JPH0643895Y2 - ディスクプレーヤ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は複数若しくは１枚のトレーを有するマガジンが
装着されると共にこのマガジンから所定のトレーを引出
して斯かるトレーに収納されているデイスクを再生する
デイスクプレーヤ、例えばオートチエンジヤー方式のデ
イスクプレーヤに関するものである。

（ロ）従来の技術 近年コンパクトデイスクプレーヤ（以下CDプレーヤとい
う）の普及に伴ない、複数のデイスクに亘って連続再生
可能な所謂オートチエンジヤー式のCDプレーヤが開発さ
れている。斯種のCDプレーヤでは複数のトレーを引出し
自在に積層収納したマガジンが用いられ、このマガジン
をプレーヤ内に挿入及び装着した後所望のトレーと引出
して、このトレーに収納されているデイスクを再生する
様になされている。

ところで、最近コンパクトデイスクのシングル盤とし
て、通常のデイスクより径の小さなデイスクを商品化し
ようとする動きがある。斯かるデイスクが実際に商品化
された場合には、１台のCDプレーヤにて通常のデイスク
と共にこの径の小さなデイスクを再生できる様になす必
要がある。

デイスク搬送用のトレーを有するCDプレーヤには、この
トレーに配されたデイスク収納部を２段構成とし、通常
のデイスクと小径デイスクの両方を収納及び搬送する様
に構成したものがある。斯かる技術は例えば特開昭62-9
9957号公報（G11B19/12）に開示されており、更に当該
技術では再生されるデイスクの大きさを識別するために
トレーの各デイスク収納部に夫々透孔を設けると共にプ
レーヤ側に反射型の光検出素子を配し、トレー搬入時に
光検出素子からの出射光が前記透孔を介してデイスク面
によって反射される反射光の有無を前記光検出素子によ
って検出して再生されるべきデイスクの大きさを検出し
ている。

然し乍ら斯かる装置ではデイスク収納部が２段構成であ
るため、トレーの厚みが大きくなり、このため上述した
如く複数のトレーを積層収納したマガジンを用いるオー
トチエンジヤー式のデイスクプレーヤではマガジンの厚
みが極めて大きくなるため適用が困難であった。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 本考案はオートチエンジヤー式のデイスクプレーヤにお
いて小径のデイスクをも再生できる様にすることを目的
とし、更に斯かる目的を達成するためにプレーヤの形状
が大型化したり或いはプレーヤの構造が複雑化しない様
なデイスクプレーヤを提供せんとするものである。

（ニ）問題点を解決するための手段 上記の如きデイスクプレーヤを提供すべく本考案は、複
数種類のトレーのうち１枚若しくは複数枚のトレーをマ
ガジンに収納可能なマガジンが装着されると共にこのマ
ガジンから所定のトレーを引出して斯かるトレーに収納
されているデイスクを再生するデイスクプレーヤにおい
て、径の異なる複数種類のデイスクをそれぞれ収納する
複数種類のトレーに該デイスクの径に応じた識別用の透
孔を設け、再生時において前記マガジンから引出された
トレーの種類を前記透孔の有無を検出することによって
識別する識別手段を設けた。

（ホ）作用 再生時に異径デイスク収納用トレーが引出されると、識
別手段によって異径のデイスクが再生されることが識別
され、これに応答して内部回路が異径デイスク再生用の
モードに切換られる。

（ヘ）実施例 以下本考案の一実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図において、複数のトレーを積層収納したマガジン
（１）はプレーヤ本体（２）前面の挿入口（３）からプ
レーヤ内に挿入装着され、然る後の再生操作によって所
望のトレーが引出されてこのトレーに収納されているデ
イスクが再生される。

第２図は前記マガジン（１）及びトレー（４）の詳細を
示す図である。即ちマガジン（１）は一側面が開放され
た筐体にて構成され、内側面にトレー案内用の溝（５）
…及び（６）…を有する。異径トレー（４）は前記溝
（５）及び（６）に係合するべく所定の厚みを有する板
体にて構成され、上面にデイスク収納用の凹部（７）
を、また一側辺にトレー駆動用のラツクギア（８）を有
する。また前記凹部（７）には再生時にデイスクをチヤ
ツキングするための開口（９）が穿設されている。

トレー（４）の引出しは前記ラツクギア（８）に噛合す
るギア（図示せず）を駆動することによってなされる。
またトレー（４）の選択は前記ギアを含むトレー送り部
を上下動することによって行なわれる。更にトレーの搬
出完了は前記ギアの回転数を監視することにより行なわ
れる。斯かるトレーの引出し動作及びその後のデイスク
の装着動作は先に出願した特開昭62-49505号と同一であ
り、本出願の要旨ではないのでここでは詳述しないこと
にする。

プレーヤ内には所定の間隔（ｌ）を置いて発光部（10
a）及び受光部（10b）が対向配置されたフオトセンサ
（10）が配設されている。斯かるフオトセンサ（10）の
間隔（ｌ）はマガジン（１）内に収納されたトレー
（４）…の最下部から最上部までの高さより大きく設定
されている。また所定のトレー（４）が引出された時ト
レー（４）がフオトセンサ（４）の発光部（10a）及び
受光部（10b）間に介入する。従って第２図に示す如き
通常の大きさのデイスクを収納するトレー（４）が引出
された際には発光部（10a）からの光がトレー（４）に
よって遮蔽され、以って受光部（10b）からは電気信号
が出力されない。

第３図は径の小さなデイスクを収納する小径デイスク用
のトレーを示す図である。斯かるトレー（11）の構成は
上述したトレー（４）に比べてデイスク収納用の凹部
（12）及びこの凹部（12）に穿設された開口（13）の径
が小さく、また、上述したトレー（４）の光遮蔽部分に
透孔（14）を穿設した点においてのみ異なっている。従
って斯かるトレー（11）は上記トレー（４）と同様マガ
ジン（１）に引出し自在に装着されうる。

今、マガジン（１）に収納されているトレー（４）の内
１つを小径デイスク用のトレー（11）と交換した後、第
１図の如くしてマガジン（１）をプレーヤ内に装着した
とする。然る後プレーヤの再生操作によって小径デイス
ク用のトレー（11）が引出されると、その引出しが完了
した状態においてトレー（11）の透孔（14）がフオトセ
ンサ（10）の発光部（10a）及び受光部（10b）間に介在
し、従って発光部（10a）からの光は透孔（14）を介し
て受光部（10b）によって受光され、以ってフオトセン
サ（10）からＨレベルの電気信号が出力される。

以上の様に通常の径のデイスクが収納されたトレー
（４）が引出された際にフオトセンサ（10）から信号が
出力されず、一方小径のデイスクが収納されタトレー
（11）が引出された際にはフオトセンサ（10）から信号
が出力されるため、トレー引出完了時におけるフオトセ
ンサ（10）の出力を監視することによって再生されるべ
きデイスクが通常のものであるか、或いは小径のもので
あるかを識別することができる。

小径のデイスクを再生する場合には、デイスクの慣性モ
ーメントが通常のデイスクよりも小さいため、デイスク
の駆動トルクが小さくなる。従ってデイスクを回転駆動
するモータに印加する電圧、或いはデイスクの回転サー
ボ系のゲイン等を変更させる必要がある。上述したフオ
トセンサ（10）からの出力信号は斯かるサーボ系のゲイ
ンの変更等を指示する信号として用いられる。

以上、本考案の一実施例について説明したが、本考案は
斯かる実施例に限定されるものではなく、種々変更が可
能であることは言うまでもない。

（ト）考案の効果 以上、本考案のデイスクプレーヤに依れば、トレーを選
択するのみで異径のデイスクを再生できるので従来のデ
イスク装着機構をそのまま用いることができ、また異径
デイスクの識別はデイスクを直接識別するのではなく異
径デイスク用のトレーを識別することによって行なわれ
るため、例えば実施例の如くトレーに透孔を設けると共
にこの透孔を検出するフオトセンサを配設する等簡単な
構成を付加するのみで良く、左程構成を複雑化せずとも
異径デイスクの再生を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図は何れも本考案の一実施例を示すもので、第１図は外
観斜視図、第２図は要部斜視図、第３図は小径デイスク
用のトレーを示す外観斜視図である。 （１）……マガジン、（４）（11）……トレー、（10）
及び（14）……フオトセンサ及び透孔（識別手段）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数種類のトレーのうち１枚若しくは複数
   枚のトレーをマガジンに収納可能なマガジンが装着され
   ると共にこのマガジンから所定のトレーを引出して斯か
   るトレーに収納されているデイスクを再生するデイスク
   プレーヤにおいて、 径の異なる複数種類のデイスクをそれぞれ収納する複数
   種類のトレーに該デイスクの径に応じた識別用の透孔を
   設け、再生時において前記マガジンから引出されたトレ
   ーの種類を前記透孔の有無を検出することによって識別
   する識別手段を設けたことを特徴とするデイスクプレー
   ヤ。