、A4を把持するように円形フレー ム40に等間隔に取り付けられる。上方多導体スペーサ部41Aの円形フレーム 40は、その素導体A1−A2間のフレーム部分42Aに、前記第1、第2の実 施例の上方連結板と同様の上方連結板7Aを溶接等により固着し、この上方連結 板7Aには、点Pを中心点とする円弧線上に、送電線の水平オフセット角に対応 する角度θで等間隔に複数個の角度調整孔9Aを設ける。下方位置の相の4導体 の下方多導体スペーサ部41Bについても、前記の多導体スペーサ部41Aと同 一構成であり、その円形フレーム40に取り付けた連結板7Aを上向きにして用 いる。
【0032】 前記の円形フレーム40の上方多導体スペーサ部41Aと下方多導体スペーサ 部41Bに設けた各連結板7Aの複数個の角度調整孔9Aのうち、送電線のオフ セット角θに対応する角度θの位置の孔を選択して、これに前記の第1、第2の 実施例の同じ構成の長幹碍子部10を有する相間スペーサ部Sの上下の各端部を 前記の各実施例と同様に連結して本考案の第3の実施例のオフセット送電線用相 間スーサを構成する。
【0033】 前記の各実施例は送電線が2導体および4導体の場合についての実施例である が、それ以上の素導体数の多導体に対しても、その上方多導体スペーサ部と下方 多導体スペーサ部に前記のような取付け角度調整孔を有する上方連結板と下方連 結板を設けることにより種々の多導体にも適用することができる。
【0034】
【考案の効果】
前記のように本考案のオフセット送電線用相間スペーサは、上方多導体スペー サ部と下方多導体スペーサ部に、それぞれ、取付け角度調整孔を有し板面が線路 方向に直角な連結板を設け、この各連結板の取付け角度調整孔を、送電線のオフ セット角に対応して選択して相間スペーサ部Sの上下の各端部を連結するように 構成したので、相間スーサは上方と下方の導体間に傾斜した状態で取り付けられ ても、長幹碍子部は過大な曲げ応力がかからず破損しない。
【0035】 また、オフセットのある送電線に取り付けられる従来の相間スペーサは常時潜 在的な曲げ応力がかかっていたために、ギャロッピングやスリートジャンプが生 じて相間スペーサに圧縮力が作用すると、偏心座屈を受けて折損を生ずる欠点が あったが、本考案によれば充分安全な範囲に抑えることができる。
【0036】 また、本考案のように構成した相間スペーサによれば、上側にある相間に取り 付ける相間スペーサとその下側にある相間に取り付ける相間スペーサは、その上 下を反転して取り付けることができるので、取り付け作業が容易となり経済的で ある。
【0037】 また、本考案の相間スペーサは送電線に著しい弛度差を与えず、したがって風 圧の増加やコロナ障害の増加を無くすことができる。
【0038】 また、連結板に設けた複数の取付け角度調整孔を使用することにより種々の水 平オフセット角を有する鉄塔に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す図
【図2】図1のX−X線断面図
【図3】本考案の実施例の取り付け状態を示す図
【図4】本考案の第2の実施例を示す図
【図5】本考案の第3の実施例を示す図
【符号の説明】
1A、31A、41A:上方多導体スペーサ部 1B、31B、41B:下方多導体スペーサ部 7A、7B:連結板 9A、9B:取付け角度調整孔 10:長幹碍子部 S:相間絶縁スペーサ部 θ:オフセット角 A1、A2、A3、A4:上方位置の相の多導体 B1、B2:A1〜A4に対し下方位置の相の多導体 C1、C2:B1、B2に対し下方位置の相の多導体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平オフセット角を有する多導体送電線に
    取り付ける相間スペーサにおいて、複数の取付け角度調
    整孔(9A、9B)を有し導体の線路方向に直角な連結板
    (7A、7B)を上方多導体スペーサ部(1A、31A 、41A)と
    下方多導体スペーサ部(1B、31B 、41B)にそれぞれ設
    け、前記取付け角度調整孔(9A、9B)のうち前記オフセ
    ット角(θ)に対応する孔に、長幹碍子部(10)を有す
    る相間絶縁スペーサ部(S) の両端部を連結したことを特
    徴とするオフセット送電線用相間スペーサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07274363A (ja) * 1994-03-28 1995-10-20 Ngk Insulators Ltd 相間スペーサ
JPH08126179A (ja) * 1994-10-22 1996-05-17 Tokyo Electric Power Co Inc:The 多導体送電線の相間スペーサ取付装置

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